【デジモンSS】ぼくらのシュクダイゲーム! (39)

○短めのSSです
○特に派手な事件も無くのんびりしたSSです
○時系列がおかしいかもしれません

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太一「ふわぁ?よく寝た。 夏休みも今日で最後かぁ・・・」

ヒカリ「おはよう。お兄ちゃん」ひょこ

太一「おう。ところでヒカリ、今何時だ?」

ヒカリ「ちょうど12時。凄いわ」

太一「んな事褒められても嬉しかねぇよ。さて、腹減ったし飯にするか」

ヒカリ「お母さんはいないよ。近所の人達とどこかでお茶してくるって出掛けたわ」

太一「ま、飯の作り置きぐらいあるだろ」

ヒカリ「無い」

太一「」ズゴッ!

ヒカリ「洗濯物干してる時にお茶の約束を思い出したみたい。私に残りを任せて慌てて出て行っちゃった」

太一「かぁ?! なんて親だまったく!腹減って死んだらバケモンになって枕元に立ってやる!」

ヒカリ「馬鹿な事言わないで」

太一「冗談だよ冗談。ところでお前腹減ってるか?」

ヒカリ「・・・」オナカスリスリ

ヒカリ「少し」

太一「ついでだしお前の分も兄ちゃんが作ってやるよ。ちょっと待ってな!」ダダッ!

太一「白飯とケチャップぶち込んで?♪」びたーん

太一「デジタマモンを倒したら?♪」タマゴパカッ

太一「ベビーフレイム打ち上げる?♪」じゅ?

ヒカリ「面白い歌」

太一「うるせぇ」

太一「おっと、サラダは・・・キュウリでも切るか」トントントン

太一「お茶入れてっと」じょぼぼぼ

ヒカリ「私、食器出すわ」

太一「良いって、お前はジッとしてな」

ヒカリ「ありがとうお兄ちゃん」

太一「おうよ。って言ってる間にもう完成だ!」

ヒカリ「美味しそう」

太一「今日はこのままで食べるか。お前は?」

ヒカリ「ケチャップ」

太一「ほらよ」

ヒカリ「ありがとう」ぶりぶりぶり

太一「うめ!うめ!」もしゃもしゃ

ヒカリ「ねぇ、お兄ちゃん」

太一「何だ?お代わりか?」

ヒカリ「ううん。こうして二人でオムライスを食べてるとお兄ちゃんがデジモンの世界から帰ってきた事を思い出すの」

太一「エテモン倒した時ダークネットワークに巻き込まれたんだっけか・・・」

ヒカリ「最初は熱のせいで幻を見てるんじゃないかって思ってた」

太一「俺もさ。現実世界に戻ってこられるなんて夢にも思わなかったよ」

ヒカリ「コロモンにも会えて本当に嬉しかったの」

太一「4年前に一度会ってたもんな。でも別のコロモンだったし・・・」

ヒカリ「それでも嬉しかったの」

太一「そっか。結局すぐ戻っちまったけどな!」

ヒカリ「あの後凄かったのよ」

太一「どんな風に?」

ヒカリ「オーガモンが暴れたからまた爆破テロだって」

太一「そーいや、ニュースでやってたな。アレ、オーガモンの仕業だったんだな。必死で場所まで覚えてなかったよ」

ヒカリ「お兄ちゃんらしい」

太一「おい!そりゃどーいう意味だよ」

ヒカリ「フフッ、ご馳走様でした。私遊んでくるから!」ダッ

太一「あ! 逃げやがったな。ミーコみたいな奴だな。ま、パートナーのテイルモンも猫みたいだし似るのかねぇ・・・」

太一「だったら俺は火でも吐くか・・・って何だこれは?」ぴらっ

読書感想文 八神ヒカリ 「ヌッコケ30人組」

太一「へぇ・・・ あいつこんなの読むんだ。ん?読書感想文? ん!?」

太一「やべぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!宿題忘れてたぁぁぁぁぁぁ!!!!」ガタッ

回想

先生「今日から夏休みだ! 思いっきり遊ぶのも良いが宿題も忘れないようにな!特に太一!忘れるんじゃないぞ!」

太一「忘れたらウーパールーパーの真似してプールでシンクロやってやりますよ!」

先生「その言葉忘れるんじゃないぞ!逆にちゃんと宿題して来たら先生の給食のデザート1をヶ月間お前にやろう!」

太一「よっしゃあ!デザート頂きぃ!」

回想終わり

太一「やべぇよやべぇよ・・・ 何一つ手を着けてねぇよ。あ、世界を救ってたから間に合いませんでしたで押し通すのは・・・ ダメだ。あの人はそんな事を聞く人じゃ無いし。むしろ俺がデザートやるから許してくれよ・・・」ガタガタガタ

太一「大体何だよウーパールーパーの真似してシンクロって。ウーパールーパーなんてテレビでしか見た事無いよ。母さんにバレたら絶対に1ヶ月はサッカー禁止で勉強させられる・・・」

太一「ヤマトに見せてもらうか?・・・これもダメだ。俺の学校はクラスで宿題が違うし」

太一「考えろ・・・考えろ・・・」

ピンポーン

太一「考えろ・・・考えろ・・・」

ピンポーン ピンポーン

太一「考えろ・・・考えろ・・・考えろ・・・」

ピンポーン!ピンポーン!ピンポーン!

太一「うるさい!!今取り込み中なんだよ!!!」ガチャ!

光子郎「す、すみません・・・ 返事が無いからつい押し過ぎてしまって」

太一「光子郎!!コレだ!!!」

光子郎「なるほど。何一つ宿題に着手していない。要するに自業自得という訳ですね」

太一「頼むよぉ!俺ん家のパソコンのメモリやるからさ!あれが増えると動きがこう、ビューン!って速くなるんだろ!?」

光子郎「確かにそうですが親御さんのパソコンでは・・・」

太一「良いんだよ!酢昆布でも突っ込んどきゃバレないって!」

光子郎(ダメだ。追い込まれて錯乱してる・・・)

光子郎「良いですか太一さん。宿題、いや勉強というのはですね、知りたいという欲求を満たす究極の行為です。人間は古来からこうした知的好奇心を持つことによって・・・」くどくど

太一「zzz・・・」

光子郎「夏休み前までにやった授業内容の復習、授業ではなかなかやらない「独自性」「独創性」「想像力」「表現力」「調べる力」を養う。そして新学期の為の予習も兼ねているとても大事な宿題なのです」

太一「・・・んがっ?」ぱちん

光子郎「夏休みの宿題がどれ程大事が理解していただけましたか?」

太一「あぁ。お前の言葉心に響いたぜ」

光子郎「涎・・・ 付いてますよ」




太一「・・・ごめん」

光子郎「・・・」

太一「それで手伝ってくれるのか!?くれないのか!?」

光子郎「ちょうど暇でしたし手伝いましょう。ですが太一さん、くれぐれもこの意味を履き違えないで下さいね」

太一「スリッパはちゃんと履いてるぜ?」

光子郎「・・・あくまで手を動かすのはあなたで僕はわからない箇所があれば解き方を分かりやすく教えるという意味です」

太一「だーかーらー!夏休みは今日までなの! どんなに頑張っても1日じゃ終わらないよ!」

光子郎「誰がこの世界で宿題をすると言いましたか?」すっ

太一「デジヴァイス・・・? そうか!!」

光子郎「向こうの世界はこの現実世界より遥かに時の流れが遅いので夏休みの宿題をするのにはピッタリでしょう」

太一「よし!・・・って、もうデジタルワールドには行け無いんじゃ・・・」

光子郎「それがですね、原因はよく分からないらしいのですが、時たまこちらの世界とデジタルワールドを繋ぐ穴が開くとゲンナイさんがメールで教えてくれたんです」

太一「本当かよ!?アグモン達に会えるのか!?」

光子郎「えぇ。向こうの時間で言うと1年に一回とか。日食の感覚が短くなったみたいといいますか。運が良い事に今日がその日なんです」

太一「今日はツイてるのかツイてないのかよく分からない日だな」

光子郎「本当は二人では無く皆さんのにこの事を伝えて都合の良い日にデジタルワールドに行きたかったのですが、今日は仕方ありませんね」

太一「後でアイツらに教えてやろうっと!羨ましがるぞ!」

光子郎「きっと喜びますよ」

太一「あ、ところでお前、俺ん家に何しに来たんだよ」

光子郎「それは・・・ちょっとお母さんと、その、喧嘩をしまして・・・」

太一「喧嘩!?お前が母さんと!?」

光子郎「えぇ。恥ずかしながら」

太一「どうしてまた喧嘩なんかしたんだ?」

光子郎「実は・・・」

回想

光子郎「・・・」カタカタカタ

コンコン

光子郎ママ「光子郎、入るわよ」

光子郎「どうぞ」

光子郎(珍しいな・・・ 僕の部屋に入ってくるなんて)

光子郎ママ「今日が夏休み最後の日ね」

光子郎「えぇ。そうですね」

光子郎ママ「今年の夏休みは大変だったでしょう。最後くらいはコレで遊んでらっしゃい」すっ

光子郎「1万円!? ダ、ダメですよ!こんな大金受け取れません!」

光子郎ママ「良いのよ」

光子郎「ダメですよ。そもそも僕は家でこうしてる方が楽しいんです」

光子郎ママ「それでも受け取って頂戴。学校が始まってからでもお友達と遊ぶ時に必要でしょ?ただのお小遣いよ」

光子郎「で、でも・・・」

光子郎ママ「ほらっ」すっ

光子郎「い、要らないってば!」

光子郎ママ「・・・! この分からず屋!」

光子郎「お、お母さんこそっ!!この、お、お[ピザ]!!」ダッ!

バタン!

光子郎ママ「・・・ダイエットしてるんだから」

回想終わり

光子郎ママ「ほらっ」すっ

光子郎「い、要らないってば!」

光子郎ママ「・・・! この分からず屋!」

光子郎「お、お母さんこそっ!!この、お、おデブ!!」ダッ!

バタン!

光子郎ママ「・・・ダイエットしてるんだから」

回想終わり

01の最終回でデジタルワールドと現実世界の時間の流れは大体同じになってなかったか?

>>22
この話は初代が終わってすぐの話のつもりです
恥ずかしながら初代以降全く見てません・・・

太一「はぁ・・・ お前なぁ。一万円って言うとだな、喉から手が出るほど欲しい物じゃないか。ゲームソフト買ったお釣りで映画見て、ステーキ食って、更にポックリマンチョコ20個位買えるだろ」

光子郎「そういう計算は早いですね・・・」

太一「とにかく変な遠慮するからだ。この件は1000%お前が悪い!後でおばちゃんに謝っとけよ?何なら俺も着いてってやるからさ」

光子郎「いえ、お母さんは僕の事を労わろうとして厚意でお金をくれようとしただけなのに・・・ 太一さんの宿題が片付いたらちゃんと一人で謝りに行きます」

太一「お前の宿題もまだ終わって無かったみたいだな・・・」

光子郎「え、えぇ」

太一「なんだよ?上手い事言ったろ?」

光子郎「たしかに。即興の言葉遊びというか見事に文脈の中から・・・」くどくど

太一(これだから光子郎は・・・)やれやれ

太一「んじゃ、デジタルワールドに行くか!アグモン達とも合えるし楽しみだ!」

光子郎「僕もです。ゲンナイさんと連絡を取りますね。あ、ウーロン茶貰えます?」

太一「本当にお前、ウーロン茶好きだなぁ」

光子郎「特別好きって訳ではないのですが、太一さんの家にお邪魔すると無性に飲みたくなるんです」ごくごく

ゲンナイ「やぁ、光子郎。久方ぶりじゃの」

光子郎「お久しぶりです。といってもこちらでは2週間ぶり位ですが」

ゲンナイ「ホッホッホ。そうじゃったな。それで何用じゃ?」

光子郎「実は・・・」

ゲンナイ「ふむ。そういった理由でデジタルワールドに来たいとな?」

光子郎「ダ、ダメですか?やっぱり・・・」

ゲンナイ「いや、ワシは嬉しいよ。いつも戦いの中の君達しか見れなかったからの。たまにはこういうのも良いじゃろうて。それにデジモン達も喜ぶ」

光子郎「良かった・・・ ありがとうございます」

ゲンナイ「礼には及ばんよ。それよりこの件の張本人の馬鹿者はどこかの?」

太一「馬鹿者で悪かったな!宿題を取りに行ってたんだよ!」ずいっ

光子郎「わっ!」

ゲンナイ「相変わらず元気だけはあるようじゃの」

太一「ほっとけ。それより早くそっちに行かせてくれよ!」

ゲンナイ「何事にも準備があるんじゃ。黙って待っておれ」

太一「へいへい。そうだ光子郎。今からでも都合の良い奴だけでも連れてってやろうぜ」

光子郎「ダメです」

太一「何でたよ?」

光子郎「これから太一さんはデジタルワールドに何しに行くんです?」

太一「・・・宿題」

光子郎「だったらこの人数で十分です。遊びに行く訳じゃ無いんですから」

太一「光子郎は冷たいなぁ」

光子郎「冷たくて結構。太一さんの為にいってるんです。それに他の人まで呼んだら遊んで絶対に宿題に手を着けないでしょ」

太一「うっ・・・」

光子郎「僕だって皆さんと集まってお話したい。でも太一さんの為に我慢してるんです」

太一「・・・そうだな。わがまま言って悪かったな光子郎」

光子郎「分かってくれましたか」にこっ

太一「でも、ゲームは持ってかないとな!」ガサゴソ

光子郎「」ズゴッ!

光子郎「・・・寝る前の1時間だけですよ」

太一「おう!」



ゲンナイ「さぁ、準備が出来たぞ。デジヴァイスでこっちに来るんじゃ」

太一「ちょっと待ってくれ!」ダダッ

光子郎「どうしたんだろう・・・?」

太一「あったあった!母さんが近所の人から貰ってきたスイカ!」

光子郎「随分デカいですね。しかも2つ」

太一「アグモン達に食わしてやろうと思ってな。きっと喜ぶぞ!」

光子郎「手土産ですか。だったらボクも今からスーパーに・・・」

太一「良いって良いって!俺と光子郎で買った土産って事にしてやるからさ!」

光子郎「そうですか。助かります」

太一「スイカ割りしても楽しいだろうなぁ。でもあいつらがスイカを叩いたら粉々になるか・・・」ぶつぶつ

光子郎「・・・太一さん、そろそろ行きましょう」

太一「よし!」

デジタルワールド

太一「いやぁ、この独特の雰囲気が懐かしいぜ」

光子郎「迎えを寄越すらしいので待ちますか」

太一「そうだな」

「コキュートブレス!」

太一「ん?何か聞こえなかったか?」

光子郎「え?」

「スケートだ!」キャッキャッ

光子郎「・・・確かに。行ってみますか」

太一「おう!」

光子郎「あ、その前に」かきかき

太一「置き手紙か。律儀だねぇ」

光子郎「迎えのデジモンが困りますからね。さぁ、行きましょう」

アグモン「これ難しいね」

パルモン「アハハハ、アグモンは不器用ねぇ」すぃー

ゴマモン「オイラは靴なんか要らないさ!」

パタモン「すごーい!お腹で滑ってる!僕もやろうっと!」

メタルガルルモン「ダメだよ!お腹が冷えるだろ!」

太一「よぉ!やっぱりお前らか!」

メタルガルルモン(まずい!)

カブモン(・・・ふぅ)

アグモン「太一ぃ!」だきっ

太一「元気だったかアグモン!」

アグモン「勿論だよ!光子郎も久しぶりだね!」

光子郎「そうですね。僕らはあまり実感が無いですが」

パルモン「二人だけ?」

光子郎「今日はね」

パタモン「残念だなぁ。でも2人に会えて嬉しいわ!他の皆は元気?」

光子郎「ボチボチですね」

パタモン「そっか!あ、テントモン達はゲンナイおじいちゃんの所にいるよ!」

太一「よし!そろそろ戻るか!あ、ガブモン。お前さっきメタルガルルモンになってただろ」

ガブモン「な、何を言ってるの!?ヤマトがいないのに進化できる訳無いじゃないか!ハハハ」

太一「見間違いか?いや、違うぞ!確かに俺は・・・」

光子郎「太一さんの見間違えですよ。この池の氷方からしてパンジャモンというレオモンの亜種の仕業でしょう。たまに氷山から下山して下界のパトロールをしに来るんです。彼が水面を歩くとその一帯の水は凍り付くとか」

太一「へぇ、そんなデジモンがいたのか。疑って悪かったなガブモン」

ガブモン「わ、分かってくれたら良いんだよ」

アグモン「ねぇ太一!向こうまで競争しようよ!」

太一「おっ、良いねぇ!でも、お前力は強いけど足は遅いからなぁ」

アグモン「太一が居ない間走って鍛えたんだ!負けないよ!」

パタモン「ねぇ!僕もする!」

ゴマモン「オイラも!」

パルモン「アタシ、審判したげるわ!」

太一「よし!んじゃ、ゴー!」だっ!

ダダダダ!

ガブモン「光子郎、ありがとう!助かったよぉ?」へたっ

光子郎「礼には及びませんよ。・・・ヤマトさんはこの世界に来てるんですね?」

ガブモン「うん。今はゲンナイさんの家にいてるんだ」

光子郎「差し支えなければヤマトさんを太一さんから隠す理由を・・・」

ガブモン「ゴメン!それだけは言えないんだ!」

光子郎「そうですか。無事ではあるんですね?」

ガブモン「無事ではあるけど元気では無いかな。でも、そんな大袈裟な話じゃ無いんだ。ゲンナイさんから聞いたけどショウガクセイに有りがちな事なんだって・・・おっと危ない危ない」

光子郎「・・・とにかく、太一さんにヤマトさんの存在を知られなければ良いんですね?」

ガブモン「うん。そうしてもらえると助かるよ」


太一「お前ら何やってんだー! もう迎えが来てるぞー!」

光子郎「すみません!今すぐ行きます!」

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