北条加蓮「あー、楽しい♪」 (27)

のんびりと書いていきます

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---事務所---



加蓮「ふむふむ...」

加蓮「へぇー、味を一段濃くするといいんだ、なるほど...」

奈緒「おーい加蓮、この前見たがってたアニメのブルーレイ持ってきたぞ」

加蓮「うーんと...」

奈緒「おい加蓮、加蓮ってば!」

加蓮「んっ?あぁ、ゴメンゴメン」

奈緒「なんだよ、そんなに夢中になってスマホいじって、調べものか?」

加蓮「うん、まあ...ちょっとね」

凛「どうかしたのふたりとも?」

奈緒「いや、加蓮がなんかポチポチやって調べてたからなにかなと思って...」

凛「あぁ、そういえば最近の加蓮って時々なにかを熱心に調べてるよね」

奈緒「だろ?なあ加蓮、なにを調べてんだ?」

加蓮「ん~、ナイショ♪」

奈緒「なんだよー!しかもなんかニヤニヤしてるしよ...」

加蓮「そんなことないよ、フツーフツー」

北条加蓮(16)
http://imgur.com/jtEgdhb.jpg
http://imgur.com/BYTWovh.jpg

神谷奈緒(17)
http://imgur.com/eSwYfu5.jpg
http://imgur.com/wUkW43t.jpg

渋谷凛(15)
http://imgur.com/FiTKbhX.jpg
http://imgur.com/apobfcT.jpg

奈緒「むぅぅ!そんなことないだろ!教えろよー!」


ガチャッ


ちひろ「あら、三人揃っておしゃべりですか?」

加蓮「あっ、ちひろさんお疲れ♪」

奈緒「聞いてくれよちひろさん!加蓮がアタシたちに隠し事を...」

加蓮「だーかーら、なんでもないの!」

ちひろ「あらあら、ケンカはダメですよ」

凛「あっ、そうだ、ねえちひろさん、プロデューサー見なかった?まだ来てないみたいなんだけど...」

ちひろ「プロデューサーさんは今日お休みするそうです」

奈緒「えっ、なんかあったのか?」






凛・奈緒・加蓮「カゼ!?」

ちひろ「ええ、どうもゆうべあたりから熱が下がらないみたいで...」

凛「プロデューサー...」

奈緒「な、なあ!大丈夫なのか!?」

加蓮「もしかして重い病気とか...」

ちひろ「いえ、そんなことはないみたいです、ただの風邪みたいですよ」

加蓮「な、なーんだ!安心した」

奈緒「あ、ああ...な、ならいいけど...」

凛「...ねえ二人とも、今日お仕事終わったら三人で...」


ちひろ「ダメですよ?」


凛「ま、まだ何も言って...」

ちひろ「お見舞いに行こうとしてるんですよね、ダメです、プロデューサーさんからも言われてますので」

凛「で、でもちょっとくらい...」

ちひろ「ダメです、ここ最近は年末特番の収録がいっぱいですし、お仕事が終わったらすぐに休むように言われてるでしょう?」

奈緒「まあ...な」

ちひろ「それに、万が一風邪が移っちゃったらどうするんですか?」

凛「......」

ちひろ「プロデューサーさんも三人のことを心配してるからこそ、お見舞いに来てほしくないんです、わかりますね?」

凛「...うん」

ちひろ「はい、よくできました、それじゃ三人ともプロデューサーさんのことは心配しないで、しっかりお仕事してきてください」

テクテク...


加蓮「Pさん、ただの風邪でよかったね」

凛「うん...でもやっぱり心配だよ、プロデューサー一人暮らしだし...」

加蓮「もうー、凛はPさんの事になるとすごく心配症だよねー」

凛「加蓮は心配じゃないの?」

加蓮「ぜーんぜん?Pさんだって子供じゃないんだし、大丈夫だって」

奈緒「まあ、加蓮の言うとおりだよな、本当にヤバかったら救急車呼ぶなりなんなりするだろうし」

凛「それはそうだろうけど...」

奈緒「大丈夫だって凛、アタシらが心配してても始まらないって」

加蓮「そうそう、Pさんに余計な心配かけないためにも、お仕事がんばろうよ♪」

凛「...うん、そうだね...そうだよね!」

加蓮「まったくもう...凛の心配性にも困ったもんだよね、Pさん限定だけど♪」

凛「そ、そんなんじゃないよ!」

奈緒「ふぅ~ん、本当かぁ~?」

凛「な、奈緒だって!プロデューサーが風邪だって知った時は慌ててたでしょ!」

奈緒「ふぇっ!?あ、アタシは別にそんな...」

凛「ウソ、私ちゃんと見てたよ、『大丈夫なのか!?』って大声出してたし」

奈緒「う、うぅぅ...し、知らない!そんなの記憶になーい!」

加蓮「あはははっ!二人とも真っ赤になってる♪」





加蓮「...大丈夫...だよね」

------



P「ゲホッ!ゲホッ!」

P「あー...のどが痛い...咳が止まらん...」

P「まさかこの時期に体調崩すとは...」

P「薬飲んだけど全然効かないし...」

P「...まあ、いざとなったら熱冷ましの薬を飲んで働きながら治せば...」


ピンポーン♪


P「んっ?誰だこんな時間に...」


ガチャッ


P「はーい...」


「あっ、起きてた?」


P「......」


P(誰だこいつ...)

P(帽子とマスクにサングラス...見るからに怪しい...)


P「あの...どちら様ですか?」


「あっ、ゴメンゴメン、うんしょっ...」


P「...加蓮?」


加蓮「うん、こんにちはPさん♪」

P「こんにちはってお前...どうしたんだよ?」

加蓮「うーんとね...Pさんがちゃんと寝てるかどうか確かめに...かな?」

P「確かめに?」

加蓮「ほら、Pさん結構ズボラなとこあるからさ、なんか心配になって♪」

P「なに言ってるんだバカ、そんな心配しなくていい、早く帰れ!」

加蓮「あー!せっかく来てあげたのになにその態度!」

P「ちひろさんから聞いてないのか?来なくていいって言ったろ!」

加蓮「聞いてるよ、でもPさんのことが気になって落ち着かないんだってば!」

P「じゃあもう大丈夫だろ、俺はこの通り大丈夫だ、さあ帰れ」

加蓮「ダメ、本当にちゃんとしてるかどうか見るまで帰らないよ」

加蓮「...というわけで部屋に入れて♪」

P「ダメだ!誰かに見られたらどうする!」

加蓮「大丈夫だよ、ちゃんと変装してるから!」

P「ダーメーだ!そういう問題じゃない!」

加蓮「むぅぅ...入れてくれないと大声出すから!それでもいい!?」

P「おう、好きにしろ、できるもんならな」

加蓮「いいの?本当に出すよ!ものすごくおっきな声出しちゃうよ!」

P「あのな...駄々こねるのもいい加減にしないと怒る...ゲホッ!ゲホッ!」

加蓮「Pさん?」

P「ゲホッ!ゴホッ、ゴホッ...ゲホッ!」

加蓮「大丈夫?ほら、のど飴あるよ?」

P「...おう、ありが...ケホッ...」

加蓮「ねえ、ホントにちょっとだけ、ちょっとだけだから...」

P「むぅぅ...」



加蓮「ねっ?お願い、中に入れて?」




------



加蓮「うわぁ...きったないね、Pさんの部屋...」

P「た、たまたまだ!たまたま!」

加蓮「もー、いつも私たちには口うるさく注意するクセに...」

P「それはだな、お前たちのことを思って...」

加蓮「はいはい、でもそう言ってるPさんがこれじゃ説得力ないよ?おまけに体調管理が大事とか言っときながら自分が風邪ひいてるし...」

P「ぐぬぬ...おい加蓮、わかってると思うけど...」

加蓮「わかってるって、あんまり長居はしないよ、それより何か食べた?」

P「いや、なんかダルかったからなにも...」

加蓮「ダメだよそんなんじゃ...よし、冷蔵庫チェーック♪」ガチャッ

P「か、加蓮...」

加蓮「わぁ、お酒ばっかり...あっ、でも結構いろいろある!これならちょうどいいかな♪」

P「なにがだよ、ちょうどいいって?」

加蓮「ふふっ、ちょっと台所借りるね♪」

加蓮「はい、お待ちどうさま!」

P「おぉ...これは...」

加蓮「えへへ、サラダに生姜焼き、それとお味噌汁だよ♪」

P「あ、ああ...」

加蓮「どうしたの?」

P「いや...まさか加蓮が料理をするとは...」

加蓮「ちょっと!それどういう意味!?」

P「あー...別に深い意味は...」

加蓮「もう...いいから早く食べてよ、冷めちゃうって」

P「お、おう...じゃあいただきます」


P(うーむ...見た目は悪くないが...大丈夫かな...)


P「はむっ...」

加蓮「...どう?」

P「...うん、美味い」

加蓮「ホント?」

P「ああ...いや、本当に美味い...」

加蓮「えへへ、よかった♪」

P「ごちそうさまでした」

加蓮「はい、お粗末さま」

P「うん...美味かったよ、ありがとな」

加蓮「ふふっ、どういたしまして♪洗い物するからゆっくりしててよ」

P「おう」

加蓮「そうそう、薬飲むのも忘れないでね」

P「ああ、わかってるよ」

加蓮「あっ、ジャムいる?それかヨーグルトとか」

P「別に?なんでだよ?」

加蓮「もしかしたらPさんが薬飲むの苦手なんじゃないかなーって」

P「それぐらい飲めるわ!水でいい!水をくれ!」

加蓮「はーい、ちょっと待ってて♪」

ゴクッ ゴクッ...


P「ふぅ...落ち着いた」

加蓮「あとはゆっくり寝た方がいいよ、そのうち薬も効いてくるし」

P「おう...あっ、そうだ加蓮」

加蓮「なに?」

P「お前、いつの間に料理なんて...」

加蓮「あー、実はね、最近ちょっと勉強中なんだ」

P「なんでまた...」

加蓮「ほら、Pさんにジャンクフード食べ過ぎだってよく注意されてたでしょ?」

P「まあな」

加蓮「前はそんなに気にしてなかったけど、アイドルやってるうちに体調管理がすっごく大事だなって改めて感じてさ」

P「そりゃそうだろ、アイドルは身体が資本だしジャンクフードじゃ栄養偏るし」

加蓮「うん、だから自分で少しずつ改善しなきゃと思って、お母さんに協力してもらってるの、ちゃんと栄養の事考えたメニュー作って、しっかり食べることにしてるんだ♪

P「加蓮...」

加蓮「それに料理っておもしろいよね、ちょっとダシとか下ごしらえとか、ちょっと手間かけるだけで全然...」

P「グスッ...」

加蓮「えっ?ど、どうしたの?」

P「成長したなぁ、加蓮...」

加蓮「ちょ、ちょっと!泣くことないじゃん!おおげさだよ!」

P「いや、あの生意気な頃からよくぞここまで...」

加蓮「も、もうー!それは忘れてってばぁ!」

P「はぁ、最初の頃は本当に生意気で苦労させられたっけ...」

加蓮「だ、だからさ...」

P「でも今じゃこんなに立派になって...鼻が高いよ」

加蓮「Pさん...」

P「嬉しいぞ加蓮...料理も本当に美味しかった、ありがとな」

加蓮「えへへ...うん♪」

P「さて、そろそろ寝るかな、腹いっぱいになったし...よく眠れるだろうから...」

加蓮「あっ、ちょっと待って」ガシッ


モミモミ...


P「加蓮?」

加蓮「うーん、やっぱり結構肩が凝ってるね」

P「おぉ...中々上手いな...」

加蓮「ホント?初めてやったんだけど...」

P「はぁ...極楽極楽...」

加蓮「ふふっ、なんかオジサン臭いよ?」

P「な、なにをー!まだ若いぞ!」

加蓮「はいはい、おとなしくてしててねオ・ジ・サ・ン♪」

P「ぐぬぬ...生意気な奴め...」

加蓮「Pさん...」モミモミ...

P「んっ?」

加蓮「あのさ...ゴメンね」

P「どうした急に?」

加蓮「無理言っておしかけてさ...」

加蓮「迷惑だったろうけど...でも、本当に心配だったんだ」

P「そっか...」

加蓮「Pさんが体調悪いって聞いて、最初ホントにビックリして...」

加蓮「Pさんは大人だし、風邪だってちひろさんが言ってたから心配いらないだろうなとは思ったし...」

加蓮「凛と奈緒には大丈夫だよって言ったんだけど...」

加蓮「だけど後から...それでもPさんに何かあったらどうしようって...」

加蓮「そう思ったらジッとしてられなくってさ...」


P(手が震えてる...)


加蓮「Pさん、いつも遅くまでお仕事してて疲れてるし...」


P(本気で心配してくれたのか...)

P(まったく...)

P「...はぁ、見かけによらず心配性だな、加蓮は」

加蓮「だ、だって!」

P「安心しろ、本当にただの風邪だよ」

P「それに、加蓮がこんなに心配して色々と世話してくれたから、もう平気だ」

加蓮「Pさん...」

P「まあ、加蓮の料理っていう新しい趣味も知れたし、たまに風邪ひくのも悪いことばっかりじゃ...」


チュッ


P「っ!!か、かれ...」

加蓮「ホント、いつもいつもありがとね...本当に感謝してるよ」

P「あぁ...」

加蓮「早く身体治して、また一緒にお仕事がんばろうね」ギュウウウウウ

P「ああ、そうだな」

加蓮「えへへ...はい、おしまい」

P「ありがとう...うーん、肩が軽くなった気がする...」

加蓮「ホント?よかった♪」

P「今日は本当にありがとな、おかげで元気になったよ」

加蓮「どういたしまして、じゃあそろそろ帰るね」

P「ああ、マンガみたいに看病してたら風邪が移ったなんてことになったら大変だからな」

加蓮「ふふっ、そうしたら今度はPさんが看病してくれる?」

P「何を言ってんだこいつめ」

加蓮「えへへ...あっ、そうだPさん」

P「なんだ?」

加蓮「あのさ...ちょっと提案っていうかお願いがあるんだけど...」

P「お願い?」



加蓮「うん...実はね...」



---事務所---



凛・奈緒・加蓮「ただいまー!」


P「よう、みんなお疲れ」


奈緒「はぁー、疲れたなぁ...」ゴロン

加蓮「ふふっ、だらしないよ奈緒♪もう限界?」

奈緒「くっそぉ...加蓮にまでバカにされる日が来るとは...」

凛「でも確かに最近元気だよね加蓮」

奈緒「なんか秘訣でもあるのか?」

加蓮「うーん、ちゃんと食べてちゃんと寝るってことくらいかな」

奈緒「そ、それだけなのか?」

凛「まあ、当たり前のことだけどやっぱりそれが一番大事だよね」

加蓮「そういうこと♪」

P「おっ、そういえば三人とも、この表紙を撮影した音楽雑誌のサンプル届いてるぞ」

凛「えっ、本当?」

P「ほれ、これだ」

奈緒「おぉー、よくカッコよく撮れてるな!」

加蓮「うん、いい感じだね」

奈緒「凛、あっちでゆっくり見ようぜ」

凛「うん、そうだね、加蓮も見ようよ」

加蓮「あっ、ちょっと先に行ってて、すぐに行くから」

奈緒「ああ、わかった、おい見ろよ凛、アタシが求めてるのはこういうカッコいい路線で...」

加蓮「Pさん♪」

P「んっ、どうし...」

P「あっ、そうか、忘れてた」


スッ...


P「ご馳走様、今日の弁当も美味かったぞ」

加蓮「ねっ、今日の出し巻き卵どうだった?結構自信作だったんだけど」

P「うん、美味かったよ、味もちょうどよかったし」

加蓮「えへへ、もうだいぶPさんの好みわかっちゃったね」

P「ああ、ていうかもう普通にお弁当作れてるし、俺が味見役しなくても大丈夫じゃないか?」

加蓮「ん~、もうちょっとだけお願いしてもいい?まだ不安だから」

P「大丈夫だと思うんだけど...」

加蓮「もうちょっとだけ♪」

P「まあ、別にいいけど」

加蓮「ねえ、なにかおかずのリクエストとかある?」

P「あんまりないけど...まあしいて言えばこの前作ってくれた豚の生姜焼きとかあると嬉しいかな」

加蓮「あっ、もしかして気に入ってくれた?」

P「うん、あの味付けはわりと好きだな」

加蓮「ふふっ、じゃあ次のお弁当には入れておくね♪」

P「おう、ありがとな」

加蓮「それじゃ、残りのお仕事がんばってね!」

P「ああ、ありがとう」


奈緒「おーい!かーれーんー!」


加蓮「はーい、今行くー!」


加蓮(ふふっ、やっぱりお料理って楽しいな♪)

加蓮(喜んでくれるのってホント嬉しい♪)

加蓮(...そういえばこの前のPさんの部屋、結構汚れてたな)

加蓮(洗濯物も溜まってたみたいだし...)

加蓮(...よし)



加蓮(今度は、お掃除とお洗濯の練習に付き合ってもらお♪)



おわり

駄文失礼しました~
加蓮は病弱の経験があるだけに看病するのが上手そうです
あと割とプロデューサーLOVEなので張り切って看病しちゃいそう
ちなみに僕が先週まで入院してた時は誰もお見舞いに来てくれませんでした
清良さんみたいな看護婦さんもいませんでした...いませんでした!
ではまた~

>加蓮「ねっ?お願い、中に入れて?」
なんかエロいな(童貞感)

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