モバP「月の居ぬ間に」 【R-18】 (22)

モバマスSSです。性的描写が含まれますのでご注意ください。

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P「お疲れ様」

頼子「お疲れ…様です」

P「結構大変だったみたいだな」

頼子「…はい。気を張りました…」

P「おかげで評判も上々だったよ」

頼子「全てはプロデュースして下さった…方の力ですね」

P「いや、頼子の力だろう」

頼子「私は…ただ、貴方が敷いてくれたレールの上を進むだけですから」

P「そうかもしれないが、俺一人じゃそのレールを敷けないし、敷いても無駄になるぞ」

頼子「そう…でしょうか」

P「あぁ。だって、ほら線路も電車が無きゃ意味ないだろ?」

頼子「確かに…廃れていきますね」

P「そういうことだ」

頼子「相も変わらず…口がお上手ですね」

P「そうか?」

頼子「えぇ…。それでは、帰りましょうか」

P「あぁ。そうしようか」

車内
頼子「時に…思うのですが」
P「どうした?」
頼子「美しさとは…なんでしょうか?」
P「難しい質問だな」
頼子「自分でも理解しています」
P「そうか」

頼子「この間ミロのビーナスを見てきました」

P「そういや最近来てたらしいな」

頼子「…はい。行く人もいなかったので一人で」

P「…すまん」

頼子「あ、いえ。そういう訳では…それでですね。ふと思ったんです」

P「何をだ?」

頼子「美しさとは…全て見えないから存在するのではないかと」

P「無い腕は個々人が美しいと思う形で想像するからミロのビーナスはビーナス足りうるってか」

頼子「えぇ…そうですね」

P「それはあるかもしれないな」

頼子「私もミステリアスで、全てを見せないようにすれば美しくなれるんでしょうか」

P「そこは…俺も分からない」

頼子「尤も…私の場合そう言うのとは違いますが」

P「どういうことだ?」

頼子「万人に美しいと思って貰う…必要はありません」

頼子「Pさんに。貴方だけに思って頂ければ…いいんです」

頼子「俯いた時に手を差し伸べてくれる貴方だけに」

P「頼子…」

頼子「あっ…えっと…今のはなんて言うかその…」アタフタ

P「分かってるって」

頼子「…きっと貴方は何も分かっていません」

P「そうかな」

頼子「きっとそうです」

車内

P「頼子、悪いちょっとラジオ点けてくれ」

頼子「はい」

カチッ

ラジオ『ただいまの渋滞情報は――』

P「うわぁ……」

頼子「初めて聞く長さです…」

P「流石に俺はそこまでじゃないけどさ」

頼子「結構な…距離ですよね」

P「長いなー」

ピリリリ

P「はいもしもしー」

ちひろ『どうもこんばんは。帰ってこれますか?』

P「頑張る。と言いたい所なんですけど…」

ちひろ『まぁ、無理ですよね。申し訳ないですけど…』

P「あ、どうぞ。帰ってください」

ちひろ『分かりました。どうせでしたら頼子ちゃん送ってそのまま帰ったらどうです?』

P「そうしますよ」

ちひろ『えぇ。それじゃお疲れ様でした』

P「お疲れ様でした」ピッ

頼子「どうなりましたか…?」

P「送って帰る」

頼子「…ありがとうございます」

P「眠かったら寝ててくれ」

頼子「Pさんは?」

P「ヤバかったらPAで休む」

頼子「…無理しないで下さいね」

P「…あぁ」

頼子「…ん」

頼子(あ…寝てた…?)

P「お、起きたか」

頼子「…はい。なんだかキラキラしてる建物がありますね」

P「…あるな」

頼子「道と対照的で…綺麗です」

P「…そうか」

頼子「で、あれはなん……!」

P「……」

頼子「ち、違いますから…!」

P「分かってる」

頼子「ち、違いますから。けけけ決してああいう所に行きたいとかそういう話ではなく…!」

頼子「ただ、ちょっと綺麗だなぁって!あ、でも、これもあんまり、その、見えてなかったので…」

P「分かってるって」

頼子「…軽蔑しますか?」チラ

P「しないって」

頼子「…ありがとうございます」ホッ

ビジネスホテル

頼子「部屋は……」チラッ

P「二つで」

頼子「あ、鍵ありがとうございます」

P「それじゃ。おやすみなさい」

頼子「おやすみ…なさい」

Pの部屋

P「実際、頼子がああ言ってくれて助かったな」

P(俺も結構運転疲れてたし)

ピリリリ

P「どうした頼子」

頼子『あ、夜分にすみません…もう寝てしまいますか…?』

P「少ししたら寝ようかなと思ってたけど」

頼子『ちょっとだけそちらに行ってもよろしいでしょうか…?』

P「どうした?」

頼子『あ、えっと…ちょっと指導して欲しい点がありまして…』

P「明日にしないか?夜も遅いし疲れてるだろ?」

頼子『あ、えっと…今じゃないと気になってしまって…』

P「まぁ、そういうことならいいけど」

頼子『すみません。無理を言ってしまって…』

P「俺はいいけど…頼子は体大丈夫なのか?」

頼子『…はい』

コンコン

P「どうぞー」

頼子「すみません」

P「いやいや。悪いなこんな恰好で」

頼子「い、いえ、お風呂に入った後ですから仕方がないです」

P「頼子は汗流せたか?」

頼子「は、はい」

P(髪が濡れてると少し妖艶だ)

P「一回着た服を着直したら意味なくないか?」

頼子「だ、だって…そのPさんの部屋に行くのにそんなペラペラな服で行くのは…正直」

P「流石にそうか」

頼子「…はい」

P「それで、どうしたんだ?」

頼子「あ、はい。ちょっと見て欲しいことがありまして」

P「どうした?」

頼子「私…猫背が直ったでしょうか?」

P「ん?」

頼子「ほら…以前言われていましたよね」

P「言ったと思うが…あぁ、直ってるな」

頼子「それは…よかったです」ホッ

P「それが気になったのか?」

頼子「あ、いえ…それだけではなくですね」

グッ

P「ポーズなんか取ってどうしたんだ?」

頼子「こういうポーズはそそったり…しませんか?」

P「いきなりどうした?」

頼子「あ、いえ…その、顔の造形は似せることは出来ませんが、貴方の好きな恰好なら私も…出来るのかなって」

P「どうなんだろう?」

頼子「…宜しければ教えて頂けませんか?」

P「いきなり言われても…俺も分からないって」

頼子「ひ、一つずつ教えて下さい…」スッ

頼子「手取り」

頼子「足取り…」

P「よ、頼子…?」

頼子「わ、私の姿を色々な方向から見て…」

頼子「触って下さい…。手を差し伸べて下さい」

P「俺と頼子は……」

頼子「プロデューサーとアイドルですね。恋愛はご法度ですか?」

P「当然」

頼子「…確かにそうかもしれません。ですが…今は誰も見ていません」

頼子「月が綺麗かなんて誰も分かりません」

頼子「だから…だからどうか――」

P「頼子」

頼子「…はい」

P「震えてるぞ」

頼子「わ、私だって…誰も彼もこんなことするわけ…ないじゃないですか」

P「……」

頼子「貴方だから…Pさんだから…こうして勇気を…」ブルブル

P「頼子……」スッ

頼子「あ……」

P「悪いな。色々と引っ張って貰って」

頼子「…いえ。レールのジョイントを変えるのは…レールの上を走る者の役目ですから…」

P「頼子らしいな」

頼子「私らしいですか?」

P「あぁ…少し回りくどいけど、情熱的だ」

頼子「…ふふ」

頼子「私の心臓が…破裂しそうです」

P「本当か?」

頼子「えぇ、触ってみてください…」

P「……あぁ」

ピタッ

頼子「あっ…」ピクン

P「本当だな」

頼子「分かって…貰えましたか」

P「あぁ。それに可愛い声だったぞ」

頼子「……」カァァ

頼子「……ん」

頼子「やっ…!」

P「あ、ごめん…」

頼子「い、いえ…その気持ち…いいです」ポッ

P「そ、そうか…」

頼子「ふふ…顔真っ赤ですよ」

P「頼子だって…」

頼子「似た物同士ですね…んっ」

頼子「んっ…!」ビクッ

頼子「ふぅ…あ、ひぅ、んっ、ふぅ…」

頼子(頭がとろけそう…)

頼子「も…もひょっと…」ハァハァ

グイッ

P「ん!?」

P(舌を!?)

頼子「け、軽蔑しますか…?」

頼子「こんな私を」

P「…しないさ」

P「こんな積極的な…頼子は大歓迎だ」

頼子「ふふ。頑張りますね…」

クチュ…

頼子「…ん!」

P「どうしたんだ…これ?」

頼子「Pさんに見られてるって思ったら…」

P「そうか。それだけで、こんなになっちゃうのか…」

P「見られると感じるのか?」

頼子「……!」ゾク

P「お、こっちは正直だな」

頼子「…は、はい」

頼子「あっ…」ビクン

頼子「あ、や、ダメ…見ちゃ…ヤダ…」

頼子(なんか…くる)

P「いいぞ。気持ち良くなっても」

頼子「…―っ!」ビクンビクン

頼子「…ふぅ」ギュー

P「どうだった?」

頼子「や、病みつきになりそうです…♪」

P「いいのか…?」

頼子「…はい。後悔はありません」

P「そうか…」

頼子「はい…ただ…抱き着いてもいいですか?」

P「…どうぞ」

ヌプッ

頼子「……!」

ギュウウウ

P「…大丈夫か?」

頼子「少し痛みますが…大丈夫です」

P「そうか」

頼子「はい…。それよりも…繋がれたことが嬉しい…です」ニコ

P「……」

頼子「あっ、ま、まだ、動いちゃ…!」

P「頼子…一つ言っておくが、あんなことを言われて踏みとどまれる男はいない」

頼子「んっ、んっ、んっ…!」

頼子(わ、私の中に……Pさんのが)

頼子(ば、馬鹿になる……♪)

頼子「嬉しい…です」

P「俺もだよ」

頼子「…っ!」ゾクッ

P「正直だな」

頼子「私…ですから」

キュッ

頼子「…ん」ピクン

P「お、ここがいいのか」

頼子「あ、やっ、だ、ダメ…!」

P「……」

頼子「やっ、やっ、やです…こ、怖い…!」

P「大丈夫だから。気持ちよくなってくれ」

頼子「は、はっ…はい。……っ!」ビクビク

P「――っ!」

P(す、凄い…!)

頼子「頭が…真っ白になりました…」ハァハァ

P「それはよかった」

頼子「その、まだえっと…」チラ

P「ん?」

頼子「まだ、Pさんは…その気持ちよくなって…ないですよね?」

P「気持ちよかったよ」

頼子「えっと…まだ、出して…ないですよね?」

P「気にしなくていいって…」

P(なんとか耐えたからなぁ…)

頼子「その…経験がなくてすみません…」シュン

P「関係ないと思うけどな」

頼子「…んしょ」

P「よ、頼子?」

頼子「こう…口でされるのも好きなんですよね…?男の人って」

P「……」

頼子「違いましたか…?」チラ

P(あぁ、可愛いなぁもう!そんな顔されただけで出そうだ)

頼子「…ん」

P「ん…!」ピクッ

頼子「あ、痛かったですか?」

P「いや、逆だ…」

P「結構ギリギリだったみたいで…もう…」

頼子「…ふふ。ちょっと可愛いですよ。こうやって、手でやって口で含んで…」

P「あっ、頼子…!」

頼子「んふっ!?」ビクッ

P「ご、ごめんな!早くティッシュに出せって」

頼子(これが…Pさんの味…)

頼子「ん…うんっ」ゴクン

P「え?」

頼子「味がどうとかは分かりませんが、好きな人の物を飲む…と言う行為は少し興奮しますね…」

頼子「身体の中に出されると言う意味では変わりませんから…」

頼子(ゾクゾクします)

P「…そう言えば、話したいことは終わったか?」

頼子「…はい。流石に私も疲れました…」

P「立てそうか?」

頼子「…あれ?こ、腰が抜けちゃったみたいです。…あはは」

P「俺のベッドで寝るか?」

頼子「Pさんも一緒なら…」

P「まぁ、ベッドは一つしかないし。」

頼子「でしたら…是非♪」

翌朝
Pの部屋

P「……朝か」

頼子「…すぅ」

P「あー、そういえば…」

P(プロデューサー失格だな俺…)ハァ

頼子「あ…おはようございます」

P「あぁ、おはよう」

頼子「……あっ」ピクッ

P「顔を赤くしないでくれ…俺も恥ずかしくなる」

頼子「あ、その…すみません」カァァ

P「朝ご飯食べて出るか」

頼子「そう…ですね」

P「ビジネスホテルの朝ご飯って美味しいんだよなぁ」

頼子「そう…なんですか?」

P「と言いつつ頼子も結構取ってるじゃないか」

頼子「あ、えっと…これは、その、ちょっと和食と洋食で迷ってしまいまして…」

P「卵焼きとスクランブルエッグか」

頼子「卵被っちゃいましたね」

P「ま、いいんじゃないか」

頼子「そうですね。私…実は意外と欲張りなんです♪」 クスッ

完結です。

読んで下さった方がいらっしゃいましたら、ありがたい限りです。

失礼いたします。

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