爽「やるしかないか――パウチカムイ!」 咲ネリー恭子「!?」 (50)

短編です

※ 注意 ※

以下の要素を含みます

・性描写
・レズ
・近親相姦
・宗教や神を冒涜するような表現
・ゲス爽の毒牙にかかる咲さん

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1451401786

咲「あっ……!」

ネリー「うっ……!」

恭子「んん……!」

咲(なにこれ……なんか、変な感じ……)

ネリー(何をした獅子原!)

恭子(ちょ、これ、このカンジ……)

爽(パウチカムイは淫欲の神。同卓者全員をエロい気分にすることができる。
  ぶっちゃけ、麻雀とは何の関係もない能力だ!)

恭子「んっ……」

恭子(ヤバ……ツモるだけで感じる)

恭子「……」タンッ

恭子(打牌も一苦労や。これはもうなんかやられてるとしか思えへん。
   こんなん最後まで持つんか……?)

爽(体中が敏感になってる今、神経の集中する指先に物が触れるだけで高ぶっちゃうだろ?
  ツモ・打牌と1巡で最低2回の刺激にいつまで耐えられるかな)

ネリー「……」

爽「あれ? ヴィルサラーゼさんの番だよ。鳴くのかな?」

ネリー「わかってるよ……ふうっ……!」

ネリー(やっぱりこれ、ひとりでシてるときとおんなじ感覚)

ネリー「……くっ」タンッ

爽(ひひ……耐えてる耐えてる。あの警戒の仕方、どういうことだかわかってるな。
  国が違えどやることは一緒ってね)

咲「あんっ……!」

爽(同じ1年生でもこっちは初々しいね。
  知らないってことはないだろうけど、自分でしたことないのかな?)

咲「ひゃあっ!?」タンッ

爽(いいねいいね。何度でも見たいそのかわいらしい反応。
  でもいろいろ揺さぶりかけて早めに決着つけないとな。だって――)

爽「……うっ……あっ……と」タンッ

爽(これ自分にもかかっちゃうからな! 思ったより声我慢するの大変!)

恭子「……」タンッ

ネリー「……」タンッ

咲「ひうっ……」タンッ

爽「……」タンッ

爽(声出ないねー、いいけど。すごいね皆さん、精神力高いね。
  一部を除いて表面上はもう平静保ってやがる。ここは思考に影響が出るまで仕掛ける!)

恭子「……」タンッ

爽「ポォン!!」

恭子「ひゃんっ!」ビクッ

爽(大声でビビらせれば反射的に体が動く。そうなりゃ椅子でこすれて刺激されちゃうね)




みさき「これは……相手を萎縮させる作戦でしょうか?」

理沙「つらよごし!」

恭子(くっ……コスいマネしよって。鳴き合いなら負けられへん!)

恭子「チー!」

爽(チャンス――私の河から牌を取る末原さんの手を思いっきり……撫でる!)

恭子「ああぁん! ――な、なんや!?」

爽「あっと失礼。山を直そうとしたらかち合っちゃったね」

恭子「……気をつけてください。……ふうぅ~」

爽(くくっ、大分感じてたな。隙あらばおさわりしてやる)

由暉子「さっきの姫松の人の声すごかったですね。爽先輩の手が触れただけなのに」

誓子「また何かに助けてもらってるのかしら」

由暉子「何か?」

揺杏「んー、なんて言ったらいいか……昔から爽って気が多くてさ」

誓子「同じ学校で二股なんてすぐバレるのにね」

揺杏「うん。んでケンカになったんだけど、2人ともまとめて満足させて丸く収めちゃったんだ」

成香「満足……?」

由暉子「……」

揺杏「それからの爽は修羅場に巻き込まれてもいつも無事で、そのたびに“助けてもらった”
   って言うんだけど、何に助けられたかは言わないんだよね。
   まあせいぜい数ヵ月に一度とかそんなもんだけど」

誓子「そんなだから、一時はヒモみたいな生活してたわ。
   有珠山のゴールドフィンガーとか言って」

由暉子「かっこいい!」

成香「ヒモってなんですか?」

誓子「……」

揺杏「……」

誓子「まあ爽の近くにいる人の感度があまりにもいいときは、
   その何かにまた助けてもらってるのかもしれないわね」

爽(何も考えず神頼みするだけで思考がトぶ相手じゃない。
  接触も下手するとイカサマや妨害行為と取られてしまう。タイミングが大事だ)

咲(うう……獅子原さんなんか怖いよ。卓に頬杖ついてて顔が近い……。
  マナー悪いけどうちのチームも人のこと言えないしなぁ)

爽(注意されればやめるしかないけど、どこの高校も口とか態度悪い人いるし。
  こっちもなりふり構ってられないんだ。これくらいとおせ)

咲(集中集中。ただでさえツモが対面の山で遠いんだから、
  意識しないと余計に体がこすれて声が出ちゃうよ……よいしょ)

爽(今だ――狙うは耳!)

爽「フゥーーッ」

咲「ひゃあんっ……!」

爽「あ、失礼。あまりにツキがなくてついため息が出ちゃった」

ネリー(こいつ……耳に息を吹きかけたな)

恭子(やりたい放題やないか……!)

ネリー(いろいろジャマしてるみたいだけど、対面のネリーにはできないよ。
    ……ん、さっきからなんだか視線を感じる)

爽「うん、いいねいいね」

ネリー(こいつ、ネリーの顔ばっかりじっと見てる……。
    恥ずかしがらせる気なんだ。でもそんなので動揺しないよ)

ネリー「ロン! 2600!」

ネリー(どう、直撃してやったよ)

爽「……綺麗な手だな」

ネリー(……? ただの白ドラ1なのに……違う! こいつ牌じゃなくてネリーの手を見てる!)

爽「それに形が良い」

ネリー(今度は胸を見て言った!)




みさき「綺麗、でしょうか? 三色手や一気通貫がらみの手ならよく綺麗だと言われますが……」

理沙「……白! 暗刻!」

みさき「そこですか……? テンパイ形も多面張ではなく1枚切れの単騎待ち。
    何をもって良い形と言っているのでしょうか?」

理沙「玄人好み!」

爽「デカけりゃいいってもんじゃないんだよなー。
  ヴィルサラーゼさんみたいにちゃんと形が整ってて、その上頭も冴えてるなんて惚れ惚れするね」

ネリー(今度は頭を褒められた!?)

爽「それに白の暗刻ってのがヴィルサラーゼさんらしいよね、また」

ネリー(白がネリーらしい? どういうこと……はっ! また……股。
    そして白……つまりパイパン! ネリーがこの歳でまだ生えてないのを知ってる!?)

爽「いいと思うよ。私は好きだな、神聖な感じで」

ネリー(まずい……そんなふうに体の一部を褒めたりコンプレックスを受け止めたりされると……
    ときめいちゃいそうだよ……)




みさき「打点は場面に応じて必要な高さがあるというのはわかりますが、
    雀頭は一索……符は上がりませんね」

理沙「古役! 金鶏独立!」

みさき「ああ、そういうこだわりですか。白が神聖というのはどういうことでしょう」

理沙「……白魔術!」

爽「そうそう、点棒渡さなきゃね。2600か……400バックで」

ネリー「……はい」

爽「おっと」

ネリー(やっ!? 手、掴まれてる……!)

爽(点棒を落としそうになって咄嗟に掴んだ……もちろん演技!)

爽「やっぱり、綺麗だな」

ネリー(やめろ獅子原……いつもならなんてことないけど、エッチな気分になってるときに
    サトハ並のイケメンスマイルで目を見てそんなこと言われたら……)

ネリー(パンツがネリネリだよ)

恭子「んぅ……!」タンッ

ネリー「やぁっ……!」タンッ

咲「うひゃぁ!」タンッ

爽(よしよし、揺さぶった甲斐があったな。声我慢できなくなるほど高ぶってるね。
  気づいてるかい皆さん、さっきから内股で悶えて顔が赤く染まってること)

恭子(はぁ……切ないわ……アソコがジンジンする……。
   このままじゃ対局に集中できひん……触りたい)

ネリー(全国中継されてるところで大っぴらにオナニー始めるわけにもいかないから、
    なんとかバレないように触ってスッキリするしかない)

咲(なんか不思議な感覚……頭がボーっとして、ふわふわして……)

恭子(おかしい……獅子原も最初は私らと同じように反応しとったはず。
   けど私や臨海に触ったときも自分は平気そうやった……もう慣れたんか?
   いつも罪悪感に苛まれながら知人妄想ひとり遊びの日々な私と違って経験豊富なんか?)

爽(いつかの雑誌で末原さんのコメントが載ってたな。1年半くらいずっと同期と三麻やってたって。
  末原さんの3人の時間はムダにならず、今の末原さんを形作っている)

爽(私はその間暇さえあればヤッてた。麻雀経験に差がありすぎて太刀打ちできないと思ってたけど、
  今は違う。それもまた力になっているから――!)

恭子(ヤバ……めっちゃ濡れてる。みんな同じくらいに濡れてるとは思うけど、私が一番ヤバい。
   パンツという防波堤が決壊してもみんなスカートで隠れるけど、私はスパッツや!
   こんなことなら後半戦も監督の言うとおりスカートのまま出るんやった……)

爽(宮永さんは一番耐性なさそうだから、ほっといてもしばらくはまともに打てないだろ。
  やっぱ狙うべきは2位の末原さんだな)

爽「お、いいとこ入ったな~」

恭子(なんでこっち見て言う――! 舌なめずりを……私に見せつけるように!
   なんやその淫靡な舌の動きは!)

爽「ん~、どれ捨てようかな~」

恭子(そんで牌を触る手つきがなんかやらしい! そんな高速で盲牌する必要あらへんやろ!
   こいつ上手そうやな……。アカン、想像してしもた……)

爽(ひひ……悶えてる悶えてる。されるとこ想像しちゃったかな?)

恭子(染み出したらバレる……足組んで死守や!)




みさき「末原選手が珍しく足を組んでいますが、牌を取りづらそうにしています。
    ここにきて慣れない体勢で打つのはどんな意味があるのでしょう」

理沙「……宮守! リスペクト!」

恭子(ああ……チームメイトも善野監督も見てるこの場でアヘ顔晒してイッてもうたら、
   新しい世界が開けそうや……もう思いっきりオナってまうか……)

爽(そろそろ限界じゃないの? 欲求不満で思考力はどんどん下がる。
  もしタガが外れてスッキリしたとしても、公衆の面前で堂々と自慰を見せつけたとなっちゃ
  羞恥心でまともに打てないだろ。そうなりゃ1校脱落だ)

恭子(いや……未知の快楽に対してはもっと最悪まで警戒したほうがええ。
   それで監督に騙されたこと何回もあるし)

  郁乃『末原ちゃん知ってる~? エッチするときとろろ芋塗るとめっちゃ気持ちええよ~』

恭子(まあ、その度に漫ちゃんをからかって憂さ晴らししてたんやけど)

  漫『話が違いますやん末原先輩! こんにゃくで尻を叩いても1巡先なんて見えませんでしたよ!』

  恭子『しらんがな』

恭子(ふふっ……園城寺の家がこんにゃく農家って話も信じとったな。
   ん……ちょい待ち…………1巡先……リー棒……立てる……これや!)

爽(リーチか? まだテンパイまで持ってくくらいの思考力はあるのか。いや……しない――!?
  リー棒を自分の胸の上に突き立ててる! あれはおそらく乳首の位置!)

恭子(どうや! これならリーチするかどうか迷って手遊びしてるようにしか思われへん!)




みさき「末原選手、リーチ棒を手に取りましたがまだ三向聴。これは……?」

理沙「……未来予知! トリプル!」

爽(だけど左手だけで、千点棒で先っちょいじるだけなんて、
  じれったくてよけい火照っちゃうんじゃないの?)

恭子(このもどかしい感じ――ちょっと思い出したわ、昔さんざんやったっけか……3P妄想。
   私を取り合う主将とゆーこに2人がかりで攻められるシチュとか)

恭子(レギュラー落ちして立場逆転した漫ちゃんと絹ちゃんにオシオキされるシチュとか。
   身動き取れない状態で善野監督と赤阪監督のプレイを見せつけられるシチュとか)

恭子(実際には妄想の焦らしプレイとは全然ちゃう。そんなんはわかってんねん。
   でも私は3Pに慣れてる。それが多少はつながるってもんやろ? この場でのイキやすさに)

爽(うっお……気持ちよさそうにしちゃって。末原さんって強気に見えて実態はたぶんドMだよな。
  カムイを雲散させるほどはイケないと思うけど、念には念を入れて……)

爽「うーん、ドラ勝負!」タンッ

恭子「っ! チー!」

恭子(あっ! つい鳴いてもうた)

爽(リー棒オナニーとはなかなか考えたもんだけど、門前じゃなきゃ不自然だよね)

恭子(くっ……棒はしまうしかない。イケず終いやった。
   なんなんやこの卓……予想外に快楽物質、略して快物の見本市。
   普通のオナニーさせてーな。もうめげたいズリたいつらいつらい)

爽(相当つらそうだね、指がカタカタしてる)

恭子(落ち着け……波が引くまで時間を稼ぐんや)

恭子「……カン」

恭子(ぐぅっ……全然治まらへん。こうなったらリンシャン牌ツモる勢いで胸触るか……
   けどやっぱ制服とブラ越しじゃ刺激が足りひん……アカン、もう……もう……)

恭子「もういい、股間や!」

爽(あまりの性欲にネジが飛んだか――いや、ギリギリ太ももで踏み止まった。しぶといね)

爽「今なんて?」

恭子「……もいっこカンゆうたんです」

恭子(あっぶな。槓材あって助かったわ。メゲたらあかん、考えるんや。
   ここで思考停止したらほんまに隠すとかごまかすとか考えないでサル並になる気がする。
   なんとかオナってるのがバレんようにイク方法は……はっ!)

爽「ちっ、親流れちゃったか。これで東ラス、末原さんの親だね」

恭子「そうですね……それじゃ……」

爽(なんだ、サイ振るだけなのにやけに集中してるな。
  すぐ配牌取り始めるのに腕組みなんかしてかっこつけて――!
  裾がちょっとめくれてる! 隠れて見えないけど、右手だけ服の中に入れてるな!)

恭子(これなら利き手で直にいじれる。腕で隠してるから周りにはいじってるの見えへんやろ。
   日頃からやってるポーズやから不自然でもない。さあ、サイコロ転がして乳首も転がすで!)

恭子「んんっ! イクッ!」ビビクン

爽(バカな。ボタンを押してサイの目が出るわずかな間に、胸だけでイッたのか)

恭子(これが善野監督(妄想)から受け継いだもの……
   赤阪監督(妄想)が買ってくれた超早オナりや!)

爽(まだだ……1回絶頂に達したぐらいじゃパウチカムイは満足しない。
  解消は一時的なもので、よけいに発情する。
  他の2人の思考が鈍ってる今のうちに追い打ちを――)

ネリー「もうオナってるよ――――あん……」

爽「え!?」

爽(左手が袖から出てない! ゆったりした服のおかげで手を袖から抜けたんだ。
  右手で牌を扱いながら、左手は服の中で見えないように体をいじくり回してる!
  あの服なら下半身にも簡単に手を持っていけるだろうな、やられた)

ネリー(今こそ飛翔のとき――)

ネリー「あ、あ、ああぁ、んん~~~~~ッ!!」ビクン

爽(イキやがった……でもパウチは――)

ネリー「エルティ……ん、ん、はっ、はぁっ、ああぁぁ~~~ッ!! オリ!」ビビクン

爽(連荘だと!?)

ネリー「あ、また、イク――――ッ!! サミ!」ビビビクン

爽(終わらない……どこまで続ける気だ……!)




みさき「末原選手が体を小刻みに震わせたと思ったら、今度はヴィルサラーゼ選手です。
    長いですね。なんか……大丈夫なんでしょうか」

理沙「……武者震い!」

ネリー「……はあ……はあ……ルヴァ……」

爽(八連荘……これはさすがに……。
  まいったな、南場が残ったままパウチが……帰ってしまった――)

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「ありがとうございました!」



みさき「Bブロックは臨海女子と清澄が決勝進出を決めました。
    前半はなんだかどのチームも力を出し切れていないようでしたが?」

理沙「熱戦! 死闘!」

みさき「はあ……。今最後の選手が退室し、対局室には若干の寂しさが……
    あれ、どの椅子にもシミのようなものが」

理沙「汗! ただの汗!」

爽「あー、届かなかったな。泣き濡れるところなのかもしれないけど、そんな気分じゃねーや。
  それよりパンツが泣き濡れて気持ち悪い」

爽「パウチカムイの効果が消えたとはいえ、あの2人と違って発散してないからな。
  やっぱちょっと疼くよな……トイレで気合い入れてから戻るか。ん、あれって……」

咲「うう……」

爽「宮永さんじゃん。どしたの、キョロキョロして」

咲「あ、獅子原さん。おトイレ行ってから戻ろうと思ったんですけど、場所がわからなくて……」

爽「そっか。私も行くところだったんだ。ついてきなよ」

咲「よかった、お願いします」

爽(マジ? これいいの? こんなムラムラしてるときにさあ、
  こんなかわいい子に絶好のシチュエーションで頼られるって……そういうことでしょ?
  体張ってがんばった私に天からのご褒美か?)

咲「あれ、こんなに遠かったっけ……」

爽「試合終わったばっかで混んでるだろうからね。
  あんまり人の来ないこっちの方なら空いてると思ってさ。ほら、着いたよ」

咲「ありがとうございます、助かりました」

爽「いーえ」

咲「それじゃ……」

爽「……」

咲「ふう……って、え? え?」

爽「しーっ。隣の人に変に思われるよ」

咲「どうして一緒に入ってくるんですか!?」

爽「いやー、手伝ってあげようと思って」

咲「そこまで切羽詰まってませんけど」

爽「おしっこの方じゃなくて、こっちの方」

咲「ひうっ!?」

咲(なんで私、ちょっと前まで試合してた初対面の他校の上級生と一緒に
  トイレの個室に入って胸揉まれてるの!?)

爽「宮永さんさぁ、試合中エッチな気分になっちゃったんでしょ?」

咲「ぅ……」

爽「そんでその時味わったのが気持ちよくなっちゃったけど、
  中途半端に終わっちゃってスッキリしないんでしょ?」

咲「違います、ほんとにトイレに――」

爽「大丈夫だって、任せときな。べつに恥ずかしいことじゃないんだ。
  私が最適な処理の仕方を教えてあげるよ」

咲「そんなの、べつに」

爽「自己流は危ないよ。傷つけたりバイキン入ったりして病院行くことになるよ。
  医者でも知らない男に見られるの恥ずかしいでしょ?」

咲「え……でも」

爽「私はこう見えても医学部目指して勉強中だから。安心しなよ。ほら、脱いじゃおうか」

咲「ちょ、ちょっと、下着脱がせないで!」

爽「そのセーラーも脱いじゃいなよ。
  あなたを訴えて下着を取ろうとする者には、上着をも取らせなさい。
  マタイもそう記してるよ」

咲「それ絶対意味違いますよね!?」

爽「しょーがねーな、自分で脱げるの?」

咲「はい、大丈夫ですから」

爽「そっか、わかった。じゃあ自主性を尊重するよ」

咲「……あの、そこに居られたら脱げないんですけど」

爽「なんで?」

咲「当たり前じゃ――って、なんで獅子原さんまで座ってくるんですか!
  どんな格好ですかこれ!」

爽「知らない? 対面座位ってやつだね」

咲「そういうことじゃなくて――あんっ……」

爽「耳弱いのかな? 息吹きかけたときもかわいい反応してたよね」

咲「……びっくりした、だけ――!?」

爽「首筋も敏感なんだね。おとなしそうな顔して、実はもう経験済みだったりするの?」

咲「そんなの、ありま、せんっ」

爽「じゃあこんなふうにおっぱい揉まれたり」

咲「い、やぁ――っ!」

爽「首筋を吸われたり」

咲「んんっ!」

爽「おしりを撫で回されたりは? ある?」

咲「ない……です……っ!」

爽「感度いいのに。自分でアソコいじってみたことぐらいあるでしょ?」

咲「あ、りませ、ん……あっ!」

爽「ほんと? 上の兄姉がいる子ってそういうことはマセてるイメージあるんだけど」

咲「きょうだい……?」

爽「宮永照ってお姉さんでしょ?」

咲「なんで、知ってるんですか」

爽「そりゃわかるよ。宮永さんと宮永――みやながみやながって紛らわしいね。咲って呼ぶよ」

咲「えっ……」

爽「咲とチャンピオンってそっくりだもん」

咲「……もう何年も離れて暮らしてますから」

爽「まあそうか。長野と東京だもんな。じゃあ今だけ私が姉の代わりということで甘えていいよ」

咲「姉妹だったらこういうことしませんよね!?」

爽「べつにおかしいことはないよ。愛の形は人それぞれだ」

咲「……」

爽「それにこれは性教育の一環だから。いきなり実地体験だけど」

咲「獅子原さんって」

爽「私だけ名前で呼ぶのもバランス悪いから、爽って呼んでよ」

咲「……爽、さん。いつもこういうことしてるんですか?」

爽「医の道を志す者としての使命かな。でも、使命感だけじゃないのは初めてだ。
  咲だからしてあげたいって思ったんだよ。さっき同卓して運命を感じたんだ」

咲「ほんとですかぁ?」

爽「ほんとだよ――」

咲(あっ!? ……ファーストキスだ……)

爽「――ぷはっ。信じてくれた?」

咲「……ちょっとだけ」

爽「咲は自分の魅力に無自覚だね。いや、気づかないからこそなのかな」

咲「え?」

爽「野の百合のように天然の美しさがあるってことだよ。私もそこに惚れたんだ」

咲「え、そんな……」

爽「それに、私は敬虔なクリスチャンだからね。
  人にしてもらいたいと思うことを人にもしなさい。その教えを大事にしたいんだ……」

咲(またキス――!? なんか入ってきた!)

爽(べろちゅーも初めてっぽいな)

咲「んっ……ふっ……」

咲(あ、これ、気持ちいい……私のことほんとに特別だって思ってくれてるのかな……)

爽(やっぱこういう子は押しの一手だよなー。末原さんにも押せ押せでいってみようかな。
  ヴィルサラーゼにはさすがに警戒されるか。いや、発毛のツボってネタで……)

咲「ふぁ……」

爽「キスだけで目がトロンとしちゃったな。んじゃがばーっと。
  うん、セーラーはゆったり気味でめくりやすいのがいいね」

咲「あ、わっ」

爽「はい、裾持ってて」

咲「え、え?」

爽「ほら、検診でも受けてるつもりで。ブラは外さないでずらすだけにしとこうか」

咲「あっ……」

爽「いいねいいね。色も形も綺麗だね」

咲「ぅわわ」

爽「そう恥ずかしがらなくていいのに。人の体は芸術品だよ。
  私が画家だったら後世に残すために咲の芸術的な裸体を描きまくるね」

咲「なんですかそれ!」

爽「褒めてるんだよ。どれどれ、質感を表現するためには手触りも確かめなくちゃな」ムニュ

咲「うあっ……」

爽「味も見ておこう」チュパ

咲「え――ひゃぅ!」

咲(うわ……おっぱい吸われてる……これは恥ずかしいっ!)

爽「弾力はどうかな」コリッ

咲「やあぁ!」ビクッ

爽「おわっ。そんなしがみついてくるほど感じちゃった? 甘噛みは刺激強かったか。
  それじゃじっくり揉みほぐしてあげようか」

咲「ん……ふっ……」

爽「……大分蕩けてきたかな。じゃあ下脱いで」

咲「え……」

爽「そのままでもいいけど、これ以上パンツ濡れるとほんとにおもらししたみたいになるよ。
  今でもけっこうヤバイんじゃないの? 替え持ってんの?」

咲「でも……」

爽「恥ずかしいってんならちょっとずらすだけでもいいよ。早くしないと私が脱がせちゃおうかな。
  脱がされる方が恥ずかしいと思うけど」

咲「うぅ……」スル

爽「うーん、半脱ぎってエロいよね。あ、糸引いてる」

咲「やっ、言わないでくださいよぅ!」

爽「あはは……」

咲「あ、あの……」

爽「ん? わかってるって。むりやり指突っ込んだりしないよ。処女は大事に取っときな」

咲「……はい……」

爽「それに、女の子の一番気持ちいいところはこっちだしね」クチュ

咲「ふあぁっ……!」ビクッ

爽「うん、よーく濡れてるね。ヌルヌルして気持ちいいでしょ?」クチュクチュ

咲「や、あ、あっ、はっ……!」

爽「ものすごく敏感だからね、最初は優ーしく指の腹で撫でるように」

咲「んん――――!」

爽「慣れてきたらちょっと強めに押してやったり」

咲「うあっ!」

爽「小刻みにこすってやったり」

咲「はっ、はっ、はぁっ……!」

爽「うん、良い感じにできあがってきたね……」

咲「うぅ……えっ!? 爽さん、指が……」

爽「ん~?」

咲「あの、指、なんか、入ってきて……」

爽「先っちょだけね。こうやって入口を刺激してヌルヌルの分泌を促してやるんだよ」ツプ

咲「あ……ん……」

爽「ここはデリケートなところだから、しっかり濡らしてやらないと」グチュ

咲「ん……ん……」

爽「でもこっちも気持ち良いでしょ? ギュってしめつけられるよ」

咲「恥ずかしい……ですっ……!」

爽「実はね、もうちょっと奥にすっごく気持ちいいところがあるんだよ」

咲「え……でも……」

爽「奥っていっても私の短い指で届くぐらいだよ」

咲「……」

爽「咲がちょっと腰を前に出せば届くんじゃないかな」

咲「……」

爽「ちょっと力が抜けて腰が動いちゃっても事故だよ事故。
  それに私の細い指一本ぐらいじゃヴァージンのままだって。大丈夫」

咲「……そう、ですよね……ふあぁ……!」ズプ

爽「あ、中指全部入っちゃったな。この上のところを引っかいてやると……」グチュグチュ

咲「ああぁっ! んん~~!」

爽(で、同時に親指で外も刺激してやる)クチュクチュ

咲「やっ、いやっ! あっ、なんか、くるっ……!」

爽(そろそろイキそうだな……ここでピタリと止める)

咲「あっ……え?」

爽「……」

咲「あ、の……」

爽「と、こんな感じでするんだよ。わかった?」

咲「え、はい……」

爽「さ、じゃあ自分でやってみな。初めてじゃああんまり気持ちよくなれないかもしれないけど。
  でもこれはレクチャーだからなー。私が最後までしちゃうわけにはいかないよね」

咲「……」

爽「まあ、咲がしてほしいっていうんなら別だけど」

咲「……っ!」

爽「どしたの? しないの?」

咲「あの……」

爽「ん~?」

咲「爽さんが……して、ください……」

爽「そう? いいんだな?」

咲「はい……お願い、します」

爽「それじゃ一気にイカせてあげるよ」ズプ

咲「ひあっ……!」

爽(中指で中、親指で外、左手は胸の大サービス)クチュグチュ

咲「あ、あ、あ、あぁ、ああ~~~ー!」

爽「声デカイよ、口も塞いじゃおうね」

咲「ん、んぅ、んんん~~~~!」ビビクン

爽「イッちゃったね。初めてで変則四面張はちょっとハードだったかな」

咲「あ……はぁ……」ビクビク

爽「ちょっとは落ち着いた?」

咲「はい……まだちょっと力入んないですけど……」

爽「それにしてもやっぱり感度良いね」

咲「そうなんですか?」

爽「そりゃもう。これは一種の才能だ。
  それなのに今まで全然してこなかったって言うんだから、宝の持ち腐れだね」

咲「……」

爽「まあ奥手そうだしパートナーいないのはべつに普通のことだけど、
  ひとりエッチなんて咲ぐらいの歳だったらみんなやってるよ」

咲「えぇ~」

爽「ほんとだって。そういう行為があるってこと、知らなかったわけじゃないでしょ?」

咲「……知ってはいましたけど」

爽「まわりの子がそういう話してるの聞いたりしない?」

咲「たまにありますけど……」

爽「でしょ? それで1回もしてみたことないって、なんかトラウマでもあんの?
  それとも最初にしてみたとき怖いことでもあった?」

爽(トラウマの解消って名目でもう1戦いけるな)

咲「……誰にも言わないでくれますか?」

爽「もちろん。デリケートなことだし、約束は守るよ」

咲「……私、小っちゃい頃にお姉ちゃんがひとりでしてるところ見ちゃって……」

爽「うわ、そりゃ可哀想に。それでトラウマになっちゃった?」

咲「ううん。その頃はよくわかってなくて、私言っちゃったんです。
  “お姉ちゃんそこ触ると気持ち良いの? 手伝ってあげる”って」

爽「……」

咲「それでその日から毎日、お風呂とかお布団とかで……。
  お姉ちゃんがもうしなくていいって言っても、遠慮してるんだと思って強引に。
  私、やっとお姉ちゃんの役に立てると思って……」

爽「……そのときのお姉さんの反応ってどんな感じだったの?」

咲「すっごくこう、体が跳ねるんです。ビクビクッて。
  いつも最後はそのままぐっすり寝ちゃって」

爽(それ失神してんだろ)

咲「後になってわかったんです。姉妹でそんなことするのおかしいんだって。
  お姉ちゃんが家を出て行ったのも、そのせいなんじゃないかって」

爽(そりゃ気まずすぎるし、逃げ出したくもなるわ)

咲「だからそういうことが怖くなって、ずっと避けてきたんです」

爽「それでひとりエッチもしてなかったってことね」

咲「はい。……でも爽さんのおかげでその呪縛が解けた気がします。
  おかしくないって言ってくれて、優しくしてくれて」

爽(ん……? なんかヤバい予感がする)

咲「今日は……いいんですよね」

爽「……いいって?」

咲「今日はこれ、アガってもいいんですよね!?」

爽(うおっ! 目がやべえ! アガってるどころじゃねー、キマってやがる!)

咲「爽さん、とってもよくしてくれたから、今度は私がしてあげますね」

爽「いや、私はいいよ。どっちかっていうと攻める方が……」

咲「あは、遠慮しないでください」

爽(逃げろ――げ! 引っ張られて背面座位状態になっちまった!)

咲「腰細いですね……お腹すべすべでうらやましい」

爽(ひい~~! 服の中に手が入ってくる! やっべ、肌触られるだけで感じる……)

咲「ふふ……爽さん、おっぱい小ぶりでかわいい……」

爽(お前に言われたくね――!?)

爽「あ、あひっ、んぅっ~~~~!!」ビクビクビビクン

爽(なんだこれ!? 気持ちよすぎる! 何か脳から出てる……ッ!
  ゴールドフィンガーどころじゃねーぞ。これはもう――ゴッドフィンガーだ!)

咲「あ、胸だけでイッちゃいました? 昔お姉ちゃんに言われたんですけど、
  私なんか手からオーラが出てるんじゃないかって。花を咲かせるような」

爽「……出てる。間違いない……」

咲「爽さんにも気持ちよくなってもらえたみたいでよかった。
  じゃあ今度は、もっと気持ちいいところ触ってあげますね」

爽「待って! もういい、これ以上触られたらおかしくなっちゃうって!」

咲「爽さんに教わったことをお返しにしてあげるだけですよ。
  言ってたじゃないですか、人にしてもらいたいと思うことをするんだって」

爽「いや……死んじゃうよ……」

咲「大丈夫ですよね、爽さん経験多いから。臨死体験ぐらいはするかもしれないけど」

爽「そんな……やだ……」

咲「ほんとはずっと抑えてたんですよ。そのぐらいめちゃくちゃにしちゃいたいっていう
  内なる自分の案を必死に却下してきたんです。でも、爽さんなら受け止めてくれますよね。
  もう解き放っていいんですよね」

爽「あ……あ……」

爽(パウチカムイ! 助けて! いつもみたいに……え、だめ? もう面倒見切れない?
  そんなこと言わないで! 頼むよアッコロ! もう触手プレイに使ったりしないから!)

爽(ホヤウもフリも、M寄りの子とのエッチのときに羽毛毟って使うのやめるから!
  パコロ! もう吊り橋効果狙って不審者役やらせたりしないよ! だから助け――)

咲「臨死案解放」

爽「いやあああぁぁぁ!!」



――隣の個室――

恭子(ホラ見てみ有珠山……ナメた焦らしするからこういうことになるんや!
   それにしても宮永、やっぱ恐ろしいな。獅子原、これ体持つんか?
   え、マジか、うわ、そんなことまで!? ……ん、あっ――ふぅ…………)



――臨海女子控室――

ネリー「勝つには勝ったけど、調子狂わされてあんまり活躍できなかったよ。
    え、スポンサー大満足? 特別ボーナス?
    よくわかんないけどお金もらえるんだ、やった」



カン!

咲さんがチョロすぎるのはパウチの後遺症ということで。
実際の爽くんは人道を重んじる良い子です。

ありがとうございました。

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