アルヴィン「如月千早……?」(131)

みたいなの頼む

テイルズオブエクシリアとアイマス

なんか唐突に杉田がアイマスのcmやってるの思い出しただけ

中の人繋がりならぶるらじの印象が強いな

>>4
確かにそういやそうだね

誰か書いてくれんかねー

アルヴィン(6歳)「…ここ、どこなの?お母さん?どこ?」グスッ

千早「…ボク、迷子なの?」






みたいなのマダー?

もう自分でやろうかな

需要あるかわわからんが
↑みたいな感じでやってみる


アルヴィン(6)「……んぅ?」

レティシャ「目を覚ましたのね、アルフレド。大丈夫?」

アル「…お母、さん?ここ…どこなの?」

レテ「良くはわからないけど…リーゼ・マクシアというところだそうよ」

アル「ここ、陸だよね…お船はどうしちゃったの?」

レテ「流されて、壊れちゃったの。だから、しばらくはおうちには帰れないかもしれないわね」

アル「…そっか」

レテ「さみしい?」

アル「ううん!お母さんといっしょだから、さみしくないよ!」

レテ「そっか!じゃあ一緒に頑張ろう!」

アル「うん!」

「…やっと目を覚ましたか。頼りない傭兵だな」

アル「…母さん?」

「誰がお前の母親だ…寝ぼけているのか?」

アル「…なんだ、ミラ様か」

ミラ「なんだとは心外だな。お前が遅いから起こしに来たというのに」

アル「悪い悪い…久々のエレンピオスなもんで、つい、な」

ミラ「皆は外で待っているよ」

アル「はぁ…そうかい」

ミラ「気まずいのもわかるが露骨に嫌そうな顔はやめたらどうだ」

アル「いやぁ…自分で言うのもなんだけどあんなことしといて今更都合のいいことしてんなーって思ってよ」

ミラ「ふーん」

ミスった…
くっ…

正しい方



「起きろ、アルヴィン!」

アルヴィン(26)「ん?」

「…やっと目を覚ましたか。頼りない傭兵だな」

アル「…母さん?」

「誰がお前の母親だ…寝ぼけているのか?」

アル「…なんだ、ミラ様か」

ミラ「なんだとは心外だな。お前が遅いから起こしに来たというのに」

アル「悪い悪い…久々のエレンピオスなもんで、つい、な」

ミラ「皆は外で待っているよ」

アル「はぁ…そうかい」

ミラ「気まずいのもわかるが露骨に嫌そうな顔はやめたらどうだ」

アル「いやぁ…自分で言うのもなんだけどあんなことしといて今更都合のいいことしてんなーって思ってよ」

ミラ「ふーん」


アル「おたくは悩みがなさそうでいいねぇ…やっぱ育った環境が違うとおんなじ人間でもこうも差が出るのかね」

ミラ「育ちの良さではお前には負けるがな」

アル「そういやそうか」

ミラ「まぁお前の行動もわからんでもない。せっかく愛した女性に先立たれたのではな。自棄になるのも無理はない」

アル「誰が誰を愛したっつーんだよ」


ミラ「む?違ったのか?なら謝ろう」

アル「ホントにおたくは…」

ミラ「そういえばアルヴィンはどんな子供時代を過ごしていたんだ?」

アル「・・・なんだよ突然」

ミラ「いや、お前の母親の話は聞たことがあるがが、
お前自身の話は『ピーチパイと母親の卵焼きが好き』くらいしか聞いたことがなかったからな
・・・それも主にバランからだ」

アル「…別に、普通だよ」

ミラ「ほう、普通に過ごせば左利きが両利きになって大剣を軽々片手で振り回せるようになるのか」

アル「そりゃ、あれだ。両手に花状態を作りやすいようにだな」

ミラ「そのわけのわからない言い訳ならエリーゼに言ってくれ」

アル「ドン引きは必至だな…」

ミラ「じゃあまずは母親の話から聞かせてもらおうか」

アル「えー拒否権はー?ママー…」

ミラ「気持ち悪い。無い」

アル「ひでぇ」


ミラ「いいから話せ。・・・お前はこの居場所に食らいついていたいんだろう?」

アル「…なんだよ。聞いてやがったのか」

ミラ「聞こえただけだ。まずは私がお前の理解者第一号になってやる」

アル「みんなが外で待ってんじゃないの?」

ミラ「お前を起こすための方便だよ。みんなは街の人の依頼をこなしに行ってる」

アル「はぁ…そこまでお膳たてされちゃしょうがない・・・腹くくるか」

ミラ「あぁ!どんと来い!」

アル「逃げる」

パリーン


ミラ「!…こら!アルヴィン!…シルフ!奴を追え!」

ビュン!

アル「…行ったか…ミラ様もまだまだだね。俺はもとの建物に入っただけだよー、っと」


アル「それにしても…昔、か…」


バキィ!

アルヴィン(7)「お母さん!」

レティシャ「つっ…」

ジランド「…女の癖に俺に楯突こうってのか?」

アル「やめろよ!」

ガスッ

アル「ぐぅっ…」

ジラ「フン、ガキはすっこんでろ。俺はそこの女に頼み事があっただけだ」

レテ「絶対に、嫌です!」

ジラ「だまれ。貴様には状況が見えないのか?
今やこっちに流された同胞は迫害されて数も減りつつある…
まぁ、当然といえば当然だよな国籍も不明、人種も不明の
得体の知れない人間を信用する奴がどこにいる?って話だ

だから、それはまぁいいんだよ」


レテ「……」

ジラ「俺が困ってんのはよぉ、俺の軍隊…アルクノアを維持できないことなんだよ
致命的な資金難!猫の手も借りてぇんだぜ、本当は!
アルクノアが維持できないってのがどういうことかわかってんのか?
俺たちゃ永遠に帰れない!クルスニクの槍を完成させるか!
マクスウェルを殺さない限り帰れないんだよ!」

アル「…マクス、ウェル?」

ジラ「そうだ…なんだ?急にいい目になりやがったな?お前は使えそうだ…」

ガシッ

アル「くっ…」

レテ「…!やめて!」

バキィ!

ジラ「フン…返して欲しけりゃさっきの提案を飲め!資金難解決のために
女のお前がどうすりゃいいか、そんくらいわかんだろ?」

レテ「…」

ネタがマイナーすぎないか?
エクシリアって


アル「か、母さん!母さん!」

レテ「!アルフレド!」

アル「…待ってて!ボクが!絶対母さんをおうちに返すから!」

ジラ「…フン。じゃあ、来るんだなアルクノアに」

アル「…うん…」

ジラ「はっ!マジで気分がいいぜ!あんだけペコペコしなきゃならなかった本家を従えられるとは!」

レテ「…」

ジラ「じゃあなレティシャさんよ!お子さんはいただいてくから、次までにとりあえず1000万くらい稼いどけよ!」

>>21
わかりにくいならごめんよ


アル「……」

テクテク

アル「……ねぇ」

ジラ「……あ?いつまで付いてきやがんだ?」

アル「え?だってボクも仲間に」

バキィ

アル「グッ…」

ジラ「まぁあんときゃしてやってもいいと思ったが…
気が変わった」

アル「そ、んな…」

ジラ「俺んとこまで自力でたどり着けたら仲間にしてやるよ…
できたらだけどな!ハハハハハハ!」

アル「ここ、どこなの…?」

ジラ「さぁ?じゃ、頑張れよ!」

アル「おかあ、さん…」グスッ

ガサガサッ

アル「だ、誰!?」

「ご、ごめんなさい!驚かせてしまったかしら…
山の中で泣いてるから、迷子かと思って…」

アル「……迷子じゃ、ない!」

「そ、そうよね…ホントにごめんなさい…」

アル「………」

「え…っと…」

アル「あ、あの、僕のほうこそ、大声出しちゃって、ごめんなさい…」

「いえ、いいのよ…」

アル「お姉ちゃんは?」

「私は千早…如月 千早っていうの」

アル「ここ、どこなの?さっきは迷子じゃないって言ったけど…
ボク自分がどこにいるかもよくわからないんだ…」

千早「ここは…ラコルム街道近くの山の中よ。ラコルム海停に近いほうの、だけど」

アル「?」

千早「…とりあえず、私の家に来ない?」

アル「…うん」

~ラコルム海停~

千早「ここよ」

アル「お邪魔します…」

千早「まず、あなたはどこから来たの?」

アル「…わからないんだ」

千早「わからない?」

アル「えっと、上手く説明はできないんだけど…
僕、船に乗って旅行中…だったんだ
だけど、気づいたらここにいて…?」

千早「お母さんか…お父さんは?」


アル「お父さんはお家にいると思う…けど、お母さんとはさっき分かれてきたんだ」

千早「どうして?」

アル「お母さんがおじさんにみうり?をやらされそうになって…
嫌がってたから止めに入ったら僕がおじさんに捕まって…
おじさんが僕を返して欲しければみうりしろ、って言って」

千早「…!」

アル「それで、おじさんについていったんだけどあの辺で殴られて…?
お、お姉ちゃん?なんで抱きつくの?」

千早「辛かった?」

アル「…うん」

千早「男の子だとか、そんなの関係ないわ…辛いなら泣いたほうがいいのよ…」

アル「う…グスッ…でも、本当に辛かったのは…
流されてきてから一年間ずっと頑張ってきたお母さんで…」

千早「よしよし…」

アルヴィン(26)「…はぁ…ありゃ…今思い出すのも恥ずかしいな…」

「何を思い出したの、アルヴィン」

アル「…!!」

「ミラは?アルヴィンについてるって言ってたんだけど」

アル「ジュードかよ…脅かさないでくれ」

ジュード「別に脅かしてはいないけど…」

アル「…」

ジュ「…」


アル・ジュ「「あの、」」

アル「あー…ジュードくんからどうぞ」

ジュ「…いや、やっぱりなんでもないよ」

アル「そ…っか。じゃあ俺、部屋に戻ってるわ…」

ジュ「うん…」


アル(俺って昔から成長してねぇもんな…)

ジュ「そーだアルヴィン!」

アル「んー?」

ジュ「だからミラは?」

アル「あー…悪い、すっかり忘れてた…シルフに乗ってどっか出かけるって言ってたぞ」

ジュ「そっか…じゃあ、また後でね…」

アル(………)

アルヴィン(8)「999、1000…1001…!?」ガタッ

アル(これで限界…?まだだ、まだ…もっと頑張らなきゃ…
お母さんと一緒に帰らなきゃ…!マクスウェルを殺して…!
もっと強く…!そうしなきゃおじさんの仲間にもなれない…!
くやしいけど…おじさんたちの組織の情報を得なきゃ…マクスウェルにはたどり着けない…!)

千早「アルヴィン?なにをやって…」

アル「げっ」

千早「…また無理なトレーニングをしたのね?」

アル「だ、だって」

千早「無理なトレーニングは逆に効率を落とすのよ?」

アル「ちょっと年上だからって…」

千早「たった3つでも年上は年上よ?私のほうが大人なの」

アル「フン…だいたい効率うんぬんだって歌の学校で聞いた受け売りなんでしょ?」

千早「そうよ?」

アル「歌とは違うと思うんだけどな」

千早「一緒よ、だって」

アル「うるさいんだよ!」

千早「キャッ!」

アル「いくら半年以上一緒に過ごしたからって!お姉ちゃんに俺のなにがわかるんだ!」

バタンッ!

千早「……あ…!ちょっと!今の時期は…!」


アル(ラコルム街道…ここで魔物を狩って!お姉ちゃんに認めさせる!
…あれ?認めさせるって…なにを?俺はお姉ちゃんに認められたくて強くなったんだっけ?)

ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!

アル「!?なんだ!?悲鳴?…あっちから…!!なんだあのデカイ魔物は!?」

ドスドスドスドス!

アル(すごいスピードで向かってくる…!あ、足がすくんで動けない!)

アル「う、うわあああああああああああああああああ!」

ドン!

アル「…え…!?」

ドサ…ッ

千早「………あ、ある…」ガクッ

アル「あ、あ…お姉ちゃん…?お、俺を…庇って…」

ドゴォ!

アル(!!幸い後ろの壁に魔物が突き刺さって時間ができた!
今のうちに千早お姉ちゃんを!動け!俺の足!)

アル「!う、動いた!」

ガシ!

アル「お姉ちゃん!死なないで!お姉ちゃん!」

~ラコルム海停~

アル「…どう、ですか?…先生」

医者「かなりひどいかった…が、鍛えられた腹筋のおかげで
内蔵は無事だよ。処置も迅速にできたおかげで後遺症もないだろう
意識さえ戻ればあとは大丈夫」

アル「ありがとうございます!」

医者「…ところで君は?ここの出身ではないようだが…」

アル「はい!エレンピオスからきました!」

医者「…!?そ、そうか…君…今回は治療費はいらない…
その代わり、そのことは黙っていたまえ…約束だぞ」

アル「…?はい…」

医者「もしこんど出身を聞かれたら『ル・ロンド』と答えるんだ
炭鉱がある、田舎だけどいい町です、とな」

アル「は、はい」

医者「…じゃあ、これで失礼するよ…これが薬だ
飲み方はさっきの説明通りだから」

アル「ありがとうございました…」

アルヴィン(26)(そういやあん時の先生ってどことなくジュードっぽかったな)

アル「誰もいないだろうけどただいまー」

「やぁアルフレド」

アル「!?ってバランか…ビビらせやがって」

バラン「ビビらせやがって…か。まったく…こっちのセリフだよ」

アル「……あ、忘れてた」

バラン「もう強化ガラスを割ったって時点で察しはついたよ」

アル(仕事行ったもんだと思ってたのに…)

バラン「さあ、片付けて窓を買ってきて取り付けをやってくれ
支払いはこっちでやっておくから」

アル「あー悪いな、バラン…」

バラン「構わないよ、僕たち兄弟みたいのものじゃないか」

アル「今から仕事か?」

バラン「あぁ出てくるから…できれば帰ってくるまでに修理しといてもらいたいな」

アル「はいはーい…」

アルヴィン(8)「…すー…すー…」

千早「………くっ…?アル、ヴィン?」

アル「!?千早お姉ちゃん!?」

千早「良かった…無事…だったのね」

アル「お姉ちゃん…!ごめんなさい!」

千早「………」

アル「俺…悔しかったんだ…自分とそう年が変わらないのに…
とってもしっかりしてるお姉ちゃんが…だから…!
自分も大人だって…認めて欲しくて…!」

千早「いいのよ、なんとなくはわかるわ…私も、そうだから」

アル「…?」

千早「私ね…弟がいたの…アルヴィンくらいの歳で…
背もこのくらいだったかな?」

アル「…」

千早「死んじゃったの」

アル「…え?」

千早「ちょうどこの時期に…ラコルム街道を通っていてね
知らなかったのよ。あんなのがいるなんてことは
家族全員、ね…」

アル「家族…って?そういえば一人暮らししてたよね…?」

千早「えぇ…弟が死んでからというもの喧嘩続きの毎日で…
二人ともどっか行っちゃったわ」

アル「寂しくないの…?」

千早「寂しかったわ。昔はね」

アル「今は…どう、なの?」

千早「あなたがいるもの。寂しくないわ」

アル「…!!」

千早「私たちはもう姉弟みたいなものよ…お互いに助け合って生きていきましょう?」

アル「うん…!あ、そういえば結局お姉ちゃんは誰に認めてもらいたかったの?」

千早「私は…弟、かな」

アル「え…でも弟ってもう…」

千早「そうね…でも、弟は私の歌をとっても喜んで聴いてくれたの」

アル「千早お姉ちゃんの、歌?」

千早「えぇ。だから、弟のためにも、歌い続けなきゃ…って」

アル「そうなんだ…ねぇ、千早お姉ちゃんの歌、聴きたいな」

千早「…ふふっ…いいわよ」

ずっと眠っていられたら

この悲しみを忘れられる

そう願い眠りについた夜もある

二人過ごした遠い日々

記憶の中の光と影

今もまだ心の迷路 さ迷う

アルヴィン(26)「やべ…なんか涙出てきた…
けど、…窓買わねぇと」ズズーッ

「……涙と鼻水流しながら窓を見てる変態がいるー…」

アル「ティポってことは…エリーゼ姫か…なんだよ変態呼ばわりしやがって」

エリーゼ「アルヴィン…もう仲良くできないかもしれないです」

アル「!?キスまでしといて俺を捨てる気か!?」

エリ「………キモッ」

アル「悪かったよ…なんか食べ物おごるから許してくれ」

エリ「……ふん、しょうがないですね
もうちょっとだけ仲良くしてあげます」

アル「クレープでいいか?」

エリ「はい」

アル(友達、ね…)

アルヴィン(12)「今日の依頼は?」

「魔物の討伐を依頼したいんだが…」

アル「おっけー、適当に数減らしとけばいいんだな?」

「あぁ最近魔物の活動が活発でな…こちらとしても困っているんだ」



アル(そろそろこの海停付近の敵じゃ物足りなくなってきたな…
できればシャン・ドゥってとこで腕を磨きたいもんだが…)

千早「ただいまー…」

アル「おかえりー…」(このバキュラがなー…)

「おじゃましまーす」

アル「ん?」

千早「アルヴィン…こちら、今日から一緒に働くことになった…」

「あ、天海春香です!どうも…」

アル「よろしく」

春香「か、カッコイイ弟さんだね…」

千早「そうかしら?まだ12だし、あんまり実感ないわ」

春香「ま、まだ12なの!?ずいぶん大人っぽいね…」

アル「ハハ、ありがとさん」

千早「こら、歳上なんだから敬意を表しなさい」

アル「あっと…すみません、春香さん…仕事の癖で…」

春香「お仕事?」

アル「一応傭兵をやってます」

春香「へぇー!そうなんだ!どんな仕事やってるの?」

アル「どんなっていっても、この辺の魔物退治してるだけなんですけど…
っとそうだ…バキュ、姉さんに相談が」

千早「?バキュ?」

アル「そっちは気にしないで…
実は…仕事の範囲をシャン・ドゥの方面まで広げたいと思うんだけど…」

千早「…別に構わないわ」

アル「…え、マジで?」

千早「もう私よりずいぶん身長も高いし…評判は聞いてるわ」

アル「姉さん…」

千早「…私も働き始めたし
…ここらへんで一旦独立しておくのもお互いのためだと思うの」


アル「あぁ、ありがとう!」

千早「寂しくなるわね…しばらくあっちにいるんでしょう?」

アル「そうなるね」

千早「まぁ…あなたならどこでも生きていけそうね!」

春香「よし!じゃあ話も一段落ついたところで景気づけに歌っちゃうよ!」

アル「えっ!本当ですか!
俺、小さい頃から姉さんの歌聴いてるから、歌好きなんです!よろしくお願いします!」

春香「まかしといて!」

アルヴィン(26)「…」(春香さんの歌…元気に溢れてたな…いまどうしてんだろ?)

エリーゼ「アルヴィン?」

アル「うん?」

エリ「どうかしましたか?ボーッとしちゃって…」

アル「あー…まぁな…ちょっと昔のこと思い出しちゃって…」

エリ「ふふっ…おじいさんみたいですね」

アル「それはヒデェな…」

エリ「アルヴィンもなにか用事があったんでしょう?
私もいまからちょっといかなきゃいけないので、さよなら、です」

アル「おう、じゃなー…」

チュッ

アル「!?」

エリ「フフフ…バイバイ、です」タタタ…

アル「ほんとなんなんだよ…心臓に悪いな…
…窓…もう、これでいっか」

~バランの部屋~

アル「再びただいまーっとさすがに誰もいないか…?」

「いえ、いますよ?」

アル「…じーさんか」

ローエン「はい、ジジイです」

アル「しっかし、ものの見事にいろんなやつとバラバラにかち合うな、今日は」

ローエン「…」

アル「誰かに仕組まれてたりしてなー…なんて」

ローエン「いえいえ、少なくとも私がここに来たのは全くの偶然
依頼の空き時間に部屋に寄っただけですから」

アル「あ、そ…まあ、いいけど、さっと」

ローエン「そちらの窓は?」

アル「ちょいと壊しちまってな…修理頼まれたんだ」

ローエン「そうでしたか…手伝いましょうか?」

アル「いや、いいよ…休んでてくれ」

アル(………)


「ワシも手伝おうかの?」

アルヴィン(13)「いや、いいよ…若いやつに任せて。お爺さんは休んでて
雨漏りくらいは直せるから…」

「済まないのぉ…」

アル「…はい、これでいい、はず!」

「おお、ありがとう!」

アル「また何かあったら言ってください!では!」

「ありがとのー!」

アル(千早と離れてもう一年も経つ…
それなのに俺は何も進展してない…
このままじゃ母さんと一緒に帰るどころじゃない…!?あれは!)

ジランド「…シ…う…のにならん…して…わん」

アル(ジランド!なんでここに!?いや、そんなことはどうでもいい…
今こそやつに取り入ってマクスエウェルの情報を!)

ガシャ…ウィーン…

アル(エレベーター…上か…!)


アル(部屋は一つだけ!あそこにジランドがいる!)

バタン!

アル「ジランドォ!」

ジラ「!…おまえ…アルフレド…か?
ハハハ!本当に俺を見つけ出すとはな!」

アル「約束だ!マクスウェルの情報を…!」

ジラ「しー…病人の前だ…静かにしろ」

アル「びょうに…え…」


アル「かあ…さん…?」

ジラ「そうだ、お前の母さんだ」

アル「か、母さん!」

レテ「アル、フレド?」

アル「俺だよ母さん!アルフレドだ!」

レテ「ふふっ…本当にアルフレドなのね…声もカラダもたくましくなって…
でも…ごめんなさいね…母さん、もう…」

アル「!?母さん!母さん!」

レテ「……」

アル「かあさーん!」

レテ「…アルフレド?」

アル「!良かったかあさ」

レテ「アルフレドはどこかしら?」

アル「………え?」

レテ「あら、あなたは?」

アル「な、なんだ、これ…!?母さん俺がアルフレド…」

レテ「フフ、いやだわ…アルフレドはまだ6歳じゃない」

アル「な…なんだ、これ…」

ジラ「ハハハハハハハハハハハハハハハハ!」

アル「何がおかしいんだ!」

ジラ「そいつはもうだめだ!もう何年と持たねぇよ!
薬と主治医が欲しけりゃ!俺の手足になってゴミみたいに死ね!ハハハハハハハハハハ!」

アル「くっ!」ジャキッ

ジラ「遅ぇ!」ダンッ!

アル「な!」

ジラ「早撃ちで俺に勝とうなんざ13年以上はえぇよ!」

アル「その銃は…!」

ジラ「お前にゃ黙ってたがお前のおやじさんもこっちに来てたんだよ!
…つっても虫の息だったんで俺が止めを指してこの銃を貰ったがな!」

アル「くそ…!」

アル(くそぉ……!!)

ジラ『今のはノーカンにしてやる!黙って荷物まとめてついてこい!
明日の夜明けにここを出発だ!』

アル「千早に…もう一度だけ、会いたい…」

泣くことなら容易いけれど

悲しみには流されない

恋したことこの別れさえ

選んだのは自分だから

アル「相変わらずいい歌だな…」

千早「えっ…アルヴィン!?どうしたの!?連絡もなしに帰ってきて…」

アル「…いや、母さんが見つかったんだ…故郷に帰る手立てと一緒に…」

千早「そう、なの…」

アル「歌の仕事は?うまく、いきそうなの?」

千早「正直、わからない…
でも私は立ち止まらずにはいられないと…そう、思うの」

アル「…うん、俺も千早はずっとその道を歩き続けると思う…」

千早「ふふっ…どうしたの?もう…お姉ちゃん、とは呼んでくれないのかしら」

アル「千早…最後に…歌ってくれ。取って置きのやつ」

千早「最後…か…いいわ」


歩こう 果てない道

歌おう 天を越えて

思いが届くように

約束しよう 前を向くこと

涙吹いて

歩いていこう 決めた道

歌っていこう

祈りを響かすように

そっと誓うよ 夢を叶える

君と仲間に

約束…


アル「………」

千早「………」

アル「なぁ、千早。俺、多分…」

千早「いいわ、言わなくて…わかってる…私も多分、同じ気持ち…」

『好き』

アル「じゃあな…元気で」

千早「ええ、そっちも…体に気を付けて…」


アルヴィン(26)「取り付け終わり…っと。なぁじいさん、依頼って何時から…あれ?」

シーン…

アル「もう行ったのか…?」

「ただいまー!ローエーン!お茶菓子買ってき…?」

アル「……あ…レイア……おは、よう」

レイア「あ、うん…おはよう、アルヴィン…」

アル「………えっと、ローエンならちょっと前にもう出かけたみたい、だ」

レイ「あ、そう…なんだ。ありがと」

アル「…レイア」


レイア「えっ、あっ、うん…なに?」

アル「あー…っとレイアってなんか音楽聴いたりすんの?」

レイア「音楽…?結構好きだけど…」

アル「マジで?じゃあちょっと話さないか?お茶菓子もあるんだろ?
ローエンの分ならあとで俺が買っておくから」


好きな歌手の話とかしましたー

レイア「へー…意外だなぁ…アルヴィンも歌聴いたりするんだ!」

アル「まぁな…むかし世話になった人が歌好きだったからさ」

レイア「へーなんて人?」

アル「如月千早って人だ」

ガタッ!

レイア「えっ!ホントに!」

アル「あ、ああ…まぁ…」

レイア「その人ならちょっと前にル・ロンドでミニライブ開いてたよ!」

アル「えっ…まじで!?」

レイア「ホントに!素敵な人だなーって思ってたんだ!
あんまり大々的な活動はしてないみたいだから私もその時初めて知ったんだけど!」

アル「歌手続けてたんだな…ホントに…
余裕もなかったからあんまりチェックできてなかったんだよなぁ」

レイア「そっかーアルヴィンがねー…もしかして、惚れてたんじゃない!?」

アル「なーっなっなっ!そんなわけねーだろ!」

レイア「あー怪しー!」

アル「おい!もう時間じゃないのか!?」

レイア「あっ…くっそーあとちょっとだったのに…」

アル(ふぅ…)

レイア「じゃ、またあとでね!…あと、話しかけてくれてありがと…
まだ許せないけど…それとこれとは別だから!じゃ!」

アル「レイア…」

バタン

ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…

アル(それにしても、)

ミラ「アルヴィイイイイイイイイイイイイイイイイイン!!図ったなぁあああああ!」

パリィいイイイイイイイイイイイイン!

アル「如月千早、か…」

アル(あっちに戻ったら会いに行ってみるか…)




アルヴィン「さて、どうしたものか…」


ミラ「では、これから第一回『アルヴィンと仲良しになろうの会』を開始する!」

パチパチパチ…

アルヴィン「仲良くなろうと思うならまず縄を解いてくれよ…」

ミラ「拍手が小さい!!!」

パチパチパチパチパチ!!

アルヴィン「仲良くなろうと思うなら話聞こうぜ」

ミラ「ははは…では早速アルヴィンを拷問しようと思うわけだが」

アルヴィン「助けてー」

ミラ「まずはセオリー通り精神的に痛めつけてみるか」

アルヴィン「助けてー!」

エリーゼ「おいぼっち、とか延々と言い続けるのはどうでしょう」

アルヴィン「ひでぇ」

ジュード「うーん…ボクはあんまりそういうの得意じゃないし…」

アルヴィン「優等生が天使…」

ジュード「あとで『肉体的な方』始まったら声かけてよ
とりあえず顔面蹴りは許せなかったし…返しとくから」

アルヴィン「の皮をかぶった悪魔だ…」

ジュード「人のこと言えるの?」

アルヴィン「精神的に追い詰めんのも得意じゃねぇか!
くっそこうなったら…この程度の縄、ぶった切って…!?いってー!」

ローエン「ほっほっほ…精霊術で作った鎖ですから、
強度も締め具合もこのジジイの思うがまま…」

アルヴィン(こえええええええええ!)


レイア「あっ!ハーイ!私いいこと思いついちゃった!」

ミラ「お、早速レイアか…なんだ?」

レイア「会議しようよ!」

ミラ「なんのだ?今は…いわばアルヴィンへの質問タイムだぞ」

アルヴィン「うそこけ」


レイア「いやいやミラさん…実はワタクシ、取って置きのネタがありましてね」

アルヴィン「嫌な予感しかしねぇ…」

ミラ「ふむ…そこまで言うのなら一旦会議に移るか
おいジュード。好きにしていいぞ」

ジュード「うんっ!いちにっ、さんしっ、いちにっ…」

アルヴィン「着々とアップを始めやがった…」

レイア「ローエンにも聞いて欲しいな!あと、ジュードはわかってると思うけど『しっかり』ね!」

ジュード「うん!」

ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!

レイア「実はアルヴィンには…」

ミラ「ほう…なるほどな…それを利用して…」

ローエン「なるほど…うまいこと聞き出せれば」

エリーゼ「今回の目的は達成って訳ですね!さすがレイアです!」

gyaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!


ミラ「さって…アルヴィンにはしっかり気絶してもらったことだし」

ジュード「めちゃくちゃ気持ち良さそうだったよ!」

ミラ「ローエンとレイアには現地に出向いてもらおうか」

ローエン・レイア「「おっけーです」」

エリーゼ「あの…私は…?」

ミラ「アルヴィンについててやってくれ」


レイア「本当ですか!?」

「ついていくのは別に構わないわ。…けど、会いたくはないわね」

レイア「え…?」

「そんなに情けなくなってしまった彼の顔なんて見たくないって言ってるのよ」

レイア「そんな言い方って!彼だって!」

ローエン「なるほど…」

「そちらのお爺さんには分かっていただけたようね…私の気持ち」

ローエン「ハイ、痛いほどに…どうやらあなたは素直な方ではないようですね」

「ふふっ、そうなんです…ホントに」

76と77は何時間か間があいてます…ごめんなさい


さらに数時間後…

アルヴィン「…ったく…なにが疲労が取れるツボだ
体に力が入んなくなって筋肉が強制的なリラックス状態になってやがる…」

エリーゼ「あ、やっと目が覚めましたか」

アルヴィン「あぁ、ついててくれてサンキュー、エリーゼ
…それにしても、あの優等生はそのうち北斗なんとか拳使い出すんじゃないだろうな…」

エリーゼ「…もうちょっとしたら出かけません?」

アルヴィン「…おたくら、何企んでるんだい?」

エリーゼ「ヒ・ミ・ツ…です」

アルヴィン「はぁ…やっと全身の弛緩が治まってきた…液体になるかと思ったぜ」

エリーゼ「じゃあ、出かけましょうか」

アルヴィン「まぁしゃーねー…付き合ってやるか」

エリーゼ「アルヴィンのくせに生意気な言い方ですね」

アルヴィン「うっせ…」

――――

アルヴィン「しっかし…夜とはいえ人気が全くないな」

エリーゼ「あっち、見てください」

アルヴィン「…広場の方か?うわ…スゲー人だな…祭りでもやってんのか?
この時期になんかあった記憶はないんだがなー…?…!?」


冷めたアスファルト 人波掻いて

モノクロのビル 空を隠した

勝手な信号 標識の群れ

せめてこの手で あなたを描く


アルヴィン「この…声…?」

エリーゼ「……」


すべて燃える愛になれ

赤裸に今焦がして

私が守ってあげる


すべて燃えて灰になれ

それがこの世の自由か


あなたが微笑むなら

愛じゃなくてもアイシテル…

エリーゼ「すごい…ですね。この歌…」

アルヴィン「……」


時は流れるもの 時代は変わるもの

人は愛するものとして
どんな気持ちをどんな言葉でどんな表情から伝えれば幸せと呼べるのだろう

本当はわかってる、でも出来ない…

自己矛盾と首尾一貫がめぐりゆく世界を歩いた


アルヴィン「なるほど、な…わかったよ、千早…」

ミラ「ほう…なにがわかったんだ?」

アルヴィン「いや、千早が俺に何を伝えようとしてくれたのかが…!?」

ニヤニヤニヤニヤニヤ

ローエン「ほう…千早さん、ですか?もしかして女性…!?」

レイア「あれ?なんかこないだ昔同棲してて、
好きだったって言ってた女の人の名前が千早だったような?」

アルヴィン「わざとらしいんだよ!」

ジュード「また秘孔突くよ?」

アルヴィン「えっ、あの…」

エリーゼ「アルヴィン、勘弁して吐きやがれ、です!」

アルヴィン「あぁっ、クソ…」



いんふぇるのーーーーーーーーーーーー!


アルヴィン「ってなことが昔あってな…
で、ジランドの下で働いてる内知り合ったのがプレザ
一緒に暮らしてはいたが…言っとっけど何もなかったぞ」

エリーゼ「アルヴィンは嘘つきですね」

アルヴィン「はぁ…ったくお姫様は…で、これがおたくたちが知りたがってた、俺の過去だけど?」

ジュード「……ごめん、アルヴィン」

アルヴィン「えっ?ど、どうしたんだ、優等生?」

ジュード「事情…知ったら。アルヴィンの気持ちもわからなくはないかなって」

アルヴィン「…別に同情してもらおうと思ったわけじゃないんだけどな
俺がどうしようもない奴だってのはホントなわけだから、さ
あんま気にしないでくれ
そういうこともあったってだけだ」


エリーゼ「エラソーですね」

ティポ「ねー」

レイア「……アルヴィン、これからもよろしくね!」

アルヴィン「…レイア…」

レイア「はい…仲直りの握手!」

アルヴィン「あ、…あぁ…!レイア、ありがとう…本当にすまなかった…!」ガシッ

レイア「いいって!」

エリーゼ「あ…えっと…」

アルヴィン「エリーゼ姫は俺と仲良くしてくれんだろ?」

エリーゼ「…!ま、まぁしょうがないですからね。一回行ったことは守らなきゃいけませんし」

アルヴィン「じゃ、改めてよろしくな」

エリーゼ「は、ハイ…」


ローエン「これでやっとアルヴィンさんも一歩進めますか?」

アルヴィン「…そうだな、なんだかんだでジイさんには、感謝してるよ…」

ローエン「子供を導くのが大人の役目ですから」

アルヴィン「なんも言い返せねーのがツライな…」


ミラ「では第一回『アルヴィンと仲良しになろうの会』は成功!ということだな!」

パチパチパチパチ!

アルヴィン「………」


深夜

アルヴィン「ミラ様ー?こんなとこで何してんの?いい年してブランコに乗っちゃって」

ミラ「アルヴィンか…いや、眠れなくてな」

キィ…

アルヴィン「……なぁ…ミラ様、なんか焦ってないか?」

ミラ「何を、だ?」

アルヴィン「いや、勘違いならそれでいいんだけどさ…
俺と仲間との和解への一歩…のきっかけを作ってくれたのは素直にありがたいしさ」

ミラ「……ほう、お前からそんな素直な言葉が聞けるとはな」

アルヴィン「ミラ様さ…居なくなったり、しねぇよな?」


ミラ「ハハハ…もし居なくなったら、お前は悲しんでくれるのか?」

アルヴィン「…誰よりも悲しんで、悔しがってやるよ
おたくは俺の恩人だしな
ある意味、子供ん時を生き抜けたのもミラ様と…千早のおかげだしな」

ミラ「…そうか…なぁ、アルヴィン」

アルヴィン「なんだよ」

ミラ「………っ……ふぅ…いや、明日出発しようと思うんだ」

アルヴィン「ガイアスのところへ、か?」

ミラ「あぁ」

アルヴィン「そっか。明日、全ての決着がつくのか」

ミラ「……あぁ」

アルヴィン「じゃあ、なおさら寝ないと体にワリーよ?」

ミラ「では、戻るとするか……アルヴィン、お前と話せてよかったよ」

アルヴィン「俺もさっきのこと聞きたくて、
おたくを追いかけてきたからさ
俺も話せてよかった」

ミラ「ふふ…そうか。では私はもう戻るぞ」


アルヴィン「俺はもうちょっと居るわ」

ミラ「寝坊するなよー?」

アルヴィン「俺は遠足前のガキか…?おやすみー」

ミラ「あぁ、おやすみ」



アルヴィン「……さて、と」


アルヴィン「なぁ千早、どうせどっかで聞いてんだろ?」

シーン…

アルヴィン「聞いてなくたって勝手に言うけどさ…
俺、お前に会いに行こうと思ってたんだわ」

アルヴィン「けど、やっぱやめた
少なくとも今のままじゃ立派になったお前に合わせる顔がない」

アルヴィン「俺、今ちゃんとやりたいことできたんだ
ついさっきだけどな
あいつと話してるとき、決めたんだ」

アルヴィン「それが実現できたら会いにいく
何年かかるかわかんねーけどよ」


アルヴィン「だからせめてそん時まで、待っててくれ
つか、そう言う意味で歌ったんだろ?あの歌…
出直してこい…やり直してこいって」

アルヴィン「明日がその第一歩だ…頑張ってくるよ
じゃ、俺も寝るわ…」


―――――

バラン「だ、そうだよ?」

「ふふっ…じゃあ私は当分楽しみにして待ってます…」

バラン「もう帰るんだろう?良かったらあの丘までは送っていくよ?」

「大丈夫ですよ…この辺の魔物のレベルじゃ相手にもなりませんから」

バラン「…そういえば来る途中でもあのヴェヴィンドアイを一撃で黙らせたとか…」

「心配は無用です。では」

バラン「ははは…」


翌朝

ミラ「では出発するか。バラン、世話になった」

バラン「気にしないでよ。それより、頑張ってきてね」

アルヴィン「あぁ…!」

レイア「じゃあ行きますか!」

エリーゼ「出発進行!です!」

―――――


―――――丘

アルヴィン「っしゃあ!俺が一番乗りだ!」

エリーゼ「あ、アルヴィンずるいです!」トテテ…

アルヴィン「っと、しょうがねぇな、掴まれ、エリーゼ」

エリーゼ「はい!」

シュン!

レイア「あー!先越された!ジュード!早く行くよ!」

ジュード「うん!」

シュン!

ローエン「ではミラさん、行きましょうか」

ミラ「あぁ!」


シュン!

ミラ「…うむ!無事『世精の途』に入れたようだ」

アルヴィン「あっち行きゃよさそうだぜ」

ローエン「…敵が待ち伏せている可能性もあります
気をつけていきましょう」

ミラ「下に降りればいいのか…」


シュタ…トンッ


「…来たか」


ローエン「…!ウィンガルさん…!」

ウィンガル「お前たちは悪いがここで死んでもらおう」

ジュード「なぜですか!ガイアスは…」

ウィンガル「そうだな…閣下は絶対にお前たちを殺さんだろう
例え脅威だと、分かっていても…な
だから私が殺す」

ローエン「…皆さんは先へ進んでいてください
彼の相手は私一人でします
と、いうか是非させてください」

ミラ「…わかった」


ジュード「ミラ!」

ミラ「ローエンは彼と戦いたいのだろう
前へと進むために」

アルヴィン「じーさんが負けるわけないって
行こうぜ」

エリーゼ「ローエン…」

レイア「絶対追いついてきてね!」

ウィンガル「させるか…」

ローエン「ファイアボール」

ウィンガル「ちっ…」

ローエン「さて…私を無視してもらっては困りますな」

ウィンガル「イルベルトー!」

―――――


アルヴィン「こっからは道が四本に別れてやがるな」

ミラ「…別々に行くとしよう
二人一組のところが出るが…」

アルヴィン「いいのかよ」

ジュード「大丈夫だと思うよ?」

レイア「じゃあ私こっち!一番にガイアスのところに行くのは私だー!」

エリーゼ「あぁっ!レイアずるいです!私こっちいきます!」

ダダダ…

ミラ「…アルヴィンはエリーゼについて行ってくれ」

アルヴィン「りょーかい…」

――――


鳳凰天駆!!

スプラッシュ!!

ドスっ!

ウィンガル『!!…ちっ…相性が悪かったか』

ローエン(今ですね…)

ウィンガル『やらせる…か!!』

ギュン…!

ローエン「遅いです」

タイダルウェイブ!

ウィンガル『なっ…こんな精霊術、見たことが…!?』

ローエン「まだ、これからです!」

―――――


アルヴィン「…いきなり当たりを引いちまうとはな
ついてんだかついてないんだか…
エリーゼ、援護頼むぞ」

エリーゼ「…はいっ…!」

「…ふん、お前か」

アルヴィン「舐めてかかると痛い目見るぜ…
ガイアスさんよ!」

―――――

ミラ「ミュゼ…」

ミュゼ「ミラ…!」

レイア「ミラ!」

ミラ「レイアに…ジュードもか思わないところで合流できたな」

ジュード「一緒に戦おう!」

ミラ「あぁ…!」


グランドフィナーレ!

ウィンガル『がっ…』

ローエン「これで詰み…です」

シュウ…

ウィンガル「くそ…増霊極の効果が切れたか…
もう潮時だな…」

ローエン「ウィンガルさん…?」

ウィンガル「副作用だ…俺ももう長くはない」

ローエン「なっ…!」

ウィンガル「イルベルト…ガイアスを…アースト…を頼…む」

バタ…

ローエン「はい…分かりました…!」

ウィンガル「今のあなたなら…」

――――


ガイアス「思ったより…やるな…」

アルヴィン「へっ…伊達に何年も必死こいて鍛えてねぇよ!」

覇道滅封!

アルヴィン「エリーゼ!」

エリーゼ「はい!」

リベールイグニッション!

ガイアス「ちぃ……」

―――――

ミュゼ「なんで!どうして邪魔をするの!」

ミラ「ミュゼ…」

「ミラ!」

ジュード「なっ、……マクスウェル!?」

マクスウェル「ここの空間ごとミュゼとガイアスを封じ込める!
ここにいる奴らは外に出すぞ!」

レイア「待って!アルヴィンやローエンが!」

マクスウェル「グズグズしていると期を逃す!すまないが」

「期を逃したな」

スパッ…

マクスウェル「ちぃ…!」

ジュード「ガイアス!?」

ガイアス「ついてこいミュゼ!マクスウェルを止める!」

ミュゼ「…はい!」

ミラ「追うぞ!」

ガイアス「させん!」

ガッ…ガラガラガラ…!

ジュード「なっ…地面が…割れ…!?…みんな!」

ミラ「くそ…みんな!ガイアスのところで改めて会おう!」

―――――


アルヴィン「ちっ…逃げられたか…」

エリーゼ「どうします?」

アルヴィン「んー…マクスウェルがどうのって言ってたし
とりあえず奥目指してみるか…」

エリーゼ「そう…ですね…」


―――――

タッ…

アルヴィン「…一番乗りっぽいな」

エリーゼ「です…ね」

「まさか貴様らが先にここへたどり着くとはな」

アルヴィン「どうやら俺たち相性いいみたいだな」

ガイアス「俺はお前を見誤っていたようだ…あそこまで出来るとはな」

アルヴィン「…」

ガイアス「ミュゼ…力を」

ミュゼ「ハイ…」


アルヴィン「本気で潰しにかかってくるかよ…」

ガイアス「…闢魔神王剣」

ゴッ!!

アルヴィン「!?エリーゼ!!」

エリーゼ「り、リベールゴーランド!!」

アルヴィン「くそ…」(初撃は打ち消せたがあのまま突っ込んでくる気だ…なら!!)

アルヴィン「エクスペンダブルプライド!!」


ガイアス「ぐぅ…!」

アルヴィン「ちぃ…!」

ミュゼ「今よ!イベントホライ「殺劇!!」

エリーゼ「ジュード!!」

ジュード「舞荒拳!!」

ミュゼ「邪魔…しないで!!レイジングサン!!」

グランドフィナーレ!!

ミュゼ「なっ…」

ローエン「ジュードさん!!」

ジュード「ローエン!!…アルヴィン!こっちは任せて」

アルヴィン「あぁ!!こっちもまかしとけ!!」

ガイアス「覇道滅封!!」

アルヴィン「守護方陣!!エリーゼ!今だ!」

エリーゼ「ネガティブゲイト!」

ガイアス「なっ…」

アルヴィン「今だ…」

ダッ

アルヴィン(これで決め…)

ガイアス「覇王天衝剣」

アルヴィン(はや…)

ザクッ…


アルヴィン「ぐぅ…」

ガイアス「なっ…」

アルヴィン「へっ…捕まえたぜ…」
(つってもやべぇな…エリーゼにもう大した術は使えない…
俺もこのまま長くは…クソ…)

活伸棍・神楽

ガイアス「ちぃ!」

ガキィン!  ピシィ…

レイア「剣にヒビが入ったよ!!ミラ!」

ミラ「わかった!!スプリームエレメンツ!!」

ガキィ! ビシビシィ!!

ミラ「まだまだだ!」

ガイアス「ちぃ…!」

ガキィン!ガキィン!ガキィン! バキィ!!


ガイアス「フン…折れたか…だが剣が折れたから勝った気になるのは早すぎないか?」

ミラ「アルヴィン!決めろ!純粋な力の勝負でお前が負けるはずはない!」

アルヴィン(サンキューミラ様…こんな俺を信じてくれて…)

アルヴィン「オォォォォオォォォオオォォオォォォォォォォオオォォオ!!」

ガイアス「遅い!!」

アルヴィン(ガードの体勢…完全にガードされるな……だが!!)

ガッ!!

アルヴィン(このまま振り抜く!!)

ギュン!!

ガイアス「!!ガハッ」

ガクッ…

ガイアス「この俺が…膝を地につけることになるとはな」
(まさか…ガードごと吹き飛ばされるとは…な
感服だ…そして…完敗…だな)

ガイアス「俺の負けだ…ここは引き下がらせてもらう」

ミュゼ「えっ!?」


ミュゼ「そんな…どうして!?」

ガイアス「どうやら今の俺ではこマクスウェルたちを止めることはできないらしいからな」

ミラ「…ずいぶん物分りがいいな」

ガイアス「…フン…もし貴様らのやり方が完全に間違っていると発覚した時には
また俺は立ち上がるぞ」

ジュード「…うん!望むところだよ!」

ミュゼ「…なんで…どうして!?なんで皆私を見捨てるの!?」

ミラ「…ミュゼ…お前のやったことは到底許されることではない…
しかし私にも責任の一旦はある…一緒に償っていかないか…」

ミュゼ「…ミラ…」

ガイアス「…ところで…このままではあの男は死ぬぞ?」


アルヴィン「……」ドクドク

ミラ「アルヴィン!!」

ジュード「レイア!!エリーゼ!!一緒に治癒術を!!」



ローエン「ガイアスさん…私はウィンガルさんからあなたを任されました…
これから一緒に頑張って行かせていただきたいのですが…」

ガイアス「そうか…ウィンガルが…
ならば俺が言うことは何もない。こちらこそ、だ」


アルヴィン「し、死ぬかと思ったぜ…」

ミラ「アルヴィン!!」ガシッ

アルヴィン「…どうした…?ミラ様」

ミラ「アルヴィン…もう少し抱かせていてくれないか…?」

アルヴィン「ミラ…?」




ミラ「よし!!」

アルヴィン「おわっ」

ミラ「では皆…私はもう行くぞ!!」

「「「「「えっ…?」」」」」

マクスウェル「本当にいいのか?」

ミラ「…あぁ。どのみち誰かはマクスウェルの座につかなくてはならないんだ」

マクスウェル「…止めるのは野暮のようだ」

アルヴィン「ちょっと待てよ!!俺は聞いてねぇぞ!!」


ミラ「ふふ…お前は本当に期待どおりの反応を返してくれる男だな」

アルヴィン「なっ…!!」

ミラ「じゃあな、皆」

ジュード「…うん」

レイア「なんとなく、こうなる気がしてたんだよね…」

ローエン「では。結構楽しかったですよ」

エリーゼ「…頑張ってください」

アルヴィン「…おい!!ミラ!!」

ミラ「マクスウェル…やってくれ」

マクスウェル「あぁ…」スゥ…

アルヴィン「ミラーーーー!!」

ミラ「じゃあなアルヴィン…私は多分お前のことを…」



~二年後~


ジュードへ


おたくの噂、ちらほら聞くようになったよ。頑張ってるみたいだな

俺は知り合いと商売を始めたんだ

資金が集まってやっと起業できそうだから報告しとく

ガラにもなく「リーゼ・マクシアとエレンピオスを繋ぐ架け橋になれたら」

なーんて思っちまってな



ちなみにどんな仕事かっつーと

かわいい女の子集めて

歌って踊ってもらって、それをいろんな人に見てもらう仕事だ

アイドルをプロデュースするってことだな

ちなみにメンバー第一号は…


コンコン

「如月千早さんはいらっしゃいますか?」

千早「はい?」

「…よっ」

千早「!!……ふふっ、もう…遅いわよ、アルヴィン」


コンコン

「如月千早さんはいらっしゃいますか?」

千早「はい?」

「…よっ」

千早「!!……ふふっ、もう…遅いわよ、アルヴィン」

最後の最後で誤爆しちまったか…



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