Fate/Grand Order 魔界からの試練(魔界戦記ディスガイアシリーズとのクロス) (16)


■???

Dr.ロマン「魔力の供給をお願いしたい」

Dr.ロマン「現在のカルデアでは魔力の絶対量が不足しています。人間界が崩壊した以上、魔界に協力を仰ぐしか我々には方法が」

???「……」

???「だいぶ都合が良いな人間。どこかの小娘から多額の資金を受けていながらこの様か」

???「人間界が滅亡したお陰で魔界も影響が多々だ」

???「まぁ落ち着けフェンリッヒ」

フェンリッヒ「しかし閣下……」

???「カルデアは小娘が持つ資金だけで、他の協力を拒み続けたのは確かだが――」


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Dr.ロマン「ヴァルバトーゼ閣下。恐れながら申し上げます」

Dr.ロマン「今回の人間界の滅亡は地球の死滅。チバのイワシ……いえ人間界で捕れるイワシの死滅を意味します」

ヴァルバトーゼ「なん……だと!」

ヴァルバトーゼ「では、イワシは――イワシはどうなるっ」

Dr.ロマン「――現在、魔界に保存されているのが最終かと」

ヴァルバトーゼ「――……」

フェンリッヒ「落ち着いて下さい閣下。鰯なら他の世界や次元からから取り寄せれば問題ございません」

ヴァルバトーゼ「――フェンリッヒ。そう言う問題では無い」

ヴァルバトーゼ「チバで水揚げされた獲れ立てのイワシが美味なのだ!」


フェンリッヒ「……」

フェンリッヒ「しかしヴァルバトーゼ閣下。カルデアは資金だけで、後は自分たちでやると啖呵をきったのです」

Dr.ロマン(所長は外部の者をいれるのを嫌ってたからね。特に人間界の支配者の介入とかは)

フェンリッヒ「それを今更ながら頼って来てほいほい協力するのでは、他の魔界に舐められてしまいます」

ヴァルバトーゼ「……うむ。フェンリッヒの言う事も一理あるか」

ヴァルバトーゼ「ロマンとか言ったな。カルデアの力を示せ」



Dr.ロマン「と、言うと……?」

ヴァルバトーゼ「俺が直々に試練を用意する。それを見事にクリアーしてみるがいい」

ヴァルバトーゼ「試練を乗り越えることが出来れば、カルデアに魔力と人材も供給しようではないか」

Dr.ロマン「もし乗り越えられなかった場合は?」

フェンリッヒ「カルデアの今後は、我々が主導で行わせてもらう」

Dr.ロマン(――つまり人類史は悪魔に支配される可能があるということか)

Dr.ロマン(しかし他に協力先がない以上は、万が一のデメリットも受け入れるべきだろうね)

Dr.ロマン「……分かりました。それでお受けします」


Dr.ロマン「と、言う訳で後は頼んだよ」

>意味が分からない

マシュ「先輩。Dr.への殴殺許可をお願いします」

Dr.ロマン「いやいや。これでも頑張ったんだよ。かなり緊張したやりとりだったし!」

マシュ「だとしても魔界に行って試練を受けるとか無謀です。幾ら英霊を召喚できるとはいっても苦戦は必至――。それどころか負ける可能性が大です」

Dr.ロマン「分かってるよ。でも、他に方法は無かったんだ」

マシュ「……」

>やるだけやるしかない

マシュ「――そう、ですね。頑張りましょう先輩」

>えいえいおー

Dr.ロマン「ヴァルバトーゼ閣下から時空の座標はもらってるから直ぐに転送しよう」



■stage0 魔界一のアイドルvs.英霊一のアイドル


○のどかな平原

マシュ「――ここが、魔界? 想像してたのと違いますね」

>まるで人間界のようだ

マシュ「はい。もっと荒廃してると思ってました」

マシュ「で、Dr.。我々はどこに向かえば――」

Dr.ロマン『……ザザ………………ザザザザ……』

マシュ「また通信不可能――。時空間の影響でしょうか」

マシュ「どうかしましたか先輩?」

>歌が聞こえる

マシュ「本当ですね。とてもすばらしい歌声です」

マシュ「行ってみましょう」


特設ステージでは美少女が踊りながら歌い、観客を大いに盛り上げ、歓声が鳴り響いていた。


ラハールちゃん「~~♪~~~~~♪♪♪~~~~♪」


マシュ「観客達は全員魔物。ここは魔界で間違いないようですね。先輩」

>……

マシュ「先輩?」

ラハールちゃん「……む」

ステージが突如爆発する。



エリザベート「勝負よ!」

ラハールちゃん「なんだ貴様は。この魔界一のアイドルであるオレ様に挑むつもりか」

エリザベート「ええ。魔界一のアイドルと英霊一のアイドル。どっちが最優か決める対決よ!」

ラハールちゃん「ほう。その貧相な身体で、オレ様のワンマンライブに乗り込んで勝負を挑んでくる度胸は認めてやろう」

エリザベート「だ、誰が貧相な身体よッ!!」

ラハールちゃん「貴様に決まってるだろう。お得意の貧乳はステータスとでも抜かすつもりか?」

エリザベート「~~~~~!!」


>そっとしておこう

マシュ「賛成です。大賛成です。先輩。私たちは何も見なかった。聞かなかった。です」

エルザベート「あ、子イヌ! ちょうどいいところに。手伝いなさい!!」

>見つかった!

マシュ「……先輩。エリザベートさんの言葉でギャラリーの視線が私たちに集中してます。逃げるのは不可能です」

>エリザベートと関わると、諦めの極地を常に体感できますね

マシュ「もうやぶれかぶれです!!」


~Fate/Grand Order形式のバトル中~


エリザベート「ぅぅ。やられたぁぁぁ」

ラハールちゃん「ハァーッハッハッハッハッ!! これが魔界一のアイドルの力だ!」

マシュ「……間違いなく魔王クラスの化物です。今まで相手をしてきたモノ達とは格が違います」

>……土下座して許してもらえるかな

ラハールちゃん「ふん。本来ならオレ様のライブを邪魔したのだから万死に値するのだが、客も盛り上がってるので不問にしてやろう。感謝するのだな」



時系列は『第三特異点 封鎖終局四海 オケアノス』が終わった直後あたりです


ラハールちゃん「それで貴様ら。どうやってここまで来たのだ?」

ラハールちゃん「ここは特殊な世界で簡単には来れないハズなんだが」

マシュ「ヴァルバトーゼと言う方がいる地獄に行こうとしたのですが、なぜかここに飛ばされたんです」

ラハールちゃん「――む。最近、次元の歪みが酷いからな。何者かがナニかをしている所為で、魔王クラスの者ですら満足に移動できないぐらいだ」

ラハールちゃん「お陰でライブをするにしても、遅れることが多々あって困っている」


>大変ですね

ラハールちゃん「その通りだ」

ラハールちゃん「それに貴様らはたぶん……。いや、確証が無い以上は詮無きことか」

マシュ「?」

ラハールちゃん「貴様たちの事は少し置いておいて、だ」

ラハールちゃん「おい、そこの小娘」


エリサベート「小娘じゃないわ。私にはエリザベートって名前があるんだから!」

ラハールちゃん「……。歌はいまいちだったが、オレ様に向かってくる度胸は気に入った」

ラハールちゃん「貴様さえ良ければデュエットを組んでやっても良いぞ」

エリザベート「――え。デュエット? 本当に?」

ラハールちゃん「本当だ。オレ様は忙しい。返事は今すぐしろ」

エルザベート「……」

エリザベート「いいわ。コンビ結成しましょう」

魔王アイドル・ラハールちゃんと英霊エリザベートがコンビを組みました
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