【咲-ゆるゆり】照「富山の友人のとこで麻雀するけど一緒に来ない?」【クロスSS】 (36)


咲と照が仲良くしてるよくわからない時系列ですが気にしないでください。

別作品間の名前の呼び方や口調など違和感を感じる場面などあるかもしれません。

至らない点が多々あると思いますがよろしくお願いします。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1451483642


咲「え? いきなりどうしたのお姉ちゃん?」

照「最近知り合った友人なんだけど。すごい麻雀が上手だったからまた打ちたいって思ってたんだ…」

照「それでやっと予定が合ったから会いに行こうってわけ」

咲「へー!お姉ちゃんにそこまで言わせる打ち手なんだ!」

照「うんうん。中学生なのに強くてびっくりしたよ」

咲「中学生!? インターミドルに記録は?」

照「無いよ。理由は知らないけど…」

咲「そうなんだ… 私も気になって来ちゃった! それでいつ行くの?」

照「今日」

咲「ちょっと待って! 突然すぎるよ!」

咲「今支度するから待ってて!」ドタドタ

照(私と咲だけで無事にたどり着けるだろうか…)


一方結衣マンションでは

結衣「今日は宮永照さんと妹の宮永咲さんがうちに来る日か…」

結衣「高校の全国レベルの人と打つなんて緊張するなあ…」

結衣「自動卓の調子はOK。 飲み物におしぼりも準備した。 いざという時の食事の準備も…」

あかり「結衣ちゃん緊張しすぎだよぉ。 リラックスリラックス!」

結衣「ありがと。 あかり」

結衣「あかりはなんでそんなに自然体でいられるんだ?」

あかり「だって結衣ちゃんのお友達と遊べるなんてわくわくしちゃうもん! 楽しまなきゃ損だよ!」

結衣「ふふっ あかりらしいね」ニコ

結衣「せっかくの機会だもんね… 最後まで麻雀楽しもうね」

あかり「うん!」

ピンポーン

結衣「来たかな」

照「こんにちは」

結衣「こんにちは照さん。それとそちらは妹の咲さんですね?」

咲「宮永照の妹の宮永咲です。 本日はよろしくお願いします。」

照「咲、表情固いよ。 もっとゆるくていいんだよ」

咲「お姉ちゃんに言われたくないよ…」

照「」

あかり「おふたりは仲がいいのですね」ニコニコ

結衣「まるであかりとあかねさんみたいじゃないか」

あかり「えーそうかなー」

照「ところで船見さん。 そちらの方は?」

結衣「ああ、あかりとは初対面だったね」

あかり「初めまして! 赤座あかりです!」

照「初めまして赤座さん。 元気いっぱいですね」

咲「初めまして。 今日はよろしくお願いします」

結衣「長旅でお疲れでしょう。 ゆっくりしていってください」

照「とりあえず卓の準備ができてるのでのんびり打ちましょうか」

あかり「わぁい麻雀。 あかり麻雀大好き」

結衣「みなさん何か飲み物いかがですか?」

咲「じゃあ私はアイスティーを」

照「私も同じで」

結衣「あかりはいつものぴっちょんオレンジでいいよね?」

あかり「うん!」

結衣「はいどうぞ」

結衣「さて始めますか!」

結衣「あかり、牌が油で汚れるからうすしおはだめだぞ」

あかり「ええー!? じゃあおはしで食べるから許してー」

結衣「おはしなら… まあいっか」

あかり「わぁい」

照「赤座さん。 私も頂けるかしら?」

あかり「はい! じゃあ照さんあーんしてください」

結衣・咲(えっ!?)

照「あーん」

結衣(しかもためらい無し!?)

咲(お姉ちゃんお菓子のことになるとためらいがなくなるからなあ…)

咲(今度私からもしてみよう//)

ジャラジャラジャラ

あかり「サイコロ回しまーす」カラカラ

結衣「私が親だね」

照「最初はのんびり半荘とか東風とか考えないで打ちましょう」

あかり「はーい」

……

あかり「メンタンピンツモ! 裏が2枚乗って跳ねたよぉ!」

咲「すごい綺麗なアガリですね」

結衣「面白みがないとも言えるね」

あかり「ひどいよ結衣ちゃん!」

照(船見さんが連れてきた子だから相当な打ち手と予想してたけど…)

照(底が見えない… これは楽しめそうだな…)

あかり「そういえば結衣ちゃんと照さんってどこで知り合ったんですか?」

咲「それ私も気になります!」

照「出会ったのは東京の雀荘」

結衣「京子と一緒にコムケ行った時の空き時間に寄った雀荘で偶然ね」

あかり「だからあかりは知らなかったんだぁ」

咲「それでどんな経緯で友達になったの? お姉ちゃん」トン

照「咲、それロン。 断ヤオ三暗刻。 2本場で8300」

咲「えっ」

照「それで友達になった経緯だけど…」

結衣「お互い口下手でね… 会話は全然なかったんだけど…」

照「麻雀でお手合わせして、言葉にしなくても通じ合うものがあって」

結衣「そこで連絡先を交換したってわけ」

あかり「へぇーなんかロマンチックだねぇ」

照「その偶然に偶然を重ねて私たちと赤座さんは出会えたってわけ」

あかり「わわー// なんか照れちゃうよぉ//」

咲(無意識なんだろうけど、お姉ちゃんが赤座さんを口説いてる…)

しばらく打ち続けて

結衣「のんびり長時間打ったんでそろそろ刺激が欲しいですね」

咲「では何か賭けでもしますか?」

照「それなら点数が1位の人の言うことを聞くというのはどうでしょう」

結衣「いいですね! 集計は半荘一回で」

咲「飛びはなしですかね」

結衣「あかりもそれでいいかな?」

あかり「え!? あっ… みんながそう言うなら…」

結衣「よし決まり! 麻雀は結果がすべてですから恨みっこなしですよ」ニコニコ

咲「私も真面目にやらないとラス引きそうですね」ゴゴゴ

照(赤座さんはあまり争い事が好きではないようですね…)

東1局 親:咲

咲「混一白嶺上ツモ 4000オール」

あかり「わぁ… 嶺上開花久しぶりに見たよぉ」

結衣「こりゃ対応しないと何度も見ることになりそうだな」

照(咲の嶺上開花にどう対応するか気になるから大人しくしてよう)


東1局一本場

咲(何か行動を起こしてくるだろうけど私のやるべきことは変わらない)

結衣(うまくいくかわからないけど試してみるか…)

……

結衣「カン!」

咲「あっ」

結衣(先にカンして嶺上牌奪ったのはいいけど、こっちはまだ三向聴… 4枚の牌に支配力を捧げて速攻でカンするのはやっぱリスク高いなあ…)

咲(私の嶺上牌奪われちゃった… これは待ちを変えないとアガれないな…)

結衣(間に合った… 咲さん親だし甘い打牌してくれないかなあ)

咲(私もテンパったけどこの牌は危険… でもまだ序盤だし強気に行こう)トン

結衣「ロン! イーペードラ3で8300!」

咲(やっぱこんな甘い打ち方はダメか…)

咲(嶺上開花はテンパイした状態でカンをするから私のカンより船見さんのカンの方が確実に早い…)

結衣(だが無理やりカンしてるから手を作るのが遅れる)

咲(私も待ちの形を無理やり捻じ曲げて手を作るため遅くなる)

結衣・咲(お互い手が崩れた状態でのスピード勝負!)

東2局 親:あかり

結衣(咲さんの嶺上開花を見ると嶺上牌への支配は絶対的なように感じるが、支配力の配分をよく見ると一つ目の嶺上牌には付け入る隙はないけど、二つ目三つ目となると支配が若干弱くなる。)

結衣(弱くなると言っても支配はされているんだけど、こちらからも支配力をぶつけてやればさらに支配は弱まる… 咲さんは見えてはいるけど思い通りにコントロールはできていないはず)

結衣「ツモ! リーチ一発ツモ一通ドラ4! 8000-4000!」


東三局 親:結衣

咲(嶺上牌の支配をやめて普通のアガリを目指せばその方が早い…)

咲(…)

咲(そんなの冗談じゃない!)

咲(私の領域に土足で踏み込まれて黙っていられるわけがない! 真正面から倒す!)

咲「ツモ! 清一嶺上開花! 6000-3000!」

東4局

あかり(結衣ちゃんと咲さん… すごい睨み合ってるのにニコニコして楽しそう…)

照「ツモ。 混一混老小三元対々發中。 8000オール」

結衣・咲「!?」

照「お互いそれだけ削り合ってたら私は好き放題出来たよ」

あかり(わぁ… すごいなぁ…)

照「赤座さん」

あかり「はっはい!」

照「一切争うことのないとても仲の良い友人というは確かに素晴らしい」

照「しかし、自分の全力をぶつけて真剣勝負のできる友人もまた素晴らしいものです」

照「あなたは争い事が嫌いなのかもしれない。 だけどこのような熱い勝負の場で遠慮してしまうのはもったいないですよ」

あかり「真剣勝負かぁ…」

結衣「確かに相手を本気で倒そうとしてるあかりは見たことない。」

あかり「でも嫌われちゃったりしないかなぁ」

咲「大丈夫。 本気で戦えることってとても楽しいですし負けても相手のこと嫌いになったりはしないですよ」

結衣「それあかりは本気出せばみんなに勝てるって言ってるようなものだぞ…」

あかり「そんなこと思ってないよぅ…」

あかり「でもわかったよ! 真剣勝負でもっとみんなと仲良くなりたい!」

あかり「あかり頑張るね!」ゴッ

照(赤座さんの目に光が戻った… どんな打ち方をするのか楽しみだな…)

東4局一本場

あかり(まずは咲さんの嶺上開花が厄介だから対処するよぉ)



あかり「カン!」

咲「えっ…」

あかり「わぁい! 赤ウーさんツモったよぉ!」

あかり「嶺上ツモ混一三暗刻南白ドラ1! 3100-6100!」

咲(何なのこれ… 赤ドラの支配が私の嶺上牌の支配より強力ってこと? でも支配されている感覚はなかった…)

あかり(ふふっ。 戸惑ってる戸惑ってる)

あかり(これが気配を消すという特性の使い方だよぉ。 当たり牌は掴んだ時点で負けだからその気配を消して打つなんてリスク高すぎだよねー)

あかり(嶺上牌への不信感を持っている間は大人しくしててもらうよぉ)

照(赤座さんから場を支配してる雰囲気はなかったがその気配を消していたのか… これは厄介だな…)

南一局

あかり(照さんは何してくるか分からないからとりあえず保留で、咲さんと結衣ちゃんを抑えながら点を稼ぐよぉ)

あかり「ダブリー一発ツモドラ1は2000-4000」

咲(また赤ドラ… しかも一発ツモ…)

照(赤ドラの支配力はすごいな… 阿知賀の先鋒の子からも奪えるんじゃないか?)


南二局

咲(どうすればこの子を止められるのだろうか?)

あかり「結衣ちゃんダメだよぉ… あかりは結衣ちゃんのことちゃんと見てるからこっそり変なことしちゃ」

結衣「んなっ!」

あかり「ツモ! 白ドラ4は4000オール!」

咲(船見さんのような相手の隙や弱点を狙う打ち方では赤座さんに柔軟に対応されてしまう… それなら自分の得意な領域で力で圧倒するしかない…)

あかり(咲さんの目から迷いが消えたよぉ… しかも自分の領域を侵された怒りで力が増してるよぉ…)

南二局1本場

あかり(あぁ… マズイ… この局は間に合わない…)

あかり(結衣ちゃんと咲さんの2人で妨害してくるなんてひどいよぉ)

咲(親の連荘を許すわけにはいかないから)

結衣(利害の一致ということで協力するよ)

咲・結衣(でも1人で支配を崩す方法が見つからないと試合では勝てない…)

咲「嶺上ツモのみ… 900-1700…」

あかり(咲さんの嶺上開花は相変わらず綺麗だし、あかりに対する妨害も結衣ちゃんの正確な支配力のコントロールがあってこそ成せる技だよねぇ…)

あかり(いやいや感心してる場合じゃないよぉ! どうにか対応しなきゃ)

咲(赤座さんの親は流したけど、問題はこれからだよね…)

結衣(南場はいいとこがないから頑張らないと…)

南三局

あかり「…」ニコニコ

咲「…」ゴゴゴ

結衣「…」ゴッ

照「ツモ純チャン一盃。 2000-4000」

あかり・咲・結衣「!?」

照「3人とも楽しそうだったけど、私のこと忘れないで欲しい…」

あかり(照さんだけはよくわからないよぉ… 何もしてなかったり、急に存在感出したり、ほんとよくわからないよぉ…)

咲(お姉ちゃん縛りを守ってないけど要所要所で強い支配… 取れるところで確実に取りに来るメリハリのある打ち方だなあ)

結衣(なんだかんだ照さんが1位か… 私たちのことすべてお見通しみたいで怖いな…)


オーラス

結衣(ビリの私でも跳満ツモで一位になれるくらいの点数差か)

咲(跳満ツモくらいならみんな簡単に出るから点数差は気にすべきではない…)

あかり(ロンアガリなんて期待できないからここでツモった人が勝ちだよぉ)




………

……



ツモ!




あかり「ツモ清一七対子。 4000-8000」

咲「筒子の清一七対子ですか…」

結衣「二つのお団子か…」

照「いきなり打ち方が変わったからびっくりしたよ」

あかり「奥の手はこういう時に使うものだよねぇ」ニコニコ

咲「赤座さんってニコニコしながらえげつないことするよねえ」

結衣「私もびっくりしたよ。 本気のあかりってこんなに強かったんだな…」

あかり「いやいや… 結衣ちゃんと咲さんは東場で削り合ってたからかなり消耗してたでしょ? 万全の状態だったらこうはいかないよぅ」

照「みなさん忘れてると思うけど、負けた3人は赤座さんの言うことを聞くってことでいいんだよね?」

結衣「そういえばそんなルールありましたね…」

咲「勝負に夢中になってて忘れてたよ」

照「では赤座さん願い事は?」

あかり「うーん… それじゃあ」






あかり「この4人ずっと友達でいようね!」





結衣「ふふっ、あかりらしいね」

照「とても可愛らしい」

あかり「かわいいだなんてそんな//」

咲「もっと望んでもいいのにー」

あかり「あっそうだ! じゃあもう一つお願いしちゃおうかなぁ」

結衣「あかりの言うことなら何でも聞くよ」

あかり「あー… 結衣ちゃんには特に無いかなぁ…」

結衣「」

あかり「照さん、咲さん!」

咲「はい!」

照「なんでしょう」

あかり「あかりと結衣ちゃんのことを苗字じゃなくて名前で呼んでください!」

咲「そういうことなら… あかりちゃん結衣ちゃんこれからもよろしくね!」

あかり・結衣「はい!」

あかり「さあ照さんも!」

照「あっあかりさん、結衣さん//」

咲「お姉ちゃん何で照れてるの?」

照「ちょっと恥ずかしくて…」

あかり「照さんが照れてる…」

結衣「ぶぶっ」

咲・照「えっ!?」

おまけ

咲「ちょっとお姉ちゃん!」

照「どうしたの? 咲…」

咲「この点数差どういうことなの?」

咲 :-9900
あかり:+21600
結衣 :-11700
照 :0

あかり「嘘でしょ…」

結衣「この半荘で±0ってことだよね…」

咲「真剣勝負の楽しさについて熱く語ってたお姉ちゃんがこれとか説得力がないよ」

照「±0に関しては咲に言われたくないなあ」

咲「んなっ!」

咲「インハイは別にいいの! 大事な友達の前でそんなことしたのが問題だって言ってるの!」

照「仕方なかったんだよ… 3人が楽しそうに打ってるから邪魔したくなかったんだよ」

あかり「ちょっと照さんのこと見損なっちゃったかなぁ…」

照「あっ…」

照(その目はやばい… とてつもない罪悪感が…)

結衣「まあまあ… まだ時間もあるしもっと打ちましょうよ」

咲「そうだね! 次は負けないよ!」

あかり「あかりだって!」

照「ふう…」

咲「ふう… じゃないよお姉ちゃん! 今度はちゃんと打ってよね!」

照「わかった…」

結衣(この3人と打つのは骨が折れるなあ…)

本当に終わり

おまけ2

咲「そういえばあかりちゃんと結衣ちゃんはインターミドルには出場しなかったの?」

結衣「あーそれは…」メソラシ

あかり「京子ちゃんが原因でね…」

照「その子もお友達?」

結衣「うん… 手先が異次元レベルで器用な友達なんだけど…」

あかり「調子に乗って試合中に燕返しをやって…」

結衣「そのままバレて失格。 私たちは地区大会一回戦負けってわけ…」

咲・照「」

あかり「でも勝つことが目的じゃなくてみんなで楽しむことが目的だったから…」

結衣「審判に見つかった時の京子の顔は傑作だったな」

咲「愉快なお友達なんですね」

結衣「そうそう ムードメーカーでいつも私たちを引っ張っていって」

あかり「とても元気いっぱいなんだよぉ」

結衣「今度お2人にも紹介しますよ」

照「それは楽しみですね」

ピンポーン

本当におわおわり

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