幼馴染「殺す」男「かまん」(30)

幼馴染「また私以外の女の子と話したね」

男「うん」

幼馴染「約束……破った」

男「だな」

幼馴染「殺すから!」

男「うそぉ?」

幼馴染「本気だもん!」ダッ

男「おっと」ヒョイッ

幼馴染「うぅ!!」ビュンビュンッ

男「ほっ。とっ」ヒョイヒョイ

幼馴染「ううぅああ!!」ビュビュビュン

男「アァォッ!ポォッ!」ヒョヒョヒョヒョイ

幼馴染「避けるなぁ!!」グスッ

幼馴染「避けるなぁ!!」ウワーン

男「避けないと俺死ぬし」

幼馴染「死ぬの!男と私一緒に死んで、ずっと一緒になるんだもん!」アーン

男「あれが俺たちの念願のマイグレイブですか?」 → 土穴

幼馴染「うん……」メソメソ

男「んしては粗末すぎやしませんかね?あれじゃぁミミズさんとかアリさんとかも入ってくるんじゃない?」

幼馴染「ビニールシートに包めば大丈夫だもん……」メソメソ

男「誰が包むのよ」

幼馴染「……愛?」

男「愛には重すぎるでしょうよ」

幼馴染「二人の愛なら大丈夫だもん!!」

男「相変わらずマイペースだなぁ」

幼馴染「どうして男は……いつも私を裏切るの?嘘を吐くの?私の事好きじゃないの?貴方、本当に男なの……?」

男「まぁ、ね。俺が俺でなかったら……きっと俺は俺じゃないな」

幼馴染「男は私に意地悪なんかしない。男は私の側でずっと私の隣に居てくれて私だけを見てくれるの……絶対に私に嘘を吐かないし蔑にしない……
私だけを護ってくれるの……」

男「まじで?うわどうしようそこまで言われると自身無くなってきた」

幼馴染「男を返して!返せ!!悪魔!!」

男「なんかそんな気がしてきたわ。ちょっと自分探してきます」スタスタ

幼馴染「男を返せー!」ギュッ

男「返してやるから、ちょっと待ってなさい」

幼馴染「……男だもん。男が男だもん」

男「そうなの?俺男なの?」

幼馴染「……男だもん」ギュゥゥゥゥ

男「俺は此処にいても良いの?」

幼馴染「男は私とずっと一緒に居るの!」

男「でも俺……男じゃないかもしれないよ……?お前の言うとおり悪魔かも」

幼馴染「男だもん!」

男「そうなの……?……俺は男なの……?」

幼馴染「男だもん!!」

男「そうか男なのか。なら良かった良かった」

幼馴染「うひひ」


男(18)「それじゃぁ包丁をもう人に向けちゃだめだぞ?」

幼馴染(5)「はぁーい」

男「幼馴染ちゃん好きね。『病んでれな幼馴染に愛され過ぎて夕食が摂れない』おままごと」

幼馴染「おままごとじゃない!!本気だもん!!わたし男の事大好きだもん!!」チャキン

男「俺、さっきなんて言ったっけ?」

幼馴染「好きなんだもん!!」サッ

男「プラスチックの玩具だからって、先はとがってんだから、人に向けちゃだめだぞ?」

幼馴染「だって男が、私の愛を疑うから……」

男「お前のはガラスよりも丈夫な愛でしょうよ」

幼馴染「うひひひひ」

幼馴染「女の臭いがするわ……!!」

男「そりゃね。お前さんが膝に座ってるんだから」

幼馴染「違うわ……これは雌の臭いよ!」

男「おまえんちのエリザ(ゴールデンレトリーバー)さんでしょうよ」

幼馴染「こんなところに毛までつけちゃって!」

男「股間嗅がれたからね」

幼馴染「あれがあの女のハウスね!」ビシッ

男「お前それ言いたかっただけね」

幼馴染「男に手をだすなんて許さないわ!あの雌犬!」

男「その通りだけど、止めなさいその言い方」

幼馴染「あの女さえいなければ……男は私が独り占めできるのに……!」チャキン

男「さて、帰ろうかな」

幼馴染「いやぁー!帰っちゃダメ―!!」ギュゥ

男「エリザと幼馴染はー?」

幼馴染「なかよしー!」

男「よしよし」ナデナデ

幼馴染「うひひひひひひひひ」

男「怖いっす」

幼馴染「うひ?」

男「可愛いけど、なんか怖いっすよそれ」

幼馴染「うひ?うひひひ、うひ?」

男「……」グシグシ

幼馴染「やー!髪駄目ー!」

男「お腹すかない?」

幼馴染「何か作りましょうか?」

男「何が作れるのかしら」

幼馴染「シチュー!」

男「嫌だわ泥臭い」

幼馴染「召し上がれ!」

男「それエリザのお皿じゃない」

幼馴染「あの雌犬……自分のお家気取りね!」

男「そりゃあの子お前の先輩だからね」

男「エリザの散歩でも行くか」

幼馴染「私を捨ててあの雌犬を選ぶのね!」

男「俺たちはもう終わったんだよ……」

幼馴染「嫌!捨てないで!男に捨てられたら私……私……!」

男「ごめんな、幼馴染……」

幼馴染「いやあああああああああッガハッゴホッゴホッ!」

男「あぁはいはい、落ち着けっての」トントン

幼馴染「ゴホッゴホッ!……うー……」

幼馴染「男は私の物なんだから!」ビシッ

エリザ「?」ノッシノッシ

男「あはははははは」

幼馴染「こんな女放っておいて行きましょう、男!」

男「あはははははは」

幼馴染「うー……男は私の物なんだからね!」ビシッ

エリザ「……」ノッシノッシ

幼馴染「そうよね、男!」ダキッ

男「あはははははは」

幼馴染「ちゃんとしてよぉ!」

幼馴染「男はいつもそう。その女ばっかり大事にして、私の事なんてどうでもいいのよ」

幼馴染「全部あの女が……あの女が悪いのよ!きぃー!」

男「外だから、騒いであんまりご近所さんに迷惑掛けるなよ」

幼馴染「誰の所為だと思ってるのかしら?」プイッ

男「誰のかしらねー」

幼馴染「ぶぅー……」

男「うふふふ――さてと、着いた着いた」

幼馴染「フリスビー!行くよーエリザ―!」シュッ

エリザ「フンッ!!」ダッ

幼馴染「ふふふ……これで邪魔者はいなくなったわ……男、あの茂みに」

男「ご苦労さん、エリザ」ナデナデ

エリザ「……!」フリフル

男「もう一回か?欲しがり屋さんだなー」

エリザ「ワンッ!」

幼馴染「……!?」

男「それっ」シュッ

エリザ「!」ダッ

幼馴染「うおおおおおおおおおおおお!!」ダッ

男「転ぶなよー」

幼馴染「決着を付ける時が来たわね!男はあんたなんかに渡さないわ!」

エリザ「――」

     幼馴染
男                                    フ
                          エリザ

幼馴染「待ちなさ――あっ」コケッ

男「幼馴染っ」

エリザ「――ワンッ!!」

幼馴染「うぅ……」グスグス

男「大丈夫か!?膝、見せてみろ!」

幼馴染「痛いよぉ……」メソメソ

男「血が出てるな……ハンカチはっと」ゴソゴソ

エリザ「……」ペロペロ

男「おぉ、エリザ、その手があったか!」

幼馴染「男ぉ……」グスッ

男「大丈夫か幼馴染?今エリザが消毒を」

幼馴染「私の足を……お舐めなさい……」メソメソ

男「元気そうで何よりだ」

読んでいる人がいたらだが、男の年齢を十五歳に置き換えてほしい
どうか頼む

幼馴染「うひひひひひひひ♪男の背中気持ち良い~♪」

男「そりゃ何よりでございますよ」

幼馴染「やっぱり男は私の物ね!これが私たちの差よ、思い知ったかしら!」ビシッ

エリザ「?」ノッシノッシ

男「あんまり騒ぐと落とすから、大人しくしてんしゃいな」

幼馴染「はいどー!せいっ!走れ、男!」パシンッ

男「はいはい」ノッシノッシ

幼馴染「はーしーるーのー!」

エリザ「……」ノッシノッシ

男「さてと、着いた着いた」

幼馴染「あの女の臭いがするわ……!」

男「女さん帰って来てるのな」

幼馴染「男!今行っては駄目よ!」

男「ちょうど良いや、扉開けてもらお」ピンポーーン

幼馴染「駄目えええええええええええええええええええ!!」

女「こら、家の前でそんな大きな声ださない!まったくもう……。男君、いつもありがとね。
いつもその子が迷惑かけてごめんね?」

幼馴染「迷惑な訳ないでしょ!あんたと一緒にしないで!」

女「親に向かってあんた言わない」シュッ

幼馴染「ひっ……すぐ暴力に訴えるなんて本当に最低な女ね!男、さっさと行きましょう!」パシパシ

女「男君を盾にして、あんたも十分最低な女じゃない……」

男「消毒液と絆創膏あります?こいつ転んで膝怪我しちゃったんですよね」

女「そうなの?あらだっさいわぁ(笑)」

幼馴染「なんですって!」ムキー

男「はぁ……この親にしてこの子ありじゃないの。お前も大変だな」

エリザ「ハッハッハ……」オマエホドジャネーヨ

幼馴染「zzz……」

男「……さてと、それじゃぁ俺、帰りますね。ごはん、ありがとうございました」

女「いいえ、こちらこそお粗末様でした。いつもその子の面倒、ありがとね」

男「なんですか、そんな改まって。らしくないですよ?」

女「ら、らしくないって……私、男君にそんな変な接し方してないでしょ?」

男「んー……あぁ、そう言われればそうかな……なんだか、最近の印象が強くて……
俺の仲では優しい隣の人妻だったのにいつからこんな……」

女「こんなって何よ……それに人妻って、なんだか生々しいでしょ」

男「だってお姉さんて呼ぶときにはもう人妻だったじゃないですか。おばさんってほどじゃないですし」

女「……まぁ、男君のセンシティブなところには突っ込まないけどさぁ……」

男「いや別にそこまでのこだわりじゃないですけども」

女「男の子って難しいなぁ……」

男「俺が面倒くさいだけっすよ」

女「いや、そんなことはないと思うよ?私、男君、好きだし。一緒に居て楽しいよ?」

男「まーうれしいわぁ」

女「その態度はちょっと腹立つけどね」

男「すんません」

女「はぁ……私の周りは変な子ばっかり……私を癒してくれるのはエリザだけよ……」

男「女の子ってこの歳でもうこんなになるんですね。知らなかったですよ」

女「家の娘は二年前に死んだと思ってる。それは橋の下から拾ってきたのよ」

男「あらやだ怖いわぁこのおばさん」

女「……ん?」ピキピキ

男「訂正、お姉さん」

女「まぁ、とにかく、今日もありがとね」

男「いえいえ。俺は俺で楽しいですから」

女「でも、学校の事とかいろいろあるでしょ?来年受験だし」

男「ん、まぁ、なんとなるでしょ?」

女「あはは……」

男「それじゃぁ、また明日」

女「明日もお願いできる?」

男「おうさ」グッ

女「そう。じゃぁよろしくね」

エリザ「ワンッ!!」

男「エリザ、また明日な」ナデナデ

エリザ「ハッハッハッハッハッ」

幼馴染「括目せよ!」ビシッ

男「んー……あ、ぅん」

幼馴染「やる気がない!」

男「はいはい。ランドセル、似合ってるわね」

幼馴染「フハハハハハハハハハハハ」ドンッ

幼馴染「fuhahahahahahahahahahahahahahahaha!!」ドドンッ

幼馴染「アッーハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!」ドドドンッ

男「似合ってる似合ってる」パチパチ

幼馴染「だろう!だろう!?だろううううううあっ―ハッハッハッハッハッハッハッ!!」パシンッ

女「いい加減静かにしなさいバカ娘」

幼馴染「何よこの鬼ババア!!」

女「あぁなんだとこらぁ!!」

幼馴染「きゃー鬼が怒ったー!!」サッ

女「男君どいてそいつ殺せない!!」

男「殺しちゃまずいでしょうよ」

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