【安価】ディスガイアの汎用キャラクターでSS書く (46)

スレタイ通りディスガイアの汎用キャラのSS(戦士とかアーチャーとか)

安価はキャラ安価と話の舞台だけ。人間型でも魔物型でも問題なし。性別のあるキャラはしっかりと書いてくれると助かる
>>1はD2のみ未プレイなのでD2のみに出てくるキャラは厳しい(ゴーレム族、妖霊族、竜神族辺り)。後、明確な性格の無い無印のキャラも
こういう性格がいいってのを一緒に書いてくれればなるべくその通りにするよ

というわけで
>>2-6までキャラ指定


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1453117995

無難に女アーチャー

ヘビーナイト

女シーフ

ネコマタ

咎人

ストライダー

次は物語の舞台
1 ラハールの魔王城
2 ヴェルダイム
3 魔立邪悪学園
4 戦挙事務所
5 反乱軍基地

↓1

2

2

ヴェルダイムね、了解

とある山の中


アーチャー「ふう……。ここらでひと休みでもしませんか?」

重騎士「むう……。お疲れなのは分かりますがここの峠を越えねば目的地までたどり着けないのであります」

アーチャー「とは言え、もう数百時間は歩いてますよ! どれだけ離れたところにあるんですかその『ヴェルダイム』って場所は!」

重騎士「百時間程度、悪魔にとっては支障ない数値であります。もう少しですからしっかりするであります」

アーチャー「さっきも聞きましたよその台詞。はあ……こんなことなら魔翔族に頼んで空から行けばよかった……」

重騎士「そうは言いますがそれができない理由があるのであります」

アーチャー「あるのでありますって……。そんなにあるを強調しなくていいんですよ?」

重騎士「これは口癖なので気にしないでほしいであります! とにかく急ぐであります! ここら一帯は特に危険なのであります!」

アーチャー「危険……?」

重騎士「そう、危険! なぜならば……」





咎人「おいてめえら! 旅の人間だな! 命が惜しかったら持ち物置いていきな!」




重騎士「……と、このようにここには山賊が出現するのであります」

アーチャー「まあ、山賊? こんな人通りの少なそうな山中にもいるものなんですね」

重騎士「アーチャー殿は都会暮らしでありますから山賊をお目にかかった機会は少ないでしょう」

アーチャー「ええ。狩りで近くの山には何度か行ってますけど、山賊に会ったことはありませんね」

重騎士「ではアーチャー殿には山賊の恐ろしさを教えてあげましょう!」

重騎士「まず、奴らは強力な武器をその手に持ってるのであります!」

アーチャー「武器?」

重騎士「小型のナイフから投擲用の爆弾、果ては伝説の勇者が装備していた武器まで!」

アーチャー「……最後の方は何故山賊などやってるのでしょうか」

重騎士「とにかく、十分に恐ろしさは伝わったでしょう」

アーチャー「ですが、見たところあの方は丸腰のようですけど」

重騎士「え?」



咎人「…………」

重騎士「ちょっとそこのお前! 何で丸腰なんでありますか!」

咎人「えっ? な、何だいきなり……」

重騎士「山賊なら山賊らしく何か武器を持っているのが基本でしょう!」

咎人「うるせえ、俺の武器は拳なんだよ! 死にたくなかったら荷物を寄越しな!」

アーチャー「武器が拳だけなら私が遠距離から射抜くだけあっさりと終わりますね」

重騎士「甘い! 甘いでありますよアーチャー殿!」

重騎士「奴らは常に徒党を組んでるであります!」

アーチャー「兎闘? 何か可愛らしい響きですね」

重騎士「兎ではないであります! 群れのことであります!」

重騎士「こいつはさしずめ偵察兵……。こいつを倒しても第二、第三の山賊が襲ってくるであります!」

アーチャー「それじゃ倒してもきりがありませんね」

重騎士「そうであります! 言うなればこいつは都会のキッチンによくいる黒光りするg……」

アーチャー「その名前を呼ばないでくださーいっ!!」

重騎士「し、失礼したであります……。とにかく、恐ろしさは伝わったでしょう」

アーチャー「ええ、十分に。黒光りするアレと同じなんて……なんと恐ろしい」

重騎士「な、なにか違う方向に恐怖を感じているであります……」

アーチャー「でも、一つ気になることが」

重騎士「なんでしょう?」

アーチャー「あの方、さっきから私たちのことをにらんでいるだけで仲間を呼ぶ素振りを見せないのですけれど……」

重騎士「ええ!?」



重騎士「そこのお前!!」

咎人「今度は何だ……?」

重騎士「何で仲間を呼ばないでありますか! 山賊が獲物を見つけたら仲間に知らせたりするでありますよ!」

咎人「知るかそんなこと! 俺は一人で山賊やってんだよ!」

重騎士「あっ、す、すまないであります……」

アーチャー「一人で山賊だなんて……」

咎人「そんな可哀想な人を見る目でみるんじゃねえ!」

咎人「てめえらさっきから俺のことをコケにしやがって……! 大人しく荷物を置いていけば痛い目に遭わずに済んだのにな……」

咎人「ぶっとばしてやる! うらああああああ!!」


ガン


重騎士「効かないであります」

咎人「な、何ッ……!」

重騎士「堅さは誰にも負けないであります。アーチャー殿!」

アーチャー「はい!」



アーチャー「シュート!!」



咎人「ぐはあっ!」グサッ

アーチャー「安心してください。急所は外しました」

重騎士「ですが膝に矢を受けてしまったでありますね。これではもう山賊も冒険者もできないであります」

咎人「く、くそが……! 覚えてやがれ!」




アーチャー「本当にあっさり終わりましたね」

重騎士「これでここら一帯も平和になればいいのでありますが。しかし意外でありました」

アーチャー「何がです?」

重騎士「ここらは魔翔族も引き返すほど山賊の攻撃が激しいと聞いたでありますが、蓋を開けてみればあのザマでしたので……」

アーチャー「噂には尾ひれがつくものですよ。こんなことなら本当に魔翔族で来れば……」

重騎士「それを嘆くのはよしてほしいであります。早く村へ急ぐであります」

ヴェルダイム



重騎士「ようやく着いたであります」

アーチャー「見渡す限り緑、緑、緑……。都会の雰囲気とは全然違いますね」

重騎士「アーチャー殿、我々がここに来た理由を覚えているでありますか?」

アーチャー「ええ、もちろん」

重騎士「ならば良し、であります。早速目的のために行動あるのみであります!」

アーチャー「ちょ、ちょっと待ってください。その前に休みませんか? もうくたくたです……」

重騎士「しかし時間が……」

アーチャー「こんな田舎で私たちと同じ目的を持っている人がいるとはとてもじゃないですが思いません」

重騎士「ですが……」

アーチャー「もしそうだったら私たち、今ごろここには来てませんよ?」

重騎士「……た、確かに。よし、今日はもう休むであります! どこか泊めれる所を探してくるであります!」

アーチャー「あ、お部屋はもちろん別々ですからね?」

重騎士「わ、分かってるであります……」

怪鳥族「コケッコー! 朝ですよー!」



『アーチャー殿! アーチャー殿! 起きるでありまーす!!』

アーチャー「うう……。もう後20時間ほど……」

『そうは言ってられないのであります! 時間は刻一刻と過ぎてるのであります!』

アーチャー「そうは言っても布団が恋しくて……」

『起きないのならここで発声練習でもさせてもらうであります!』

アーチャー「わ、分かりました……。すぐ起きますので静かにしてください……」




アーチャー「それで、今日はどこかに行く当てはあるんですか?」

重騎士「ズバリ! 聞き込み調査であります!」

アーチャー「昨日あれだけ足を動かしたのに今日も動かすんですか……?」

重騎士「我慢するであります」

アーチャー「そんなあ……」

重騎士「では、自分は行ってくるであります! アーチャー殿も何か情報を掴んだら自分のところに知らせてほしいであります!」ドスドス

アーチャー「元気ですね……」

アーチャー「……仕方がありませんね。私の方でも動くとしましょう」



アーチャー「……についてなんですけど、何か知っていますか?」

赤髪の青年「ああ悪い。オレはそういうの詳しくなくてな」

アーチャー「……そうですか。ありがとうございました」



アーチャー「……について、何か知っていますか?」

金髪のアホっぽい男「何々? オレ様のサインが欲しいって? しょうがないなぁ~特別だぞ?」

アーチャー「失礼しましたーっ!」



アーチャー「……についてなんですが」

プリニー「知ーらんペッタンコーっス」

アーチャー「シュート!」ドスッ

プリニー「」



アーチャー「ふう……結局収穫はゼロ。重騎士さんの方は大丈夫でしょうか」

アーチャー「……ん? 何やら向こうが騒がしいですね。なんでしょう?」



シーフ「ちょーっとゴメンよーっ!」ダッ



アーチャー「きゃっ! もう、ぶつかるところだったじゃないですか! いきなり走ってくるなんて……」

アーチャー「ってあれ? いない……」

アーチャー「もしかしてさっきの盗賊は……」

重騎士「は、犯人を見たでありますか? 早く追いかけるであります! あれが無いと今夜の飯も宿もないであります!」

アーチャー「そ、そんな! 早く追いかけなきゃ!」



シーフ「しっしっし、お宝ゲット~。ここ最近は警戒されてるのかあまり隙を見せる人がいなくて困っちゃうよ」

シーフ「どれどれ、肝心の中身はっと……」

シーフ「おお~! 入ってる入ってる! これならしばらくは生活に困らないカモ!」

シーフ「……早く、アレも買ってあげなくちゃいけないしね」



アーチャー「お、追いつきましたよー!」

重騎士「であります~!」



シーフ「わわっ! だ、誰!?」

重騎士「あーっ! こいつであります! こいつが自分のサイフを盗んだであります!」

アーチャー「悪魔的には立派な行動ですが……私たちもただ盗られてボーっとしてるわけじゃありませんよ!」

シーフ「な、何でここが分かったのさ!?」

アーチャー「私の目を舐めないでください。氷の山村で遠くの獲物を見るために、都会で遠くにあるセール品を見るために! 私の目は鍛えられているんです! あなたの逃げる姿をはっきりと捉え続けていましたよ」

重騎士「さあ、早く返すであります!」

ごめん
>>19にミスがあった。正しくは

重騎士「ああっ、アーチャー殿!」

アーチャー「重騎士さん、息を切らしてどうしたんです?」

重騎士「聞き込み調査をしていたら、サイフを盗まれてしまったであります! 自分は走るのが苦手なのであっという間に遠くに行ってしまったであります~!」

アーチャー「もしかしてさっきの盗賊は……」

重騎士「は、犯人を見たでありますか? 早く追いかけるであります! あれが無いと今夜の飯も宿もないであります!」

アーチャー「そ、そんな! 早く追いかけなきゃ!」



シーフ「しっしっし、お宝ゲット~。ここ最近は警戒されてるのかあまり隙を見せる人がいなくて困っちゃうよ」

シーフ「どれどれ、肝心の中身はっと……」

シーフ「おお~! 入ってる入ってる! これならしばらくは生活に困らないカモ!」

シーフ「……早く、アレも買ってあげなくちゃいけないしね」



アーチャー「お、追いつきましたよー!」

重騎士「であります~!」



シーフ「わわっ! だ、誰!?」

重騎士「あーっ! こいつであります! こいつが自分のサイフを盗んだであります!」

アーチャー「悪魔的には立派な行動ですが……私たちもただ盗られてボーっとしてるわけじゃありませんよ!」

シーフ「な、何でここが分かったのさ!?」

アーチャー「私の目を舐めないでください。氷の山村で遠くの獲物を見るために、都会で遠くにあるセール品を見るために! 私の目は鍛えられているんです! あなたの逃げる姿をはっきりと捉え続けていましたよ」

重騎士「さあ、早く返すであります!」

シーフ「ご、ごめんなさーい! これには深~いワケがありまして……」

アーチャー「ワケ?」

シーフ「ボ、ボクには家族がいて、その家族のためにこうして盗賊稼業を……」

重騎士「嘘臭いであります。姑息なマネはやめるであります!」

シーフ「ホントなんです~! 兄が失職して、稼げるのはボクしかいなくて……」

アーチャー「…………」

重騎士「アーチャー殿! こんなやつの言うことなど無視して我々は我々の目的を果たすであります!」

アーチャー「それなら、この方にも手伝っていただいたらどうでしょうか?」

重騎士「なっ! しょ、正気でありますか?」

アーチャー「人が多い方が何かと楽でしょう? この方は私が面倒を見ますので」

重騎士「むむむ……。まあアーチャー殿がそういうのであれば……」

アーチャー「というわけで、あなたには私たちの目的に付き合ってもらいます」

シーフ「も、目的ぃ……?」

重騎士「自分たちは探し物をしているであります! お前にも手伝ってもらうでありまーす!」

シーフ「えぇ~!?」

重騎士「……を探しているのであります! ズバリ、心当たりは無いでありますか?」

シーフ「あ! それなら知ってるよ」

重騎士「ほ、本当でありますか?」

アーチャー「場所は!? 場所はどこ!?」

シーフ「……たしか、暗黒議会だったはずだけど」

重騎士「ならば早速……」

シーフ「あ、ちょっと待ってよ! 場所は暗黒議会だけど、特別な『合言葉』が必要なんだよ」

アーチャー「合言葉?」

重騎士「は、早く教えるであります!」

シーフ「えっと確か……『上上下下左右左右BA』だっけ……いや『ひとしこのみ』だった気が……」

重騎士「お、思い出せないでありますか……?」

シーフ「思い出した! 『△□×△□×○』だ!」

アーチャー「なんというか、音声の出そうな合言葉ですね」

重騎士「これで目的のものは一気に近くなったであります! 胸が熱くなるであります!」



シーフ「あんなものを欲しがるなんて、変わった人たちだなあ……」

今日は眠いからこの辺で
ネコマタは近いうちに出番あるからね

おつー

暗黒議会


受付「暗黒議会へようこそ。本日はどのような要件でしょうか?」

重騎士「『△□×△□×○』であります!」

受付「! その合言葉は……。それでしたら、こちらに来てもらえないでしょうか」

重騎士「議会の奥に行ってしまったであります」

アーチャー「一体何が……。ほら、あなたも早く」

シーフ「え~、もう解放してよ~。ボクにもやらなきゃいけないことがあるんだからさー」

アーチャー「私たちが目的を達成するまでついてきてもらいますからね。逃げようとはしないでくださいよ?」

シーフ「ちぇー」





重騎士「だいぶ奥まで来たであります。ここまで議会の中に来るのは初めてであります」

受付「後は監督役の方に説明を聞いてください。では」

アーチャー「監督役?」




「目的のために己の力を誇示する……。悪魔、それを『試練』という!……ニャ」




重騎士「誰でありますか!?」

「貴様らに名乗る名前など無いニャ!」

アーチャー「いや、名乗ってもらわないと困るんですけど……」

シーフ「もしかしてあなたが監督役?」

ネコマタ「むむっ、ウチのことを知ってたかニャ。そう、ウチが監督役のネコマタだニャ」

アーチャー「それで、あなたが例のモノを持ってらっしゃるんですね?」

ネコマタ「いかにも。しかし、ただで渡すわけにはいかないのニャ」

重騎士「な、何が目的でありますか? 金でありますか?」

ネコマタ「身代金じゃないんだからそんなものいらないニャ。やっぱり悪魔らしく……『力』が欲しいのニャ!」

アーチャー「ち、力……?」

シーフ「ボ、ボクたち吸収されちゃうの!?」

ネコマタ「安心するニャ。別に取って食うわけじゃないのニャ」

重騎士「それでは一体どういう意味でありますか……?」

ネコマタ「悪魔たるもの最終的には力で解決するのが世の常ニャ。お前たちには自分で自分の身を守るくらいの実力は欲しいのニャ」

アーチャー「つまりあなたに実力を示して欲しいと……?」

ネコマタ「話が早くて助かるニャン。ここに村から届いた依頼の手紙があるニャ。これをクリアして実力を見せてほしいニャ」

アーチャー「手紙……無いですけど」

ネコマタ「ニャニャ? あー、そういえば寒いから焚き木の火力上昇に使った記憶が……無くも無いニャ」

シーフ「ちゃんと仕事してよ!」

ネコマタ「悪魔にそれを求めるのは間違ってるニャー。自由気まま、やりたい放題が悪魔なのニャー」

重騎士「しかし、我々はどうすればいいでありますか? このまますごすごと帰っていくわけにはいかないであります!」

アーチャー「そうですよ! わざわざこんな田舎に時間かけてきた意味がないですよ!」

シーフ「ボクだってこの人たちが目的を果たしてくれないと帰れないんだよ!」

ネコマタ「まあまあ、落ち着くニャ。ここはやっぱり悪魔的解決法で決めるニャ!」

重騎士「悪魔的……」

アーチャー「解決法……」

シーフ「というと……」




ネコマタ「そう! 欲しいものは力づくで奪うのニャ! ウチと勝負するニャ!」



重騎士「力づくでありますか……。しかし、ここで引き下がるわけにはいかないであります! 受けて立つでありまーす!」

アーチャー「私たちの力……とくと見せてあげます!」

シーフ「えっ!? この流れだとボクも戦うみたいだけど!?」

ネコマタ「二人でも三人でも構わないニャ。まとめてかかってくるニャ」

重騎士「ならば総員、配置に着くであります! いざ……」




受付「大変です! 大変なことが!」




ネコマタ「な、なんニャ? 今いいところだから邪魔しないでほしいニャ」

受付「そうも言っていられません。緊急事態なんです」

アーチャー「ただごとじゃなさそうですね……。一体何が?」

受付「さ、山賊が村へ急襲を仕掛けてきました!」

重騎士「さ、山賊ぅ!?」

シーフ「そ、それってもしかして……」

受付「山賊は大量の部下を引き連れて山のふもとまで下りているそうです。今、村の勇敢な青年が一人で戦っているみたいですが……いつまで持つか」

シーフ「大量の部下ってことは違うのか……」

アーチャー「どういうことでしょう? 山賊ならつい昨日、私たちが倒したばかりですよね?」

重騎士「その通りであります。膝に怪我を負っているから昨日今日で動けるはずがないであります」

シーフ「膝に怪我……。あーっ!!」

重騎士「ど、どうしたであります?」

シーフ「あなたたちが退治した山賊って……ボクのお兄ちゃんのことだよ!」

アーチャー・重騎士「「お、お兄ちゃん!!?」」

シーフ「昨日、怪我したお兄ちゃんが帰ってきて、『旅人にやられた』なんて言うから……。怪我を治すために薬が必要だったけどボク、お金持ってないし……」

重騎士「だから自分のサイフを盗んだでありますね。でも、悪く思わないでほしいであります。我々は襲い掛かってきたのを返り討ちにしただけであります」

シーフ「それはそうだけどさ……っと、こうしちゃいられない! お兄ちゃんを助けに行かなきゃ!」タタタッ

受付「一人で行っても死地に向かうようなものです。この村はもうおしまいです。私たちも早く逃げましょう」スタスタ

ネコマタ「うにゃにゃ~。せっかく体を動かせるいいチャンスだったのにニャ~」スタスタ






重騎士「…………」

アーチャー「…………」

重騎士「どうするでありますか? アーチャー殿」

アーチャー「それを聞きますか? 重騎士さん」

重騎士「このまま帰ってもくたびれもうけ。損しかないであります」

アーチャー「でしたら、少しでも得をする方に行動をするべきですよね」

重騎士「二人とも、意見は同じでありますね。ならば行くであります!」







重騎士「待ってほしいであります! 暗黒議会の方々!」

受付「? ……なんでしょう」

アーチャー「私たちが山賊を退治してきてあげます!」

ネコマタ「ニャニャ? にゃんでそんなことを?」

重騎士「その山賊退治で、我々の実力を見て欲しいからであります!」

アーチャー「くだらない正義感などではないことは分かってくださいね」

受付「……大丈夫なんですか?」

重騎士「無問題であります! 我々はしっかり鍛えているでありますから!」

アーチャー「そういうわけです。監督役はどこか安全な場所で私たちの活躍をしっかり見ててくださいね」

ネコマタ「安全な場所だなんて言わずに近くで見ていてやるニャ」

ネコマタ「ウチもお前たちに付いて行くニャ。体を動かせる機会があるならそれを利用しない手はないニャ!」

受付「私は逃げさせてもらいますよ。とは言え、死なれて妖霊族になって化けられても困るので回復アイテムくらいは渡しておきますね」

重騎士「ありがたいであります。それでは、山賊退治に行くでありますよー!」





シーフ「お兄ちゃん! 大丈夫!?」

咎人「チッ……お前、なんでこんなところに……。さっさと逃げろ!」

シーフ「そうはいかないよ! お兄ちゃんを置いて一人でなんて逃げれない!」

咎人「うるせえ! 悪魔はなあ……一人で生きていかなきゃいけねえんだよ! お前もようやく俺と離れる日が来たんだ……」

シーフ「そんなこと言わないでよ! お兄ちゃんがいなくなったら、ボクは……!」

山賊悪魔「おっと、まだこんなところにも生き残りがいたか」

シーフ「!」

山賊悪魔「ブヒヒ……大人しく金目の物を寄越しな。そうしたら地獄じゃなくて天国に送ってやるぜ?」

咎人「悪いが俺たちは金目の物なんざ持ってねえ。他を当たりな」

山賊悪魔「てめえ、なんだその態度は……ん? お前は最近俺たちのナワバリを荒らしているコソ泥じゃないか」

山賊悪魔「俺の仲間が格闘家もどきから宝を奪われたって言ってたが……いい機会だ、仲間の敵を討ってやろう」

咎人「ふん、ノロマな奴らが荷物を盗んでくださいと歩いていたから奪ってやったまでだ」

山賊悪魔「おのれ……! くらえ!」ブン

咎人「遅い!」

山賊悪魔「ぐわあっ! くっ、このっ……!」ブン

咎人「この程度……うっ!」ズキッ

山賊悪魔「チャーンス!」ブン

咎人「ぐはあっ……ぐっ!」

シーフ「お兄ちゃん!」

山賊悪魔「ブヒヒヒ。どうやらお前、怪我してるみたいだなあ? そんな体でよく戦おうと思ったものだ」

咎人「…………」

シーフ「や、やめろ! お兄ちゃんにこれ以上、手を出すな!」

山賊悪魔「なんだあこのガキ? 叩き潰されたいのか!」

咎人「やめろ! お前が戦って勝てる相手じゃない!」

シーフ「お兄ちゃんは今までボクを守ってきてくれたんだ……! 盗みを働いたのもボクのために……」

シーフ「だから今度はボクが守る! 悪魔は……強くなきゃいけないんだ!」

山賊悪魔「なら望み通り、大好きなお兄ちゃんを守って死んでいきな!!」ブゥン






『ライデンミサイル!!』





山賊悪魔「うぎゃあああああっ!?」ドスッ

シーフ「な、何?」

アーチャー「まったく、品の無い悪魔。ああいう風には育ちたくはないですね」

シーフ「ア、アーチャー!?」

重騎士「自分もいるであります!」

ネコマタ「ついでにウチもいるニャ!」

シーフ「な、なんでみんな……?」

アーチャー「私たちの実力を示すには、これが一番手っ取り早いと思いまして」

重騎士「でありまーす!」

咎人「……一応礼は言っておく。だが俺は山賊だぞ? 助けたりしていいのか?」

重騎士「助けたわけではないであります。偶然ここに着いただけであります」

咎人「…………」

重騎士「そしてこれは偶然持っていた回復アイテムであります。今、我々は誰も怪我をしていないのであなたにあげるであります」

アーチャー「その代わり、手伝ってもらえますよね? 山賊退治。あなたも結構な実力者のようですし」

咎人「俺はお前たちに負けるような奴だぞ……」

アーチャー「構いません。今は瞬間的な戦力が欲しいので、使い捨てのマッチ棒のごとく働いてくれればそれでいいですよ」

咎人「フン、悪魔のような奴だ……」

アーチャー「悪魔ですからね、私たち」

咎人「いいだろう。少しばかり暴れてやるとするか……!」

シーフ「お兄ちゃん……! あ、あの……!」

アーチャー「何か?」

シーフ「ありがとう!」

アーチャー「……どういたしまして」

重騎士「それじゃ、どんどん山賊を倒していくでありますよ!」






アーチャー「『ジールレーゲン』!」

山賊悪魔「ぎゃああああっ!」





重騎士「『タービュレンス』!……であります!」

山賊悪魔「ひいいいい!」





シーフ「『リフレクトレイ』!」

山賊悪魔「おわあああっ!!」





咎人「『餓狼粉砕蹴』!」

山賊悪魔「ぐふっ……!」





ネコマタ「『ネ・コ・ネ・コ・波』ーッ!」

山賊悪魔「ぬわーーーーっ!!」








ネコマタ「いやー、動いたニャ。山賊たちがゴミのようニャ」

咎人「しかし、油断はできん。まだ親玉が残っている」

アーチャー「もっと先へ進んでみましょうか」

重騎士「むむ! この先から恐ろしい気配を感じるであります!」

アーチャー「ようやく親玉の登場というわけですか」

ネコマタ「体がウズウズするニャ! 早く戦いたいニャ!」





親方悪魔「てめえらが侵入者かぁー……?」

重騎士「なんと大きな銃魔人族……!」

アーチャー「こいつが山賊の親方……!」

親方悪魔「部下がこぞってやられてると聞いてどんな大物が来たかと思ったら……笑わせてくれる」

咎人「てめえこそただのデカブツのくせに威張ってんじゃねえよ!」

親方悪魔「『超消滅ビーム』!」カッ

重騎士「あ、辺り一面があっという間に消滅したであります……」

シーフ「ひ、ひいいいっ!?」

アーチャー「な、なんという破壊力……」

ネコマタ「これでこそ倒しがいがあるってもんニャ!」

親方悪魔「ほう……これを見て逃げないとは。肝が据わっているのかただのバカか……見せてもらうとしよう!」

咎人「来るぞ!」

重騎士「攻撃を受けるのは任せるであります!」

親方悪魔「滅殺!」バン

重騎士「ぐうう!?」

アーチャー「あの重騎士さんが……私たちが食らったら想像に難くないですね」

ネコマタ「ならば攻めあるのみニャー!」

ネコマタ「マーシャルアーツ・1の型! 『ネコネコ連撃』!」

親方悪魔「ふん……その程度か?」

ネコマタ「ニャニャ!? 効いてないニャ……」

親方悪魔「攻撃というのはな……こうするんだ!」



親方悪魔「『皆殺しインパクト』!」



ネコマタ「ギニャーーー!?」バタッ

重騎士「ネコマタ殿がやられてしまったであります!」

咎人「なんて奴だ……」

シーフ「ボ、ボクだって……!」

シーフ「『三連星射』をくらえっ!」パン パン パン

親方悪魔「ぬるい、ぬるいなあ……」

親方悪魔「盗賊風情の攻撃なんざ効くか!」ブン

シーフ「きゃーっ!」

咎人「シーフ!」

咎人「くそっ、てめえよくも……!」

親方悪魔「それはこっちの台詞だ……」

親方悪魔「部下を可愛がってくれたお礼だぜ! 今兄妹仲良く塵にしてやるよ!」

アーチャー「そうは……させませんっ!」バシュ

親方悪魔「チッ、こざかしい……。まずはてめえから殺してやろうかあ!?」

アーチャー「!」

重騎士「危ないであります!」ダッ

重騎士「ぐ……ぬおお……っ!」

アーチャー「重騎士さん! しっかりしてください!」

重騎士「も、問題は無いであります……。体力が減ると防御力が上がるから助かったであります……」

アーチャー「くっ……!」

親方悪魔「ふん、所詮ザコは群れてもザコ。強者に逆らわず大人しく言いなりになっていればいいものを」

アーチャー「……誰かに言いなりの人生なんて御免です!」

アーチャー「一生に一度の人生……自分の目的のために生き続けたい!」

アーチャー「だから……私は、私の目的のために……あなたを倒す!!」

親方悪魔「遺言はそれだけでいいな? 死ねい!」

アーチャー「…………」




咎人「隙ありだぜ!」ガスッ




親方悪魔「……! てめえ」

咎人「俺を忘れているんじゃないだろうな? こちとらずっと攻撃の機会をうかがってたんだよ!」

親方悪魔「ザコが……!」

アーチャー「シュート!」バシュ

アーチャー「連携攻撃です。よそ見してはいけませんよ」

親方悪魔「おのれ……! こざかしい……!」





親方悪魔「てめえら全員まとめて潰してくれる!! 『世界破滅砲』!」ゴゴゴゴゴ





アーチャー「じ、地震!?」

咎人「大地が揺れている……! こいつの仕業なのか……!」





親方悪魔「てめえらザコごときに使うまでもないと思っていたがな! 楽しませてくれた礼だ! 受け取りやがれえええええっ!!」



咎人「ここまでか……!」

アーチャー「…………ッ!」





親方悪魔「……………………」





咎人「……なんだ? 何も起こらない?」

親方悪魔「な、何故だ!? 何故なにも起こらない!?」

アーチャー「どういうことです……?」




シーフ「あなたの記憶、頂いたよ!」




アーチャー「シーフさん!」

咎人「そうか……記憶を盗んで『ド忘れ』状態にしたのか!」

シーフ「これでスキルは使えないよ! ボクにはボクの戦い方があるんだ!」

親方悪魔「ぐぐぐ……ふざけやがってぇ~!」

親方悪魔「だが、この銃からは逃げられまい! 射程内に入ったお前を撃ち抜いて……」




ネコマタ「マーシャルアーツ・3の型! 『ネコネコ三角蹴り』!」ドゴッ




親方悪魔「ぐおおおっ!」

ネコマタ「射程内に入ったのなら射程外に追い出せばいいのニャ♪」

親方悪魔「ちいいいっ! 多勢に無勢……一旦退却だ!」




重騎士「逃がさないでありますよ!」ガシッ




重騎士「自分、持ち上げと投げには誰よりも自信があるでありまーす!」

重騎士「どえええええええい!!」ブン




親方悪魔「ゲホッ、グホッ! あの野郎一体どこに投げて……」



アーチャー「あなたの四方は囲ませてもらいました!」

咎人「袋叩きにしてやるぜ!」

シーフ「盗賊だって銃の扱いは上手いんだよ?」

ネコマタ「ブッ飛ばすニャー!」





親方悪魔「ち……」

親方悪魔「ちくしょおおおおおおおおおおっ!!」

アーチャー「山賊は全て片付いたようですね」

重騎士「しかし驚いたであります。あの赤髪の青年が一人でほとんどの部下を倒していたとは」

アーチャー「赤髪だけではなく金髪の女性もいたとか。なんにせよ、全員無事でよかったです」

シーフ「本当にありがとう! なんとお礼を言ったらいいのやら……」

重騎士「自分たちは別に正義感に走ったわけではないであります。ただあなたの運がよかっただけでありますよ」

咎人「いや、お前たちがいなかったら俺たちはとっくにあの世だ。すまなかったな、あの時は生きるためとはいえ、お前たちを襲うような真似を……」

アーチャー「悪魔ならもっと自分の犯罪をおおっぴらに自慢してください。また前科が増えて有名になれますよ」

咎人「……そうだな」

ネコマタ「ニャニャ~。ちょっといいかニャ?」

重騎士「ネコマタ殿!」

ネコマタ「例のアレの準備ができたニャ。お前たちは無事、合格だニャ!」

アーチャー「あの働きを見れば、当然ですね」

重騎士「であります!」

ネコマタ「さあ、授与式を行うニャ! みんなこっちへ来るニャ!」

咎人「さっきからなんなんだあいつらは……」

シーフ「なんでもあの二人はね……」




『えー、これより第何百万回目かは忘れましたが議員バッジ贈呈式を行いたいと思いまーす』




シーフ「暗黒議会の議員になりたかったんだって!」

咎人「へえ……議員ねえ……」



『それではお二人の今後の目標をどうぞー』



重騎士「議会は力であります! 周りの議員をブッ飛ばせるような議員になりたいでありまーす!」

アーチャー「やっぱり夢は玉の輿ですね! お金持ちの議員と結婚できるように今から色気を磨いておこうと思います!」



『以上、新人議員のお二人でしたー』

>>38
>アーチャー「やっぱり夢は玉の輿ですね! お金持ちの議員と結婚できるように今から色気を磨いておこうと思います!

まずその胸をどうにかした方がいいんじゃないですかね…

咎人「さて、俺はそろそろ行かせてもらう……」

シーフ「えっ、お兄ちゃんどこに行くの?」

咎人「自分を見つめ直す旅だ……。今回のことで俺はまだまだ弱いことが分かったからな」

シーフ「ボ、ボクも付いていくよ! ボクだって強くなりたい!」

咎人「これは俺の問題だ……俺一人で行かせてくれ。なに、お前はもう一人でも十分やっていけるさ」

シーフ「そんなことないよ……ボクはお兄ちゃんと一緒にいたいんだ!」

咎人「ワガママを言うな……。まったく、何とかならないものか……」




赤髪の青年「なあ、お前さっき山賊どもをなぎ倒してた奴だよな?」

咎人「お前は……?」

金髪の女性「すまぬ。こやつは重度の戦闘オタクでな。どうやらおぬしの戦い方が気になって仕方がないようじゃ」

赤髪の青年「戦闘オタクじゃねえよ。と、それはさておき、オレたちは今魔王討伐の旅をしているんだ。お前のような強そうな奴が仲間になってくれたら心強いと思ってな」

シーフ「仲間……?」

金髪の女性「どうせならそっちの盗賊も仲間にしたらどうじゃ? 仲間は多い方がいいじゃろうて」

赤髪の青年「べ、別に構わねえけどよ……。オレは女は苦手なんだ……」

金髪の女性「おぬしら、どうじゃ? 今なら豪華な料理もついてくるぞ」

赤髪の青年「料理するのはお前じゃねーだろ」

金髪の女性「何じゃと? 余は料理をする必要がないだけじゃ。なぜ上の者が下の者に料理を振るわねばならん」

赤髪の青年「だいたいお前は……」クドクド

金髪の女性「おぬしこそ……」クドクド



シーフ「お兄ちゃん、どうする?」

咎人「……俺は、悪魔は一人で生きていくものかと思っていたが」



咎人「悪くないかもな、こういうのも」

そして時は流れ……




「伝説の議員、爆山先生の登場です!」


重騎士「うおおおおっ! 反対も賛成も全部ブッ飛ばすでありまーす!」




「伝説の議員、愛子先生の登場です!」


アーチャー「みんなー! 愛子でーす!」

議員たち『愛子せんせー!!』




ネコマタ「ふわあ……今日は眠いから議員になりたい人はまた明日来てくださいニャア……」

受付「仕事してよ……」




赤髪の青年「魔王ゼノンまでもう少しだ! みんな気を抜かずに行こうぜ!」

『おーっ!!』

咎人「人生、何があるかわからないもんだな……」

シーフ「お兄ちゃーん! また敵倒してきたよー!」




咎人「今じゃ、俺よりもシーフの方が強くなっちまった……」





皆、それぞれの人生を歩んでいくのであった……












親方悪魔「うぃ~、ヒック。飲んでないとやってらんねー」

親方悪魔「あ、その議案さんせ~い」

なるほどそうなるか

以上です
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読んでくださってありがとうございました

おつおつ


綺麗にまとまったな

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