桃太郎は犬、猿、>>3を連れて鬼退治へ (57)

『桃太郎』 

むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。

おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へせんたくに行きました。


おばあさんが川でせんたくをしていると、ドンブラコ、ドンブラコと、大きな桃が流れてきました。

おばあさんは大きな桃をひろいあげて、家に持ち帰りました。

そして、おじいさんとおばあさんが桃を食べようと桃を切ってみると、なんと中から元気の良い男の赤ちゃんが飛び出してきました。
桃から生まれた男の子を、おじいさんとおばあさんは桃太郎と名付けました。

桃太郎はスクスクと育ち、そしてある日、
「ぼく、鬼ヶ島へ行って、わるい鬼を退治します」

おばあさんにきび団子を作ってもらうと、鬼ヶ島へ出かけました。

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桃太郎は旅へ行く道中に、犬に出会いました

「桃太郎さん桃太郎さん、お腰につけたきびだんご、ひとつ私に下さいな。」
「うん。」ポイ
「ありがとうございます。お礼にお供いたしましょう」

犬はきび団子を貰い、桃太郎のお供になりました。

次に桃太郎は猿に出会いました。

「桃太郎さん桃太郎さん、お腰につけたきびだんご、ひとつ私に下さいな。」
「うん。」ポイ
「ありがとうございます。お礼にお供いたしましょう」

猿はきび団子を貰い、桃太郎のお供になりました。

そして今度は、マツコ・デラックスに出会いました。

「アンタ」

「はい?」

「桃太郎でしょ。鬼退治に行くっていうさあー。」

「ええ…」

「いやあ…凄い。この年でさー……あんまり若い命散らしちゃダメ。頑張りなさいよ~。」

「あっ…はい。頑張ります」

桃太郎はマツコ・デラックスに軽い挨拶を済ませ、さっさと道中に戻ろうとしたのでした。

ところがここで、思わぬ事態が!

「ん……ちょっとアンタ…これきび団子じゃない!」

「あ、はい。おばあさん特製のきび団子です。」

「うわっ…きび団子……いいな~…!私先週の土日に岡山行ったけど結局これ買うの忘れちゃったのよね~…」

「あ~…きび団子……おばあさん特製ってのがもう、ズルいよね。」

「……良かったら一つ食べます?」

「えっ!?いいの?」

「良いですよ。まだまだ沢山ありますし。」

「うわぁ~ありがとう~!」グイッ

「あっ」

一つあげると言われた矢先に、きび団子へ飛びつくマツコなのであります!

「……」ぱくっぱくっ
「……いやあ…今のきび団子ってここまで進化してるのね…」

(進化も何もそれ手製なんですけど…)

「美味しかったわ。ありがと。」

「えっ」

「何?」

「いや、その……いや、別に良いんですけどね」

「言いたいことがあったら言っちゃった方が良いわよ」

「……じゃあ……」
「…鬼退治の…お供に…」

「はい?お供?」

「ええ」

「ちょっとオイコラふざけんじゃないわよ!!!」

「ひぃっ」

「あんたねぇ!初対面の人間に鬼退治なんて!鬼畜、鬼畜よアンタ!
あたしはねえ、面倒なことが大っ嫌いなの!やんねーわよ!」

「ううぅ……」

「餌付けしたらお供になると思った!?残念だったわねえ!なんねーよ!」

「いや、でも、ここにいる犬と猿くんは」

「なんでキジじゃなくて私を選ぶのよぉ!」

「(キ、キジ?)」

「いやね、普通さぁ、犬、猿って来たら次に来るのは空中戦力でしょーよ…キジじゃない?やっぱり?」

「キジ……ですか」

「キジよぉ」

「犬、猿、マツコ・デラックス、これじゃあ陸・陸・陸じゃない…鳥はいいよぉ。ヘルシーでぇ。」

「ヘルシー……」

「んじゃあね。帰るから。死んでも生首送られてこないようにしてね。無関係だから。」

「いや、ちょっと、待ってください!」

「何よ」

「マツコさんでも戦力になりますって!」

「何処がぁ?」

「えーと…………」

「…………」

「・・・・・・・・・・・・・・・ディフェンスに?」

「肉壁じゃねーか!!!」

「何それ、肉壁じゃない!!もっとこう、肉弾戦車とか、そーいうの思い浮かばなかった!?」

「すいませんっ!!でもマツコさん、大きいし、その」

「あーもう信用できない!ムリよ無理!!」

「あぁぁ…どうしよ………きび団子もう無くなるのに……」

「………えっ?」

「……」

「……きび団子…あれで終わり………?」

「………」コクリ

「……じゃあもう餌付けのブツは、無い、と?」

「………」コクリ

「・・・・・・・・・・・・・」


見事、マツコ・デラックスを仲間にしたのであります!

こうして桃太郎一行は鬼ヶ島へ向かうのです!

「あたしの一言の経済効果8億円らしいわよ」

「スゴいっすね」


そうこうしてるうちに鬼ヶ島へ辿り着いた一向!いよいよ鬼との合戦が始まるのです!

「いくワンー!!」ガブガブッ

次々と鬼に噛みついていく犬!

「やったるウキー!」ガリガリッ

次々と鬼を引っ掻いていく猿!

「ふんぬうううううううううううううう!!!!」メリメリメリッ

「ギャアアアアアアアアアアア」

獅子奮迅の勢いで鬼の頭部を潰していくマツコ・デラックス!

鬼ヶ島の鬼を殆ど退治した桃太郎たちはいよいよ、鬼の長の待つ城門の前に辿り着くのです!

「ここが鬼のボスのいる部屋ね」

「ええ…強力な護衛も付けているに違いありません」

「ねえアンタ」

「なんでしょうか」

「カッコ良かったわよ」

「マ、マツコさん……」

「犬、猿、アンタ達も信頼できるリーダーを持ったからには、一生、忠義を尽くしていくべきよ」

「「マツコさん…」」

「それじゃああんた達、乗り込むわよ!」

「「「おー!!!」」」


ド ン ッ !!!!!

「こらぁぁぁぁ出てこい大ボスゥゥゥ!!!!!!!!!!」


「良くぞここまで来たな……そう…俺こそが鬼の大ボス…」



「『TAKATSUKING』とは、俺の事よ!!!!」

「・・・・・・・・・」

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