「アイドルマスターシンデレラ競輪~ライン編」 (30)

アイドルマスターシンデレラガールズの登場アイドル数は183名
競輪のSS、S1ランクは219名
シンデレラガールズのアイドルを全員覚えられる人なら競輪の
トップクラスの選手たちを覚えて楽しめるはず。

競輪入門をシンデレラガールズで書いてみました。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1452017361

これは赤パン待機せざるをえない

~夜、居酒屋にて~
楓「あら、Pさんが喜んで取ってきた新潟での営業なんでしょ?凱旋の里帰りだし、お仕事終わったらお酒とか楽しみいっぱいありそうじゃない?」
早苗「そうだけど・・・」
楓「だけど?」
早苗「営業内容・・・弥彦競輪場でミニライブとトークショーなの」
楓「あら、早苗さんにぴったりだと思うけど。」
早苗「そりゃあ私は麻雀が得意な不良婦警でしたけれど、競輪はわからないわよ・・・」

雪歩Pな競輪選手の噂を聞いて気になってたとこ。ありがとう。
あと、お節介ながら台詞と台詞の間に行を空けると見やすいと思うのでしてー

>>2
A級レベルなんで緑パンですスミマセン

楓「基本くらい分かっていれば大丈夫じゃないのかしら?」

早苗「だといいけれど、何も分からなさすぎて基本が何かも分からないわ!」

川島「・・・わかるわ・・・」

早苗「?!」

川島「・・・いや、わかる人に聞けばいいのよ。」

楓「ふふっ、そうよ、ウチにはギャンブルに強い方がいるじゃない。」

早苗「あー茄子ちゃんね!彼女連れて行けば何でも当た・・・」

川島「智絵里チョップ♪」

早苗「いた!なにすんのよ~シメるわよ!」

楓「そんな邪なこと勧めてるんじゃないわよ、兵藤さん忘れなさんなって、ふふっ・・・」

川島「はいはい座布団綿だけ」

楓「なによ~普通に1枚貰っても良いんじゃないのかしら~」
ワイワイ

早苗「・・・」

>>4
競輪選手はなぜかアニメ好き率が高い傾向がありますね。雪歩Pの方はたしかにおりましたし・・・

~翌日、346プロ内エステにて~
レナ「私は競輪は専門じゃないわよ~」

早苗「ですよね~・・・」

レナ「でも、ギャンブル好きなお客さんを相手してたから、たぶん普通の人から比べたら知ってるかもね。その程度で良ければ教えてあげるわよ」

早苗「ほんと?!」

レナ「過度な期待はしないでね。あと、私より詳しい人知ってるから、エステが終わったら呼んであげるから、簡単に講義してあげるわ」

早苗「ありがと~、詳しい人って誰なんだろ~」

レナ「意外な人よ、楽しみにしてて♪(チラッ」

菜々「・・・」

~346プロ7階第2小会議室~
早苗「あるぇ~菜々ちゃん17歳ですよね~(ニヤニヤ)」

菜々「意地悪なこと言わないでください・・・」

レナ「菜々さんの高校の同級生が競輪選手なんですって。」

菜々「デビュー戦から千葉競輪に応援しに行って、何度か観戦していたら結構詳しくなっちゃって・・・」

早苗「選手も人だからね、知り合いを応援しに行く人もいるわよね」

菜々「今でも覚えてるわ、スタートした直後に『いけえ~』って応援したら回りからすっごく白い目で見られたのを・・・」

早苗「なんで、スタートしたんだから応援するの当然じゃないの?」

レナ「正しい初心者の反応ねえ。競輪っていう競技を理解したら、ちょっと的外れな応援だったということが分かるわよ。」

レナ「まずね、競輪に限らず自転車競技全般に言えることなんだけど、プロの自転車って全力で走ると時速50km/h以上、短時間なら70km/h台を叩き出せる人がいるのよ。」

早苗「なにそれ、60km/h制限の道路ならスピード違反で切符切れるわね」

レナ「でも、車とかと違って、自転車の場合、人間の体がそのまま高速で移動している状態なの。」

菜々「台風中継でアナウンサーがよく風に堪えながら喋ってる映像あるけど、アレより速い風が体に当たるから、進もうとすればするほど、風の強力な抵抗を浴びることになるの」

ワカルワー

早苗「あれ?川島さんの気配?!」

レナ「つまり、最初から全力で走ると、ゴールまで体力的に保たないのよ。だから、自分が保つ場所まで全力で仕掛けるのはうまく控えて、相手の様子を見ながら仕掛けることになるのよね。」

菜々「また、仕掛けるタイミングを計るためにそれまでは誘導員という風避けの選手が時速40km/h程度のペースで走ってくれているの。その人の後ろに連なるように走ることで、仕掛けのタイミングや、仲間との作戦のための位置取りを決めていくのが、序盤の動きになるの」

早苗「仲間?」

レナ「そう、仲間。簡単にいえば、体力の多い人は自分で仕掛けるタイミングが決めやすいように車列の前になって、体力の少ない人は車列の後ろに並ぶようにして、チームを組むの。」

菜々「お互いの体調や性格、実力を分かり合った練習仲間が仲間として列になることで、他の選手を車列で包んだり、列の後ろに追いやったり、逆に列で妨害したり、することで、風の抵抗や他のチームの作戦に打ち勝っていくの。」

レナ「風の抵抗がある以上、一人で戦うのはいろいろな不利が伴うの。包まれたり、追いかけるための列の位置が後ろになってしまって、追いかける距離が長くなったりするの。それが嫌なら、列に割って入る「競り」っていう手もなくはないけど・・・」

早苗「割り込みは危なくない?」

菜々「危ないよ。でも、それを覚悟で列の良い位置を取り合う「競り」は一発逆転の手ではあるの。時速60km/hで横にぶつかりながら位置を取り合うのは競輪の花の一つよ」

レナ「戦法について細かく話すとキリなくなるので、今日は『ライン』について、346プロのメンバーで例えてお話するわ。トークショーで最低限、ラインの組まれ方を理解しておけば話にはなると思うから」

早苗「わかったわ。さっきの話だと、ラインは練習仲間で列になるって聞いたけど」

菜々「キャハっ、そうなんです!普段練習している仲間同士ならば、スピードの速さや性格、スタミナや体調を理解しあえているので、列になったときの動きや作戦を組み立てやすいというメリットがあります!

レナ「練習は同じ競輪場などで練習している近所の選手同士になるので、競輪ファンは選手を覚えるとき、所属の都道府県を絶対にセットで覚えるんものなの」

レナ「たとえば『ニューウェーブ』はわかりやすいわね。」

早苗「『ニューウェーブ』は静岡の3人組ユニットですね」

菜々「気心知れた地元の友達とそのままユニットになっているわけですから、意思疎通は完璧。ダンスやトークの息もぴったり合うのが期待できますよね」

早苗「なるほど、じゃあ『ニュージェネレーションズ』『トライアドプリムス』も東京千葉でほぼ近所ですから一緒ですね」

レナ「・・・それがね、ちょっと東京と千葉は違うの。」

早苗「え~ウサミン星は電車で1時間じゃないですか~」

菜々「ここがちょっと難しいところだけど、競輪の地域分けは、「街道でのロード練習」からベースになっていて、電車や飛行機の交通網による近所感覚とは違って、道路が問題なの」

レナ「東京の選手は、ロード(道路)練習するために郊外に出ることになるから、現住所は多摩地区の人が多いし、大概は多摩や松戸、埼玉方面に練習へ出ることになるの。
都心部から荒川江戸川を挟んだ千葉は東京からの街道練習仲間としてあまり道路的には向いてないのよ。
むしろ、千葉の人たちは首都圏を道路で抜けた神奈川や静岡までが南関東として仲間になるのよ」

菜々「同じ理由で、早苗さんの新潟は群馬との交流があるので関東地区になっちゃう。
福井は道路的に滋賀京都と繋がるので近畿なの。」

早苗「ふうん、私は関東になるんだ。
じゃあ競輪界には『ニュージェネレーションズ』みたいなラインはないんだ。」

菜々「いいえ!それがあるんです!その名も・・・」

菜々・レナ「「フラワーライン!」」

早苗「なにそれ?」

菜々「昔々~、九州にかの有名な中野浩一がいたとき、それに地域で対抗できる勢力がなかった。
しか~し!関東の東京と、南関東の千葉にそれぞれ有力選手が居て、中野包囲網として地区が違うけど手を結んだのが「フラワーライン」。
千葉のフラワー街道で練習しあったのが由来なの!」

早苗(菜々さんが昔の競輪を熱く語っているように感じるのだけど)

レナ「東京からは山口兄弟、千葉には滝沢正光(現競輪学校校長)、吉井秀仁がいて、彼らが組んで当時強力だった九州に対抗したの。
そうねえ、蘭子ちゃんのような強力シンデレラにはユニットで名前を上げて総選挙に臨んだようなものよ」

早苗「じゃあ『セクシーギルティ』だと新潟、岩手、福井だからちょっと現実の競輪で組むことはあまりなさそうね・・・」

レナ「でもね、ラインはそんな近所かどうか、だけではないの。人が仲良くなる理由にはほかにもいろいろあるのよ」

菜々「たとえば、同期。競輪選手になるには競輪学校で訓練して合格しないといけないんだけど、
その訓練仲間だった人たちは地区が違っても仲が良い事が多いの。
もしメンバー的に地区でラインができなさそうなとき、知った者同士で仲がよいからと連携することがあるの。
同期かどうかは、卒業した期別も選手情報にあるから必須情報ね。」

レナ「『シンデレラプロジェクト』と『プロジェクトクローネ』を同期として例えてみると良いわね。
一緒にレッスンした仲っていうのは、年齢や出身がバラバラでも簡単には崩れないわ。」

早苗「地区や期別でラインが組まれる、そこの絆の堅さを見るのも楽しみなのね。」

レナ「ギャンブラーとして言わせて貰えば、その逆も見どころなのよ・・・」

早苗「ああ・・・大人の世界ね・・・」

レナ「裏切り、表面だけの信頼関係、そんなものまで垣間見えちゃうわ」

菜々「前川さんが『にゃん・にゃん・にゃん』について悲しいことを言っていたの思い出しました・・・」

レナ「あとは県民性がよく出るのよ。たとえば南条ちゃん。
彼女は徳島だけど、346プロには同県出身者が一人しかいない。
そういうなかなか仲間がいない県の選手は、
レースの動きもどうしてもゲリラ的になっていくの」

早苗「ラインができないから、競ったり奇襲したり・・・」

菜々「レースとしてはどうしても激しくなってしまう。
でも、その背景を理解して地元のファンは応援したり理解したりするの。
また、少ない同士の四国地区で連携したときに、他では見られない
強力な絆をもった作戦が発動することがあるのも見物なの」

早苗「新潟は関東だから仲間は多いけど、真の同県は椿ちゃんだけ。
群馬勢を入れてもネネちゃんと若葉ちゃんまで。
上越の地元トークをしようと思うと確かに限られるわね・・・」

レナ「じゃあここまでの話のおさらいとして問題を出すわ。
例として以下の9人を競輪のラインっぽく並べてみましょう」

1神崎蘭子___熊本
2佐久間まゆ__宮城
3向井拓海___神奈川
4アナスタシア_北海道
5前川みく___大阪
6上条春菜___静岡
7多田李衣菜__東京
8太田優____千葉
9南条光____徳島
(誘導員)プロデューサー

早苗「具体例ね・・・出身県に注意して・・・こうかな?」

【早苗さんの回答例】
1神崎9南条-4アナスタシア2まゆ7多田-3向井8太田6上条-5前川

早苗「これ、5みくちゃん、7李衣菜ちゃんの扱いが難しいよ。
東北北海道に関東で4アナスタシア2まゆ7多田って並べてみたけど・・・」

菜々「はい、そこで人間関係の出番ですよ!」

【菜々さんの回答例】
1神崎9南条-4アナスタシア2まゆ-3向井8太田6上条-5前川7多田

菜々「みくちゃんと李衣菜ちゃんはシンデレラプロジェクト仲間で
『アスタリスク』ライン!
同地区もいないから、これは組むって考えても良いんじゃないでしょうか?」

レナ「ちなみに私も考えてあるわ」

【レナさんの回答例】
2まゆ-1神崎4アナスタシア-3向井8太田6上条-5前川7多田-9南条

早苗「あれ?まゆちゃんと光ちゃん単騎にしちゃってるけど?」

レナ「まゆちゃん、単独行動で誘導員の真後ろに初手は付くんじゃないかしら。
誘導員は誰なのか良く見てみましょう。」

菜々・早苗「あー!」

レナ「「Pさんが絡まなければ良い子」誰かの名言ですね。
南条さんは性格的に「ヒーローは遅れてやってくる」ので
地区的にも組まずに単独行動なうえ後方からよ」

早苗「なるほど、でも神崎アナスタシアって・・・」

菜々「『ラブランコ』ですね!実際の競輪でも、北日本と九州って、
あまりにも地区が離れすぎてて、一時的な後腐れのない連携を
することがたまにありますよ!」

レナ「実はこの9人には、競輪の例えとは言わず、
『誰とユニットが組みたいか』と聞いてみています。
もちろん、この9人だったら単独でやりたいというのも有りにしてますよ」

【9人のコメント】
1神崎「わが同胞たちよ、皆に等しく祝福を授けよう!(誰が仲間を希望しても仲良く組みます!)」

2まゆ「うふふ、・・・さんから離れません。邪魔するなら・・・」

3拓海「地元の仲間と組んで頭(ヘッド)やるぜ!」

4アナスタシア「イズヴィニーチェ・・・まゆさん真剣で、こわいです。ミナミはいないので仲の良いランコちゃんと・・・ヤー スタラーユシ・・・がんばります。」

5みく「はるにゃんと猫ユニット組みたかったにゃあ、ロックとは組みたくないけど仕方ないにゃ」

6上条「眼鏡を向井さんに守って貰えそう」

7多田「なつきちはいないの?しょうがないなあ、みく。」

8太田「アッキーも応援してくれてるし地元同士仲良く」

9南条「ヒーローとして向井さんと組んで激しくやりたい」

誘導員P「ヒッ・・・」

【並びにしてみた】
2まゆ-1神崎4アナスタシア-3向井(6上条9南条)8太田-5前川7多田

菜々「あー向井さんの不良っぽさにヒーローが反応して位置の取り合いになっちゃいましたね」

レナ「ここは読み違えたわ。悪と正義で敢えて組むことでユニットとして活動したいっていう気持ちが読み切れてなかったわ」

早苗「アスタリスクは「仲良く喧嘩しな」で結局は組むのね。ここに菜々さんや夏樹さん入れたらどうなるか。」

レナ「いろんな方面が盛り上がるネタよね。
競輪ファンってこんなことを選手で妄想してニヤニヤ笑えちゃう生き物なのよ。
前川×多田とかの薄い本が多いのと一緒ね」

レナ「どう、ラインの目的と理由さえ分かれば、あとはいくらでも語れるものよ。
競輪場のトークショーでも、ラインの話が少しでも分かっていればファンは納得してくれると思うわ。」

早苗「ありがとう、見所みたいなことも少し分かった気がするわ」

菜々「本当は展開の話とか、作戦の話とかもあるけど、それはまた次の機会にしますね。」

早苗「よ~し、じゃあ地元で車券で大儲けよ~!!」

レナ(その程度の知識じゃまだ難しいと思うけど、運で勝てるかもしれないし、見守ってあげましょう)

レナ「ちなみに、新潟の競輪場、弥彦競輪場は、1300年以上の歴史のある弥彦神社の中にある、村営の競輪場なの。」

菜々「場内のご飯は新潟のこしひかりで、おにぎりですら激ウマで、大きいレースのときには村総出で大歓迎ムードになります。
あと、券売所の人員が増員されるんですけど、菜々みたいなキャピキャピなJKがいっぱいバイトで入ってるんです」

レナ「日本一若い券売の女性たちですね。
あ、菜々さんのようなJKじゃなくて、本当にJKなんですよ」

菜々「もう!17歳に向かって失礼です!!」

早苗(17歳だったら競輪知ってたらダメじゃん・・・)「それは楽しみねえ。
プロデューサーくんがスカウトしてくれたら、新潟のアイドルも増えて楽しくなるんだけどね」

レナ「村の小さな競輪場だけど、壮大な神社と村営の競輪場の暖かさに触れるといいわ。
講義はこれで終わりよ。」

早苗「ありがとう、楽しんで営業行ってくるわ!」

当日、現地でミニライブとトークショーを楽しくやった後、
ギャラを大半吹っ飛ばしてPに縋り付く28歳が居たのかどうかは、ひみつ。

~ライン編終わり~

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