二宮飛鳥「ふともも」 (19)


飛鳥「の上にこずえの頭が乗っている」

こずえ「すぅー…すぅー…」グッスリ


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10分前


こずえ「ふわぁ……こずえ、おひるねするぅー」

飛鳥「そうか。おやすみ」←カーペットの上で本読んでる

こずえ「おやすみー……」

こてん

飛鳥「………ボクの膝を枕がわりにされてしまった」

こずえ「zzz」

飛鳥「………」

そして現在


飛鳥「以前にも似たようなことがあった気がする」

飛鳥「こずえはいろいろな人に膝枕をしてもらっているから、またボクにその順番が回ってきたということか」

こずえ「すぅー……」

飛鳥「こうも気持ちよさそうな寝顔を見せられると、起こす気にもなれないのが困る」


ガチャリ

光「おはようございま」

飛鳥「しーっ」

光「……す」

光「……こずえちゃん、寝てるの?」

飛鳥「あぁ。キミの元気なあいさつで目が覚めないほどには熟睡だ」ボソボソ

光「そっか。じゃあ静かにしないとな」ボソボソ

飛鳥「小声で話すくらいはいいだろうけどね」

光「今度、LMBG(リトルマーチングバンドガールズ)に参加することになったんだ」

飛鳥「へえ。あの年少組がメインの音楽隊か」

光「メンバーの中じゃアタシは最年長組だから、みんなを引っ張っていかないとな」

飛鳥「気合い十分といったところか」

光「アタシを必要としているところには、いつでもどこでも駆けつける。それがヒーローだから」

光「仲間を信じて頑張るぞっ」

飛鳥「……その真っ直ぐな想いは、ボクには少し眩しいよ」

飛鳥「(けれど、その仲間の中にひとり、成人が混ざっていたと思うんだが……ボクの記憶違いだったか?)」




若葉(撮影現場)「へくちっ」

光「あ、そうだ。飛鳥ちゃんも一緒にやらないか? LMBG」

飛鳥「ボクかい? ……あのメンバーの中では浮いてしまいそうだ」

光「そうかな。アタシと同い年なんだしいけるって」

飛鳥「追加メンバーを選ぶにしても、ボクより適任はいくらでもいるさ。たとえば」


ガチャリ

心「おっはよー☆今日も一日……あ、こずえちゃんおやすみ中? 静かにしまーす」

飛鳥「そう、たとえば彼女だ」

光「え? だって年が」

心「おいおい、なんでいきなり年齢の話してるのかな……すっごく気になるぞ☆」

心「あー、あのちびっ子バンドのことか♪そりゃ確かにはぁとは無理だわ☆」

心「歳はともかくとして、タッパの問題があるからね♪」

光「タッパ?」

飛鳥「背の高さのことさ。心さんは女性基準だと高身長の部類に入るから、LMBGのメンバーと一緒に並ぶと浮いてしまうということだね」

光「なるほど」

光「あれ? じゃあなんで飛鳥ちゃんは心さんをメンバーに勧めたんだ?」

心「おおかた、自分が乗り気じゃないからはぁとに押しつけたなー?」ニヤニヤ

飛鳥「そ、そういうわけじゃないさ」

こずえ「zzz」スヤスヤ

飛鳥「………」

光「心さんはウルトラマンとか仮面ライダーとか興味ある?」

心「んー、小さい頃は見てた記憶あるなぁ」

心「近所の友達と一緒にヒーローごっこやってー、ちょこっとハリキリすぎて怪獣役の子を泣かせちゃった☆」テヘペロ

飛鳥「容易に想像できる光景だ」

心「でも、最近のは全然見てないかな……なんか懐かしくなってきたし、光ちゃん紹介してくれる?」

光「おおっ! 待ってました!」グワッ

飛鳥「しーっ」

光「っとと。ごめん、つい」

心「ヒーロー大好きなんだね♪」

光「うん。えっと、それじゃまずライダーでおすすめしたいのは……うーん、どれもこれも粒ぞろいの名作だからなぁ」

光「飛鳥ちゃんはなにがいいと思う?」

飛鳥「ウィザード。冬劇場版まで見ること前提で」

こずえ「すぅー……すぅー」

飛鳥「………」


光「心さんって、衣装自作したことあるって聞いたけど……」

心「おう♪そーいうの好きだし得意だし☆世界でひとつだけのオーダーメイドよ☆」

光「世界でひとつだけかあ。なんかいいな、そういうの」

光「自分の力でアイドルに変身するって感じで、わくわくする」

心「変身……そういう表現もなかなか詩的でスウィーティー☆」バッチグー


飛鳥「………」ソワソワ

光「……飛鳥ちゃん? さっきからなんかそわそわしてるけど、どうかしたのか?」

飛鳥「あぁ……少し、困っている」

心「困ってるって、さっきから膝がもぞもぞ……あ、まさか」

飛鳥「……お手洗いに行きたい」プルプル

心「やっぱり」

光「なら早く行かないと。とりあえず緊急事態だし、こずえちゃんは起こしちゃうかもしれないけど身体を動かして」グイ

こずえ「zzz」ギュッ

光「……飛鳥ちゃんのスカートをつかんで離れないな」

心「ここは心を鬼にして思いっきり……ふんぬっ」グイーーッ

こずえ「すぅー……」ギュギュギュッ

飛鳥「ま、待ってくれ! それ以上の力で引っ張られたらボクのスカートが危険だ」

光「いったいこんな小さな子のどこにこんなパワーが」

心「こずえちゃん、恐ろしい子……!」

こずえ「zzz」

光「よっぽど飛鳥ちゃんのふとももがお気に入りみたいだ」

心「ま、いいふとももしてるからね~♪」

飛鳥「いいふともも、とはなんなんだ……」

心「そりゃあもう、あれよ☆あれ☆むっちりした感じで」

光「そんなことより、飛鳥ちゃんがお手洗いに行けるようになんとかしないと!」

飛鳥「これだけ騒いでも起きないとは……こずえの睡眠は謎に満ちているね。まさにミステリアスと表現するのにふさわしい。ふさわしいと言えば」ブツブツ

心「飛鳥ちゃん、他のこと考えて気を散らし始めたか……」

光「他のこと……そうか!」

光「飛鳥ちゃんのふとももと同じくらい、こずえちゃんが気に入りそうな枕を用意すれば!」

心「お、それナイス提案♪」

飛鳥「」ブツブツソワソワ

光「よしじゃあアタシのふとももだ!」ズイッ

こずえ「すぅー」ギュッ

光「ダメだ、びくともしない!」

心「んじゃ次はぁとのセクスィーなふともも☆」

こずえ「zzz」プイ

心「そっぽ向かれた! 地味にショック!」



飛鳥「こ、こずえ……頼むから、少しの間だけ」

光「クッションとかにも反応しないし。えっと、ふともも以外で、枕に使えそうな場所というと……」

心「………! こうなれば、はぁとが己の身体で最も枕に適している部分を!」


………

……


ジャーー
バタン



飛鳥「アイドル生活の中で、最大の危機だった……」

飛鳥「ただいま」

光「おかえりー。その顔を見るに、大丈夫だった?」

飛鳥「あぁ、おかげさまでね。今回は本当に助かったよ」

光「困っている人を助けるのがヒーローの仕事だからな!」

光「それに、直接助けたのはアタシじゃないし!」


こずえ「zzz」ムギュー

心「ねえ~、はぁとは後どのくらい寝転んでればいいのー?」

飛鳥「もうじきPが戻ってくるから、そうしたら多分起きるよ」

光「心さん、大丈夫?」

心「ずっとお尻にこずえちゃんの頭乗せてるの、ぶっちゃけ結構しんどい☆」

光「こずえちゃん的には、飛鳥ちゃんのふともも=心さんのお尻ってことか」

飛鳥「その比較は……なんだろうね。おかしな気分になる」

心「はぁとも」

光「アタシの身体だと、どの部分が二人に対抗できるんだろう……どっかはあると思うんだけど」

飛鳥「それは考えても仕方のない問いさ」

飛鳥「どの道、答えは神……もとい、こずえのみぞ知るところだからね」

心「プロデューサー、早く帰ってこーい☆」

こずえ「すぅー……すぅー……」


おしまい

終わりです。お付き合いいただきありがとうございました
寝ようと思っていたところで飛鳥くんのCD発売決定の知らせを受け、完全に目が覚めてしまったので書きました

魔法の設定と主人公のキャラを考えるに、飛鳥君はおそらくウィザードが好き。という予想です

いやほんとCD決まってよかった。しばらく登場期間が空いていて不安だったんですけど全部吹き飛びました

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