【遊戯王】遊矢「セレナに常識を教えようと思う」柚子「はい?」 (27)

書き溜めなしです のんびりやってきます


~榊家~

柚子「急に呼び出したと思ったらどうしたのよやぶから棒に」

遊矢「あ、うん。急だったのはごめん」

柚子「別にいいけどね。暇してた所だったし」

遊矢「それで本題なんだけど」

柚子「いきなりセレナに常識を持たせたいって……何かあったの?」

遊矢「ああうん。昨日の事だったんだけどさ」

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~昨夜~

ピンポーン

洋子「遊矢ー! 母さん今晩御飯作ってるから玄関出てくれるー!?」

遊矢「はーい!」

ピンポーン

ピンポーン

遊矢「今開けますからー!」

ピンポーン

遊矢「どちらさまですかー?」ガチャ

セレナ「私だ」

遊矢「セレナ!? どうしたんだこんな時間に!?」

セレナ「話は後だ。いいから中に入れろ。外は寒い」ブルブル

遊矢「(そりゃいつものスタイルで上着も着ないんじゃ寒いって……)」

遊矢「まあ、とりあえず入ってよ」

セレナ「邪魔するぞ」スタスタ

遊矢「母さーん! お客さんきたからリビングに上げるよー!」

洋子「はいはい! アタシもすぐ行くから!」

遊矢「ふぅ……。じゃあ適当に座ってて。今あったかい飲み物でも持ってくるから」

セレナ「ああ」ドサッ

遊矢「(なんでセレナがこんな時間にうちに……、何かあったのかな?)」コポコポ

遊矢「おまたせ。ホットココアでいいかな?」

セレナ「ほっとこ……? なんだそれは」

遊矢「え? もしかしてセレナ、ココアを知らないの!?」

セレナ「知らないな」

遊矢「そ、そうなんだ……」

セレナ「悪いか?」

遊矢「えーっと……。とにかく飲んでみてよ! おいしいからさ!」

セレナ「なら、いただくぞ」ズズ……

セレナ「……!」ゴクゴク

ゴクゴクゴクゴク

遊矢「あの、セレナ?」

セレナ「ふぅ……」プハーッ

遊矢「い、一気に飲んでたけど熱くなかった?」

セレナ「確かに喉が焼けるかと思ったが、それ以上に美味かったぞ」

遊矢「そっか……。それなら良かったよ」

遊矢「そういえばさ。何でセレナ、急にうちに来たんだ?」

セレナ「なんだ。そんなことか」

遊矢「そんなことではないと思うけど……」

セレナ「簡単な話だ。前に紫雲院素良がお前の母親のパンケーキが美味いと言っていたのを思い出してな。それで来た」

遊矢「へ?」

セレナ「なんだ?」

遊矢「いや、それだけ?」

セレナ「それだけとはなんだ!」

遊矢「え、あ、いや……ごめん」

遊矢「(なんで俺が謝ってるんだろう)」

遊矢「あー……でも今母さん晩御飯作ってるし、これからパンケーキはちょっと難しいんじゃないかなあ」

セレナ「なんだと!?」

遊矢「素良みたいに朝から来てれば食べれるとは思うんだけど」

セレナ「ぐぐぐ……!」

洋子「遊矢? 晩御飯出来たから食べちゃって……って、あら柚子ちゃんじゃない。いらっしゃい」

セレナ「私は柚子ではない」

洋子「え?」

遊矢「あ、この子はセレナっていって、よく似てるけど柚子とは別人だよ」

洋子「そうなの? じゃあセレナちゃん。いらっしゃい」

セレナ「ああ」

洋子「でもセレナちゃん、どうしてこんな時間にうちに来たの?」

セレナ「遊矢の母親の作るパンケーキが美味いと聞いて来たのだ」 

洋子「あたしの? でも今から晩御飯だしねぇ……」

遊矢「ほら、明日まで我慢してくれよ、セレナ」

セレナ「……仕方あるまい」スッ

洋子「あ、パンケーキは無理でも晩御飯なら食べてっもいいわよ? 丁度作りすぎちゃって困ってたし」

セレナ「なに?」

遊矢「そうだね。外は寒いし、体を暖めていってからでもいいんじゃないか?」

セレナ「なら、頂いていくとするぞ」

洋子「というかこんな時間に女の子帰すのも危ないし、今日はもう泊まっていっちゃなさい!」

遊矢「え!?」

セレナ「そうだな。外は寒い」

遊矢「ええ!?」

セレナ「なんだ?騒々しいな」

遊矢「いや、流石に女の子が男の家に泊まるってまずいって!」

セレナ「なにを訳の分からないことを言っている」

遊矢「御飯食べたら柚子の家に案内するから、それでいいだろ?」

洋子「それじゃ修造君のところに迷惑かけちゃうでしょうが。いいじゃないの。どうせ遊矢じゃナニも出来ないだろうしね」

遊矢「ち、ちょっと母さん!」

洋子「さ! 冷めちゃう前に食べるわよ。ミッチー考案スペシャル料理!」

遊矢「あーもう! いただきます!」

セレナ「いただくとするぞ」パクッ

セレナ「……!? ……♪」パクパクパクパク


~~~~~

遊矢「なんてことがあったんだけど……」

柚子「それはなんというか……お疲れ様ね」

遊矢「いや、本当に問題だったのはここからでさ」

~~~~~

洋子「まさか全部平らげちゃうとはねえ……三人でも残ると思ってたのに」

セレナ「……ゲプッ」

遊矢「って食べすぎでしょ!」

セレナ「そんことはなゲプッ」

遊矢「いやどう見てももう限界だよ!」


洋子「御飯も終わった事だし、そのままお風呂も済ましちゃって」

遊矢「オレが先に入るのはちょっと……。セレナ、先にお風呂入ってきていいよ。というか、動ける?」

セレナ「当たり、前だ……」ヨタヨタ

洋子「パジャマはアタシの置いておくから、ゆっくり入ってきていいわよー」

セレナ「了解した……ゲプッ」ガラガラー

洋子「……いやあ、本当に凄い食べっぷりだったわ」

遊矢「あの体のどこにあんなに入っていったんだろう……」

――数十分後――

遊矢「そろそろセレナも出てくるかな……。母さん、次オレが入っていい?」

洋子「いいわよ」

セレナ「おい。上がったぞ」

遊矢「あ、湯加減どうだっ……」

遊矢「!?」

セレナ「どうした? 音速ダックがロケットヘルモスキャノンを喰らったような顔をしているぞ」

遊矢「せせせセレナ! 服は!?」

セレナ「?」








遊矢「いやだから! 服! 母さんが置いておいた服があるだろ!?///」

セレナ「あれはサイズがあわなかったぞ」

遊矢「(サイズ……確かに母さんとセレナじゃ背が違うけど……)」ジーッ

遊矢「って何ガン見してるんだオレー!」ダッ

セレナ「あっおいどこへいく遊矢! 私の服はどこだ!」

遊矢「母さんに聞いてくれー!」ピューッ

セレナ「……なんだというんだ、まったく」

~~~~~~~~

遊矢「という事があって」

柚子「……へえ」

遊矢「それからも夜にオレの部屋に押しかけてきたと思ったら夜通しでデュエルしろなんて言うし、そのままオレのベッドを使って寝ちゃってさ……」

遊矢「だから寝不足でもう眠くて眠くて……」

柚子「それはそれはお楽しみだったみたいね……」ゴゴゴ

遊矢「え……」

柚子「要はセレナと御飯食べて一晩一緒に同じ部屋で過ごしたってことでしょ?」

柚子「しかも風呂上りまで見ちゃってこれをお楽しみと言わずなんていうのよ!」

遊矢「い、いやそういう意味で話してたつもりじゃな」

柚子「問答無用ッ!」スパーンッ!

遊矢「痛ッ!?」

遊矢「何も本気でやることないじゃないか!」ヒリヒリ

柚子「天誅よ、天誅」

遊矢「でもこの痛み……なんだか懐かしい気がする」

柚子「え……そんな変態みたいな……」ゾゾゾ

遊矢「ち、違うって!」

柚子「――でもその話が本当なら、確かにセレナはもう少しなんとかしないといけないかも」

柚子「前にセレナと服を交換するときも似たようなことがあったし」

遊矢「そうなの?」

柚子「あの時もセレナは当たり前のように服を脱ごうとしてたわ。月影がいる目の前で」

遊矢「ああ……」

柚子「ずっとアカデミアに閉じ込められてたって言ってたし、少しの世間知らずは仕方ないにしても……」

遊矢「こんな事が続いたらオレの身が持たないよ」

遊矢「というわけで、セレナに常識を身につけてもらおうと思うんだ」

柚子「うん、私も賛成」

柚子「で、方法はどうするの?」

遊矢「まずは柚子にあれやこれやをセレナに教えてあげて欲しいんだ」

柚子「え?私が?」

遊矢「男のオレが説明するのはちょっと……口で言って終るならそれが一番良いことだし」

柚子「えー……こういうのって女の子同士だからってなんでも好き放題言えるわけじゃないのよ?」

遊矢「そこをなんとか! 今度アイスでも奢るから!」

柚子「もー。仕方ないわね。ま、確かに遊矢にやらせるのは可哀想だしね」

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