タイトル:霞「礼号作戦組でクリスマス」 (22)

短編
――――――――――

大淀の部屋の前


霞(朝潮からの伝言で大淀さんの部屋に来たのはいいけど、嫌な予感がするわね)

霞(……扉を少しだけ開けて中の様子を)ガチャ


足柄「……」ジーッ

霞「」

足柄「」ガシッ ズルズル

霞「」

霞(扉を開けたら眼前に恐ろしいマスクをつけた足柄さんが居て、そのまま引きずられるように連れ込まれた)

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大淀の部屋


足柄「霞ちゃんを確保したわよ!」

朝霜「ちゃんと来てくれたか!」

清霜「わーい、これで全員揃ったね!」

大淀「それでは、早速はじめましょうか」

霞「……私、朝潮型全員参加のクリスマスパーティーに参加する予定があるのだけど」


大淀「あ、その件については朝潮ちゃんと話をつけてあります」

霞「……朝潮の反応は?」

大淀「心よい返事をいただけました」ニコッ

霞(通りで私に教えてくれた時に少しにやけていたわけね……後で覚えてなさい)

霞「……仕方がないわね」

霞(と、諦めてパーティーに参加することにした。この後色々と大変なことになるとも知らずに)

―――――――――――――


一時間後


朝霜「かすみぃ~たのしんでるかぁぃ?」ムギュウッ

霞「楽しんでるから離れなさい! あと酒臭いってば!」グググッ

足柄「霞ちゃん、まだまだカツがたくさん残ってるんだから、どんどん食べなさーい」グイグイ

霞「食べてるから押し込もうとするのをやめなさい!」

大淀「うふふ、楽しそうですね」

霞「これのどこが楽しそうなのよ!」


霞(駄目だ、この三人はまともじゃない……清霜、助けなさいよ)チラッ

清霜(ごめん、清霜には二人を止められないよ……)フルフル

霞(頼みの綱もダメ……完全に詰んだわ)

大淀「そう言えば、この前霞ちゃん関係で面白い話を聞いたんですよね」

霞(とてつもなく嫌な予感がしてきたわ)

足柄「何それ、聞かせて!」

大淀「実はですね――」

~~~~~~~~~~


提督『や、やっと今日の執務が終わった……』

霞『今何時よ……ってもう十時じゃない!?』

提督『いつもより多かったのに何度かミスして時間をかけ過ぎて……申し訳ない』

霞『本当よね。何で今日に限ってミスが多いのよ。信じられないわ』

提督『うぐっ……今度の休みに霞のしたいことなんでも叶えてあげるから許してください』

霞『なんでも?』ピクッ

提督『そう、なんでも……あっ、流石に高い物いっぱい買うとかはお金がきついのでご遠慮を』


霞『……』

提督『あの、霞?』

霞『……何よ』

提督『いや、何か真剣に考えていたようだから気になって』

霞『……今何をしてもらうか考えていただけよ』

提督『そ、そうか……』

霞『とりあえずこの件は休みの時までに決めておくから。今からおにぎり作ってあげるから待ってなさい』

提督『ああ。ありがとう、霞』

~~~~~~~~~~


大淀「――という話がこの前にあったと聞きました」

霞「な……何でそのことを知ってるのよ!」カァァ

朝霜(これマジな話だな)

足柄(本当みたいね)

清霜(前にそんな事があったんだ)

大淀「私は噂を又聞きしただけですから、出処は分かりません」

霞(大淀さんがしらばっくれてるのか分からないけど、明日になったら青葉さんを問い詰めるしか無いみたいね)


足柄「それで、もうお願いごとは叶えてもらったのかしら?」

朝霜「あたいもそれ気になった! 教えてよ霞~」

霞「お、教えないわよ!」

足柄「えー」

朝霜「えー」

大淀「えー」

霞「えーじゃないわよ!」


足柄「こうなったら仕方ないわね……薄情するまで霞ちゃんを寝かさないわよ!」

霞「はぁっ!?」

朝霜「あたいも賛成だー!」

霞「あんたはいい加減離れなさい!」グググッ

大淀「私もとことん付き合いますよ」ギュッ

霞「ちょっと、いつものキャラはどうしたのよ!」

霞(ていうかやっぱ大淀さんも酒呑んでたんじゃない!)

清霜(今日はいつにも増して霞ちゃんが大変なことになってる……)

霞「あーもういい加減にしなさい!!」

―――
――


足柄「zzz」

朝霜「zzz」

大淀「zzz」

霞「はあっ……やっと解放されたわ」

清霜「霞ちゃんお疲れ……」

霞「今日はいつにも増して酷かったわね。本当、困ったものよ」

清霜「ごめんね、いつも助けられなくて」

霞「流石にこの三人を清霜一人で止めるのは無理よ。加勢しないだけいつも助かってるから」

霞「とりあえずこの酔っぱらい共を寝かせましょう。朝霜は夕雲型の部屋までおぶっていくけど足柄さんは無理ね」

清霜「私にも無理かな……そこのベッドに大淀さんと一緒に寝かせてあげよっと」

霞「料理もまだ少し残っているわね。勿体無いから食べれるだけ食べましょ」

清霜「うん!」

―――――――――――――


霞「朝霜は寝かせた?」

清霜「うん」

霞「そう。ならこれでパーティーはお開きね。早く寝ましょう」

清霜「あっ、その前に一つだけ聞きたいことがあるの」

霞「何かしら?」

清霜「司令官へのお願いって、実はまだ決まってなかったりする?」ゴニョゴニョ

霞「……ええ、そうよ」

清霜「やっぱりそうなんだ」

霞「仕方ないじゃない。突然言われても思いつかないんだから」

清霜「だよね。それだけ分かったら十分だよ」

霞「そう。じゃ、私は部屋に戻るわ」

清霜「うん、おやすみー」

霞「おやすみ、清霜」

―――――――――――――


朝潮型の部屋


霞(いい加減、決めないといけないわね。待ちくたびれているかもしれないし)

霞(そうね……せっかくだから――)

―――――――――――――


その後


提督「……なあ、霞」

霞「何よ」

提督「俺としては嬉しいと思うけど、俺と二人きりで良かったのか?」

霞「どういうことよ」

提督「朝潮達も誘って姉妹も一緒に連れてくるとかさ……」

霞「……この約束は、あんたと私だけの秘密なんだから、誘えるわけないじゃない」

提督「そ、そうか……」

霞(私は彼に、休日に二人きりでどこかに出かけることを提案した。この前の願い事だと言ったら分かったと言ったけど今もこうして少し困り気味でいる)

霞(それくらいすぐ理解しなさいよと思ったけど、私が相手だからそうはいかないわよね)


提督「霞?」

霞「何よ?」

提督「いや、ぼーっとしていたから気になっただけだ」

霞「一体、どんな一日になるのかと考えていただけよ」

提督「そうか」

霞「今の考えだと、あんたはきっとかなりお金を使うことになると思うけど」

提督「い、一応今日のために資金は用意しておいたから……多分大丈夫だと思うぞ」

霞「あら、それなら遠慮は要らないわね」ニコッ

提督「いや、少しは遠慮してくれよ……頼むから」

霞「頼りないわね本当に……」

提督「ははは……」


そんなこんなで、二人の楽しい一日が始まろうとしていた

―――――――――――――

終わりです
クリスマスに間に合わなかったのは師走のせいですが、礼号作戦開始が今日らしいので遅れた気はしません

こちら以外にも初風の方でクリスマス関係の話を書いていました
良かったらどうぞ

初風「……これ、似合ってるかしら?」 提督「……さあな」’
初風「……これ、似合ってるかしら?」 提督「……さあな」’ - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1449581794/)

では、依頼してきます

乙です

(スレタイミスしてたの今気づいた)


この組み合わせやはり良いなぁ

レーベ「初めての耳掃除」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1451542168/)

年内最後ですが書いてみました
良かったらどうぞ

新スレ乙です

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