男「2月3日は恵方巻を食う日だな」(33)


友「何バカなこと言ってるんだ」

友「2月3日は節分であり、鬼は外、福は内と」

友「豆をまく日だろ」

男「それもあったな」

友「節分の方をついでみたいに言うな」

友「恵方巻は歴史の浅い、バレンタインデーと似た、商業的なイベントに過ぎん」

男「……何で若干切れてんだ?」

男「福を呼ぶ方角?を向いて太巻き食うだけだろ?」

友「気にしすぎと言われるのがオチだと思うが」

友「まあ聞いてくれ」

男「おう」


友「まず節分」

友「これは単純に季節の分かれ目、という意味で」

友「この日から段々暖かくなりますよ、という季節を分ける節目の日という意味がある」

男「ふむふむ」

友「……節分の日に豆まきをする理由は知っているか?」

男「え? ……そういや何でだ?」

男「鬼は外、福は内~と言って、鬼に豆をぶつけるのを」

男「季節の節目に何でやるんだろう?」

友「簡単に言うとだ」

友「昔は風邪なんかの病気を邪気……鬼の仕業だと考えていた」

友「今でもそうだが、季節の変わり目は体調を崩しやすく」

友「節分の時期に邪気祓いをしよう、という事になった」


男「なるほど」

男「何で豆まきになったんだろう?」

友「その辺りは俺も良くは知らん。 五穀なら何でもいいという説も有る」

友「また日本各地で投げられるものが違ったりもしている」

友「ちなみ1400年代(鎌倉~南北朝時代)ごろの書物に記述がある」

男「ふうん」

男「で? 恵方巻は?」

友「本当につい最近始まったイベントだ」

友「1998年、大阪のセブンイレブンで始まったといわれてる」

男「」

男「20年も経ってないのか!?」

友「おう」

男「へえ……でもなんか、ずっと昔からってイメージがあるな」


友「問題はそこなんだ」

男「は?」

友「まあその答えは簡単だがな」

友「テレビが積極的に宣伝したから、あっという間に広まった」

友「すし屋や各食品会社としても定期的に一定の収入が見込めるので」

友「それに乗っかった、というのも一因かもしれん」

男「……まあバレンタインと良く似た構造なのは分かった」

男「でもそれでお前が切れる理由が分からん」

友「理由の第一は朝鮮人が絡んでいるかもしれないからだ」

男「……お前が韓国嫌いなのは知ってるし分かるが」

男「いくらなんでもそれは無いだろう?」


友「そもそも恵方巻」

友「豆まきの様な邪気祓いといった意義も意味もほとんど無く」

友「こっちを向いて食うと縁起がいいなんてのは後付けにすぎん」

男「……まあ歴史が浅いからしょうがないが」

男「それにしたってゲン担ぎなのは間違いないんだろう?」

友「いいや」

友「もともと太巻きを食べさせるというのは確かにあった」

友「京都の遊郭の遊びとしてな」

男「ゆうかく?」

友「今の言葉で言うなら高級売春宿」

男「かなり興味が出てきた」


友「お前が考えている過激なエロい内容じゃないが……」

友「一言で言うなら……太巻きをヤローの息子に見立てて」

友「遊女に食べさせて恥ずかしがる様を見るのが元々の話」

男「へえ……まあエロい目的ではあるが」

男「そのくらいなら、という気もするな」

友「だが知らないで恵方巻を食べている人も多いだろう」

友「しかも朝鮮人はこの事を知っていて」

友「太巻きを一気食いする女の子をエロい目で見ているかもな」

男「何でも朝鮮人に絡めるなよ……」

友「そう言われると思った」

友「ネットで詳しく調べると分かるんだが」

友「何故2月3日に恵方巻を食べる様にしたのか?というのが分からん」


男「え?」

男「ゆうかく?のイベント日じゃないの?」

友「太巻きなんぞ季節問わず作れるだろ」

友「遊郭の遊びの一つに過ぎないからな」

男「じゃあ……何故だ?」

友「ここからは俺の推測」

友「一つは『節分』という行事に入れて入り込みやすくした」

友「もう一つ。 日本古来から有る伝統行事を蔑(ないがし)ろにするため」

男「……陰謀論が過ぎるだろ」

友「それも言われると思ったよ」

友「でもこの恵方巻というイベントは、大阪から大々的に広まっている」

友「大阪は兵庫(神戸)・京都・東京・神奈川・福岡に並ぶ朝鮮人の多い地域」


友「そしてTVメディアは朝鮮人に汚鮮され」

友「朝鮮人にとってのネガティブな事はほとんど報道されない上に」

友「日本や日本人にとってネガティブな報道は良く行われる」

男「…………」

友「俺個人の意見だが、今のTVメディアが大々的に報道する『何か』には」

友「必ず朝鮮人が絡む裏があると思って俺は見ているよ」

男「……いくら何でも考えすぎだと思うが」

友「俺も2月3日じゃなければ、ここまで思わなかったかもしれん」

友「2月でも22日とか、他にも縁起のいい日にちはあるのにな」

友「だが恵方巻は手軽さもあって、どんどん広がっているが」

友「逆に手間のかかる豆まきは、やらなくなりつつある」

男「…………」


友「では、思い切り迷信めいた事を言おう」

友「恵方巻が始り、日本全国に広がってから」

友「日本にとっていい事はあっただろうか?」

男「……すぐには出てこないが」

男「悪い事ばかりでは無かっただろう?」

友「だから迷信めいた事だと言ったろ?」

友「信じる信じないは男の自由」

友「この事を知ってから俺は2月3日に恵方巻なんてもう言わないつもりだ」

友「ただの太巻きだし、普通に食べやすく切った物を食べるよ」

友「で、豆まきをやる」

男「……まあ」

男「俺も日本人だからな。 そうするか」


友「知らない日本人は居ないと思うけど」

友「豆まきのやり方を言っておく」

男「え? 正しいやり方ってあるの?」

友「ややこしい事は知らないよ」

友「一般的な意味でって感じだ」

男「鬼の面を被った人に『鬼は外』と言って豆をぶつける」

男「そして『福は内』と言って、家の中に撒く。 これであってるか?」

友「ああ。 それでいい」

友「あと、細かいことを言うと、必ず炒った豆を使うってことかな」

男「何か意味があるのか?」

友「昔はこの時に撒いた豆が発芽して、それが縁起が悪いとされていた」

友「そこに由来している」


男「へえ~」

友「あとは豆を食べる量」

男「ああ……何だっけ?」

男「確か年の数だけ食べるってやつだったか?」

友「おお、よく知ってたな、男」

男「それくらいはな」

友「これも日本各地でまちまちではあるが……」

友「年の数だけ、というのもあれば」

友「年の数プラスもう一個、二個、というものも有る」

友「これは自分により多くの福を取り入れるという意味があるそうだ」

男「なら、たくさん食ってもいいのか?」

友「まあ細かくこだわる必要は無いと思う」


男「けっこう緩いな」

男「それにしても……友の朝鮮人嫌いも筋金入りだな……」

友「嫌い? そんなレベルはもうとっくに過ぎている」

友「男もたまにはネットの情報を見てみろ」

友「 節分 遊女 朝鮮人 とかで検索かければ、今回の事はすぐに出てくる」

男「……まあ参考になったわ」

友「これを読んでくれた読者の皆さん。 もし疑うのであれば、まず」

友「今の40代以降の人に聞いてみてください」

友「子供の頃、恵方巻はあったのか?と……」



終わり

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