菊地真探検隊 (43)


未知なる生き物の目撃情報は後を絶たない

恐怖の三十路生物ピヨは実在した!!





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水曜スペシャル

菊地真探検シリーズ



タイの奥地の密林に棲息する

伝説のアラサー ピヨを追え!!



BGM カプリコン・1 Main Title





前人未到のタイの奥地へ向かう我々、水曜スペシャルの取材班

現地の人を脅かす三十路生物ピヨの姿を、果たして捉える事は出来るのか!

日本からタイまでの所要時間は飛行機で約7時間

探検隊はスワンナプーム国際空港へと降り立った



ナレーション 田中信夫






タイの国土面積は日本の1.4倍

通称はバンコク。タイ語での正式名称はクルンテープ・マハーナコーン・ボーウォーン・ラタナーコーシン・マヒンタラアユタヤー・マハーディロッカポップ・ノッパラッタナー・ラーチャターニー・ブリーロム・ウドム・ラーチャニウェート・マハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカティッティヤ・ウィサヌカムプラシット

近年はタイ南部のリゾート島 プーケット等、日本からの旅行者も少なくない



>>5
訂正




× 通称はバンコク。タイ語での正式名称はクルンテープ・マハーナコーン・ボーウォーン・ラタナーコーシン・マヒンタラアユタヤー・マハーディロッカポップ・ノッパラッタナー・ラーチャターニー・ブリーロム・ウドム・ラーチャニウェート・マハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカティッティヤ・ウィサヌカムプラシット

◯ タイの首都、通称はバンコク。タイ語での正式名称はクルンテープ・マハーナコーン・ボーウォーン・ラタナーコーシン・マヒンタラアユタヤー・マハーディロッカポップ・ノッパラッタナー・ラーチャターニー・ブリーロム・ウドム・ラーチャニウェート・マハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカティッティヤ・ウィサヌカムプラシット



しかし、我々探検隊が探す、鉄血にして熱血にして冷血の三十路生物ピヨは観光地から程遠いタイの奥深くのジャングルに存在するのだ

空港から車で8時間程走った所に密林への入り口である村はある

しかし、この村は既に外界から隔離された地

果たして隊員達は無事に辿り付くことは出来るのか


村への舗装路はない為、途中から徒歩となる

しかし熱帯地であるタイの太陽は、隊員達の体力を容赦無く奪う



菊地隊長「みんな大丈夫?」

隊員達「はい!」

菊地隊長「こまめに水分補給をするんだよ」

隊員達「はい!」



歩く事3時間。ついに密林への入り口である村を見つける




菊地「ついに見えた」



外界から隔離されていると言う村

外国人が訪れる事など初めてであろうと同行したガイドは話す

その時、隊員達に予期せぬアクシデントが襲う




菊地隊長「危ない!」



なんと隊員達に向かって矢が放たれたのだ!

気がつくと隊員達の周りを村の住人達が取り囲んでいた


菊地隊長「みんな、ここは大人しく従うんだ!」

村の住人達の神経を逆撫でしない様に、隊長は支持を出す

数々の修羅場を潜り抜けてきたからこその判断だ

そして、隊員達は村人に連れられ、村の中へと連行されて行く

果たして、隊員達の運命や如何に!




一同が集められた村の建物の中に、この村の村長とおぼしき人物が姿を見せた

そして我々に何かを問いかけた



ガイド「なぜこの村にやって来たのかと、この方は申しています」



我々は伝説のアラサー ピヨを探してやってきたという事をガイドに通訳して貰った




すると、村人達は騒然としだした

一体何が起こったと言うのだろうか



ガイド「伝説のあらさー ぴよはこの村の護り神であると同時に、村を荒らす破壊神であると、この方は言っております。あらさーだけに荒らすと」

如月隊員「ぶっー!!!!」

菊地隊長「こら! こんな時に何を笑っているんだ!」

如月隊員「す、すいません……」




菊地隊長が隊員を一喝する






村では今、伝説の三十路ピヨに対する生け贄の準備をしていると言う

その為、外部からの進入にピリピリしていたのだ



菊地隊長「生け贄……」



隊員達に緊張が走る

下手をすれば、我々が生け贄にされかねないのだ


ガイド「村長は生け贄の準備を手伝えと言っております。そうすれば無事に解放すると」



すると村長が何かを我々に差し出した



ガイド「これが生け贄である、ウス=イホンと申しております」



なんと生け贄とは人では無く、何かの書物の様な物だったのだ

隊員達は生け贄が人の命ではなかった事に安堵した




隊員達はその書物を見てみる

内容は男同士、もしくは女同士が抱き合っている絵が描かれていた

恐らく、この地域特有の祭事なのだろう



萩原隊員「こ、ここは私が!」

菊地「よし、任せた!」



生け贄の準備は萩原に任せ、他の隊員達は村で行われてる祭りへ参加する事にした





祭りでは村人たちや隊員が一晩中、歌や踊りに没頭した



菊地隊長「踊るわ 激しく!」



お互いの文化に触れ合い、いつしか村人たちと打ち解けていた

そして夜が明け、ついに伝説のアラサー ピヨが住まうという密林の奥地へと旅立つ事となった






菊地隊長「さあ、行こうか!」

隊員「はい!」



ついに隊員達はジャングルの奥地へと踏み入れる

更なる過酷な旅が待ち受けるとも知らずに……








樹木が生い茂る道無き道を進む隊員達

しかし、人の進入を許さない自然動物達の洗礼が襲いかかる



天海隊員「きゃああぁぁぁ!」

菊地隊長「どうした!?」



突如、隊員の一人が叫び声をあげた

今回から探検隊に加わった天海だ



天海隊員「へ、へ、へ、へびー!」



なんと隊員に襲いかかってきたのは地獄からの使者キングコブラであった

体長は5メートルはあるだろうか

もし噛まれれば忽ち身体中に毒が回り、命を落とす事になるだろう







高槻隊員「えい! えい!」ポカポカ

キングコブラ「……」



懸命に毒蛇を追い払う隊員達

急がなければ天海が蛇に噛まれてしまう



菊地隊長「早く引き離すんだ!」ドゴオォォォォンッ!!!!!!

キングコブラ「」

菊地隊長「大丈夫!?」

天海隊員「は、はい!」



隊員達の決死の攻撃で、なんとかキングコブラの撃退に成功した

だが、この密林の恐怖はこれだけでは無いだろう



菊地隊長「みんな! 気を引き締めて行くよ!」

隊員「はい!」



隊長に鼓舞され、さらに奥へと進む……







菊地隊長「すごい坂道だ」



大自然が生み出した傾斜

人が登るには一苦労しそうである

しかし、そこで予期せぬ事態が隊員達を襲う



菊地隊長「なっ!? みんな避けろ!!」

岩石「」コロコロコロコロ



突如、坂の上から巨大な岩石が隊員達に向かって転がってきたのだ

あんなものに押し潰されてはひとたまりも無い



菊地隊長「危なかった……」



しかし、菊地隊長の咄嗟の判断が隊員達を救った

だが、あの巨大な岩は、とても人間が押せるものでは無い

一体、何者の仕業なのだろうか……

わからぬまま、隊員達は先に進む








菊地隊長「川だ……」



突如として現れた巨大な川

落ちればひとたまりも無い

そして向こう側へ渡る為には、この不安定な吊り橋を渡るしかない

橋は一人が渡るのが限界だろう

まずは隊長からスタートする



菊地隊長「……」



なんとか渡りきり、隊員が後に続く





菊地隊長「揺らさないように!」

隊員「はい!」



隊員達は恐る恐る橋を渡る



菊地隊長「絶対に揺らさないでよ!」

隊員「はい!」



しかし菊地隊長に嫌な予感が走る


天海隊員「あわわっ!」ドボーン!!



菊地隊長の予感が的中した

なんと隊員の一人が川へ転落してしまったのだ

川は見た目より流れが速く、隊員は必死で犬かきをしている

川「」サラサラ



菊地隊長「掴まって!」

天海隊員「あ、ありがとうございます!」



しかし菊地隊長のロープによって隊員の命がなんとか救われた



事故は天海が渡っている所を、如月が渡ろうとしてしまい、橋が揺れてしまったのだ



菊地隊長「次は気をつけてよね!」

如月隊員「はい!」

菊地隊長「あと絶対揺らさないでよ!」



吊り橋は揺れるものである




この後も、タイ特有の殺人タランチュラやナグラを撃退しつつ進む隊員達

すると隊員の一人が何かを発見する



水瀬隊員「あ、あれ!」



なんと黄緑色の布を纏った生物が奥の方を走り抜けたのである

まさか、我々が追い求める恐怖のアラサー ピヨなのだろうか!



懸命の捜索にもかかわらず、隊員達は謎の生物を見失ってしまった

しかし、菊地隊長は謎の生物が居たであろう場所で奇妙なものを発見する



菊地隊長「こ、これは!」



それはなんと、最初に訪れた場所で見た、生け贄の書物の様なモノにそっくりであったのだ

中には成人男性が両手を合わせ人差し指を突き出し、前屈みになって精神を統一している様が映し出された絵が描かれていた



ガイド「中には『ごろうま……』申し訳ありません。ここまでしか解読が……」



だが間違い無い

先ほどの生物は間違い無く恐怖のアラサー ピヨであろう




さらに周辺を散策する隊員達

すると巨大な洞窟を発見する

恐らく、村人から黒いサザンクロスと恐れられたアラサーピヨの隠れ家であろう



菊地隊長「入り口に謎の文字がある!」

ガイド「これはアリア=ケと書かれています。意味はわかりませんが」

菊地隊長「…………」ゴクッ

菊地隊長「よし、行こう!」

隊員「はい!」



かくして、隊員達は三十路ピヨの隠れ家に潜入した






酷く蒸し暑い

隊員達は緊張と恐怖、洞窟内の温度から体力を奪われていった

さらに洞窟内では、室内であるはずなのに雲が出ていた

これはピヨの仕業なのだろうか


しかし隊員達の必死の探索にもかかわらず、一向にピヨの手掛かりは掴めない

隊員達に焦りの色が光る

だが、その時、隊員の一人が何かを発見する



水瀬隊員「隊長! こんなものを見つけました!」

菊地隊長「こ、これは……!」



隊長が見たものは、何やら黒い物体であった

頭に付けるものだろうか

何かと通信する為のものだろう



菊地隊長「一体何なんだろう……」



恐らくピヨが落としたものだろう

だが間違い無く伝説のアラサーは近くにいる

ますます、隊員達に緊張が走る

注意しながら、さらに奥へと進む




そして隊員達に突如として光が降り注ぐ

なんと洞窟の外へと出てしまったようだ

だが隊長は見逃さなかった!



菊地隊長「あ、あれは!」



遥か先に見える謎の生物



「ユキマコ……ハルチハ……ワッホイ!」



あれは伝説の三十路ピヨなのか

しかし、すぐに姿を消してしまった





菊地隊長「追おう!」



だが我々の懸命の捜索にもかかわらず、謎の生物は消えてしまった……

しかし我々が見たものは間違い無く恐怖のアラサー ピヨだったのだ

そう! あと一歩でピヨの正体に迫れたのだ!



だが……残念ながら我々に残された時間の終わりが来たのである





BGM ロッキー GOING THE DISTANCE



タイの奥深くにある謎の秘境

人が踏み入れた事の無かった大自然に

我々は限界まで迫った



そして伝説の三十路生物ピヨに隊員達は確かに迫ったのだ

しかし残念ながら、その正体までは確かめる事が出来なかったのだ

ピヨとは一体何者だったのだろうか

我々が見た物はピヨの妄想だったのだろうか……



だが菊地隊長の冒険はまだまだ終わらない

次なる謎を追い求めて、菊地真探検隊の戦いは続く





終わり




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