耳雄「留渦が家出した…」 (47)


耳雄「うぇーん!留渦ぁぁ!!」シクシク

サイト―「くぅーん(12巻の家出編を元にしたSSだワーン)」

耳雄「こうしちゃいられない、留渦を探しにいこっ…」

サイト―「ワンワン!(御伴しますワ~ン)」

耳雄「ついて来てくれるのか、サイト―さん…。よし!二人でかわいい妹を探しにいざ出発だぁ!」ドアガチャ

委員長「よっ!話は聞かせてもらったぜ」

耳雄「委員長!?何故我が家の前に?!」

委員長「虫の知らせさ」

虫の知らせ「知らせておきました~」

委員長「クラスの委員長としてお前の無断欠席を認めるわけにはいかない!さあ一緒に登校するんだ!」腕グイッ!

耳雄「ぐはっ!バカなっ!?俺よりも弱くて、面倒に関わらない委員長が何故かものすごい怪力でおせっかいしてくるぞ!」

耳雄「くそー!さては幽霊の仕業だなぁ!俺を離せぇ!」

委員長「ダメだ!ダメだ!!認めない!」

耳雄「留渦ぁぁ!!!」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1450452856


学校

耳雄「ぐすっ…留渦ぁ…」

相原岬「どうしたの耳雄君?」

委員長「実はカクカクシカジカで詳しくはでろでろ12巻の家出編を要チェックだ」

相原岬「そんなことがあったんだ…。でも、いつもは見て見ぬふりをする利己主義な平川君(委員長)がどうして今日に限ってそんな首を突っ込むようなことを?」

委員長「先月から筋トレと人助けに燃えててね」

相原岬「行き当たりばったりな無計画人間の平川君らしいね」アハハ

耳雄「しくしく…留渦ぁ…」

委員長「しくしく…酷ぃ…」

相原岬「(…増えた)」

相原岬「(このままにはしておけないよ。いつも助けてもらってるんだから、今回は私が…!)」

相原岬「(私が耳雄君を助ける!!!)」

相原岬「耳雄君!大丈夫だよ!私が何とかしてあげるからね!」

耳雄「相原…」シクシク

委員長「俺も助けろよ…」シクシク





相原岬「妹(留渦)が家出した耳雄君のために今日から私が耳雄君の妹になります」

耳雄「ガーン!!!」

委員長「ええっ…」

相原岬「何よ!私じゃ力不足だっていうの?」プンプン

耳雄「力不足というか、年齢が違うっていうか、クラスメイトを妹にしたくないっていうか、家に帰ってほしいというか、ほっといてほしい」

相原岬「ダメだよ!このまま耳雄君を一人にしておいたら何をするかわかんないよ!」

耳雄「留渦無しの俺じゃあ危険すぎるってか」

委員長「確かにな、相原にしばらくの間、妹代理を務めてもらった方がいいかもしれない」

相原岬「じゃあ、さっそく今日から耳雄君の御家にお世話になりまーす」

委員長「わーい」パチパチ

耳雄「(留渦ぁ…)」シクシク



耳雄「ここが留渦のいない我が家です」

サイト―「うおーん(おとなしくお留守番してたワン)」

相原岬「じゃあ、今日から妹として頑張るからよろしくね」

耳雄「うん、よろしく…」

相原岬「…」

耳雄「…」

相原岬「…」

耳雄「…」

耳雄「(何かしゃべれよぉ!くそっ!なんでこんな空気を味合わなくちゃいけねーんだ!)」

耳雄「(だいたい相原もおせっかいが過ぎるって!いつもみたいに俺とサイトーさんがいれば解決できるんだからほっといてくれ!)」

耳雄「…」イライラ

相原岬「あ、あのさぁ!」

耳雄「あぁん!?」

相原岬「私、今日どこで寝ればいいのかな?」

耳雄「…えっ」

相原岬「だって、私今日から耳雄君の妹だし…。しばらく、ここに住んで耳雄君を支えるよ!」

耳雄「…まじかよ」


耳雄「えっーと、じゃあとりあえず留渦の部屋を使ってくれ(帰ってくれ)」

相原岬「うん!じゃあ荷物を妹さんの部屋において来るね!」

耳雄「なっ!?荷物だと…?」

耳雄「(しまった!良く見たらあきらかに大きな荷物抱えてるじゃねーか!!こいつどのくらいここにいる気なんだ…)」

耳雄「(はっ!てか、俺何してるんだ!妹を探しにいかないとダメじゃねーか!)」

耳雄「相原!俺、留渦を探しに行くから留守番頼んだぞ!」

相原岬「えっ!?ちょっと耳雄君!!」

耳雄「こいサイトーさん!」ダダダダ

サイトー「わんわん!(お任せあれー!)」

相原岬「えっ!?ちょっと!耳雄君!!!」

相原岬「行っちゃった…」




それから数時間後…

耳雄「うぅぅ…留渦…」

サイトー「くぅーん(元気出してほしいワン)」

耳雄「ここら辺にはもういねえ、どこ行きやがったんだ…」

耳雄「あっ!そうだ!留渦の部屋に何か書き残しがあるかも!」

耳雄「いくぞぉ!サイトーさん!」ダダダ

サイトー「わんわん!(今日はもう御家に帰りたいワン!)」





相原岬「あっ!耳雄君!お帰りぃ!」

耳雄「ヒエッ!相原なんでうちに!?」

相原岬「やだなぁ、今日から耳雄君の妹になったじゃん」

耳雄「あっ、そっかそっか」

耳雄「じゃない、早く留渦の部屋に行って書き残しを探さないと」フルフル

相原岬「ちょっと待ったぁ!」

耳雄「っと、なんだよ相原?」

相原岬「わたし『お帰り』っていったんだけど?」

耳雄「…ただいま」

相原岬「よし、じゃあ晩御飯作っておいたから手を洗ってうがいしてね」

耳雄「くそっ!なんで相原に命令されなくちゃならねーんだ…、でもお腹減ってるし、先に飯食うか」

サイトー「くぅーん(ボクも食べたいワン)」




耳雄「ふぅー、満腹満腹」ポンポン

耳雄「まさか相原がこんなにも料理上手だとは思わなかったぜ」

相原「喜んでもらえてうれしいなぁ」

耳雄「あれ?そう言えば俺何かしようとしてたんじゃあ…」

耳雄「(…なんだっけ?)」

耳雄「(あっ!そういえば!)」

ピーンポーン

耳雄「ん?こんな時間に客か?」

耳雄「はーい、今出まーす!」



耳雄「どちら様でしょうか?」ガラ

相原水面「ど~ち~ら様だと~???」ギロ

耳雄「うわぁ!誰?誰?」

相原水面「誰じゃねーんだよ!このクソ童貞!!さっさと私の妹を返しやがれっ!!」ドカバキ

耳雄「うわあぁ!!ちょっと誰かぁ!!!」

相原岬「お姉ちゃん!」バッ

相原水面「岬!」ダ

相原水面「岬~よっかた~無事で~」ギュウ

相原岬「ちょっと、お姉ちゃん苦しいよ…」フグゥ

相原水面「お姉ちゃん心配で心配で」

耳雄「あのぉ…」ボロボロ

相原水面「この誘拐犯!まだ意識を保っていやがったか!」フンガー

耳雄「ヒエ…」

相原岬「ちょっと!ストップ!ストップ!」アワアワ


相原岬「カクカクシカジカ詳しくはでろでろ12巻の家出編を見て欲しいの」

相原水面「ふーん、でもそれとあんたがこんな夜遅くまで耳雄君の家にいるのと、どういう関係があるのよ」

相原岬「私は家出した妹さんの代わりに、耳雄君の妹をしているの」

耳雄「お姉さん、本当にすみませんでした。今すぐ妹さんを連れて帰ってあげてください」

相原水面「くぅぅ!さすが私の妹!こんなに人に優しいなんてお姉ちゃん泣けてくるわ」

相原水面「決めた!私も耳雄君のお姉ちゃんとしてしばらくの間一緒にいるわ」

耳雄「お姉さん、帰ってください」

相原岬「ほ、本当に?うれしい!これで三人になったからもうさびしくないね耳雄君!」

耳雄「(ああ、なんかどんどん悪化してる)」


相原水面「よーし、じゃあさっそく…」

相原水面「かわいい弟のエロ本探しだぁ!」ダッ

耳雄「うわぁぁ!やめろぉぉ!!」ダッ

相原水面「ほーれほーれベッドの下から大量に出てきたぞぉ~」ワサワサ

耳雄「ぐわぁぁ!止めてくれぇ!見ないでくれぇ!」

相原岬「うわぁ…」

耳雄「うぅ…心にぐさぐさ来る…」

相原水面「はぁー、楽しかった。お姉ちゃんの心が癒されたわ」スッキリ

耳雄「(俺の心は傷ついた…)」

相原岬「耳雄君元気出して、あとお風呂入れてきて」ユサユサ

耳雄「はい…」トボトボ

耳雄「(くそー、なんでこんな目に合わなくちゃいけないんだ)」お湯ジャー

耳雄「(そもそも留渦の代わりに相原が来たのに、なんでお姉さんまで一緒に…。お姉さんなんて望んでねーんだよ!いや、相原が妹になるのも望んでないけど)」

耳雄「あっ!しまった!留渦の部屋探るの忘れてた!」

耳雄「あぶねーあぶねー、うっかりしてたぜ」

相原岬「あ、耳雄君どこいくの?」

耳雄「え?ちょっと留渦の部屋に」


相原岬「ダメだよ!今私とお姉ちゃんが使ってて、その…見られたら困るモノがあるんだから」

耳雄「(見られたら困るモノ?下着か?)」

耳雄「おっと、そうだった。じゃあ、悪いけど留渦の机の上にある肋バス各停の旅本を持ってきてくれないか?」

相原岬「うん、いいよ。ちょっと待っててね」

耳雄「うーす、頼んだ」

相原岬「その間耳雄君はお風呂にでも入っててよ」

耳雄「そうするかなぁ」



耳雄「ふー、やっとゆっくりできるぜ」ザバー

耳雄「はぁ…。この生活はいつまで続くんだ…。そして、留渦にはいつ会えるんだ…」

相原水面「さーてお風呂、お風呂」ガチャ

「あっ…」

相原岬「えーと、こうしてああして…」

きゃあああああああああああああああああああああああああああああああ

相原岬「え?今の声は…?行ってみよう」ダダッ


相原水面「この童貞狼!風呂場で待ち伏せしてやがったぁ!」

耳雄「違う!違う誤解だ!」ブンブン

相原水面「うるせええ!!純潔乙女の裸体見たからにはただで帰すわけにはいかないわよ!」

相原水面「お返しにアンタの粗末な物を見てやる!!!」フンゴー

耳雄「やめろお!近寄るなあ!」

相原水面「ひひひ、おらぁ!クソ童貞のチンコみせろぉ!!!」オオオオオ

相原岬「何やってるのお姉ちゃん…」

相原水面「ちょうど良いところに来たわね、これから可愛い弟のチンコ見るところよ」

耳雄「やめてえええ」

相原岬「ちょっとお姉ちゃん、そんなハレンチな真似やめて!!」

相原水面「なによ!アンタだってチンコ見たいくせに!」

相原岬「み、みたくないもん!何言ってるの!?」

相原水面「嘘ついてんじゃねーぞ!!自分だけ真面目ぶって!!」バッ

相原岬「いや~~」

耳雄「(今のうちに逃げよ)」イソイソ


耳雄「ふぅー、疲れた…。今日はもう寝よ…」クタクタ

耳雄「(なんか今日はたくさんのことがあったなぁ…)」

耳雄「(そう言えば、何か忘れてるような…)」

耳雄「(なんだっけ?まあ、どうせたいしたことじゃないだろ)」

耳雄「(…すやすや)」



???「――させ――っ―――」

???「――タ―」

???「――でしょ」

???「――だ――」

???「――しない――」

???「――ち――」

???「――の――」

???「――さん」

???「――くれ――」

???「――の――や――」

???「それ――」

???「――も――」

???「――――ない――」

???「何――」

???「――な――」

???「――が――」

???「――し――」

???「――から――まで――生きて――」


「…」ジー

耳雄「…ん」

「…」ジー

耳雄「何やってるんだよ…相原…」

相原岬「耳雄君朝だよ、朝ご飯つくったから」ジー

耳雄「…そうか、ありがとう」

相原岬「早く起きてね」

耳雄「ああ、起きるから…」

耳雄「起きるから顔をどけてくれ…」チカイ



相原水面「おはよう~、さっさと食べて学校行ってきなさい」

耳雄「あ、はい(普通だ…)」

相原岬「はい、耳雄君お茶碗」

耳雄「あ、ども(白飯だ…)」

耳雄「(うーん、何か夢で大切ものを見た気がするなぁ…)」パクパク

耳雄「(なんだろ…)」パクパク

耳雄「ごちそうさまでした!」

相原岬「おそまつさまでした」

相原岬「はやく準備して学校いこ」

耳雄「おう」

相原水面「気を付けていくのよ~」フリフリ





委員長「おっす、耳雄に相原。仲良く二人で登校か?」

相原岬「おはよう、平川君」

耳雄「うーす、委員長」チャクセキ

耳雄「ああ、早く帰りてーなぁー」

委員長「今来たところだろ…」



耳雄「ただいまぁ」

相原岬「ただいまぁ」

耳雄「ソファー一番乗りぃ!」ドカ

相原岬「帰ってきたら手洗いしないとダメだよ」

耳雄「う~ん、次からそうする」

相原岬「もう」

相原水面「ぶわっはあああああ!!!ただいまぁ!我が家族よぉ!」ドカア

耳雄「ぐえええ!お姉さん!踏んでます!俺を踏んでます!」

相原岬「お姉ちゃんまた、お酒飲んでる!」

相原水面「飲まねえとやってられないわよ!おっ、弟、私のお尻の下に忍んで何のつもり~?」

耳雄「忍んでねえよ!」

相原水面「いかんいかん、弟がお姉ちゃんに発情してしまった。しょうがないなぁ、こういうときはまずズボンを下ろして…」ガチャガチャ

耳雄「助けてえええ!!!」

相原岬「ちょっとお姉ちゃん!」

相原水面「ダメよ岬!アンタにはまだ早いわ!」ガチャガチャ

相原岬「私のことを思うならやめてよ!」

相原水面「えぇーい!こうなったらみんなで風呂入るわよ!」ウオオオ


耳雄「(今日も疲れた…)」

耳雄「(昨日の夢の続き見れないかなぁ…)」

耳雄「(…すやすや)」


???「――させ――っ!―――」

???「こ――タ―」

???「――でしょ」

???「―ふ―だ――」

???「お――しない――」

???「――ち――」

???「――の――か」

???「じ――さん」

???「――くれ…っ」

???「――の不――や――」

???「それ――と――」

???「――も――も――」

???「――え――ない――」

???「何で――」

???「バ――な――」

???「――が―い―」

???「お――し――よ!!」

???「――から――まで――生きて――よ…!!」


耳雄「(…ん、朝か。昨日より少し鮮明に見れたかな)」

相原岬「耳雄君朝だよ、朝ご飯つくったよ」ジー

耳雄「…またかよ」チカイ

委員長「二人ともおはようさん」

相原岬「おはよう、平川君」

耳雄「相変わらずふつうだなぁ、委員長は」

委員長「俺に何を期待してるんだよ…」

耳雄「うーん、なんだろう。違和感が欲しい」

委員長「ほーれほれ」キンニク

耳雄「(暑苦しい…)」

相原岬「(気持ち悪い…)」


相原岬「ただいまぁ」

耳雄「ソファーとったりー!」ドス

相原岬「帰ったら手洗うって約束でしょ」

耳雄「もう少ししたら洗う」ゴロゴロ

相原水面「こらぁ!言うこと聞かないやつはどこだぁ!」ドドドドド

耳雄「手洗ってこよー」ダッ

相原水面「待てー!ウヒヒヒヒヒッ」ダッ

「さわるなあああぁああ!!アホーーー!!!」

相原岬「騒がしい…」


耳雄「(ううぅ、汚された…)」

耳雄「(はぁ…、相原達が来てから毎日がうるさくなったなぁ…)」

耳雄「(来る前はどうだったけ?)」

耳雄「(相原達はいつ来たんだっけ…?)」

耳雄「(いつ…)」

耳雄「(すやすや…)」


???「――させ――っ!この…っ」

???「この――タ―」

???「――様でしょ」

???「―ふ―だ、さ――」

???「…お――しないで」

???「さっ――ち――」

???「――の――か」

???「じ――耳雄さん」

???「――てくれ…っ」

???「――の不――やっぱり――のか?」

???「それとも…、――と――」

???「いつも―も――」

???「――え――ない――」

???「何で――こ――」

???「バ――なの――」

???「そ―が―い―」

???「お――したいのは山々だ…。――してえよ!!」

???「だから――が揃うまで――携えて生きて行こうじゃねェかよ…!!」


耳雄「…」

相原岬「耳・雄・君」ジー

耳雄「…相原」

相原岬「なに?」ジー

耳雄「勝手に隣で寝ないでくれ」

相原岬「うん」ジー


耳雄「うおおお!!早くかえりてぇ!!」

委員長「今きたところだろ…」

相原岬「耳雄君いつもそれだね」

耳雄「だってよォ、学校にいたってつまんない!つまんない!」ダダ

相原岬「駄々こねてもダメだよ」

委員長「本当に二人とも仲が良いなぁ」

相原岬「だって、ずっと一緒に暮らしてるんだもん」

耳雄「…ん?」

耳雄「ちょっと待てよ、俺と相原達が一緒に暮らし始めたのはつい最近だろ?」

委員長「耳雄お前…」ハァ・・・

相原岬「耳雄君…」ハァ・・・

耳雄「な、なんだよ…」

相原岬「べつにー、ただ耳雄君は本当にドケチだなぁって」

委員長「もう何年も一緒に暮らしてるのに耳雄は本当にいじわるだなぁ」

耳雄「え…、なんだよそれ…、俺と相原達と暮らしはじめて、三日くらいしか、まだ経ってない…」

相原岬「ドケチ!」プクゥ

委員長「いじわる!」プクゥ

耳雄「(なんだよ、なんだよ…。俺が間違ってるのか?」

耳雄「(俺は何か違うことを言ったのか…?)」

耳雄「(くそっ!わかんねぇ…)」


相原岬「ただいまぁ」

耳雄「…ただいま」

相原岬「元気ないね…。もしかして…、私、傷つけちゃた?」

耳雄「…別に、気にすんな」

相原岬「ご、ごめんなさい!私、そんなつもりじゃあ…」アセアセ

耳雄「いいっていいって、耳雄様はそんなことで傷付く男じゃねーよ!」

相原岬「本当に…?よかった…」

耳雄「(問題はそこじゃねェ、相原達がいつ来たかだ)」



耳雄「お姉さん、今いいですか?」

相原水面「なになに?かしこまっちゃって、私とアンタの仲なんだから気にしなくていいのに」

耳雄「そのぉ、お姉さんと岬さんが来てどのくらい経ちますかねえ?」

相原水面「そうねえ、もう何年も前からだし…」

耳雄「!」

相原水面「な、なによ…」

耳雄「い、いえなんでもないです。それじゃ、失礼します」

耳雄「(どうなってやがる!?俺の感覚がおかしいのか?)」

相原岬「耳雄君、夕ご飯だよー」

耳雄「とりあえず、飯食って考えるか」



耳雄「(今日はいつにも増して疲れた…)」

耳雄「(風呂にもトイレにも相原達が入ってきやがる…)」

耳雄「(男と生活するうえで気を付けないといけないことを教えないとダメだな)」

耳雄「(ああ、とにかく今日はもう…)」

耳雄「(すやすや…)」


耳雄「(…またいつもの朝か)」

相原岬「耳・雄・君」ジー

耳雄「(…また相原が隣で寝てる)」


委員長「うぃーす、お二人さん」

耳雄「またいつもの委員長か」

相原岬「おはよう、平川君」

委員長「相変わらずしけた面してやがるぜ、耳雄は」

耳雄「相変わらずうざったい筋肉だぜ、委員長は」


耳雄「いつもの帰宅」

相原岬「ただいまぁ」

耳雄「いつものドタバタ」

相原水面「うひゃひゃひゃ」

耳雄「いつもの就寝」

耳雄「(いつもの日常)」

耳雄「(明日もまたいつものかな)」


耳雄「(…またいつもの朝か)」

耳雄「(…また相原が隣で寝てる)」

耳雄「(…いつもの委員長)」

耳雄「(いつもの帰宅)」

耳雄「(いつものドタバタ)」

耳雄「(いつもの就寝)」

耳雄「(いつもの日常)」

耳雄「(俺は何か見てたはずなんだ…、寝た後に何か大切なモノを)」

耳雄「(でも、今は何も見ない…)」

耳雄「(いつものが続く…)」

耳雄「(これはいつまで続くんだ)」


耳雄「なあ、委員長俺ここ最近物忘れが激しいんだけど、どうしたらいい?」

委員長「メモっとけよ」

耳雄「ああ、そうか」

相原岬「大丈夫だよ、私が全部メモってあげるから」

耳雄「うーん、最近なにか探してたような気がするし、何か見たかったような気もするし、何かを忘れたような気もするなぁ」

委員長「もう末期じゃねーか…」

相原岬「あはは、耳雄君のことは私がちゃんと管理するから大丈夫大丈夫」

委員長「なんだよ、相原。まだ耳雄君って呼んでるのか?いい加減ちゃんと呼んでやれよ」

耳雄「?」

相原岬「う、うん…」モジモジ

耳雄「(なんだ?なんだ?)」

相原岬「お」

耳雄「お?」

相原岬「お兄ちゃん///」

耳雄「…」

相原岬「へ、変かな?///」

耳雄「…」

相原岬「耳雄君?」


耳雄「心配させやがってっ!!この…っ」

耳雄「このバカタレーッ」

留渦「バカはお互い様でしょ」バチン!

耳雄「…ふっ、良い張り手だ。さすがは俺の妹…」イタタ

留渦「…お兄ちゃんと一緒にしないで」

耳雄「さっ…、さっきからお兄ちゃんお兄ちゃんって」

耳雄「留渦は兄弟の縁を切ったんじゃないのか」

留渦「じゃあ耳雄さん」

耳雄「やめてくれ…っ」イヤダ

耳雄「留渦…お前の不満は…やっぱりお兄ちゃんにあるのか?」

耳雄「それとも…、オヤジとオフクロ…」

留渦「いつもいつも」

留渦「耐えてばかり…居て欲しい時に居ない…」

留渦「何でウチはこんな…」

留渦「バラバラなの?」

留渦「それが悲しい…」

耳雄「お兄ちゃんも家族四人で暮らしたいのは山々だ…。オヤジやオフクロにもっと甘えたりしてえよ!!」

耳雄「だから家族が揃うまで兄弟で手を携えて生きて行こうじゃねェかよ…!!」


耳雄「…あ」

耳雄「思い出した」




























耳雄「留渦あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom