[ダンガンロンパ]日向「嫁が二次元の俺っておかしいだろうか?」 (175)


このssはダンガンロンパが原作のssです。原作準拠ではありますが若干パラレル設定でもあります(偽十神が普通にいたり日向が本科にいたりと)。

>>1が以前別名義で書いていた作品で既に完結しているのでエターの心配はないです。

投下は今日全部投下はせず、何日かに分けて少しずつ投下していきます。 



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1449053649






日向「なあ、山田。二次元の嫁ってどう思う?やっぱおかしいか?」


山田「ぬっふっふ。日向創殿、これは異なことを。世界にはさまざまな性的嗜好を待たれる方がいるのですぞ。どうして他の人がそれを責められましょうか」


日向「そっ、そうか。そうだような!俺は何もおかしくないよな!」


山田「勿論。ところで・・・ぬふふ、日向創殿とこんなお話しを出来るとは思いませんでしたが・・・日向創殿の嫁はどなたですかな?」


日向「ああ、今見せる。俺の嫁はこの子、七海だ」


七海「やっほー、山田君久しぶり」




山田「これは七海千秋殿。まさか日向創殿と一緒にいるとは拙者驚きましたぞ」


日向「なんだ?山田は七海と知り合いだったのか?」


山田「ええ、よく知ってますぞ。クラスメートの不二咲千尋殿の作った女性ですので」


七海「うん。山田君はおとーさんのクラスメートだからよく会うよ」


日向「そうだったのか」


山田「ところで日向創殿、七海千秋殿とどこでお知り合いになったのですかな?」


日向「ああ、チャットだ」




山田「チャット!ほほう、なかなか意外ですな」


日向「たぶん知ってるだろうけど俺今年から本科に上がっただろ。だから最初のころはクラスに友達がいなくってさ。ネットで友達作りに交流サイト行ったんだ。そこで・・・」


七海「日向君に出会ったんだよ!」


山田「なるほど。そういえば七海千秋殿もネットで友達ができたとか少し前にいっておりましたな」




日向「それで山田に聞いたのは噂で山田は二次元に理解があるとか聞いててさ」


山田「ぬるっふっふっふ。日向殿お目が高い。それどころか拙者も日向殿と同じですぞ」


日向「それってどういうことだ」


山田「こういうことですぞ!」


アルターエゴ「あの、初めまして、日向創君」


七海「あー、お兄ちゃん!」


日向「山田のパソコンに七海そっくりの女の子が・・・ってお兄ちゃん!?」





山田「細かいところはどうでもいいのですぞ、日向創殿。とにかく拙者は日向創殿と同じ境遇のもの。いわば同士ですぞ!」


日向「ああ、そうだな。互いに嫁について語ろうぜ山田!」


七海「いつもおとーさんのパソコンにいるのにどうして山田君のパソコンにいるのお兄ちゃん?」


アルターエゴ「山田君はおとーさんが知らないたくさんのこと知ってるからその話を聞きによく一緒いるんだよぉ」


山田「日向創殿、まず七海殿とどのように過ごされてるかお聞きしてもよろしいですかな」



日向「ああいいぞ!俺と七海の一日はこうだ!」







*多分に日向の妄想が含まれてます






七海「日向君、日向君。7時30分だよ。起きようよ」


日向「ああ、七海おはよう。すぐ仕度するよ」


七海「まったく、もう。それといつもパソコンの電源つけたまま寝ると電気代がもったいないよ」


日向「七海の顔を画面から消すなんてことはできない。それに七海が俺を見てくれてると思うと俺も安心して眠れるんだ」


七海「・・・日向君はいつも調子がいんだから、・・・ばか」




朝食





日向「今日もご飯が美味しいな。七海の分も作ったぞ」


七海「日向君、私は食べられないっていつも言ってるのにどうしていつも作ってるの。食材と時間の無駄だよ?」


日向「いいんだよ。お前と一緒に食べたいんだから。七海のために朝ご飯を作るのが好きなんだ」


七海「もう、日向君///」






登校中




七海「そろそろおとーさんのとこに行くね。学校終わったらまた会おうよ」


日向「まだだ、門まであと5分ある。ぎりぎりまで一緒いようぜ、七海」


七海「日向君・・・」





帰宅




七海「やほー、日向君来たよ」


日向「お帰り、七海!夕飯できてるぞ」


七海「うん、一緒に食べよ」






夕食




日向「今日はこんなことがあったんだ」


七海「へえー、日向君もようやくクラスに打ち解けてきたんだね」


日向「ああ、でも少し悲しくもあるんだ」


七海「どうして?友達できることはいいことだよ?」


日向「ああ、友達とずっといることは楽しい。けど昼休みに七海と連絡を取り合ったり七海のことを考える時間が減るのがつらい」 


七海「日向君///」







就寝




日向「七海、今日も一日楽しかった。そろそろ寝るな」


七海「うん、でも電気消したのに枕のそばにパソコン置いてて眠れる?」


日向「何言ってるんだ、七海が見守ってくれてるのに眠れないわけないだろ。むしろないと安心して眠れないんだ」


七海「また日向君は///」


日向「お休み、七海。今日も七海の夢を見たいな」


七海「お休み日向君」











日向「・・・っとこんな感じだ」


山田「・・・ほほう」







山田(いろいろ驚きましたがまず日向創殿は思ったよりも七海殿への依存性が高いと。あと七海殿の発言妄想入ってるだろ!今までにいろいろと日向創殿の噂をお聞きしておりましたがこのような方だったとは拙者、思いませんでしたぞ)


日向「ん?どうした山田」


山田「いやいやなんでもないですぞ」


日向「そうか?ところで山田はアルターエゴとどんな感じなんだ?」


山田「エゴたんの話をすれば止まらない自身がありますが残念ながら日向創殿と七海殿のように一緒にはいませんぞ」



日向「そうか、聞きたかったな」


山田「・・・では昨日拙者とエゴたんで漫画を描いていたときの話でも・・・・・・」













アルターエゴ「山田君、言われた通り配色終わったよ」


山田「おお、さすがエゴたん。ではこのページの下書きの通りにキャラに影を作ってもらえますかな?」


アルターエゴ「任せてよ、山田君。山田君も原画頑張ってね」


山田「エゴたんの声援があればこの山田何枚でも描けますぞ」








アルターエゴ「できたあ」


山田「さすがエゴたんは仕事が早いですな」


アルターエゴ「山田君ももう原画終わったの?」


山田「エゴたんの愛があればどんなことでもできるのですぞ。また一緒にしてもらえますかな」


アルターエゴ「うん!山田君と一緒に漫画作るの楽しいからいつでも」


山田「おぉ、エゴたん」 








山田「・・・こんな感じに」


日向「ほのぼのするな」


日向「いや、それにしても山田のエゴたんは可愛いな」


山田「いえいえ、日向創殿の七海千秋殿も」


日向「山田、お前ほど俺の気持ちを理解できるやつはいない改めて”友”と呼ばせてもらう」 ガシッ


山田「光栄ですな、日向創殿」 ガシッ






日向「それで今度は七海が天使という話をしたいんだが聞いてくれるか?」


山田「もちろんですぞ、日向創殿。この山田、同市の話はどこまでも聞く所存」











日向「くそ、まだ3000字もあるのかこのレポートは。終わらねえ」カタカタカタ


七海「日向君。もう2時だよ。このままだと終わらないしあとで出すことにしたら?」


日向「いいや。これ出さないとやばいんだ。最悪進級できなくなるかもしれない」


七海「でも日向君帰ってからずっとこれやってるし体力的にもう限界なんじゃないかな」


日向「いやまだまだ俺はやれる」カタカタカタ








一時間後




日向「やったぞ七海、あと2000字だ」


七海「うん、でも無理しないでね」








2時間後




日向「七海ー、むにゃむにゃ」


七海「やっぱり途中で寝ちゃったか。でもお疲れ日向君」










七海「日向君、7時30分だよ。起きてよ」


日向「むにゃむにゃ、ななみぃー、あと10分」


七海「起きないと今からおとーさんのとこ帰るよ」


日向「待ってくれ七海!今起きる!俺を置いてかないでくれ!」


七海「ようやく起きたね、日向君。早く仕度して学校いこ。課題の締切だよね」


日向「はっ!?そうだ課題が残ってたんだ!しかもまだ終わらせてない。くそ、なんで俺は途中で寝たんだ!」




七海「その課題なんだけどね。日向君、プリンターを見てよ」


日向「えっ、プリンターがどうしたん・・・ああ!これは課題じゃないか。印刷されてるだけじゃなくてちゃんと7000字書いてある」


七海「日向君が頑張ってたからご褒美だよ、これからはもっと計画的にやろうね」


日向「ううぅ・・・ななみぃー、ありがどーー」 ぐすっ


七海「そんなに泣かなくてもいんだよ日向君の力になれて私も嬉しいから」


日向「ななみぃーー」










日向「・・・ってことがあったんだ」


山田「ほほう」









山田「いやはや言うまでもないことでしたが七海千秋殿はやはり天使ですな」


日向「ああ、当たり前だ。しかしこれにはちょっと続きがあってな。実は七海が書いた部分のほとんどがどこかからのコピペで俺は出した後先生に後半のコピペ部分で注意されたんだ」


山田「ふむふむ。コピペなど誰しもやってることなのに理不尽ですな」


日向「いや、七海の場合そのまんまやっちゃったらしく文の繋がりからすぐばれたんだ。それでそのことを七海に言ったらさ・・・」


山田「言ったら・・・」


日向「”日向君ごめんね。迷惑かけちゃったよね。私がもっとしっかりしてれば・・・”って申し訳なさそうに悲しげに俺を見てきたんだぜ。たまんねえよ!もう七海天使って何回心のなかで叫んだか」


山田「たまりませんですなあ!」





日向「それでもっといろんなことがあるんだが・・・」


アルターエゴ「山田君、もうそろそろ21時だよ」


山田「なんと!もうそんな時間でしたかエゴたん」


日向「ほんとだ。俺らがここ来たのが18時だから3時間は話してたのか」


山田「すみませんが日向創殿。拙者帰ってもよろしいですかな?」


日向「どうしたんだ山田?」


山田「同士の話をもっと聞きたいところなのですが拙者、コミケに出す同人誌を描いておりましてそろそろ出さなければならないために今日これからエゴたんと仕上げにかからなければいきないのですぞ」


日向「そうか、山田の予定もあったのにカフェに呼び出して長々と話して悪かったな」


山田「とんでもないですぞ。日向創殿のような同士に会えてこのよな話ができてよかったですぞ拙者は」





日向「そうか、そういってくれると嬉しい。じゃあな山田」


七海「またね、山田君。お兄ちゃんもお話し楽しかったよ」


山田「さらばですぞ同士日向創殿、それに七海千秋殿」


アルターエゴ「じゃあね、千秋ちゃん。また明日」









山田家





山田「・・・さて、困ったことになりましたなあ・・・」


アルターエゴ「・・・うん」


山田「いやはや、同じ二次元の嫁を持つ同士ができたのは拙者としても非常に喜ばしいのですが・・・カフェに行く前に言われたことを思い出すと・・・」








前日:希望ヶ峰学園:昼休み






日向「なあ超高校級の同人作家の山田一二三って君か?」


山田「ふむっ、拙者ですが、そちらは日向創殿ですな」


日向「ああ、それで山田、ちょっとここでは話せないことなんだが今日学校終わったら少し話せないか?」


山田「ふむ、すみませんが今日は多忙にて明日の放課後ならいいですぞ」


日向「わかった、明日の放課後な。18時にドトーっていうカフェで話そう」


山田「わかりましたぞ。ですが拙者に、しかもここでは話せない話とは何ですかな?ちょっと気になりますぞ」


日向「ああ・・・まあ言いづらいんだが・・・」


山田「・・・もしや女性関係の話ですかな?」


日向「っ!?・・・まっ、まあそうでもあるかな。取りあえず明日な!」タッタッタッ


山田(なっ、なんと・・・)






山田「・・・行ってしまわれた。しかし拙者、どうすれば・・・・・・」


苗木「山田君、ちょっといいかな」


山田「苗木誠殿・・・」


苗木「ごめん聞く気は無かったんだけど聞こえたんだ・・・日向さんがまさか女性関係の話で山田君に相談に来るなんて・・・」


山田「気にしなくていいですぞ、苗木誠殿。それにしても・・・冗談のつもりでしたが本当でしたとは」


苗木「・・・ちょっと気になるね」


山田「そうですな。苗木誠殿から日向創殿のお話を聞いているだけに余計に・・・。それにしてもなぜ拙者に相談を?そういうことは日向創殿のソウルフレンドの左右田和一殿かと思ったのですが」


苗木「うーん、なんでだろうね」








山田「ともかく日向創殿の意中の人がわかれば日向創殿を取り巻く女性関係が動きだしそうですな」


苗木「・・・うん。ちょっと怖いけどね」


山田「それにしても苗木誠殿の顔の広さと器量には驚きますぞ。77期生の女性の多くから恋愛相談を受けるなど」


苗木「前に九頭竜さんから辺古山さんに対する恋愛相談を受けてて・・・。ほら九頭竜さんの妹と僕親しいし。それでこうこうこうしたらいいよって言ったらなんか上手くいったらしくて」


山田「確かに二人は付き合ってますな。それで噂を聞いた女子がこぞって相談しにきたと」


苗木「うん。・・・でもまさか来た人たちがみんな日向さんだったなんて驚いたしどうしたらいいかわかんないよ」


山田「確か相談しに来た人は・・・」


苗木「小泉さん、西園寺さん、罪木さん、ソニアさんだよ。あっ、でもソニアさんは日向さんと田中さんの間で揺れてるって話だったけど」






山田「そうそうたる顔ぶれですな・・・。しかし恥ずかしながら拙者こういった恋愛ごとの相談に乗るのは初めてなのでどう答えればいいのかわかりませんぞ。拙者の代わりに苗木誠殿が日向創殿の相談に乗った方がよろしいのでは・・・」


苗木「駄目だよ、山田君。日向さんは“山田君に”相談にのってほしいと思ってるんだよ。聞いてほしい人じゃない人に聞いてもらったって日向さんは満足しないよ」


山田「そうなのですか・・・。しかしこのような多角関係の場合はどうすればいいのですかなぁ・・・。ギャルゲーの知識しかない拙者ではいささか不安なのですが」


苗木「うーん・・・。でもこういう場合ずるずると引っ張ると碌なことないないよね」


山田「最悪ゲームのバッドエンドのように背中を刺されますな」


苗木「・・・これは僕の意見だけど、この関係って日向さんを中心にできてるから日向さんに意中の女の子がいるならその子と付き合ってもらうのが一番だと思う。その方が後々この子の方がやっぱりっていう風にふらふらしないと思うし・・・それに早めに決めた方が女の子たちも未練が残りにくいだろうし」


山田「なるほど・・・なら拙者は日向創殿が好きな女性と上手くいくようアシストすればよろしいのですな。確かに選ばれなかった他の方々も付き合ってる男性に思いを寄せ続けはしないですし日向殿の気持ちがはっきりと分かればふっきれるでしょうな」


苗木「うん。それがいいよ」








翌日:朝






山田「ふむ、こんなところに朝早く呼び出してどういうことですかな、左右田和一殿」


左右田「山田・・・頼みがあるんだ」


山田「頼みとは?」


左右田「今日の放課後、山田は日向の恋愛相談に乗るんだってな」


山田「・・・そうですが何か?」


左右田「頼む!日向の好きなやつがわかったらこっそり俺に教えてくれ!」


山田(・・・なぬ!?)




山田「・・・理由をお聞きしてよろしいですかな?」


左右田「・・・俺はソニアさんの恋愛がうまくいってほしいと思ってるんだ。だから日向とソニアさんが上手くいくようアシストしたいしそのために日向の想ってるやつを知りたい」


山田(なんですと・・・これは意外な)


山田「・・・噂では左右田和一殿はソニア殿をお好きとのこと・・・なぜ日向創殿とソニア・ネヴァーマインド殿をくっ付けようと思われるのですかな?」


左右田「・・・俺はソニアさんのことが好きだ。だから俺はソニアさんが俺に見向きもしないことが辛かったし、田中といちゃいちゃしてるのを見るのが辛かった」


山田「・・・」


左右田「ソニアさんに俺のことを好きになって欲しい。そう、そう思ってた。そう思ってたはずなんだ!だけど・・・」






左右田「最近日向と接するソニアさんは少しおかしい。日向と話してるときはソニアさんは嬉しそうなんだけど少し興奮してて、日向が他の女子と話してるときは悲しそうな顔をするんだ」


山田「ふむ」


左右田「日向と話してるソニアさんを見てるときは確かに辛いんだが田中のときほどじゃなくてそれでいてソニアさんが悲しい顔をしてる時はすごく辛くて・・・」


左右田「そうして結構考えたら気付いたんだ。ソニアさんは日向のことが好きでそのことについては俺は確かに悲しい。だけどそれ以上に俺はソニアさんには笑顔でいてもらいたいってな」


左右田「俺、気付いてたんだ。俺じゃソニアさんを幸せに出来ないって。でも認めたくは無かった。だって俺は・・・ソニアさんが好きだったから。だけどあのソニアさんを見て気づいたんだ。俺は本当はソニアさんが幸せであればそれでいいんだってことが」


左右田「ソニアさんが田中に抱いてた感情は友達以上恋人未満なら日向へはガチだ。だからあんなに真剣に悩んでる。それを少しでも助けたい」


左右田「だから俺はソニアさんが日向と上手くいってほしいと考えてる。頼む!協力してくれ!」







山田(・・・ほえーー、とんでもないことを聞いてしまったですぞ)




















左右田「そうか、協力してくれるか。ありがとうな、山田」


山田(・・・行ってしまった。結局断れなくて教えることになってしまったのですが・・・拙者はこれで良かったのか心配になってきましたぞ)









昼休み





狛枝「やあ、山田君。ちゃんと来てくれたね」


山田「これは狛枝凪斗殿、どういった要件ですかな」


山田(・・・この展開はもしや)


狛枝「いやさあ、日向君の恋愛相談にのるんだって?日向君の好きな相手が分かったら僕にも教えてほしいいんだけどだめかな?」


山田(やっぱり予想通りでした・・・)


山田「すみませんが日向創殿が内密に教えてくれたことをおいそれと他人に教えるわけにはいかないと拙者は思っているのですが・・・」


狛枝「いや別に他の人に言うつもりはないんだ。ただ僕は知りたいだけなんだ。あの日向君が夢中になってる人をね」


山田「といいますと?」







狛枝「いやさ、僕は日向君をかなりかってるんだよね。予備学科から本学科に移籍した彼をさ。彼は凡人の集団から抜け出すことができた人だからね」


山田「・・・ふむ」


狛枝「ここ希望ヶ峰学園の本学科の生徒は日本の人々にとって希望の象徴だ。生徒たちは生まれ持った才能が突出してるがためにみんなの憧れ、希望なんだ。けれども凡人からその領域に来た彼はもしかしたら本当の意味で人々の希望の象徴なんじゃないかと思ってるんだ、僕は」


山田「・・・」


狛枝「まさしく超高校級の希望といってもいいね」


狛枝「希望と希望の合わさった瞬間はさぞや素晴らしい希望が見れるんだろうね。九頭竜君とペコさんのときもそうだったけど彼の場合は特にね。そして日向君のように様々な希望が複雑に絡まりあってる場合は彼を振り向かせようと超高校級たちがその才能をさらに輝かせてるんだ。それに日向君のような希望はどのように絡まるんだろうね」


狛枝「僕はね・・・彼の心情を正確に理解した上でこの希望の絡まりあいがどうなるのかを見ていたいんだ」


山田(・・・は?)


山田(狛枝殿の言いたいことが全く理解できないのは拙者がおかしいのですかな・・・)


山田「すみませんがこればかりは教えるわけには・・・」


狛枝「そこを何とかできないかな?」スッ


山田「いえ、しかしですな・・・むっ!?そっ、それは!もちもちぷーこの限定版フィギュア!」






狛枝「知り合いにこれの制作に関わってる人がいてね。抽選で5名しか持ってないみたいだけど・・・山田君は、持ってるかな?」


山田「ぬぬぬぬぬ・・・」


山田「・・・つまりはそれと引き換えに日向創殿の情報を教えてほしいということですな。しかしそれでは日向創殿にあわせる顔が・・・」


狛枝「いやいや勘違いしないでよ。僕が物と引き換えに山田君に日向君を裏切らせるなんてことをさせようとしてるなんてさ」


狛枝「これはもともと誰かにあげようとしていたものさ。僕はこのアニメを見ているわけでもないしどうせ貰い物だから誰か本当にこの作品が好きな人にあげたいと思っててね」


狛枝「山田君がこのアニメを好きってクラスメートから聞いてね。ぜひあげたいなって思って持って来たんだよ」


山田「ということはそれを拙者がもらってもよろしいのですか?」





狛枝「勿論だよ。山田君とは友人になりたいからね」スッ


狛枝「ただね。僕は友人を大切にしたいと思ってるんだ。それで山田君は日向君の相談を受けるようだけど僕は山田君が日向君のサポートを出来るよう協力したいと思ってるんだ」


山田「きょっ、協力ですと!」


狛枝「うん、山田君一人じゃ心細いだろうしね。日向君の相手は僕は希望ヶ峰の級友だと思ってる。だから同じ級友の僕がいろいろと山田君に助言もできるし一緒に考えることができると思うんだ」


山田「・・・確かに77期生の詳しい情報はほしいですな」


狛枝「果たして山田君が日向君からの相談の助言を誰かと相談するのは裏切りかな?」


狛枝「僕は真剣に日向君のことを考えてのことと解釈するよ」


山田「・・・」



狛枝「僕自身のためでもあるけど友人として日向君と山田君の助けになりたいとも思ってるんだ。どうかな?」スッ


山田「・・・」












山田(・・・結局狛枝殿にも教えることになったのですぞ。これで本当によかったのか・・・)


山田(いや拙者は日向創殿を裏切ってなどいない。拙者はただ自身に余る相談を受けてそれを友人に協力してもらってるだけですぞ)







山田「そうですな、ぷーこ!」ギュッ











山田「そうして覚悟して日向創殿の話を聞いたらまさか嫁が二次元だとは拙者も予想外でした・・・」


山田「拙者はどうするべきですかなエゴたん・・・。左右田和一殿や狛枝凪斗殿になんと説明すべきか・・・」


アルターエゴ「うーん。狛枝君はともかく左右田君だよね、問題は。本当に日向君とソニアさんをくっつけたがってるし」


山田「そうですな・・・」


山田「もしも日向創殿の意中の人がパソコンの中の人と知ったら左右田和一殿が発狂しかねませんな」


アルターエゴ「うーん・・・」





ピロリロリン




山田「むっ、メール!?」







差出人:左右田


明日の朝7時40分に屋上で待ってる

今日の話を教えてくれ






山田(ひええぇぇぇーー)





山田「なんでわざわざ待ち合わせるのですか!」


アルターエゴ「電話で聞かずに直接聞こうとするあたり本気さがうかがえるよね・・・」






ピロリロリン





差出人:狛枝凪斗


山田君今日はどうだったかな?

もしも困ったことがあったらいつでも僕に相談してきてね







山田「・・・・・・」


アルターエゴ「・・・・・・」







山田「まるでこちらの状況がわかっているかのようなタイミングですがどうしたものやら・・・」


アルターエゴ「うーん、僕は狛枝君に相談するのは手の一つだと思うよお。だって山田君も僕もどうしたらいいか全くわかんないわけだし・・・」


山田「うーーむ、エゴたんの言う通り何も思いつかない今は狛枝凪斗殿にも約束はしたのですから相談する方がいいのかもしれませんぞ」ポチッ


アルターエゴ「あっ、じゃあ山田君が狛枝君と電話してる間僕はネットでどうすればいいか調べてるね」


山田「エゴたんありがとうですぞ」プルルルル


狛枝「やあ、山田君」


狛枝「僕に電話したってことは今日日向君から聞かされたことを僕に相談したいんだね」


山田「実はその通りなのですぞ。日向創殿から聞いた話と拙者が今悩んでいることについて話しますぞ」








狛枝「ふーん、なるほどね。つまり日向君は希望ヶ峰の生徒じゃないネットで出会ったとある女の子に恋をしていて帰宅後も朝も通学中もその子と連絡を取り合うほど仲がいいと」


狛枝「で山田君は左右田君に日向君から聞いたことを明日話さなければならないんだけど左右田君はどうしても日向君とソニアさんをくっつけたがってるから言いづらい」


狛枝「山田君の話はこんな感じかな?」


山田「そうなのですぞ。さてどうしたものやら・・・」


狛枝「うーん、難しいね。でも僕は取りあえず明日左右田君にはそれほど教えず日向君に好きな子がいるらしいけど誰かわからなかったと言えばいいと思うよ」


山田「しかしそれでは解決してないのでは?」


狛枝「だからさ、いきなり左右田君にすべてを言うとパニックになって何しでかすかわからないじゃん」


狛枝「情報を小出しにして徐々に左右田君に納得させるのがいいと思うんだ」


山田「なるほど!名案ですな」


狛枝「取りあえずそうしようよ。山田君にはいろいろ話したいことがあるからまた学校でね」


山田「わかったのですぞ」















狛枝「はー、それにしても日向君がただの女の子に夢中になるなんて・・・。希望の光がとるに足らないものに遮られるなんてことがあっていいわけがない」


狛枝「そうだ!いいことを思いついた」


狛枝「僕が上手く情報をリークしてみんなに知らせればいい。たとえその情報に事実でないことが含まれていても真実をしるのは日向君と山田君のみだ」


狛枝「希望と希望が互いに光を放ちあい、より大きな希望を奪い合う」


狛枝「その様はさぞかし綺麗なんだろうね。そしてそのあとに僕は更なる希望を見れるんだ」


狛枝「あははははははは!最高だよ!」


狛枝「そして希望と希望の潰し合い!・・・はあぁ、僕の夢の全否定、なんて倒錯的な響きだ」


狛枝「ふふふふ、どうしようかな」


狛枝「うーん、手始めに罪木さんから行くかな。彼女が一番舞台をかき回してくれそうだしね」


狛枝「あっ、そうだ。どうせなら僕の理解者の78期のあの子にも連絡をとろうかな。ぜひ彼女にもこの舞台に参戦してもらわないと」










その頃の日向







日向「七海、今日も一緒に食べる晩御飯は美味しいな!」


七海「うん、そうだね。最近目の前に日向君が食べているご飯が置いてあるだけで一緒に食べてる気になってきたよ」


日向「くそう、七海の急なでれは卑怯すぎる///」





ピロリン




日向「ん?ライン?誰からだ、こんないいひと時を邪魔する奴は」






左右田


おい、日向(^~^)


今からソニアさんの素敵なところを語り合おうぜ!!








日向「うるせえ!脳内で語ってろ!!今はそれどころじゃねえんだ。あと顔文字うざいんだよ!」








左右田「それで山田、どうだった?日向の話しを教えてくれ」


山田「えー、実はですな・・・・・・」










左右田「日向にはやっぱり好きなやつがいやがったか。だがわかんないってそれじゃあ意味ねえだろ」


山田「いや拙者も何回か聞いたのですが教えてもらえませんでしたぞ」


左右田「それじゃあ何のための相談だかわかんねえよ。だが日向のやつその子がもしソニアさんじゃなきゃ許せねえな」


山田「まだソニア・ネヴァーマインド殿ではないときまってはおりませんぞ」


左右田「そうだな、よしあいつにソニアさんの良さを語ってやる。昨日も既読無視しやがって。待っとけよ日向!」








昼休み





左右田「おい、日向!一緒に飯食おうぜ」


日向「わかったよ、九頭竜もどうだ?一緒食わないか?」


九頭竜「おお、一緒させてもらうぜ」


狛枝「日向君僕もいいかな?」


日向「狛枝か・・・まあいいぜ」


花村「僕も一緒に食べたいね」


左右田「げっ、花村かよ」


日向「いいぜどうせなら男子全員で食べよう。弐大はどうした?」


花村「彼ならマネージャーの仕事をしに隣街の高校の野球部に行ったよ」


狛枝「十神君もどこかに行ったね。まあこのメンバーで食べようよ」







左右田「おい、日向。せっかくだしソニアさんの素敵なところを語ろうぜ」


日向「語らねえよ。昨日も同じことでラインしやがって」


左右田「あっ、それと昨日既読無視しやがったな!どういうことだ!」


日向「昨日は忙しかったんだよ。俺以外にも語るやついるだろ・・・花村とか」


花村「むふふふふ、ソニアさんは本物の王女様だからね。そこらの小金持ちからは出ない本物の気品がいいね。だけど僕はね、あの触れてはいけないものを無理矢理自分のものにすることが一番興奮できると思うんだ」


左右田「おい花村!ソニアさんを例え脳内だろうと汚すんじゃねえ!」


狛枝「うーん、でもこんなに男子が集まったんだしさ、たまには女の子の話でもしない?」








九頭竜「女の話しだあ?狛枝にしては珍しいこと言い出すなあ」


狛枝「ふふ、相手がいると余裕があるね九頭竜君」


九頭竜「なっ、ペコのことは関係ないだろ!」


日向「そういえば辺古山と付き合ったんだよな。どうなんだ最近?」


九頭竜「どうってたまにデートしてるしまあまあ上手くやってるよ。そういう日向はどうなんだよ」


狛枝「そうだね。僕も日向君のことは聞きたいなあ」


日向「なっ!なんだよ、俺にそんなやついねえよ」


狛枝「またまたあ、日向君が山田君に恋愛相談したってもっぱらの噂だよ」


九頭竜「そうなのか!?知らなかったぜ、どうなんだ日向」


左右田「どうなんだ日向!」


花村「どうなのかな?」


日向「なんだよそれ!ってか左右田と花村もいつの間に入ってきた!?」


日向「・・・まあいるけどよお、ここの学校の子じゃねえよ」





九頭竜「ほう意外だな・・・」


花村「本当だよね。このクラスにはソニアさん、小泉さん、西園寺さん、罪木さん、澪田さん、終里さん、辺古山さんと美女ぞろいなのに」


九頭竜「ああそうだな、ってペコはいれるなよ!」


花村「彼女さんを日向君の候補に入れたくないなんて可愛いね、九頭竜君?」


九頭竜「くっ、花村ぁ、[ピーーー]ぞ」


花村「ひゃぁぁ~怖い~」


狛枝「どんな子なのかな?写真とかある?」


日向「ああ、この子だ!名前は七海!」


狛枝「へぇーこの子がね」


花村「この写真の子かわいいじゃないか!」


左右田「くそぉ、確かにかわいいがソニアさんほどじゃないぜ」


狛枝「ふぅーーん。なるほどね・・・」



狛枝「・・・っとこれが日向君と昼に話したことだよ。あっ、話にでた七海さんってこの子ね」


狛枝「こっそり撮ったから画質は悪いけどどんな子かはわかるよね」


狛枝「僕の話しを聞いて日向君の好きな子の画像を見てどんな気持ち?ねえどんな気持ち?・・・・・・罪木さん?」


罪木「ふゆぅ・・・・・・なっ、何で私にこんな話を教えるんですか?・・・別に日向さんのことはなんとも・・・」


狛枝「嘘だね!日向君と話す罪木さんの様子を見れば誰だって気付くよ」


狛枝「誰にも言わないよ。・・・もちろん日向君にもね。だから正直に教えてよ罪木さん。僕も出来る限り手伝うからさ」


罪木「ふゆっ、実は狛枝さんの言う通りなんです。でっ、でも私は日向さんが本当に好きな人がいればそれでいいと思ってます」


罪木「私なんかよりその子の方がずっとかわいいですし・・・」


狛枝「ふぅーーん。そう思ってるんだ。でもそれって本当かな?」







狛枝「僕はよく日向君がクラスの女の子と2人で話してるとき勇気を出して話しに割り込む罪木さんをたまに見るけどね」


狛枝「体育や行事で男女ペアを作るときも西園寺さんに罵られながらも日向君と組もうとしてる罪木さんも見てるよ」


罪木「ふゆ・・・それは」


狛枝「ねえ変な意地張んないで正直に教えてよ。僕は罪木さんを応援してるんだよ。君の友人にも頼まれたしね」


罪木「私の友人とは?」


狛枝「いつも君の相談相手となってる江ノ島さんだよ」


罪木「・・・・・・盾子さんに」


罪木「ふゆう・・・・・・本当はすごく悲しいです。悲しくてそれでいてその子が羨ましくて・・・」


罪木「でもどうしたらいいか私にはわかんないです。私は本当にブスでどうしようもなくドジですから」ぐすぐす







狛枝「ふぅーー。本当にどうしようもないね。罪木さんは」


狛枝「本当に好きならたとえ彼女がいたって積極的にアプローチをかけるんじゃないの?普通」


狛枝「今は日向君が付き合ってるわけじゃないから逆にチャンスじゃないか」


狛枝「日向君の心を罪木さんに持ってくべきだよ」


罪木「ふゆっ!で、でもやっぱり私なんか・・・」


狛枝(罪木さんは自分に自信が持てきれないんだね。よくあるパターンだね)


狛枝(この手のタイプはわかりやすいから説得しやすい)ニヤリ


狛枝「そういえばこの子のことについて何も言わなかったね」




狛枝「実は日向君とこの子はネットで知り合ったんだって」


罪木「ネット・・・ですか」


狛枝「うん、そう。それでこの子とはテレビ電話やラインとかで連絡を取り合ってるけど今だにあったことが無いんだって。どんな子かもよく知らないのに日向君はこの子に勝手なイメージを作って恋しちゃってるんだよ」


狛枝「でも果たしてそんな子と罪木さんならどっちがいいだろうね」


狛枝「片や真剣に日向君を想ってる子とどんな子かもわからずもしかしたら良からぬことを考えて近づいて来たかもしれない子と・・・」


罪木「・・・」


狛枝「僕からはこれ以上何も言わないよ。あとは君が自分で考えるんだね」


罪木「・・・・・・・」





狛枝「ふふふ、あとは罪木さんにひと押しするだけ」


狛枝「頼んだよ。江の島さん」


江ノ島「なんか面白そうじゃん。よっしゃ、ジュンコちゃんにあとは任せな!」














次の日


罪木「狛枝さん、私ふっ切れました!やっぱり欲しいものは無理やりにでも自分のものにしないとダメなんですね」


罪木「ふふふふふ。日向さん、絶対に日向さんには私がいないとダメなんだって思わせてあげますね」


罪木「ふふっ」


狛枝(ふふ、いい感じに罪木さんが壊れてる。江ノ島さんはあの後どんなことを言ったのかなあ)






今回はこのぐらいで投下を終了します

感想とはいえなくてもちょっとしたレスでも大歓迎ですんでそこんところよろしくお願いします

それと>>1は現行で

ゼロ「我々は行政特区日本に参加する」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1448077500/)

も連載してるのでもし興味を持ったかたは覗いてみてください

つ、つまらない…


日向ハーレムって大抵がワンパターンだよね

普通に続きが気になるが

一応期待

乙!ゆっくり続き待ってます


続き投下します








罪木「日向さーん。お昼ご一緒させてもらえませんか?」


日向「おっ、罪木か。いいぜ、ちょうど左右田もいないことだし」


罪木「そうですか、では一緒に食べましょう」にこり


罪木「えへへ、実は私最近料理に凝り始めてるんですよう。それでですね、今日は多く作りすぎちゃって・・・・・・日向さんご迷惑じゃなければ食べるの手伝ってもらえませんか?」


日向「罪木の料理?へえ、ちょっと興味あるな。食べてもいいのか?」


罪木「えへへ、勿論です。日向さーん」


西園寺「あー、なんで私たちと一緒じゃなく日向お兄と一緒食べるの?あんたはこっちでしょ!」


罪木「今日は日向さんと食べたい気分なんです」


西園寺「うー、罪木のくせに何言ってんだ」


日向「まあ西園寺、落ち着けよ。皆で一緒に食べればいいじゃないか」


小泉「そうよ日寄子ちゃん、今日は日向とも一緒に食べましょ」




昼食中





日向「いつも小泉と西園寺、罪木で食べてるのか?」


小泉「うーん、普段は澪田ちゃんや佐藤ちゃんもいるんだけどね。なんか最近2人ともそれぞれの活動で忙しいらしくて一緒に食べてないの」


日向「へえ、そうだったのか」


罪木「日向さん、ちょっといいですか?」


日向「ん、ああそういえば罪木が分けてくれるんだったな」


罪木「えへへ、日向さん、これですう」





日向「おお!すごいなあ。重箱で持ってきたのか。どんだけ量あるんだよ」


西園寺「くすくす、こんだけ食べるんなら罪木が豚足ちゃんのようになるのも近いね。いつごろに食品加工センターに送られるのかな」


小泉「ちょっ、ちょっと日寄子ちゃん!」


罪木「うふふ、これの半分は日向さんの分ですう。私はこれ全部食べないので安心してください」


西園寺・小泉「・・・え?」


西園寺「おっ、おい!げろ豚!どういうことだよ」


罪木「うふふ、言葉通りの意味です」


日向「それじゃあ答えになってないだろ、罪木。実は最近罪木が料理に凝り始めたらしくて今日は作りすぎたようだから俺に食べてくれるよう頼んで来たんだよ。あははそんな大したことじゃないって」


小泉(それって日向に手料理食べてもらうためのただの口実じゃあ・・・)




日向「もし西園寺も食べたいなら罪木に頼めばいいじゃないか」


罪木「うふふ、西園寺さん食べてもいいんですよお?」


西園寺「・・・くそ、罪木のやつ・・・」ぼそり


罪木「日向さーん、どうぞ」


日向「おお、美味しそうだな、どれも。うーん、まず玉子焼きからいいか?」


罪木「いいですよう」


日向「じゃあさっそく・・・うん、美味いな!」


西園寺(うう、私のは私が作ったやつじゃないからお兄にあげても意味ないし・・・・・・くそぅ、罪木のやつぅ!)


小泉(罪木ちゃんにこんな行動力があったなんて意外だわ。・・・・・・私も今度弁当作ろうかな)


西園寺「罪木、食べていい?」


罪木「うふふ、いいですよ」


西園寺「・・・悔しいけど美味しい」もぐもぐ


日向「そうだな。この玉子焼きは絶品だ。砂糖の甘さと玉子の味わいが絶妙だ。それに隠し味かな・・・ほんのり苦味がある。これがまた美味しさを引き立ててる」


罪木「うふふ、それは私しか知らない秘密の調味料なんですよ」


小泉(この苦味なんだろう・・・・・・鉄の味?)


罪木「うふふふふふふ」






そのとき教室にいた九頭竜と辺古山







辺古山「手作りの弁当とは罪木も案外やるのですね坊ちゃん」


九頭竜「ああ、そうだな。あの罪木がなあ」


九頭竜「だけどそのせいで小泉と西園寺と罪木の間に不穏な空気が流れてるぜ。・・・・・・正直あそこには近づきたくねえな」


辺古山「同感です。日向には悪いですが私たちは静観としましょう」


九頭竜「まあ日向は気付いてないみてえだから大丈夫だろう」




辺古山「それもある意味すごいですね。それはそうと先ほど罪木が玉子焼きに本人しか知らない秘密の隠し味なるものがあるとの話しですが個人的に気になります。あとでこっそり聞きたいものです」


九頭竜「いや、それはやめといた方がいいかもしれねえ。俺の感だがなんとなく良くないもののような気がするんだが」


辺古山「そうですか?それなら止めときましょう」


辺古山「坊ちゃんの弁当に作る玉子焼きの改良になればと思っていたのですが・・・」


九頭竜「ばっ、今のも十分美味しいよ////」


九頭竜「俺は今ので十分満足してるからよ、ペコ」


辺古山「・・・坊ちゃん///」


終里(おーおー、見せつけやがるぜ)むしゃむしゃ






放課後・希望ヶ峰学園多目的ルーム






日向「・・・・・・」カチカチカチッ


ソニア「・・・日向さん」


日向「ん?ソニアか・・・よお」


ソニア「お仕事ですか?」


日向「ああ、そうだな。今とある小学生の相談にのっている」


ソニア「そうですか」


日向「・・・・・・」カチカチカチッ


ソニア「・・・・・・」




1時間後







日向「・・・ふう」パタン


ソニア「終わったんですか?」


日向「ああ、ちょうどな」 



日向「ソニアはさっきから何を読んでるんだ?」


ソニア「私は小説を読んでおります」


日向「へえ・・・ってこの本中国語じゃないか!」


ソニア「はい、今は中国語の勉強をしているのでその為に」


日向「凄いな、ソニアは。そういえばソニアはここを卒業するまでに5カ国語をマスターするって以前言ってたな」


ソニア「そうですね。確かその話しは日向さんに悩みを相談したときにお話ししたんでしたね」


日向「そういえばそうだな。俺が“超高校級の相談窓口”として選ばれて本科に移籍してから最初に相談を受けたのがソニアだったな」


ソニア「・・・あの時のことは本当に感謝しています。あのときは私はノヴォセリック王国の王女として責任ある行動をしなければならないという使命感と普通の女子学生としてここで過ごしたいという気持ちで揺れ動いていて何も手に付かない状態でした」


ソニア「ですが日向さんは親身になって私の悩みを聞いてくださりそのおかげで自分の立場と気持ちの折り合いをつけることが出来ました」






日向「いや、そんなにかしこまらなくてもいいさ。俺はただ話しを聞いてソニアにどうしたいかを聞いただけさ。あとはほとんどソニアと雑談してたしな」


ソニア「・・・ふふ、そうでしたね」


ソニア(私が自分の気持ちに向き合えるようにしてくれていたのはわかっていますから)


ソニア「・・・////」


ソニア「そういえばあの時に“漫画”や“アニメ”、“日本のドラマ”について初めて語りましたね!」


日向「そうだったな。一番最初に話したのは漫画のナルトだったっけ?」


ソニア「違います、同じ忍者ですが話したのはハットリ君です!あの時は忍者はなぜ竹筒を使って水たまりに潜るのかの話しでした!」


日向「・・・そうだっけ?」


ソニア「はい、それと・・・・・・」






2時間後







ソニア「・・・このようにジャパニーズ文化は面白いものばかりです!」


日向「そうなんだな、はは」


日向(有名どころのアニメや漫画、ドラマなんかは知ってるけどコアな作品の話しされたら全然わからん・・・。今日ソニアが話してたやつは今度話せるように七海と一緒に見ようかな・・・)







狛枝(うーん、日向君とソニアさんがせっかく2人きりでいるから茶々を入れようと思ったけどこうも色気のないことを話してるんじゃあねー。さてさてどうしたものかなー)




ソニア「あっ、いつの間にか2時間も話してましたね。ちょっと話し過ぎました。お恥ずかしいことです////」


日向「いやいいよ。俺も楽しかったから」


日向「ソニアの話してた日本のB級映画やコアなアニメは見てくるから今度はそれについて話そうな」


日向「そろそろここも締まる時間だし、帰ろうか」


日向(帰って七海にも会いたいし!)


ソニア「そうですね」


ソニア(はあ、日向さんとのお話はとても楽しいのですがせっかく2人きりになったのにこんな話しばかりしてしまって・・・私ったら)


ソニア(もう少しムードのあるお話しが出来たらいいのですが・・・)




その頃の西園寺と小泉







西園寺「うえぇぇーーん、お姉、どうしよう。おかずが全然美味しくないよ」


小泉「日寄子ちゃん、玉子焼きは砂糖の分量間違えてるし胡麻和えとおひたしは調味料を間違えてるよ」


小泉「私が実際にやって見せるから良く見てね」


西園寺「ぐすっ、うん」


小泉(うーーん、日寄子ちゃんがこんな簡単のも作れなかったなんて意外だったなー。ほんとは包丁の使い方もめちゃくちゃなんだけど・・・・・・これやった後に教えなきゃね)



翌日 朝







西園寺「ふん、ふふんー」


西園寺(やった、自分一人で作れた。日向お兄にお昼に渡さなきゃ)


西園寺「わっ!?」ドカリ


西園寺「あっ! 弁当が!」ぐちゃ


罪木「ふゆう、すみません。良く前を見ていませんでした・・・ふふ」


西園寺「くっ、このゲロ豚!何やんだよ!いつもいつも愚図愚図しやがって。そんなんだから気持ち悪いんだよ」


罪木「ふふふ、すみません。“西園寺さん”。これからは気をつけますから」


西園寺「・・・えっ!?」


罪木「うふふふふ」


西園寺「ひっ!」


罪木「それでは失礼しますね」


西園寺「・・・・・・」


西園寺「・・・・・・くそう!何なんだ罪木のやつは。・・・いつもみたいに“すみませえん”とかいわないなんて」


西園寺「・・・・・・くそ」





昼休み






罪木「日向さーん、また食べてもらってもいいですか?」


日向「ああ、いいぞ。あと今日は左右田と一緒食べるけど、罪木はいいか?」


罪木「はい、今日は遠慮しておきます。ただ、弁当の感想をお願いしますね」


日向「ああ、わかった」


左右田「・・・・・・」




小泉「・・・ほら日寄子ちゃん、弁当渡さなくていいの?」


西園寺「・・・ふんだ。どうせ、日向お兄は罪木の食べてるからいいよ」


小泉「別に意地張んなくても・・・」


西園寺(いえない。お姉に手伝ってもらった弁当がぐしゃぐしゃになっただなんて・・・)


小泉「そういえば罪木ちゃんはどうしたのかしら?今日は私たちと一緒に食べないのかな?」


西園寺「罪木なんて知らない」ぼそり


西園寺(罪木のやつめぇーー、最近日向お兄に色目使ってぇー)



翌日の休日




同人ショップ





山田「ふむふむ今年のアニメは中々豊作ですな。おお、これは先月放送されたものですな。もう同人誌が。ふむ拙者も参考に一冊・・・」


日向「よう山田!」


山田「おや、これは日向創殿。奇遇ですな」


日向「七海もいるぞ」


七海「やほー山田君」


山田「これはこれは七海千秋殿。ご無沙汰ですぞ。日向創殿はなぜここに?」


日向「ああ、ここならいろんなアニメの商品とかがあるだろ。七海も俺もそういうの好きだからな。初めて来たけどここは色んなグッズがあっていいな」


七海「色んな商品が置かれてるね、ここは。見てるだけでも楽しいよ」


山田「そうですか、それは結構なことですな。そういえばこの市にはあと数件こういった店があるのですが今日時間があるのであれば案内しますぞ」


日向「本当か!よしいこうぜ山田」


山田「ぬふふふふ、承知ですぞ」




カフェドトー






日向「今日は疲れたな」


山田「そうですな。拙者も買ったグッズを持ちながら歩き回って疲れましたぞ」


七海「でもいろんなところを見れて楽しかったね」


日向「ああ、七海。楽しかったな」


日向(俺も七海とのデートは楽しかったぞ!・・・途中山田が入ったけど)


山田(日向創殿のあの顔何考えてるかわかってしまいますな)


日向「あとソニアおすすめのアニメや映画も借りたし明日は一日これ見ないか七海?」


七海「明日は罪木さんと出かける予定じゃなかったの?」


日向「・・・ああ!そういえばそうだったな。明日は罪木の買い物に付きあうんだった。忘れてたぜ」





山田「・・・・・・ん!?なん・・・ですと」






山田「・・・・・・」


山田「・・・すみませんが拙者、今日向殿が言った言葉を聞きのがしてしまったようですぞ。なんといいましたかもう一度聞いてもよろしいですかな?」


日向「?明日は休日だし罪木と遊ぶ予定だって言ったが」


七海「二人で服を買うんだったよね」


山田(それはデートなのでは?)


山田(ですが日向創殿も七海千秋殿もそう思ってない様子・・・)


山田(うーむ・・・・・・)




2時間後・帰宅





山田「うーむ、とんでもないことを聞いてしまいました」


山田「高校生ともなれば男女2人きりで遊ぶという状況に敏感なはず。ラノベの鈍感主人公ならまだしも、なにそれデートじゃんという話しですぞ!」


山田「しかし日向創殿は本当に友達と遊ぶ感覚。拙者の考えがおかしいのですかな・・・」


山田「いや、罪木蜜柑殿が日向創殿をどう思っているのかを考えればそんなことはないはず」


山田「・・・そういえばこの話を左右田和一殿にも狛枝凪斗殿にも話さなければならないのですかな・・・」


山田「・・・・・・」






山田「いや拙者は今日は何も聞いてませんでしたぞ」 にっこり


山田「おっとそんなことより早くパソコンを起動してエゴたんに会わねば」


山田「エゴたん!!はぁ、はぁ」





翌日・AM9時  





とある公園






日向「おっ、罪木!早いな。待たせたか?」


罪木「あっ、日向さん。いえ、私も今来たところです」


日向「そうか。それなら良かった。一応遅れてはなかったけど時間ギリギリだな。今度から気を付ける」


日向「それにしても今日はデパートに行くんだろ?こんなに早くなくても良かったんじゃないか?」


罪木「すみません。私いろいろ見たくて・・・ご迷惑でしたか?」


日向「いや・・・」


日向(西園寺や小泉とかと行けばいいのに何で俺なんだろ?)


日向「まあいいか。取りあえず行こうぜ」


罪木「はい!」にこにこ





とある場所






西園寺「ぐぬぬぬぬ。日向お兄と罪木が一緒いる」


西園寺「狛枝のやつが言ってたことだから単なる嘘だと思ってたのに本当に罪木が日向お兄とデートするなんてぇーー」


西園寺「小泉お姉ならともかく罪木の奴なんかに日向お兄は相応しくない」


西園寺「日向お兄に相応しいのは私なんだから!」


西園寺「絶対にデートを邪魔してやるんだから!!」




AM11時デパート




女性服売り場




罪木「日向さん。これなんかどうですか?」


日向「へえ、いい感じだな。でも罪木には濃い黒よりも華やかな黄色のこっちの方がいいと思うぞ」


罪木「でっ、では日向さんの選んだこれを試着してきます。あの見てくれませんか////」


日向「えっ!?ああ、わかった」


日向(なるほど、やけに服選びに熱心だと思ったらそういうことか。誰か気になる男がいるんだな。それで男の俺の意見を聞きたかったのか)


日向(超高校級の相談窓口として結構洞察力には優れてると思ってたけど俺もまだまだだったんだな。普通に考えれば友達だからと言って男と服を見にはいかないだろ)


苗木「あれ?日向さんですか?」


日向「ん?苗木か!どうしたんだ、こんなところで」


苗木「あっ、僕は舞園さんの付き添いできたんです」


苗木「舞園さん!こっち。日向さんがいるよ」


舞園「日向さん、こんなところでお会いするなんて奇遇ですね」


苗木「日向さんは今何をしているんですか?」


日向「ああ、罪木と一緒に服を見にきたんだ。今は罪木の服選びに協力してるよ」


苗木(あっ、もしかして・・・)


舞園「もしかしてデート中ですか?」



日向「あはは、そんな感じなら面白いんだろうけど生憎単なる付き添いだよ」


日向「そうだな。今の俺は罪木の買い物の荷物持ちだな、はは」


苗木(うーん、鈍感もここまで来ればむしろすがすがしいね)ひそひそ


舞園(はい、なんだか日向さんの超高校級の相談窓口の才能が少し怪しく思えてきました)


西園寺「ああーー、日向お兄だ!お兄ぃー」 だきっ


日向「おい、抱き着くなよ西園寺。お前いくつだ」


西園寺「えへへ、だってこんなところで会えるなんて思わなかったんだもん」


舞園(なんか西園寺さんがいつにもましてデレデレなような・・・)ひそひそ


苗木(それに掛け声がちょっと棒っぽかったし、・・・罪木さんと日向さんをこっそり見てたのかな・・・)




罪木「日向さん、どうですか?ってどうして苗木さんや舞園さん、それに西園寺さんまで!?」


日向「ああっ、ついさっきばったり会ってな」


苗木「まさか日向さんに会うとは思ってませんでした」


舞園「苗木君と一緒に来てたら偶然お会いしたんです」


西園寺「私も一人で来てたら偶然―(棒)」


罪木「・・・・・・そうですか」



日向「それより罪木いいんじゃないかその服。色もいい感じで罪木と合ってるし」


罪木「・・・////」


西園寺「・・・その黄色ヒヨコに似てるよね。うじうじしてるとこなんかそっくり。ほんと良く似合ってる」ぼそり


苗木(うわっ・・・)


舞園「罪木さんとても良く似合ってますよ。苗木君もそう思いますよね?」


苗木「うっ、うん!いいと思う」





日向「罪木が買いに行ったな。おっ、そろそろ12時か。そうだ!どうだ皆、一緒に昼飯食べないか?」


苗木「えっと、それは・・・」


舞園「すみません、私たちはこれで・・・」


西園寺「わーい、私もお腹ペコペコだったんだ。一緒に食べよ、お兄!」


西園寺「苗木も舞園も一緒に食べるよね?」


苗木「・・・・・・」


舞園「・・・・・・」






日向「そういうわけで皆で食べることになった。罪木が言ってたお勧めの店に行こうぜ」



罪木「・・・・・・」




昼食後





苗木「なんていうか・・・あんなにも居心地の悪い食事は初めてだったよ」


舞園「ええ、私もです。罪木さんと西園寺さんの雰囲気が最悪で・・・正直すぐにでも逃げ出したかったですね」


苗木「はは、本当にね。でも食事の後に分かれたけど、日向さんは罪木さんと西園寺さんと一緒にいて大丈夫かな?」


舞園「日向さんは全然気づいてないようですし大丈夫ですよ。この後もいつものように日向さんはやり過ごしてしまうでしょう」


苗木「はは、だといいね」


舞園「それにしても西園寺さんが日向さんと罪木さんの後をつけてたのは意外でした。あの2人がデートするなんてどうやって知ったんでしょうか?」


苗木「意外と知れ渡ってるのかもしれないよ。ほら、ちょっと前に田中さんにもあったし」


舞園「そうですね。まさか偶然田中さんとも会うなんてこともないでしょうし」



女子トイレ




西園寺「くそ、罪木のやつ。私を出し抜いて日向お兄とデートしようなんていうやつだ。絶対に今日は最後まで邪魔してやる」


西園寺「うう、私もお姉も日向お兄のことを好きだって知ってるくせに・・・・・・許さないんだから」ガチャリ


西園寺「っ!?罪木!?」


罪木「ふふふふふ」


西園寺「何で目の前にいんだよ!他にも空いてんじゃん!」


罪木「いえ、私は西園寺さんを待ってたんですよ。少しお話しがしたくて・・・」


西園寺「はあっ、お話し?」



罪木「はい、何で今日は私と日向さんのデートを見張ってたのかなぁと。それに出しゃばって私たちの前にでてきましたよね」


西園寺「はあ!?偶々会っただけだしそんなの私の勝手でしょ!」


罪木「ふふふ、嘘を言わないでください。苗木さんと舞園さんは偶然会っただけですが西園寺さんは違うはずですよぉ」


罪木「何回か後ろに隠れている西園寺さんを見ましたし、それに今言ってたことをしっかりと聞いていますから」


西園寺「ぬぐぅ、・・・それはあんたが悪いんじゃない!」


西園寺「あんたが日向お兄とデートするから!あんたが日向お兄のことを好きなのは知ってたけど私もお姉も好きなの知ってるくせにどうしてそんなことすんのよ!!」


罪木「うふふ、そんなの関係ないじゃないですかぁ。どんなことも早いもの勝ちですよぉ。何で他人のことを気遣って好きな気持ちを抑えなければならないんですかぁ?」


西園寺「っ!?本当に言ってんのそれ」



西園寺「いいよ、あんたがそういう考えなら私もあんたには遠慮しないから」


西園寺「取りあえず今日はずぅーっと張り付くからね!」


罪木「うふふふふふふ」


西園寺「うっ!?」


西園寺(こいつ本当に罪木?なんか違う・・・)


罪木「うふふ、西園寺さん。これからずっと一緒に居られるのは困りますけど今日あなたと会ったのは私にとっては意外じゃなかったんですよう」


罪木「むしろ本当に来ていて良かったです。だってあなたが私たちの後をつけるようにしたのは私なんですから」


西園寺「はあ?どういうこ・・・!?」 


西園寺「・・・がはっ」  ドタンッ




西園寺(なっ、何が起こったの?痺れて動けない・・・)


西園寺(あれはスタンガン!?)


罪木「ふふふ、これから私は日向さんとデートをしますけど西園寺さんはここでじっとしていてくださいね」


罪木「あとこれは預かりますぅ」


西園寺「っ・・・けい・・・たい」



罪木「大丈夫ですよう。時期に迎えが来ますから。いろいろと手筈は整えてますから・・・西園寺さんが今日以降いなくなっても大丈夫なように・・・」


西園寺「!?・・・ど・・・い・・・こと」


罪木「うふふ、西園寺さん。さようなら」


西園寺「がっ、・・・つみき・・・まて・・・」


罪木「うふふ」バタン



日向「罪木と西園寺遅いな」



ピロリン



日向「ん?メールか」






差出人:西園寺



ごめんお兄、ちょっと用事が出来ちゃって先帰るね





日向「・・・唐突だな」


罪木「日向さん、今戻りました」


日向「西園寺がいないな。西園寺とは途中で別れたのか?」


罪木「はい、用事があるとのことでお帰りになりました」


日向「そうか。俺も今さっき西園寺からそういうメールが来た。全く西園寺のやつは仕方が無いな」


日向「まあ当初の予定通り2人で周るか」


罪木「ふふ、そうですね」


狛枝「それでそのあとはどうしたの?」


罪木「そのあと日向さんとは2人でいろいろな店を周って喫茶店で少し休憩とお話しをして、それからまた少し店を周って午後6時頃には解散になりました」


罪木「あと、帰る途中に日向さんの家に行きたいって話したんですけどやっぱり駄目でした」


狛枝「うーん。やっぱり日向君は自分の家には誰も入れたくないんだね。七海さんが居るからかな?」


罪木「悔しいですけどそうなんですね。所詮私はただのプログラムにも負けてしまうんですよね」


狛枝「でもそのままには出来ないでしょ。その為に今日は西園寺さんを消した」


罪木「うふふふふ。だってあの人、前から私が日向さんと少しお話しするだけでも何かと邪魔をするんです。それが嫌だったんですよう。それと今後のことを考えると一番厄介そうですから」


狛枝「確かに・・・・・・日向君が希望ヶ峰学園に来なくなった後に一番騒ぎ出しそうなのは彼女だよね。それと何気に彼女には強いバックが控えてるし」


罪木「それでも上手く西園寺さんを消せる手だてがある順子さんはすごいですね」


狛枝「そうだね。僕もそこに関しては脱帽だよ。人一人を足がつかないように存在を消すことがどんなに難しいか。彼女の話しでは有能なプレーンと絶大な権力を持った組織に繋がりがあるようだけど・・・」


狛枝「まあ、僕らには関係のないことかな」


罪木「うふふふふ。あと二日待てば日向さんは私のものになるんですね」


罪木「今日みたいにデートで2人で街を歩き回ったり喫茶店でお話しするのも楽しいですけどやっぱり私としては身も心もぼろぼろになって私に依存するしかない日向さんの世話をしたいです、うふふ。そうすればもう日向さんを取られる心配もないですし日向さんとは充実した日々を暮せると思うんですよう」


狛枝「ふふ、僕もそうなった日向君を是非とも見てみたいね」



日向の部屋




日向「・・・・・・それで15時頃によった店で買ったのがこれなんだ」


七海「わー、シマウマみたい。でもあんまり日向君には似合わないと思うよ。こういう服は」


日向「いや最初はそう思ったんだがそこで罪木が“これは日向さんなら結構似合うと思いますよ”って言ってきてな。試しに着たら案外悪くないんじゃないかと思ったんだ」


日向「あとこれとこれとこれも罪木に勧められて買った服だ。いや、罪木が似合うとおだててくれるんで少し買いすぎてしまったかもしれないな」


七海「・・・・・・罪木さんとの買い物楽しかったんだね。日向君すごくいい顔してるもん、今」


七海「そんな日向君の顔を見れて私も嬉しいよ」




日向「・・・おっ、おい。七海、そんなにいきなり恥ずかしいことを言わなくても////」


七海「・・・・・・」


日向(全く、七海の突然のデレはいつもながら卑怯だな。そして俺も罪木が試着した服を見て七海が着たらと妄想してたなんていつもながら七海には言えないぜ)


日向(・・・・・・今度山田にでも言おうか。あいつなら“わかりますぞ”とか頷いてくれんだろ)


これで今日の投下を終了します

それと返信で

>>50 もう少し>>1も上手く読者を引き込ませるssをかければいいんですが・・・

>>51 乙ありがとうございます。でも確かにワンパターンなりがちですよね・・・

>>52-54 ありがとうございます。更新はなるべく日を開けずに続きますのでよろしくお願いします

がんば

>>90 デートしてる意中の相手にこんなこと考えられたら、罪木じゃなくても心が傷ついておかしくなる

投下します



翌日・希望ヶ峰学園






日向「よっす、左右田!おはよ」


左右田「おっ、日向か。なんだ?今日はご機嫌じゃねえか」


日向「はは、やっぱそう見えるか。ちょっとな」


日向(昨日罪木が着た服を検索してデータを七海に渡したら七海が着てくれたからな。七海は何を着ても可愛い!今日は俺の気にいった服を着た七海から朝起こされたし、・・・・・・これってなんて美味しいシチュエーションなんだ)


日向(はあ、ついつい希望ヶ峰学園の門を通るギリギリまで七海を見て歩いてしまった。七海と一緒にいれる俺って幸せものだな)


左右田「・・・・・・けっ、なんて面してんだよ全く」




小泉「あっ、日向・・・お早う」


日向「おお小泉、お早う。あれ?今日はまだ西園寺来てないのか?いつも早いのに」


小泉「うん、というより昨日から日寄子ちゃんに連絡がつかないの。いつもはすぐ返信してくるのにどうしたんだろう」


日向「まあ家の用事とかもあるしそういうこともあるんじゃないか?もし今日休みなら学校にも何か連絡あるだろ」


小泉「・・・そうよね」
この書き込みをブックマークする授業中



日向(西園寺はやっぱり来なかった。先生に聞いても向こうから連絡は来てないらしい。連絡を入れないってのはおかしいな。西園寺に何かあった・・・、いやまさかな)


小泉「・・・どうしたんだろ」













罪木「・・・・・・くすっ」



昼休み






日向「左右田、飯食おうぜ」


左右田「日向・・・すまねえ。そうしたいのは山々なんだが、田中の奴に呼び出されててよ。そっち行かなきゃいけねえんだ」


日向「そうか。なら仕方ないな」


日向「九頭竜、お前はどうだ?」


九頭竜「今日はちょっと用事があるからパスだ」


日向「用事ってペコ山のことか?」


九頭竜「・・・そうだよ」


日向「それならしゃあないな。また今度」


日向「今日は一人か・・・」


罪木「あの日向さん。えへへ、今日も弁当持ってきちゃいました」




日向「あっ、罪木。なんか悪いな、いつもいつも。一応飯は買ってきたけど・・・もらっていいか?」


罪木「勿論ですう。日向さんに食べてもらいたいから作ったんです」


日向(そんなに俺って美食家のイメージだったかな。弁当の感想なら花山の方が向いてると思うが)


日向(まあ罪木が俺を頼ってくれてるんだ。罪木のためにもこの弁当を真剣に評価しないとな)


罪木「うふふ、お味はどうですかぁ?」


日向「うん、凄く美味しいよ。特にこの唐翌揚げ、柔らかくてそれでいて口の中に肉の甘味が広がる。あと微妙な苦味もある。これといつもの玉子焼きが絶品だな」


日向「この玉子焼き、隠し味の量変えた?前よりも苦味が引き立ってる気がする」


罪木「ふふふ、その隠し味は作る側の気持ちの変化で変わるんです。今の私はすっごく幸せですから量も少し多めに入れたんです」


日向「なるほど作る側の気持ちで変わる、か。いいな」


ソニア「あの!日向さん」


日向「ん?ソニア・・・どうしたんだ」


ソニア「今日は罪木さんとお二人でいらっしゃるんですね。もし・・・失礼でなければ私も一緒させてもらってよろしいでしょうか」


日向「何だそんなことか。俺は全然かまわない。むしろ人が増えて賑やかになるし嬉しいくらいだ。罪木も構わないな?」


罪木「ええ、大丈夫ですぅ」


ソニア「そうですか!では一緒に食べましょう」






罪木「ちっ」 ギリギリッ



ソニア「日向さん・・・あの、私もお弁当なるものを作ったのです」


日向「へーー、そうなのか。いつもは使用人が作ってるって聞いたけど」


ソニア「はい、料理に最近興味がありまして。それで何ですが、日向さん私の弁当を食べてもらえませんでしょうか」


日向「えっ、いいのか?」


ソニア「はい、自分だけではなく沢山の人の評価をお聞きしたいですから」


ソニア「ちなみに今回作ったのは日本で一般的に弁当に作られる料理を作りました。のり弁、玉子焼き、から揚げ、昆布巻など日向さんも良く食べ親しんだものばかりです」


日向「そうだな。あんまり外国の料理出されてもどう評価していいか分かんないからこれなら評価しやすい。それに玉子焼きはもろ腕が出るところだからちょうどいいな」


日向「では失礼して」 パクッ


ソニア「どうでしょうか」


日向「美味しい。美味しいぞこれ。この玉子焼きふんわりしててかつ甘い。こんな玉子焼き初めて食べた」


ソニア「そっ、そんなに///」


日向「ああ、これなら何個でもいける」


ソニア「あの、まだまだありますのでどうぞ食べてください」


ソニア(良かった、成功して。ノヴォセリック王家ご用達の卵料理専門シェフからずっと教えてもらった甲斐がありました)


ソニア(それにしても日向さんのあの食べっぷり・・・。なんて男らしいのでしょうか///)





罪木「・・・・・・」


日向「ソニア、弁当凄く美味しかった」


ソニア「いっ、いえそんな///」


日向「こんな料理なら毎日食べたいな・・・なんてちょっと贅沢か、はは」


ソニア「!」


罪木「!」


ソニア(日向さん・・・これはチャンスかもしれません。戦も恋も攻め時を見誤るな、と聞きます。ここは・・・)


ソニア「日向さん」


日向「何だ?」


ソニア「今日の放課後・・・何か用事などはありますか?」


日向「いや、特にないが・・・」




ソニア「その///もしよろしければ、ですけれども。
    学園の屋上に来てもらえませんでしょうか」


罪木「!」






近くにいた同級生


終里(おーおー、とんでもねえこと言いやがるなこのお姫様は。やっぱり胃袋掴んだことで自信持ったか)


花山(全く、運よく左右田君や田中君、西園寺さんがいないからいいけどこんなこと左右田君が聞いてたら日向君にどんな行動を起こすか・・・。それにしてもソニアさん、攻めるねぇ~)


小泉(嘘・・・ソニアちゃん、もうそこまで覚悟を決めてたんだ・・・私はどうしたら・・・)



日向「いいぜ。なんか人に話せない話しをするんだな。俺も超高校級の相談窓口だ。相談事ならなんでもござれだぜ」


ソニア「・・・はい、是非日向さんに相談したいことがあります」






罪木「・・・・・・」







狛枝(ふふふ、そろそろかな。さてさて日向君を取り巻く人間関係はどう進展するやら)



今回はこれで投下を終了します



花村では?

七海を放置して別の女子を攻撃してしまうあたりのイカレ具合がやばい


>>104  花村ですね。誤字です。

>>105 頭がプッツンしちゃった人は何しでかすか分からないですし・・・

少しですが投下を開始します



屋上



日向(放課後に屋上か・・・。相談ならこんなとこよりも誰も使ってない部屋でやってくれればいいのに何でここでなんだろ)


ソニア「・・・・・・」





屋上入口付近


小泉(うう・・・何でこんなこそこそ様子を伺っているんだろ・・・。自分でもおかしいと思ってるけどなぜかこうしちゃう)






日向「それで話しって何なんだ?」


ソニア「・・・そのことなのですが」


ソニア「日向さん、初めて会ったときの私がどんな感じだったか覚えてますか?」


日向「えっ?」




ソニア「日向さんと初めて会ったころ、っと言っても日向さんが来る少し前ですけど、私が今のクラスに来たのは。その頃の私はノヴォセリック王国の王女という立場からあまりクラスの人と馴染むことが出来なかった」


ソニア「そんな私を救ってくれたのは紛れもなく日向さんです。超高校級の相談窓口として相談にのってくださり、私がここまでクラスメートに受け入れてもらったのも皆。“俺もここに来たばかりだしまだ馴染めてないんだ。ソニアも俺と一緒に皆に積極的に声かけて馴染んで行こうぜ”っという言葉にどれ程元気づけられたか・・・」


ソニア「・・・素直に言います。私は日向創さんのことが好きです。もしよろしければ恋人にしてもらえないでしょうか」


日向「!?なっ・・・」


小泉(いっ、言った・・・)




日向「そっ、それは俺のことが異性として好きってこと、だよな?」


ソニア「はい」


日向「・・・・・・」


日向(ソニアが俺のことをそんな風に見てくれていたのか。正直嬉しい。ソニアがそこまで俺を思ってくれていたってことが。だが俺はどうだ・・・。俺は七海のことが・・・)



日向「ソニア、ソニアの言ってくれたことなんだが凄く嬉しい」


ソニア「日向さん・・・」


日向「だけど俺には他に好きな人がいるんだ」


ソニア「えっ・・・」


日向「その人は実は・・・「うふふふふっ」!?」


ソニア「!?」








罪木「日向さぁん、駄目ですよぉ。そんな女の言うことを間に受けちゃ」





罪木「っと言ってもどうやら大丈夫だったようですけどぉ。でぇも・・・」 すっ


ソニア「痛っ!」 バチンッ


日向「ソニア!」


罪木「うふふふふ、安心してくださぁい。ただのスタンガンですから。動けなくするだけです」


罪木「でもこれ凄いですよね。ジュンコさんに作って貰ったんですよ。この棒状のスタンガン。一般的な奴だと至近距離に肌に直接じゃないとダメなんですけどこれならぁリーチもあって服の上からでも十分効くんですよぉ」


罪木「日向さんも眠ってて欲しいですぅ」 ブンッ


日向「おわっ!?」


日向「あぶねえ・・・」




小泉(罪木ちゃん!・・・どっ、どういうことなのこの状況)


日向「罪木!なんでこんなことを」


罪木「うふふ、それは日向さんが悪いんじゃないですかぁ。知ってますよ、日向さんの好きな人のこと」


日向「何!?」




小泉(・・・日向の好きな子)



罪木「日向さんの好きな子は確か七海千秋ちゃんでしたっけ。一つ下の学年の不二咲さんが作った人格プログラム。でもそれはただのプログラムなんですよぉ日向さん」


日向「なっ、プログラムじゃない、彼女は生きてる!」


小泉(嘘、日向の好きな子はプログラム上の子だったの・・・)


ソニア「うっ・・・日向さん」 よろっ


罪木「画面上の子を好きになっても意味はないです。日向さん、大丈夫ですよぉ。例え今は七海ちゃんを好きになってても私がちゃあぁんと日向さんを正常にもどしますからぁ」 ブンッ


日向「くっ・・・」





罪木「避けないでくださいよぉ。ちゃんと当てられないじゃないですかぁ」


日向「何を言ってるんだ罪木、元のお前に戻れよ」


罪木「元?何を言ってるんですかぁ、私は今も正気ですよぉ」


日向「くっ・・・」


日向(このままじゃやばい・・・角に追い詰められる)


小泉「日向ぁ!」 タッタッタッ


罪木「えっ・・・」ドガッ


罪木「がっ・・・」


日向「小泉!」




小泉「日向、こっち、早く逃げよう」


日向「おっ、おう」


罪木「くっ、逃がしません!」 ブンッ


小泉「あぐっ・・・」ビシッ


日向「小泉!」


罪木「まさかずっと隠れてたなんて・・・昨日の西園寺さんといいどうしてこうあなたたちは私の邪魔をするんですかぁ」


罪木「これが終わったら西園寺さんと同じように消してあげますよぉ小泉さん」


小泉「なっ!?」


日向「罪木!今、なんて・・・」





罪木「ふゆぅ?だから西園寺さんと同じように消すって言いましたけど」


日向「そういえば昨日突然西園寺がいなくなって・・・そして今日来ていないし連絡もない。罪木、お前西園寺に何をしたんだ」


罪木「うふふふ、私は大したことはしてないですよぉ。ただちょろちょろと日向さんの周りをうるさく飛び回ってる勘違いしたヒヨコを追い払っただけです。昨日もこういう風にスタンガンで黙らせてからジュンコさんにしたるべきところに連れてってもらって処理しました」


小泉「そっ、そんな・・・日寄子ちゃん・・・」


ソニア「西園寺さん」


罪木「うふふ、そんなことどうでもいいじゃないですかぁ。それよりもそろそろ日向さんも諦めて私と一緒になりましょうよ」



日向「罪木、お前・・・」


罪木「ふふふふ」 ブンッ



今回の投下は以上です

罪木に隠れてるけど、日向も「プログラムじゃない、彼女は生きてる」とか言ってるあたり
そうとう壊れてる

続き期待age


投下を開始します



ガギンッ!






カランカランッ




罪木「えっ、スタンガンが・・・。これは苦無・・・のおもちゃ。だっ誰ですか?」


田中「ふふふっ、誰がなんと言おうと正義は遅れてやってくるは常識。田中眼陀夢、正義を行うため推参」


ソニア「たっ、田中さん」


日向「田中ぁ!」


左右田「俺もいるぜ、そして・・・」







西園寺「このゲロ豚!お姉とお兄を傷つけて・・・許さないんだから!」


日向「さっ西園寺、お前生きてて」


小泉「嘘っ・・・日寄子ちゃん」





罪木「っ・・・西園寺さん、あなたどうして・・・」


田中「ふん、罪木よ。甘かったな。お前が女子トイレで西園寺を襲っていたとき俺は隠れてみていたのだ。お前はスタンガンで西園寺の動きを封じた後薬品で西園寺を眠らせ誰かに連絡して西園寺をどうかするようだったようだが・・・残念ながらお前が去った後は俺が西園寺をあの場から避難させていた」


田中「今の会話を聞く限りお前の協力者に西園寺の始末をさせるつもりだったらしいが伝達ミスかはわからんが西園寺が無事なことが伝わってなかったようだな」


罪木「くっ・・・ジュンコさん、処分はしたって言ってたのになぜ・・・」





田中「はっ!」 ガシッ


罪木「あうっ・・・」


田中「よし、罪木は抑えた。左右田、西園寺、罪木のボディーチェックをしてくれ。あんな奇抜なスタンガンを用意するぐらいだ。まだ何か隠し持っていてもおかしくない」


左右田「おっ、おう」


西園寺「うん」






左右田「うへー、色んなもん持ってやがんな。どんな効果かはわかんねえが危なそうな薬品に隠しナイフまでありやがった。一応服の上からは調べたぜ」


西園寺「このゲロ豚、下着に針なんか隠してやがった。気づかないでいたら多分隙あらば抑えてる田中を刺してたよ」







田中「危なかった。だがこれでひとまずは安心だな」


小泉「日寄子ちゃん、良かった無事で」 よろっ


西園寺「お姉も大けがする前に間に合って良かった。それにしてもあのゲロ豚、ついにとち狂いやがって」


日向「ソニア、大丈夫か!」


ソニア「ええ、何とか・・・。田中さんありがとうございます」


田中「・・・気にしなくてよい。俺はただこのような悪行を見逃せなかっただけだ」


日向(ふっ、田中の奴かっこつけてるけど俺には照れてそっぽ向いてるようにしか見えないぜ)



小泉「・・・罪木ちゃん、何でこんなことを」


罪木「何で、ですか。そんなのここにいる女性陣の皆だったらわかってるんじゃないですかぁ。私が何のためにこんなことをやったか」


日向「それはどういうことだ?」


小泉「・・・日向を盗られたくなかった、から?」


日向「えっ?」







罪木「そうです、皆さんもわかりますよね。全員日向さんを想っているんですから」


ソニア「でっ、でも罪木さんのやってることは間違ってます。何故日向さんに直接想いを告げずに周りを蹴落として日向さんを無理矢理自分のものにしようとするのですか」


罪木「誰もがソニアさんのように強くはないんですよ。そりゃソニアさんのように王女様で容姿も物凄く綺麗な人でしたら自分に自信が持てるんでしょうけど皆が皆ソニアさんみたいな人じゃないんですよぉ」


罪木「自分に自信がない、それでいて相手には好きな人がいる。そんな私が好きな人を手に入れるには荒業、絡めても必要に決まってるじゃないですか」


ソニア「っ・・・私はそこまで・・・あなたの考えるような完璧な人間じゃありません」


罪木「そういうのは謙虚じゃなくて嫌味ですよぉ。少なくとも私みたいな人には」




小泉「・・・罪木ちゃん。どうしてそうなったの。悲しいよ」


罪木「悲しい、ですかぁ。やめてください、憐れむのは。私は私が正しいと思ったことをやってるんですから。それとも西園寺さんみたいに上から見下すんですかぁ?」


小泉「違うよ、悲しいのは罪木チャン自身だよ。何もかも信じられなくなったんだね。それで悪い人たちにそそのかされた」


罪木「悪い人たち・・・何を言ってるんですか!私にどうすればいいか教えてくれた人たちは悪くなんてないです。そそのかされたなんて言うの止めてください!」


小泉「違わないよ!これは私の視点からの一方的な考えだけどそう的は外れてないと思う。罪木ちゃんは私と同じだよ。色んな女の子が日向に想いを寄せてるのを知ってたくせに自分に自信が無くて積極的に行動出来なかった私、ソニアちゃんが告白するってわかってここまで来たのに隠れて様子を伺って結局何も出来なかった私と同じ」


小泉「それでも私は日向のことを思い遣る気持ちはそのままでいれた。だけど罪木ちゃんは?罪木ちゃんは日向が悲しむのを忘れて日向の大事な人たちを害して自分で独占しようとしてる。罪木ちゃんも誰かから横やり入れられなかったら日向を思い遣る気持ちは絶対に忘れないはずだよ。だって好きってのは一方的な気持ちになりがちだけど少なからず相手のことを想わなければそういう気持ちにならないもの」




小泉「罪木ちゃんはそれを忘れてる。今の罪木ちゃんは玩具を独占したい子どもの気持ちと変わんないもの。誰かからそそのかされたんだよ」


罪木「っ・・・それは小泉さんの勝手な解釈です。私はあなたと同じじゃ・・・」


西園寺「お姉のいってること分かったよ。罪木、あんたを憎む気持ちはまだ収まらないけどあんたも被害者だったんだね」


ソニア「罪木さん・・・」





日向「・・・何となくだけど事情は分かった。罪木」


罪木「何ですか日向さん」


日向「俺をそこまで好きになってくれてありがとう。こういう行為をしたのは残念だけどそれでも罪木が俺をこんなにも好いてくれたのは・・・嬉しいと思う」


日向「俺もお前を大切に思ってる。恋愛での好きかはわからないけど好きの気持ちは本当だ。だから言う、罪木、もうやめてくれ。こんなことは俺は嬉しくないし罪木のためにもならない」


ソニア(日向さん、罪木さんのことを思って・・・)


罪木「くっ、っ・・・ぁぁぁぁ」


田中「くっ、暴れるな」


西園寺「おらっ」 ぐっ


罪木「あう・・・」 がくっ




日向「西園寺!?何をしたんだ!」


西園寺「罪木が私を眠らせたときの薬品。クロロホルムだって」


西園寺「しばらく寝させた方がいいよ。少し置いて冷静に考えさせないと。私は罪木をまだ憎んでるけどもし反省してくれるんなら今回の件は忘れるから」


日向「・・・西園寺、お前」


西園寺「けっ・・・罪木のためになんて全然思ってないから///」


日向「全く、西園寺はいつも素直じゃないな」


西園寺「どういう意味よお兄!もうっ」


ソニア(西園寺さん可愛い・・・)





左右田「その日向、いちゃいちゃしてるところで悪いが今回罪木が何でこんなことをしたかちゃんとわかってるよな」


日向「・・・ああ。罪木は俺を好きだった。それに気づいてやれなかったのと七海のことをずっと隠していたことがこんな残念な事件を起こしてしまった」


左右田「それだけじゃねえ。お前を好きな奴は他にもいる。ここにいる女子全員だ」


日向「・・・途中からまさかと思ったけどやっぱりそうなのか」


ソニア「はい、私は日向さんのことが大好きです。そして小泉さんも西園寺さんも・・・そうですよね」


小泉「・・・ええ。そうよ」


西園寺「もう取り繕ってもしょうがないし・・・お兄、好き」


日向「そう、か。だから焦った罪木が・・・。くっ・・・俺が早めに気づいていれば」




小泉「日向ばかりのせいじゃないよ。それに罪木ちゃんは誰かに悪いやり方を吹き込まれたんだよ。それが今回の・・・」


日向「間違ったやり方・・・ジュンコさんって言ってたけどそれは・・・」










狛枝「江ノ島順子・・・彼女の友達で一つ下の学年にいる超高校級のギャルだよ」








日向「こっ、狛枝!お前・・・」



以上で今日の投下は終了します

それと返信で

>>116 日向君が壊れてるのはある意味スレタイからです

>>117 ありがとうございます。これからも投下を続けますのでどうかよろしくお願いします


短いですが投下を開始します






狛枝「あと恋愛相談を受けてアドバイスをしたのは僕かな。罪木さん、凄い悩んでたから」


小泉「狛枝、あんたが!」


狛枝「ちょっと、僕はこんなことをやれと言ったわけじゃないよ。ただ罪木さんは少々奥手だからもっと積極的にやったらっと言っただけだよ。当たり前じゃないか、誰もこんな犯罪を行えなんて言わないさ」


西園寺「・・・どうだか。あんたのこと、前々から胡散臭いと思ってたんだよね」


狛枝「あはははは」


日向(色々と悪い噂のあるこいつだが今回の件について今の段階では絶対こいつが罪木をそそのかしたという証拠はない。ましてや会ったこともない江ノ島順子も同じだ。罪木が起きてどうしてこうしたのかをもっと聞かない限りはこいつは限りなく黒に近いグレーでしかない。今の段階で俺たちがとやかくいうことは出来ない)


ソニア「狛枝さん、本当に何も今回の事件には関与してないんですか」


狛枝「だからしてないって。罪木さんが起きたときにでも聞いてみたらいいじゃないか」


左右田「ちっ・・・」





狛枝「今ここにいるのは罪木さんが屋上で日向君に告白してくるって聞いて状況を見に来たに過ぎないんだ。でもこんな結果になるとは僕は残念で仕方ないよ。はあっ」


小泉(絶対に狛枝がそそのかしてる・・・そう思うけどそれは私たちの単なる思い込みに過ぎなくてまだ白黒はっきりさせる証拠がない。罪木ちゃんは事件のときに狛枝については一切しゃべってなかったし・・・。狛枝は罪木ちゃんに直接聞けっていうけどここまで自信があるってことは罪木ちゃんをどうにかできる算段があるのかしら)


狛枝「そうそうもう一つ。実は僕は山田君にも相談を受けててね。その時の関係で七海さんのことも知ってたんだ。まあだから罪木さんに教えられたわけだけど・・・・・・」


狛枝「それで、ね。偶々今日不二咲さんに会う機会があってその時に七海さんに会ったんだけど・・・七海さんに今日日向君がソニアさんから告白されるって話しをしたらとても気になったらしくてね。実は七海さんも僕と一緒にいるんだ。ほらっ」





ノートパソコンin七海





七海「・・・日向君」


日向「七海!なんで・・・」




ソニア「あの方が七海さん・・・」


小泉・西園寺「「・・・・・・・」」


狛枝「君を取り巻く女性らがこの場に一同集うなんて状況そうそうないんだ。それも全員が状況を把握した上でなんてね。日向君、今はっきりさせた方がいいんじゃないかな。君の気持を」


日向「・・・狛枝」


日向「俺は・・・っ・・・」


小泉「待って」


日向「小泉・・・」


小泉「狛枝が答えをせかしてるけどそれは違うんじゃないかしら」


小泉「確かに皆、日向の気持ちは知りたいと思う。でも日向は今すぐ答えられるの?」


日向「それは・・・無理だ」


日向(一番は・・・七海だが、ソニア、小泉、西園寺、罪木・・・皆俺のことをここまで想ってくれた。その気持ちを無碍にすることなんて俺にはできない・・・。でも答えは出さなきゃいけない。だけどどうすればいいかわからない)







ソニア「日向さんからしてみればまだ心を整理する時間が必要です。私たちは確かに誰を選ぶのか・・・はたまた誰も選ばないのか答えを知りたいですが・・・。私個人としては日向さんへの想いが皆真剣である以上日向さんにも真剣に悩んでほしいと思ってもいます」


西園寺「・・・本当はすぐにでもお兄の答えを聞きたいけど・・・それはダメなのかな。お兄の気持ちを考えるともうちょっと待ってもいいよ」


日向「皆・・・くっ・・・すまない。まだ俺は答えを出せない」


日向「だけど皆のことは大切に思ってる。それは本当だ。ソニア、小泉、西園寺、罪木・・・。そして七海のことも」


七海「日向君」


七海「・・・日向君、私はデータだから。ただの、データを集めて思考を構築した疑似脳の集積プログラムだから私は日向君のその言葉を受け取るのはいけないことかもしれない」


日向「なっ!そんなことは「でも」!?」


七海「でも・・・私も嬉しい。データなのに・・・変なことだけど、嬉しいって言葉が何度も浮かび上がってくる。これが“好き”ってことなのかな」


日向「七海・・・」



今日の投下はこれで終了します

ここは間をとってエゴたんを選ぼう


続きの投下を行います



日向「くっ・・・俺もその言葉が凄く、嬉しいよ」 ぐすっぐすっ


七海「変なの、何で泣いてるの?」


日向「何でだろう・・・俺もわかんねえ」


ソニア「日向さん」


狛枝「そう・・・日向君、君は答えを引っ張るんだね」


日向「ああ、皆に不誠実な回答を出したくないからな。一杯悩んで答えを決める」


狛枝「それでも皆が皆納得はしないよ」


日向「だろうな。だけど・・・それでもやっぱり出さなきゃいけない。今までのような関係でいつまでもいられないから」








狛枝「ふーーん。そう・・・。残念だよ、結局は詰まんない結果になってしまって」


狛枝「僕はもう帰るよ。ここにいると皆の邪魔だろうし僕自身ずっといてもしょうがなくなったから」


日向「狛枝・・・お前、一体何がしたかったんだ」


狛枝「あっ、そうだ。いいことを教えるよ。実はここの卒業生なんだけど・・・超高校級のロボット製作者って人がいて今日本のロボット開発第一線で活躍してる人がいるんだ。その人が最近面白いことを近々発表するらしいんだ」


日向「面白いこと?」


狛枝「人間そっくりのロボットだよ。肌も僕らの肌とほとんど変わらない人口肌でどうやらその辺の人形と違い近くで見ても生きた人間と見た目は全く同じらしいんだって。すでに完成しつつあってあとはソフトの問題なんだけど、僕の友達の話しじゃ不二咲さんと協同させれば出来るんじゃないかって言ってたんだ」


狛枝「もしかしたら七海さんが二次元の存在じゃなくて僕らと同じ三次元の人間になる日が来るかもね。僕の話しっというよりも一人事はこれで終わりだよ」








日向「七海が・・・」


狛枝「じゃあね」


ソニア「行ってしまいましたね」


左右田「場をかき乱すだけかき乱して消えやがった。最後まで何をしたいかよくわかんなかったぜ」


日向「ああ、そうだな」


西園寺「それでお兄・・・その・・・」


日向「わかってる。俺がどういう答えを出すかは今の段階では俺もまだわからない。だけど必ず答えは出す。明日かまたは明後日、いやそれ以上時間はかかるかもしれない。だけど必ず皆の気持ちを裏切らないよう自分の本当の気持ちを皆に伝える」


日向「それまで待ってほしい」





ソニア「はい」


小泉「わかったわ」


西園寺「・・・うん」


七海「私も、日向君が答えを出すまではお父さんのところでじっとしてる。日向君のパソコンにはいかない。私も待ってるよ」


日向「皆・・・ありがとう」






左右田「・・・けっ・・・日向の野郎、いい顔しやがって」


田中「・・・これで良かったのだな。俺のやったことは間違ってなかった」







END1 七海





日向「なあ七海・・・」


七海「何、日向君」 ピコピコッ


日向「折角休日に遊ぶのに俺の家でゲームはないんじゃないか?もっとこう一般的な恋人同士のデートとか・・・」


七海「日向君、一般的に捉われちゃだめだよ。恋人のデートは結局は楽しめればそれでいいんだよ」


日向「いや、でも俺もたまには映画館行ったり遊園地行ったりとか・・・」


七海「私は楽しいよ?」


日向「っ///そういわれると俺も何も言えないじゃないか。ちくしょう、七海はいっつもずるいな///」


七海「そんな・・ずるいって///。でもそうだね、恋人同士っぽいことを日向君もやりたいよね。私はこれでも凄い楽しいけど・・・そっちも惹かれないわけじゃないし」


七海「このステージ終わったらちょっと街にいこっか」




街のデパート・ゲームセンター




日向「よし、クレーンゲームやろうか。七海、どれが欲しい?」


七海「ちょっと待って。・・・うん、あれが欲しい」


日向「へえー、ウサギのぬいぐるみか。七海はやっぱり可愛いものが好きなんだな」


七海「うっ、うん///お願い、日向君」


日向「!?よし、俺頑張っちゃうぞ!」




七海「日向君、ぬいぐるみ取ってくれたの凄く嬉しいけどお財布大丈夫?二千円くらい使ってたけど・・・」


日向「はははっ・・・大丈夫、だぞ。七海のためならこんな出費」


七海「・・・・・・」



ぎゅっ



日向「七海!」


七海「ねっ、手、繋ご」


日向「ああ///」 ぎゅっ




七海「・・・日向君、ありがとうね」


日向「えっ、いやいいよ。七海が喜んでくれるなら」


七海「それもあるけど・・・こうしていられるのが嬉しくて。あの時選んでくれたことを思い出しちゃった」


日向「あの時・・・ああ、あの罪木の事件のあとに皆をまた呼んで七海を選んだときか」


七海「うん・・・あの時は私がこうやって生身の体を持てるなんて確証は無かったのに・・・パソコンとずっと向かい合うだけの選択にも成り得たのにそれでも私を選んでくれた」


日向「俺は別に七海がずっと画面の中でも構わなかった。勿論今こうしていられるのが凄い嬉しいけどあの時はそこまで考えてなかった。ただ七海のことが好きで、他の皆も確かに好きだったけど俺の一番は七海だったから選んだんだ」


日向「七海も俺を受け入れてくれた。データという立場から俺のことを思い遣りながら、それでも俺の想いを汲み取って受け止めてくれた。俺は幸せ者だな」


七海「日向君///・・・ずっと一緒だよ」


日向「ああ、ずっと一緒だ。やっとこうなれたんだ。もう放さない」





七海END ずっと一緒に 




以上で今日の投下を終了します

乙ー
超高校級のロボット製作者の開発上手くいったんだな


投下を行います

それと返信で>>147乙ありがとうございます



END2 ソニア




日向「ふぅー、ようやく授業終わったな」



ガラッ



ソニア「日向さん、お昼になりましたし学食に行きましょう!」


日向「ソニア!?何だ、待っててくれたのか?」


ソニア「はい、そちらのクラスと違い私のクラスは結構授業が早く終わることが多いので」


日向「そうか、悪いなー、待たせてしまって。別にメールしてくれればそっちに行くのに」


ソニア「ふふふ、いいんです。日向さんは私の彼氏なのですから」


日向「そっ、そうか///」





日向(俺は今ソニアの祖国のノヴォセリック王国にいる。というのも希望ヶ峰学園を卒業した後、ソニアと共にこの国の大学に通っているからだ。俺はあの罪木の事件の後、ソニアを選んだ。そして晴れて恋人となったわけだがソニアの立場上、そう簡単にはいかずソニアの家族、まあこの国の国王と皇后だが、に交際を認めえもらうにはまず様々な条件を提示された。そのうちの一つがこの大学に入り自国の言葉をマスターすることと王族との交際に見合う学歴を手にすることだ。そして大学へ入ることが出来たので現在、非公式ではあるがソニアとの交際を黙認されている。とこんな風に簡単に言ってるけどぶっちゃけここに入るのはかなり大変だった。それこそ頭がおかしくなるんじゃないかと思うくらいに勉強した。多分一人だったらさじを投げてただろう。最後まであきらめずにいれたのはソニアへの想いがあったこと、そしてソニアが俺を支えてくれたからだ)





日向「最近ここの言葉を少し話せるようになったおかげかクラスメートと話せるようになってさ。少しずつだけど友達も出来てるんだ」


ソニア「そうなんですか。それは喜ばしいことです。どのような方たちなのですか?」


日向「一人は漫研の奴で日本の漫画について凄い興味があったらしくて俺に話しかけてきたんだ。俺がまだ上手く話せないっていったらゆっくりしゃべってくれて凄いいい奴だった」


日向「もう一人はクラス委員してる子で馴染めてないってことで色んな人に引き合わせてくれたよ。凄いいい人だった」


ソニア「凄くいい人たちですね」


日向「ああ、仲良くやってけそうだよ」


日向「まあでもここの言葉を話せるようになったのもソニアのおかげだよな。毎日授業終わった後に言葉を教えてもらってるし。ありがとうなソニア」


ソニア「そんな、大したことじゃないですよ。日向さんが頑張っている結果です」





ソニア「そういえばこの状況・・・あの時と逆ですね。私が希望ヶ峰学園で日向さんに相談したときと。あの時は私は転校したばかりでそれに日本語もマスターしたとはいえ拙く文化意識も違ったので馴染めず、日向さんに相談して色々助けてもらいました。それが今は日向さんがこの国に来て私がアドバイスをしています。思えば奇妙に因果ですね」


日向「そうだな。奇妙だな・・・でもそういうのももしかしたら自然なのかもしれないな」


ソニア「えっ?」


日向「俺たちって案外、いや結構似てたんだな。今まで、立場がさ」


日向「思えばソニアに初めて会ったときもソニアは転校したばかり、それも日本に初めて来たばかりでクラスには馴染めなかった。俺も予備学科から昇格してきたばかりでクラスには馴染めなかった。同じ立場だからこそ共感できる部分があったんだろうな」


日向「勿論ソニアは王族で俺は庶民、全然立場は違うと思うけどあの時は同じ学生という区切りだった。あの時に一番共感を得れたのは俺たちだったのかもしれない。だからかな、俺がソニアを選んだのも。ソニアなら一緒にやっていけると強く思えたのかもしれない」


ソニア「日向さん///・・・私もそうかもしれません。この人なら私を理解してくれる、そういう想いが強かったと思えてきます」


日向「あの時、ソニアを選んで正解だったと思う。例えどんなに一緒になる過程が辛くても一緒にいて安心感を得られるからな」


ソニア「///もう、今いるところは学食ですよ!そういう熱くなると周りが見えなくなるところは日向さんの悪いところです!」






日向「あっ、あはは。そっ、そうだな、すまん迷惑かけた」


ソニア「・・・でもそういうところ嫌いじゃないです。それに私もそういうところがありますし・・・。本当は立場だけでなく性格も似てるのかもしれません、私たち」


日向「そうかもな、オカルト話に熱を入れてるときのソニアは俺の話しを全く聞かずにずっとしゃべってるもんな」


ソニア「っ、それは・・・そうですね」


ソニア「でもそういうところも理解してずっと聞いてくれる日向さんを好ましく思います。好きです日向さん」


日向「ああ、俺もだ」



ソニアEND   お互いに似ている~一緒にいて安心できる関係~




END3 小泉





日向「はあ、はあ。すまない、小泉。遅れちまった。待った、よな」


小泉「当たり前じゃない!10分も遅れて。こっちは30分も前に来たってのに何してたのよ」


日向「いやー、実はバスに一本乗り遅れちまって・・・。本当にごめん」


小泉「・・・まあ、いいけどね。あっ、それより日向、シャツの襟おかしいわよ」


日向「えっ!? あれ、おっかしいな。走ってきたからこうなっちまったのかな」


小泉「待ったく、あんたって人は。時間も服装もだらしがないんだから」


日向「あっ」 


小泉「ほら、これで直ったでしょ」


日向「わっ、悪いな///」


小泉「そんな照れないでよ。私も・・・照れちゃうじゃない///」


小泉「それよりも時間も結構過ぎたし行きましょう。動物園に」


日向「おう」





小泉「うわー、凄い。いるかってこんなに飛び上がるのね。これは写さなきゃ超高校級の写真家の名が廃るわね」 カシャッ


日向「そうだな。動物園に来るといっつも思うよ、それ」


日向「あっ、餌やりの時間か。よし、小泉行こうぜ!」


小泉「ええ」











日向「これで一通り周ったな。どうする?」


小泉「うーん。そうね、取りあえず休憩がてらにあそこのお店に行きましょう」


日向「そうだな。もう一周するにしろ帰るにしろ少し腰を落ち着けるか」





小泉「ねえ、日向。そういえば・・・何だけど。私たちって付き合って結構経つわよね」


日向「結構かな?半年くらいだけど」


小泉「世の中じゃ半年付き合うのは結構長い方なの!それで、なんだけどね」


小泉「そろそろ・・・お互いに名前で呼び合わない?小泉って呼ばれるのも悪くないし慣れちゃってるって感じもするけど・・・そこは、ね///」 もじもじ


日向「えっと、名前、か。それだと俺は真昼って呼んだ方がいいのかな」


小泉「そっ、そうよ。私は創って呼ぶわ」


日向「分かった、真昼。って結構恥ずかしいな///」


小泉「そっ、そうよね///」


小泉「でも、こう呼ばれたいって思ってたし嬉しいかも」





小泉「あっ、クレープのクリーム頬についてる。左の方」


日向「えっ。本当だ。あはは」


小泉「だめよぉ、食べ方が汚いからそうなるの。早いうち直さないと、は・じ・め♪」


日向「ああ、注意するよ。それにしても機嫌がいいと指摘も結構優しいんだな、真昼」


小泉「なっ/// ちょっと、からかわないでよ!」


日向「あはは、悪い、悪い。でも今までより優しくなるんならこれからもご機嫌を上手くご機嫌を取らないとな」


小泉「っ、もう!」






小泉「・・・・・・でも、実際、こういう小言ばっかりいう女の子ってどう?創」


日向「えっ、何だよいきなり」


小泉「いや、あんまりそういうの良く思ってないならちょっと自重しようかなって、・・・思って」


日向「・・・あのなあ、そういうの本気で嫌がってると思う、俺」


小泉「えっ?」


日向「あのとき、罪木の事件があって、そのあと皆の前で真昼を選んだんだぜ、俺。そういうところ含めて好きになったに決まってるだろ」


日向「まあ、多少はちょっとやだなって思うときもあるさ。でもそういうのも真昼が見てて嫌だからってのもあるんだろうけど俺のためを思って指摘してくれてるんだろ。俺にもっとしっかりしてほしいって思ってさ。それを悪く思うわけないじゃないか」


小泉「日向・・・」


日向「創、だろ。もう」


小泉「あっ、そうね///」





日向「確かあの時も言ったよな。俺がダメなときでもしっかりと注意して支えてくれる。そういうところが好きになったって」


小泉「・・・覚えてる。あの時は凄い嬉しかったもの。ソニアさんみたいな王女様ですっごく美人な子もいれば、ヒヨコちゃんみたいに名家で育ちもしっかりして凄く可愛い子もいて、日向とずっと一緒にいた七海ちゃんもいたし。そんな中、地味で口うるさい私なんかを選んでくれたんだから」


日向「また、そういう。言っただろ、そういうの関係ないって。それに、真昼は俺をいい意味でだけど甘やかさないし、駄目な所はダメって言ってくれるし」


日向「何だろう、愛されてるなって思うんだよな。って言って恥ずかし///」


小泉「ばっ、馬鹿///」


日向「あはは」


小泉「・・・ねえ、写真撮らない?今日は二人が名前を呼び捨てにするようになった記念日として。それに・・・創の気持ちも分かったし」


日向「ああ、そうだな」





カシャッ





 小泉真昼 END  ~支えてくれる存在~


以上で今日の投下を終了します


投下を行います



END4 西園寺日寄子






遊園地



西園寺「あ~、楽しかった。ジェットコースターなんて初めて乗ったから少し不安だったけどあんなに楽しいものだったんだ。今まで乗れなかったのが残念」


日向「あはは、まあ日寄子は今でこそ150越えたけど、ちょっと前までは130だったもんな。そりゃ制限に引っかかるよ」


西園寺「あ~、創そんな昔のこと言わないでくれる。私はもうあんなちんちくりんじゃないんだから」


日向「昔はお兄って言ってたのにもう言わないもんな。あれ絶対キャラ作ってただろ」


西園寺「そりゃ、あんな身体してたらああいうキャラづけした方が何かと得だし。ああやって子どもっぽさを出すことでこの子に嫌なことさせると可哀そうとか皆勝手に思って優しくしてくるんだもん。それにああいう体型好きなロリコンどもにもちょっとそれっぽい反応すると気味悪いくらい喜ぶんだよ。そういうの見てから馬鹿にするのチョー楽しいし」


日向「相変わらず良くない性格してるよ、日寄子は」






西園寺「えへへ。でも今は大人のレディですから前みたいに子ども演義はもうしませ~ん。ロリコンの創は残念でした♪」


日向「おいおい、俺はロリコンじゃねえって」


西園寺「どうだか。あの時はロリ体型の私を選んだわけだしぃ」


日向「あ~あ、全く、いつもこれだ。はあ」


西園寺「もう、すねないすねない。そろそろ時間もいいころだしあれ乗ろうよ。観覧車」


日向「観覧車か、いいぜ」





西園寺「すっごい綺麗。やっぱりこんだけ高いところからの景色って素敵だよね。ジェットコースターだと景色ゆっくり見てる暇無かったもの」


日向「そうだな」


西園寺「・・・・・・」


日向「・・・・・・」


西園寺「そういえばさっきので思ったんだけどあのとき良く私を選んだよね。創は」


日向「え?」


西園寺「いや、だって、さ。あんなにいい女の子ばっかいたのにあのときは私を選ぶんだもの。今は違うけどあの時って私ロリじゃん。嬉しかったけど正直ロリコン?って思ったよ」


日向「いや、・・・理由はあのとき言ったと思うけど何度もいうが俺はロリじゃない。好きになった女の子がそういう体型だっただけだ」


西園寺「・・・今の私も、好き?」


日向「当たり前だ。むしろ今の方が・・・家に呼ぶとき家族から怪しい目で見られなくて済むから助かってる」


西園寺「おい!」


日向「いや、世間体も大事だろ。勿論日寄子と付き合うと決めたときから世間からなんと罵られようとも一緒にいるという覚悟はあったがそういうのは無いに越したことがないというか」





日向「まあ冗談はともかく俺は日寄子がどんな姿でもいけるさ。一度好きになって付き合うって決めたんだからな」


西園寺「そっ、そんな///」


日向「なあ、あの時も言ったけどやっぱ日寄子といると飽きない毎日を過ごせそうだよな。いきなり黒い発言をしたりで、さ。それにたまに唐突に変に子どもっぽい行動をしたりもするんだよな。実はやっぱ子ども体型時代ひきずってるんじゃないか?」


西園寺「ちょっと、それひどくない。まあ、ないとはいいきれないけど」


日向「色んなことをしでかしてそれで俺をあたふたさせるもんな。でも、そういうところ好きだぜ。そういうところに惹かれたのかもな」


西園寺「・・・飽きて捨てないでよ」


日向「ああ、そんなことはないって誓う」




 西園寺END ~一緒にいて飽きさせない~




END5 罪木





日向「なあ、怖いのは分かるけどそんなにくっつくのはやめてくれないか、罪木」


罪木「だっ、だって、だってあの怖くて・・・」


日向「うーーん、そんなに怖いかな?この映画」


罪木「ふゆぅ、私も幽霊とはゾンビとかっていないっていうのは分かってるんですけど・・・。やっぱりそういう映画だとどうしても怖くなっちゅうんです」


日向「まあ今回のは結構評判高めの映画だし、ホラー映画ってそもそも怖がらせるよう出来てるからな。よく見て耐性つけてないとそりゃ怖いか」


罪木「・・・ちょっとこのまま抱き着かせてください。動けそうにありません」


日向「分かった、分かった。よしよし、ちゃぁんといるからな」


罪木「ぅぅ」すんすん








日向「うーーん、今日の晩御飯、罪木が作るってことにしてたけどこりゃ台所まで行けないか。しょうがない、俺が作るか」


罪木「! いえ、それは私が作ります。私は、日向さんの、彼女ですから食事は私が作るんですぅ」


日向「・・・でも今20時だけどこの状態なのに一人で作れるか?」


罪木「・・・日向さんが傍にいてくれれば」


日向「・・・分かった。俺も手伝うから一緒に作ろう」





罪木「・・・・・・」トントントン


日向「・・・・・・」


罪木「・・・私ってやっぱり駄目ですよね」


日向「どうした急に」


罪木「いえ、なんというか改めて自分の駄目さ加減に気付きましたといいますでしょうか」


罪木「臆病で愚図で、日向さんを困らせてばっかり。どうしてこうなんだろうと思ってしまって」


日向「まあ、確かに迷惑とまでは言わないが手をかけるな」


罪木「私、日向さんが、あの時選んでくれたのが凄い嬉しかった。本当に・・・。でも、それなのに私は、何も変わって無くて」


日向「・・・俺がそれで罪木を見限るとでも思ってるのか」


罪木「ふゆ!?」


日向「そうなって罪木は納得できるのか」


罪木「そんな、ことは」


日向「俺はそういうところも含めて選んだんだ、罪木を。それなのにそう自分を卑下するなよ。別に無理して変わる必要はないじゃないか」


罪木「・・・・・・」






日向「俺がそんな程度で見限るんならそもそも罪木は選んでない。俺は真剣に選んだんだ」


日向「あのときもいっただろ。俺は・・・本当にあんなことはいけないことだけど、それでもずっと俺を想ってくれた罪木に報いたいと思ったって」


罪木「・・・・・・」ぐすっ


日向「何だろ、見てて凄い危なっかしいなって思ってた。そしてあの事件、一歩間違えばもっとひどい結果になっただろう。それで確信した。この子は俺がいなきゃダメなんだった、ってさ。俺がこの子を支えて上げなきゃこの子はずっと不幸だ。だから・・・て思った」


罪木「日向さ、ん」 ぐすっ


罪木「でも、結局与えてもらってばかりで、私は何も」


日向「そうじゃない。それだけじゃないんだ。続きがある。俺はこの子を支えなきゃと思ったのと同時に支えたい、って思ったんだ」


罪木「!」


日向「俺、何度も罪木に助けられてるんだ。疲れたときとか、いやなことがあったときとか罪木がいるといつも癒される。罪木はいつも俺を何の他意もなしに慕ってくれて俺を心配してくれるから」


罪木「日向さん・・・」


日向「それでも自分が嫌いか?」


罪木「いえ、日向さんの言葉嬉しいです。ずっと、一緒にいたい///」


日向「ああ、俺もだ。いつも俺のそばにいてくれ」





罪木END ~守ってあげたい存在~



これで今日の投下を終了します

おつおつ
甘酸っぱいなぁ青春だなぁ


短いですが投下します




Side 狛枝


狛枝「ふふふ、日向くん、僕はあのときつまらない結果になったしまったって言ったけどそれは本心じゃないんだよ」


狛枝「勿論、罪木さんが沢山の希望の使徒らを殺していき、それを日向君がどうとらえるか、受け止めるかという結末も期待していなかった、といえば嘘になるけどね」


狛枝「でも、君は面白い結末を見せてくれた。とっても素晴らしい展開だ。日向君含めて素晴らしい輝きを放ってるよ」


狛枝「でもこれだけじゃ、僕の期待していた結末ほど面白くない。面白いのはここから」


狛枝「江ノ島さんもこれがわかってて敢えて西園寺さんを見逃したのかな?」


狛枝「そう、希望の輝きは心の輝き。それは絶望的な状況に陥った後こそより輝く。楽しみだな~。今の輝きのあとに絶望的な災厄が起こるのが。希望が大きいときこそ絶望が来れば絶望の度合いが高まる。希望と絶望は両極にあるけどこれほど上手く関係性がある」


狛枝「ふふふ、日向君がどういう選択をしようと絶望事件は降りかかる。その時にどんな絶望をそして希望を見せるのか楽しみだよ」


狛枝「最高の輝きを期待してるよ日向君」





狛枝side fin.






Side 田中眼蛇夢




左右田「・・・状況は分かったか」


田中「・・・ああ。そして全てが遅すぎたことも。これもカルマの因果か」


左右田「はあ?」


田中「いや、だが話しは相分かった。これから協力しよう」


左右田「・・・すまねえな。本当は頼みたくは無かったんだが、お前の尾行能力はガチだからな」


田中「ふっ、これも破壊神暗黒四天王によるもの。まあそれを統べる我も、か」


左右田「ちっ、分かった、分かった」


田中(遅すぎた。俺は何もかも。俺がソニアを好きだと自覚するころには既にソニアは日向に・・・。俺には白馬の王子になることはどうやら出来ないようだ。だが、俺は彼女のナイトになることなら出来る。俺が望むのはソニアの幸せだけだ。そのためなら進んで道化となろう)






田中side fin.



以上で投下を終了します


忘れてました
ageで

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