男「何か変な玩具が出てきた」(23)

http://jbbs.shitaraba.net/bbs/lite/read.cgi/internet/14562/1447588668/l30
 前作です。平行してもう一作品書いてますが、最近完結したので、こちらを前作として貼らせていただきます。
 因みに今作とは一切ストーリー上の関係はありません。



男「これ……何だろ」

母親「なにそれ、玩具じゃない。子供の頃の奴でしょ? 捨てちゃいなさい」

男「螺子がついてる」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「やぁ、こんにちわ、僕の名前は……」

男「……止まった。早いな……」

母親「喋る玩具ねえ。……ほら、そんなの良いから、早く片付けて。明日には業者来ちゃうのよ?」

男「分かってるよ……」

母親「初めての引っ越しなんて慣れないことの連続なんだから、早目早目に行動しないと……」

男「ああもう、分かってるって」

母親「まったく……」

男(……こんな玩具持ってたかな?)

母親「このアルバム持ってくー?」

男「え、ああいらない」

母親「そう、じゃあうちでとっとくわよ」

男「……ん」

こんな感じで。
短編になると思います。

暇潰しにでもどうぞ。
そんなに深いお話でもないので。
(。-ω-)zzz

 ギイイッ ギイイッ

玩具「仲良くしようよ」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「僕の言葉を最後まで聞いちゃ駄目だよ!」

男「……? 何か気持ち悪いな……」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「でも、しばらくお話ししようか」

男「巻く毎に台詞が変わる……」

男「写真付きじゃないと分からないよな……」

 カシャッ

男「えっと……この玩具の詳細が知りたいです……と」

 ピッ

男「……まあ、夜くらいには解答されるかな」

母親「まだその玩具で遊んでたの?」

男「いや……こんなの持ってたっけなぁって思って」

母親「私も見覚えないけど……あるってことはあるのよ。もうほらパッパと行動する!」

男「……はーい」

男「お、回答されてる。早いな」

解答者『長年玩具を見てきましたが、そのような物は一度も見たことがありません。恐らく、一般ルートの玩具では無いと思われます』

男「……つまり良く分からないってか」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「落ち込まないで」

男「……気持ち悪いな」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「そういうこともあるさ」

男「あーもう、引っ越しの準備しなきゃ……」

 ◆◇◆◇

友『螺子を巻く度に台詞の変わる玩具?』

男「何か家にあるんだよ。そういうのが」

友『……あり得なくね? せいぜい三パターン位じゃん』

男「だよなぁ……俺もこんなん持ってたら覚えてると思うし……」

友『まあ、捨てちまえば良いんじゃないのか?』

男「やっぱそれが良いよな」

友『それよりさ、明日お前こっちに越してくんだろ? 夕飯食おうぜ。お前ん家で』

男「あー、別に良いけどさ……」

友『決まりな。よーし、汚すぞー』

男「おい待てマジで」

(。-ω-)zzz

玩具「回したいなら回せば良い。それに歯止めをかけるものなんて居ないさ」

男「……」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「まあ、正直回さない方が懸命だと思うけどね」

男「マジで気持ち悪いなこいつ……」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「気持ち悪いとか言いながら回すなんて」

男「……っ!?」

ギイイッ ギイイッ

玩具「何て言うんだ、ツンデレって奴か」

男「お前……会話できるのか?」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「今日は良い天気だね」

男「……」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「眠いなあ」

男「何なんだよ……」

 ◆◇◆◇

男(こいつは何なんだ)

男(会話しているのか?)

男(いや……あり得ないだろ)

男(最新のロボットでもあるまいし)

男(ロボットだとしたら……?)

男(……だとしたら何でそんなもんを俺が持ってんだ)

男(不気味だ……)

男(……やべっ、もう日が暮れる……)

(。-ω-)zzz
※寝ません(笑)

 ギイイッ ギイイッ

玩具「もう夜だね」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「まだ僕と話すの?」

男「何か、暇だしな」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「暇ではないだろう?」

男「スマホの音声アシストに話し掛ける奴の気持ちが少し分かった気がする」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「それは良かった」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「……そろそろさよならだ」

男「……さよなら?」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「言ったろう? 最後があるって」

男「言ったっけ?」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「どうだったかな。確かに言った覚えがあるんだけど」

男「じゃあ言ってたのかもな」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「きっとそうさ」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「人間の好奇心って面白いね」

男「面白い?」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「何で回し続けたんだろう」

男「……暇だったし」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「警告したのにね。これで最後だよ」

 ◆◇◆◇

母親「進んでるー……って、居ないじゃない」

母親「全く……もう時間ないのに……」

母親「あら」

母親「この玩具、二体あったのね」

 ギイイッ ギイイッ

玩具「……お母さん」

母親「…………気持ち悪いわね……棄てましょ」

 ガサッ

母親「どこ行ったのかしら……あの子」

 ◆終◆

引き伸ばせそうな作品でもなかったし、この辺で。

誰か見ててくれたかなぁ……。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年01月02日 (土) 23:08:01   ID: p5Tp9Q4V

こわいな…

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom