八幡「危ノーマル系女子」 (37)


"女"ってものは、すべからくロクでもない
少なくとも俺には理解出来ない


…しようとも思わないが



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ネタが思い付いた勢いでスレを建てた
後悔はしていない

メテオコミックスから好評発売中の某作品のリスペクト

書き溜めなし
キャラ崩壊あり

無理!死ね!って人はブラウザバック

この前置きやめろ


昼休み

廊下、教室、食堂、購買…
どこにこれほどの人がいたのかと思う程混雑している

ややうんざりしながら廊下の壁に背を預けて、待つ

ふと、周りを見る

「はちまーん!」

声のする方に顔を向ける

廊下の奥から駆け寄ってくるのは戸塚彩加

やや息を切らした戸塚に

八幡「買えたか?」

戸塚「うん、ごめんね待たせちゃって」

八幡「気にするな」

戸塚「気にするよ、八幡なんだし」

八幡「軽く傷付いた」

戸塚「ちっ違うよ!そういう意味じゃなくてさ」

わたわたと手を振る戸塚

戸塚「八幡だから、嫌なことでも抱え込んじゃいそうだからさ」

八幡「…」

戸塚「だから、ごめんね?八幡」

息を一つ吐いて

八幡「んな事いちいち気にしてたら、今度はお前が駄目になっちまうぞ」

戸塚「八幡とおそろいだね!」


結婚したい




>>3
すまん


廊下を歩きながら戸塚と話をする

八幡「そういやテニス部の方は良いのか?」

戸塚「今日はお休みだよ」

八幡「そっか」

戸塚「うん」

人混みの中
戸塚が前から歩いてきた奴にぶつかる

戸塚「あうっ」

「うおっ」

八幡「大丈夫か?」

戸塚「大丈夫、あの、すみませんぶつかっちゃって」

「危ないな…」

戸塚「ご、ごめんなさい」

「気を付けなよ」

立ち去ってしまった

戸塚「…か、川崎さんだったね」

あはは…と戸塚は笑った

八幡「…」

川崎は去り際にちらりと俺を見た
何を思って俺を見たのかは知らない
興味もない

と、俺達が川崎に興味を向けていると

「あー!せんぱい!」

ぶに

頬を指でつつかれる

八幡「なんだよ一色…」

いろは「下の名前で呼んでくださいよ」

戸塚「いろはちゃんやっはろー」

いろは「やっはろーです戸塚せんぱい」

八幡「何してんだよこんなところで」

いろは「生徒会の活動ですよう、せんぱいも手伝ってください!」

八幡「断る」

いろは「ぶーぶー」

戸塚「あはは…」

不意に一色が何かを思い出したかのように言葉を紡ぐ

一色「そういえば新しく見つかったそうですよ…」

戸塚「何が?」

一色「総武の殺人鬼の新しい被害者!」

戸塚「ええ!?また!?」

一色「今回はですね!あ痛い!」

一色の頭にチョップをくれてやる

八幡「不謹慎だぞ」

一色「えへへ」

戸塚「あ、あはは…」




授業が終了し、放課後

部活、奉仕部へは行かずに帰宅する



「ひゃっはろ~!あれあれー?奇遇だねー!」

八幡「驚くと人は棒読みになるんですか?陽乃さん」

陽乃「んもうつれないなぁ君は」

八幡「ご用件は?これから用事があるので手早くお願いします」

陽乃「えーっとねー…お姉さんと結婚してください!」

八幡「無理です」

陽乃「えー!ケチ!」

八幡「ケチで結構です…もう行きますよ」

陽乃「うふふ…」

怪しく微笑む
瞬間
空気が変質する

陽乃「食べちゃいたいわぁ…」

八幡「お断りしますよ…それじゃあ、これで」

陽乃「うふふ♪…ねぇ八幡くん」

八幡「なんですか?陽乃さん」



陽乃「いつも、見てるからね❤」



八幡「あれですよ、プライバシーの侵害ですよ」

数秒間の沈黙

陽乃「じゃあねぇ♪」

八幡「さようなら」





今日はおしまいです
ありがとうごさいました


陽乃さんと別れて川崎家に移動する

川崎家は両親が共働きらしい

ピンポーン

…ガチャ

川崎「入って」

八幡「遅れたか?」

川崎「大丈夫、部屋で待ってて」


川崎「準備してくるから」


──


はあ…

溜め息を吐いて『椅子』に腰を下ろす

疲れていたため(主に精神的に)か自然と乱暴な座り方になってしまう

『椅子』が音を立てる

5分程スマホを弄っていると『椅子』の脚が曲がり、滑り落ちそうになった

八幡「危ないな…」

先ほど川崎が淹れてくれた緑茶を『椅子』にこぼしてしまった

火傷をしそうな程熱いそれを『椅子』は全身で浴びる

………

『椅子』が倒れてしまった

八幡「使えない『椅子』だな…」

八幡「ろくに家具としての役割も果たせないのか…」

「耳元」で囁く

八幡「帰るから、片付けておけよ」

川崎「…はい♥」









短いけど今日はここまで


欠伸を噛み殺しながら扉を開け、川崎家を去る

陽乃「んふふ~」

八幡「なんで居るんですかね…」

陽乃「あれー!偶然だねー!」

八幡「棒読みすぎますよ…」

陽乃「八幡くん、お友達は選んだ方がいいよ?」

八幡「余計なお世話ですね、それに」


八幡「貴女には関係ないですから」


その場を離れる
着いてくるのかと思ったが意外にもそのまま帰っていった

────

八幡「ただいま…」

誰もいない室内に虚しく響く

高校生だが訳あって一人暮らしをしている
独り暮らしでも間違いではない

別に勘当された訳でもない
仕送りもある

理由は妹にあるのだが、それはまた

────

冷蔵庫に常備してあるMAXコーヒーとカロリーメイトを夕食とし、現在の時刻は23:36分

八幡「…」

机に向かい合い参考書と熾烈なにらめっこを繰り広げていると携帯が鳴った


from:平塚静


メールだ


メールの内容を要約すると

『公園まで来てほしい』

とのこと

八幡「…行くか」

ガチャリ

───

アパートの外に出て5歩程進んだ所に雪ノ下雪乃が立っていた

八幡「何故居るんだ…」

雪乃「姉様に言われたからよ」

八幡「ブレないな…」

雪ノ下雪乃は実の姉である雪ノ下陽乃を愛している

それ故に姉に頼まれればなんでもやる

見知らぬ男に股を開けと言われれば躊躇わずに男に抱かれる

死ねと言われれば死ぬ

その愛は重く、深く、崇拝に近い

雪ノ下雪乃はそんな人間である

八幡「取り敢えず帰れ」

雪乃「嫌よ」

八幡「陽、お前の姉には俺から言っておくから」

雪乃「そう」

『陽乃さん』と言おうとした瞬間に殺気が雪ノ下から
おお怖い怖い

雪乃「二度断られたら帰ってきなさいと言われていたのよ」

八幡「なら早く帰れ…一人で十分だ」

雪乃「そう」

そのまま雪ノ下雪乃は歩き出した

後ろ姿が見えなくなったところで溜め息を吐いて呟く

八幡「つくづく女に振り回されてるな…俺って」


平塚静

総武高校の国語教師であり専門は現代文

親身になり相談を請け負う姿勢から慕う生徒も多い

また俺のクラスの担任でもある(一年生、二年生と通して)

元々俺の事を気にかけてはいたのだが二年生になりエスカレート

保護欲、もしくは独占欲なのか俺が傷つくのを極端に嫌う

平塚「やあ比企谷!」

にこにこと嬉しそうに手を振る

溜め息を吐き

八幡「…大体察しは付きますが、用件は?」

平塚「おお!すまないな比企谷!君の貴重な時間を私などに使わせてしまって!用というのはこれだ」

地面を指で示す
正確には地面ではなく今しがた殺害されたと思われる死体

死因はナイフで滅多刺しだ

八幡「今度は何があったんですか?」

平塚「こいつは君の事をいじめようとしていたからな」

八幡「『していた』って事は未遂じゃないですか…」

平塚「だが君を悲しませようとしていたのだぞ?それならば死んでも文句は言えない」

八幡「そっすか」

平塚「うむ」

期待した顔でこちらを見てくる平塚先生

八幡「…ありがとうございます平塚先生、おかげで俺が傷付かずに済みましたよ」

平塚「よしてくれ比企谷、生徒を守るのは教師の使命だ、当然のことだよ」

にこにこと、にこにこを通り越してにやにやとしながら緩みきった頬でそんな事を言う

というかこいつは生徒じゃないのか…?
口にはしないが

比企谷「すみません、帰ります」

平塚「む?もう帰るのか?」

比企谷「ええ、見たい深夜アニメがあるので」

平塚「ならば仕方ないな…」

悲しそうにしている
このまま帰ると後日酷いことになるので(具体的にはメール爆撃)近寄ってと頭を撫でる

平塚「ひ、比企谷、私は教師だぞ!」

顔を真っ赤にしながら言っても効果は無い

よくできたラブコメである
殺人現場でなければ、だが


帰宅途中

ふと後を振り返り

八幡「一人で十分って言いませんでしたか?」

細い路地から出てきたのは

陽乃「あらー!偶然ねー!」

八幡「清々しい程の棒読みっぷりですね」

陽乃「ごめんね八幡くーん、心配だったのよー」

怒らないでね?と全く反省をしていない顔でのたまう

八幡「巨大なお世話ですよ」

大体察しは付くだろうが


雪ノ下陽乃

俺のストーカーだ


家には大量の盗聴機と監視カメラ
俺が外そうものなら浸入して再設置(しかもより見つかりにくくなってる)
ついでに身の回りの品が新品に入れ替わるという怪奇現象も発生する


陽乃「ま、静ちゃんなら大丈夫だと思ったんだけどね」

八幡「通りで雪ノ下があっさり引くわけですね」

ちなみに雪ノ下陽乃と平塚静は元生徒と教師である

溜め息を吐く

陽乃「今日何回目?」

八幡「数えてないですよ」

陽乃(4回かな~♪)

八幡(数えてそうだな…)



まったく

陽乃「"女"ってヤツは、ロクなものじゃない」

八幡「さらっと読心するのやめてもらえます?」

陽乃「私に言わせればぁ、男の子だって十分不思議だよ?」

陽乃「たとえ生きた人間と話しても、死んだ人間を目の当たりにしても」

陽乃「頭のおかしい女の子に詰め寄られようとも」

陽乃「何の感情も映さない」

陽乃「深い深い濁った瞳」



陽乃「す・て・き♥」



ややオーバーに肩をすくめて
八幡「誰の話ですか?夢でも見てるんですよ、あれですよ、胡蝶の夢ってやつ」

陽乃「いいえ?私は羊の夢を見てるのよ、恋に感電したね❤」

八幡「…笑えませんね」

陽乃「まったくだね」

また家への道を歩く

陽乃「あ、これから八幡のお部屋に行ってもいい?」

八幡「駄目に決まってるでしょうが」


やった!第一部完!
今日はここまで

今日はおやすみ


登校する前にコンビニに寄る
特に買うものはない

陳列してあった新聞を手に取り、1面の記事を眺める

『総武の殺人鬼』

ふむ
今日もまた、世は事も無しか

なんつって

「あぁ!おはようございますせんぱい」

やけに平坦な口調で言う

八幡「おう」

小走りで隣に並んでくる

一色「せんぱい今日の占い見ました?」

八幡「見ねーよ」

たわいもない会話を続けていると

一色「あ、せんぱい見てくださいよ、テレビですよテレビ」

見れば某テレビ局の某ニュース番組のアナウンサーとその他色々な人がいた

一色「あのひとたちって最近どこにでもいますよね」

八幡「半分くらいお前のせいだけどな」

一色「東京の人ですかね?こんなところに出張なんてカワイソーですね」

八幡「半分くらいお前のせいだけどな」

一色「なんですかせんぱい、さっきから」

八幡「言われたくないなら情報を殺人鬼にリークするのやめね?」

一色「わたしはぁせんぱいのためをぉ思ってぇ」

八幡「キモッ」

一色「酷いですよぉ!」


学校の近くには人だかり

八幡「?」

見れば曇り空だというのに真っ黒な日傘をさした女子

ゆっくりと振り返ってこちらを見る

肩まである黒髪、赤いフレームの眼鏡、一見するとどこにでもいそうな図書委員なのだが

海老名「ハロー、ヒキタニくん♪」

さて、俺の周りにはロクデモナイ女たちが、まだまだいる

紹介していこうか





八幡「戸塚」

戸塚「なに?八幡」

八幡「つぎの授業俺保健室行ったって言っといてくんない?」

戸塚「あ、うん、いいよ」

八幡「さんきゅ」


保健の教師が出ていったのを見てから保健室に入る
気分はちょっとしたスパイだ

一番奥のベッド

カーテンを開けると眠っている女生徒が一人

彼女は『眠り姫』城廻めぐり

曰く

起きている事ができない

眠っていなければならない

生まれながらの体質

生まれながらにしての体質

酷いときには何日もの間眠り続けるという

一応学校には(なんとか)来ているものの保健室からは出られるはずもなく

故に『眠り姫』


八幡「めぐり先輩」

あと先輩なのだ

ぱちりと目を開け、寝ぼけ眼でこちらを見る

城廻「……あ」

ぽわぽわ

城廻「おはようございます…比企谷くん…」

俺を名字で呼ぶ数少ない人間でもある

めぐりんは伸びをする

ぐぐ

ぐぐぐ

城廻「よく寝たよ~…」

八幡「そんだけ育ってますもんね」

城廻「はえ?」

たわわに実ったあれ

知り合いの女の中でトップクラスだ

八幡「はい新聞」

城廻「わっ」

ここ数日の新聞をまとめて渡す
手を滑らせて布団にぶちまける先輩

城廻「ありがとー」

八幡「いえいえ」

城廻「いつもごめんね、迷惑かけて」

八幡「そう思うんなら携帯のひとつくらい持ってくださいよ」

城廻「機械はあまり好きじゃないの」

ため息

それから楽しそうに新聞を眺めるめぐりん


城廻「あれ?総理大臣さんまた替わったの?」

八幡「そうですよ」

城廻「せわしないね」


めぐりんには出来ることが少ない
というか、時間が足りない
だからこれが彼女の唯一の趣味

世の中の出来事をなぞる
自分とは全く関係の無い出来事をなぞる…

…その中でも最近のお気に入りは

城廻「総武の殺人鬼」

城廻「なんとも不名誉な称号だと思わない?」

八幡「そうですね」

城廻「真面目に聞いてる?」

八幡「…いや、まあ」

時計が鳴る

八幡「おっと…それじゃあ戻りますね」

城廻「あう…もう少し駄目かな?」

八幡「………すみません」

城廻「そ、うだよね、ごめんね」

一瞬だけ言葉を詰まらせて

城廻「えと、じゃあ、いつもの…」

ぽふと頭に手を置いて

八幡「お休みなさい、先輩」

とろんととろけた表情で

城廻「あ…おやす…なさい」



このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年12月19日 (土) 05:30:29   ID: LAtrHMwv

一色「総武の殺人鬼の新しい被害者!」

…そっ閉じ

2 :  SS好きの774さん   2015年12月28日 (月) 18:01:45   ID: QUf3Rxzr

完結したらまた読みにくる

3 :  SS好きの774さん   2015年12月29日 (火) 23:48:00   ID: nD6WSB_H

完結して欲しいけど俺ガイルのssは途中で作者が失踪するのが多いしなぁ…

4 :  SS好きの774さん   2018年05月27日 (日) 14:54:50   ID: c0QpeMwB

丸パクリなんだね

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