暦「だれだあんた?」薬売り「ただの、薬売りですよ…」(41)

誰かモノノ怪と化物語のクロス頼んだ

暦「こんな薬局とかある時代に薬売りとかいう奴がいるかよ。新手のセールスか?」

薬売り「そう言われましても…困った困った。」
暦「困ってる感じが全然しねー!」

薬売り「それはどうもすみませんね…」

暦「いや、こっちこそ疑ってしまったし…それで、何の薬を売ってるんだあんた」

薬売り「色々…ですかね…」

暦「色々って…具体的に売った物とかはなんだ?」

薬売り「傷薬も有ります…」

暦「他は?」

薬売り「茶も有ります…」

暦「薬と関係ないぞ!?」
薬売り「そうですか…?」



こんな感じだろうか?>>1はまだかな…

>>1じゃないが書いても大丈夫だろうか…

遅いが気にしないで下さい。>>6の続きです。


突然だが質問だ。名も知らない、変な服を着た奴が玄関先でチャイムを連続で鳴らしている。僕はこう見えて優しい人だから少しの過ちなら許そう。

だが、扉を開けて外に出てもチャイムを鳴らすのを止めないのはどうかと思うんだが…

薬売り「………」ピンポピンポピンポピンポーンピン

暦「まてまてまて!落ち着け!鳴らすな!迷惑だ!」

薬売り「すみません…つい、楽しくて…」

暦「話の途中にいきなりチャイムを鳴らすのはあんたが初めてだよ。んで、薬を売ってるあんたが何で僕の家の前にいるんだ」

薬売り「物の怪の気配を辿っていたら…此処につきまして」

暦「もののけ?」

薬売り「人を喰らう妖怪…ですかね」

暦「それが此処にいるのか…?」

薬売り「此処には何故かいませんね…別の…何かが漂っている…」

暦「何かって…何だよ…」

薬売り「貴方といるじゃないですか…底の影に…」


人なのか分からない怪しい奴には言われたくないが、確かに僕の影にはいる。忍野忍…簡単に解決的に言うと吸血鬼ハンターに殺されそうな時に僕が助けた。ただそれだけだ…
そして僕は忍を吸血して半分人間半分吸血鬼となっている。


薬売り「影のそれは私には無理ですね…」

暦「別に僕はこのままで良いから大丈夫だ。」

薬売り「そうですか……それにしても、此処は何処ですかね」

暦「何処って此処は都市だけど」

薬売り「あぁ…すみません。もう少し詳しくお願いします。」

暦「詳しくって…」


正直何処までが詳しく知りたいのか分からない。分からない…だと…?それなら電話をしなくては!羽川さんに電話を!!

薬売り「そうですね…此処は江戸ですか?」

暦「え…ど…?」

薬売り「船から江戸に向かう途中ちょっとした事に合いましてね…」

暦「すまないが此処は違うな。」

薬売り「そうですか……」

暦「それに江戸川区になんの様なんだ?」

薬売り「江戸かわく…?」

暦「えっ?」
薬売り「はい?」

暦「あのー、平成って分かりますか?」

薬売り「へいせい…?何を言っているのか分かりませんね。」


まさか…いや、ないない。タイムスリップなんてそんな事が出来るのは青い狸か黒髪少女が使う魔法かクロノトリガーって言うゲームでしか僕は知らない。
それにタイムスリップが成立したら僕も戻りたい。いかんいかん、そんな事は考えなくて良いから伝えとかないと…


暦「多分あんたがいる場所は江戸時代だ。」

薬売り「江戸時代?何を言っているのか分かりません…詳しくお願いします。」

そこから思考回路をフル回転しながら僕は変な奴に伝えた。昔ながらの楽な伝え方。かくかくしかじかでだ…


薬売り「さて、困った困った。」

暦「だから絶対に困ってないだろそれ!」

薬売り「困っていますよ。…戻り方は分かりませすか?」

暦「僕は分からないが何でも知っている僕の友人なら分かるかも知れない。少し待っててくれ」


携帯を取り出しは行の一番上にある人物にかける。ワンコールツーコールで出てくれた…


羽川『はい、羽川です』

羽川さん!羽川さんだぁぁああ!!


羽川『タイムスリップ?んー、多分時空が歪んで出来たのかな?そう言えば最近公園で昔無くしたボールが見付かるって事があったよ』

羽川『それと別の場所だと着物を着た女性が何かを探しているのかさ迷っているって火憐ちゃんと月火ちゃんに教えて貰ったわ。多分その人と関係していると思うから見付けてあげたらどうかな?』

暦「本当に何でも知ってるよな。羽川は。」

羽川『何でも知ってるわけないわ、私は知っている事だけを伝えてるだけ。』

暦「それでも凄いよ羽川は…」

羽川『ありがとう阿良々木くん。これから気分転換に戦場ヶ原さんの所に行くんだよね?戦場ヶ原さんも受験勉強で忙しいんだから迷惑かけちゃ駄目だよ?それじゃあ人助け頑張ってね』


通話が切れて羽川さんの声に浸っているとふとある事に気付いた。


暦「どうして知ってるんだ…?」


怖い!怖いよ羽川さん!この前は神原の事も分かっていたし…どこかにいるのか!?周りにいるのかぁぁ!!?


忍〔おい、オマエ様…〕
暦「何だよ忍。今僕は不安な様で嬉しい様な感じなんだよ。邪魔すんなよ」

忍〔そうか…まぁーわらわは気にしないが奴がいないぞ?〕

暦「いないって……マジでいねー!」

忍〔オマエ様がバサ姉と話してる最中に行ってしまったぞ〕

暦「なんでじっとしてくんねーだよ。ハァ~どうしよう」

忍〔カカッほっとけばよい。そして外に行くならドーナツも買ってくれ〕
暦「後でな…探すか。」
忍〔つまらんのー〕

羽川さんの話だとあの変な奴と同じ時代の奴も来ている言っていたな。あれ?火憐ちゃんと月火ちゃんが迷子の人を見付たのに助けないって言うのは有り得ないな。
ならどうしてだ…?


暦「……見間違いじゃないよな~」

火憐「よっほっと」

暦「火憐ちゃん火憐ちゃん。なーにしてるんだい?」

火憐「あっ!兄ちゃん!!よっと。どうしたんだい?」

暦「それを聞きたいのはこっちだけど今は聞かないでおこう。火憐ちゃんに聞きたい事が有るんだけど聞いてもいいか?」

火憐「あたしに聞きたい事?兄ちゃんなら良いよどーんとこのあたしに聞きなよ兄ちゃん!」

暦「それじゃあ聞くけど最近迷子の人を助けたか?」

火憐「迷子の人?あー、最近あったよ。あたしと月火ちゃんで交番に連れてこうとしたらその人は大丈夫って言った後どこかに行っちゃってね。何々!?あたし達の出番!?」
暦「いや、大丈夫だから。ありがとう火憐ちゃん…それとスカートで逆立ちするのはどうかと思うぞ?」

火憐「大丈夫大丈夫、下はスパッツだから。それともあたしのパンツが見たいのかい~兄ちゃんのえっち」

暦「バカが。最近は危ない人がいるんだから止めろって事だよ」

火憐「兄ちゃんは優しいなぁ~」

暦「そうだろ~っと僕はもう行かないと…変な人も入るんだからもう止めろよ逆立ちは」

火憐「はーい」


最愛の妹、火憐ちゃんと別れた僕は戦場ヶ原と会う時間まで二時間もあるためその辺にいるだろうあの薬を売ってる奴を探しているが見当たらない…


暦「あーくそっ!どこにいんだよー!」

忍〔カカッ諦めてわらわにドーナツを献上したらどうだ?探してやるぞ?〕
暦「平気だ。だから影から出て来るな。日に当たるぞ」

忍「そうじゃか…オマエ様にヒントを言いに来たのじゃ。」

暦「ヒント?」

忍「勿論。報酬は頂くぞ。ドーナツ十個でどうじゃ?」

暦「普通の高校生がドーナツ十個も買える金を持ってると思うな!三個までだ。」

忍「ケチ。」


頬を膨らます忍に可愛く思ってしまった。駄目だぞ僕!甘やかしたら駄目だ!忍と交渉しながら歩いていると前から走って来たのかぶつかってしまった。
たくっ僕が優しい人じゃなかったら慰謝料を請求している所だ…

忍「良かったじゃないかオマエ様。彼方から接触してきたぞ。」

暦「ちょっ!忍!?あーもう。」

「すみません、突然。」
暦「あー、此方こそ前方不注意だったし。」

「それじゃあ…」


今時珍しい人だ。
着物姿に肌が若干黒い…着物姿?僕はさっきまで羽川さんに聞いた事を思い出していた。

羽川『別の場所だと着物を着た女性が何かを探しているのかさ迷っているって教えて貰ったわ。多分その人と関係していると思うから見付けてあげたらどうかな?』


暦「あの!」

「は、はい!?」

暦「知り合いに薬を売ってる人って居ますか?」

「薬を売ってる…?あ、あぁー!どどど何処で会いましたか!?薬売りさんに!」

暦「やっぱり、知り合い何ですね。」

「はい!私が坂井家の下働きをしている時に助けて貰ったんです!そこから船で江戸に上京しようとしたらモノノ怪に出会って、薬売りさんが退魔の剣でモノノ怪を斬ったんです!…あれ?退魔の剣使ったっけ?兎に角渦に巻き込まれて気がついたら此処に。」


分かりやすい説明だな。つまりこの色が濃い人と何から何まで濃い奴は同じ時代から来たのが分かった…分かっても返し方が分からないぞ。どうしようか…

「あっ自己紹介がまだでしたね!私は加世と言います。」

暦「僕の名前は阿良々木暦だ。けっしてデュララギさんとかリクとか絶望とかと間違えないでくれ」

加世「は、はい…」


何故か引かれてしまった。何故なんだ?分からないが加世さんと一緒に行動しておけば出会えるだろう…


暦「因みにあの薬を売ってる人の名前って…」

加世「それが私にも分からないんです。訪ねても薬売りしか答えてくれませんので薬売りさんって呼んでいるんです。」

暦「そうか…」

加世「それにしてもこんな変な街があるなんて…江戸ってスゴいですね!あららぎさん。」

本日二度目の説明
暦「かくかくしまうま」
加世「ふむふむ、ってえー!此処って江戸じゃないんですか!?それじゃあ私はどうすればいいのー!」

暦「泣かないで下さい加世さん。ハンカチをどうぞ」

加世「あ、ありがとうございます~、」

暦「(困った。これだと端からみたら僕が泣かしてるんじゃないか?)」

「阿良々木先輩!どうしたんだ!?」

暦「いや、神原辺りに見られたら勘違いされると思ってなって…え」

神原「あはは、すまない阿良々木先輩。私だ」

暦「か、神原ー!?こ、これは!誤解しないでくれ!」

神原「大丈夫だ、阿良々木先輩。阿良々木先輩が女性を泣かしてあわよくばヤろうとしているなんて私の口から戦場ヶ原先輩になんて言えない。」

暦「かなり誤解してるー!この人は迷子何だよ!それを薬を売ってる奴にこれから送り届けるんだ!」

神原「薬を売ってる?あー!確かあっちの工事現場で何かと話していたな。」

暦「工事現場?ありがとう神原。行きますよ加世さん」

加世「は、はい。ありがとうございます!」


ゴールが見えてきた!僕は時計を確認したら八時三十六分。戦場ヶ原と待ち合わせ時間まで残り一時間二十四分…
全然間に合うが帰らす事は出来るのか?


「や、止めて下さい!」

暦「この声は!八九寺ー!!」

八九寺「ロリリ木さん!!」

暦「僕をロリコンだと言いたいのか!?それに僕の名前は阿良々木だ。間違えるな」

八九寺「失礼、噛みました」

暦「いいや、わざとだ」
八九寺「噛み噛みました」

暦「テヘペロするなー!」

加世「あ、あのー、この方は」

八九寺「あ、そうです阿良々木さん!助けて下さい!」

暦「どうしたんだっていたー!!」

薬売り「おかしい…真と理がないとは…おかしなモノノ怪だ…」

八九寺「いきなり私の目の前に現れて変な物体を見せ付けるんです!!」

暦「変な物体?」

薬売り「加世さんも此方に来たんですか。それなら話は早い…」

加世「薬売りさぁ~ん!」

薬売り「ゴフッ…加世さん…?」

加世「大変です!此処は江戸じゃないんです!私たち変な街に付いてしまったんです!」

薬売り「加世さん。落ち着いて下さい…」

加世「落ち着いてられませんよ!私たち帰れないかも知れないんですよ!?うわぁあぁん!」


帰れない。
それは昔、遊園地で迷子になったような気がする…その時は帰れなくて泣いたっけ?いや、記憶にない話は止めよう。


八九寺「阿良々木さん…どうすれば良いんでしょうか」

暦「次元の歪みならその場所に行けば良いんじゃないだろうか」

加世「ヒック、ヒック」
薬売り「…加世さんに案内して下さりありがとうございます。後は此方側がやっときますので…」

加世さんを慰める姿は美男美女?いや、違う。恋人同士?なんか違う…だけどとても紳士的なのは分かるが此処で自分だけはい、サヨナラ何て出来るはずもない。


暦「僕も手伝う。」

薬売り「…何故貴方は他人を助けるんですか?」

暦「成り行きだ」

薬売り「成り行き…ですか…」

暦「それでも僕は加世さんと…」

薬売り「薬売りと呼んで下さい。」

暦「そう、薬売り。お前らを元居た場所に返したいだけだ。」

薬売り「……そうですか」


何か一瞬関わるなみたいな表情をされた気がするが気のせいにしとこう。八九寺と別れてから羽川さんが言っていた例の公園付近まで僕たちはただひたすら無言で歩いた。

暦「付いたが誰も居ないな…」

薬売り「それは都合が良いですね……」

加世「都合…?モノノ怪が居るんですか!?」

薬売り「さぁー、分かりませんね…反応は無いので…」

加世「そうですか…」

暦「あのー、その偶にだす刀みたいなそれってなんですか?」

薬売り「これry」加世「退魔の剣です!これで薬売りさんは退治をするんです!!」

薬売り「です。」

暦「ははは…」

加世さんが張り切って言ってるから合ってるんだろう。それから公園の中に入ると加世さんがキラキラする瞳で遊具を聞いて来るから答えながら遊び方をレクチャーしていたらパンッと手の平を叩く音がした。振り向いたら薬売りが無表情で手招いている。


暦「あぁ、すまない。探し忘れていた」

加世「凄いです薬売りさん!シャーって!シャーって滑りました!」

薬売り「加世さん。帰るんですから此方に来て下さい」

加世「帰る…?もう見付けたんですか!?流石薬売りさんです!!」


加世さんが勢い良く来るから転けそうな所で薬売りが助けると一本の木を指差した。
一見普通に生えているがかなりの年月を得たそれとした特徴もないただの木だ…


暦「此処なのか?」

薬売り「えぇ…僅かに反応しますので…」

暦「反応…?」

薬売り「コレです」

加世「あっ!天秤ちゃん。」

薬売り「その呼び方は…深く聞くのは止めときます…」

加世「久しぶりだね、天秤ちゃん。」


天秤。
物を計る物だがこれは天秤に入るのか?僕が知ってる天秤と全然違うが…昔はこんな形だったのか?天秤で計る場所?は羽みたいになっているがちゃんと両端に紐と鈴が付いてる…これは天秤じゃない様な気がする。


薬売り「…指を出して下さい。」

暦「こうか?わっ」

加世「良かったですねあららぎさん!天秤ちゃんが懐いてますよ。」

暦「懐くって…いや、その前に今この天秤飛ばなかったか!?」

薬売り「天秤だから飛びますよ」

加世「私も最初見たときは驚きましたけど慣れると可愛いんですよ!ねっ天秤ちゃん」

暦「慣れるとって…」


確かに小さい割には何だか健気な気がして可愛く思えてきた…
ダメだぞ僕!持ち帰りたいなんて…!

薬売り「……」スッ

暦「あっ!」
加世「あぁ!」

薬売り「すみません。返して貰いますね」

加世「薬売りさんのいじわるー!!」

薬売り「すみませんね…」

暦「……はっ」


僕は今まで何を…
あぁ、そうだ。この木が異次元の入り口だと薬売りが見付けたんだった。

薬売り「加世さん。先に入って下さい」

加世「えぇー!普通そこは薬売りさんじゃないんですか!?」

薬売り「もし一人しかダメだったらどうするんですか?私は大丈夫ですよ…」

加世「薬売りさん…」

暦「(手を繋いで行けば良いんでわないだろうか……)」


だけど僕は空気は読める人間だから大丈夫だ。だから僕は二人っきりにしてその場を立ち去った…いや、何だか居たら行けない雰囲気って分かるだろうか。
例えるとリア充が周りに居る時に一人だけポツンといる気分だ…まっ帰り道は直ぐに見付かったから良いだろう僕は戦場ヶ原との待ち合わせ時間が五分過ぎてしまったため急いで向かった。

ひたぎ「あら、今私の前でゴミ箱が有るわね。」

暦「遅れてしまった事は素直に謝るけど彼氏をゴミ箱呼ばわりしないでくれないか!?」

ひたぎ「確か先程貰ったポケットティッシュがあるから捨てましょうかしら」

暦「僕の反論は無視だと!」

ひたぎ「あら、私を十分も待たせといて謝りの一言も無く、いきなり彼氏とか言っている阿良々木君かしら?」

暦「あ、あのですね…遅れた理由があるんですよがはらさん…」

ひたぎ「いきなり馴れ馴れしく私の事を呼ばないでくれないかしら?阿良々木暦さん」

暦「いきなりフルネーム!?止めて下さい戦場ヶ原さん」

ひたぎ「私の両脚は棒の様なのよ?それの謝りもない様な気がするけどかららぎ暦さん」

暦「人をもうかれ果てた人見たく呼ばないでくれー!」

ひたぎ「五月蝿いわよ鬼太郎」

暦「確かに片方隠れているがちゃんと両目はあるから!」

ひたぎ「ひっ!そんな汚らわしいのを見せないでくれないかしら?阿良々木暦さん」ズブシズブシ

暦「いっってぇー!!両目を見せただけで目潰しするお前に言われたくねーよ!」

ひたぎ「あら、外したのかしら。次はちゃんと的に入れるわね、阿良々木君」

暦「やめて!死んじゃうから!!」

ひたぎ「あら、良く分かったわね。私が本気だと」

暦「殺す気なのかよ!」


それから戦場ヶ原に説明したがやはり現実離れしているため信じてもらえず、僕は六回程殺されかけた。
その後デートの埋め合わせをしたが荷物持ち係でデートらしいデートも出来ずに終わった。


暦「た…ただいまー」

月火「あっお帰り、お兄ちゃん。」

火憐「お帰りー、兄ちゃん。」

暦「何故お前達は僕を玄関から上がらせないんだ?僕は疲れているから休みたいんだが」

月火「このままお風呂に入って、自室に行って勉強したらどうかな?お兄ちゃん」

暦「何をした…」

火憐「私達は何にもしてないよ!ただ、人助けをしただけさ!」

月火「火憐ちゃんは今だけ黙ろう?」

暦「もう一度聞く。何をした。何をしでかしたぁー!!」

月火「な、何にもしてないよお兄ちゃん!ねっ火憐ちゃん!」

火憐「えっ?あ、うん!私達はただ人助けをしただけだよ!」

暦「ほほうー、ならリビングに向かっても良いよな?」

月火と火憐「「ダメ!!」」

火憐「いくら兄ちゃんでも見られたくないんだよね。だからダメ!」

月火「ごめんね、お兄ちゃん。」

暦「………秘技・強制突破!!」

月火「ダメー!」

火憐「あちゃー、バレちゃった…」

暦「…おい。」

「…ふぅー、ふぅー」ズズッ

暦「つい数時間前に別れたばっかだろ!?なに優雅にお茶を飲んでるんだよ薬売りー!」

薬売り「ふぅー、ふぅー、ふぅー」ズズッ

暦「凄い息吹きかけてるー!」

薬売り「あぁ…お邪魔…しています」

暦「本当だよ。何で帰ってないんだ?あの雰囲気は帰ってる雰囲気だったろ?」

薬売り「おかしいですね。私は帰るとは一言も言ってませんよ?ただ、"わからない"と言っただけですよ?」

暦「こんの…屁理屈を…」

月火「ご、ごめんねお兄ちゃん。」

暦「知らない人を拾うなと言っただろう!?その前にこんな変な人?を家にあげるな!!」

月火「仕方ないじゃん!ヨロヨロな体でなでちゃんの傷を手当てしてくれたんだもん!」

暦「千石の傷って…良いから話て貰うぞ月火ちゃん」

月火「う……怒らない?」

暦「怒りたいが…」チラッ

薬売り「お茶のお代わり…頂けますか?」

火憐「合点承知!」タタッ

暦「(こいつだからなのか怒る気力がないな…)怒らないから話てくれないか?月火ちゃん」

月火「うん…あのね…」

ー回想ー

撫子『ありがとう、ららちゃん』

月火『ううん、こちらこそありがとう、映画何て久しぶりに見たしね』

撫子『そうなの?』

月火『うん、最近蝋燭沢くんとは行ってなかったから新鮮だったよ。』

撫子『ららちゃんにも大事な人がいるんだね…』
月火『なでちゃんはどうなの~、お兄ちゃんと何か進展はあった?』

撫子『ふぇえ!?な、あ、えぇ!?』

月火『真っ赤になっちゃって~初々しいよ全く。』

撫子『うぅ…は、恥ずかしいよー』

月火『照れちゃって可愛いんだからなでちゃんは』

撫子『ららちゃん…か、からかわないでよ~キャッ』

月火『えっ?大丈夫なでちゃん!…膝から血が出てる…今お水持って来るから待ってて!』

撫子『ご、ごめんねららちゃん…いたたた…』

『その程度の傷にはこの薬を塗っとけば綺麗に治りますよ。』

月火『えっ?』

撫子『あ、あの、あなたは…』

『私はただの…』

薬売り『薬売りですよ』

月火「それで偶々逆立ちで散歩をしていた火憐ちゃんに事情説明をして、一応大事を取って私がなでちゃんをお家に送り。逆にフラフラしている薬売りさんを火憐ちゃんが担いで家に招いてお茶を出していたらお兄ちゃんが帰って来ちゃったの…」

暦「そうだったのか…」
火憐「お茶おまちー!!」コトッ

薬売り「……ありがとうございます…」

暦「薬売り、千石を助けてくれてありがとう。あと、加世さんはどうなったんだ?」

薬売り「あぁ…加世さんは大丈夫ですよ。ちゃんと戻りました…」

暦「そうか…それは良かった」

薬売り「私は暫くこの街に残ります…」

暦「えっ?」

薬売り「貴方が…実に愉快そうな方なので…ね…」

暦「愉快そうなっていや待て!寝泊まり場所はどうするんだ!?それに金も違うだろ!?」

火憐「えっ?言ってなかったっけ兄ちゃん」

暦「一応優しい優しい暦兄ちゃんが聞いとこう。何を言ってないんだ?火憐ちゃん」

火憐「この大道芸の人を暫く泊まらすんだよ?」

月火「ちゃんとパパとママの許可は貰ったから大丈夫だよ、お兄ちゃん。」

暦「えっ?えっ?」

薬売り「成り行きでそうなりました…暫く宜しくお願いしますね…」


阿良々木暦十八歳。ひょんな事に巻き込まれる事は多々あるがまさか次元が全く違う奴に巻き込まれるとは…
これからどんな波乱な事に巻き込まれると思うと今から胃が痛む。

もう何も浮かばないから続きは任せた。それか終わりって事で…

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