モバP「なっちゃんと年越し」 鷹富士茄子「思い出話、追加注文です♪」 (50)

1作目 モバP「なっちゃんという同級生」(モバP「なっちゃんという同級生」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1434111292/))
前作 モバP「なっちゃんとその後」(モバP「なっちゃんとその後」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1445267426/))

の、続きです(前作のSSにシリーズのURL全部貼ってます)
1作目を読まないと登場人物の関係がわかりにくいかもしれません
でも最悪、前作の冒頭に書いてるあらすじだけ読めばなんとかなります


正月になったら他の方が素晴らしい茄子さんSSを書いてくださると思うので、私は80時間ほどフライング投稿します


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1451298456

12月30日 事務所


菜々「うぐぐ……と、届かない……」ピョンピョン

凛「菜々さん、そこの荷物は私が片付けておくから」

菜々「すみません……ナナ、お姉さんなのに」

凛「背の高さの問題だし、しょうがないよ。代わりに窓ふきお願い」

菜々「任せてください!」キャハッ



菜々「……あっ、お姉さんといっても、少しだけ、ですからね! 具体的には2つだけ!」

凛「わざわざ言わなきゃ自然なやり取りだったのに……」

>>1氏、ターキーと鶏肉を間違える

荒らしその1「ターキーは鶏肉の丸焼きじゃなくて七面鳥の肉なんだが・・・・」

信者(荒らしその2)「じゃあターキーは鳥じゃ無いのか?
ターキーは鳥なんだから鶏肉でいいんだよ
いちいちターキー肉って言うのか?
鳥なんだから鶏肉だろ?自分が世界共通のルールだとかでも勘違いしてんのかよ」

鶏肉(とりにく、けいにく)とは、キジ科のニワトリの食肉のこと。
Wikipedia「鶏肉」より一部抜粋

信者「 慌ててウィキペディア先生に頼る知的障害者ちゃんマジワンパターンw
んな明確な区別はねえよご苦労様。
とりあえず鏡見てから自分の書き込み声に出して読んでみな、それでも自分の言動の異常性と矛盾が分からないならママに聞いて来いよw」

>>1「 ターキー話についてはただ一言
どーーでもいいよ」
※このスレは料理上手なキャラが料理の解説をしながら作った料理を美味しくみんなで食べるssです

こんなバ可愛い信者と>>1が見れるのはこのスレだけ!
ハート「チェイス、そこのチキンを取ってくれ」  【仮面ライダードライブSS】
ハート「チェイス、そこのチキンを取ってくれ」  【仮面ライダードライブSS】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1450628050/)

>>1を守りたい信者君が取った行動
障害者は構って欲しいそうです
障害者は構って欲しいそうです - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1451265659/)

光「命、燃やすぜっ!!」

P「大掃除で寿命削られても困るぞ」

光「そういう心構えが大事ってこと! 男ならわかるだろ?」

P「そういうものか……」

茄子「わからないみたいなので、P君は女の子ということでかまいませんね」

P「それは暴論すぎやしませんか」

光「Pが女の子……」

茄子「フリフリのドレスを着てー」

光「フリフリ……」←想像中

茄子「頭には銀のティアラを乗せてー」

光「てぃ、ティアラ……」←想像中

茄子「仕上げにガラスの靴を履いて、輝くシンデレラP君の完成です♪ キャハっ♪」

光「ガラスの靴……」


想像の中のP『キャハっ♪』


光「あ、ああぁあ」ガタガタガタ

P「おい拒絶反応起こし始めたぞ」

茄子「あれ? かわいいと思ったんですけど」

P「なっちゃん、さすがにそれは目がおかしいよ。俺、女顔ってわけでもないし」

茄子「でもですね、イケメンには何着せても似合うものですよ♪」

P「この前俺のことイケメンじゃないって言ってなかったか?」

茄子「それは付き合う前のお話です。一度恋に落ちてしまったら、好きな人はとってもかっこよく見えてしまうんです♪」

P「こいつぅ~、調子のいいこと言いやがって~」ツンツン

茄子「いいじゃないですか~♪」グイグイ

だれか>>3の馬可愛い>>1の書いてるモバマスss知りませんか?知ってたら教えてください!

凛「プロデューサー、あっちの物置はだいたい終わった……なにこの状況」

菜々「どこかで誰かがナナの持ちネタを使っていた気がします。ウサミン盗用レーダーがビンビンです!」

光「くっ、なんて精神攻撃だ……やるな茄子さん……ぐっ」ガタガタ

凛「こっちはなんかとんでもない表情してるし……身体震えてるよ?」

光「ああ……だいぶ収まってきた。アタシ、結構イマジネーションとか得意なほうだから、それが逆に仇になって……」

菜々「なんだかさっぱりわかりませんけど……そこの二人! ちゃんとお掃除しないといつまで経っても終わりませんよ!」

P「あ、はいっ! すみません!」

茄子「すぐ持ち場に戻ります、先生」

菜々「はい、それでよしっ!」

菜々「あと先生じゃないです」

茄子「あ……今のはわざとじゃないので許してください」テヘペロ

菜々「しょうがないですねえ」ムー

光「菜々さんって、時々本物の先生みたいだなぁ。Pと茄子さんも、菜々さんの言うことはよく聞くし」

凛「……その話、あんまり本人の前でしないようにね」

光「どうして?」

凛「えっと……ほら、あんまりお姉さんなイメージつけたくないんだって。アイドル路線的に、愛されキャラだから」

光「なるほど……そこまでアイドル活動に本気ってことか! さすが菜々さん!」

凛「まあ、本気なことは間違いないよね……うん、フォローできた。たぶん」ウンウン

1時間後


光「よし、こんなものかな!」

茄子「きれいになりましたね♪」

凛「プロデューサー、後半は大活躍だったね」

P「男じゃないとできない力仕事って結構多いもんだな……はあ、疲れた」

菜々「ジュース買ってきましたよー。疲れた身体をリフレッシュです♪」

P「おー、ありがと菜々さん! 気が利くなあ」

光「どれにしようかなー」

P「よし、じゃあ俺はこのスプライトを……っとと」ツルッゴトッ

茄子「大丈夫ですか?」

P「ああ、キャップ開ける前で助かった。だいぶ腕が疲れてるみたいだな」

茄子「………」

茄子「あっ、そうだ♪」ポン

P「いらんこと思いついた顔してるな」

茄子「私がスプライトを飲ませてあげます。つまり私がP君の腕になってあげるということですね」

茄子「ささ、どうぞ♪」

P「待て待て、ペットボトルのまま飲ませるとか絶対失敗するから。しかも炭酸だぞ」

茄子「その辺は絆☆ぱわーでなんとかなりますっ」グッ

P「せっかくきれいにした部屋がまた汚れるから却下」

茄子「……P君は、私を信じてくれないんですか?」グスン

P「まだまだ女優には程遠い嘘泣きだな」

茄子「むむむ、今日のP君は手ごわいですね……ロマンというものがわかっていません」

凛「確かに、たまにデリカシーがない時はあるよね。この前うっかり私の着替え覗いて『あ、悪い』の一言で済ませてたし」

菜々「あー、それはナナも同感です。昔から――」

P「あれ、そういう流れなの? 女子が寄ってたかって男をいじめる流れなの?」

光「………?」

P「光、君は俺の味方だよな! なっ」

光「あ、うん。よくわからないけど、3対1ならアタシは1のほうに加勢する!」

P「さすがはヒーローだ! よし、俺と光の絆パワーで」


凛「ふーん、やるの?」

茄子「トークバトルは女子力が命ですよ?」

菜々「キャハっ☆」


光「……ど、どうしようP。アタシ、勝手に身体が震えるなんて初ライブの時以来だ」ブルブル

P「さっき俺の女装を想像した時も震えてなかったか」

光「うぐっ……もう、せっかく忘れてたのに思い出させないでよ!」ポカッ

P「はは、悪い悪い。しかし敵は強大だ、やれるか南条隊長」

光「もちろん! ヒーローは逃げないし諦めない! いくぞP隊員!」

P「ラジャー!」




茄子「むー! なんかいちゃいちゃしてます!」ブーブー

凛「羨ましいならあっち側行けばいいんじゃない?」

茄子「ダメです。こうなったらコテンパンにしちゃいますっ」

菜々「というか今さらですけど、トークバトルって具体的に何やるんですかね?」

凛「……論破合戦?」

菜々「ただの口喧嘩になりそうですね、それ……」

凛「どうだろうね」

菜々「え?」



その後


茄子「ウォーアイニー」

P「ジュテーム」

茄子「イヒリーベディヒ」

P「テアーモ」

茄子「イクホウファンェ」

P「………」

P「え、えーと……他には」

茄子「ふふふ、言葉が止まりましたね? やっぱり私の方が知識が豊富です。よってトークバトルは私の勝ちですね♪」

P「くっそー」

光「ふむふむ、外国語の勉強になるな……」


凛「ね、ただの痴話喧嘩になったでしょ」

菜々「喧嘩と呼べるレベルですらないですね……光ちゃんの前で何をしてるんだか」

凛「ちなみに菜々さん、昔はなんの教科教えてたの?」

菜々「現代文です」

凛「ふーん」

菜々「………はっ! もう、凛ちゃん! ナナの過去を暴こうとするのはダメですよぉ」プクー

凛「ごめん、ふと気になったからつい」

腹が減ったので中断します
次のデレステのガシャは茄子さん来ますかねえ

やっぱり横着せずに残りの過去作のリンク全部貼っておきます

2作目 モバP「なっちゃんという担当アイドル」(モバP「なっちゃんという担当アイドル」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1434292580/))
3作目 モバP「ナナ先生のメルヘンデビュー」(モバP「ナナ先生のメルヘンデビュー」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1434535556/))
4作目 モバP「なっちゃんと恋人ごっこ」(モバP「なっちゃんと恋人ごっこ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1434708764/))
5作目 モバP「なっちゃんと後輩アイドル」(モバP「なっちゃんと後輩アイドル」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1434898915/))
6作目 モバP「なっちゃん達のガールズトーク」(モバP「なっちゃん達のガールズトーク」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1436281527/))
7作目 モバP「なっちゃんと俺」(モバP「なっちゃんと俺」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1436613831/))

翌日 大みそかの夜


テレビ「ンナハハハハ」


茄子「もうすぐ今年も終わりですねー」

P「だな……しかし、なっちゃんと事務所で年越しすることになるとは」

茄子「『明日は朝早くから仕事だから、ここに泊まっていく?』って言い出したの、P君じゃないですか」

P「ああいや、そういうことじゃなくてさ。もっと大きい範囲で……こうして、なっちゃんと一緒にトップアイドル目指すことになるとはなー、と」

茄子「あ……なるほど。そういうことですか」

茄子「本当、不思議なお話というか……たまたまP君が、私を私と気づかないでスカウトしたのがきっかけでしたもんね」

P「あの時はびっくりしたよ。よさそうな人がいるから声をかけたら、知り合いだったんだから」

茄子「まあ、その知り合いにP君はろくに連絡をよこさなかったわけですけど」

P「う……そこは反省してます」

茄子「ふふっ、言ってみただけですよ♪ ……はい、お蕎麦できました」

P「おー、なっちゃん特製の年越しそばだ」

茄子「茹でただけですけどね。上に何か乗せた方がよかったんじゃないですか?」

P「俺は年越しそばはシンプルにと決めてるんだ。だからこれがいい」

茄子「ポリシーですね」

P「そういうこと」

P「あとどうでもいいけど、茄子の『茄』と茹でるって字、なんか似てるな」

茄子「そういえばそうかも……鷹富士茹子って書類に書いても気づかれなかったりして」

P「いやー、さすがに気づくだろう」

茄子「ほほう。ではでは、私これから時々わざと『鷹富士茹子』と書くので、P君はちゃーんと全部見逃さずに指摘してくださいね♪」

茄子「もし気づかなかった場合は………うふふ♪」

P「なんだその緊張感を煽るゲームは……失敗したらなにされるんだか」

茄子「問答無用で抱きしめてちゅーします」

P「思わず失敗したくなるような罰ゲームはやめてくれ」

茄子「そのうち、間違えまくっても問題ないような日が来ればいいですねー♪」

P「………」

茄子「ちょっとちょっと、そこ無反応は私が恥ずかしいですって……」

P「あ、貴重ななっちゃんのマジ照れ顔だ。写真撮らなきゃ」

茄子「ななっ!? だ、ダメですよほんと! だめだめっ!」カアァ

P「携帯を没収された」

茄子「変な考えを起こさないように私が預かっておきます」

P「そんなことしたら午前0時にあけおめメールができないじゃないか」

茄子「どうせ回線がパンクするからあとでいいです」

P「そんなこと言わずにさ」

茄子「ん……まあ、11時50分になったら返してあげましょう」

茄子「ところで、あけおめメールでひとつ思い出したことがあるんですけど」

P「思い出したこと? なにを」

茄子「あれは高校2年生の冬。私が勇気を出してP君にあけおめメールを送った時のお話です……思い出すだけであれです、ムカッとなるやつです」

P「なんかあったっけ?」

茄子「そばスティールっ!」

P「うわっ、一瞬にして俺の麺が奪われた!」

茄子「おほへてはいんへふか? まっはくほう……」モグモグ

P「うん、全然覚えてない。あと口に物入れたまましゃべるんじゃありません」

茄子「ごくん……とにかく、覚えていないなら今から話して思い出させてあげます」

4年前 1月1日 AM0:03


茄子「あけまして、おめでとうございます。今年も、どうぞよろしくお願いします――」ポチ

茄子「……お、送っちゃった。あけおめメールとやらを送ってしまった……」

茄子「い、いいのかな。私とP君の関係で送っちゃっても……ここ数年友達らしい友達がいなかったから、本気でわからない……」アセアセ

茄子「……だ、大丈夫ですよね。P君はノリと気分で生きているような男だし、メールが来たら来たでかるーく返事してくれますよね……?」

茄子「うん、大丈夫大丈夫。落ち着きなさい鷹富士茄子、送ってしまった以上あとは座して待つのみ……」ブツブツ

AM1:03


茄子「……1時間経っても返事が来ない」

茄子「確かP君、毎年大みそかは夜更かしすると言っていたはず……」

茄子「………」

茄子「ま、まだです。携帯の回線がパンクして返信が届かないだけかもしれません」

茄子「まったくしょうがないですねP君は。私は幸運にも一発で送信成功してしまったというのに」

茄子「運の悪いP君のために、もう少し待ってあげましょう。うん」

AM2:00


茄子「1時間57分経ったのに返信が来ない……」

茄子「クラスの何人かからは、ちゃんとあけおめメールが来たのに……私が唯一自分から送った相手から来ない」

茄子「……無視、されちゃったのかな」

茄子「もう、寝ちゃったのかな……」




AM3:36


茄子「………」ウトウト

茄子「……Pくんのばか……楽しくしてくれるって言ったじゃないですかぁ……」ウトウト



ブー、ブー、ブー

茄子「っ! め、メール……!」ガバッ

茄子「送り主は……」

From P
件名:3時間半考えました

YO! YO! あけおめYO!
セカイは真っ暗深夜だYO!
だけど今日だけ結構ライト! なぜなら世間はお正月!
モチ食って雑煮食ってお年玉! あとは適当流しとけ!
実はそれほど詳しくねえ! だけどわいわいイイ気分!
あとあとついでにハッピーバースデー!


どうよ? 時間かけた分だけあると思うんだけど



茄子「………」

茄子「………」ブチッ

茄子「………」ピ、ポ、パ


Prrrrr


P『もしもーし。どうした、こんな時間に。あ、ひょっとして俺のラップに感動して』

茄子「本気で呪いますこの野郎」

P『はっ!? ちょ、なんだそれ』

ブツッ

茄子「まったくもう……!」

茄子「……んもうっ!」

茄子「だからP君、モテないんですよ……まったく、もう……」



茄子「………♪」

茄子「というわけでP君がクソラップを送りつけてきた日のことでした」

P「あー、そういえばそんなこともあったなあ」

P「いきなりなっちゃんが呪詛の言葉をぶつけてきたからびっくりしたよ」

茄子「私が3時間半もの間、どんな思いで待っていたと思ってるんですか」

茄子「待たされた理由があんなラップのためだったってわかったら、そりゃあ怒りますよ、もう」ムスッ

P「律儀に待たなくても、途中で寝ればよかったのに。いちいちあけおめメールの返信が来るかどうかなんて気にしなくても」

茄子「P君は友達が少ない子の気持ちがわからないんですー! だからそんなことが言えるんですよっ」プップクプー

P「そういうもんかね……まあ、今は友達たくさんいるからいいじゃないか」

茄子「……ええ、そうですね。昔のことですし、もう怒ってません」

茄子「あの時は、へそを曲げちゃって素直に言えませんでしたけど……メールを返してくれたこと自体は、とってもうれしかったです♪」

P「お、おう……どういたしまして。昔のことでお礼言われると、なんか変な感じだな」

カチッ、カチッ、カチッ


茄子「P君」

P「ん?」

茄子「今年は、本当にお世話になりました」

茄子「やっぱり、あなたといると楽しいです」

茄子「それに……今は、楽しいだけじゃなくて……ドキドキ、しちゃいます♪」

P「……ああ、俺もだ」

P「俺のほうこそ、今年はお世話になりました」

茄子「はい、お世話しちゃいました♪」

茄子「ふふっ、なんだかおかしいですね」

P「いいじゃないか。世の中助け合い、世話し合いってことで」

茄子「なるほど、それもそうですね。では――」


カチッ、カチッ……カチッ。



茄子「あけましておめでとうございます」ペコリ

P「あけましておめでとう」

P「それと、誕生日も……ほら、プレゼント」

茄子「わあ、ありがとうございます♪ 開けてもかまいませんか?」

P「もちろん」

茄子「では早速――」

茄子「これは……」

P「懐中時計ってやつ。結構オシャレだろ?」

P「時計なら、とりあえずあっても困らないかなーと思ったんだけど……どう?」

茄子「……素敵なデザインです。私、気に入っちゃいました」

茄子「大切にしますね♪」

P「そっか。よかった」

茄子「はい♪」

茄子「ところで、どうして時計を選んだんですか?」

P「え? いや、だからとりあえずあって困らない物を」

茄子「それ、本当ですか?」ジーー

P「本当って、なにが」

茄子「P君は、仮にも恋人のお誕生日の贈り物を、『とりあえず~』で選ぶ人なんだなあ~って、そう思っていいですかと聞いているんです」

P「うぐ」

茄子「いいんですかー?」

P「……参ったな。なっちゃん相手に隠し事は難しいか」

茄子「別に恥ずかしい理由でもいいですよ。笑ったりしません」

P「本当に?」

茄子「もちろん。ただしドン引きはするかもしれません」

P「言うのやめます」

茄子「わわわっ! 教えてくださいよ、なんにも変な反応しませんから!」

P「………」

P「俺は、アイドル鷹富士茄子のプロデューサーだ」

P「20代の貴重な時間を、なっちゃんはアイドル活動に使おうとしている」

P「だから……なっちゃんのその貴重な時間を、俺に預けてほしい。他の子もそうだけど、全力でプロデュースするから」

茄子「………」

P「そういう覚悟みたいなものをこめて、時計を………だーっ、やっぱり恥ずかしい!」ワシャワシャ

茄子「ふふっ。最後までちゃーんと言い切ればかっこよかったのに」

P「言えん。俺のキャラじゃない」

茄子「そうですか? でも、私は……不覚にもときめいちゃいました。えへへ」

茄子「ちゃんとロマンチックなこと、言えるじゃないですか♪」

P「お、おう。まあ、かなり考えて選んだからな……」

茄子「照れてます?」

P「少し」

茄子「写メですね、写メ。貴重なP君のマジ照れ顔です♪」

P「おいっ!」

茄子「携帯を没収されちゃいました」

P「さっき俺がやられたから、これでおあいこだな」

茄子「おあいこかあ……私達、行動パターン同じなんですね」

P「だな」

茄子「お似合いですね」

P「だな」

茄子「ふふっ」

P「……なに?」

茄子「いーえ、なんでも♪」

茄子「……今年もよろしくお願いしますね、P君」

P「ああ。こちらこそ、よろしくお願いします」

茄子「はい、よろしくされました♪」

茄子「そろそろ寝ましょうか。朝、早いですし」

P「だな。二人して寝坊とか、シャレにならん」

茄子「そうですね。……しかし、改めて思うんですけど」

茄子「ここの事務所、生活感あふれすぎじゃないですか? ゲームに漫画に、こたつにちょっとした生活必需品まで一通りは揃ってるような」

P「この部屋はある意味俺の城だからな。ここで暮らせるように万全の準備を整えてある」

茄子「事務所の規模が小さいのをいいことに、好き放題やってますね」

P「ちひろさんもいいって言ってたし、大丈夫。んじゃ、俺は隣の部屋で寝るから」

茄子「一緒に寝ないんですか?」

P「寝ません」

茄子「ふふ、ですよね♪ ……おやすみなさい」

P「おやすみ」

1月1日 午後


茄子「ふぃ~、お仕事おわりですっ」

P「お疲れ様。はい、ホットコーヒー」

茄子「ありがとうございます♪」

P「頑張ったな。きれいな振袖姿、バッチリカメラに収まってたぞ」

茄子「名前的に、この日だけは譲れませんからねー」

P「だな。でも本当、よく似合ってるよ」

茄子「むむ、今日のP君は褒め殺しモードですか」

P「素直な感想言ってるだけだ」

茄子「そうですか……ふふ、うれしいです」


P「しかしさすがだったな。収録中に引いたおみくじ」

茄子「いえい♪ 大吉です」ブイ

P「ははは……さて。せっかく神社まで来たんだし、俺も初詣とおみくじ、やってきますかね」

茄子「あ、それなら私もついていきます」

ガランガランガラン……


P「………」パンパン

P「……よし」

茄子「何をお願いしたんですか?」

P「うちのアイドル達がもっと輝けますように」

茄子「わあ、プロデューサーらしいお願いですね」

茄子「私達のために初詣のお願いを使うなんて、本当によかったんですか?」

P「他に頼むことも思いつかなかったしな。来年なら、光の高校受験合格を願ってるところだけど」

P「それにな、なっちゃん。俺のアイドルが人気出るということは、そのまま俺の実績に箔がついて給料上がることにもつながるんだぞ」

茄子「あー、P君悪い顔してます♪」

P「ははは。だからこのお願いは、俺のための願いでもあるわけだ」

P「一石二鳥ってやつだな」

茄子「ちゃっかりしてますねー」

P「なっちゃんは何をお願いしたんだ?」

茄子「私ですか? 私はですね……」

P「うん」

茄子「……うふふ、秘密です♪」

P「秘密~? 俺に言わせといてそれはずるいんじゃないか?」

茄子「ごめんなさい。でも、ちょっと恥ずかしいお願いだったから……」テレリ

P「………」


P「シモの話か」

茄子「うふふ。しばきますよ?」

P「冗談だ」

茄子「もう。P君そういうところ、いつまでも子どもなんだから」

P「少年の心を失わないと言ってほしい」

茄子「はいはい♪ ほら、おみくじ売場まで着きましたよ」

P「お、本当だ。よーし、ここは景気よく大吉引いてやるか!」

茄子「ふふっ、前と同じこと言ってる」

P「毎年大吉引くつもりで引いてるからな」

茄子「覚えてます? 高2の時の初詣。例の出来の悪いラップをもらった日に、一緒に神社まで行きましたよね」

4年前 1月1日 PM3:25


茄子「えらく真剣な顔で鐘を鳴らしていましたけど、なにをお願いしたんですか」

P「彼女できますように」

茄子「俗世にまみれたお願いですね」

P「別にいいだろー。俺にとっては大事なことなんだから」

P「そういうなっちゃんはどういうお願いしたんだよ」

茄子「………」

茄子「秘密です。少し、口にするのが憚られるものなので」

P「………」


P「シモの話か」

茄子「しばき倒しますよ」ジロリ

P「ははは、冗談冗談」

茄子「まったく……P君は子どもですね」

P「高校生なんだから子どもでいいじゃん。それよりほら、おみくじ引こうぜ」タタッ

茄子「あ、ちょっと待ってください!」

茄子「……もう、せわしない人なんだから。ふふっ」

おみくじ売場


P「なっちゃん。せっかくだから勝負しないか」

茄子「勝負、ですか」

P「ああ。ルールは簡単。いい運勢のおみくじ引いた方が勝ち」

茄子「早々に勝利宣言をしてもかまいませんか」

P「自信満々だな」

茄子「やる前から結果が見えてますし……すみません、おみくじひとつください」ヒョイッ

P「なんの迷いもなく引きやがった」

茄子「はい、大吉です」

P「む……さすがと言ったところか」

茄子「負けた方は勝った方にお寿司奢ってくれるんでしたっけ」

P「そんな約束してないから。すまし顔で嘘言うのやめなさい」

茄子「冗談です」

P「真顔で冗談言うとわかりにくいぞ……ていうか、まだ俺の負けは決まってないからな」

P「俺が大吉を引けばこの勝負は引き分けだ」

茄子「そんな、二人連続で大吉だなんて」

P「確かに確率は低いだろうな。でも」

P「だからこそ、引けたら面白いだろ?」ニヤリ

茄子「………!」

P「すみません、おみくじ一本――」

茄子「ぷっ……くく、あはははっ!」

P「………」

茄子「あ、あんなこと言っておいて、だ、大凶引くなんてっ」プルプル

茄子「ある意味大吉より貴重ですよ、ふふっ……新年早々楽しい物を見せてもらいました……ぷっ!」

P「……なっちゃん、笑いすぎ」

茄子「だ、だって……『だからこそ、引けたら面白いだろ?』とか言っておいてこれは……だ、ダメっ、ツボに入っちゃいました」ケラケラ

P「はあ……ま、いいか。なっちゃんの爆笑なんて初めて見た気がするし」

茄子「あはははっ!」

茄子「本当、しょうがないですね……大凶を引いたP君のためです」

P「ん?」

茄子「今年一年、P君は運がよくないようなので……私が、近くにいてあげます」

茄子「そうしたら、幸運のおこぼれくらいはわけてあげられますよ?」ニコッ

P「………」

P「そっか。それはありがたいな」

茄子「はい。ありがたがってください」

P「なっちゃん、やっぱり笑うとめちゃ美人だな」

茄子「なっ……褒めても何も出ませんから」

P「お、照れてる? 写真撮ってやろうか」

茄子「ちょっ、やめなさい! ほんとに――」

茄子「というわけで、4年前のP君は大凶を引いていました」

P「あったな、そんなこと。あの時は我ながら、自分の芸人っぷりに驚いた」

茄子「さてさて、今年はいったい何を引いてくれるのでしょう♪」

P「今年こそ大吉だから。最後に大吉出たの10年くらい前だから、多分そろそろ出る」

茄子「ほんとですかー?」

P「見てろよ、絶対引いてやるからな!」

P「すみません、おみくじください――」




P「末吉だった」

茄子「面白みがない……」

P「いいだろ別に! 大凶よりいいんだから」

茄子「でも芸人的には大凶引いた方が」

P「俺芸人じゃなくてプロデューサーだから。笑い取る必要ないんだよ」

茄子「あ、それもそうですね」ポン

P「今気づいたのか……」

茄子「でも確かに、P君が大凶を引く必要なんてありませんよね」

茄子「昔の私は、幸運のおすそ分け、なんて理由で近くにいるとか言ってましたけど」

茄子「今はもう、おみくじの結果なんて関係なく」

茄子「あなたのそばにいるって、そう堂々と言えますから」

P「なっちゃん……」

茄子「ね?」

P「……そうだな。改めて、今年もよろしくな」

茄子「はい!」ニコニコ


P「あ、そうだ。絵馬、書いていくか?」

茄子「いいですね、行きましょう♪」

P「………」カキカキ

茄子「………」カキカキ

P「よし、書けた!」

茄子「えーと……『超プロデューサーになる!』……なんですかこれ」

P「なんか強そうだろ? こういうのはシンプルに書くのが一番だ」

茄子「シンプルすぎてわけわからなくなってますけどねえ……っと。私も書けました」

P「そうか」

茄子「見たいです?」ウキウキ

P「いや別に」

茄子「………」プクー

P「ウソウソ、本当は見たい」

茄子「P君、たまーにイジワルになりますよね。あれですか、好きな子にはイタズラしたくなっちゃうあれですか?」

P「そんなガキじゃあるまいし」

茄子「さっき少年の心を失わないって」

P「さてなっちゃんの絵馬を拝見させてもらおう」

茄子「んもう……まあ、今回は追及しないでおいてあげます」

茄子「じゃーん♪ 私の絵馬は、これですっ」


『今年もみんなと、笑って楽しく!』


P「なるほど。なっちゃんらしいな」

茄子「ありがとうございます♪ では早速飾りに行きましょうか」

P「そうだな」

茄子「P君」

P「なに?」

茄子「……明日も、こうして笑っていられればいいですね」

茄子「明後日も、明々後日も、その次の日も」

茄子「一日一日の小さな積み重ねですけど……それって、とても素敵なことだと思います」

P「……ああ、まったくだ」

茄子「だから……私達は、毎日笑っていましょうね」

P「おう」

茄子「ふふ♪ 一緒ですよ、P君♪」

茄子「あ、そうだ。初夢は私の夢を見てくださいね」

P「どうして」

茄子「一富士二鷹三なすび、私ひとりでぜーんぶ網羅できますから♪ これは最高にお得ですよ」

P「はは、なんだそりゃ」

茄子「あー、馬鹿にしましたね? そんなこと言ってたら夢に出てあげませんから!」

P「ははは」

茄子「ほんとのほんとに出てあげませんからねっ――」



おしまい

終わりです。お付き合いいただきありがとうございます
せっかちな投稿でしたが、これは30日のデレステガシャで茄子さんが来るようにとの願掛けなので……けして私がCuPというわけではないです

以下関係のない過去作宣伝
渋谷凛「長女」大石泉「次女」佐城雪美「三女」橘ありす「四……って逆です!」
モバP「アイドルと仮面の戦士達、の休息」

あ、言い忘れてましたが皆さんよいお年を
なっちゃんシリーズは今後も不定期に書くかもしれません


荒らしその1「ターキーは鶏肉の丸焼きじゃなくて七面鳥の肉なんだが・・・・」

信者(荒らしその2)「じゃあターキーは鳥じゃ無いのか?
ターキーは鳥なんだから鶏肉でいいんだよ
いちいちターキー肉って言うのか?
鳥なんだから鶏肉だろ?自分が世界共通のルールだとかでも勘違いしてんのかよ」

鶏肉(とりにく、けいにく)とは、キジ科のニワトリの食肉のこと。
Wikipedia「鶏肉」より一部抜粋

信者「 慌ててウィキペディア先生に頼る知的障害者ちゃんマジワンパターンw
んな明確な区別はねえよご苦労様。
とりあえず鏡見てから自分の書き込み声に出して読んでみな、それでも自分の言動の異常性と矛盾が分からないならママに聞いて来いよw」

>>1「 ターキー話についてはただ一言
どーーでもいいよ」
※このスレは料理上手なキャラが料理の解説をしながら作った料理を美味しくみんなで食べるssです
こんなバ可愛い信者と>>1が見れるのはこのスレだけ!
ハート「チェイス、そこのチキンを取ってくれ」  【仮面ライダードライブSS】
ハート「チェイス、そこのチキンを取ってくれ」  【仮面ライダードライブSS】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1450628050/)


>>1を守りたい信者君が取った行動
障害者は構って欲しいそうです
障害者は構って欲しいそうです - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1451265659/)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年09月18日 (日) 13:05:05   ID: zy2DDMh0

なんで荒らしをわざわざまとめるの?

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