毒殺マン「私は正義の味方だ!」(8)

毒殺マン「悪は許さない!」

・ ・ ・ ・ ・

テレビィ…

『昨夜……議員の……甘栗氏……亡くなって……』

『警察……毒物……』

母「やーねー。物騒なニュースばっかりで気が滅入っちゃうわ」

男「でもこのオッサン、悪いことしてたんだろ?誰かから恨まれてたんだよ」

母「それにしても…怖い世の中になったもんだわねぇ」

男「因果応報ってやつだろ…おっと、もう時間だ。行ってきます、母さん」

タッタッタ

母「…」

母「因果応報、か…」

プルルルル プルルルル
プッ

母「…」

『やぁ』

母「この時間の連絡は止めてと言っているでしょう」

『ふふ、万が一にも息子に知られたくないからかね』

母「…殺すわよ」

『おぉ怖い怖い…で、報酬はいつもの口座に振り込んでおいた。いやぁ、さすがだよ。ポイズンの通り名は伊達じゃないねぇ』

母「…要件はそれだけ?なら切るわよ」

『あぁ…今のところ依頼は無い。しばらくは息子との家族ごっこを楽しんでくれたまえ』

母「っ、きさ…」

プツッ ツーツーツー

母「っ…糞ったれがっ」

母「…」

コードネーム、ポイズン。
あらゆる毒物の知識に長け
鮮やかに対象を毒殺する。
裏世界で要人の暗殺を生業にしている女
それが、この母であった。

普段は息子である男と二人暮らし。
血の繋がりは無く、ある組織に記憶を操作されており
母が表世界で生活するための隠れ蓑のようなものであった。

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