提督「ケッコンカッコカリのルールが変わった?」 (427)


―大本営―

大淀「はいどうぞ、指輪ケースです」

提督「ありがとう。しかしなんでこれをもらう為だけに大本営までこなきゃならないんだ?」

大淀「実はケッコンカッコカリに関するルールが変わりまして」

提督「ルールが変わった?」


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大淀「ええ」

提督「ケッコンカッコカリって好きな最高練度の艦娘に指輪渡して書類書かせればいいんじゃないのか?」

大淀「従来はそうでした。しかしそれでは艦娘同士の不和が絶えないのです。私も最高練度なのにチャンスがないなんて許せない、と」

提督「不和ってそんな馬鹿な」ハハ

大淀「ここに来る皆さんは皆貴方のような反応をしますよ。そして一週間後には頼んでもいないのに全員私に謝ってきます」

提督「信じられないな」

大淀「時期にわかりますよ」


大淀「なので大本営はそれならいっそ後腐れのないようにすればいいという結論になりルールが改正されました」

提督「大本営てきとーだなおい」

大淀「ではルールを説明します。今日から一週間その指輪を持っていてください。それだけです」

提督「へ?それだけ?」

大淀「はい、一週間その指輪を誰にも嵌められなければ好きな艦娘とケッコンできます」

提督「もし誰かに奪われたら?」

大淀「その時はその艦娘とケッコンしてください」

提督「でも常に気を張ってたら日常生活に支障が出るかもしれないんだけど」

大淀「それについては心配ありません。常に気をつける訳ではなく始まりと終わりのサイレンが鳴るのでその間だけ、です」

提督「ふーん。結構楽そうだな」

大淀「でしょう?」ニコ


大淀「説明は以上です。ご健闘をお祈りしています」

提督「ま、散々説明してもらって悪いけどうちの鎮守府は俺に好意持ってる奴なんていないんだよな。だからあんまり意味ないよ」

提督「それに誰かとケッコンカッコカリしようとも思わないし」

大淀「ケッコンカッコカリは強制ではありません。誰ともしないという選択肢も勿論あります」

大淀「これはあくまで全鎮守府に向けたルールですので」ニコニコ


提督「それもそうか。あー俺もハーレム鎮守府が良かったなぁ」ハァ

大淀「そう気を落とさずに」ニコニコ

提督「じゃあ俺はこれで失礼するよ」

大淀「はい。ちなみにこの事は既に艦娘全員が知っていますので説明はいりません」

提督「お、それは助かる。そうだ、指輪は貰ったけど書類は貰って無いぞ?」

大淀「ああ、書類は必要ないです。渡しても意味ないですから」

提督「なんで?」

大淀「皆さん……燃やしちゃうんですよ……」(遠い目)

提督「(聞かなかった事にしよう)」


―鎮守府―

提督「疲れたー」ドサ

榛名「おかえりなさい提督。どうぞ、お茶です」コト

提督「お、ありがとう。そういえば今日は秘書艦榛名だったっけな、やっぱり気が利く奴が秘書艦だと嬉しいわ」

榛名「榛名には勿体無いお言葉です」


提督「しっかし大本営もまた面倒くさい事考えたなぁ」ズズズ

榛名「きっと何か深い考えがあったんですよ。指輪は貰ってきたんですか?」

提督「ああ、取り敢えず持ってろって言われたから胸ポケットに入れてる」

榛名「大変ですねぇ」

提督「だってこのルールってどう見てもハーレム鎮守府の為のルールじゃん?俺には関係無いし」


榛名「そんな事はありませんよ。提督の事を慕ってる艦娘は多いです」

提督「お世辞はいいって、皆あんまり話しかけてこないし俺は嫌われてるってわかってるよ」

提督「なのに俺が一方的に選ぶのもあれだし一週間経ったらずっと引き出しにでも眠っててもらうよ」


榛名「でも榛名は最高練度ですし提督の事が好きですよ?」

提督「本当かー?」

榛名「あくまで上司として、ですけどね」フフ

提督「だよなぁ」ハハハ

榛名「ですよねぇ」フフフ


ウウウーーーウウウーーー


提督「ん、もしかしてこれが始まりのサイレ……」

榛名「貰ったああああ!」ズドン!

提督「ぬおっ!?」サッ


榛名「外しましたか」チッ

提督「榛……名……?」

提督「(さっきまで俺が座っていた場所の胸の位置に大きな穴が空いてる……)」

榛名「私の渾身の一撃を避けるとは流石です提督」

提督「一体どうしたんだ?」

榛名「私はただ提督の胸ポケットにある指輪が欲しいだけです」

提督「胸ポケット……?」

提督「」ハッ

提督「指輪か」


榛名「ええ、榛名はそれが欲しくて欲しくてしょうがないんです。この日をどれだけ待った事か」

提督「お、落ち着け榛名。なんで急に」

榛名「さ、提督、指輪をください。提督は優しい方ですから他の艦娘を傷つけないようにする為に一週間後にこっそり榛名に渡すつもりだったんでしょう?」

榛名「でもいいんです。一週間も待つ必要なんてありません、今ください」ジリジリ

提督「(だめだ、全く俺の話しを聞いてない)」ジリジリ


榛名「さあ……さあ!」ジリジリ

提督「(だめだ、殺られる!)」

ブロロロロロ

提督「ん、この音は?」

ガシャアアアアアン

提督「なんだ!?窓が割れて艦載機が!?」

榛名「思ったより来るのが速かったですね」チッ

加賀「勝手な真似はやめてもらえるかしら?」シュタ

提督「か、加賀!?何故窓から!?」


榛名「やはりまずは邪魔者から始末しなければいけませんね」ゴゴゴゴ

加賀「卑しい女狐ね。抜け駆けはさせないわ」ゴゴゴゴ

榛名「はあああああああ!」ダッ

加賀「はあああああああ!」ダッ

提督「や、やめろおおおお!」


ウウウーーーウウウーーー


榛名「」ピタッ

加賀「」ピタッ

提督「へ?」


榛名「もう、駄目じゃないですか加賀さん、窓から入ってくるなんて」

加賀「ごめんなさい、扉と間違えてしまったわ」

榛名「おっちょこちょいですねぇ」

提督「……え?」

榛名「この窓ガラス高いんですよ?」

加賀「そこの椅子も同じ位高いはずよ」

榛名「それもそうでした。榛名は人の事言えませんね」フフフ

加賀「誰にでも間違いはあるわ」フフフ

加賀「じゃあ窓ガラスの片付けをしないと」

榛名「あ、榛名も手伝います」

加賀「悪いわね」

榛名「提督はそこのソファで横になっててください」

提督「あ、ああ」

加賀「どうしたの、顔色が悪いけど?」

提督「い、いや。なんでもない」

提督「(わかった、これは夢だ)」

提督「ちょっと……顔洗ってくる……」

榛名「お気をつけて」

加賀「行ってらっしゃい」

一旦ここまで。


提督「起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ!」バシャバシャバシャバシャバシャ

提督「……」ハァハァ

提督「一体さっきのはなんだったんだ」

提督「榛名が急におかしくなって、窓から加賀がやってきて……」

提督「まさか、二人共俺とケッコンカッコカリする為に?」

提督「いやいや、そんな事ある訳ない、惑わされるな!」ブンブン

提督「さっきのは夢だ、気のせいだ。きっと疲れてるんだよ」

提督「そうだ、気晴らしになんか食べよう」


―食堂―

提督「ふぅ、食った食った。満足満足」

提督「やっぱ腹いっぱいになると安心するな。これでまた仕事ができる」

夕立「あ、提督さんっぽい」

時雨「こんにちは提督」

提督「よ、相変わらず仲いいな」

時雨「まあね」

夕立「うん!」


提督「二人でこれからご飯か?」

時雨「うん、少し遅めの昼食かな」

夕立「提督はもう食べ終わったっぽい?」

提督「ああ、もう帰る所だ」

夕立「じゃあ私達と一緒に……」

時雨「夕立、それ以上は駄目だよ」ボソッ

夕立「いや、なんでもないっぽい。じゃあね提督」

時雨「じゃあね」

提督「あ、ああ」

提督「(事務的な挨拶をしてすぐ終わりか……やっぱ俺は好かれて無いな)」

提督「じゃあそろそろ出るか」ガタッ


ウウウーーーウウウーーー


提督「え?」

時雨「じゃあね夕立!」ガッ

提督「足払い!?」

夕立「甘いっぽい!」ピョン

提督「ジャンプして避けた!?」

時雨「くっ!読まれてたのか」

夕立「時雨の考えはお見通しっぽい!」

時雨「こうなったら君を沈めてでも提督の指輪を手に入れるさ!」チャキ

夕立「いいわ、楽しいパーティを始めましょ!」チャキ


提督「」ポカーン

ドドドドド

提督「」ハッ!

提督「とりあえず逃げるか!」ダッ

時雨「あ!待って提督!」ダッ

夕立「どこ行くっぽい!」ダッ


提督「一体……どうなってるんだ……」ダダダダダ

提督「時雨と夕立は凄く仲が良かったのに……」ダダダダダ


―昨日までの二人―


時雨「はい夕立、あーん」

夕立「ぽい!」アーン

夕立「」パクッ

夕立「うーん、やっぱり時雨の作った料理はとっても美味しいっぽい!」モグモグ

時雨「喜んでもらえてうれしいよ」

夕立「時雨は最高のお嫁さんになれるっぽい!」

時雨「そんな、照れるな」カァァ

時雨「あ、夕立、頬にご飯粒がついてるよ。取ってあげる」スッ

夕立「えへへ」テレテレ



提督「なのに今は……」チラッ

―現在の二人―

時雨「どけるんだ夕立、君は鎮守府の皆にぽいぽい言ってキャラ付けに勤しんでればいいんだ!」ダダダダダ

夕立「時雨こそ部屋の隅で体育座りしながら本でも読んでればいいっぽい!」ダダダダダ

提督「なんで二人で罵倒し合ってるんだ……」ダダダダダ

時雨「やっぱり料理に毒を仕込んでおくべきだったね!きっと君は喜んで食べただろう!」ドドドド

夕立「正直料理は普通だったっぽい!お世辞位わかって欲しいっぽい!」サッサッ

提督「やめてくれええええええええ!」


提督「待て、なんでお前らそんなに指輪が欲しいんだ!」

夕立「そんなの提督さんが好きだからに決まってるっぽい!ケッコンしたいからに決まってるっぽい!」

時雨「そう、指輪を嵌めさえすればいいんだ。そうすれば絶対ケッコンできるんだ!」

提督「俺の意思は!?」

時雨夕立「「無い(っぽい)!」」



ウウウーーーウウウーーー


時雨「」ピタッ

夕立「」ピタッ

提督「終わった……のか?」ハァハァ

時雨「夕立、傷だらけだよ、大丈夫かい!?すぐに入渠しなきゃ!」

提督「……」

夕立「時雨こそ肘や膝から血が出てるっぽい!大変っぽい!すぐ入渠しなきゃ!」

提督「……」

時雨「よし、じゃあ二人で行こうか」

夕立「それがいいっぽい」

時雨「さ、手を」スッ

夕立「ありがとう」ガシ

夕立「やっぱり夕立は時雨の事大好きっぽい」テクテク

時雨「よしてくれ、照れるよ」テクテク


提督「……」

提督「……」ガクッ

提督「もう嫌だああああああ!」

提督「さっきのもやっぱり夢じゃなかったんだ!皆指輪を欲しがってるんだ!」

提督「しかもなんであいつ等サイレン一つであんなに変われるの!?訳わかんねえよ、情緒不安定なんじゃないのか!?」

提督「待てよ、そういえばこの鎮守府最高練度に達してる奴結構いたな……」

提督「これは……もしかして一週間こんな感じか……?」

大淀『ご健闘をお祈りしています』

提督「……」

提督「最悪だああああああああ!」

ここまで。次は夜か明日になります。あんまり過度な期待はせんでくれ、気楽に読んでくれ……

一応仮酉だけつけときます。






提督「」グガーグガー


ウウウーーーウウウーーー


提督「う~ん」ムニャムニャ

「バーニングラアアアアアブ!」

ドガァン

提督「なんだ!?」ガバッ

金剛「へーイテートクー、指輪を貰いに来たネー」ザッ


提督「扉に厳重な鍵を掛けておいたんだがまさか壁ごと壊しに来るとはな……」

金剛「当然デース、テートクがいれば乗り越えられない壁なんてありまセーン!」ツカツカ

提督「越えないでぶっ壊しちゃうもんな」

金剛「さ、テートク胸ポケットの指輪を……あれ?膨らみがありまセンネ。指輪はどこデスカ?」

提督「絶対に教えん」

金剛「ははーん、さては皮膚の中に隠してマスネー?」ニコッ

提督「どうしてそうなるんだよ!?」


金剛「今すぐ取り出してあげマスからじっとしててクダサイネー」ツカツカ

提督「よせ、来るな!」

川内「夜戦キーック!」ドゴォ

金剛「ごはっ!」メリメリ

金剛「」ゴロゴロ

ドガシャアアアアアン

提督「長い間家具コインを集めてやっと買った武蔵タンスがあああああああ!」

金剛「シット!」ゴホッゴホッ

川内「夜に私を差し置いて好き勝手してもらっちゃ困るなぁ」

提督「川内!?」

川内「さ、提督。こんな野蛮な戦艦なんて無視して私とケッコンしようよ!」

提督「安心しろ、たった今お前も野蛮カテゴリーに入った」



ガヤガヤ

「ちょっとどきなさいよ!」
「どくのはあんたよ!」

ガヤガヤ

「駆逐艦はおねんねしてろ!」
「余計なお世話よ!」


提督「何故だ……遠くから声が聞こえる……しかも沢山……」


川内「早く頂戴!もう夜戦夜戦言わないからさぁ!」

提督「ちょっと待て、一旦落ち着いて……」

バシュッ

川内「!」サッ

加賀「汚い手で私の提督に触らないで」

川内「加賀」ギリッ

提督「おいこの弓艦載機になってないぞ。本物だぞ」


川内「ほんと空気の読めない奴ばっかりだよねー」チャキ

加賀「貴女が一番読めてないわ」スッ

金剛「テートクと私の仲を邪魔する者は許しまセン」チャキ

三人「「「はあああああああ!」」」


ドドドドド


提督「おい、俺の部屋で暴れるんじゃない!」

「提督、提督」ツンツン

提督「ちょっと待て、今大変なんだ!」

「ここは危険です、どうぞこちらへ」

提督「ん、それもそうだな。ありがと……」クルッ

榛名「さ、こちらです」ニヤァ

提督「ほわあああああああああ!」ジョバババ

ここまで。次は明日の昼以降になるっぽいかも?

これロリ組に襲われたらどうなるかな?


提督「うわああああん!」ダダダダダ

提督「ああああああ!」パリーン

川内「あ、提督が窓から逃げた!」

榛名「逃げられましたか。やはり強引にいくべきでしたね」チッ

加賀「ニ階から飛び降りるとは予想外ね」

金剛「テートクゥ」


二日目


提督「」グデーン

北上「どしたの提督、随分疲れてるね」

提督「ああ、ちょっとな」

提督「(結局サイレンが鳴るまで逃げきったが終わった後も怖くて一睡もできなかった)」


提督「なあ北上、お前俺の事好きか?」

北上「どしたの急に?」

提督「いや、なんとなく」

北上「んーまあ好きでもないし嫌いでも無いかなぁ」

提督「だ、だよなぁ。俺なんて艦娘に好かれるわけないよな」ハハハ

霧島「失礼します」ガチャ

提督「!」バッ

霧島「……どうしたんですか司令?急に身構えて」

提督「いや、なんでもない。ただの条件反射だ」


霧島「はあ。こちら今日の出撃の報告書になります」スッ

提督「ああ、ありがとう」

霧島「きゃっ!」ツルッ

提督「大丈夫か!」ガシッ

霧島「」ペタッ

霧島「ごめんなさい、ちょっと足を滑らせてしまって」

提督「気にするな、出撃の疲れが出たんだろ。今日はもう休め」


霧島「そうですね、お言葉に甘えて少し休んできます」

北上「」ジロリ

霧島「では私はこれで」

北上「あんまり調子に乗っちゃ駄目だよ?」ボソッ

霧島「ごめんなさい、今日の秘書艦は貴女ですものね。気をつけます」ボソッ

提督「どうした北上?」

北上「んーん、なんでもないよ」


北上「それよりさ、提督」

提督「んー?」

北上「私この前レ級倒したんだよ、凄いでしょ」

提督「そういえばそうだったな。あの時はほんと助かった、ありがとな」

北上「それでさー、ご褒美が欲しいなーって」

提督「指輪を渡せとか言うなよ?」

北上「そんなの興味無いって」

提督「そっか(良かった、北上はあいつ等とは違うのか)」ホッ


北上「この前大井っちに膝の上に座ると気持ちいいらしいって聞いたから膝の上に座らせてよ。それでいいよ」

提督「なんだ、それならいいぞ。さあこい」ポンポン

北上「はーい」トテトテ

北上「」ポスッ

北上「あーいいねぇ、痺れるねぇ」

提督「そうか?」

北上「これは駄目になるねぇ」グデーン

提督「お前は相変わらずマイペースだな。なんだか俺もまったりしてきた」

北上「提督ももっとゆっくり生きようよー」

提督「そうだなぁ、それもいいなぁ」ハハハ


ウウウーーーウウウーーー


北上「貰ったあああああ!」ビリィ!

提督「負けるかあああっ!」サッ

一旦ここまで

深海棲艦にあげちゃえばいいんじゃないだろうか


提督「(嘘だろ……?普段の北上からは想像もつかない速さだった……)」ゴクリ

北上「ふっふっふ、上着は頂いたよ」

提督「北上、お前もか」

北上「あれだけ油断させたのに避けられちゃったか、やっぱり提督はただ者じゃないねぇ」

北上「ま、でも上着は貰ったから私の勝ちだね」

提督「お前さっき指輪なんて興味無いって言ってたじゃないか」

北上「さ~。覚えて無いなぁ」

提督「くっ!」


北上「さてさて、指輪はと……」ゴソゴソ

北上「あれ?無いな……上着のどっかにあると思ったんだけど……」ゴソゴソ

提督「残念だったな北上。指輪はズボンのポケットに入れてるんだ」

北上「!?」

提督「なんでこんな事をしたんだ」

北上「そりゃあ提督の事が好きだからだよ」

提督「何故だ!?この鎮守府に俺の事が好きな艦娘なんていないはずじゃ……」


北上「それは勘違いだね。ここにいるほとんどの艦娘は提督の事が好きだよ?提督の為なら沈んでもいいって思ってる」

提督「全員に好かれてたのか俺!?しかも愛が重い!」

提督「もたもたしてたらまた皆集まってくる。逃げなければ」ハッ

提督「さらばだ!」ダッ

北上「待っ……」ピタッ

北上「……」

北上「とりあえずこの上着を部屋に持って帰ってしまっとこ」テクテク

北上「コレクションがまた増えた~」ルンルン


―食堂裏―

提督「ここまでくれば大丈夫だろ」ハァハァ

提督「流石に食堂裏に隠れてるとは思うまい」ハァハァ

「はあああああああ!」

ドガァン

提督「!」

霧島「やはりここにいましたか司令」

提督「霧島!?何故ここにいるとわかった!」

霧島「愛の力です」

提督「愛の力!?」


霧島「さあ司令、大人しく指輪を……」

提督「こうなったら逃げるのみ!」ダッ

霧島「懲りない人ですね。ふふふ」


―倉庫裏―

提督「撒いたか……ここまで逃げれば」ハァハァ

霧島「そこですね!」

ドガァン

提督「だからなんでいちいち壁壊して来るんだよお前ら!」

霧島「無駄ですよ司令、愛の力で居場所なんてすぐにわかります」

提督「くっ!」

提督「(凄ぇ、これが愛の力か……そもそも愛の力ってなんだ?)」

提督「負けるか!」ダッ

霧島「無駄だと言っているでしょう!」ダッ


提督「来るなああああああ!」ダダダダダ

霧島「ふふふふふふ」ダダダダダ

金剛「あ、テートクー!やっと見つけたネー!」

加賀「艦載機に反応がありました」

川内「見つけたあああああ!」

提督「うわあああああん!」

提督「(いかん、このままじゃ殺られる!)」

提督「(どうすれば……ん、前方に誰か……)」

榛名「やっと見つけましたよ、て・い・と・く♪」ジャキン

提督「ほああああああ!?なんであいつ46砲フルスロットに積んでんのおおおおおおお!?」


榛名「後ろにいる蝿共が邪魔ですね。今片付けます」

提督「やめろ!今撃ったら俺まで巻き込まれ……」

榛名「ばーにんぐ、らぁーぶ!」ズドン!


ドゴォン


提督「けほっけほっ」

提督「(なんとか助かった……)」

提督「今の内に逃げないと」グググ

「こっちよ」ガシッ

提督「うおっ!?」ズルズル


モクモク


金剛「シット!また見失ってしまったネー!」

加賀「弓が……」

霧島「眼鏡がやられてしまいました」

川内「」チーン

榛名「さ、これで邪魔者は居なくなりました。はやく指輪を……あれ?提督?提督?」キョロキョロ

――――――――――――――
―――――――――――
――――――――
―――――

ここまで。次は夕方っぽいかも?

仮に160に(提督を)切ったとして、大事なナニかを誰が手にいれるかで揉めそうなんですけど

なんか段々サイレンの間隔てか、争奪戦の時間延びてきてね?最初はすぐ終わりだったのに。

>>176
提督「嘘だッ!」カナカナカナ


「ここなら安心ね」ドサッ

提督「お前は……山城じゃないか」

山城「全く、世話が焼けるんだから」

提督「」ハッ

提督「来るな!」バッ

山城「何身構えてんの?」

提督「お前も指輪を狙いに来たんだろ!」ガクガク

山城「そんな訳無いじゃない」ハァ

提督「嘘だ!皆そう言って俺に近づいてくるんだ!」


山城「これじゃあ弁解のしようがないわね、やっぱり不幸だわ……」


ウウウーーーウウウーーー


山城「丁度良かった、もう終わったんだしいいでしょ?」

提督「あ、ああ」

提督「しかしお前は本当に大丈夫なのか?」

山城「ええ、確かにケッコンしたいとは思うけど扶桑姉様を差し置いてなんてできないわ」

提督「そうか……助かった」フゥ


山城「情けないわね」

提督「そんな事言われてもな、何故かしらんが逃げても逃げても場所が特定されるんだ」

山城「え?」

山城「」ジロジロ

提督「ん、どうした?俺の顔に何か付いてるのか?」

山城「ちょっとじっとしてて」

山城「これね」スッ

提督「なんだそれ?」

山城「発信器よ。恐らく誰かに付けられたのね」バキッ

提督「え、でも心当たりなんて……」


霧島『きゃっ!』ツルッ

提督『大丈夫か?』ガシッ

提督「まさかあの時……」

山城「ばっちり心当たりあるじゃない」

提督「くそっ!何が愛の力だ!信じかけたじゃないか!」ドンッ

山城「単純すぎるわ……」

提督「山城、一つ聞いていいか?」

山城「何かしら」

提督「その、鎮守府のほとんどの艦娘が俺に好意を持ってるって本当か?」

提督「正直信じられないんだ。だって皆普段素っ気ないし、好きっていってもあくまで上司としてだって言ってたし……」

山城「呆れた、本当に何も知らないのね」ハァ


山城「私達が提督の事が好きなのは本当よ。しかも相当ね」

提督「ええ!?」

山城「でも皆が皆提督にアピールしてたら鎮守府が機能しないし提督に迷惑が掛かるじゃない」

提督「確かにな」

山城「だから全員で集まってルールを決めたのよ」

提督「お前ら勝手に何やってんの!?」

山城「秘書艦になった者以外は提督と過度に仲良くしない、提督の私物は青葉さんが販売する物以外で勝手に調達してはいけない、とか」

提督「おいちょっと待て」

山城「兎に角皆この一週間をずっと待ち続けてたのよ。サイレンが鳴ってる間は協定が無くなるから」

提督「嘘……だろ……?」

山城「それでもあんまり提督を傷つけないようにするとかの暗黙の了解があるんだけどね」

提督「いきなり榛名に殺されかけたんだけど」

山城「サイレンが鳴っても提督の睡眠を邪魔しないようにするとか」

提督「金剛とか壁ぶっ壊して来たんだけど」

山城「まあ他にも色々あるわ」

提督「その暗黙の了解守ってる奴いるのか?」


提督「じゃああれか?今まで皆事務的な用事以外あんまり声かけて来なかったのは俺が嫌いなんじゃなくてお互い牽制し合ってたって事か?」

山城「そうね」

提督「じゃあ出撃してない艦娘がいきなりボロボロになってたりしたのは?」

山城「協定を破った者には厳しい罰を与えられるわ」

提督「なんだそれ!?なんてこった……」ガクッ

提督「確かに普段素っ気ないのに秘書艦になったら急にくっついてきたり、ご飯がいつも量多かったり、たまにどうでもいい私物が無くなったりしたけど……」

提督「そういう事だったのか……」

山城「良かったじゃない、念願のハーレムよ」

提督「良くねぇよ!裏でそんな殺伐とした世界が広がってるとは思わなかったよ!俺が望んだハーレムは皆で仲良くイチャイチャだよ!」

山城「そんなの夢物語よ」

提督「ちくしょおおおおおおお!」ダンダン


山城「ただ勘違いして欲しくないのは皆が仲悪い訳じゃないってこと」

提督「そうなの?」グスッ

山城「そう、本当は皆仲良いし好んで傷つけ合ったりしないわ」

山城「ただ……」

提督「ただ?」

山城「提督が絡むと我を忘れるだけよ」

提督「最悪じゃねえかよおおおおおおおお!」

山城「あ、そろそろ時間ね」

提督「どうした?」

山城「これ以上二人でいると協定に引っかかってしまうわ」

提督「」

山城「じゃあそろそろ失礼するわ、じゃあね」

提督「あ、山城!」

山城「何?」

提督「ありがとな、助けてくれて。山城がいなかったた駄目だったわ」

山城「べ、別に提督が余りにも情けなかったから見かねただけだしっ!」カァァ

山城「じゃあねっ!」スッ

提督「ああ」


提督「しかしまさか全員に好かれてるとは思わなかったな」

提督「これからもっと本気で来るだろう」

提督「提督としてやるべき事は決まってる」

提督「俺は全力であいつらの愛を受け止める!」キリッ


三日目


扉『』コンコン

曙「失礼するわクソ提督、今日の秘書艦の曙よ」ガチャ

曙「今日はクソ提督の為に出来る限りの事はしてあげるから遠慮なく言いなさい!」

曙「だからその……後でご褒美が欲しいなって……」カァァ

曙「ってあれ、まだ来てないのかしら?」キョロキョロ

曙「ん、よく見たら机に何かあるわね。置き手紙かしら、なになに……」

『旅に出ます
 探さないでください 
         提督より』

曙「……」プルプル

曙「あんのクソ提督ううううううう!」ビリビリィ!

ここまで。

皆の愛を受け止める言ってたのに逃げてるやんww


―吹雪の部屋―


吹雪「どうぞ司令官、お茶です」コト

提督「ありがとう」

吹雪「それにしても驚きましたよ、いきなり来て匿ってくれだなんて」

提督「色々あってな、無理を言ってすまない」ズズズ

吹雪「いえいえ、司令官の頼みですから!」

提督「ありがとう」

提督「(最高練度の艦が俺を狙ってるならその逆をつけばいい)」

提督「(つまり最高練度に達してない艦娘は味方という訳だ!)」

提督「(後は残りの日にちをこうやって過ごせば完璧だ。ここなら流石にバレないだろ)」


吹雪「でも司令官、執務とかはいいんですか?」

提督「まあなんとかなるだろ。今はのんびりしたいんだ」ズズズ

吹雪「そうですか。ずっと頑張ってきましたもんね、少し位休んでも大丈夫だと思いますよ」

提督「だよな。あ、お茶おかわりいい?」

吹雪「はい!では今新しい湯呑を持ってきます」

提督「え?いや、これに追加してくれればいいんだが」

吹雪「新しい湯呑を持ってきます!」

提督「?そ、そうか。じゃあ頼むよ」

吹雪「その湯呑は私が貰っておきますね!」

提督「わかった、はい」

吹雪「ありがとうございます!」

提督「(なんでお礼言ってるんだ?)」


提督「ああ、和むなぁ」ズズズ

吹雪「そうですねぇ」ズズズ

提督「なんていうか実家にいるような安心感だな」

吹雪「司令官がいいならずっとここにいてもいいんですよ?」

提督「でもずっと一緒にいたら協定とかいうのに引っかかるんじゃないのか?」


吹雪「私達からのアプローチは禁止ですけど司令官からなら問題ありません」

提督「よくわからんな。ま、でもずっといる訳にもいかないから2、3日後には出るよ」

吹雪「そうですか、ではそれまでゆっくりしいてってくださいね」

提督「ああ」


ウウウーーーウウウーーー


提督「!」

提督「」チラッ

吹雪「どうしたんですか?司令官」

提督「い、いや、なんでもない」

提督「(サイレンで襲ってこない……ここが天国か)」


提督「吹雪お前指輪はいいのか?」

吹雪「何言ってるんですか司令官、私はまだ最高練度に達してないですよ。もらっても嵌める事ができません」

提督「そ、それもそうか」ハハ

提督「ありがとう神様……」ズズズ

吹雪「おかしな司令官ですね」フフフ


提督「幸せだ」ズズズ

吹雪「」スクッ

提督「もうサイレンに怯えなくていいんだ、俺は自由なんだ」ズズズ

吹雪「」スタスタ

窓『』ガラッ

吹雪「皆さーん、司令官はここに居ますよー!」

提督「」ブバッ


提督「吹雪ぃ!?」

吹雪「ごめんなさい司令官」

提督「どうしてこんな事を!」

吹雪「それは……」

青葉「どもどもー、青葉でーす!」ザッ

提督「くっ、もう集まって来たか!」ダッ

青葉「追いかけますよー!」ダッ

吹雪「青葉さん!ちょっと待ってください!」

青葉「なんですか?」ピタッ

吹雪「情報提供……しましたよ?」


青葉「そうでした、貢献ありがとうございます!」

青葉「ちょっと待ってくださいね」ゴソゴソ

青葉「どうぞ、今回の貢献報酬、提督の等身大抱き枕カバーです。艦娘を代表して青葉が贈ります」

吹雪「やったぁ!ずっと欲しかったんです!」ピョンピョン

青葉「今後もよろしくお願いしますね」ダッ

吹雪「まっかせてください!」

ここまで。明日には終わらせようと思います(できれば)

余所の鎮守府はダメだろ、ルールを知ってたら危なすぎてダメって断られるぞ、艦娘達が絶対に来れない所……あるか?


提督「最高練度に達してない艦娘も駄目か……」

提督「じゃあ一体どうすればいいんだよ……」

提督「よその鎮守府に……いや、あいつ等はきっと追ってくるだろうから大変な事になる」

提督「待てよ、他の鎮守府に応援を求めればいいのかもしれん」

提督「仲の良い同僚が一人いたな、あいつなら応援を求めれば対応してくれるはずだ!」


―司令室―


提督「」プルルル

同僚提督『はぁはぁ……も、もしもし』ガチャ

提督「よお同僚、久し振りだな!」

同僚提督『おお、その声は提督か!久し振りだな!』

提督「急で悪いけど実はちょっと頼みが……」

同僚『丁度よかった!お前の鎮守府にいる艦娘を応援に寄越してくれ!今困ってるんだ!』

提督「え?」


同僚提督『はっ!?あれは赤城の艦載機!やめろっ!ぐわああああ!』

提督「……」

同僚提督『榛名!それは人に向けていい物じゃない!大井よ落ち着け、部屋で酸素魚雷を撃つな!頼む、指輪はやるから命だけは助けてくれえええええ!』

同僚提督『』ブツッ

提督「」ツーツー

提督「(聞かなかった事にしよう……)」

金剛「テートクゥー、どこデスカー?」ズドンズドン

提督「仕方ない、逃げるかっ!」ダッ


提督「そうだ、間宮さんの所に行こう!あそこならあいつ等も壊したりしないだろ!俺って天才!」ダダダダダ

―食事処間宮―

提督「よし、ここなら……ん?扉に張り紙が」


『臨時休業(一週間)
 提督は絶対に来ないでください』


提督「ほあああああああ!?」


ブロロロ


提督「あれは加賀の艦載機!まずい、逃げなければ!」ダッ



ウウウーーーウウウーーー


提督「」ハァハァ

提督「なんとか……逃げ切った……」ハァハァ

提督「(おかしい……サイレンの始まりと終わりまでの時間が明らかに長くなってる)」

提督「(段々長くなっていくのかよ、くそったれ!)」

提督「(しかし流石に疲れた、ここ最近寝れてないからか。どこかで休まなければ……)」

提督「(仕方ない、あそこの木陰で休もう)」

提督「」ドサッ

提督「」グー


19「!あれは……」

19「」テクテク

提督「」グー

19「やっぱり提督なのね!」

19「起きるのね!そんな所で寝ちゃ風邪引くのね!」ユサユサ

提督「」グガー

19「完全に寝てるのね……」

19「……!」

19「19、いい事思いついちゃったのね!」


19「」キョロキョロ

19「誰もいない……」

19「むふふ、今の内に指輪を奪っちゃうのね……」ゴソゴソ

19「サイレンとか関係無いのね、嵌めちゃえばこっちのものなのね」ゴソゴソ

19「あったのね!」

19「この19をオリョクルだけで最高練度にした提督が悪いのね、罰としてケッコンしてもらうの」

19「」パカッ

19「後はこれを嵌めれば……」ソロー


憲兵「そこまでだ!」

19「」ビクッ

提督「」ハッ

憲兵「それはルール違反だ、伊19よ!」

19「こ、これは違うのね!」アセアセ

憲兵「言い訳は無用だ!」ガシッ

19「許してほしいのね!ちょっとした出来心なのね!」

憲兵「どこの鎮守府でも貴様のような不届き者が必ず出るんだ!大本営はそんなに甘くないぞ!」

19「うう……」

憲兵「さあ来い!この一週間が終わるまで牢獄行きだ!」

19「ごめんなさいなのねー!」ズルズル

提督「……」

提督「(大本営何者だよ……)」

ここまで。次は9時頃投下します。


提督「(そうか……やっとわかった……)」

提督「(安全な場所なんてどこにも無かったんだ)」

提督「(俺は……鎮守府という名のサファリパークに放り込まれた一匹の鹿だったんだ……)」

提督「(もういっそ深海棲艦に助けを求めようかな……)」

提督「(いや、それはそれで危ない。結局俺は逃げ続けるしかないんだ)」

提督「(だがな……俺にだって意地がある……!)」

提督「(やってやる!鹿の本気を見せてやる!)」キリッ



それから俺とこの鎮守府にいる艦娘全員との戦いが始まった


日に日に激しさを増していく艦娘達





川内「どこー、提督ー!」

那珂「那珂ちゃんのステージ使うスポットライト全部持ってきて!」

ヘリコプター「」バラバラ

霧島「私の計算だと……」ブツブツ

時雨「駆逐艦はね、夜戦は得意なんだよ?」ユラァ

曙「私の秘書艦の日に居なくなるなんて許せない……!」コシューコシュー

夕立「ぽい~ぽい~」



提督(ドラム缶の中)「」ブルブル



心を惑わす甘い誘惑



愛宕「提督、ちょっと来てー」

提督「絶対に行かん!」

愛宕「あら残念、ブラのホック外れちゃったからつけ直してもらおうと思ったんだけどな~?」

提督「」ピクッ

提督「そ、その手には食わんぞ愛宕よ」ユラユラ

愛宕「あらあら、身体は正直よー。さあもっと近くにきて?」

提督「あう……」ユラユラ

高雄「破廉恥は許しません!」ドドドドド

提督「うわっ!」

提督「俺は一体何を……」ハッ

提督「うわあああああ!」ダッ



信じていた者の裏切り


比叡「司令官!」

提督「来るなっ!指輪はやらん!」バッ

比叡「何言ってるんですか!私は金剛お姉様以外には興味無いですよ!」

提督「(そうか、こいつも山城と同じか)」

提督「良かった……」ホッ

比叡「それよりこっちにいい隠れ家があります、ついて来てください!」ダッ

提督「わかった」ダッ

比叡「こっちです、この扉の先です!」

提督「おうっ!」ガチャ

金剛「へーイテートクゥー、待ってたネー!」ニコッ

提督「嘘……だろ……?」

比叡「金剛お姉様の幸せが私の幸せですよ、司令」

提督「騙されたあああああ!」



艦娘同士の結束


皐月「ぼく、司令官の指輪欲しいなー」ウルウル

文月「あたしも欲しいなー」ウルウル

提督「やめろぉ!そんな目で見るなぁ!」

皐月「もしくれたらぼく、司令官の言う事なんでも聞いちゃおっかなー?」ウルウル

文月「あたしも聞いちゃおっかなー?」ウルウル

提督「(最高だ……)」

皐月「そうそう、こっちこっち」

提督「ああ……」フラフラ

暁「ちょっと何よ、司令官はその子達がいいの?」

提督「あ、暁!?」

雷「しれーかんっ。私に指輪くれたら好きなだけ甘えてもいいのよ?」

提督「な、なんだって……!」ゴクリ

雷「さ、こっちよ!」

提督「ああ……」フラフラ

皐月「司令官はぼくの事が嫌いなの?」ウルウル

文月「嫌いなの?」ウルウル

提督「!」

暁「わ、私は司令官が来なくても平気だしっ!」グスッ

提督「!」

雷「こっちよ?しれーかんっ!」パァー

提督「!」

提督「ああ……ああ……」オロオロ

提督「ああああああああ!」ダッ

雷「あっ!どこ行くの司令官!」

皐月「脳の容量を超えちゃったかぁ」



時には誘惑に負けてしまう時もあった


提督「腹……減った……」ギュルル

瑞鳳「提督、瑞鳳の卵焼き……食べりゅ?」

提督「食べりゅううううううう!」バッ

提督「」ハムハム

瑞鳳「どう?美味しい?」

提督「美味しいいいいい!」

瑞鳳「つーかまーえた♪」

提督「」ハッ

提督「周りが艦載機に埋め尽くされてる……」

瑞鳳「逃さないんだから」スッ

提督「ほわあああああああ!」


ドドドドド




そして……



七日目

―天井裏―

提督「」スヤスヤ

カサッ

提督「!」ハッ

提督「何奴!」シュッ

ネズミ「チュウ!」ザシュ

提督「なんだ、ネズミか……」

提督「このサバイバルナイフの切れ味も悪くなってきたな、変え時か」

提督「それにそろそろここもバレるかもしれん。移動しよう」スッ

提督「やっと……最終日か……」

ここまで。次は昼頃

pixivで指輪を海に落としたらヲ級ちゃんが嵌めてしまってケッコンしちゃったってのがあったな。

>>281
??「ホウホウ」

??「ソレハイイ事ヲ聞イタ」

??「さいれんガナッタラ全艦載機発進ダ」

そろそろ投下しようと思います。これがラストになります。

一応雑談云々ですがスレの雰囲気が鎮守府のように殺伐とするのは嫌なので禁止とさせて頂きます。すみません


扉『』キィ

明石「いらっしゃいませ」

提督「装備を買いに来た、いつものを」

明石「はいはい、ちょっと待っててくださいね」

明石「はいどうぞ、散弾銃から手榴弾まで揃えてあります」ゴト

提督「これと、これと、このアーマーを頼む」

明石「毎度ありがとうございます!」


提督「いつもすまないな」

明石「いいんですよ、お客さんに敵も味方もないですからね」

提督「じゃあ俺は失礼するよ」

明石「ちょっと待ってください」

提督「なんだ?」

明石「……どうしてそこまでして頑張るんですか?」

提督「……」


明石「だってその気になれば誰でもいいから指輪を渡す事だってできたじゃないですか」

明石「そこまでして頑張る意味がわかりません」

提督「意味、か」フッ

提督「あいつ等はこんな俺に真っ直ぐ好意を伝えてくれてる。サイレンが鳴ってる間だけだけど全力でぶつかってきてくれる」

提督「だから俺もそれに応えなくちゃいけないんだ。それが俺の役目だ」キリッ


明石「本音は?」

提督「ケッコンしたらハーレムの夢が消える」

明石「中身は変わってなくて安心しました」

提督「ま、でもあいつ等の想いに応えたいってのは本当だけどな」

明石「わかってますよ、頑張ってくださいね」

提督「ああ」キィ



ウウウーーーウウウーーー


提督「遂に来たか、恐らくこれが最後のサイレンだろうな」

提督「何が何でも今日一日頑張ってみせる!」ジャキ

ブロロロ

提督「来たか」

加賀「見つけました」ザッ

提督「さあかかってこい!」

加賀「いい覚悟です」ゴゴゴゴ

提督「やっぱ無理!」ダッ

加賀「逃がしません!」ダッ


提督「来るなああ!」ババババ

加賀「そんな物効きません」キンキン

「じゃあこれならどうですか?」


ドゴォン


加賀「!」サッ

提督「がはっ!」

榛名「初日とは逆ですね」フフフ

加賀「また貴女なの」

榛名「今度はこの前のようにはいきませんよ。私はこの日の為にスロットを自力で増やし46砲をフィット砲にできるよう鍛錬してきましたから」

提督「それ鍛錬でどうにかなるの!?」

加賀「私も本気を出すしかなさそうね」スッ

提督「弓をもう一つ出しただと?」

加賀「秘技、ニ張撃ち」スッ

加賀「これで搭載数ニ倍よ」

提督「んな馬鹿な!?」

榛名「提督の指輪を手に入れるのは……」

加賀「私です」


榛名加賀「「はあああああああ!」」


ドドドドド


提督「なんて戦いだ……」

「隙ありっ!」

提督「なっ!」グイッ

島風「提督は頂いたよっ!」

提督「あばばばばばば!離してくれえええええ!」ズザザザザザ

川内「甘いよ!」ブロロロ

島風「おうっ!?」

提督「川内!?なんでバイクに乗ってんだよ!?」

川内「この日の為に練習したんだよねー!」

提督「お前ら揃いも揃って何やってんだあああああ!」ズザザザザザ


島風「くっ!」キキッ

島風「提督は渡さないよっ!」

川内「こっちの台詞だね」

提督「うう……」ボロボロ

「ちょっと待ちなさい」


ゴゴゴゴ


川内「!」

島風「!」

提督「(なんだこの殺気は……今までとは比べ物にならない!)」

大井「そこのゴミみたいになってる人を渡してもらえるかしら?」ザッ

川内「クレイジー……サイコレズ!」キッ


島風「嫌、渡さないよ!」

大井「そう、なら自分で取りに行くわ」スタスタ

川内「そうはさせ……!」

川内「(う、動けない!)」

島風「(なんで……足が……すくんで……)」

提督「あばばばばば!」ガクガク

大井「私という者がいながら他の艦娘とイチャイチャイチャイチャ……万死に値するわ!」クワッ

提督「ほわああああああああ!」ジョバババ


金剛「stop!」

大井「」ピク

金剛「それ以上は許しまセンヨ?」

大井「部外者は黙っててもらえる?」ギロリ

金剛「それはできない相談デース!」チャキ

大井「いいわ、貴女から沈めてあげる」チャキ

川内「勝手に話を進めないでよね」チャキ

島風「私だって負けないもん!」チャキ


「「「「はあああああああ!」」」」


ドドドドド


提督「」ポカーン

提督「」ハッ

提督「どこか逃げる場所は……」キョロキョロ


北上「五連装酸素魚雷ー!」

チュドーン

愛宕「ぱんぱかぱーん!」

ズドーン

天龍「馬鹿な!なんで俺の渾身の一撃か効かないんだよ!」

霧島「肉弾戦に持ち込めるよう全スロットに増設バジル積みました」クイッ



提督「……」

提督「逃げ場が無いだとっ!」

提督「いや、空ならどうだ!」チラッ


艦載機「」ブロロロ

艦載機「」ババババ


瑞鶴「軽空母のくせにしぶといわね!」

瑞鳳「そっちこそ胸部装甲は私と大して変わらないくせに!」


艦載機(ニ分の一スケール)「」ブロロロ


瑞鶴「なにあれ!?」

瑞鳳「嘘ぉ!?」

鳳翔「焦らなくても皆纏めて撃ち落としてあげますよ」フフフ






提督「……」

提督「終わった、今日が俺の命日か……」



ズズズズズズ


提督「ん?なんだこの地響きは?」

大和「戦艦大和、推して参ります!」

提督「お前は来るなあああああ!」

大和「本当の46砲の威力、見せてあげましょう!」ジャキン

提督「やめろ!鎮守府がああああ!」

大和「はあああああああ!」ズドン!



ドゴォン




パラパラ……


提督「ごはっ!」ドサッ

提督「うう……」ズキズキ

提督「(いかん、意識が……)」

提督「(そもそも……なんでこんな目にあってるんだっけ……)」

提督「(そうだ、全部この指輪のせいだ……)」

提督「(もうハーレムなんていいや、誰かにあげよう……)」

提督「誰……か……」

「はいなのです」シュタ

提督「これ……やる……よ……」スッ

「本当ですか!」

提督「はや……く……」

「ありがとうなのです!」

提督「(駄目だ……もう意識が……)」ガクッ


――――――――――
――――――
―――


提督「やめろ大和!」ガバッ

提督「あれ、ここは?」キョロキョロ

榛名「あ、お目覚めですか?」

提督「榛名……」

榛名「ここは提督のお部屋ですよ」

提督「そうか……」

提督「そうだ、争奪戦はどうなった!?」ハッ

榛名「何を言ってるんですか提督、もう終わったじゃないですか」

提督「そうか、サイレンが鳴ったのか」


榛名「違いますよ、提督が指輪をあげたから終わったんですよ」

提督「え?」

榛名「電ちゃんにあげてたじゃないですか」

提督「嘘……だろ……」

榛名「これで正妻は決まりました。全力でやって負けたのですから悔いはありません、それは皆同じ気持ちです」

提督「榛名……」

榛名「では私はこれで」スッ

提督「……」

榛名「あ、でもですね」

提督「ん?」

榛名「正妻は確かに決まってしまいましたが……」

榛名「愛人が欲しい時はいつでも言ってくださいね?」ニコッ

提督「それって……」

榛名「では」スッ


提督「……」

提督「……電」

電「はいなのです」シュタ

提督「俺、お前とケッコンカッコカリしたのか?」

電「はい!電は今最高に幸せなのです!」キラッ

提督「そうか……まあいいか、よく考えたらお前とは一番長い付き合いだしな」

電「なにせ初期艦ですから!」エッヘン

提督「これからよろしくな」

電「はいなのです!」ニコッ


電「ところでこれからどうしますか?この一週間で色々仕事が溜まってるのですが」

提督「そうだな……とりあえず」





























提督「大淀さんに謝ってくるよ」

終わり。艦娘は皆一途可愛いという事が言いたかっただけのss

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過去作の酉を使わないのは本酉で書いてる物があるのと酉で検索して作品に先入観を持たせないようにするためです、ご了承ください。

またいつか息抜きに何かを書くかもしれませんがその時はよろしくお願いします。個人的に忍者電は気に入っています。

乙です。
電のシュタで一瞬思ったがあなただったか、面白かったです。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年11月29日 (日) 01:49:49   ID: -ZPdf94D

おもろいwww
期待しかない

2 :  SS好きの774さん   2015年11月29日 (日) 15:54:47   ID: yew9xvBL

ひど

3 :  SS好きの774さん   2015年11月29日 (日) 22:44:10   ID: PVALfvut

やはり貴方だったか‥

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