妹「ふえぇ…お姉ちゃ~ん」姉「任せなッ!」(16)

ゴキ1「こちらα…いきます」カサカサ…

妹「や…嫌ぁ!」フルフル…

ゴキ2「β了解…援護します。」カサササ…

妹「ふぇ…ふえぇ…」ウルウル…

ゴキ3「γより各員へ!…少々飛ばし過ぎだ…このままではッ!」オロオロ…

妹「お姉ちゃ~ん!…たぁ~しゅけてぇ~!!」ポロポロ…

ゴキ4「イカン!…ωより伝達!…総員待避!!繰り返す!…総員待避ィッ!!」バッ

姉「任せなッ!…うおらあぁ!!」パン!…スパパン!…バシ!

姉「またお前らか!…毎度毎度うちのカワユイ妹泣かせやがって!!」バシッ!…バシッ!

ゴキ1「その…すんませんした…」ドゲザッ

妹「ふぇぇ…ひっく…」ポロポロ…

ゴキ2「ですが!…自分らはただ…妹さんが大好きなだけで…!」ガバッ!

妹「…あたし…ゴキしゃん大キライ…」ウルウル…

ゴキ3「そんな!…あんまりだァ!!」カサカサ…

妹「ふぇ!?…来ないでぇ~!!」ビビクンッ

姉「てめぇはどさくさに紛れて何やってんだ!!」バンバンバン!

ゴキ3「ばたんきゅ~」ピクピク…

ゴキ4「まぁまぁ…落ち着いて下さいよお姉さん。」カサカサ…

ゴキ4「ここは隊長の私が責任を持って妹さんを幸せに…」キリッ…

姉「…一回死んどくか?」ギロッ

ゴキ4「貴様は鬼か!?…ゴキジェットのような大量破壊兵器を振りかざすなんて…人権をなんだと思っとるんだ!」クワッ…

姉「…。」シューーーーッ

ゴキ4「あはぁん…」コテッ…

ゴキ1「隊長おぉぉ!」

ゴキ2「この鬼!悪魔!」

ゴキ3「大年増ッ!!」

姉「うるせぇ!…ゴキどもが!!」

妹「ダメ~~~~~!!!」

……………ピタッ……………

妹「みんな…喧嘩はダメなんだぉ!」

姉「い…妹??」

妹「喧嘩はダメって幼稚園の先生が言ってたもん!」フンス

ゴキ1234(妹さん…マジ天使…!!)

姉「分かったよ…まったく、お前は優しいな」ナデナデ

妹「えへへぇ~お姉ちゃんだ~い好き!」ギュ…

ゴキ1234「ボクらもだ~い好き!!!」カサカサカサカサカサカサ…

妹「嫌あぁ~!来ないでぇ!!…お姉ちゃ~~ん!!」フルフル…

姉「ふんッ!」

…スパパパパーン…

―梅雨どき―

ナメさん1「フヒヒ…」ヌルヌル…

妹「やめて…やめてよぅ…」フルフル…

ナメさん2「やめろって言われてもなぁ…」ヌメヌメ…

妹「ぬるぬるして気持ち悪いよぅ…」フルフル…

ナメさん3「フヒヒ…やめられないとまらない♪」ヌルッチョ…

妹「いじわるしないでぇ…」メソメソ…

???「やめろ!お前ら!!」カサッ

???「とうッ!!」カサッ

…ドカ!…バキッ…ガッ!…

ナメさん123「…」ピクピク…

ゴキ1「怪我はないかい?妹さん!!」キリッ

ゴキ2「気持ち悪いことされなかったかい?」キランッ

ゴキ3「妹さんが無事で良かったよ」サワヤカッ

妹「…ふ…ふぇ…」プルプル…

ゴキ123「…ふぇ?…」

ゴキ4「ωより各員へ!…総員退却!…繰り返す!総員退却ゥ!!」

妹「お姉~ちゃ~~ん!!」ビエェ…

姉「まぁ~たお前らかぁ!!」ズンズンズン…

― 夏ですねぇ ―

妹「ふぇぇ…もう吸っちゃらめぇ!」フルフル

蚊1「か~うんめぇ!」チュ~

蚊2「次、俺の番ね~。あ!…うまっ!!」チュ~

妹「うぅ~かゆいよぅ!」ウルウル…

蚊3「ヒャッハァ!!…まだまだ吸ってやるぜ!!」チュウチュウ…

妹「嫌ぁ!…これ以上はやぁなのぉ~」ビェ…

???「そこまでだッ!!」カサ

???「このクサレ外道どもがッ!!!」カサ

…ドカッ…ガガッ!…ドンッ…

蚊123「くそ…逃げるぞ!」ブーン…

ゴキ1「痛いことされなかったかい?」キリッ

妹「うん…」ウルウル…

ゴキ2「吸われたとこちょっと見せてごらん…うん…これくらいなら大丈夫だ。」キラン

妹「ありがと…」にぱっ

ゴキ3「…もうちょっとそばに寄ってもいいかな?」サワヤカ…

妹「それは…ちょっと…」フルフル…

ゴキ4(…世の中は…厳しい。)

血を吸う蚊ってメスだよね

つまり、俺っ娘か

― いいですね 夏休み ―

妹「お姉ちゃ~ん!早く早くぅ~!」キャッ!キャッ!

姉「そんなに慌てなくてもカブトムシは逃げないぞ~」

妹「虫取りって楽しいね!」ブンブン…

姉「こらこら…虫取り網振り回さないの!」

妹「は~い!…あ!…あれは…!!」キラキラ…

カブトさん「カブトムシです」デデン!

妹「ここなら手でとれそう!…うんしょ、うんしょ、…そ~っと…」フルフル…

???「あはぁん…」カサ

妹「お姉ちゃ~ん!…カブトムシさん捕まえたよ~」フンス!

カブトさん「…私はこちらですよお嬢さん」デデン!

妹「ふぇ?…じゃ…わたしが今持ってるのは…」キョトーン

ゴキ4「やぁ」カサ

妹「ふぇ…ふぇぇ…」ウルウル…

ゴキ4「…妹さん!落ち着いて!…まずは話合おう!!」カササ…

妹「でも…でもぉ~!!…ふぇぇ~!!たぁ~しゅけてぇ~!!お姉~ちゃ~ん!!」ビェェ…

姉「またか…今回はまぁ…お前が悪い訳じゃないんだろうが…その…分かるな?」グッ

ゴキ4「…えぇ…幸せな時間でした…悔いはありません」キラッ

姉「…いくぞ!」ブン!

ゴキ4「どうぞ…」

…スパァン!…

なんて爽やかなゴキ達なんだ

― 秋 何だかおセンチな気分 ―

姉「はぁ~…どうしたもんかなぁ…」ポリポリ…

ゴキ1「どうしたんです?…溜め息なんて珍しい。」カサ

姉「ん…まぁな…」

ゴキ2「なるほど…憂鬱の原因は机の上の手紙ですね?」

姉「鋭いな…そうなんだよ…あたしラブレターなんてもらったの初めてだからさぁ…」

姉「…どう返事したらいいんだろうって思ってさ。」ヤレヤレ…

ゴキ3「なに…簡単なことですよ、お姉さんが思った通りに書けばいいだけなのですから…」

姉「それができてりゃ苦労しねぇっての…大体恋愛なんてまだピンとこないっていうか…」ウーン…

ゴキ1「おや…断るつもりなのですか?」カサ

姉「一応そのつもりだったんだが…今更になってそれもどーかなって悩んじまって…」アセアセ…

ゴキ2「だったら悩むことを楽しんでみてはどうですか?」カサカサ

姉「悩むことを…楽しむ??」ナンダソリャ…

ゴキ3「そうですね…何事も根を詰め過ぎてはいい考えも浮かびません…」

ゴキ3「…そういう時は敢えて軽いノリでリラックスして考えればいい考えが浮かぶものです…」

ゴキ3「お姉さんは真面目なんですよ…たまには力を抜いて下さい。」サワヤカッ

姉「はは…案外そんなもん、なのかもな…」

ゴキ1「えぇ…そんなものですよ」キラン

姉「ありがとな、お前ら…おかげで気が楽になったよ」ニッ

ゴキ2「それは何よりです」キリリッ

姉「…まぁ、それはそれとして、だ。…お前ら…分かってるよな??」ググ…

ゴキ123「…はい、もちろん」

姉「…そうか。」

……スパパパンッ!……

姉「…誰があたしの肩に登っていいと言ったッ!」

ゴキ1「できれば…制裁の方も…」ピクピク…

ゴキ3「少し力を抜いて…いただければ…」コテッ

ゴキ2「俺達も…幸いです…」パタ…

姉「ふん!…か、考えといてやるよ////」

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