ツチニン「兄さん兄さん」ヌケニン「なに?」(23)

ツチニン「兄さんって僕が進化すると生まれるんだよね?」

ヌケニン「そうだね」

ツチニン「でも僕って進化したらテッカニンになるよね?」

ヌケニン「そうだね」

ツチニン「兄さんってどこから来てるの?」

ヌケニン「ああー…」

ヌケニン「それはとてもー……難しい質問だね」

ツチニン「そうなの?」

ヌケニン「大人になればわかるんだよ」

ツチニン「早くテッカニンになりたいなぁ……」

ヌケニン「…………」

ヌケニン (これは僕も常々疑問に思っていた)

ヌケニン (僕は何故命を持つのだろう)

ツチニン「兄さん?」

ヌケニン (ツチニンの進化系はテッカニンだ……なら僕は一体どこから?)

ヌケニン (僕にはツチニンの頃の記憶なんて無い、気づいたらそこに存在していた)

ヌケニン (つまりツチニンの頃の記憶はテッカニンの姿になった者に受け継がれる)

ヌケニン (じゃあ尚更、僕はどこから来て何故ここにいる?)

ツチニン「ちょっと!兄さん!」

ヌケニン (ツチニンの抜け殻が僕だと言う声がある)

ヌケニン (しかし、認めたくない…)

ヌケニン (僕の命は食玩のおまけ程度の物なのだと、認めることになってしまう)

ヌケニン (僕はヌケニンだ、れっきとした個体だ、だがしかし…)

ツチニン「兄さんってば!」▼メタルクロー!

ヌケニン の ふしぎなまもり!

ヌケニン「…ん?どうかした?ツチニン」

ツチニン「どうかしたじゃないよ!もう!」

ヌケニン「ごめんごめん…」

ツチニン「あーあ……僕も兄さんみたいに不思議な守りが欲しいなぁ」

ヌケニン「そんなに良い物じゃないよ…」

ツチニン「えー……?説得力無いなぁ…」

ツチニン「だって13タイプ無効だよ?凄いよ!」

ヌケニン「その代わりHP1だし…」

ツチニン「しかも兄さんだけの特別な特性だよ?贔屓もいいとこだよ…」

ヌケニン「ははは……」

ヌケニン 「………」

ヌケニン (こう言ってはいるが、こいつもテッカニンとなり、その素早さで猛威を振るうのだろう)

ヌケニン (そして、僕のようなヌケニンを生み出す)

ヌケニン (………どちらの方が幸せなのだろう…)

ヘラクロス「あ、ヌケニン君」

ヌケニン「ヘラクロス君…」

ツチニン「ヘラクロスさんだ!」

ヘラクロス「ツチニン君もいたんだ、何してるの?」

ツチニン「兄さんの凄いところのお話です!」

ヌケニン「あ、おいツチニン…」

ヘラクロス「ヌケニン君の凄いところかぁ…」

ヘラクロス「やっぱり特性じゃない?」

ツチニン「ですよね!ね!」

ヘラクロス「ところでさ、今から虫タイプパーティやるんだけど…ヌケニン君達も来ない?」

ヌケニン「パーティ?良いけど……」

ツチニン「ハッサムさん来ますか!?!?」

ヘラクロス「へ?あ、うん…来るけど」

ツチニン「やったぁ!早く行こうよ兄さん!」

ヌケニン「わかったよ…」

ヘラクロス「あはは」

パーティ会場

スピアー「えー……本日はお集まりいただき、誠に感謝します……ぜ?」

ツチニン「わぁぁ……スピアーさんだぁ」

ヘラクロス「ほぼ全虫タイプが集まってるらしいよ?」

ヌケニン「すごいなぁ………誰がこんなの開いたの?」

ヘラクロス「バルミーゼ兄弟が……」

ヌケニン「ああ……やりそうだね」

スピアー「えーっと……司会変わりましてー、ハッサムよりお言葉をどうぞー」

ハッサム「こほん、皆忙しい中集まってくれてありがとう……その代わり、今夜は騒ぎ明かそうではないか!」ワァァァァ!!

ツチニン「きゃああああ!!!ハッサムさーーん!!」

ヘラクロス「………えらくハッサム君のことが好きなんだね?」

ヌケニン「そりゃあ虫タイプ界のカリスマだからねぇ……」

ツチニン「すごいすごい!!カイロスさんもウルガモスさんもいる!!」

ヌケニン「お話しておいで」

ツチニン「はい!!」

アーマルド「あれ、ヌケニンじゃん」

ヌケニン「久しぶりだね、アーマルド君」

アーマルド「以外だな、こういう催しには来ないと思ってたよ」

ヌケニン「乗り気じゃ無かったけどね…」

ヘラクロス「僕が無理矢理連れてきたようなもんだからねぇ…」

アーマルド「ヘラクロスさん、こんばんわっす」

ヘラクロス「へ?う、うん」

アーマルド「ほんと羨ましいっすよ、メガ進化」

ヘラクロス「あー………」

アーマルド「XYで先越されて、ORASからは俺も!って思ってたんすけどねぇ…」

ヘラクロス「アーマルド君ルビサファ世代だもんね…」

アーマルド「はい………まあ、スピアーさんがメガ進化したんで異論は無いっすけどね」

ヘラクロス「スピアー君尖った能力してるよねぇ…」

スピアー「俺がなんだって?」

ヌケニン「スピアー君」

スピアー「おっすヘラ、ヌケニン」

アーマルド「ばんわっす」

スピアー「おーう」

スピアー「てかよー……」

ヌケニン「?」

スピアー「いくらメガ進化しても、使われないんじゃ意味無いじゃんよー」

スピアー「俺もハッサムみたいに人気者になりたかったぜ…」

ヘラクロス「環境が悪いだけで、スピアー君が弱いわけじゃないよ」

アーマルド「そっすよ、俺なんか虫って認知されてるかも怪しいっすよ?」

スピアー「それでもよー……」

ヌケニン「まあまあ」

スピアー「くそー……」ゴキュゴキュ

スピアー「ぷはー…………あまいミツはうめぇなぁ…」

ヘラクロス「僕も貰うね」

スピアー「おう、どんどん飲めぇ」

ヌケニン「…………ところでさ」

スピアー「うん?」

ヌケニン「テッカニン、来てないの?」

スピアー「いや?来てるはずだけどな……」

ヌケニン「そう……まあいいんだけど」

ヘラクロス「あ、そろそろじゃない?」

ヌケニン「…? 何が?」

スピアー「まあ見てろって」


ビビヨン「なんと今日は!あの唯一の虫伝説の!ゲノセクトさんが来ています!」

ビビヨン「それではどうぞ!」

ゲノセクト「ナゼ我はココにいるノダ…」

ゲノセクト「ワレワレの世界ハ……ドコに行ったノダ……!」ピコーン

ビビヨン「……………はい!ありがとうございました~」


スピアー「いやーよかったぞゲノセクト」

ゲノセクト「イマイチ手応えが無かっタゾ」

スピアー「いいんだよ伝説なんだから」

ゲノセクト「フムム……」

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