粧裕「お兄ちゃんがいない間に色々漁ってやろっと。」ガチャ
粧裕「! 足元にシャーペンの芯....? それに付箋....」
粧裕(なぜこんなものがドアの近くに.....付箋は想像はつくけど.......まさか蝶番にこれが仕込まれていたとか? つまり付箋はダミー.......それにドアノブを捻った時の違和感も......本来戻るべき位置よりも少しだけ下がって.....それもダミー....本命はこのシャーペンの芯か......)
粧裕(なんでこんなに仕掛けて....そんなにエッチな本があるのかな?)
粧裕「例えばこの辞書の箱とか.....」バラッ
粧裕「.....水着の女の人の写真?」
粧裕(おかしい....こんなものを隠すためにあそこまで厳戒態勢を敷く必要は......)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1450442541
粧裕(まさかもっと別なものを隠したいとか?机の引き出しの鍵は....あった。机の上?あのお兄ちゃんがそこまで間抜けだとはとても思えないけど.....)ガチャ ガラガラ
粧裕(日記か....だけどこの日記を隠すためにあそこまでのドアの仕掛けも水着の本のダミーを仕掛けるとも思えないし.....)
粧裕(! まさか二重底? じゃあ外して確認を......)ピタッ....
粧裕(いや....もしかしたら二重底すら予想して何かトラップを....二重底に仕掛けるとしたら刃物か炎上、爆発だけど....爆発はまずない....そんなものが作動したら自分が捕まる...そんな仕掛けをお兄ちゃんが作るとも思えない。)
粧裕(じゃあ刃物は......いや、お兄ちゃんは侵入者の迎撃ではなく何かエッチな本を隠したいんだから本ごと燃える炎上が正しいかな.....)
粧裕(にしてもどうしたものか.....何かあるはず.....!)
粧裕(引き出しの底に穴が空いてる.....ここに何かを差し込めば開くのか.....差し込むものは.....ボールペンの芯がいいかな。もし電流で引火するタイプだとしてもこれは絶縁体になるし)カラ...
粧裕「.......何これ。黒いノート?」
粧裕(まさかこれ....お兄ちゃんの中二病ノートかな? DEATH NOTE...死のノートなんて書かれてるし)
粧裕「読んじゃえ。」パラ
粧裕「英語か....ま、お兄ちゃんらしいか。」
粧裕(................)
粧裕「このノートに名前を書かれた人間は死ぬって....バカみたいなノートだなぁ.......」
粧裕「.....あれ?これを使えばキラみたいに人が殺せるんじゃ..................あ...あああああああああああああ!!!!?!?!?!?」
粧裕「まさか.....お兄ちゃんが....キラ!?」
粧裕(落ち着け...落ち着くのよ粧裕....まだこのノートが本物と決まったわけじゃ....そうだ...じゃあ自分で試せばいい。キラみたいに...死んでもいい犯罪者で.....けどこのノートに名前を書けばお兄ちゃんにバレるし...かといって持ち出すのも.....)
粧裕(ん?.....ノートのページは尽きない?...じゃあ破って持ち帰っても....よし!)ビリビリ
粧裕(....うわぁ。私がキレイに切り取ったページが生えてきた。気持ち悪い.....)
粧裕(そもそもこれが本当に殺人ノートだとして切り取ったノートにも効果はあるかどうかは.....まあ、なかったらそれでいっか)
粧裕「書き込むとすれば....死んでも構わない且つ死んだと確認できる人間がいいかな......あ。」
粧裕「お兄ちゃんもそう考えて書き込んだとすれば.....なるほど、音原田って人が最初の犠牲者か。」
粧裕「じゃあ私は....この人を使おうかな。 中丸原 全十郎.....と」カキカキ
粧裕「心臓麻痺で[ピーーー]ばキラ事件として報道されるはず....お兄ちゃんが先に書き込んでるってことはない....これは数分前にニュースで報道された強盗犯だけどお兄ちゃんは外出中で今の時間なら予備校の授業中...授業中に携帯をいじるような人じゃないってことは私がいちばんよく知ってるし......」
粧裕(机の仕掛けを元に戻してと....)カタ
粧裕(シャーペン、ドアノブ、付箋も戻して....)
粧裕「よし....脱出完了!.......!!!」
粧裕「緊急ニュース.....中丸原全十郎.....心臓麻痺で死亡!?」
粧裕「まさか...本物.....? じゃあ.....お兄ちゃんがキラ確定か.......」
粧裕「それよりも.....私は人殺し......」
粧裕「お兄ちゃんもこんな気持ちだったのかな....だけど。」
粧裕「キラの妹は.....やっぱり思想も似るみたいだね。」
粧裕「お兄ちゃんと警察にバレないように....キラの裁きを!」
このSSまとめへのコメント
良ければ続きを書いて欲しいです