沼の畔の女の子 (115)

半分は体験談かな?まぁ、エンタメと思って楽しんで下さい。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1453015321

沼の畔の女の子「明日も来る?」

俺「もちろん!明日も遊ぼうね!」


子供の頃の俺は札幌の山があるとある区に住んでいた。その頃は周辺で宅地造成が進み、いつも遊び場だった山や野原がどんどんと開発されていった。

その沼には小学生低学年の時に友達に連れて行ってもらった。春先はカエルやイモリの卵を捕りに行ったり夏前にはヤゴを捕ったりした。
そんな里山の雰囲気が残っている場所だった。

八垂別と言う旧地名が残っている場所でみゆきストアと言う小さな市場の横を抜けて山の方へと道を上る。天気が良い。丁度季節は暖かいから暑いへと
移り変わる時だった。住宅が途切れ新緑が眩しい林の中を歩く自分。

白樺林の中を幅1メートル程の舗装されていない道を歩くと5分もしないうちにそこへとたどり着く。

目の前には大きな沼が広がり、そのすぐ前には廃校となった小学校の様な建物が有った。札幌時計台の時計塔だけを取り除いた様な小さな2階建ての校舎で、

1階にガラス戸で陽の光を取り入れる様な作りの広い教室があった。教室前はウッドデッキになっている。教室は1階に1室、2回に1室だけの小さな建物だ。

奥に古ぼけたピアノがあり14.15個の机やイスが乱雑に放置されている。今時の教室にある机やイスでは無く、完全木製の昭和中頃の様な作り。

そう、例えるなら「8時だョ、全員集合」のDVDに出てくる学校コントのセットの様な作りと言ったら理解して貰えるだろうか?

子供の目から見ても使用されなくなってから何年もの月日が経っているのが分かる荒れようだ。

6月終わりのある日、俺は1人でその廃校の沼の前に居た。

たまたまその日は遊びに行こうと思って同級生に声を掛けても誰も捕まらなかったのだ。

誰か来ていないかと期待をして行ったが残念ながらその日は誰もいなかった。今の様に携帯やLINEで連絡を取り合う様な時代では無い。

学校や家の近所の公園や原っぱに行けば誰か彼か遊んでいる。そんな長閑な時代だ。

誰も来ておらず遊ぶ相手がいないと分かった自分は落胆して来た道を戻ろうとしていた。


沼の畔の女の子「1人で来たの?」


声を掛けられた事にびっくりして振り向くと、そこには小さな女の子が立っていた。

白いワンピースに映える健康的な肌色で髪は横で縛りサイドテールにしていた。自分と同じ小学生2-3年生くらいだろうか?

何度かここにきているが今まで見た事が無い女の子だった。

沼の畔の女の子「帰っちゃうの?」


ちょっと寂しそうな瞳でその子は言った。


俺「誰もいなかったら帰ろうかと思ったんだけどね。一緒に遊ぶ?」


そう聞くとその女の子は笑顔で


「うん!」


そう答えた。

木に登ったり沼のカエルを探したり教室の中を探検したりした。楽しい時間は早く過ぎる様で気が付くと近くのスピーカーから「夕焼け小焼け」のメロディーが
流れてきた。この曲が流れたら子供は家に帰らなければいけない。

こんな感じでボチボチとやっていこうかと思っています。

どうぞご贔屓に。

ご希望に沿えず申し訳ありません。エロ展開は無いんです…。
ちょっと服が透けてるよね、位のピュアさで勘弁して下さい。

続きを少し投下します。

俺「もう帰らなきゃいけない時間だよ」


そう言うと女の子はちょっと残念そうな表情を見せたが


沼の畔の女の子「そうだね、帰らなきゃ」


そう言った。そういう自分もまだ遊び足りなく後ろ髪を引かれる思いだった。


沼の畔の女の子「明日もここで一緒にあそぼうよ!」


俺「うん、いいよ!」


断る理由も無い自分は素直にまた明日この女の子と遊べる事が嬉しかった。


沼の畔の女の子「また明日ねぇ、バイバーイ!」


そう言って女の子は自宅が有るであろう方向に走って行った。


俺「うん、バイバーイ!」


そう言って女の子を見送ると自分も家路を急ぐのだった。

次の日は雨だった。あの女の子はどうしているだろうか?そういえば名前を聞いていない。明日晴れたらあの沼の前の廃校に行ってみよう。
そう思いまんじりとしない1日を過ごすのだった。




翌日は晴れだった。初夏の日差しの中、学校から帰りランドセルを家の玄関に放り投げると俺は沼の前の廃校に向かって駆け出していた。

後ろで母親が何かを言っていたが振り向かずに走った。

きっと帰ったら叱られるだろう。


坂道を駆け上がり白樺林を抜けると向こうを向いて立っている白いワンピースが見えた。彼女だ。

中に机が見える小さな廃校の様な建物の入口前はちょっとしたウッドデッキみたいになっている。昔は沼の水がここまで来ていたのだろうか?


息を切らしながら白いワンピースの女の子に声を掛けるとその子は振り向いた。嬉しそうな表情とちょっと怒ってほっぺたが膨れた様な微妙な表情をしていた。

開口一番、


沼の畔の女の子「昨日はずっと待ってた。もう来ないかと思った」


そう言われた。

俺「雨だから来て無いと思ったんだよ。次からは雨の日もちゃんと来るよ。ゴメンね」


沼の畔の女の子「…、分かった」


そう言うと彼女は気持ちを切れ変えた様に笑顔でこう言った。


沼の畔の女の子「今日は何して遊ぼうか?」


俺「その前にさ、俺まだ君の名前聞いてない」

沼の畔の女の子「私の名前?」

俺「うん。おしえてくれる?」

沼の畔の女の子「…なみ、たかおかみなみ 5年生」

俺「たかお…か?」

なみ「なみって呼んでいいよ!君の名前は?」

俺「俺っていうんだ、3年生!改めてよろしくな!」


その日はいつも自分が来る道と反対側の道を上って探検して見る事にした。

今日の投下はこんな感じで。
明日また投下出来ればと思っています。
おやすみなさい。

翌日来ようと思ってて気が付けば2週間、すんません。少しだけ投下します。

反対側の道は近くの山へとつながっていた。

歩き始めると沼のすぐ近くに小さな祠がある事に気が付く。


俺「ねえ、なみ!こんなところに祠があるよ。何の神様なのかなぁ?」

なみ「それは水神様だよ。この沼は意外に深い場所があるから子供が溺れたりしない様にって昔からあるんだよ」

俺「ふぅ~ん。じゃあ神様を拝んでおこう!」

なみ「いい心がけね」

そう言って彼女は微笑んだ。



俺「よし、じゃあ出発!」

なみ「おー!しゅっぱーつ!」

自分を先頭に歩き出す。

ふいに後ろから小さく囁くような声で

「ありがと」

と聞こえた様な気がした。


俺「何か言った?」

なみ「んーん、何にも!」


気のせいか。そう思い歩き続けた。道は直ぐに細くなり10分も歩くと地面は見えなくなり草っぱらに動物が歩いた様な跡だけとなった。所謂、獣道と言うヤツだ。


そこから更にしばらく行くと見慣れた小高い丘の様な場所に出た。

冬に近所の子供たちが集まりソリ滑りをする場所だ。

俺「ここに出るんだ!」

なみ「ここ知ってるの?」

俺「うん、雪が降るとみんなでそり遊びに来る山だよ!」

なみ「いつの時代も子供はやる事が同じだね」

俺「何言ってるんだよ。なみだって子供じゃん!」

なみ「わたしは俺くんより2才もお姉さんなんだよ!」

俺「それでも子供には変わり無いじゃん!」

なみ「それもそっか!」


そういって2人で笑いあった。とても心地の良い時間だ。

なみ「ここからはわたしが先に歩くから。絶対に私より先に行っちゃダメだよ。わかった?」

俺「う、うん。わかった」


急に真面目な顔をしてなみが言った。少し驚きつつも素直に言う事を聞く自分。

ここを下ると道が有り100mも行かずに民家がある。でもそことは別に笹が深い獣道を登り始めるなみだった。

整備されていない獣道で足元が悪い。何度も転びそうになりながら先に歩くなみに置いて行かれまいと頑張って歩く自分。ちょっと息が上がってきた。


俺「ねえ、まだ登るの?」

なみ「うん、あと少し」

そう言ったかと思うと


「あ!」


と声を上げるなみ。

俺「なに?どうしたの?」

若干ビビりつつ尋ねる自分。

なみ「ほら、あそこ」

そう言ってなみが指差す方を見ると獣道から少し離れた場所に蛇がとぐろを巻いていた。真ん中には白い物が。卵かな?

なみ「あれは青大将って言う蛇だよ。毒は無いけど噛まれたら痛い」

俺「卵を温めているのかな?」

なみ「蛇は卵を温めないよ。多分、守っているだけだと思う」

俺「そうなんだ」

なみ「だから驚かさない様に少し離れた場所を歩こうね」

俺「捕まえてみようか?」

ここまで。
おやすみなさい

こんばんわ。
今夜もちびっと投下です。

なみ「野生の動物をむやみに捕まえたりしたらダメなんだよ。それに青大将がいなくなるとネズミが増えるよ」

俺「それはまたイヤだなぁ」

田舎のおばあちゃんの家の物置きに仕掛けられていたネズミ捕りに捕まっていたネズミを思い出した。嫌な声でキーキー鳴いてた記憶がある。

なみ「だからネズミが増え過ぎない様に青大将に頑張ってもらわないとね」

俺「そうだね、わかったよ。青大将バイバーイ!」

子供なりに納得して青大将を刺激しない様にゆっくりその場を立ち去る2人。


俺「2才しか違わないのになみは色んな事を知っているなぁ!」

なみ「お姉さんだから!」


そう言ってなみは微笑んだ。

5分も登ると小さな山のてっぺん、稜線にたどり着く。反対側も山かと思いきや、てっぺんから50mも行かない辺りでスパッと山が切れていた。

なみ「ゆっくり付いてきて」

言われるままに付いて行き、山が切れている場所まで辿りついた。

なみ「落ちない様に押さえててあげるから。そこからそおっと下をのぞいてみて」

ビビりつつも言われた通りに地面に手を付き四つん這いの体制で落ちない様にそっと顔を出す。

そこは切り立った崖のようになっていた。しかし自然の崖じゃあない。

山肌は段々に切り立ち、遥か下に黄色い物が動いている。ブルトーザーだ。

なみ「ここね、硬石山の裏側になるの。採石場って言うのかな。ここから落ちたら死んじゃうから」

そりゃそうだろう。ブルトーザーが豆粒に見えるくらいは高いんだから。

なみ「だから友達と遊んでいても山の向こうに行ってみようって話になったらみんなを止めてね」

俺「わ、分かったよ」


真剣な、そしてちょっと怒っている様な悲しそうななみの目は子供の俺には少し怖く見えるのだった……、でも。


なみ「うん、分かればよろしい!」


そう言うとなみはいつもの優しい顔に戻っていた。

取り敢えず今夜はここまで。
おやすみなさい。

こんばんわ。
今夜も少し投下します。

なみ「じゃ、もどろっか!」

俺たちはそこから来た道を辿り、そり遊びの山を通り沼の畔まで戻ってきた。

俺「次は何をしようか?」

なみ「まだ遊びたいけど、直ぐに「夕焼け小焼け」がかかるよ。

俺「もうそんな時間なんだ」

なみ「そ!だからまた明日遊ぼうね!」

俺「うん、分かった!また明日ね!」

なみ・俺「ばいばーい!」

そう言って歩き出しふと思った。そういえば、なみの家ってどこなんだろうな?
振り返って俺は、反対方向に歩いて行くなみを見ながらぼんやりと考えていた。

翌日、池の畔。


なみ「今日はクワガタを捕りに行こう!」

俺「いいけどクワガタってどこに居るの?」

なみ「おねーさんにまかせなさい!」

そう言うなみに連れて来られたのは、道路を渡って反対側の山を登った先にある八垂別墓地だった。

俺「ねぇ、ここ勝手に入っていいの?」

なみ「だぁーいじょうぶ!ここはクワガタ捕りの穴場なんだよ!」

俺「そうかもしれないけどお墓だよ?」

そこは墓石に明治時代の年号が入った物もある古い墓地だ。初夏の陽がさんさんと照っていて明るくても何となく薄気味悪い物だ。

なみ「ほら、そこのドングリの木の根元に芝生の欠片見たいな物が置いてあるでしょ?めくってみて」

俺「えぇ~、俺がやるの?」

なみ「なあに?怖いの?」

そう言ってクスクスと笑うなみ。

俺「そっ、そんなこと無いよ!」

ああ、強がってしまった。めくって骨でも出てきたらどうしよう…。

なみ「大丈夫だよ、骨なんか出て来ないから!」

お見通しですか、そうですか。覚悟を決めて恐る恐る芝生の欠片見たいな物をめくる自分。

なみ「ほらいた!ミヤマクワガタげっと!」

芝生の欠片見たいな物の下にはクワガタがいた。別の木の根元にある物をめくると今度は2匹もいた。

俺「すげー!ノコギリクワガタじゃん!結構大きいよ!」

なみ「こうやって木の根元にクワガタが隠れられる場所を作っておくと夜活動したクワガタが明るくなると休む為に潜り込むの」

俺「へぇー、なみは物知りだなぁ!」

なみ「ふふん、そうでしょ!」

ドヤ顔のなみ。ちょっと、いや大分可愛い。

なみ「あと、木の幹の樹液が出ている場所もチェックポイントだよ。クワガタのご飯は樹液だから。でも気を付けないと偶にハチも来る」

クワガタの前にハチがいないかチェックだな。

なみ「次はねぇ、そのドングリの木の下に立って」

また明日。おやすみなさい

大きな栗の樹の下なら歌と一緒だな。とかどうでもいい事を考える俺。

なみ「うん、そこ。その太さ15㎝位のドングリの木の下ね」

俺「立ったよ」

なみ「よし。じゃあその木の幹を思い切り蹴って!」

俺「えっ、そんなことしていいの?」

なみ「大丈夫!折れたりしないし、誰かに怒られもしないから」

俺「わ、分かったよ」

覚悟を決めて自分の出せる最大の力で思い切りドングリの木の幹を蹴とばす。

ガン!サワサワ!木が揺れて葉っぱが揺れる音がしたと思ったら、

ポト ポト と周囲3.4カ所に何か黒い物が落ちてきた。

俺「えっ?何?何が落ちて来たの?」

その黒い物体を拾い上げてこちらに見せるなみ。

なみ「怖がらなくても大丈夫!ほら、クワガタだよ。木を蹴飛ばすとね、木の上の方にいるクワガタが驚いて落ちてくるんだよ」

へぇー、そうなんだ。今日も1つ賢くなった俺。

なみ「クワガタ捕りはね、木の根をチェックして幹の樹液が出てる所を見て、最後に木の幹を蹴とばすんだよ」

なみ「クワガタが好きな木の樹液はドングリの木とか柳、白樺なんかにも樹液を探しにくるよ」

俺「ふぅ~ん、そうなのか。覚えておくよ!」

なみ「そうしたら学校のみんなとのクワガタ自慢にも有利だし、交換の時とかも有利に交渉出来るよ」

俺「そうだね、助かるよ。ありがとうな!」

おやすみなさい

なみ「注意しなきゃいけないのは、木の幹を蹴って上で『ブーン』て羽音がしたら走ってその場から逃げてね」

俺「え、どうして?」

なみ「『ブーン』て羽音がしたら木の上にハチの巣があるって事だから。ミツバチでも厄介なのにスズメバチだと大変だから」

俺「そ、そりゃ大変だ」

なみ「気を付けてさえいれば森の中で遊んでも安全だよ」

俺「今は墓地の中だけどな」

なみ「あと気を付けなきゃいけないのは、この葉っぱ。絶対触っちゃダメだよ。かぶれるから」

俺「毒の葉っぱ?」

なみ「これは漆っていうの。鳥の羽根のような葉っぱで、葉っぱの縁はギザギザが無くて滑らかなの。白い液が出て葉っぱだけでは無くそれに触るとかぶれちゃう」

なみ「秋には綺麗に赤くなるけど絶対触っちゃダメ。分かった?」

俺「うん、分かった!」

なみ「危ない物を知っていれば避ける事が出来る。自然の中で安全に遊ぶのに必要な事を知っておくのは大切だよ」

今日はなみに森の中で危ない虫や植物に付いて教えてもらった。

外で遊ぶ為に必要な、学校でも中々教えてもらえないけど知らないと大変な事になる必要な知識。

こうやって子供の中の誰か彼かが知っていて年下の子に教えるんだなぁ。

なみ「さてと。陽も傾いてきたし、そろそろ帰ろうか?」

俺「え~、もう少しクワガタ捕りしたいなぁ!」

なみ「暗くなった墓地の中を歩きたいなら良いけど、あっという間に薄暗くなるよ?」

そうだった…。クワガタに夢中になっていたけどここお墓なんだよなぁ(汗

俺「よし、直ぐに帰ろう!」

なみ「ふふっ、素直でよろしい!」

少しですが今日はこんなところで。
お休みです。

sageてた…(汗
寝ます

坂道を2人で並んで下り始める。

なみ「ここの道ね、冬はボブスレーで滑るとすごくスピードでて楽しいけど意外に車通りが多いし去年は登ってきたダンプカーにボブスレーで突っ込んでいった子供がいるから」

なみ「だから冬はここでボブスレーで遊んじゃダメだよ」

俺「う、うん分かった」

今年の雪が解ける春前に散々友達とここでボブスレーで滑って遊んだ事は言わないでおこう……。

坂道を降りみゆきストアの前まで来ると、

なみ「じゃあ、今日はここでバイバイね!」

俺「うん分かった。また明日ね!」

なみ俺「「ばいばーい!」」

学校は夏休みに入った。俺はと言うと朝から出かけて沼の畔まで来ている。

なみ「おはよー!」

俺「おはよー!今日は何して遊ぶ?」

なみ「ザリガニ探そっか!」

俺「ザリガニ?」

なみ「そ!ザリガニ。アメリカザリガニじゃなくて小さい日本ザリガニだよ!」

俺「いいけどどうやって?」

なみ「沼の畔の端っこから水が流れて小川になっているの分かる?あの少し下に泥でダムを造るの!そうやって遊んでいるといつの間にかザリガニ出てくるよ!」

ホントかなぁ?と思いつつ、水遊びは嫌いではないので早速石を集めて木や泥でダムを作り始める俺となみ。

俺「泥で石の隙間を埋めても直ぐに水で流されちゃうね」

なみ「そんな時はこっちの粘土っぽい泥を使うといいよ」

俺「ホントだ!水で穴があかないよ!」

幅1m、水深10㎝程の小川に直ぐにダムが出来た。真ん中の1ヶ所に石の隙間を作りV字にすると溢れた水がそこから流れて行く。

俺「いつもダムを作っても直ぐに水が溢れて決壊しちゃってたけど、石でV字にすると決壊しないで水が貯まるね」

なみ「ねっ!言ったとおりでしょう?」

俺「うん!なみスゴイな。色んな事しってるね!」

なみ「ふふん、そうでしょ、もーっとわたしに頼ってもいいのよ!」

俺「うん、知りたいことがあったらなみに聞くよ」

なみ「おねーさんに任せなさい!何でも答えてあげるわ!」


子供だった純粋な俺は素直になみの事をスゴいと思った。今の薄汚れた俺ならあんな事やこんな事やとんでもない事等、エロい事も聞くかもしれない。人生ずいぶん遠くに来てしまった物だ。

なみ「ほら、あそこ!」

そう言ったなみの指さす方を見ると、泥ダムの縁にザリガニがいた。

俺「おー、ホントにザリガニが出て来たね!」

なみの言った通りになった。

ザリガニを摘みあげるなみ。

なみ「メスのザリガニだね」

俺「えっ、どうしてわかるの?」

なみ「卵を抱いてるもん、ほら」

見るとお腹に20個前後の小さな卵を抱いている。

なみ「ザリガニも赤ちゃんを育てないといけないから放してあげようね」

俺「うん、そうしよう」

そう言って見つけた時と同じ場所にそっと置くとザリガニは水の中に帰って行った。昔はどこにでもいたのに最近は絶滅危惧種に指定されてるのか。

俺「あ、」

なみ「どうしたの?」

俺「左腕が痒い。蚊にさされたかな」

なみ「ちょっと見せて」

なみの顔が近い。女の子ってどうしていい匂いがするんだろう?ちょっとドキドキする。

どんなもんでしょう?
では、おやすみなさい

なみ「あ~、これブヨにやられたんだね」

俺「ブヨ?」

なみ「そう、ブヨって言う毒虫。綺麗な水辺にいるの。刺すと言うより食いちぎるって感じで皮膚を破いて血を吸うの」

俺「ヤバいやつ?」

なみ「サイズは子バエ位だけど刺されたら腫れて痒くなって熱を持つの。酷いと腕が曲げにくくなる位に腫れるし2.3週間は痒みが続く」

俺「最悪だな」

なみ「今さらだけど、これ以上刺されないようにしようか」

そう言ってなみはポーチから単3電池を少し長くした位のサイズのガラス製のスプレーを出して俺にふり掛けた。

なみ「目は瞑っててね。開けてもいいけど沁みるから」

そう言ってスーっとする物をふり掛けるなみ。

俺「これって、薄荷?うゎっ、目にしみる!」

なみ「だから目を開けないでって言ったのに。そう、薄荷だよ。この匂いは虫が嫌いな匂いだから蚊やブヨがいる季節は薄荷をスプレーしておくと虫に刺されにくくなるよ」

そう言ってクスクスと笑うなみ。

俺「スースーするけど嫌いじゃない。寧ろいい匂いだ」

なみ「忘れててゴメンね。次からは遊ぶ前にスプレーしようね」

薄荷は天然の虫よけスプレーだ。薄荷の匂いに蚊やブヨは寄ってこない。俺は今日もまた1つ、賢くなってしまった。

なみ「これでよーし!じゃあ、次はね」

なみがそう言うと同時位に空から何か落ちて来た。

なみ「あめ?」

気が付くと空は暗くなっていて雨が降ってきた。最初はパラパラと降っていた雨が直ぐに大粒になった。

なみ「俺君、走るよ!」

そう言うとなみは俺の手を引いて走りだした。次第に雨脚は強くなりスコールの様になった。

また次回。おやすみなさい

俺「ビッチャビチャになったね!」

走りながら言う俺。

なみ「沼の畔の校舎で雨宿りしよ!」

そう言って2人は校舎に向かい走るのだった。

校舎前のウッドデッキの上を走りドアを開け、建物内に転がり込む2人。ウッドデッキ前のガラス戸に激しく雨が当たっている。

なみ「通り雨だといいんだけどな。暫くはここで雨宿りかな」

そう言うなみを見ると白のワンピースが濡れてスケスケになっている。ジュニアブラ越しに胸の形がわかる。ピンクの先端のプチっとした部分も。

なみ「奥にタオルがあったと思うから取ってくるね。待ってて」

なみの声にハッとする自分。マズい、胸を凝視してて固まっていた。

取り敢えず生存してます。

ジュニアブラの人気に軽く嫉妬w
少し投下します。

暫くしてなみはタオルとTシャツを持って戻ってきた。

なみ「ほら、このタオルで拭いてからTシャツにきがえようか」

そう言ってほほ笑むなみ。

い、いや目の前で躊躇なく大胆ななみの脱ぎっぷりに再度固まる自分。

さくらんぼみたいに綺麗な先端だなとか胸見て思っている場合か?いや、それよりカップの取り外しが出来るタイプのブラなら透けない様に
カップ付けておいて欲しい。ってか小学3年の俺にはジュニアブラの構造の事なんか分かんないよ!そんな事より白い綺麗な肌してるな、なみは。

固まりつつこんらんしている俺。

なみ「どうしたの?じぃっと私の事見て?」

なみ「んん~?もしかしておねーさんの前で着替えるのが恥ずかしいのかな?」

そう言って悪戯っ子の様な笑顔を見せるなみ。

違うんだ、ってか違わないけど!恥ずかしい中にある照れとちょっと年上の女の子のからだに興味があるって言うか、でも言えないっていうか。
こんな時はどんな顔をしたらいいか分からないの。ってきっとこんなシチュエーションで使うんだろうな…。

俺「えっと、なみのからだが白くてきれいだったなって思って見とれてたのと恥ずかしいのとでリアクションに困ってる」

そう言ってノロノロと鈍い動作で渡されたタオルで体を拭いてTシャツにきがえる俺。

きょっとーんとした顔で俺を見るなみ。そしてすぐに笑顔でこう言った。

なみ「そっか、俺くんも男の子だもんねぇ。気になるかぁ。何か弟みたいな感じで接してたけど嫌だった?ゴメンねぇ」

俺「嫌じゃないけど、ってか嬉しいけどドキドキした」

そう言って照れから下を向いてしまう自分。なみがこちらに近づいてきて突然、

「ぎゅっ!」

と抱きしめられた。
ほんのり甘い良い匂いで顔全体をささやかな双丘がやわらかく優しく包み込んでくれている。

ではまた。おやすみなさい。

ちょろっと投下

なみ「嫌な事やして欲しい事があったらちゃんと言ってね。ちゃんと言葉にして言わないと相手に伝わらないから」

俺「わ、分かった。じゃあ、もう少しこのままぎゅってしてて欲しい」

なみ「あまえんぼ」

そう言ってぎゅっ!っとされている俺。暖かいなみの体温が伝わってくる。双丘がやわらかく心地良くて寝てしまいそうだ。

規則正しい雨音以外に聞こえてくる音は無い。いつのまにかまどろむ様にうつらうつらしてしまった俺になみが声を掛ける。

なみ「俺くん、起きて!雨上がったよ!」

そう言ってなみはウッドデッキに出て行く。もう少しぎゅっ!っとされていたかった名残惜しい俺。

なみ「俺くん、見て!虹が出てるよ!」

そう言って指差したなみの視線の先にはきれいな七色の虹がかかっていた。日差しが周囲の濡れた景色を光らせていた。

マルフォイ「おいおい、もう我慢出来なくなったのか?」

加速「は、はいぃ…」

マルフォイ「全く、悪い子だ」

そういうとマルフォイは加速中の皮を被った逸物を一撫でしてから少しずつ、まるで薄いガラスで出来た彫刻を愛でるような手つきで皮を剥く。

加速「ふ…ふぁ…!」

マルフォイ「全く、いつ見てもかわいい大きさだな…」

そういうとマルフォイは優しく剥き出した亀頭を滑らかに舌の先でなぞる。

加速「ひ、ひぅ…」

マルフォイは舌の先を器用に使いカリをなぞる

マルフォイ「気持ちいいだろう?」

加速「は、はい…」

マルフォイ「でもまだダメだ…」

急に流れが変わる。今まで割れ物を扱うように優しかったマルフォイの手つきは乱雑に動き加速中のモノを荒々しく上下させる。

加速「あ、ああっ!あああっ!!」

マルフォイ「まだケツも弄ってないのにこんなに感じちまって…悪い子にはお仕置きが必要だ…」

加速「あ、ああん♡あああっ!!!!」

なみ「きれいだね、虹。あの虹の上を歩けたら楽しいだろうなぁ」

俺「俺もそう思った。虹の始まりがどこからなのか探しに行った事あるけど途中で分からなくなったよ」

なみ「じゃあ今度探しに行こうか?」

俺「今日じゃダメなの?」

なみ「だって今日はもう遅いもん。もうすぐ「夕焼け小焼け」が聞こえてくる時間だよ」

俺「そっかぁ、残念だ」

なみ「夏休み中にまた雨が降る日もあるよ。その時にしようね」

そう言ってほほ笑むなみに無言で頷く俺。ずっとこんな日が続いたらいいのにと思っていた。

なみ「じゃあ、今日はもう帰ろうか」

俺「もうちょっと遊んでいたいなぁ」

なみ「ダメだよ。遅くなったらお母さんが心配するよ」

俺「うん、わかったよ」

そう言って渋々と頷く。でも本当は遊びたいんじゃなくて、なみと一緒に居たいんだけどなぁ。
そんな気持ちをどう表現したらいいんだろう。

なみ「また明日遊ぼうね!」

なみの笑顔に納得してしまう俺。

俺「また明日ね!」

なみ「ばいば~い!」

その後も山に探検に行ったり魚釣りに行ったりとなみと一緒の楽しい夏休みの時間はあっという間に過ぎて行った。



そして夏休みの最終日がやってきた。

なみ「俺君に大事なお話があるの」

改まってそうなみに言われた。

ここ最近のなみはちょっと変だった。一緒に虹を見た後辺りからだろうか、笑顔で遊んでいる時にふとした拍子に寂しげな表情をする様になった。

何か体調でも悪いのか、もしくは俺と遊んでても面白くなくなってきているのか。不安になる。

なみ「あと何日かで俺君とは遊べなくなるの。ごめんね」

えっ?何?どういう事?なみからの衝撃的な言葉に混乱してしまう俺がいた。こう言葉を絞り出すのが精いっぱいだった。

俺「何で?どうして?」

なみ「わたしの家、遠い所に引越しする事になったの。だからあと少ししか遊べないの」

ショックだった。もうすぐなみと遊べなくなる。いや、会えなくなる。

俺「やだよ、そんなの!」

折角仲良くなって毎日楽しく遊べてたのに。なみに会えなくなるなんて!

なみ「ごめんね。でも決まっちゃった事なの」

なみからの衝撃的な言葉にその日は何をしてたか記憶に無い。

そして「夕焼け小焼け」が聞こえてきた。

なみ「じゃあ、また明日ね」

なみがそう言ったがその場を動きたくない俺がいた。なみに会えなくなる。その事が頭の中でグルグルと回っていた。

なみ「俺君」

そう言ったなみに抱きしめられた。甘い香りがする。抱きしめられたと思ったらなみの顔が近づいてきて…、


キスされた。

キスされた。


大事な事だから2回言った。

ボーゼンとしている俺になみは1通の封筒を渡してきた。花柄の女の子が好きそうな可愛い封筒だ。

なみ「てがみ。明日読んで」

そう言って手渡された。

俺「わ、わかった」

俺がその手紙を受け取るとなみはとびっきりの笑顔で俺に向かって

なみ「また明日ね!バイバイ!」

そう言い残して走って帰って行った。

1人残された俺。次から次へと衝撃的な事があり頭の中は混乱したままだ。どうやって家に帰って来たのかすら覚えていない。

夏休みが終わった。

始業式の後でクラスの友達に夏休みは全然会えなかったけど何してたの?と聞かれた。沼の畔の廃校で遊んでいたと答えたが

「どこ、それ?」

と言われた。いや、元はと言えばお前が連れてってくれた場所じゃん!って言ってもキョトンとした顔をされるだけだった。

学校から帰ると直ぐに家を飛び出して走っていた。

あと何日かしかなみと会えない!そう思うと悲しくなってきて少しでも一緒の時間を過ごしたいと思っていた。

そして自分の気持ちにも気が付いた。なみを好きになっていた。気持ちを伝えたいと思っていた。

沼の畔の廃校まであと少しと言う所で異変に気がついた。周りの風景が違っている。視界が広い。



うそだろ…。

沼の畔の廃校があった場所には何も無かった。沼も無い。周囲が整地されたかのように赤茶けた泥の地面にキャタピラの跡が無数に点いていた。

黄色い無人のブルトーザーが沼の畔の廃校があった場所に放置され、傍らに元廃校だと思われる瓦礫の山があった。

唖然とした。

何もかもが無くなってしまっていた。

その日は夕焼け小焼けが聞こえて来るまでその場にいたが、なみは来なかった。

次の日も更にその次の日も行ったが夏休み最後の日を境になみが来る事は無かった。

そうして1週間もすると何かの工事が始まった。家でも建つのだろうか。

俺は諦める決心をした。最後にもう1回だけなみに会いたいと思っていたけどそれも無理な様だ。

今なら引越し先の住所を聞いて会いに行けばいいと思うが、当時の自分にはそれすら出来なかった。

帰ろうとした時に瓦礫の中に朱色の物が見えた。何かと思ってみると以前なみと一緒に手を合わせた小さな祠の屋根だった。

祠の神様もどこかに引っ越したのかな。

俺の淡い初恋が終わった。

15年後、

小学校の同窓会があった。実家の近所に出来たオバちゃんが社長のホテル、その1階にある居酒屋でだった。
懐かしい顔もあれば誰だか分からない顔もいる。お前誰だ?
しばらくみんなと談笑した後、ふとした事を思い出し、俺を沼の畔の廃校に連れて行った友人と話をした。

俺「そう言えばさぁ、沼の畔の廃校って覚えて無いか?」

友人「ヤゴやカエルの卵がゲットできた廃校か?1.2回行っただけだけど良く覚えてるな、お前」

俺「いや、俺は2年生の夏に暫くあそこに通って遊んでたんだよ」

友人「よく行けたな、お前」

俺「なんで?」

友人「あそこの沼で溺れたやつがいただろ?死にはしなかったけどな。結構噂になったぞ。だから立ち入り禁止になってたじゃんか」

俺「いや、それ聞いてないし」

友人「お前ボケっとしてたからな。先生が言ったの聞いて無かったんだろ」

昔は地盤の弱い湿地帯や沼の傍に建物建てたりしなかったし
小学校みたいな人が集まる大きな建物だと特に避けてたから
沼じゃなくて古池じゃね? 

>>83
その当時はみんな沼、沼って言ってたから沼って書いたけど、そう言われると池の可能性は否定出来ないわ。
ただ、廃校みたいな感じだけど学校とはちょっと違う感じだったよ。

いや、違う。何か事実が改ざんされているみたいだ。でも友人がああ言うって事はみんなの記憶もそうなんだろうな。俺だけが妙な体験をした?
それとも俺だけの記憶がおかしいんだろうか?
渋い顔をして考えた俺に話しかけて来た人がいた。

ヒゲ先生「やあ俺君、みんな飲んで楽しんでいるのに渋い顔だね。何か悩みごとかい?」

俺「ご無沙汰してます、ひげ先生」

ひげ先生はヤギの様なあごひげを生やした先生で自分が小学生2年の時に定年間近だったので80歳近いハズ。

俺「いや、子供のころの記憶と友達の記憶が合わないと言うかズレてると言うか妙なんですよ」

ヒゲ先生「ふむ、興味深い話だね。良かったら聞かせてもらえないかい?」

俺は2年生の夏に暫く沼の畔の廃校に通って遊んでいた事を話した。最初は友人に連れて行かれた事、なみと言う女の子に出会った事、
最初は誰か彼か遊びに来ていたのにいつの間にか自分しか来なくなった事、手紙をもらった事、廃校が瓦礫の山になった事。
暫く説明をして、でもほとんど誰も覚えていない事となみとの別れの事を話した。
人に聞いてもらって何となくスッキリした感じになったが、今度は逆に先生が渋い顔をしてしまった。


俺「あの、先生?俺何かマズい事でも言いましたか?」

ヒゲ先生「うむ。マズい訳では無いが、う~ん……、また現れていたと言う事か…」

俺「先生、一体何が?」

ヒゲ先生「俺君が体験した事はほぼ間違い無く事実だろう。だがそれ故にみんなの記憶には残っていないのだろう」

俺「先生、状況が飲み込めません」

ヒゲ先生「安心したまえ。今から教えてあげるよ」

こんばんは。
この後に少し投下します。

そう言った先生だが、ふと何かを思い出したらしい。こう聞かれた。

ヒゲ先生「俺君、もらった手紙は読んだのかい?」

俺「いえ、当時はショックで家の机の引き出しに入れてそのままです」

ヒゲ先生「では、今日帰ったら探してみるといい。きっと良い事が書いてあると思うよ」

先生はそう言ったが、こちらは何がどうなっているのかサッパリ分からず理解に苦しむ。

ヒゲ先生「君はとても貴重な体験をしたんだよ。昔はよくあったようだが最近は殆ど無いだろう。近々で記録されているのは昭和27年、その後は40年代と50年代か」

ヒゲ先生「俺君、君が一緒に夏休み中に遊んでいた相手は人では無いんだ」

は?何言ってるの先生?もしかしてボケられましたか?


ヒゲ先生「いやいや、あれは子供好きな神様なんだよ。その廃校の様な建物の近くに祠が無かったかい?水上様の祠だ」

俺「祠……」

………………
……………
…………
………
……


『それは水神様だよ。この沼は意外に深い場所があるから子供が溺れたりしない様にって昔からあるんだよ』


確かにそう言ってた。なみに教えてもらって手を合わせたんだった。

俺「祠、ありましたね」

今まですっかり忘れていた事を思い出す。

ヒゲ先生「あそこの神様はね、子供が安全に森の中で遊ぶ方法を教えたり、どうやったら遊びの中の危険を回避出来るかを教えてくれるんだよ」

ヒゲ先生「もちろん、水神様だから水の中の楽しさと怖さや危険も教えてくれる。同じ子供の姿になって一緒に遊びながら色んな事を教えてくれるんだ」

ヒゲ先生「神様を敬う信仰心が神様の力の源だから。ただ、昔と違ってそれが少なくなった現代では大分その力も弱くなっているハズ。人々に忘れられて子供も殆んど廃校の様な建物の近くまで遊びに来なくなった」

ヒゲ先生「廃校の様な建物と祠も取り壊しが決まって消えゆく運命だったのを君が遊びに行った事で、最後に昔の様に一緒に遊びながら色んな事を君に教えてくれたんだろうね」


確かにそうだ。なみと遊んでいる時はやっていい事とダメな事、色んな事を教えてもらいながら遊んだっけな。

ヒゲ先生「俺君はその祠に手を合わせたのかな?」

俺「はい。『神様だから』と遊ぶ前に手を合わせましたね」

本日は以上です。

生存報告。
今週中になんとか少し投下します。

今週中とか言って1カ月経ってしまいました。
すいません。

ちびっとですが投下します。

ヒゲ先生「やはりそうか。だから取り壊しの少し前まで君と一緒に遊んでくれたんだね」

俺「先生、それって本当なんですか?何故先生がそれを知っているんですか?」

ヒゲ先生「彼女の名前、覚えているかい? 『たかおかみなみ』と言ってだろう?正しくは、『高霎神』(たかおかみ)と言う神様だよ」

俺「神様って……」

ヒゲ先生「『昭和27年』の記録は私なんだよ」

俺「先生…」

ヒゲ先生「当然、当時は大人の誰もが信じてはくれなかった。自分自身でもあれは夢かと思ったよ。しかし、夢では無かったんだ」

ヒゲ先生「何故ならその後、神社庁から聞き込み調査が入った。昭和40年代だ。私の他にも見た子供がいると言う事でね、過去の例も記録しようと言う事になったらしい」

ヒゲ先生「当時20代半ばだった私はその神社庁から派遣された人間と会って話をする事が出来た。そして教えてもらったんだ。稀に子供たちとの会話の中にご神託があるらしい」

ヒゲ先生「神社庁から派遣された人間はその確認をする為に高霎神と遊んだ子供の会話に聞き取り調査をしてるそうだ。ただ、最後にご神託があったのは大正時代だそうだ」

ヒゲ先生「高度経済成長を経て人々は物質的な豊かさに溺れ、神様を畏れ敬う信仰心が薄れた。信仰心が神様の力の源だからね。信仰心の薄れは神様の力の弱体化につながる」

ヒゲ先生「神社庁から派遣された人間はこう言っていた。『信仰心の薄れからか出現も少なくなってきていている。50年後に調査対象になっているかは疑問だ』とね」

俺「じゃあ、俺が会えたのは?」

ヒゲ先生「俺君はその祠に手を合わせただろう?それが信仰心さ。そんな事をしてくれる子供だと分かっていたから最後に俺君と一緒に遊んだんじゃないかと私は思っているよ」

ヒゲ先生「昔から高霎神と遊んだ当事者以外はその事を記憶に留めないらしい。あまり口外しない様に記憶にフィルターが掛かるのではないかな。だから俺君以外の生徒はほとんど覚えていないんだよ」

俺「そう言う事だったんですね。なるほどなぁ」

ヒゲ先生「だから他のクラスメートに知らないと言われても疑問に思ったり落ち込んだりする必要は無いよ。ただ、理解している人間もいると言う事を俺君に知って欲しかったんだ」

俺「分かりました。何だか少しだけ謎が解けた様で良かったです」

俺「ところで、先生の時は結局どうなったんですか?」

ヒゲ先生「私かい?高霎神に嫌われてしまったようだよ」

俺「は?それはまたどうしてですか?」

ヒゲ先生「私は幼い頃ははっちゃけててねぇ!」

俺「どういう事です?」

ヒゲ先生「どうしても我慢できなくて高霎神の尻を鷲掴みにしてしまったんだ!」

俺「何やってるんですか、あなた!」

ヒゲ先生「若気の至りと言うかな。とても魅力的でそうせずには居られなかったんだ。後悔はしていない」

俺「最低っすね、先生!」

ヒゲ先生「70何年の前の事だよ。高霎神か、何もかもみな懐かしい……」

俺「いや、何を無理やりいい昔話にしようとしてるんすか。沖田艦長ですか、あなたは!」

ヒゲ先生「ともかく!私が君に伝えたいのは高霎神からもらった手紙の事なんだよ」

俺「話を逸らしやがった!」

ヒゲ先生「君は彼女から手紙を貰っているだろう?今日帰ったら必ず中を確認したまえ」

本日はこれにて。ではまた。

ちびっとですが投下。

俺「先生の犯罪行為はスルーですか?」

ヒゲ先生「70何年の前の事で時効だし、相手は人外だから法律は適用されん!」

俺「開き直りやがった!最低っすね!」

ヒゲ先生「まぁ話を最後まで聞きなさい。多分だが、あの手紙は状況に合わせて変化するのだと思うよ」

俺「は?どういう事ですか?」

ヒゲ先生「私は高霎神の尻を触る前に手紙を貰っていた。そこには一緒に遊んだ事への感謝やお礼の言葉があった」

ヒゲ先生「しかし高霎神の尻を触った後にふとその手紙を見てみると内容が変わっていたんだ」

俺「え?どういう事ですか?」

ヒゲ先生「後日見たその手紙は『バカ!あほ!スケベ!変態!氏んでしまえ!もう来るな!』となっておった」

俺「まぁ当然の反応ですね」

短いですが本日はこれにて。

ヒゲ先生「私が君に伝えたいのはそこでは無い。現状に応じて内容が変化すると言う事は君の手紙の内容も変わっているかもしれないと言う事だよ」

ヒゲ先生「多分君が手紙を受け取った直後は一緒に遊んだ事や、もう会えない事へのお詫びの文章がしたためられていたのだろう」

ヒゲ先生「もしかするとそれが現在はどうなっているとか別の内容になっているのかもしれん」

ヒゲ先生「もし君がまだ神様への信仰心を持っていて彼女に会いたいと思っているならば、それに付いての手掛かりが記載されているかもしれん」

俺「そうだと良いんですがね」

ヒゲ先生「手紙を確認するだけだ。手間では無いだろう。そんな奇跡があるとまだこの時代も夢があって捨てた物ではないだろう?」

俺「確かにそうですね。ちょっと懐かしいですし帰ったら探してみますよ」

ヒゲ先生「遠い日の思い出に何か付け足せる事になれば良いな」

俺「それは置いといて、先生の犯罪行為は消えませんよ」

ヒゲ先生「うむ。俺君の未来に幸あれ!」

俺「ごまかしやがった、この人!」

ちょこっと投下。

久しぶりに実家に帰った俺は母親と話をしていた。

俺「そういえばさ、子供の頃の物ってどこかに仕舞ったり捨てたりした?」

母「あんたの物は段ボール箱に入れて全部あんたの部屋の押し入れの中だよ」

俺「机の中に入っていた物は?」

母「触ってないからそのままよ」

2階に上がり自分の部屋に入る。机の1番下の引き出しを開けると鍵の付いた小さな小箱が出て来た。

俺「この中に仕舞った気がするんだけど鍵はどこにやったかな?」

10年以上もほったらかしにしていた鍵の在処なんて分かる訳が無い。鍵と言っても子供のおもちゃだ。複雑な構造では無い。

俺「この精密ドライバーの先でちょいちょいっと」

カチッと言う音と共におもちゃの南京錠が外れる。中に入っていたのは、

保守
あと少しなのですが、モチベーションが上がりません。
完走させますので今しばらくお時間を下さい。

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