京子「いつもの私って図々しいのかも...」 (26)

京子「結衣~、ゲームやらせて~」

結衣「いいよ~」

京子「お、パーティのレベルが上がってる」ピコピコ

結衣「ああ、昨日の夜に上げといた」

京子「マジで!? ありがと~!」

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京子「結衣~、今日の昼飯は?」

結衣「今日はうどんだ」

京子「油揚げは?」

結衣「今日はかき揚げ」

京子「珍しいな~。でもかき揚げも好き~」

結衣「じゃあ良いじゃん」

京子「うむ、良かろう」

結衣「なんじゃそりゃ」

京子「なあ結衣~、アイス~」

結衣「あ? またか?」

京子「まただよ~」

結衣「ったく...ほい、ラムレーズン」

京子「うひょ~、サンキュー結衣!」モグモグ

京子「...」モグモグ

京子(...そういえば、今日は結衣に色々してもらってばっかりだ)

京子(...あれ、今日だけじゃないかもしれない。昨日も、一昨日も、前に泊まりに来た時も...)

京子(ってか、むしろいつもかもしれない...)

京子「いつもの私って図々しいのかも...」

京子(...ちょっとは遠慮した方がいいのかな)

カチ コチ

京子(うーん...もうイイ時間だなあ)

結衣「...」ピコピコ ギャー ワー

京子(いつも泊まらせてもらってるし、あんまり迷惑かけてもマズイよな...)

京子「なあ、結衣」

結衣「おー、どうしたー? あ、やっぱ今いいところだからちょっと待ってー」

京子「ああ、大丈夫大丈夫。私、そろそろ帰るから~」

結衣「...え?」バギューン ゲームオーバー

結衣「あっ、死ん---」

京子「じゃあな~、また明日~」ガチャ バタン

結衣「おい、京子...! 珍しいな、あいつが早く帰るなんて」

結衣「...」ピコピコ バキューン

結衣「...なんかつまんないな」

結衣(京子といる時は、一人でゲームしてても面白いのに。逆に、私が見てるだけでも面白いのに...)

結衣「...ご飯食べて風呂入ってからまたやろう」

結衣「良いお湯だった。さて、ゲームの続きを...」

結衣「...」ピコピコ ズガーン

結衣「...ソフト変えよう」

結衣「...」ピコピコ シャキーン

結衣「...もう寝よ」

結衣「...」

結衣「京子がいないと静かだな...」

結衣(最近、土日はずっと京子が泊まってたから気づかなかったけど、このアパートってこんなに広かったんだ...)

結衣「...来週は、京子、泊まってくれるかな?」

結衣(...いやいやいや、これじゃ、まるで京子がいなくて寂しいみたいじゃんか。違う違う)

結衣「...違うよな?」

結衣(違うよ。だって、これまでは半ば鬱陶しいと思ってたじゃん。いや、楽しかったけどさ)

結衣「...寝よ」

翌日


あかり「あ、もう下校時刻だ」

京子「お、それじゃあ、今日はこれで部活終了!」

ちなつ「お疲れ様でした~」

結衣「お疲れ~」

あかり「あれ? お外は真っ暗だね...」

ちなつ「そういえば、夜から雨が降るって天気予報で言ってたような...」

京子「夜からなんだろ? なら、ダッシュで帰れば大丈夫!」

結衣「随分と無責任な言い方だな...」

京子「あ、ご、ごめん...」

結衣「え、あ、おう...」

あかり「二人ともどうしたの? 雨降り出しちゃうよ?」

結衣「あ、ああ、今行く」

京子(な、なんか今の言い方、いつもより刺があったような...)

結衣(何だよ、京子の奴...余所余所しい反応してさ)

京子(やっぱ、いっつも泊まってばっかだったから、昨日一日控えたくらいじゃダメだよな...)

ちなつ「でね~、向日葵ちゃんがね~---」

あかり「あ、もうここであかりはお別れだよう...」

結衣「おう、そうだな」

ちなつ「あ、そういえば、この前あかりちゃんの家に行った時にゲーム忘れたんだった」

あかり「あ、じゃあ今ついでに取りにおいでよ~」

ちなつ「うん、そうする。というわけで、先輩、また明日です」

京子「お...おおう! じゃーなー!」

結衣「ま、また明日...」

京子「...」

結衣「...」

京・結(き...気まずい)

シトシト ザーザー!

京子「うええ!? 急に降ってきた!」

結衣「や、ヤバッ! ウチが近いから、京子もとりあえず来い!」

京子「え、あ、でも...」

京子(また結衣に迷惑かけちゃうし...)

結衣「何してんだよ! 早く来いって!」グイッ

京子「うわぁ!?」

京子「はぁ、はぁ...」

結衣「うわぁ、びしょ濡れじゃん...」

京子「ったく、突然降り出すなよ---ハックション!」

結衣「大丈夫か? ちょっとタオル持ってくる」

京子「おおう、サンキュ...」

京子(...いや、でも図々しいかな?)

京子「ああ、結衣、やっぱり---」

結衣「え、何? ほい、タオル」

京子「あ...ありがと」ゴシゴシ

結衣「うぅ~、冷えてきた。 私着替えるけど、京子も着替えた方がいいぞ」

京子「え、あ、でも...」

結衣(...なんかコイツ、さっきから余所余所しいな。いや...昨日からか)

京子(結の眉間にシワが寄ってる...。やっぱ迷惑だよなあ...)

結衣(...もしかして私、京子に何か嫌なこと言っちまったか...?)

結衣「...なあ、京子」

京子「へ、な、何?」

結衣「その...何か気にしてることあるか?」

京子「へ...?」

結衣「なんかこう...私が酷いこと無意識に言っちゃって、それで気にしてるとか...」

京子「いや、全然...」

結衣「...じゃあ、なんで昨日から少し余所余所しいんだ?」

京子「え...そう?」

結衣「そうだよ。昨日は泊まらずに帰るし...。今日だって、軽口叩いたら、本気で凹んでたし...」

京子「え、いや、その...」

結衣「何か私に嫌なことがあるなら...はっきり言ってくれ」

京子「いや、違うんだって! そうじゃなくて、むしろ私が結衣に迷惑かけてるかもって思ったんだよ!」

結衣「?」

京子「その、いつも色々してもらってるから...」

結衣「...え、今更?」

京子「い、今更ってなんだよ!」

結衣「...はぁ~」

京子「な、何だよ...」

結衣「そんなことで迷惑だと思うわけ無いだろ...」

京子「...本当に?」

結衣「ああ。なんか京子らしくないな...」

京子「わ、私だって気ぃぐらい遣うわ!」

結衣「他の人にはともかく、私に気遣いなんて要らないよ」

京子「...ありがとな」

結衣「いや...」

京子「...」

結衣「...」

京・結(なんか恥ずかしい...)///

結衣「と、とりあえず風呂入った方がいいだろ。先入れよ」

京子「い、いやいや、結衣が先に入れよ」

結衣「いや、お前が」

京子「いや、結衣が」

京・結「...」

京子「...じゃあさ」

結衣「おう」

京子「一緒に...入る?」

結衣「...え?」

カポーン

結衣「...」

京子「...」ゴシゴシ

結衣(一緒に風呂に入るとか、何時ぶりだよ...)

京子「よし、身体洗い終わった! 次は結衣だぞ~」

結衣「あ、ああ...」ザバッ

京子「よっこいしょ」ザブン

結衣「おっさんみたいだな」

京子「いやいや、乙女だって『よっこいしょ』ぐらい言うからな」

結衣「自分で乙女って言うか」ゴシゴシ

京子「言うよ。乙女だもん」

結衣「はいはい」

京・結(いつも通りみたいだな...。よかった)

京子「...結衣さあ」

結衣「おー」

京子「おっぱい大きくなったな」

結衣「ブッ! な、何言ってんだ!?」

京子「感想」

結衣「そういうことじゃねえよ! それに、そんなこと言ってたら、お前だって大きくなってるだろ」

京子「そりゃまあそうなんだけど、結衣ほどじゃない...」

結衣(そんな違うか...?)

京子「触ってもいい?」

結衣「ダメ。身体洗い終わったから、私も入るぞ~」

京子「あ、狭くなるから、私出るわ~」

結衣「...」

ガチャ

結衣「待てよ」ガシッ

京子「へ?」

結衣「...入るぞ」

京子「いや、もう私入ったし」

結衣「い、一緒に入りたいんだよ! ...ダメか?」///

京子「え!?」

京子(か、顔紅くして何照れてんの!? 可愛いな...)

京子「い...いいけど」

結衣「...」チャプン

京子「え、向き合って入るの? 流石に恥ずかしいぞ?」

結衣「...ここ来いよ」

京子「え? だから、そしたら向き合っちゃうじゃん」

結衣「...私にもたれ掛かればいいだろ」

京子「え...?」

京子(な、何だよその恋人みたいな入り方は...)///

結衣「...」

京子(そんな寂しそうな目で見るんじゃねえよ...)

京子「...分かったよ。ずっと湯船の外にいて、ちょっと体冷えたしな」チャポン

結衣「ん...」ギュッ

京子「え、なんで抱きつくんだ!?」

結衣「...」ギュー

京子(...なんか様子がおかしいな)

京子「ま...いいか」

結衣「...さっきさ」

京子「おう」

結衣「京子に、『私に気遣いなんていらない』って言ったじゃん?」

京子「言われたな」

結衣「さっきの、条件付ける」

京子「条件?」

結衣「ああ...」

京子「条件って何だ?」

結衣「...」

京子「結衣さ~ん?」

結衣「...今みたいに、たまに甘えさせてくれ」

京子「...へ? ど、どうした?」

結衣「...昨日、お前泊まらずに帰ったじゃん?」

京子「あ、もしかして寂しかった?」

結衣「ああ...」

京子「うぇ!?」///

結衣「てっきり、泊まっていくもんだと思ってたから...」ギュー

京子「な、な...」

結衣「...京子」

京子「ひゃ、ひゃい...」

結衣「嫌、か...?」

京子「...ったく、嫌じゃないよ。どんどん甘えて来い」

結衣「へへ...ありがと」ギュッ

京子「こちらこそ...いつもありがとな」


END

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年12月28日 (月) 13:33:21   ID: fLSbktdS

結京ssはもっと増えるべき

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