チーレム勇者「俺とパーティを組まないか!」底辺騎士「断る」 (167)

注意
・独特な設定あり
・現実ではありえない事あり
・暴力、セクシャルな表現あり
※この作品は他の作品を貶める物ではありません


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1452459238

【炭鉱】

ザクザク!

底辺「ゲホゲホ…」

親方「おい、大丈夫か」

底辺「はい」

親方「お前は他のやつらと違って8時間労働じゃない」

底辺「ええ、おれは…訳あって6時間労働。休憩も他の人よりも多く取ってる」

親方「今日はいつも以上に酷そうだな。もう帰れ」

底辺「しかし…」

親方「ほら、今日の分の日給だ。減給はしないから安心しな」

底辺「……すいません」

親方「明日はちょうど休みなんだろ?早めにかえってゆっくりしてろ」

底辺「はい」

~~~~~

底辺「定時より早めにあがった…しかもいつもよりも沢山貰ってる気が…」

底辺「……このままボロ小屋に帰るのもアレだしな」

底辺「親方からの気遣いは無駄にしない」

【バー】

マスター「……で、開店前からウチに寄ると」

底辺「へへへ…マスター、ウイスキーもう一杯!」

マスター「ダメだ」

底辺「どうして!」

マスター「それ以上は体に毒だ。お前が一番理解してるはずだ」

底辺「良いから!くれよ!酒!あとローストチキンはまだかよ!」

マスター「本当はおかゆでも食ったほうが良いと思うが」

底辺「おれは客だぜマスター!黙ってだしゃ良いんだよ!」

マスター「はぁぁ…しっかし、落ちぶれたなお前も」

底辺「黙ってろ!お前だって元は下級剣士のくせに!」

マスター「はいはい弱くて悪かったね」

マスター「これで最後だぞ?はいウイスキー」

底辺「あんがと!」

底辺「ゲホゲホ!」

マスター「はいバケツ」

底辺「ゴボォッ!!」

ビチャチャ…

マスター「相変わらず凄い痰の量だ。おまえ、今日は病院に言ったのか?」

底辺「ぜぇぜぇ…今日は行きつけの所はお休みだ」

底辺「さて、気分を変えるために…」ススッ

マスター「やっぱウイスキーは没収だ」

底辺「おい!」

マスター「今日のウイスキー代は無しにしてやる、だからもうやめろ」

底辺「ふんだ!いーもんね!ローストチキン食ったら、とっとと出てってやる!」

底辺「その後は酒屋で、酒を買うだけさ!ヒャーッハハハハ!!」

マスター「呆れた…」

期待

【街中】

底辺「あー肉旨かったな~ウイスキー飲ませろよあのクソマスター」フラフラ

底辺「ゲホゲホ!」

下級兵士「よぉ、今日も酔ってるね?」

底辺「よー!お前もな!」

下級兵士「お前の体調さえ良ければ、飲みに誘ってるだがな…お前今日は炭鉱の出勤日だろ?きっと疲れてるしな…」

底辺「気にすんなや。飲もうぜ!」

下級兵士「さすがに今のお前を飲みに誘うほど非常識じゃない」

底辺「んだよ…つれねぇな。いーーもん!おれ、ウイスキー買ってかえるもん!」フラフラ

下級兵士「……どうせ止めても無駄か」

底辺「あ、そいや明日は休みだから」

下級兵士「おおそうか。なら明日飲みに行くか」

底辺「よっしゃ!」

下級兵士「……で、あしたさ」コソコソ

底辺「おお、なんだよ…そんなかしこまって」

下級兵士「実は超売れっ子の売春婦とやれるチャンスがやっと来たんだ」

底辺「……」

下級兵士「前から予約しといて良かったぜ!で、お前も来いよ。まだヤった事無いんだろ?」

底辺「飲みにはいく。二次会も三次会も四次会も大丈夫だ」

底辺「だが風俗は行かない」

下級兵士「ええ~?まだそんな事を言ってるのかよ」

底辺「んじゃおれは酒屋に寄って帰るわ。また明日な」

下級兵士「……」

下級兵士「いつまでも引きずってたって何も変わらないぜ!!お前さんよ!!パーッと忘れちまえよあんなの!!」

底辺「……」テクテク

底辺「ゴホゴホ!!ゴボォォ!」

ビチャチャ…

下級兵士「ったく…あのバカ」

店主「あのお客さん…さすがにウイスキー2本はちょっと…」

底辺「お、このワインも旨そうだ…これ2本追加!」

店主「……」

底辺「よっしゃあ!今日は派手に飲むぞ!」

店主「お客さん。あんた確か体が…」

底辺「まーたそういう事言う!」

店主「いや、あんた死ぬぞこのままだと」

底辺「死ぬ?ふん、上等だよ!」

店主「……」

底辺「アンタが拒否してもおれは買うからな」

底辺「ほら、釣りはいらない」

店主「……あんた、通院費だって掛かってるんだろ?」

底辺「それ以外は酒代と食費にしか金かけない。趣味の読書は図書館でどうにかしてる」

底辺「家だって知り合いから安く買ったボロ小屋で充分。家賃も無いから安心だ!」

店主「そんな乞食みたいな服きてないで、たまにはちゃんとしたキレイな服を買ったらどうだ」

底辺「あーはいはい!わかりましたよー!金はココに置いてく、酒は勝手に貰っていくからな!!」

店主「……」

【ボロ小屋にて】

底辺「あー旨い…ヒック」

底辺「ゲホゲホ!ゴボォォ!」

ビチャチャチャ…

底辺「ひゃ~…緑の痰と赤い痰が混ざってやがる…キモ!!」

底辺「ワインで気分を治そう!ゴクゴク…」

底辺「ぷはぁ!!うめぇぇ!!」

底辺「ゴホゴホ!!」

底辺「……」

底辺「そういや今日の新聞見てないな…」ガサッ

底辺「ま、ゴミ箱に落ちてた物を拾ったゴミ新聞なんだけどな…うわクッサ!なんだよこれ…」

底辺「……」ジーッ

『歴代最強と言われた勇者と大魔法使い、その他のメンバーも歴代最強と言われている究極パーティがまたしても大活躍!』

『魔王に使える四天王の一角をまたしても倒す!次々と平和になっていく町が続出』

底辺「……」

底辺「そうか、世界は平和に向かってるのか。それはいい話だ」

底辺「ヒャーッハハハハ!!!イーッヒヒヒヒヒ!!!最高じゃないか!!!」

底辺「ゲホゲホ!!ゴボォォ!!」

底辺「ゼェゼェ…」

底辺「アイツに任せればすきっと大丈夫だ。世界はいつか完全に平和になる」

底辺「ハ…ハハハ…ハハハ…」

いつからだろうか
俺が酒無しじゃ生きて生けないなんて思うようになったのは

俺の生きがい、昔と随分変わってしまった


―――
―――――

―――――
―――


(過去回想・数年前にて)

【騎士学校】

審判「それでは昇級試験を行う、両者前へ」

底辺騎士「……」

下級騎士「行くぞ!」

底辺騎士「この1ヵ月…レベル3に上がる為に、血を吐きながら特訓してきた…」

底辺騎士「成果を見せてやる!」

審判「ルールを説明する。相手から一本とるか、竹刀を落とさせるか、戦意を失わせるか…そのいずれかで勝負は決まる」

審判「では、はじめ!」

底辺騎士「オラッ!!」

ガキィィッ!

モブ騎士「っ!?なんだこのダッシュ力は…」

底辺騎士「オラァァ!!」

ガキッ!キィィン!

モブ騎士「腕力もなかなかだ。なんでこんな奴が下級クラスのレベル2にいるんだ!?」

モブ騎士「一瞬でも油断したら負ける…!」

ガキッ!キィィン!

底辺騎士(こいつも相当努力してきたな。俺の剣を全て受け止めている)

底辺騎士(まずい…そろそろ、決着をつけないと…)

モブ騎士「くっ!くそ!全然一本取れる気がしない…た、体力が奪われていく…」

底辺騎士(体力奪われてるのはコッチも一緒だ!頼む!もうくたばれ!)

底辺騎士「ウオォォォ!!」

ガキッ!!

モブ騎士「あっ…しまった…」

底辺騎士「隙あり!」

モブ騎士(くっ、ここまでか…)

底辺騎士「……っ!!」ビクッ

モブ騎士「ん?なんだ、急に止まった」

底辺騎士「ゲホ…ゲホゲホ!!ゲホ!!」ガクッ

モブ騎士「え…」

底辺騎士「ゲホ…ゲホ!ゲホ!!」

審判(またこのパターンか…本当に不憫だな、この少年は)

審判「私の判断により、キミを退場に処s」

底辺騎士「待ってください!もう棄権はイヤです」

審判「……」

底辺騎士「最後まで闘わせてください」フラフラ

審判「キミはまだ闘うのか…」

モブ騎士「……」

モブ騎士(顔色が急に悪くなった…ギラギラしてた目も急に虚ろに…体もフラフラじゃないか…)

カチン…カチン…

底辺騎士「ゼェゼェ…」

モブ騎士(先ほどの圧力や気迫が全然無い。これじゃいつでも倒せる…)

モブ騎士「……」

底辺騎士「ゼェゼェ…何だよ、同情でもしてるのか?」

底辺騎士「そんな油断してていいのか?」

ブン…ブン…

モブ騎士(正直、油断していても倒せそうだ。これじゃレベル1クラスだ)

底辺騎士「ゲホゲホ…ま、負けるか…ゲホ!ゲホ!」

モブ騎士「……悪く思うなよ、せい!」

パァァン

底辺騎士「ぐっ!」

審判「モブ騎士、一本!」

底辺騎士「……またレベル3にランクアップ出来なかった」

友1「ドンマイ」

友2「アイツのネチっこさもハンパじゃなかった。近い将来、上級クラスのレベル6クラスに入る事は間違いないな」

底辺騎士「……はぁぁ」

友1「でもよ、こういっちゃ何だが…お前、やっぱ勇者になるの諦めたら?」

底辺騎士「……」

友2「確かに…お前の喘息はハンパじゃなく酷いからな」

底辺騎士「これでもまだマシになったんだぜ?剣術を学んでから体調がよくなったんだ」

友1「だとしても、もう限界だ。お前、一日にどれだけ鍛錬を積んでると思ってんだよ」

友2「幼少の頃よりマシになったってのは運動するようになったおかげだろ?でも今のお前の鍛錬の量は異常だ。あれじゃ返って体調が悪化する」

底辺騎士「異常なほど鍛錬を積まないと、勇者にはなれないだろ?特に俺のような虚弱体質は」

底辺騎士「だから俺は体をぶっ壊してでもやるつもりだ」

友1&2「……」

底辺騎士「それじゃ、おれは自主トレに戻る。今日は授業ないからみっちり個人練習するぞ~」

友1「気持ちの強さは学校で一番なんだけどな…」

友2「悲劇のヒロインならぬ、悲劇のヒーローだな」

友1「そういやなんでアイツ、あんなに勇者にこだわるんだ?」

友2「そらお前、上級魔法使いの美少女ちゃんに気に入られたいからだろ?」

友1「たしかアイツと幼馴染なんだっけ?」

友2「ああ。でも美少女ちゃんは誰にでも優しい。それを知ってるからこそ、もっと違う意味で気に入られたいだろ」

友1「美少女ちゃんとパーティを組むのは、この騎士学校の男なら誰もが夢見るよな」

【深夜・森の中】

底辺騎士「ぜぇぜぇ…息が苦しい…」

底辺騎士「流石に20キロの走りこみはやり過ぎかな…いや、足りない位だ」

底辺騎士「……美少女ちゃんからもらったハンカチが血だらけだ。ちゃんと洗わないと」

底辺騎士「ゲホゲホ!ゴハッ!」ボタタッ

底辺騎士「く、クスリを飲まないと……ゴクッ」

底辺騎士「ああ…もうこんなマズい粉薬なんて飲みたくない」

美少女「あら、また鍛錬してるのね」

底辺騎士「あ…美少女ちゃん…」

美少女「ダメよ。安静にしてないと」

底辺騎士「でも俺はいつか屈強な兵隊になるから…」

美少女「ねえ底辺くん。こんな事を言いたくは無いけど…アナタ、やっぱり騎士なんて辞めたほうが良いわ」

底辺騎士「……でも実家に帰ったところで、俺は農家だし。しかも兄さん達が農業を継ぐ話にもなってるし」

美少女「そう…なら、町でインドア的な仕事をすれば」

底辺騎士「……ここまで来て、インドア系の仕事はイヤだな」

美少女「そんな事を言ってる場合じゃないでしょ?命に関るのよ。幼馴染として心配してるんだから」

底辺騎士「……キミだって夢があるんだろ?だから魔法使いになったんじゃ」

美少女「それはそうだけど…」

底辺騎士「キミの夢は『素敵な勇者様に仕える強い魔法使い』だろ?そのために努力を惜しまなかった」

底辺騎士「俺は屈強な兵隊になることだ。だから努力は惜しまない」

美少女「それを言われたら何も言い返せないけど…でも、無理はダメよ。本当に死んじゃったらイヤなんだから」

底辺騎士「うん…」

美少女「今日の鍛錬はもうこの辺にして、私と一緒に紅茶でも飲みましょう」

底辺騎士「ありがとう。そうするよ」

美少女「紅茶の味はどう?」

底辺騎士「ずずず…はああ、おいしいよ」

美少女「良かった!ずずず…」

底辺騎士「……」

底辺騎士(彼女に1つ嘘を付いている。俺の夢は国王に仕える兵士じゃない。世界を救う勇者だ)

底辺騎士(勇者になるのが夢だと言ったら告白してるみたいで恥ずかしいから、秘密にしている)

底辺騎士(彼女は病弱な俺と仲良くしてくれてる、イジメられてたから幼少期から今日までずっと)

底辺騎士(そんな身も心もキレイな彼女に俺は恋をしている)

底辺騎士(彼女の役に立ちたいし、彼女に認めてもらいたい…願わくば恋人にもなりたい)

底辺騎士(それが夢だ)

【翌日・騎士学校の集会】

師匠「それではまず、ランク一覧表を紙を配る」

ガヤガヤ、ワイワイ

友3「おれ、中級クラスの4に上がったぜ」

友4「おめでとう、だがおれもすぐにレベル4は卒業してレベル6の上級クラスに入ってやるぜ!」

底辺騎士(レベルは7段階ある)

底辺騎士(初級、下級、中の下、中級、中の上、上級…そして準勇者級の7段階だ)

底辺騎士「しかし俺は未だ下級クラス…12歳の頃に入学して、もう数年経つのに」

師匠「お前達も知ってると思うが、勇者の称号を得られるのは年に一人だけ。首席で卒業出来た者のみだ」

師匠「騎士学校で勇者として称号を得れば、国から多大な援助をもらえる」

師匠「卒業があるのは18歳になる年だ。6年以内にしっかり成果を示せ!」

友1「知ってるか?去年の首席は15歳で卒業したんだぜ」

友2「ああ知ってる。飛び級した奴だろ?才能があって、あっと言う間に準勇者クラスに行けたんだよな」

友1「今ごろ冒険にでて魔物を退治してるんだろうな」

底辺騎士(飛び級ね…まるでやれる自信が無い)

友2「俺達も早く中級に行きたいな…でも勇者になれるのは一握り」

友1「でも勇者になれなくても、この学校を卒業すれば自動的に兵隊になれるんだ。将来に不安は無い」

友2「だな。まあ援助無しなら素浪人勇者という手もあるが」

友1「むりむり、素浪人勇者すら慣れっこない」

友2「だよな。素浪人勇者は環境キツイって聞くし」

底辺騎士「……」

師匠「それでは授業を始める。各クラスに移動してくれ」

>>12(訂正文)

美少女「紅茶の味はどう?」

底辺騎士「ずずず…はああ、おいしいよ」

美少女「良かった!ずずず…」

底辺騎士「……」

底辺騎士(彼女に1つ嘘を付いている。俺の夢は国王に仕える兵士じゃない。世界を救う勇者だ)

底辺騎士(勇者になるのが夢だと言ったら告白してるみたいで恥ずかしいから、秘密にしている)

底辺騎士(彼女は病弱な俺と仲良くしてくれてる、虚弱でイジメられていた幼少期から今日までずっと)

底辺騎士(そんな身も心もキレイな彼女に俺は恋をしている)

底辺騎士(彼女の役に立ちたいし、彼女に認めてもらいたい…願わくば恋人にもなりたい)

底辺騎士(それが夢だ)

【下級クラス】

師匠「それでは授業を始める」

師匠「今回は訓練は無い。そのかわりギルドの案内をする」

底辺騎士「っ!」

友1「お、いよいよギルドを紹介してもらえるのか!」

友2「まあ魔物退治とかじゃなさそうだが」

師匠「それではギルドまで付いてきてくれ」

【職安】

職員「下級クラスの皆さんですね?それでは…」

職員「山の麓にいるクマやイノシシを退治してください」

友1「クマやイノシシか…まあ集団なら上手くいくかな?」

友2「ソロプレイなら死ぬけどな」

友1&2「ハハハハ!」

底辺騎士「……」

友1「んで、お前もパーティに参加するよな?」

底辺騎士「え?うん、ありがとう」

底辺騎士(クマくらい一人で倒せるようになりたい…)

【深夜・山の麓】

友1「眠い…なぜ深夜なんだ」

友2「この辺に深夜になると徘徊するクマがいるらしい」

ガサガサ…ドス…ドス…

底辺騎士「……来た!」

友1&2「!!」

巨大クマ「グオオオオオ!!!」

友1&2「」

底辺騎士「おい…おいおい、何がただのクマだ、どうみても怪物じゃないか」

巨大クマ「オオオオ!!!」

友1「あ、あんなバケモノ倒せるわけないだろ!」

友2「逃げるぞ!」

底辺騎士「……」

友1「おい!何やってんだよ!」

底辺騎士「俺は逃げない」

友1&2「!?」

底辺騎士「こんな所で逃げるようじゃ勇者じゃない」

友1「チッ!わーったよ!とっとと倒して逃げるぞ!」

友2「ったく…しょうがない。俺もちょっとだけ魔法も使えるし回復は任せとけ!疲労を少し減らす事しか出来ないがな!」

【数分後】

友1「つええ…剣じゃ歯が立たない…」

友2「俺の魔力も尽きた…剣もへし折れた…」

底辺騎士「ゲホ!ゲホ!ゴボォォ!」

ビチャチャ…

友1「相変わらず凄い痰の量だな…よくそれで通院程度で暮らしてるな」

友2「おい!もう逃げないと俺達死ぬぞ!」

底辺騎士「ゲホゲホ…お前達、先に逃げろ」

友1&2「はぁ!?」

底辺騎士「俺は諦めんぞ…最後まで。これは試合じゃない。本物の殺し合い」

底辺騎士「ルールなんてない。だから得物は逃さない」

友1「バカかお前は!!いい加減にしろ!!」

友2「カッコつけてる場合じゃねぇし!ほら行くぞ!」

底辺騎士「離せ!!お前達は先に行け!俺は死ぬまでコイツと闘ってやるんだ!!」

巨大クマ「グオオオ!!」

底辺騎士「ウオオオ!!」ダダッ

友1&2「底辺!!止せ!!」

巨大クマ「っ…」ピタッ

友1&2・底辺騎士「…?動きが止まって違う所を見つめてる?」

ガサ…ガサ…

「お腹減った…もう二日は何も食べてない…」フラフラ

友1&2「な!?」

底辺騎士「民間人がなぜこんな所に!?しかも変な服着てるし」

「ん?なんか視界がぼやけてよく見えないけど…何かいるのか?」フラフラ

巨大クマ「グオオオ!!」

「ふぇ?」

底辺騎士「危ないぞ民間人!!」ダダッ

底辺騎士(ダメだ…間に合わない…)ダダッ

ガブッ

友1&2「!!」

底辺騎士「あ…」

巨大クマ「ガブガブ…」

「なんだ…急に視界が暗くなった…って、なんか首が挟まれてる?」

「ええい、邪魔だ」グイッ

友1&2「は?」

底辺騎士「ノーダメージだと…!?」

巨大クマ「グオ!?」

「なんだこれ…空腹のせいで視界がぼやけててよくわからん…」

「ってクマかよ!!でか!!」

「ああ、最悪だ…もう終わりだ。こんな時に、俺も火炎魔法でも使えたらな…」

シュボッ

「え?」

ボォォォォォ!!!!

巨大クマ「グオオオ!!!」

ドサッ

クマだったもの「」

友1&2・底辺騎士「」

「へ?」

底辺騎士「い、一撃で倒した…火炎魔法で」

底辺騎士「助かった…おい、大丈夫か民間人!」

「へ?」

(何だコイツら…まるでRPGにでも出てきそうな格好して…)

「俺は大丈夫だけど…ところでアナタ達はコスプレやってる人ですか?」

底辺騎士「…?何言ってんだお前」

「RPGは好きなんですか?いやー俺も好きなんですよ。アニメを見終えた後にRPGやるのは最高ですよね」

底辺騎士「なに訳分からん事言ってんだ」

「??」

友1「それよりもアンタすごいな…何者なんだ?」

友2「そういやさっき腹減ってる言ってたな。遭難でもしてたのか」

「実は…話すと長くなりますが」

「大学受験を失敗して2浪して、半ニートやってたんですが。あまりに引きこもってる物だから心配され、たまには体動かして来いと言われて…それから週2でジョギングを始めたですが」

「ある日、調子に乗って山奥のトンネルをジョギングしてたら、ドジってフタ無しマンホールに落ちたらなぜか山奥にいて…」

底辺騎士「わけが分からないよ」

「ですよねー。こんなの意味わからないですよねー」

底辺騎士「まあ恩人であることに変わりない」

底辺騎士「俺達の宿舎に来いよ。食堂の職員さんに頼めば何かもらえるかもしれない」

「宿舎?学生ですか」

底辺騎士「俺達は騎士学校の生徒だ」

「騎士学校?なんの冗談ですか、どんだけ中二病なんですか」

底辺騎士「また訳のわからない事を…良いからついて来い」

【食堂】

底辺騎士「喜べ。おばさんたちが、お前のために飯を作ってるぞ。こんな夜中に」

「いやー本当に助かったよ」

友1「しっかしキミさ、いーよなー」ジーッ

「へ?何が」

友2「これならおばちゃんたちも、アンタに尽くしたくなる訳だ」ジーッ

「だから…何が?」

友1「またまた…で、何人とヤッたんだ?」

「ヤルって…何を…」

友2「とぼけんな。もう童貞は卒業してんだろ?」

「な、ななな、童貞ちゃうわ!…じゃなかった。俺も童貞だし」

友1&2「え!?嘘だろ!?」

底辺騎士「あれか、顔はカッコいいのになぜかモテない例か」

「みんなよしてくれ、俺は顔はイマイチだし…」

食堂のおばちゃん「はいどうぞ!素敵なお兄ちゃん!」

「わぁぁ…おいしそうなポトフ。ありがとうございます!」

食堂のおばちゃん「色男の為ならこれくらい」

「あの…だからご冗談は止してください。おれ、ルックスに自信ないんですから…」

底辺騎士「ほら、俺の手鏡を貸すから確認しろ」

「いや…でも自分の顔なんて見たくも無い…」

底辺騎士「あんまり謙虚すぎるのも良く無いぞ。ほら見てみ」

「しょうがないな…」パカッ

「って、なんじゃこりゃあああ!!!?誰だよコレ!?」

底辺騎士「なに自分の顔をみて驚いてんだよ」

友1&2「変わり者だなコイツ、底辺の次に」

底辺騎士「俺は変人じゃない!」

【宿舎】

「すいません。まさか泊まらせてくれるなんて…」

底辺騎士「気にすんな。なんかお前、ワケありそうだし」

「でも俺みたいな部外者がいたら厄介ですよね?」

底辺騎士「ワケありそうなお前を放っておけるほど、おれは無神経じゃない」

「すいません」

底辺騎士「お前の事は、俺と友とあのおばちゃんたちの間だけの秘密になってる」

底辺騎士「窮屈に思うが、俺の部屋でしばらく身を隠してろ。食事は俺が用意する」

「本当、助かります。おかげで心の整理も出来そうです」

底辺騎士「ああ。それと俺の部屋には本も沢山あるから好きに読んでくれ」

「そういえば、やたら本がありますね。もしかしてラノベとか好きなんですか?」

底辺騎士「は?なにそれ」

「あ、いや…どんな本を読むんですか?」

底辺騎士「うーん、ファンタジー系の冒険物とか?」

「もうすでにファンタジーな気がするんですが色んな意味で」

底辺騎士「現実にあった戦記物とかを読んでるんじゃない。フィクションだ。それってファンタジー物だろ?」

「まあ一応、二次元的な発想ではありますが…もっと踏み込んでくれば趣味が合いそうですね」

底辺騎士「お前も読書好きか…って言っても、俺は寝る前にちょっと読む程度だけど。じっくり見てる暇なんてないし」

底辺騎士「たまに、のんびり出来る奴が羨ましくなる」

「……」

底辺騎士「ま、そんな事をいってるようじゃ、勇者にはなれないがな」

底辺騎士「俺はちょっと、近くの川で体洗ってくる。適当に暇を潰しててくれ」

「あ、はい」

底辺騎士「そういえば名前を聞いてなかったな」

底辺騎士「俺は底辺だ。お前は?」

「おれは…」

「おれはチーレムです。よろしく」

底辺騎士「そうかチーレム。よろしく」

底辺騎士「それとマスクはちゃんと着用しろよ!俺と暮らしていけば分かるが…」

チーレム「あ、はい」

~~~~
チーレム(……)

チーレム(これは…もしかして…異世界にワープしちゃったとかそんな奴ですか)

チーレム(町並みは中世のヨーロッパ。まさにテンプレですね。なぜか現代的なマスクがあるけど)

チーレム(だがなぜ魔法が使えたり、身体能力が強化されてるんですかね)

チーレム(しかも顔もイケメン化してるし)

チーレム「……」

チーレム(もうアニメを見たりゲームが出来ない事、それと家族に会えなくなった事は悲しい。非常に悲しい。メチャクチャ悲しい。だがしかし…)

チーレム「俺はこの世界で色々な事に挑戦が出来るかもしれない」

チーレム「この手にした力を持って…」グッ

今日はここまで
過去回想がしばらく続きます

このSSですが胸糞悪い系ではありません
また世界観のベースはRPGですが、方向性的にはジョーとカイジ、色んなラノベ作品を足したような話になってます

ではまた

いいですね

乙乙

面白くなりそう

はよ

チーレムってメジャーな単語なのかい?
チート・ハーレムのことだろうと推測は出来るけど

チーズオムレツの事じゃないのか


成り上りかな?

底辺騎士は応援するけど、こんな惨めな雑魚にはなりたくない。
チーレムは気に入らないけど、こんな最強モテモテになりたい。
これが俺らの本音だよな。

他人の本音代弁者様登場

気持ち悪すぎて吐きそう

底辺騎士は応援しないし、こんな奴になりたくない
チーレムは応援するけど、やっぱりなりたくない

【数日後・底辺の部屋にて】

底辺騎士「どうだ、心の整理はだいぶ出来たか?」

チーレム「おかげさまで」

底辺騎士「そうか。いきなり違う世界に来てしまって大変だろうけど…頑張ってくれとしか言えない」

底辺騎士(チーレムが俺の部屋に泊まる様になって翌日、チーレムは俺と友人達に、自分の現状を伝えてくれた)

底辺騎士(信じられんが異世界から来たらしい。この世界よりも高度な文明社会らしく、訳の分からん用語もそこからきていた)

底辺騎士(ここにきた当初は動揺もしていたが、日に日に落ち着きを取り戻しているようだ)

底辺騎士(……いきなり家族や友人と離ればなれなってしまったんだ。動揺するのも無理は無い)

チーレム「そんな深刻な顔しないで下さいよ。俺、この世界で生きていく事に割りと前向きに考えてるんですよ」

底辺騎士「前向きなのは良いが…辛いだろ?」

チーレム「そりゃ家族と離れたのは悲しいし、会えるなら会いたいです。でも…」

チーレム「俺、前の世界じゃ何やってもハンパだったし…しまいにはニートになりかけてたし…」

チーレム「そういう意味じゃ、もう家族に迷惑かけなくても良いのかなって」

底辺騎士「お前…」

チーレム「もしも元の世界に自由に行き来を出来るなら、帰省もしますが」

チーレム「逆にこの異世界に戻れる保証が無いなら、おれはこの異世界に留まろうと思います」

底辺騎士「……そうか」

チーレム「それにせっかくの第二の人生。今までと違う生き方をしてみたいし」

底辺騎士「分かった!それじゃそんなお前に勧めたい事があるんだが」

チーレム「勧めたい事?」

底辺騎士「お前、戦闘力あるし騎士学校に入学しないか?」

チーレム「俺が騎士学校に…」

底辺騎士「それだけの力を持ってるんだ。やっていけるよ」

底辺騎士「年齢は…本来は12歳から18歳の6年間なんだがな、稀に飛び級で15,6歳で卒業する者もいる」

底辺騎士「お前、歳は?」

チーレム「20歳なんだけど…」

底辺騎士「……年上だったのか。20歳越えで入学というのも聞いた事がないが」

底辺騎士「まあ試しに掛け合ってみる。あ、それとこの世界での生い立ちはちゃんと考えておけよ」

チーレム「うん」

【入学手続き】

審査員1「幼いころに事故が原因でその後は、孤児院にいて」

審査員2「さらにその孤児院も魔物によって滅ぼされる」

審査員3「以来、たった一人で冒険をして狩りをしながら、生活…」

全審査員「……とりあえず力を見せてもらおう」

審査員1「ではモブ下級剣士試しに相手をしなさい」

モブ下級剣士「いくぞ!」

チーレム「よろしくお願いします」

~~~

モブ下級剣士「」グッタリ

審査員1「ほう、やるな…剣術素人に見えない」

底辺騎士「なんとか合格できそうだな」

チーレム「ええ…所で入学は?」

底辺騎士「今は冬だから…春まで待機だな。まあお前は実力もあるし特別待遇を受けそうだが」

チーレム「特別待遇?」

底辺騎士「まだここの生徒でもないのに、ここの宿舎に住まわせてもらったり出来ると思う」

チーレム「本当ですか!?やったー!」

底辺騎士「でも雑用はしっかりやれよ。雑用は1年目の奴がやると決まってるからな。やり方は教えるから」

チーレム「えー雑用!?まあ世話になるから仕方ないか」

【宿舎の廊下】

底辺騎士「いいか、雑用ってのは結構体力使うんだ」ゴシゴシ

チーレム「確かに…母ちゃんのありがたみが分かる」ゴシゴシ

底辺騎士「だから俺は未だに雑用をやっている。もう一年目は過ぎてるけど…体力を付けるためにな」

チーレム「なるほど~俺も頑張る」ゴシゴシ

――それから、あっと言う間に春が来て。入学を迎える
俺の喘息は一向によくならない。もっともそれは過剰な鍛錬が原因だが

そして俺はまだこの時しらなかった

チーレムが異常な勢いで剣術を身に付けていく事を

【3ヵ月後】

審判「勝者!チーレム!」

挑戦者「」

チーレム「よし!」

友1「すっげぇぇ…もう中級クラスだ」

友2「お前この勢いだと僅か一年で卒業してしまうぞ!」

チーレム「でも飛び級の人でも、3、4年は掛かるんだろ?大げさだよ」

底辺騎士「いや、このハイペースさは異常だ。充分にありえる」

底辺騎士「僅か一年の付き合いか…寂しくなるな」

チーレム「やだな~褒めても何もでないぜ」

~~~~~

底辺騎士「チーレムも中級のレベル4クラスか…」

審判「でははじめ!」

中級騎士(あ、コイツは有名な病弱じゃないか)

底辺騎士「俺も18歳、来年の春で卒業だ」

底辺騎士「絶対、俺も準勇者クラスになってみせる」ダダッ

ガキッ!キィィン!!

中級騎士「っ!!早い!!」

底辺騎士(絶対に負けん!体が壊れてもいい!絶対に勝つ!!)

ガキィィィン!!

中級騎士「なっ…剣が弾き飛ばされた…!?」

生徒達「っ!?一瞬で決めやがった!」

審判「底辺騎士、一本!」

友1&2「おおおっ!!ついに昇級した!!!」

底辺騎士「ゼェゼェ…ゲホゲホ!」

底辺騎士(へへへ…これで、チーレムの下にはならずに済んだ)

友1「俺達も中級へ行くぞ!」

友2「ああ!」

――友も二人とも中級クラスを合格。俺達弱小3人は数年ぶりに昇級した。
感動のあまり俺達は周りの目など気にせず大いに泣いた。だがその後もチーレムは涼しい表情でさらにレベルを上げて行く

その後、友二人は上級クラスには上がれず再び下級ランクまで下げられ、以後、卒業までは下級クラスで過ごす羽目に

俺は…死に物狂いで実力をつけて、上級クラスのレベル6まで上り詰める

【冬・レベル6の上級クラスの道場】

ガキィ!!キィィン!!

チーレム「さすが上級クラス、みんなレベルが高い」

底辺騎士「その割にはお前、すっげぇぇ余裕の表情だな…ゼェゼェ」

チーレム「え、そう?」

底辺騎士「自覚無しかよ。涼しい顔して稽古に望みやがって…」

チーレム(いや、自覚はある)

チーレム(俺はこの学校に来てからは、剣術の型だけしか覚えないようにしている。体力的な物は強化させていない)

チーレム(常に全力では望まず手を抜いている。ほんの少しでも本気を出してしまうと…)

チーレム(間違いなく相手を殺しかねないからだ…それがちょっとした打ち合いや模擬戦でも)

底辺騎士「ゲホゲホ!ゴホォォ!!」

チーレム「大丈夫かい!?」

底辺騎士「チクショウ…これだから冬はイヤだ。寒いし」

チーレム「ああ、冬は油断すると風邪引くからね」

底辺騎士「俺の事は気にすんな…ゲホ!ゲホ!」

底辺騎士「さて一通り稽古も付けてもらったし…今度は素振りだ…」

ブンッ!ブンッ!

底辺騎士「せい!せい!」

ビキィィィィ!!

底辺騎士「っ!?痛…!!」ガクッ

チーレム「底辺くん!しっかり!」

医者「腱鞘炎だね」

底辺騎士「……」

医者「キミの鍛錬の量はアンケートで見させてもらった」

医者「ちょっとこれは異常な鍛錬量だ。これじゃ体をこわしても仕方ない」

医者「無茶すれば良いってモンじゃない。そうじゃなくてもキミは喘息が酷いというのに…命に関る」

底辺騎士「……」

医者「何にせよ、休暇をとるしかない」

医者「まあ結果的には良い事だと思うよ。この腱鞘炎は」

医者「元々、病弱みたいだしね」

底辺騎士「……」

~~~~~~~

底辺騎士「……っと、いう訳だ」

チーレム「しばらく実技はおやすみか」

底辺騎士「ああ、実技中は見学だ。暇だ」

友1「んじゃもうこのまま下級クラスに戻って来いよ!」

友2「そうだよ、一度でも上級いけたんだから良いだろ」

底辺騎士「お前らには悪いがもう下級には戻るつもりはない」

友1「……お前がそうしたくても、体がいう事効かないんじゃ」

底辺騎士「体をコントロールするのは俺だ。もう絶対誰にも負けん」

底辺騎士「ゲホゲホ!!ゴホ!!」

友1&2「……」

チーレム「ほら、クスリ飲まないと」

底辺騎士「ああ、そうだな」

底辺騎士「もう季節も冬、卒業まであとわずか」

底辺騎士「こんな時期に喘息の体調悪化に加え、腱鞘炎とは…もどかしい」

師匠「えーギルドから以来があった」

師匠「近くにいる魔物のボスを退治して欲しいとの事だ」

モブ上級騎士1「魔物のボスって…それメチャクチャ強いんじゃ…」

モブ上級騎士2「準勇者クラスでも敵うかどうか…」

師匠「なお、今回は特別に各部門のエキスパートが応援に来てくれる」

師匠「魔術学校…修行僧の寺…格闘学校…弓道学校などからの代表者が集まる」

全生徒「オオオ…」

師匠「ゆえに、本格的な闘いになるだろう」

底辺騎士「魔術学校…っという事は、美少女ちゃんも間違いなく来るな。実力者だし」

底辺騎士「俺は残念だがこのギルドの依頼は受け入れられないな。手首が故障してるし」

底辺騎士「行って来いよチーレム。お前なら少なくとも生きて帰ってこれるぜ」

チーレム「ああ、その依頼を受けてみる」

【数日後・騎士学校前】

師匠「えー今回、集まった各学校の代表者だが…」

師匠「他の学校からも含めて募集に応募したのは僅か4人だ」

底辺騎士「意外と少ないな」

友1「無理も無い。下手すりゃ死ぬからな」

友2「仮に実力あっても、恐怖心だけは簡単に拭いきれないからな」

チーレム「どんな達とパーティを組むんだろうな」

師匠「紹介しよう、まずは魔術学校の代表者の美少女だ」

美少女「初めまして。美少女です」ペコリ

全生徒(おお…あの有名な美少女さん…)

チーレム(キレイで清楚そうな子だな。魔法使いらしい黒いローブ姿に黒の帽子、薄目の紫色の長い髪、豊満な胸…長い睫毛に大きな瞳)

底辺騎士「やっぱり美少女ちゃんが来たか。それにしても今日も可愛いな…」

師匠「次に、格闘学校から来た格闘少女だ」

格闘少女「格闘学校から来た格闘少女だ!よろしくな!」

全生徒「おお…」ゴクリ

底辺騎士(美少女さんとは違う意味でキレイな子だな…)ゴクリ

チーレム(この場にいる全員が、思わず生唾を飲んだに違いない)

チーレム(髪は黒髪ポニーテール、服装は道着に七部丈の黒スパッツ、特に驚いたのは美少女ちゃんをしのぐ巨乳)

師匠「最後にこの街にある寺院の養成所からきた、女僧侶だ」

女僧侶「女僧侶です。よろしくお願いします」ペコッ

全生徒「おお…この子もなかなか…」ゴクリ

底辺騎士(美少女さんに雰囲気は似てるな…スタイルも良いし…)ゴクリ

チーレム(髪型は長い銀色でツーサイドアップ、服装は中にタイツ、その上に独特な法衣を。胸は二人の大きくないが、身長は一番高くバランスがとれてる)

底辺騎士「……つーか、女の子ばかりじゃないか!」

友1「しかもみんな、べっぴんさんばかりだ!」

友2「うらやましいな!このこの!」

チーレム「は、はははは…」

チーレム(これは緊張する…)

【代表者が出陣した数時間後】

底辺騎士「チーレムの奴大丈夫かな…」

友1「心配か?」

底辺騎士「いくらアイツが才能に溢れているといっても、本番に力を発揮できなきゃ意味が無い。無事だといいが」

友2「大丈夫だって!大体初めて会った時も巨大クマを一撃で倒したんだし!」

底辺騎士「だと良いが…」

【翌日】

俺は終始、チーレムの事が心配だった
だが翌日の朝に無事にパーティを引き連れて笑顔で帰ってきた

チーレム「ただいま帰りました!」

底辺騎士「」

だが俺はチーレムが帰ってきた事の安堵よりも、思わず心臓を握りつぶされるような謎の感覚に襲われた

格闘少女「いや~今回はチーレムのおかげで助かったよ!チーレムは凄い頼りになるな!///」

女僧侶「本来は私が回復に回らなければならないのに、逆に私が回復してもらうハメになるなんて…凄いですチーレムさん///」

美少女「チーレムくんは凄いです!///まるで本物の現役勇者でした///」

チーレム「いや~///そんなに褒めないでよ、照れちゃうじゃないか///」

底辺騎士「」

ズキッ

底辺騎士(な、なんだ…この痛みは…臓器が圧迫されるような…気持ち悪い感覚は…)ズキズキ

全生徒「おおおお!生きて帰ってきた!すげぇぇ!!」

パチパチパチ!

チーレム「みんなありがとう!」

底辺騎士「……」

友1「おかえりチーレム!本当にボスを倒したのか!?」

チーレム「ああ、だが反省も多かった。おれが初めから本気を出してれば、彼女達が危険な目に合わずに済んだのに…」

友2「初めから本気をだせばって…実際はどうだったんだボスの強さは?」

チーレム「まあ…さすがボスと言うか…」

美少女「え、でも3回の攻撃で倒しましたよね?」

格闘少女「そうそう!私なんか多少殴っても怯む程度だったのに…チーレムが本気だしたら、一撃で倒しやがってさ!///」

女僧侶「最初の二回は手加減してたんですよね?相手の出方を見るために…チーレムさんが『皆を守る為に本気だす!』って言ってからの一撃は、凄くカッコ良かったです!///」

チーレム「ごめん、ぶっちゃけあのボスは雑魚だと思ってました…初めから本気ださなくて申し訳ない」

ヒロイン3人「そんな謝らないで…///」

底辺騎士「……」ズキズキ

底辺騎士(なんなんだ…この感覚は…)

俺は必死になっていた
必死に心の中から渦巻くドス黒い感情をかき消そうとしていた

底辺騎士「チーレム、とにかく無事で何よりだ」

友達が危険な目に合っていたのだ。だからこそ労おうと、必死に

チーレム「うん。ボスはぶっちゃけ雑魚だったけど…他校の人とパーティ組んで戦闘するのは非常にいい経験だったよ」

友1「そらそうだ!あんな可愛い子達に囲まれて羨ましいぜ!」

チーレム「えへへ…実は戦闘の緊張感より、あの子達と一緒にいる緊張感が上回っていたんだ…///」

底辺騎士「」

ズキズキ…ズキズキ…

まただ
どうしようもないどす黒い感情が

底辺騎士「と、とと、とりあえずよ!祝勝会開くか!4人で!」

友1「ああ!そうだな!」

消したかった

この醜く思える感情を消したかった
友達を心から祝福しなければという使命感を、想いを強引に意識付けさせる

いつも通り男4人でいられれば、またいつもの感じに戻れるはずだ

女僧侶「あの~その祝勝会、私達も混ざってもいいですか?」

底辺騎士「へ?」

格闘少女「いいね!私も参加したいな!」

底辺騎士「勿論、是非きてくれ」

これは本音だ。チーレムと組んだメンバーだ。参加するのは良い事だし、別にイヤな感情は無い。ただ今だけは来て欲しく無い子がいた

美少女「それじゃ私も…///」チラッ

チーレム「えへへ…」

普段なら大歓迎なのに…今だけは、心から歓迎できない
美少女ちゃんのチーレムへの惚れ惚れとした表情を見るたびに

底辺騎士「」

胃が、心臓が、どうしようもなく痛くなる

――それから数日後

あの一言では言い尽くせないドス黒い感情は一先ず治まった
しかし俺は療養に専念する日々が続いていて

底辺騎士「……」ムカムカ

かなりイラついていた。どうしようもなくもどかしい
腱鞘炎で剣を振ることも出来ない

底辺騎士(せめて剣さえ振れれば…)ムカムカ

そんな俺に拍車をかけるように…神経を逆なでする光景を目の当たりにする

格闘少女「おーい!チーレム!あーそぼ!」

女僧侶「4人でお茶でもしましょう」

格闘少女「えー特訓がしたいなー!」

美少女「だったら最初に特訓をして、そのあとにお茶はどうかな?」

チーレム「う、うん…喜んで参加させてもらうよ…」ドキドキ

底辺騎士「……」

美少女「底辺くんも一緒にどう?」

底辺騎士「……いや、邪魔になってしまうから良いよ」

美少女「邪魔だなんて…私達は幼馴染でしょ?そんな邪険にするわけ無いじゃない」ニコニコ

底辺騎士「……俺、医者から療養するように言われてるからさ」

チーレム「でも、それならお茶会だけでも」

底辺騎士「……悪い。俺は部屋に戻ってる」テクテク

チーレム「あ…」

格闘少女「行っちゃった…どうしたんだアイツ、機嫌わるそうだったけど」

女僧侶「たしか療養中とおっしゃられてましたわね」

格闘少女「あーなるほど。修行できなくてイラついてたのか。わかる~私も怪我した時イライラしてた!」

美少女「でもなんだろ…いつもの彼と違う雰囲気だった…」

チーレム「……」

チーレム(言われてみれば最近、底辺はやたら機嫌悪そうだったっけな)

――時は経ち、いよいよ卒業まであと2ヶ月までとなった
そして昇級試験の日が来た

チーレム「この試験をクリアすれば準勇者クラスか…」

審判「それでは二人とも構え!」

剣豪「手加減はしない」

チーレム「同じく」

チーレム(ま、嘘だけどね。本気出したら殺してしまうから。悪いが手加減する)

底辺騎士「……」

剣豪さんは俺の憧れだった

同級生でありながら、剣豪さんは13歳の頃には、準勇者クラスと上級クラスを行ったりきたりしていた
そんな彼がなぜ、飛び級の卒業が今日まで出来なかったのか
その理由は、その年の一番強い上級生や飛び級の首席に僅かさで敗北をしていたからだ

負け方もいつもおしい負け方ばかり、勝ってもおかしくない試合ばかりだ

剣豪さんはいつも努力を怠らない。俺以上に努力するし、人望も厚くリーダーシップも取れる人だ。そんな人徳を持った彼に俺は尊敬し憧れている

だがチーレムは友人だ、一方剣豪さんとは話した事も無い
だから俺はチーレムを応援しようと思う

底辺騎士「おいチーレム!相手は強いぜ、負けんなよ!」

チーレム「ありがとう!」

友人ゆえに応援しなければならない、それなのに
最近の俺はアイツを心から応援できなくなってしまっている

俺のやっている事は完全に偽善に近い物になって来てる
こんな接し方は間違っている。だが純粋に応援したいのに真心が込める事ができない

剣豪「うおおお!!」

ガキッ!キィィン!!

チーレム「っ!!!強い…!!」

底辺騎士「……すげぇぇ」

驚いた
あのチーレムを追い詰めているからだ。さすが剣豪さん。実力がバケモノ染みている

チーレム「ちょ…ちょちょちょ!強!強すぎ!」

友1「あのチーレムが戸惑っている…」

友2「剣豪さんはやっぱレベルが違うな…さすがのチーレムもここまでか?」

剣豪「これで終わりだ!!」ブンッ

チーレム(全く隙が無い…このままだとやられる…仕方ない)

チーレム(一瞬だけ、本気をだそう)

チーレム「行くぞっ!!!」ダダッ


次の瞬間、チーレムの姿が消えた

肉眼じゃ捉え切れなかった。

そしてその瞬間、あたり一帯にやや強めの突風が舞う
そして物凄い轟音と共に、剣豪さんの剣と防具が破壊され、剣豪さんは力なく地に体を伏せる

剣豪「」

友1「剣豪さんをたおしやがった…」

友2「やっぱアイツ、天才だ…」

チーレム「あの…い、生きてますよね…」オロオロ

救護班「大丈夫、気を失っているだけだ。問題ない」

チーレム「ほっ…」

全生徒「すっげぇぇ…準勇者クラスの最強の男・剣豪さんを倒しやがった…」

格闘少女「さすがチーレム!すっげぇぇ!!」

チーレム「あれ、君達来てたの?」

女僧侶「ええ、今日は昇級試験と聞いたので」

美少女「校内最強の剣士を倒すなんて…やっぱりアナタこそが…///」

チーレム「え、俺がどうしたの…?」

美少女「……ううん、なんでもない///」

チーレム「そ、そう…」ドキドキ

チーレム(そんな目で見られたらドキドキしちゃうじゃないか!///)

美少女「あの…格闘少女さん、女僧侶さん」ヒソヒソ

格闘少女「ああ、分かってる」

女僧侶「覚悟を決めましょう」

美少女「あの…チーレムくん」

チーレム「ん、なに?」

美少女「私達、ずっと悩んでました」

チーレム「?」

美少女「そして、3人で互いの気持ちを教えあいました」

チーレム「……?」

美少女「私達の考えたは一緒でした」

美少女「この学校を卒業したら…私達とパーティを組んでくれませんか?」

チーレム「それって…」

美少女「はい。共に旅に出て、魔王の討伐に」

チーレム「勿論だよ!君達みたいな強くて…その素敵な子達と旅が出来るなんて…///」ドキドキ

美少女「嬉しいです///それと…もう1つお願いが」

チーレム「え?」

格闘少女「私たち」

女僧侶「3人と」

美少女「結婚してください!」

チーレム「!!!??」

チーレム「ちょ、ちょちょ、ちょっと待って!?」

美少女「私達が相手じゃ不満ですか?」オロオロ

チーレム「いやいや!!そうじゃなくて!!メチャクチャ嬉しいけどさ!話が色んな意味で飛躍しすぎだから!」

チーレム「交際とか吹っ飛ばして…いきなり結婚!?てかなに、ここの世界って重婚とか大丈夫なの!?」

格闘少女「なんだ、そんな事もしらないのか」

女僧侶「この世界での重婚…すなわち、一夫多妻は珍しくないですよ」

チーレム「え、て言うか女僧侶さん結婚できるの!?職業的に大丈夫なの!?」

女僧侶「ええ…別に問題ありませんが。なにかおかしな事でも?」

チーレム(この世界の僧侶さん自由すぎんだろ!)

美少女「それで…ご返事は?」

チーレム「お、俺なんかでよければ…喜んで…君たちみたい素敵な子と結婚だなんて夢みたいだよ」

ヒロイン3人「やったー///嬉しい///」

ギュッ

チーレム「わわ!?3人揃っていきなり抱きついてこないでよ!///」

ヒロイン3人「えへへへ///」スリスリ


友1「すごいシーンを見てしまった…」

友2「まさかあの可愛い子ちゃん3人を娶るとは…」

全生徒「ヒューヒュー!」

チーレム「えへへへ///」

友1「あれ、底辺がいないぞ?」

友2「あ、本当だ。ドコいったんだアイツ」

【草原にて】

底辺騎士「」

友1「あ、あそこだ!」

友2「おいどうした…顔色悪いぞ」

底辺騎士「」

友1「もしかしてお前…美少女さんをチーレムに取られてショック受けてんのか?」

底辺騎士「」

友2「まあアイツの容姿と実力なら仕方ないだろ。性格だって穏やかで悪くないし」

底辺騎士「」

友1「そのまあ……どんまい?」

底辺騎士「」

底辺騎士「」プルプル

友1「おい、しっかりしろお前…」

底辺騎士「あ…ぁぁ…ぁぁ…」ガクガク

底辺騎士「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!!!!!!!」

友1・2「!?」

自身の努力、剣豪さんへの尊敬、そして美少女ちゃんへの想い
その全てを否定された気持ちだった

ずっと抑え続けてきたドス黒く、醜い感情が一気に自身の心に押し寄せてきた

【1ヵ月後】

師匠「さて、今日で卒業前の最後の試験だが…」

底辺騎士「……」

師匠「お前は前回辞退していたが、そろそろ腱鞘炎も治ったんじゃないか?」

底辺騎士「ええ、もう治ってます」

師匠「それじゃ昇級試験に参加できるな」

底辺騎士「……」

~~~~~

審判「では、はじめ!」

底辺騎士「……」

上級騎士「?」

底辺騎士「……」

上級騎士(まるで覇気が無い…どうしたんだ?目が虚ろだ…)

底辺騎士「……」

上級騎士「お、おい!行くぞ!覚悟しろよ!」ダダッ

上級騎士「でや!!」

パァン!

審判「上級騎士!一本!」

底辺騎士「……」

上級騎士「おい…どうしたんだ。いつもの覇気はドコへいった」

底辺騎士「……」

上級騎士「お前…」

――そして時がたち卒業を迎えた
チーレムは文句なしで首席での卒業だった

午後からはチーレムの結婚式&結婚パーティに参加する


同級生1「結婚、おめでとうチーレム!」

同級生2「羨ましいな!このこの!」

チーレム「あ、あはははは…」

美少女「これからヨロシクね!勇者様///」チュッ

格闘少女「私、勇者様を守る為に全力を尽くすよ!///」チュッ

女僧侶「アナタに一生付いていきます!///」チュッ

チーレム「うん///俺もみんなを全力で守る」

剣豪「やあチーレム」

チーレム「あ…剣豪さん」

剣豪「結婚と首席での卒業おめでとう」

チーレム「剣豪さん…その、うまく言えないけどすいません。おれ、色々とちゃっかししてるというか…」

剣豪「謝るな。勝負の世界では勝者こそが絶対だ」

剣豪「おれは勇者の称号を手にいれることは出来なかったが、悔いは無い」

剣豪「折角、手に入れた称号だ…国からの援助も沢山もらえるはずだ」

剣豪「お前の手で…魔王を倒して来い!おれはこの国の兵隊として治安を守る」

チーレム「はい!剣豪さんはリーダーシップもあるし、すぐに大幹部になれますよ!」

剣豪「ありがとう。お前も立派な勇者になるんだぞ」

チーレム「ん、あれ?」

剣豪「どうした?」

チーレム「友達が見当たらなくて」

剣豪「友達?」

チーレム「ええ、3人の友人が…」

【結婚式会場の外】

底辺騎士「……悪いな、付き合ってもらって」

友1「別にいいよ」

友2「でも早いところ戻ろうぜ、チーレムに気付かれて、追っかけてくるかもしれんぞ」

底辺騎士「分かってる。とっとと終わらせるよ」

俺達は谷底の目の前まで来ていた
そして俺はゆっくりと剣を引き抜く

底辺騎士「……」ススッ

底辺騎士「さらばだ」ポイッ

ヒュゥゥゥゥ…

友1「……なあ、本当に捨てて良かったのか?6年間ずっと使い続けてきた剣なんだろ?」

底辺騎士「構わない。それに俺の就職先は軍隊じゃないしな」

友2「だからって何も剣を谷底に捨てなくても」

友2「それに就職先がなんで炭鉱なんだよ…ここは自動的に軍隊に入れるのに」

底辺騎士「もう剣なんて握りたくも無い」

友1・2「……」

底辺騎士「さ、会場にもどるぞ」

友1「んで、なんで炭鉱なんだ?」

底辺騎士「……」

友1「……お前、まさかまd」

底辺騎士「余計な詮索はしないでくれ」

友1・2「……」

底辺騎士「……」

【勇者チーレムの旅立ちの前日】

友1「んで、お前は本当にこんな所に住むのか?」

底辺「ああ。家賃も掛からないしな」

友1「でもここは元々、家畜小屋だったところだぞ」

底辺「だから3人で掃除してキレイになったじゃないか」

友1「いや、でもこんな所で暮らしたら衛生的に…」

底辺「いいんだよ。少しでも医療費の負担を減らしたいんだ」

友1「……」

底辺「安く売ってくれてありがとう」

友1「……住みづらくなったら言えよ」

友2「俺達もいよいよ明日から出勤か…」

底辺「長期休暇もあっと言う間だったな。俺も明日から炭鉱にいかないと」

コンコン

底辺「はい、どうぞ」

ガチャッ

チーレム勇者「やあ」

底辺「チーレム…」

チーレム勇者「ここが今日からの住処?」

底辺「ああ」

女僧侶「お邪魔しまーす」

格闘少女「よう!お久しぶり!」

友1「わぁぁ///キミ達も来てたのか!」

友2「どうぞどうぞ、こんな汚い所で申し訳ないけど…」

美少女「底辺くん、こんにちは」ペコッ

底辺「……ああ。どうしたんだ」

チーレム勇者「いやー実はさ、やっぱり色々考えが変わったというか…」

底辺「は?」

チーレム勇者「剣豪さんも誘ったんだけど…やっぱり彼は軍隊に入るっていってたから、諦めたんだよね」

底辺「話が見えん。何が目的だ」

チーレム勇者「……俺は友1や友2に感謝してる。特に底辺、お前には一番感謝してる」

底辺「……」

チーレム勇者「恩人のお前と一緒に旅がしたくて…だから…」

チーレム勇者「俺とパーティを組まないか!」

底辺「……」

チーレム勇者「あと、友1と友2もいいかな?」

友1「え、俺達も?」

友2「う~ん、底辺次第かな」

チーレム勇者「お願い!」

底辺「断る」

チーレム勇者「え」

友1・2(だよな…)

チーレム勇者「あの…おれは単に友達ってだけで誘ってる訳じゃないんだ」

チーレム勇者「短期決戦なら底辺くんの実力はかなりの物だと思うし…友1や友2だって多少の魔法が使えるし」

美少女「底辺くんがずっと努力してきたの、私も知ってる。せっかくがんばってきたのに炭鉱勤めって…なんか寂しいかなって」

底辺「……」

格闘少女「切り札的なポジションとかいいと思うけど、どうだい?」

女僧侶「もしもの時は私が回復魔法で癒してあげます」

底辺「……」プルプル

底辺「すまん、そういう気分じゃないんだ」プルプル

チーレム勇者「……そうか。残念だ」

美少女「顔色悪いけど…底辺くん大丈夫?」

チーレム勇者「もしかして…いつも以上に体調悪い?全身震えてるけど」

底辺「……ああ。酷く寒い、はやくベットで横になりたい」

チーレム勇者「そうか…それじゃお大事に」

チーレム勇者「旅立つ前にここには立ち寄るから」

底辺「……ああ」

女僧侶「お大事に」

格闘少女「体調悪いのにいきなり押しかけてわるかったな」

美少女「それじゃ底辺くん。また明日」

バタンッ

友1・2「……」

底辺「……」プルプル

友1「よく耐えたな」

友2「アイツら、もういないぞ」

底辺「……っ!!!」

ドガシャァァン!!!

俺はテーブルをいきおいよく殴りつける
それと同時に、テーブルが凄い勢いで割れる

底辺「はぁ…はぁ…」プルプル

体全身から汗と、震えがとまらない
激しい嫉妬と、その感情を堪え、表に出ないよう努めたその反動が跳ね返ってくる

底辺「友人の想いを怒りでしか感情表現できない…正直情けない」プルプル

底辺「でもアイツの余計な気遣いが、嫌味にしか聞こえないのも事実だ」

友1「…本人達は悪気ないだろうけどな」

底辺「いずれにしても俺はこれ以上アイツと関るべきじゃない…」


―――
―――――

―――――
―――

(過去回想終了・現在)

【ボロ小屋にて】

底辺「……」

底辺「俺がガキの頃…虚弱体質のせいで、いつもいじめられてて…そんな中、美少女ちゃんがいつも俺をかばってくれていた」

底辺「一方で、俺の兄貴達は地元のチャンバラ大会で優秀な成績を収めていた」

底辺「俺が剣を握るキッカケは、兄貴達のように健康で強い男子なりたかったから」

底辺「そのあとは、棒切れで毎日素振りしたり、兄貴達に稽古をつけてもらった」

底辺「結果的に、少しだけ喘息の具合が良くなった」

底辺「チャンバラ大会でも上位に入るようになった。いじめっ子達も見返してやった」

底辺「そんなある日、美少女ちゃんは魔術学校に通うと言い出した…『勇敢な勇者様の役に立ち、世界の平和を守りたい』と言っていた…」

底辺「それが夢のはじまり。俺が騎士学校に通うきっかけでもあった」

底辺「……」

底辺「考えて見れば…俺が勇者を目指す動機は不純なものだったのかも知れん」

底辺「美少女さんに気に入られたかったから…ただそれだけだった」

底辺「世界平和なんて二の次だったんだ…そんな欲まみれの俺が勇者なんかなれるはずも無いんだ」

底辺「……」

俺はもう充分頑張った
地元の連中だって見返すことも出来た、上出来じゃないか

だが残念ながら才能や運には限りがある。もう限界をむかえてしまったのだ
おれは勇者に治まる器じゃない。現実を見なければならない

底辺「……」

底辺「あれこれ考えるのが疲れてきた…もう一瓶飲み干してとっとと寝よう」

【次の日・歓楽街にて】

下級騎士(友2)「よお、来たな」

底辺「おう来てやったぜ」

下級騎士「んじゃさっそく飲みにいきますか…どこ行く?」

底辺「いつもの所でいいんじゃね?」

下級騎士「ああ友1が経営しているバーか」

底辺「いまはマスターって呼んでやれよ」

下級騎士「ああそうだったな…んじゃマスターのとこに行くか」

?「グオォォォォ!!!」

下級騎士「な、なんだ!?」

街の住人達「うわああ!!バケモノだ!!逃げろ!!」

底辺「あれは…目が1つしかない人型の魔物だ」

下級騎士「デカ!身長10メートルはあるぞ!武器にデカイこん棒をもってやがる!」

ズシン!ズシン!ズシン!

底辺「人間の街中に自ら飛び込んでくるとは、珍しいな。しかもあれは見た限りボスクラスだな」

下級騎士「しょうがねぇな…俺は城に行って応援を呼んでくる!お前は今すぐ安全な場所に避難しろ!」

底辺「……いや、おれが足止めしておく」

下級騎士「なっ…おい!お前身の程弁えろよ!たしかに騎士学校で上級クラスまで行ったお前だが、スタミナはカスだろ!」

底辺「ああ、病気のせいでな!でも今はそんな事言ってる場合じゃない!街が危ねぇぞ!」

下級騎士「チッ…無茶すんなよ!」

底辺「ああ、行って来い!」

ズシン!ズシン!ズシン!

人型魔物「ウオォォォォォ!!!」

人々は恐怖し、あっと言う間に辺りに人がいなくなる

底辺「なんだよチーレムの奴…まだ倒してないボスクラスの魔物が生き残ってたじゃないか。ちゃんと隅々までダンジョンを歩き回れっつーの」

人型魔物「グオォッ!」ブンッ

底辺「っ!!こん棒を振り回してきやがった!!」

ドゴォォン!!

頬にその巨大なこん棒が掠るものの、幸い大ダメージはだけは回避した
地面が大きな轟音とともにひび割れる

底辺「しょうがない…武器も無いしな…」

底辺「病気のせいで俺の体力は長く続かない。一瞬でケリをつけないと」

底辺「とりゃっ!」

俺はいきおいよくジャンプした。こんなに高くジャンプしたのはいつ振りだろうか
6メートルはあるであろう魔物をより高く飛び、空中で片腕に力を込める

底辺「剣がないなら…手刀でたおしてやる」

人型の魔物の後頭部にめがけて、力強く手と腕を振り下ろす

底辺「束の間の休日に面倒ごと起こしてんじゃねぇよ!!クソが!!」

ブンッ!!

下級騎士「こっちだ!つづけ!!」

兵隊全員「おおお!!」

剣豪「まさか魔物自らがこの街を襲いに来るとは…」

ドゴォォォォン!!!

兵隊全員「っ!!?なんだ今の轟音は!!」

剣豪「ん?あそこにたおれているのは…」

人型魔物「」

下級騎士「な…バカな…!?人型魔物が血まみれになって倒れてるぞ!」

兵隊全員「あの巨大な怪物がたおれている…」

剣豪「一体、どんな強者がこの怪物を…ん?誰かいるぞ」

底辺「ぜぇ…ぜぇ…」

剣豪「あの青年…たしか騎士学校時代に見たことがあるような…」

下級騎士「お前さん!一人で倒しちまったのかよ!?」

底辺「ぜぇ…ぜぇ…ぐ、ぐるじぃ…」

下級騎士「は?」

底辺「全力を出しすぎた…ゼェゼェ…悪い、今日は酒飲めそうに無い…」

底辺「ガハァァ!」

ビチャチャ…

下級騎士「うわぁ!?血の混じった痰を吐くな!」

兵隊1「おい…あれたしか騎士学校時代の病弱野朗じゃ」

兵隊2「アイツが倒したのか?嘘だろ…」

剣豪「……」

今日はここまで

ここまで以下のスレと同じ匂いしかしない

男「現実は残酷なんだよ...」
男「現実は残酷なんだよ...」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1433735728/)

勇者「新しく男がパーティーに入ったんだが」
勇者「新しく男がパーティーに入ったんだが」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1338733200/)

主人公がいい奴過ぎて辛い
チーレムたちもよくあるクズじゃないから余計に救いがない

怒りをぶつける対象がないのってモヤモヤするね。

>>65
それ必要有るか?
つかなんでそんなに粘着してんの?

>>61

ズシン!ズシン!ズシン!

人型魔物「ウオォォォォォ!!!」

人々は恐怖し、あっと言う間に辺りに人がいなくなる

底辺「なんだよチーレムの奴…まだ倒してないボスクラスの魔物が生き残ってたじゃないか。ちゃんと隅々までダンジョンを歩き回れっつーの」

人型魔物「グオォッ!」ブンッ

底辺「っ!!こん棒を振り下ろしてきやがった!!」

ドゴォォン!!

頬にその巨大なこん棒が掠るものの、幸い大ダメージはだけは回避した
地面が大きな轟音とともにひび割れる

底辺「しょうがない…武器も無いしな…」

底辺「病気のせいで俺の体力は長く続かない。一瞬でケリをつけないと」

底辺「とりゃっ!」

俺はいきおいよくジャンプした。こんなに高くジャンプしたのはいつ振りだろうか
10メートルはあるであろう魔物をより高く飛び、空中で片腕に力を込める

底辺「剣がないなら…手刀でたおしてやる」

人型の魔物の後頭部にめがけて、力強く手と腕を振り下ろす

底辺「束の間の休日に!面倒ごと起こしてんじゃねぇよ!!クソが!!」

ブンッ!!

次の更新はまたちょっと遅れます
一応ここまでが序章です

おつ

腱鞘炎って回復魔法とか効かないのか…

>>72
回復魔法は体の細胞を活性化させてるだけで、別に治してるわけじゃないともきくよ
だから下手にそういうのをやると病気とか、そういうのに掛かってると逆効果で死を速める可能性があるからできないんじゃない?

回復魔法は寿命の前借りかもしれないしな

でチーレムってなんなんだ

チートでハーレムの略だろ

【城】

国王「このたびはわが国を守っていただき感謝する」

底辺「きょ、恐縮です」

底辺(魔物を倒したらいきなり城に招待された…やべ緊張する。早く帰りたい)

国王「キミは…何でも元は騎士学校に通っていたようじゃないか」

底辺「はい」

国王「騎士学校を卒業すれば自動的に兵隊になれるのだが…なぜ炭鉱での勤めを?」

底辺「……元々病弱と言う事もありますが、私には勇者になる器もないことを悟ってしまったからです」

国王「目指すは勇者だったのか…キミの動機ではあの歴代最強の勇者・チーレムがいるが」

底辺「……彼は友達でした。彼に全てを託すことにしました」

国王「ふむ…」

底辺「……」

国王は俺の事をジッと見てくる。俺の心の中をのぞくように

国王「だがキミの眼はまだ、どこか諦めきれてないようにも思うのだが」

底辺「……いや、もう勇者の道は諦めています」

底辺「それに仮にその想いがあったとして、あの歴代最強のチーレムがいれば魔王軍が滅ぶのも時間の問題です」

国王「なにも魔王だけを討伐するのが勇者ではない。その魔王の部下から人々から守るのも勇者の務め」

底辺「……」

国王「まあいい。君には報酬を差し上げよう」

――数日後、おれは魔物を討伐し町を守った事の報酬として大金を貰う
これを機に俺はしばらく有給休暇を取る事にした

そして列車に乗って旅行をする事にした

ガタンガタン…ガタンガタン…

底辺「……」

ポォォォォォ

底辺(蒸気機関車…初めて乗ったな。なかなか良い物だな)

底辺「行き先は沿岸部だが、旅行先では何をしようか…」

底辺「……」

底辺「まあ飲むことくらいしかないか」

【砂浜にて】

リクライニングチェアーで横になり俺は昼寝を始める

底辺「日焼けってのも良い物だな…潮風もなかなか良い…」

底辺「……」ウトウト

ザザザーン

「おーい!そこのあんた!」

底辺「ん…なんだよ…人が気持ちよく寝てるときに」

起き上がってみるとボロボロの小船が砂浜に辿り着いていた
そしてその小船の上には、黒いロングコートに羽織り、紫のビキニ、黒のミニスカートを穿いた女性がいた

底辺「……」ドクン

誰もが振り返りたくなるその美貌に、胸が高鳴り、思わず呆けてしまう

髪は赤色で長髪。胸は大きめで身長も高め。美人でスタイルは良い
しかし、ドクロのマークが入った黒い帽子がやけに気になる

底辺「……」ボーッ

「ねえ…お願いがあるんだけど…」フラフラ

ボフッ

底辺「うお!?」

その美人は俺の胸元に寄りかかってくる

「お腹減ったの…助けて…」

【レストラン】

「あー食った食った!生き返った!」

底辺「……」ドキドキ

未だにその美貌に呆けてしまい、送る言葉が見付からない

「ありがとね!助かったよ…で、名前は?」

底辺「あ、俺は…底辺だ」

女船長「底辺ね。アタシは女船長っていうんだ!よろしく」

底辺「そうか…ところで、その格好から見るに、アンタもしかして」

女船長「うん。アタシは『カーマ・セドック海賊団』の船長やってた者だ」

底辺「っ!?カ、カーマ…セドック海賊団って言ったら…史上最強の海賊団と呼ばれた…あの船の船長だと!?」

女船長「ほーアタシを知ってるのね」

底辺「若干15歳にして船長になり、18歳のころにはたった一人でクラーケンを倒したという伝説があるが…」

女船長「あーそんな事もあったねー…あのときゃ連合艦隊の部下がやられて大変だったよ…」

底辺「あの話はマジだったのかよ…」

女船長「へへん、驚いた?」

ベロを出しながらウインクする仕草が可愛くて、思わずまた心臓が高鳴った

底辺「でも海賊って割にはあんま凶悪そうには見えないというか…」

女船長「ん?まあちゃんと略奪行為はしてきたけどね」

女船長「相手は商船だったり、金持ち一家だったり、国王の城とかだけど…あとは同業者とか」

底辺「なんだ、悪いことはやってたんだな」

せっかく良い人そうだと思ったのに少しだけ心が痛んだ

女船長「でもアタシたちの海賊団には厳密なルールがあったわ」

底辺「ルール?」

女船長「そう!まず1つ…余程の事が無い限り殺人は犯さない」

女船長「2つ目は一般市民からは奪わない」

女船長「3つ目は財産の全ては奪わない。略奪の上限はターゲットの全財産の内3分の1まで」

底辺「なんだか…義賊に近い感じだったんだな」

女船長「まあ義賊目的でやってたわけじゃないけどさ…結果的にはそうなってたのかな」

女船長「金持ちは財産3分の1とられた程度では、飯が食えなくなる訳じゃないし。少し位金よこせって意味だよ。武力は基本的に単なる脅し」

底辺「……でも悪は悪。もうこんな事は止めろ」

女船長「は?何あんた、アタシに説教でもするの」

底辺「確かに貧富の差に苛立ちを抱きたくなる気持ちはわかる。それは国王の責任だ」

底辺「だがな、金持ちだって努力の果てに金を得た。お前の略奪はその金持ち達の努力を踏みにじる事だ」

女船長「中に親の七光りもいるだろ」

底辺「その財産を守るのは七光りの家族達だ。お前が易々と奪って良い物じゃない」

女船長「……」イラッ

正直、こんな美人を説教なんかしたくない。大体俺は人に説教できるほど人格が出来てる訳でもない。普段は命なんか考えない飲んだくれだし

それでも俺は彼女の悪行を止めたかった。根は悪い人には見えないからだ

俺は内心、闘える心構えをする
緊張のあまり汗が全身から溢れ出る

相手はクラーケンを倒してしまう怪物のような実力者

女船長「……ま、いいけどさ。もうアタシ海賊じゃないし」

底辺「へ?もう海賊じゃない…だと?」

女船長「ちょっとは察しなよ。砂浜に打ち上げられている時点でさ」

底辺「最強の海賊団…『カーマ・セドック海賊団』が崩壊した…って事か?」

女船長「うん」

底辺「ば、バカな…一体なんでそんな事が…」

女船長「あれは数日前、アタシはいつも通りに商船を襲う所だった」

女船長「するとその商船の中になぜか旅の宿泊者がいてね…たしか男1人に女3人の4人組みだったよ」

底辺「……男1人に女3人の4人組み?」

女船長「勇者一団とはこれまでになんどかやりあったことがある。まあ大体あたし達が勝利して、財産は半分奪って、お情けで命は助けてやるってのが定番なんだけどさ」

女船長「女3人の強者…魔法使い、格闘家、僧侶…そいつらの実力はいままで戦ってきたのと比べ物にならなかった」

女船長「アタシは1人で、あの3人の小娘とは同等に張り合ったんだけどさ…でもジリ貧だった。魔力も体力も虚しく削られるばかり」

女船長「それを見かねた勇者は『サシで勝負しろ』って言ってきてさ」

女船長「サシでラッキーだと思ったんだけどさ…勝負は一瞬だった」

女船長「気がついたらアタシは船内の医務室のベットの上だった」

女船長「それで約束通り『もう二度と略奪行為はしない。海賊団も解散』」を余儀なくされた訳だ」

底辺「そんな約束をしていたのか…」

女船長「それからは部下達に真っ当な暮らしを送らせるために、かき集めた金の全てを部下に譲った」

底辺「え…」

女船長「勇者一団は『そこまでしなくて良い』とは言ってたけどね」

女船長「でも約束は約束。解散するって言った以上筋は通す。アタシがあの船に残ってしまえば疑いが残る」

女船長「だから小船のボートで最低限の水と食糧だけ積んで別れを告げた。最後に『全員、まじめに生きるように』って命令もしたし」

底辺「……でも、残された部下達がまた放埓な行為をするんじゃ」

女船長「それは無いね。部下達はみんなアタシの事大好きだからね…どんな命令も常に忠実に守ってた」

底辺「……ところでその勇者。チーレムとか言ってなかったか?」

女船長「え、そうだけど…知ってるの?」

底辺「騎士学校時代の友達だった」

女船長「……不思議な巡り会わせだね。まさか勇者にやられて、その勇者の友達に救われるとは」

底辺「……」

女船長「でもあんまり嬉しそうじゃないね」

底辺「自分が嫌いに成る位、アイツを激しく嫉妬した。できればもう会いたくない」

女船長「なるほど。まあ大方好きな子があのパーティのなかにいたとかでしょ」

底辺「なんで分かってしまうのですかね…」

女船長「ただの勘だよ」

女船長「んで、アンタは普段何をやってるの」

底辺「炭鉱で働いてる」

女船長「地味だなー…その炭鉱男がこんな所でなにを」

底辺「訳合って臨時収入が入ったから、有給とってバカンスを楽しみに来た」

女船長「そうなんだ」

底辺「普段は酒くらいしか楽しみないし…ゲホゲホ!!」

女船長「風邪?あんたバカンスなんかやってる場合じゃ」

底辺「いつもの事だ。それに今日はかなり体調良いほうだし」

底辺「ゲホゲホ!!ゲホォン!」

女船長「それで体調が良い方なのかよ…」

底辺「さて、ゴハンも食べたし…また砂浜に戻って、リクライニングで寝ようかな…」

女船長「……アタシもバカンスを楽しんで良い?」

底辺「楽しむって…アンタ無一文だろ」

女船長「それじゃしばらくアタシを保護して」

底辺「え…」ゴクリッ

思わず胸が高まってしまった

女船長「宿泊先は一緒でいいよね?」

底辺「は?え、うぇ?」

声が変に高くなってしまう

女船長「はい決まり!今日からアタシを養いなさい!」

底辺「……まあいいけど」

【砂浜にて】

底辺「……」

女船長「ふぅぅ~たまにはこんな風にのんびりするのもいいね~」

底辺(全然眠れん)ドキドキ

女船長「アンタ、旅を終えたらどうするの?」

底辺「また炭鉱勤めだ」

女船長「つまらない人生送ってるね~」

底辺「酒さえあれば良い」

女船長「ふーん」

底辺「お前はいつまで俺に保護されてるんだ?」

女船長「うーん、普通の仕事なんかしたくないんだけどな」

女船長「……」

女船長「そうだ!」

底辺「どうした」

女船長「アタシも勇者になろう!」

底辺「は!?」

女船長「そしてアンタも勇者になる」

底辺「おい」

女船長「アンタ言ったよね?たとえ貧富の差があろうと金持ちから金を奪うのは外道だって」

底辺「それが勇者になるのとどう関係が」

女船長「だから罪滅ぼしをするんだよ」

底辺「……」

女船長「考えてみればアタシも部下には『まじめに生きろ』って最後の命令を下したんだ」

女船長「ならばすべきことは勇者となり、町や人を守り、罪を償う事だ」

底辺「……なんだよそれ、単なる自己満足じゃねぇか」

女船長「勇者希望者なんて大抵はそうでしょ?自己満足だよ」

女船長「アンタだってそうじゃないの?」

底辺「おれは…好きな子が魔法使いで…その子に認められたくて、役に立ちたくて…」

女船長「ほら、自己満足じゃん」

底辺「いやおれは!……おれは……」

女船長「とにかく炭鉱勤めは終わりだね」

底辺「おい勝手に決めるな!大体俺は勇者の器じゃない」

女船長「ふん!!」

その時だった
いきなり女船長は俺を殴ってきた

底辺「ぐっ…!!」

ドォォォォン!!

俺はその拳を片手で受け止める
その刹那、辺り一体に凄い衝撃が走り、海水や砂が舞う

底辺「い、いきなり何をするんだよ!!」

ギリギリ…メリメリ…

片手で受け止めるが、その衝撃で手と腕が軋む

女船長「今のパンチはアタシの本気だった」

底辺「だからなんだよ!」

女船長「クラーケンを1人で倒したアタシの拳を、アンタは片手で受け止めた」

底辺「……」

女船長「病弱でスタミナに不利な面はあるようだけど、それを補うほどの一瞬の爆発的な力がアンタにはある」

女船長「炭鉱で一生を終えるには勿体無い戦闘力だ」

底辺「俺じゃ長期戦は無理だ」

女船長「だからアタシがいる。クラーケンを倒せる実力のアタシが」

女船長「アタシとパーティ組もうよ。底辺勇者様」

底辺「俺は…もう剣は捨てると誓った」

女船長「……」

ギリギリ…メリメリ…

底辺「……」

女船長「ま、いいや」パッ

底辺「やっと離れた…」

女船長「すぐには分かってくれないようだし」

女船長「アタシは底辺が納得するまでは、ずーっと保護してもらうから」

底辺「は!?」

女船長「ああそうそう。アタシに家事は期待しないでくれ」

底辺「文字通り居候かよ…」

女船長「あーあとそれと、アタシは誰とも結婚する気はないからヨロシクね」

底辺「聞いてねぇよ!」

思わず反発してしまったが、妙に心が痛むのは何故だろうか
まさか俺がこの元外道を…?いやありえんて。たしかに美人だし根は悪くなさそうだが

【宿泊所】

底辺「んじゃ寝るか」

女船長「あれ、晩酌はしないの?」

底辺「疲れたから寝るわ。明日は沢山飲むから良い」

女船長「ゴクゴク…ぷはぁ」

底辺「ったく、人の金で…」

底辺「……」

ああ…今日はドキドキしっぱなしだったが、さすがに眠気が勝ってきたな…

底辺「zzz…」

~~~

ごそごそ…ごそごそ…

底辺「……ん?」パチッ

底辺「なんだ…なんか掴まれてる?」

女船長「よっ!」

底辺「っ!?ここは俺のベットだぞ!反対側にもう一つベットがあるだろ」

女船長「そんな寂しい事いうなよ~」

底辺「お前は痴女か!」

女船長「ああ、痴女だ!」

底辺「自慢すんな…っておい!ドコ触ってんだ!」

女船長「照れるなよ~」

底辺「おい、酔った勢いでやってるなら止めておけ!俺なんかとヤッたって後悔すんぞ!」

女船長「アンタ…なにか勘違いしてない?」

底辺「はぁ?」

女船長「確かにアタシは結婚とか面倒だからやりたくないけどさ…」

女船長「セフレなら大歓迎だぜ」

底辺「!?」

女船長「昼間に言っただろ?部下達はアタシの事がだーい好きだと、だからアタシのいう事には忠実に聞いてたと」

底辺「ふざけんな!!」ドンッ

思わず彼女を突き飛ばしてしまった
そして俺はベットから立ち上がる。全身が熱い

下半身は本能からくる劣情の熱を帯び、頭は理性とプライドから来る怒りで熱を帯び、顔を真っ赤にさせてるのが自分でもわかる

底辺「俺はな!そういうのは恋人とやりたいの!」

女船長「ごめん、アタシは昼間にも言ったけど結婚とか交際とかは堅苦しくて面倒なのはちょっとイヤだから」

底辺「告白してる訳じゃねぇよ!!コッチは信念を語ってるんだよ!」

女船長「信念ってさ…下半身が大変な事になってるクセにそんな事を言っても何も説得力ないぜ」

底辺「黙れこのクソビッチが!!俺はセフレなんかいらん!」

女船長「ビッチで結構、それがあたしの生き方」

底辺「自慢してんじゃねぇよ!つーかそんなにヤリたいなら適当に男捕まえてこいよ!」

女船長「あのねー、アタシだってただで保護される気はないんだからな!」

底辺「そんな気遣いはいらん!」

女船長「それに一つ屋根の下に男がいるんだ。やらなきゃ大損だ!」

底辺「んじゃ損しろ」

女船長「眼の前に生肉を出された猛獣が黙ってられると思うか?」

底辺「自分を猛獣に例えるな!お前人間だろが!」

女船長「それにアンタの結構デカかったし…是非、頂きたいと思うんだけど…」

底辺「だから適当に男捕まえてこいよ!」

女船長「街に行って声を掛けたくても、こんな真夜中に人なんていないでしょ?目の前にいるアンタ以外」

底辺「んじゃ我慢しろ!」

【1週間後・列車の中にて】

底辺「……」ウトウト

女船長「アンタ大丈夫?目の下にクマがあるけど」

底辺「誰かさんが誘惑してくるからだろ」

女船長「ふーん、誰だろね」

底辺「とぼけやがって…ったくせっかくの旅行が台無しだ」

女船長「でもアンタの『信念』とやらは驚くよ。酒だけは異常な量飲み干すのに」

女船長「どんなに酔っても、アタシを襲わない…こんなに頭がおかしいのはじめて見たよ」

底辺「俺もお前みたいな頭の中ぶっ飛んだ奴は初めてだよ」

女船長「ねぇ」

底辺「なんだよ」

女船長「家に帰ったらまずは退職届を書けよ」

底辺「おれは炭鉱を止めないからな!勇者なんかにはならん!」

今日はここまで
ずっと暗い回想ばかりだったけど、決して暗さだけが目立つ話ではありません

騎士に救いのあらんことを

ドキワクするな


いいね


寒くて死にそう…

>>96
せめて靴下と蝶ネクタイはつけろ

【ボロ小屋】

女船長「ここがアンタの家か…」

底辺「ああ」

女船長「話で聞いていた以上に汚いというか…オンボロの小屋じゃないか」

底辺「だから言ったろ。ボロボロだって。文句あるなら出て行け」

女船長「やだ」サスサス

底辺「息を吸うようにして、人の股間をさすってくるんじゃねぇよ!」

女船長「ねぇ早くエッチしようぜ。そこのボロいベットで」サスサス

底辺「だからしないっつったろが!」

女船長「こんなにギンギンにしておいて?」

底辺「ほっとけ!」

女船長「はぁぁ…わかったよ。今日は諦める」

底辺「ずっと諦めろ」

女船長「んじゃ外にいって適当にヤッてくるわ」

底辺「……勝手にしろ」

女船長「んじゃ、適当な時間に帰ってくるから!いってきまーす!」

ガチャン

底辺「……明日も早い、寝るか」

底辺「……」

底辺(アイツ…今夜男を見つけてヤッてくるんだろうな…)

別にあんな節操もないビッチ野朗好きでも何でもない。どうでもいい
それなのに、どうしてこんなにモヤモヤしてしまうのか…

底辺「……」

【次の日】

底辺「……ふわぁぁ、さて。今日からまたお勤めにいかんと」

底辺「ん?」

ギュゥゥ

底辺「いっ!?」

ふと温もりを感じて見てみると隣に女船長が、俺に抱きつきながら寝ていた

女船長「あ、おはよ…ふわぁぁ…眠…」

底辺「テメェは隣のベットで寝てろ!」

女船長「だってアレ、コッチのベットよりボロいじゃん」サスサス

底辺「中古で買ったんだよ!居候の癖に我慢しろ!あとさり気に股間をさするな!」

底辺「……とにかく俺は仕事にいく」

女船長「そっか…んじゃアタシもギルドに行こうかな」

底辺「……マジで勇者になるのか?」

女船長「うん、依頼をガンガン達成させてみせるよ!」

底辺「おいちょっと待て」

女船長「ん?」

底辺「そのハット帽子は外しておけ」

女船長「どうしてさ」

底辺「お前もう海賊はやめたんだろ?そのハット帽はドクロマークついてるし…警備隊に目を付けられるぞ」

女船長「あ、それもそうだな」

女船長はハット帽を外しテーブルに置く、ただそれでも黒いコートやらがまだ海賊だった名残りを残している。

底辺「つーかそんなコート羽織っていてなんで中はビキニとミニスカートなんだよ…」

女船長「あ、おっぱい気になる?んじゃセックスしよっか?」

底辺「遅刻するわ!あとやらん!」

【街中】

ガヤガヤ

底辺「なんだ、今朝は騒がしいな」

女船長「一体なんだろうね」

住人1「なあ聞いたか?路地裏で男数人が気絶してたって」

住人2「ああ、聞いた聞いた!いま病院に運ばれてるよ」

底辺「……路地裏に男数人が気絶?一体なにがあったんだ」

女船長「あ」

底辺「どうした」

女船長「もしかして…昨日のチンピラ共かな」

底辺「チンピラ?」

女船長「昨日さ、アタシが男を捜してた時にカツアゲされてた奴がいてさ、助けてやったんだ」

女船長「んで罰として、チンピラたちはアタシの性処理につきあってもらったんだけどさ」

女船長「みんな初めは喜んでたのに、途中から1人2人と気を失っちゃってさ~」

底辺「犯人はお前かよ!」

少年「あ、あの」

底辺「ん?」

少年「昨日は…ありがとう」

女船長「あー昨日の」

底辺(被害者の少年か)

少年「あの時はたすかりました」

女船長「あー別に良いって…それより…」サスサス

少年「う、うわぁぁ!?何するんですか!」

女船長「ちょっと小さいけど…ま、いっか」

女船長「ねえアンタ、彼女とかいるの?」

少年「え、いないですけど」

女船長「よっしゃ、んじゃ今日はお姉さんとお遊びしようぜ」ガシッ

少年「へ?」

女船長「今日は暇なんだろ?つきあいなさーい」

少年「あ、はい」ドキッ

女船長「んじゃ、アタシはこの辺で。仕事がんばってねー」

底辺「」

まあ思春期を迎えた少年に、この巨乳と露出多めの格好は色々と刺激が強くて我慢できないよな…

底辺「……」モヤモヤ

底辺(チクショウ…なんでモヤモヤする)

【炭鉱】

ガンガン!ガンガン!

底辺「ふー」

底辺「俺は他の連中より2~3時間早く上がれるから…業務終了まであと少しか…」

底辺「…それにしてもアイツ、本当に節操ないな…一体どんな人生歩んだらあそこまで快楽主義になれるんだか」

底辺「つーか避妊とかどうしてるんだ?」

同僚1「避妊がどうしたって?」

底辺「あ、いや何でもない」

同僚1「ついに女でも出来たのか?例の幼馴染の魔法使いは諦めたか」

底辺「諦めるも何も、魔法使いちゃんはもう結婚してるっつーの…あと女は出来てない」

女船長「はーい底辺の女登場―」

全員「」

底辺「」

女船長「よ、頑張ってるか」

底辺「お前なぜここが…いやそれより少年はどうした」

女船長「少年はギブアップしたよ。お家で寝てる」

女船長「それよりもう上がる時間だろ?一緒にギルド行こうぜ」

底辺「つーか、お前のそもそもの予定はギルド行って依頼を受けてくる事だろ!」

女船長「しょうがないじゃん」サスサス

底辺「股間をさわるな!」

女船長「んじゃ、底辺はアタシが預かるので!さよなら~」

全員「」

親方「強烈だなアイツの女…」

底辺「お前…よくも職場で恥をかかせてくれたな…」

女船長「ちょっと挨拶しにいっただけじゃん」

底辺「つーかお前、避妊はどうしてるんだ?」

女船長「ピル飲んでるから問題ない」

底辺「飲みすぎると体に毒だぞ」

女船長「あー平気平気。アタシは頑丈だし。病気になったこともないし、ピルの副作用なんてのも全然ないし」

女船長「大体それなら、ウイスキーを3本も平気で一気飲みしてたアンタに言われたくないね!病弱の癖に!」

底辺「……何も言い返せない」

女船長「ねえ」

底辺「んだよ」

女船長「ギルド行く前に宿泊所よらない?」

底辺「お前少し我慢しろ。あとやらないからな!」

女船長「えー!アンタのデカチン食べたい!」

ガヤガヤ、ザワザワ

底辺「しー!しー!」

【ギルド】

女船長「アタシ初めてここに来たから、まずは手始めに簡単なクエストから」

職員「初めての方ですか…難易度Gランクのチンピラ討伐などはどうでしょうか」

女船長「あー町のチンピラなら昨日倒したから別な奴で」

職員「そうですか…なら、最近近くの森に住み着いてるゴブリン部隊の討伐はどうでしょうか」

底辺「最近住み着いた…か。イヤな予感がするな」

職員「はい。近いうちに町に襲撃にくると予想されてます」

女船長「じゃあそれで」

職員「はい。では武器を御用意しますのでコチラへ」

【武器倉庫】

女船長「コレが良い」

底辺「ほー…サーベルか」

女船長「まあね。前に使ってた愛刀のサーベルは…勇者チーレムとの決闘で粉々にされたし」

底辺「んじゃ俺は巨大ハンマーでも」

女船長「え、アンタ来てくれるの」

底辺「パーティーを組もうって誘ったのはお前のほうだろ。俺は勇者になる気はないけど」

女船長「勇者になる気がないならどうして…」

底辺「……一応、お前を保護してる訳だしな。それに女が闘ってるのに黙ってみてるのも難だし」

女船長「ふーん」ジーッ

底辺「なんだよ」

女船長「さすがデカいだけあるな」サスサス

底辺「関係ねぇよ!あと股間さわるな!」

底辺「とにかく、武器庫から出てとっととクエストをクリアするぞ」

女船長「ああ…ん?」チラッ

底辺「んだよ、また変態行為か?」

女船長「……」ジーッ

底辺「?」

真剣な表情で、壁に貼られてる手配書を眺めていた

その横顔は色白で端整な顔立ちをしている。そして大きい瞳とまゆ毛が目立つ
もう慣れたと思っていたのに、つい心臓の鼓動が高鳴る

やがて彼女は呆気にとられたように、口をあんぐりとあける

女船長「アタシだ」

底辺「え」

女船長「アタシの手配書だ」

底辺「あー…そうか。いくらお前が海賊辞めても、その経歴は残るという訳か」

底辺(最強の海賊団って呼ばれてた位だしな)

女船長「そーいや3年前位に、この国の城も襲撃したんだっけ…」

底辺「え、マジかよ」

底辺「……あー!思い出した!そういえば城に泥棒が入ったって。それで財産を中途半端に奪われたって話を」

底辺「死傷者はゼロなのに、なぜか半裸で気絶してた兵士がいたと言う…なんとも珍妙な事件があったな」

女船長「アタシが率いていたカーマ・セドッグ海賊団の仕業さ。金盗みは部下が担当で、兵士を襲ったのはアタシ」

底辺「アレはお前が犯人だったんか…」

女船長「参ったなー…」

底辺「しかしよくここのギルドの職員も気がつかなかったな」

女船長「今度からは身元が割れないように、誤魔化さないとな…」

底辺「……」

底辺(よくよく考えれば、俺はお尋ね者を匿っているんだよな…)

女船長「あーめんどくせー」

もしも彼女の身元が割れたとき、おれはどうすべきなのか

今日はここまで


ふぅ…乙

生きてるか

まだか…

つづきはよ

最近貯まったSSじゃなく最近の2ヶ月放置SSだけをHTML化してそうだから早くしないとここもHTML化されるで

・報告

掛け持ちや、個人的な用事が原因で執筆が遅れてます
特に一番の原因は描写や展開に悩んでいて

なかなかしっくり来なくて何回もやり直してました(何故か掛け持ちはの方はスラスラ進む)
この作品は執筆は少ししか進んでないので、今すぐには出せません

展開事態は大体浮かんでいるので、もう少しお待ちください


期待してるぞ

乙です

期待してる

上がってるから>>1が来たのかと思ったらこれだよ

だが報告があるだけでもありがたい

何故上げたのだ……

はよ

あと6日

おいおい勘弁してくれよ

更新できてなくてすいません
保守にきました

もう少し時間掛かるかもしれない

時間が掛かるのは仕方ない
待つよ
だから絶対に忘れないでくれ

次の更新はもう少し掛かりそうですがアンケートを

①最初の注意事項では、性表現について曖昧に説明したけど実際の度合いはどれ位が良いですか?
・ソフトで曖昧にRー15
・ハードにRー18

②今後の展開についてはどれが良い?(結果次第で内容を左右させます)
・シリアス5割ラブコメ5割
・シリアス7割ラブコメ3割

ご協力お願いします
「期限は5/9~5/14(土)まで」


なぜこんな事を今更聞くかと言うと、方向性に迷ってたからです

更新に遅れた主な原因は、掛け持ちSSを4つ以上も書いてたり(現在は1個だけに)
積みアニメの視聴、そして何より単純なモチベ低下が理由です

しかし想像以上に続きが読みたいとの声があったのでやはり続けようと考え直しました

この作品は元々「小説家になろう」あたりに投下して、ラノベっぽく地の文ガッツリかいて行こうと思ってました
しかし途中で放り投げそうな予感がしたので、SS形式で手軽に執筆しここでの投下を決めました
(実際は全然手軽にはいかなったけど)

正直、ここでも危うく放り投げそうだったけど、もう少し頑張ってみようと思います

①ソフトで曖昧なR-15
②シリアス七割ラブコメ三割

このSSにR-18な要素はいらぬ

R‐15
7:3
時間かかっても完結して欲しいな

ソルトに

ハード
8:2
楽しみにしてるから

ハード
5:5

>>130
これ

ハード7:3

ソフトな7:3

R-15な7:3

ソフトで曖昧にRー15
シリアス7割ラブコメ3割

ソフト7:3

r-15の7 :3
今までのストーリーの方向性のままで
それが面白いから見てるし

r-18
5:5
曖昧にするとビッチの魅力が半減するわ

ソフト7-3
18にするとあっちに移動するみたいだしな

ソフトで7割3割

急に無理矢理R-18にしたら今までの緩い空気がぶち壊しになる
このSSは今の緩い空気のままが一番いい

>>143
ソフトでも十中八九移動やで

ハード
5:5

R-18
5:5がいい

このシリアスにR-18求めるとかないわー

R18
5:5

ソフト

R-15で7:3

そこそこ楽しめる

いやいや、シリアスにR-18なしとかガキか
小説読まねえのかよ

ふつーにR-18なしのシリアス系の小説あるよ
つまんないけど

>>153
誰もシリアスにとは言ってないのに可愛そうな子
このSSのシリアスにはって言ってるのに

エロ18ならいらね
グロ18ならほしい

ハード&5:5で

ソフト73だな

一ヶ月以上待ってるがいつ来るの?

3つも掛け持ちするからこうなるんだ

ほかになにやってるんだ

結局はやるやる詐欺だったか
マジやる気ねーならさっさと畳めよ

他のスレにはこっちは優先度2みたいなこと書いてあったけど
やる気あるのかね

>>162
遅レスだが
龍が如く×ポケモン
龍が如く×禁書
だったはず

>>153
一々エロを求めるってどんだけ煩悩なんだよ変態野郎

まだかよ

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