絵里「私のとなり……」 (38)


希「絵里ち、キスしよか。」


絵里「…なに言ってるのよ。」


絵里「穂乃果たちに生徒会の仕事が大変そうだから手伝ってあげるっ」


絵里「…何て言っておいて、その私たちがふざけてどうするの?」


希「分かってるってー、でもいいやん!少しだけ…な?誰もいないし♪」


絵里「しつこいっ」ピシッ


希「あうっ!…イテテ…なにもチョップしないでも…」


絵里「希がいけないんじゃない」


希「だって…絵里ちの真剣な顔が、すーっごく魅力的で素敵やったし…」


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希「それに…前から言ってるやん?絵里ちのこと、好きって♪」


絵里「……」


絵里「はぁ…希、ちょっと手を出して」


希「?いいけど…」


絵里「ちゅっ」


希「ほぇ!?」


絵里「これは、希がしっかり働くようにの呪いだから…っ」プイッ


希「……いいっ!!」


絵里「えっ!?」


希「お姫様になったみたいでめっちゃ嬉しいっ」


絵里「…そう、ならちゃんと働いてくれるわよね?」


希「もちろんっ」


絵里「それじゃ、私はこの資料の事で先生と話してくるわ」


希「はーい、いってらっしゃい♪」


ガチャ


絵里「……」


絵里(わわわわたし…手にキ、キス…なんて……っ!)


絵里(大丈夫かしら…いいっ!!なんて言っていたし…引かれてないわよね……うぅ…顔が熱い…///)


絵里「はっ!はやく先生のところに行かないーーっ!?」


にこ「絵里ーっ」ダキッ


絵里「きゃっ!」

絵里「……にこ、何してるの?」


にこ「……」ギュー


絵里「ねぇ、聞いてる?」


にこ「……」ギューー


絵里「……いい加減にしないと、怒るわよ?」


にこ「うるさいわねーっ、今エリニウムをチャージしてるんだから静かにしててっ」ギューーー


絵里「え、エリ…ニウム?」


にこ「そう♪こうやって絵里をギューってしてると、すごく幸せな気持ちになって元気になれる…」


にこ「それがエリニウムってわけ!」ギューッ


絵里「ごめん、ちょっと意味が分からないわ…」


にこ「とにかく!ちょっとそのままじっとしててっ」ギュー


絵里「…それで、そのチャージっていうのはどれぐらいで終わるの?」


にこ「んー…絵里が私を選んでくれるまで…とか?」ニコッ


絵里「ふざけてないで、そろそろ離れてっ」グイー


にこ「いーやー!」

絵里「どうしても離れないって言うなら…あれ、やるわよ?」


にこ「ま、まさか…っ」


絵里「ふぅー」


にこ「っ!?ふにぁ~…耳に息かけるのは…はんそくよ~…」ヘタリ


絵里「それじゃあ私、先生のところに行くから気を付けて帰りなさいよー」ダッ


にこ「ちょ、ちょっと待ちなさいっ…て、もういない!?」


タッタッタッタッ……


絵里「…ハァハァ…」


絵里(まったく、にこったらいきなり抱き付くんだもの……)


絵里(あ~…ドキドキが止まらないわ///)


絵里(こんな状態で先生の話、ちゃんと聞けるかしら…困ったわ……)


ガラッ


絵里「失礼します…」



ガラッ


絵里「失礼しました」


絵里(ふぅー…意外と時間かかっちゃった…もう外も真っ暗だし……)


希「絵里ち、お疲れさんっ」


絵里「希…!」


絵里「もう帰ってると思ってた…どうしたの?」


希「絵里ちのこと待ってたんに決まってるやん」


絵里「え!?」


希「…って、言いたいところやけど…うちもちょうど今終わったところなんよー」


絵里「なんだそうだったのね…」


希「ん?どうしたん?絵里ち、なんだか不満げな顔してるけど…」


絵里「そ、そんなことないわよっ」


希「ふーん♪なるほどね~」ニヤニヤ


絵里「なによ、ニヤニヤして…」


希「いや~、なんもないよ~」ニヤニヤ


希「ただ、やっぱり絵里ちは可愛いなって思ってなー」ニヤニヤ


絵里「へ、変なこと言ってないで、もう暗いしはやく帰えるわよ!」


希「はーい♪」



絵里「夜になると、一段と冷えるわね…」


希「そうやね…」


にこ「えーりーっ!」


絵里「にこっ!?」


にこ「まったく遅いわよっ、待ちくたびれちゃったじゃない!……う~さむい~」ブルブル


希「やっほー♪」ヒョコ


にこ「げ…っ希!?」


にこ「なんであんたがここにいるのよっ」


希「にこっちこそ、こんな時間まで何してるん?」


にこ「私は絵里の事を待っーー」


希「う・ち・の、絵里ちに何か用なん?」


にこ「なっ!なにがうちの絵里ちよっ」


にこ「絵里はわ・た・しの絵里なんだから!」


絵里「ちょ、ちょっと二人とも…?」


希「あー……にこっちの保護者的な意味ってこと?」


にこ「違うわよっ」

にこ「希こそ、うちのってどういう意味よ…」


希「それは…///」


にこ「……」ジトー


希「こい…び…と……///」ボソ


にこ「聞こえないんですけど?」


希「恋人っ!……何度も言わせんといてよ…にこっちも意地が悪いなあ///」


にこ「……あきれた、寝言は寝てから言いなさいよねっ」


希「くっ、にこっちもなかなか言うようになったやん…」


にこ「ふんっ!ホルスタインは黙って、乳でも搾られてればいいのよっ」プイッ


希「……あれ~、ここの壁からにこっちの声がするなあ」コンコン


希「あっ…これ壁じゃなくて、にこっちの胸やんっ」


にこ「うぐ……ま、まぁいいわ、何と言われても絵里のとなりが似合うのは私しかいないから」


希「いやいや、うちがとなりの方がお似合いやと思うけどなあ……身長的にもっ」


にこ「分かってないわねー、大きければいいってもんでもないのよ……胸の脂肪も身長もね」


にこ・希「むむむーっ」

絵里「二人とも……やめなさいっ!」ビシッ ビシッ


希「ひゃんっ!」


にこ「あうっ!」


絵里「にこ、希…周りを見て」


にこ・希「?」キョロキョロ


アレニコセンパイトノゾミセンパイダヨネ
ナニカイイアッテルミタイ
ケンカカナー


絵里「いくらもう暗いと言っても、部活動のある子達はまだいるのよ?」


にこ「希が悪いんだからねっ」コソコソ


希「にこっちの方こそ…」コソコソ


絵里「とにかくっ、こういうのはもうやめてもらえる?」


絵里「私の方が恥ずかしくて死にそうよ…」


にこ「…じゃあ、絵里がはっきりさせて?」


絵里「え?」


にこ「私と希…どっちが絵里の彼女にふさわしいか、はっきりさせてっ」


絵里「きゅ、急にそんなこと言われても…」


希「それには…うちも賛成かな」


絵里「希まで…」

にこ「だから…デートしよ?」


絵里「……今なんて?」


にこ「デートよっ、デート!」


絵里「ちょっと待って…え?なんでそうなるの!?」


希「うちらとデートして、良かった方を選んでもらうってことやろ?」


にこ「そう、どっちが絵里に相応しいか……勝負よっ」


希「いいやん、敗けへんよ?」


にこ「臨むところだわ」


にこ「そうと決まれば早い方がいいわね…絵里、明日予定空いてる?」


絵里「明日?…特に予定はないけど…」


希「明後日は?」


絵里「その日は亜里沙と買い物に行く予定が…」


希「んー…じゃあ、明日の日中はにこっちに譲ってあげるっ」


にこ「日中?」


希「それでうちは…夕方からっていうのでどうやろ?」


にこ「なるほど…それでいいわ!」


にこ「それじゃあ絵里、明日10時に〇Ⅹランドで待ち合わせねっ」


希「うちは17時に駅で待ってるから、それに合わせて帰ってきてなあ」


にこ「希には負けないわよ?」


希「うちも、にこっちには負けへんよ?」


にこ・希(早く帰って明日の準備しないと…!)


にこ・希「それじゃあ絵里(ち)また明日っ」ダッ


絵里「……」ポツーン


絵里「え、えぇ!?ちょっと待っーー」



絵里「って、にこ遅い…」


にこ「だーれだっ♪」ダキッ


絵里「!?」


絵里「…これって、普通は目を隠すものよね?」


にこ「どう?ドキッとした?」ウワメ


絵里「ま、まぁいろんな意味でね…」


にこ「エリニウム~~っ」ギュー


絵里「もうそれはいいからっ」


絵里「それにしても…なんで〇Ⅹランドなの?」


にこ「ふふふ、よくぞ聞いてくれたわね…」


にこ「これよっ」ピラッ

絵里「カップル限定サービスデー?」


にこ「そう、今日カップルは…入場無料なの!」


絵里「え?でも私たち…」


にこ「さ、行くわよーっ」ガシッ


絵里「ちょ、ちょっと!そんなにくっつかれると歩きづらいわ」


にこ「いーのっ!今日は私たち恋人どうしなんだから♪」


スタッフ「いらっしゃいませー」


にこ「これ、お願いします」


スタッフ「…これは…カップル限定になりますが…」


にこ「カップルですが?」


スタッフ「…お二人は友達どうしでは…」


にこ「カップルです。」


スタッフ「いや…その……」


にこ「カップルです。なにか?」ニコッ


スタッフ「は、はいっ!こちらカップル特別入場券でございますっ」


にこ「ありがとうございまーす」


にこ「じゃあ行こっ?」


絵里「……」


にこ「私たち、恋人どうしに見られてるのね!なんだか…照れちゃう~///」


絵里「そ、そうね…」


絵里(ハラショー…すごい殺気だったわ……)

にこ「ねぇねぇ!まずはどこ行く?」


絵里「んー、そうね…あれなんていいんじゃないかしら?」


にこ「メリーゴーランド!?」


絵里「私、絶叫系あまり得意じゃないから…」


にこ「じゃあとりあえず乗ってみる?」


~~♪グルグルー


にこ「なんか…この歳になって乗ると…」


絵里「恥ずかしさと、虚しさだけが残る…」


にこ「さ、さあ気を取り直して次はあそこっ」ユビサシ


絵里「いやっ!!」


にこ「〇Ⅹランドに来たらあそこにはいかないと…」


絵里「私がお化けとかダメなの知ってるでしょ!?」


にこ「大丈夫よー、なんたって私がついてるんだからっ」


にこ「ほら、行くわよ!」グイー


絵里「いーやーっ」



スタッフ「それでは、次の方どうぞー」


絵里「ねぇにこ、私から離れないで?…絶対よ?」ガタブル


にこ「もー…仕方ないわねー♪」


にこ「私がちゃんと守ってあげるからっ」


絵里「にこだけが頼りなんだからね…」ギュッ


にこ「そんなにくっつかれると歩きづらいじゃないー♪」


絵里「真似しないで…」ウルウル


にこ(涙目になってる…可愛すぎなんですけどっ! )


にこ「それじゃあ…行くよ?」


絵里「…うん」ギューッ


ギィィー……バタンッ


絵里「……っ!?」ビクッ


にこ「大丈夫よっ、ただ入口がしまっただけだから…ね?」


絵里「そ、そうね…」


ガタガタッ


絵里「キャーーッ!」


にこ「だ、大丈夫大丈夫…」


バンッ


絵里「ひぃっ!」


にこ「…ダイジョーブヨー…」


ザッ…ザッ…ザッ……タスケテェェ…


にこ・絵里「いやぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ダッ



にこ「怖かったぁ…」ゼェーゼェー…


絵里「…もう、私耐えられない…」ハァハァ…


にこ「そもそも、絵里が大声だすから余計に怖かったのよ」


絵里「にこなんか、私が守るなんか言っておいて…一目散に逃げてたじゃないっ」


にこ・絵里「………」


絵里「…ぷっ」


にこ「なによ、何がおかしいの?」


絵里「うふふ…ごめんなさい今まで恋人っていうのを意識しすぎてたみたい…」


絵里「せっかくにこに誘ってもらったんだもの…楽しまなくちゃ損よねっ」


にこ「絵里…っ」


絵里「今日は楽しむわよ♪ほら、行きましょ?」


にこ「よーっし!私が完璧にエスコートしてあげるっ」


絵里「あ、それと…この腕組んで歩くのだけど…」


にこ「…やっぱり…いや?」


絵里「ううん、こうやって二人で寄り添って歩いてると、暖かいなーって…だから…」


にこ「まぁ、絵里がいやって言っても離れるつもりはないけどねっ」ギュー


絵里「そう…なら私もっ」ギュー


にこ「えへへ♪じゃ行こっ」


絵里「えぇ♪」



にこ「だいぶ日も落ちてきたわね…」


絵里「乗れるのは…そうね、あと一つぐらいかしら…」


ピンポンパンポーン


アナウンス「まもなく観覧車にて、カップル限定運転がはじまります。特別入場券をお持ちの方は、観覧車乗り場までお越しください。」


絵里「カップル限定運転?」


にこ「ふふふ…ついに来たわね…さ、行くわよーっ」


絵里「え…ちょ、ちょっとどういうこと!?」


にこ「いいからいいからっ♪」



スタッフ「入場券の確認をさせていただきます。」


にこ「はい♪」


スタッフ「はい。それでは足元にお気をつけてお乗りください。」


にこ「はーい!さぁ絵里、乗った乗ったー♪」グイグイ


絵里「わ、分かったから押さないでっ」


スタッフ「ドア閉めまーす。」


バタンッ


にこ「はい、このアイマスクつけて?」


絵里「…分かったわ、こうなったらとことん付き合ってあげる」


にこ「ありがとうっ、じゃあ私がいーよって言うまで外しちゃダメだからね?」


絵里「はいはい」


絵里(いきなり、アイマスク着けてなんて何かしら…)


にこ「そろそろね…」


ガコンッ

絵里「えっ!?なんの音?…停まったみたいだけど…」


にこ「外していーよっ♪」


絵里「……」スッ


絵里「ハラショー…!キレイな夕焼け…」


絵里「息を飲むほどの美しさって、まさにこのことね…」


にこ「でしょ?本当はこれをどーしても絵里に見せたくて、今日ここに誘ったのっ」


絵里「私のためにそこまで…うれしいわ♪」


にこ「あたりまえじゃない!好きな人を喜ばせるためならこれぐらいっ」


絵里「……」ジー


にこ「な、なに?私の顔…何かついてる?」


絵里「うふふ…そうね、取ってあげるからこっちきて?」


にこ「うんっ…よいしょっと…」


絵里「目をつぶって?」


にこ「え?うん…」


絵里「今日はありがと…ちゅっ」


にこ「んっ…!?///」


にこ「ぷはぁっ…あっ……えぇ!?///」


絵里「…そのー…あれよ…今日のお礼…かな?///」

にこ「…ずるい…」ボソッ


絵里「え?」


にこ「ずるいわよっ、この完璧なロケーションで私からしようと思ってたのに…不意打ちなんて…///」


絵里「ごめんなさいね♪」


にこ「するいっずるいっずるいっ!」


にこ「こうなったら…私からも…っ!ちゅ~…」


絵里「だーめっ」ピトッ


にこ「うっ…指を当ててくるなんて…これはこれでなんかいいじゃない…」


絵里「じゃあ、今日はこれで我慢してもらえるかしら?」


にこ「…仕方ないわねー」


にこ「ま、これで選ばれさえすればイチャつき放題なわけだし?」


絵里「そ、そうね…」

ガコンッ ガチャ


スタッフ「はい。お疲れさまでしたー」


にこ「あ…終わっちゃった…全然景色見れなかったーっ」


絵里「うふふ…じゃあ、そろそろ帰りましょう?」


にこ「…はーい」


絵里「ほら、また腕組んであげるから、そんなに拗ねないのっ…ね?」


にこ「えへへ…暖かい♪」



ガタンゴトン プシュー


絵里「それじゃあ、希が待ってるから…私はここで降りるわね…気をつけて帰りなさいよ?」


にこ「はーい、またね♪」フリフリー


絵里「またね♪」フリフリー


プシュー ガタンゴトン


絵里「ふぅー…」


絵里(楽しくってついはしゃぎ過ぎちゃったな…)


希「えーりーちーっ」ダキッ


絵里「きゃっ!」

絵里「希…ビックリしたじゃないっ」


希「ごめん、やっと絵里ちに会えたからうれしくってー」


絵里「まったくもう…」


希「じゃあ、行こかー」


絵里「どこに行くの?」


希「日中、にこっちに引っ張り回されて疲れたやろ?」


絵里「まぁ、そうね…」


希「やっぱりねー…だから、目的地はうちの部屋♪」


絵里「希の部屋?」


希「そ!ゆっくりのんびり休んでもらおうと思ってなあ」


絵里「なるほど、それはありがたいわ♪」


希「やろ?それじゃあ、しゅっぱーつ!」

テクテクテク


絵里「さすがに暗くなると一段と冷えるわね…」


希「そうやね…って絵里ち、手袋ないの?」


絵里「え?手袋?してる……ない!?」


絵里「あれ?ない…ポケットにもないっ」


希「もしかして…」


絵里「…電車のなかに落としてきちゃったみたい…」シュン


希「んー……あっ!」


希「まぁまぁ、これ貸してあげるから元気だして?」


絵里「手袋…の左手?」


絵里「ダメよ…これじゃ希の手が冷えちゃうじゃないっ」


希「大丈夫♪」


絵里「それってどういう…」


希「絵里ち、右手貸してー」


絵里「いいけど…」スッ


希「そしたら、絵里ちの指の間にうちの指を挟んでいって…ぎゅっ」


希「はい!恋人つなぎの完成っ♪」


絵里「っ!これ…結構照れるわね…///」

絵里「で、でもこれじゃまだ寒いから…やっぱり、手袋返すわ…」


希「ふふふ、絵里ちはあまいなあ…えいっ!」ズボッ


絵里「ちょ、ちょっと!///」


希「手袋貸してあげたんやし、ポケットぐらい貸してくれてもいいやん?」


絵里「え…ま、まぁいいけど…///」


希「えへへ…あったかい♪」


絵里「まったく、希には敵わないわ……あれ?」


希「ん?どうしたの?」


絵里「雪…っ」


希「わー…ほんとやねっ」


絵里「どうりで寒いわけね…」


希「ささ、早く部屋で暖まろ?」


絵里「えぇ」



カチッ ガチャ


希「ただいまー、うー寒い…」


絵里「雪も本降りになってきたわね、おじゃまします」


希「絵里ちはお風呂先に入ってきて?うちはその間に、料理の仕上げしとくからー」


絵里「それは何だかわるいわ…何かあれば手伝うわよ?」


希「いーのいーの、今日は絵里ちに休んでもらうって言うたやろ?」


絵里「そう…なら甘えさせてもらおうかしら」


希「はいはーい、いってらしっしゃーい」フリフリ―


希(さーって…どう口実作って覗こうかなー♪)


絵里「あ、希…」


希「なに?」


絵里「覗いたり入ってきたりしたら、私帰るからね?」


希「わ、分かってるってー」


希「……わしわしも?」


絵里「ダメよ。」


希「…ごゆっくりどうぞー…」


絵里「ありがとっ♪」



ザバーッ…


絵里(くぅ~…温かいわ~)


絵里(お風呂に入れてくれて、ご飯も準備してくれて…至れり尽くせりって感じね…)


バッ


絵里「ーーっ!?」


絵里「えっ!?な、なに?停電?」


希「絵里ちー、大丈夫?」


絵里「希…!」


希「外の大雪の影響かな、停電しちゃったみたいなんよ…危ないから動かんといてな?」


絵里「わ、分かったわ…」


希「怖い?」


絵里「うん…」


希「それじゃあー……」ヌギヌギ


ガチャ


絵里「…え?」


ザバーッ


希「ふぅ~あったまる~♪あ、絵里ちの肌めっちゃすべすべやんっ」


絵里「の、希っ!?///」

希「なに?」


絵里「な、何で?入ってきたら帰るって……///」


希「いやー、絵里ちが怖いって言うから一緒にいてあげようかなあって♪」


絵里「確かに言ったし、気持ちはうれしいけど…さすがに恥ずかしいわ…///」


希「でも、もう怖くないやろ?」


絵里「あ…ホント、怖くない…かも…」


希「なら、このままいてもいい?」


絵里「……うん///」


希「ありがと♪」

希「ところで今日は、にこっちと何してきたん?」


絵里「え?あぁ、〇Ⅹランドに行ってきたの」


希「へぇーそうなんやー、それでそれで?」


絵里「それでね、にこったらーー」


絵里「ーーってことがあって、私ったらついはしゃぎ過ぎちゃって…でも楽しかったわ♪」


希「ホントに楽しかったんやねー…」


絵里「だうしたの?なんか元気がないみたいたい…」


絵里「ってごめん、私ったら自分の話ばっかり……よりによってにこの事だし……」


希「ううん。聞いたのはうちやしいいんよ…いいんやけど……」


希「ちょっとだけ…妬いちゃうな……」ボソッ


絵里「希…」


絵里「それじゃあ、今度は希の話を聞かせて?」


希「え、うち?」


絵里「私は話したんだから…次は希の番でしょ?今日はなにをしていたの?」


希「えーっと…うちは朝起きてーー」


希「ーーそれで、絵里ちを迎えにいったんよ」


絵里「そうだったの、これは希の手料理…期待しちゃうわね♪」


希「うちのパワー、いーっぱい注入したから、疲れなんてどっか行っちゃうよ?」


絵里「希のスピリチュアルパワーは効果絶大だものね」


希「もちろんっ、だけど…今日はそれだけじゃないんやなあ」


絵里「え?何をいれたのかしら…」


希「すばりっ、ラブパワー!」


絵里「ラブ…パワー……うふふ、それは楽しみね♪」


希「あーっ!今絵里ちちょっとバカにーー」


パッ


絵里「電気…ついたみたいね…」


希「じゃあ…ご飯にしよか?」


絵里「そうね♪」



絵里「ごちそうさまでした」


希「お粗末さまでした♪」


絵里「ホントすっごく美味しかったわ♪」


希「もう、さっきからそればっかりやん」ニコニコ


絵里「希はきっと、いい奥さんになるわねっ」


希「お!絢瀬 希かあ……いいやんっ♪」


絵里「…いや、そう言うことじゃなくて……」


希「じょーだん♪」


絵里「まったく……ふわぁ~~…」


希「もう眠い?」


絵里「ごめんなさい…今日は色々ありすぎて疲れちゃったみたい…」


希「まぁムリもないね…じゃあもう寝よか」


絵里「え!?いいの?」


希「確かにちょっと早いけど、絵里ちに無理はさせたくないからなあ」


希「さぁーって、うちも洗い物は明日にして寝ーちゃおっ」


絵里「うふふ、やっぱりいい奥さんになりそう」


希「ありがと♪」

希「それじゃあ、絵里ちはベッドを使って?うちは床で寝るからー」


絵里「私が床でいいわよ?」


希「いいの!絵里ちはベッドを使ってくださいっ」


絵里「はい…」


希「うんしょ…よいしょ……」シキシキ


絵里「希、やっぱり……」


希「いーのっ!」


絵里「いや、違うの…」


希「絵里ち?」


絵里「その…えーっと…こっちで…寝るなんてのはどうかしら……///」ポンポン


希「それって……一緒に寝るってこと!?」


絵里「……うん///」


希「さんせーいっ!!」ピョーン ボフッ


絵里「きゃっ、そんなに勢いよく来なくても…」


希「えへへ…だって嬉しかったんやもん♪」


絵里「……///」


絵里「さ、もう寝るからねっ」


希「おやすみー♪」

絵里「……」


希「……」


希「もう寝た?」


絵里「…そういうのいいから。」


希「はーい…」


絵里「……」


希「……」


絵里「…ねぇ、希?」


希「……」スースー


絵里「えっ!ホントに寝ちゃったの?」


希「……」スースー


絵里「まさか、ホントに寝ちゃうなんて……」


絵里(希もなんだかんだ言って疲れてたみたいね…)


絵里(私のために色々してくれてたみたいだし……)


希「……」スースー


絵里「…希、今日はありがとね…ちゅっ」


希「んっ……」スースー


絵里(うふふ…二人のせいで私も、なんだか大胆になっちゃったみたい…)


絵里「おやすみ♪」


希「……」スースー


絵里「……」スースー


希「……寝ちゃったみたいやね」


希(本当ならうちからもしたいところやけど…)


希(今日のところは寝かしてあげよかな)


希「おやすみ…絵里ち♪」



絵里「あの先生と話してると長くなっちゃうのよね…」


絵里「ってもう真っ暗じゃない…二人とももう帰っちゃてるだろうし、今日は一人かな…」


にこ・希「えーり(ち)!」


絵里「にこ!希!なんでいるの?」


希「一緒に帰ろうかなあって待ってたんよー」


にこ「それに、この前のどっちを選ぶかって話もまだ終わってないしねっ」


希「そーそー!」


にこ「私か…」


希「うちか…」


にこ・希「さぁ、絵里(ち)!」


絵里「うふふ♪」


にこ・希「え?」


絵里「いや、私って意外と欲張りなんだなってね」


にこ「それって…」


希「どういう…」

絵里「にこ?」ギュッ


絵里「希?」ギュッ


絵里「どっちか一人だけがとなりにいるなんて、認めないわ」


にこ・希「絵里(ち)……!」


絵里「私は二人がいないと満足できないのっ」


絵里「だから嫌だって言っても、この手は離さないからねっ♪」ニコッ


にこ・希「ーーっ///」


にこ「し、仕方ないわねー///」


希「そ、そうやね…絵里ちが言うなら///」


絵里「ありがと♪二人とも……大好き♪」




end

最後までお付き合いくださりありがとうございました!

初めて百合ものに挑戦してみたんですが……ちゃんと百合になってますかね?w

でわでわー

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