モバP「最近、家で心霊現象が起こるんだよ……」佐久間まゆ「へぇ……」 (38)



まゆ「それは大変ですね。まゆにできることならなんでもしますから、なんでも頼って下さいね?」

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P「ああ。情けない話だが、頼らせてもらうよ。……でも、心霊現象だからな。まゆに頼ると言っても……」

まゆ「そうですね……でも、Pさんのお家でだけ、なんですよね?」

P「まあ、そうだな。家に居ると名前を呼ばれ続けたり、何も触っていないはずなのに風呂場から誰かがシャワーを浴びているような音がしたりする。外では……今のところ、何もないな」

まゆ「それなら、家に帰らなければいいんですよ」

P「ん……まあ、それはそうなんだが、ホテルに泊まるって言っても、そこまで金があるわけじゃないからな……引っ越しって手もあるが……」

まゆ「それで引っ越し先でも起こったら、という話ですか?」

P「そうなんだよ。それに、心霊現象が起こるってこと以外なら俺も今の家は気に入っているしな。どうしたものか……」

まゆ「でも、Pさん、心霊現象は苦手なんですよね? 前に、話してくれましたし」

P「そうなんだよな……まあ、夜にしか起こらないからさっさと寝ればいいだけかもしれないが、それもちょっと、な……」

まゆ「夜だけ……それなら、夜だけどこか別の場所に泊まる、というのはどうですか? たとえば、まゆの部屋に、なんて」

P「なっ……いや、それはさすがに問題だろ」

まゆ「まゆとしては問題ないんですが……それなら、寮に住めばどうでしょう。事情を話せばわかってもらえると思いますよ?」

P「寮に? それは……まあ、いいかもしれないが……まゆ以外にはあんまり話したくないんだよな」

まゆ「えっ……そ、それって、どういう意味、ですか?」

P「それは……そういうこと、かな」

まゆ「……うふ。ありがとうございます、Pさん。でも、Pさんが心霊現象がこわいからってみんなPさんを軽蔑したりなんてしませんよ。それに、そこまで嫌なら他の理由を言えばいいと思います。そうですね……たとえば、もっとぼかして、何かの事情があって家に住めなくなった、とか」

P「……そうだな。それなら――って、そう言えば、まゆは心霊関係は苦手なんじゃなかったか?」

まゆ「……いえ、大丈夫ですよ」

P「いや、そんな強がらなくてもいい。すまなかった。そもそも、寮にそんな理由で住ませてもらえるかどうかわからないからな。調べられたらすぐにバレる話だ。心霊現象以外に何も問題はないんだからな」

まゆ「Pさんは信頼されていると思いますし、大丈夫だと思いますよ?」

P「かもな。だが、まだできることをすべてやっていないことも確かだ。……まゆがこんなに頑張ってくれだたんだ。俺も少しは、な」

まゆ「……何をするつもりですか?」

P「まゆ以外の人にも、相談する」

まゆ「……え?」

P「じゃあ、まずは……心霊現象と言ったら、あいつだよな。まゆは待っていてくれ。ちょっと行ってくる」

まゆ「あっ……待って下さい、Pさん。まゆも、行きますから……」


――

P「――というわけなんだが……小梅。俺に何か憑いてるか?」

小梅「Pさんには、何も憑いてないと思う、よ。Pさんの話を聞く限りだと、その、たぶん、Pさんのお家に憑いているんじゃない、かな」

P「そっちか……どうすればいい?」

小梅「そ、その……Pさんの家に、行きたい、な。実際に見て、判断したい、かも」

P「ん、そうか? それなら頼むよ」

まゆ「まゆも、連れて行ってくれませんか?」

P「ん? まゆ? ……そうだな。まゆも来るか。さすがにプロデューサーとアイドルが二人でっていうのは問題だし、そもそもはまゆに相談したことだからな」

小梅「まゆさんに……?」

P「ああ。まあ、それに関しては後で説明することになると思うから待っててくれ」

小梅「……? よくわからないけど、わかった、よ……」

P「それじゃあ、行くか」


――P宅前

P「……で、来たわけだが、どうだ?」

小梅「……誰も、居ない、よ?」

P「ん……家の前からだと見えないのか? それなら……」

小梅「ううん……家の中でも、同じだと、思う。ここには、誰も居ない、って、あの子も、言ってるから」

P「……そうなのか。ふむ、ということは、そもそもこれは心霊現象じゃないのか?」

まゆ「……そう決めつけるのは、まだ、早いんじゃないですか? もしかしたら、小梅ちゃんにもわからない何かなのかもしれませんし……」

P「確かに、その可能性もあるが……まだ、わからないからな。ちょっと、相談してみるか」

小梅「相、談……? いったい、誰に……」

P「俺なんかよりもよっぽど頭の回転が早い奴に、だな」


――

志希「――それであたしのところに来たんだー。オカルトっぽいことの話を科学サイドっぽいあたしに聞くなんて、キミもなかなかのなかなかだねー」

P「まあ、俺の知ってる中でいちばん頭が良さそうなのはお前だしな。とりあえず、意見を聞こうと思ったんだよ。それに、お前なら、オカルトも嫌ってはいなさそうだが」

志希「おっ、わかってるねー。さすがはあたしのプロデューサー? そもそもオカルトっていうのは――あ、この話すると長くなるかも。それでも聞いちゃう?」

P「今はいい。それより先に」

志希「『謎の心霊現象』のこと? つれないなー。まあ、あたしもそこまで話したいわけじゃないし、べつにいいんだけどー……とりあえず、キミの持っている情報をすべて話してくれたまえ」

P「そうだな……どこから話していいのかわからないが」

志希「あ、ぜんぶぜんぶ。そんな前置きとかはどうでもいいからさー。関連する情報ぜーんぶを話してー」

P「ん、わかった。と言っても、あんまり話すことはないが……よくわからないが、ある日、俺の家で心霊現象が起こり始めた。夜、どこからともなく俺を呼ぶ声が聞こえたり、何も触っていないのに誰かがシャワーを浴びる音が聞こえたり、な」

志希「そのキミを呼ぶ声っていうのは、どういうの?」

P「ん……『Pさん、Pさん……』みたいな感じだな。それ以外にも『うふ……』なんて笑い声もあったような気はする」

志希「ふむふむ……続けて?」

P「あー……まあ、心霊現象に関してはそれくらいしか話すことはないな。それから、まゆに相談して……」

志希「まゆちゃんに相談したのはどうして?」

P「それは……まあ、まゆは俺が『心霊現象をこわがっている』ってことを知っていたからな。事務所で唯一それを知っている人間なんだから、最初に相談するってなったらまゆに、じゃないか?」

志希「どうしてまゆちゃんはキミが『心霊現象がこわがっている』ことを知っていたの?」

P「俺がまゆに漏らしたことがあったからだな」

志希「それは心霊現象が起こるより前?」

P「ああ。前だ。そう言えば、割りと直前と言ってもいいくらいの時期だな……」

まゆ「……その質問に、何の意味があるんですか?」

志希「ん? そだね、気になったからじゃダメ?」

まゆ「……わかりました」

志希「そう? じゃあ、キミ、続けて続けて」

P「ん……続けると言っても、これからは特別なことなんてないんだが……俺はまゆに相談して、それから色んな案をもらった。家で起こるなら家に帰れなければいい、とか、寮に来ればいい、とか」

志希「でも、キミはそうしなかった」

P「ああ。まゆも頑張ってくれてるってわかったからな。俺もできることをぜんぶやる前から諦めていてはいけないと思ったんだ」

志希「まゆちゃんが頑張る? それはどうして?」

P「まゆは心霊現象が苦手なんだよ。それなのに、俺の話に付き合ってもらってな……それは、頑張ってくれてるだろ?」

志希「……うん、そだねー。頑張ってくれてる、ね」

まゆ「……まゆは、大丈夫なんですけどね」

小梅「……? でも、前、こわがってなかった、っけ……」

まゆ「……克服したんです」

P「強がらなくてもいいよ、まゆ。いや、もしかしたら本当に克服したのかもしれないが……それでも、お前の気持ちは嬉しい。ありがとうな」

まゆ「……いえ、お礼を言われるほどではないですよ」

志希「キミキミ、まだ話は終わってないよ」

P「ああ……それで、俺が他に相談する相手として選んだのが小梅だった。心霊関係なら小梅が強いと思ってな。それで、小梅は俺には何も憑いていないと言って、それなら家に憑いているんじゃないか、と言われた。そして家に行ったわけだが……」

志希「そのお家に行った、っていうのは、小梅ちゃんと二人きりで?」

P「ん? いや、まゆも一緒だったな」

志希「……家に入った?」

P「入ってない」

志希「そっか。うん。じゃあ、続けて」

P「そうだな。それで、小梅に家も見てもらったんだが……何も憑いていない、と言われた。そこで俺はそもそもこれは心霊現象ではないんじゃないか、と思ったんだ。でも、俺ひとりでは謎が解けそうにない。なら、というわけで志希、こうしてお前に相談している……ってわけだな」

志希「ふんふん……うん、ありがと。だいたいわかったよ」

まゆ「……話が終わったなら、まゆ、ちょっと用事ができたのでお先に帰らせてもらいますね?」

P「ん、そうか? 用事があるのに付き合わせてごめんな。じゃあ――」

志希「ストップ。逃がさないよ? ……キミキミ、謎が解けた時とかの決め台詞的なものって、何かない?」

P「ん? ……謎はすべて解けた、とかか?」

志希「おっ、それそれー。じゃあ、『謎はすべて解けた』」

P「もうか? 何と言うか……さすがだな。でも、それがまゆを引き止めたのとどう関係があるんだ?」

志希「んー……まあ、それを話す前に、ちょっと証拠を確保しにいかなきゃいけないね。

P「証拠? ……その言い方だと、何かわかりやすい証拠がある、みたいだな」

志希「まあ、たぶんだけどねー。……まゆちゃんと小梅ちゃんも、一緒に来るよね?」

まゆ「……はい」

小梅「う、うん……」

志希「はい、決定ー♪ それじゃ、行こー行こー♪」


――P宅

志希「フンフン……キミの香りでいっぱいだねー。むっはー、ねね、キミキミ、何か持ち帰ってもいい?」

P「ダメだ」

志希「それは残念だねー。まあ、試料なんていつでも手に入るからいいとして……クンカクンカ、うん、たぶんここかなー」ガサガサ

まゆ「っ……」

P「ちょっ! 何、探って……」

志希「お、ヒットー♪ これ、キミのものじゃないよねー?」

P「……ん? なんだ、それ……俺のものじゃないが……」

志希「何って……まあ、録音した音声を再生する機械? 夜になったら自動で再生されるようになってるっぽいねー。えーっと、たぶんこうして……」ガチャガチャ

『ガサガサ……Pさん……ザザッ……Pさん……ザザザッ……うふ……うふザザッふふ……』

志希「……これ、キミの聞いた声と同じ?」

P「……ああ。そうだな」

小梅「……? これ、って……」

まゆ「……」

志希「はい、これで証拠物件確保、っと。それからそれから、シャワーの方だけど……」キョロキョロ

志希「あ、見付けた見付けた。こっちもただの音声機器だね。シャワーが実際に流れていたわけじゃなくて、さっきのと同じで、シャワーを浴びる『音』を流していただけ。……起こっていた心霊現象は、これだけ?」

P「ああ。そうだ」

志希「じゃあ、答え合わせのはじまりはじまり~。もうみんなわかっていると思うけど、近日……近日? かどうかはわからないけど、プロデューサーを悩ませていたのは、ぜんぶこれが原因だということが判明したね。つまり、人為的なものということで、犯人が居るということだよ」

P「……そういうこと、になるな。しかし、いったい誰が……」

志希「んー……『犯人はこの中に居る』、だったっけ? そういうことだよ」

P「この中に……? ということは、志希か、小梅か、まゆか……俺?」

志希「ということになるねー。ではでは、いったい誰が犯人だと思う? 最初は……まゆちゃん。キミに答えてもらおうかなー」

まゆ「……志希、さん」

志希「お、あたし? うんうん、ありえるねー。なかなかに有力候補だと思うよ? なんたって、こんな短時間でこれを解決して、さらにはこんな短時間で証拠を押さえた。最初からぜんぶがわかっていたんじゃないか、ってくらいの速度だもん。それに、探偵役が実は犯人でしたー、みたいなのもなかなかに燃える展開だよねー。動機がちょっと弱いけど、心霊現象に弱いプロデューサーが最終的にあたしに頼ることを見越して、それを解決するのと引き換えにプロデューサーをハスハスする権利を得る、とか? それは結構魅力的だねー。でも、『あたしはプロデューサーが心霊現象を苦手に思っているということを知らない』ということでまずこういった手法はとらないかなー。『誰でも苦手だろう』と思って動く可能性もあるにはあるけど……それだけで犯人とするのは弱いような気がするねー」

まゆ「……そういうことじゃありません」

志希「あ、そうだった? じゃあ、どういうこと?」




まゆ「……犯人は、まゆ、です……」

P「な……!?」

小梅「……うん」

志希「うん、知ってたよ。理由は……色々挙げられるけど、まあ、犯人がわかっているのに言う必要はないよねー」

P「まゆ……どうして……」

まゆ「……すみません、Pさん。……まゆは、自分の欲望に負けてしまいました。Pさんが心霊現象に弱いって教えてくれて、それで……心霊現象を起こせば、まゆに頼ってくれる、って思ったんです。それをまゆが解決すれば、Pさんがもっとまゆを見てくれる、って……もっと、まゆを好きになってくれる、って、そう思ったんです……」

P「まゆ……」

まゆ「……本当に、すみません。まゆ、バカですよね。悪い子、ですよね。勝手にPさんの家に入って……こんなことをして。……まゆがやったことは、犯罪です。自首、してきますね。……今までありがとうございました、Pさん」

P「待ってくれ! ……まゆ、俺は、そんなことをしてほしくない。確かに、お前が犯人だったことには驚いたが……でも、大丈夫だよ、まゆ。そんなに気に病むことじゃない。俺がちょっとこわがっただけだ。……だから、そんな顔をしないでくれ」

まゆ「でも……でも、まゆは――」

P「……まゆ。俺は、まゆがそんな顔してる方が嫌なんだ。だから……頼むから、俺の言うことを聞いてくれ」

まゆ「Pさん……わかりました。でも、何か、罰を下さい。罰がないと、まゆは……まゆは……」

P「……そうだな。そうした方が、まゆにとってもいいのなら……うん、決めた。まゆ、これからは、俺のいうことをしっかり聞いてくれ。そして、二度とこんなことをしないでくれ。……こんなことをしなくても、俺はまゆを見てるから」

まゆ「Pさん……はい、わかりました。ありがとうございます、Pさん……」

P「ああ。……小梅、志希。というわけだ。ここまで付き合わせてなんだが、これで解決だ。ありがとな」

志希「べつにいいよ。こういうのもたまには楽しいしー」

小梅「私、も……大丈夫、だよ……」

P「……この礼はまたいつかするよ。じゃあ、事務所に帰ろうか」


――

志希「プロデューサーは?」

小梅「まゆさんと、お話、だって……色々と、話すことがあるみたい、だから」

志希「そっかー。まあ、そうだよねー。……でも、今回のはなかなか楽しかったなー。小梅ちゃんもそうでしょ? ほら、『実は人間がいちばんこわい』って、ホラー映画でもよくあるし」

小梅「そ、それは、どうだろ……だって、今回のは、ちょっと、かわいい事件、だったから」

志希「かわいい? ……あー、そっか。うん、どうしてか話してみて」

小梅「……? だ、だって、まゆさんが仕掛けたっていう、音声、あれ、ノイズが走り過ぎで……Pさんが心霊現象に弱いとしても、あんな音声に騙されるなんて、かわいいな、って……それを仕掛けた、まゆさんも、ね……」

志希「あー……そっか。そうだよね。まあ、そういう認識かー」

小梅「……? ど、どういう、こと……?」

志希「んー……わかってないのなら、話していいのかわからないけど……まあいっか。口止めも何もされてないし、小梅ちゃんならあんまり広めないでしょ? あ、一応約束しておいてね。まゆちゃんにバレるとさすがにダメ……いや、バレてもいいのかな? そこまで込みかもしれないし……」

小梅「まゆ、さんに……? どういうことか、わからない、んだけど……」


志希「んー……まあ、結論を先に言うと、これはぜんぶプロデューサーが仕組んだことなんだよ」

小梅「……え?」

志希「心霊現象に弱いからって、さすがにあんなノイズ混じりの音に騙されるわけないでしょ? いや、そもそも心霊現象に弱いってことから嘘なのかもしれないけど……うん、まあ、嘘だろうね。小梅ちゃん、プロデューサーが心霊現象をこわがっているみたいな様子はあった?」

小梅「それは……なかった、かな」

志希「ということは、やっぱりそこから嘘なんだねー。『まゆちゃんに自分が心霊現象に弱い』ということ明かしたところから、すべてプロデューサーの計画通り、みたいな感じかなー」

小梅「……それ、って」

志希「うん。それでまゆちゃんは今回のようなことを起こして……たぶん、プロデューサーはすぐにわかったんだと思うよ。あたしが探した機器とかも、見付けやすい場所にあったし……さすがにまゆちゃんが最初からあんな場所に隠していたとは思えないから、プロデューサーが見付けやすいように移動させたんじゃないかなー」

小梅「……それで、まゆちゃんに、相談して」

志希「小梅ちゃんに相談して、そして、あたしに相談してきた。……まゆちゃんが『犯人』だと思い当たる理由はいたるところにあったよね。『心霊現象が苦手なはずのまゆちゃん』が平然とこの事件に関わっていることからしておかしいし、それ以外にも、意図的に『まゆちゃんが犯人であること』をほのめかすような情報を漏らしていった。……そして、プロデューサーの思い通り、あたしはまゆちゃんが犯人であることを解き明かして、事件は解決、って流れだね」

小梅「……でも、そもそも、まゆさんがあんなことをするのかどうかは、わからなかったんじゃ……」

志希「うん、そだね。でも、それならそれで良かったんだよ。これに引っかからなかったとしても、プロデューサーが困ることは何もないしね。プロデューサーのことだから、これに引っかからなかったらまた別の何かを仕掛けていたんじゃないかな。引っかかる必要のない罠。今回はたまたま引っかかっただけ、だね」

小梅「……Pさんは、何のために、そんなこと……」

志希「まあ、まゆちゃんを縛り付けるため、とか? まゆちゃんがプロデューサーにもっと見て欲しいとか、頼られたいとか、そんな理由だったのとそこまで離れてないんじゃないかな。プロデューサーはまゆちゃんを『許す』ことで、まゆちゃんからアドバンテージを得ようとしていた、みたいな? まゆちゃんはなかなかに行動的だから、プロデューサーも制御しきれてなかったのかも。それを『悪いことをした』という『引け目』を負わせることで、制御しやすくした、とか。そんなところじゃないかなー」

小梅「……そう、なんだ。だから、『実は人間がいちばんこわい』……」

志希「そうそう。まあ、本当にそうなのかはわからないけどね。証拠もないし。『証拠がない』ってことがプロデューサーの計画のいちばん重要なところだしねー。でも、もしそうなら……にゃはは、本当にこわいよねー。面白いよー」

小梅「……うん。これは、ちょっと、こわい、かも……」

志希「お、小梅ちゃんも気に入ったみたいだねー。うんうん、本当に面白いよねー。やっぱりプロデューサーと居ると退屈しないよー」

小梅「……うん。さすが、Pさん、かも……」

志希「うんうん……さて、次はどんなものを見せてくれるのかにゃー。楽しみ楽しみ……♪」



これにて終了です。
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