エレン『ん!?俺、犬になっちまったのか?!』(36)

ミカサ『エレン。起きて。ほら散歩行くよ。』

エレン『うわぁぁあ・・・。』ノビー

エレンはのそのそと鏡の方へ歩いていく。

エレン『わゔ?!(俺、犬になっちまったのか?!)』

ミカサ『エレン。何で唸ってるの?ほら、早く散歩行かないと学校に間に合わない。』

エレン『ギャーオ!(勝手に紐つけんな!首しまる!)』

ミカサ『ほら!早く歩いて!』

エレン『ワン!(歩くのが早すぎるんだよ!)』

コンビニの前の信号機を渡る。

ボルゾイ『ワン!ワン!』

ライナー『これっ!ベルトルト!吠えんな!』

ボルゾイ(ベルトルト)『わぅ・・・。引っ張る力が強いんだよ・・・。』

ミカサ『あ、ライナー。ライナーも犬飼ってたの?』

ライナー『飼ってたとは失礼な!こいつは俺が中学生の時からずっと一緒だよ!』

ミカサ『ああ、そう。』

エレン『・・・。(お気の毒に・・・。)』

ミカサ『もー!エレン!早く歩いて!』

エレン『わぁーお!(だからって引きずんな!)』

ジャン『おー、ミカサ!』

ミカサ 『』無視

黒ラブ(マルコ)『クゥ。(可哀想に・・・。)』ペロペロ

ジャン『おーよしよし!やっぱ俺を慰めてくれんのはマルコだけだ!』

家に着く。

ミカサ『行ってくるね、エレン。いい子にしてるんだよ。』

エレン『グーグー、スースー』

ミカサ『・・・エレン、可愛い。じゃ、行ってくるね!』

ドタドタ!ガチャン!

エレン『うー。よく寝たー。』

ドサッ!

エレン『痛!ん?何だこれ!』

世界の犬の図鑑

エレン『へー。面白そうだな。ちょっと読んでみるか。』

パラパラ・・・

ボルゾイ
『美しいフォルムの狼狩り犬』
体高 75~80cm
体重36~48kg

エレン『さっきのベルトルトとかいう犬、絶対この犬だろうな・・・。』

ゴールデン・レトリーバー
『ゴールドの美しい毛色をまとった優しいレトリーバー』
体高51~61cm
体重25~34kg

オーストラリアン・ケルピー
『主人に忠実な牧羊犬で警戒心が強い』
体高47~51cm
体重11~15kg

エレン『ん?!ちょっと待て!もしかしたら俺、その犬か?!』

エレンは犬の図鑑を鏡の前に持っていく。

エレン『やっぱそうだ!俺このオーストラリアン・ケルピーって犬だろ!』

ガチャガチャ!バタン。

ミカサ『エレーン!ただいま!』

アルミン『ミカサは本当にエレンが好きなんだね。』

ミカサ『だって家族だもん!』

アルミン『あ!そうだ!エレンって他の犬平気?』


ミカサ『うん!平気!だけど、どうかしたの?』

アルミン『奇遇かもしれないんだけど、僕の家も犬飼ってるんだ。もしよかったら、連れてきてもいいかな?』

ミカサ『うん!喜んで!』

エレン『わゔぅ・・・。(抱きしめる力が強いんだよ!)』

エレン『でも、ミカサの友達とかいうアルミンはどういう犬を連れてくるんだ?』

ガチャガチャ!

ミカサ『はーい!今でまーす!』

アルミン『はい。連れてきたよ。これが僕の飼っている犬のアニ。』

アニ『・・・。』

ミカサ『うわー。おとなしい。エレンとは大違い。』

アルミン『元々ウチに来た時から大人しかったし、頭いいからねー。』

エレン『あ、ドアが開けてある。よーし!抜け出せ!』

エレン『よーし!今だ!』

シュタタ!バタバタ!

エレン『よっしゃ!脱出成功!』

エレンは外を歩く。

エレン『おー。これがノーリードで歩く世界か。なんかちょっと新鮮だな。』

アルミン『それでねー。』

ミカサ『なになに?』

アニ『(・・・ドアが合いてる。)』

シュタ!

エレン『ん?あれは何だ?』

マルコ『♪~』

エレン『のわっ?!』

マルコ『大丈夫?!』

エレン『痛てて・・・。あ、大丈夫だ。』

マルコ『なら良かった。あ!そうだ!君も集会に来ない?』

エレン『集会?』

マルコ『うん!もしよかったら僕と一緒にいかない?』

エレン『本当にいいのか?!じ、じゃあ、行ってもいいのか!』

マルコ『じゃあ、僕について来て!』

エレンはマルコについて行く。

マルコ『はい!着いた!』

エレン『ここが?』

マルコ『うん!』

エレンとマルコは工場の路地裏に入っていく。

ジャックラッセルテリア『よお!マルコ!隣に居るのは?』

マルコ『ああ、隣にいるのはエレン。仲良くしてやってくれ。』

コニー『よろしく!エレン!俺はコニー。』

エレン『こちらこそ。』

コニー『しっかしよー。飼い主があんなだと本当に困るぜ。だって俺のおやつまで食べようとするしよー。』

エレン『だったら俺の飼い主だって嫌だよ。すっげー力強いし、1度抱きついたら離さないし。』

マルコ『だったら僕の飼い主だってそうだよ。』

エレコニ『へー。』

サシャ『コニー!コニー!どこ行ったんですか!』

コニー『うげっ!飼い主だ!』

サシャ『あーいた!待てコニー!』

コニー『うぎゃー!!!』

マルコ『色々と大変だね。』

エレン『そうだな。』

ボルゾイ「はあ、全く大変だったよ。」

コニー「あー!ベルトルトー!遅かったな!何してたんだよ!」

ベルトルト「飼い主が女の子に熱烈アピールしてたんだよ!」

エレン「あの、筋肉達者?」

ベルトルト「そうだよ。朝会ったよね?」

エレン「あー!そうだ!」

コニー「え!お前ら知り合いだったの?」

ベルトルト「朝に偶然会っただけなんだけどね。」

マルコ「この音は!」

エレン「やべえ!」

コニー「飼い主だー!俺帰る!」

マルコ「またね。コニー。」

コニー「じゃあなー!!!!」

コニーは走り出して行く。

ベルトルト「コニー速いね。」

エレン「確かにな。」

マルコ「僕らも行こうか。」

三匹は路地裏を出て行く。

サシャ「コニー!コニー!」

ベルトルト「コニーだったらもう帰っちゃったのにね。」

一匹の犬が通り過ぎる。

エレン「おい!見たか!?あの犬!」

マルコ「どうしたの?」

エレン「あいつの後付けてみようぜ!」

三匹は後を駆ける。

マルコ「僕ら何してんだっけ?」

エレン「確か犬を探しに。」

ベルトルト「ってか居ないよ?」

マルコ「あっちで何かやってるよ!」

エレン「走ろう!」

エレン達は駆けて行く。




エレン「あったあった!コリークラブ本部展?」

ベルトルト「どうやら、僕らが出れるような大会じゃないみたいだけど、他の犬はリングの外に入れば大丈夫なんじゃないのかな?」

マルコ「入ってみよう。」

マルコ「へー。色々な色の犬がいるんだね。」

ベルトルト「その中で優勝を決めるじゃないのかな?」

それでは、ただいまよりラフ・コリー牡の審査を行います。

エレン「始まるみたいだぞ!どの犬が1番か予想しようぜ!」

ベルトルト「僕は14番の黒とグレーの犬かな。」

マルコ「一応、僕は8番の黒の奴。」

エレン「俺は1番の茶色の奴!」

マルコ「ほら、見て。走り方が綺麗だよ。」

ベルトルト「本当だ。」

エレン「あの犬、両目とも青なんだな。」

ベルトルト「第二審査が始まったよ!」

マルコ「あー。5番の黒と茶色の奴落っこちたかー。」

ベルトルト「僕もあの犬いいと思ったんだけどね。」

エレン「2番落ちたぞ!!ざまあみろ!」

ベルトルト「ああ、さっき僕らの事思いっきり睨んでた奴?」

マルコ「やった!14番残った!」

ベルトルト「8番も残ってる!」

エレン「1番もだ!」

ベルトルト「あっ!やった!14番ちょっと転けたんじゃね?」

マルコ「あちゃー。」

それでは、発表します。今回の牡のベストグループは8番です!

ベルトルト「やったー!」

エレン「あの、マルコのが当たりだけど?」

ベルトルト「え?!そうなの!」

エレン「あ、でも、5番と14番賞貰ってる!」

マルコ「本当だ!」

ベルトルト「他の場所行く?」

マルコ「次はメスの審査らしいぞ!」

エレン「好みのやつ探そうぜ!」

マルコ「次の審査まで、あと1時間はあるらしいよ?」

エレン「じゃあ、帰るか。」

ベルトルト「そうだね。」

エレン「楽しかったなー。」

マルコ「ベルトルト、何見てるの?」

ベルトルトの視線の先には1匹の薄いベージュと白の犬がいた。

エレン「マルコ!耳かせ!」

マルコ「いいけど?」

エレン「ベルトルトはきっとあの犬の事が気になっているんだ!」

マルコ「ええっ?!そうなの?」

エレン「ベルトルト、行ってこい!」

ベルトルト「ええっー!嫌だよー!エレン行ってきてよ!」

エレン「えー!俺だって嫌だよ!」

ワーワーギャーギャー!!!!!

ベルトルト「じゃあ、エレン行ってきてよ!」

エレン「分かったよ・・・。」

エレン「なあ!お前名前は?」

アニ「私の名前はアニ。あんたは?」

エレン「お、俺の名前はエレン!」

アニ「・・・そう。」ハア

エレン「お前どっから来たの?」

アニ「あそこの住宅街から。」

エレン「そっか。またな。」

アニ「じゃあまた。」

マルコ「エレン、勇気あるね。」

エレン「そう?」

マルコ「そうだよ!」

ベルトルト「あっ!あっちで美味しそうなな匂いがする!」

エレン「早く行こうぜ!」

エレン達は駆け出す。

ベルトルト「あ、あっちだ!」

マルコ「急ごうよ!」

エレン「あったぞ!」

ベルトルト「何だろ。焼き鳥?」

エレン「くれー!」

マルコ「無理だよ。お金が無いと買えないらしいよ。」

エレン「どうする?」

マルコ「じゃあ、今日はお開きでいいんじゃない?」

ベルトルト「そうだね。」

エレン「そうだな。」

3匹は別れる。

エレンは家に帰宅する。

ミカサ「エレン!どこ行ってたの!」

エレン「ぐうぅ・・・!(だから強く抱きしめるなって!)」

リビングに入る。

カララ・・・。

エレン「おーっと!飯だ!いっただきまーす!」

ミカサ「待て!」

エレン「アヴ?!」

エレン「(チッ・・・!催促させやがって!)」

ミカサ「よし!」

エレン「ワン!(いっただきまーす!)」

ミカサ「ねー?エレン。ご飯美味しい?」

バクバクガツガツ!

エレン「ケプッ(ごちそうさまでした!)」

ミカサ「エレン!エレン!散歩行くよ!」

エレン「うああ・・・。」

ミカサはエレンにリードを付ける。

ミカサ「ほら!エレン!引っ張んないで!」

エレン「ぐわん!(だから強く引っ張んなって!)」

ミカサ「エレン!今日はドッグランに行くからね。」

エレン「あゔ?(ドッグランってなんだ?)」

アルミンが手を振っている。

アルミン「おーい!ミカサ!」

ミカサ「アルミン!」

エレン「やっぱりこいつか・・・」

アルミン「アニー?今日は頑張ろうね?」

アニ「あぁう・・・」ファァ・・・

アルミン「じゃあ、行こうか。」

ミカサ「ええ。早く行こう。」

エレン「ギャアー!(だから強く引っ張んないでぇー!!!!)」

アニ「フゥ・・・。」

アルミン「あ。もうすぐみたいだね。」

ミカサ「ほんとだ。ドッグランって書いてある。」

アルミン「あ!おーい!ジャン!」

ジャンは手を振っている。

アルミン「入ろうか。」

ミカサ「そうね。」

中に入る。

アルミン「よーし!アニ!走っていいよ!」

アニ「」ダー!!!!

エレン「よっしゃ!」ダッシュ!

マルコ「おーい!エレン!」

エレン「今行く!」

コニー「マルコォー!」

ドシーン!!!

ギャアーウ!!!

エレマルコニ「ごめんなさーい!」

スムースコリー「チッ・・・ぶつかりやがって・・・。」

ラフコリー「ちょっ!リヴァイ!ごめんね!いつもこんなんだから!」

エルヴィン「おーい!ハンジー!リヴァイー!」

ラフ&スムース「ワン!」

ベルトルト「どうしたの?」

エレマルコニ「なんでもなーい。」

ベルトルト「そうなんだ。あっちで楽しそうな物あるけど行かない?」

コニー「行きたい!」

ダダダダダダダダーーー!!!!

コニー「なんだこれー!面白そうじゃねえか!」

エレン「確かに!」

ベルトルト「おっとっと。これは平均台だね。」

ダダダダダッッッッッ!!!!!

エレン「何だ?あの風?!」

ベルトルト「すげー速い!」

コニー「前が見えねえ!」

マルコ「同感!」

ピュッ!

エルヴィン「よし。リヴァイ。よくやった。」

エレン「さっきの犬!?!?」

マルコ「めっちゃ速いよ・・・。」

ベルトルト「あそこ、僕の背丈でも入れるかなあ?」

エレン「行けるんじゃね?」

コニー「よぉし!行ってきまーす!」

マルコ「勝手に走ってかないでよ!」

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