男「貴様の能力………ッ!まさか!」(178)

20xx年、地球は今まで均衡を保ってきた磁場が逆転、簡単に言うとn極がs極に、s極がn極になってしまった。
その影響により地球に存在する電子機器は全て動かなくなり、今まで築いてきた科学の歴史は一瞬にして原始時代へと戻ってしまった。
磁場が反転した影響か、地球には今まで防がれていた筈の宇宙からの有害なゴミ、主に太陽からの強力な紫外線やその他諸々が降り注ぎ、人口は全盛期の半分にまで減ってしまった。

しかし、その人の中には有害な汚染に抗体を持っている特殊な人もいるようで、その人達が率先して事態を鎮静化しようと動いているのである。

そして磁場が反転した影響、それにより人間は今まで不可能だと言われてきた魔法モドキの特殊な能力が使えるようになった。

という感じで頼む

とんでも設定だけど

近い未来におきても不思議じゃないみたいよ

こういうのワクワクするwwww

誰か恥ずかしいぐらいの厨二全開でお願いします!



モヒカン「ヒャッハー!」

ザコ1「おらおらー!」

ザコ2「この村は俺達が占領したぜえ!」

モヒカン「女もってこ~い!」

村人1「ヒィ…あいつは最近あちこちで暴れ回ってるモヒカンだ!?」

村人2「俺も知ってるぞ!なんでも口から炎を吐く化け物だって…」

?「何?そいつは楽しめそうじゃないか」

村人1「おい兄ちゃん!あぶねえぞ!?」

村人3「逆らったら燃やされちまうぞ!!」

?「ふっ…俺を甘く見ないことだな」

誰も書かんのか

?「おい」

モヒカン「あぁ~?何だてめぇ?俺様が誰かわかってんのか?」

?「悪い、興味ないな。それより早く帰ってくれないか、迷惑なん…」

モヒカン「うるせぇ!!」ボオオオオ(炎吐いてる)

モヒカン「へへっ!あぁ?どうしたぁ?もう一度言ってくれよ、聞こえなかったからよ!あ、もう灰になっちまってたか!」

コオオオオ

?「そうか、それは悪かった。早くここから出ていってくれないか、迷惑なんだ」


モヒカン「!?あれ…?なんで?確かに燃やした…」

モヒカン「て、てめぇ!一体何者だぁ!」

男「俺か、俺の名は男だ。この村での鎮静活動を取り仕切っている。お前と同じ能力者ってことになるのかな」

モヒカン「へん、能力者なら説明がつくなぁ!」


ザコ「マズイっすよモヒカンさん…。コイツヤバい臭いがするっすよ!マジリーダーに知らせに行きましょうよ!」

モヒカン「うるせえ!お前一人で行ってこい!俺が潰してやる!おい!お前の能力を言え!」


男「言えって言われてもな、説明しずらいんだよコレ」


ズオオオオオン…


モヒカン「あ…れ?お前、分身ができるのか!」


男「そうか、お前にはそう『見える』のか。じゃあ、そういうことだよ」

男「んーと、じゃあこれでどうだ」

ズオオオオオン


モヒカン「え…?え!何だ、俺の体が浮いて、えっ!体が…曲がって、あ!え!あああああああああああ!!!」

モヒカン「」


男「わかってもらえたかな、あー返事できないか」


ザコ「モヒカンさん!連れてきました……モヒカンさん!どうしたんですか、死じゃったんですか!」

モヒカン「」ピクピク


男「死んでないから心配するな」


?「なるほどなるほど、ザコから聞いた話は本当だったようですね。ザコ、モヒカンを連れて引き上げなさい」

ザコ「了解です!モヒカンさん、引きずりますけど我慢してくださいね!」

モヒカン「」ズルズル…

男「さて、お前さんがリーダーだよな。部下に引き上げるように頼んでくれよ、迷惑だ」

リーダー「自己紹介も無しですか。まあいいでしょう。引き上げる件ですが、そうもいきません。この地域は汚染が比較的進んでいません。拠点を持つには絶好の位置なんです」

男「拠点なんて地下に構えればいいだろ。汚染に抗体の無い人達は皆穴ぐらで暮らしてるんだ、ここは穴ぐらで暮らしている人も徐々に汚染に慣れるために必要な場所なんだ」

リーダー「それは私の所も同じです、今も汚染に苦しむ仲間が沢山いる。譲らないと言うのなら…!」

ヒュン!バキッ!

男「ぐあっ!何だお前、瞬間移動かソレは」

リーダー「瞬間移動…、まあそんなところです」

男「移動系の能力って体の負担が馬鹿にならないんだ。なら何度も使えないだろ」


リーダー「それはどうでしょう。ひょっとすると、物凄く訓練とかをしてるかもしれません」

男「まあいいさ、今からお前を殴りに行くけど、いいか?」

リーダー「どうぞお好きに」

男「そうかい、なら…!」


男は一瞬にして相手との距離を詰め、殴りかかる
やはりと言ったように、リーダーは瞬間移動により男との距離を置く

男はそれに怯まず、再度相手に殴りかかる

リーダーは顔を少し歪ませ、またしても男との距離をとる

男「へっ、どうしたよ。疲れたか?」

リーダー「ええ、少し小洒落れたことをしようとすると流石に少し」

リーダーがそう言うと男は背後から誰かに蹴飛ばされる

男はすぐさま受け身をとり後ろを振り返るが誰もいない

となると蹴った相手はリーダーか
いやしかし、リーダーはその場から何のアクションも起こしていない

移動系の能力とは必ず能力使用前に前動作があるのだ

リーダーを見ていたところ、何の動きも無かった

>>1まで設定考えてたら自分で書いたほうが早いよな

てことで続けて

となると今まで瞬間移動だと思っていた能力は、実は瞬間移動ではないのか
瞬間移動ではないとして、一体何の能力なのか




ダメだ、見当がつかない
こんな状態で俺が必殺の能力を使ったところで、必ず相手に当たる保障は無い

ダメなんだ、俺の能力は…同じ相手に二度は使えない…

ここは少しカマかけるか


男「よくバテないな、そこから俺の背後に移動して蹴りを加えて元の位置に戻る。並の人間じゃない」

リーダー「敵に褒められるとは、嬉しい限りですね。私には敵わないと悟って頂けましたか。しかし、本当にこの村の環境はいいですね、久しぶりに見ましたよ、自然を。ほら、こうして樹木もあれば鳥もいる」

男「自分で言うのもアレだが、俺がここに来るまではもっと酷かったんだ」

リーダー「おやおや、そうでしたか。それは素晴らしい。どうです?あまり戦闘回というのは好きではないのですよ。貴方が諦めて私の下に着くのであれば村人に危害は加えませんよ」

男「敵キャラお決まりの台詞だな。一応、返してやろう」

男「誰がお前の手下になるもんか」


リーダー「…そうですか、では一気に決めますよ」


リーダーがジリリと身構えた
木葉が落ち、鳥が飛んでいる

俺はごくりと生唾をのみ、今か今かと待つ
相手は一瞬にして距離を詰めてくる、瞬きなんてしてられない

木には鳥が止まっている

そしてその鳥が飛び立った瞬間、リーダーは距離を一瞬に詰め、俺を殴り飛ばす


男「がはっ!」

思わず尻餅をつきそうになるが、なんとか踏み留まる

男「!」


そして俺は笑みをもらした


リーダー「流石にこの程度じゃ倒れませんか。まだ余裕そうな顔をしていますしね」


男「いや、違うんだ。つい嬉しくなってしまってな」

リーダー「マゾの方でしたか、ではもう一度」
リーダーが身構える


男「なあ、おかしくねぇか」
リーダー「何がですか?」

男「移動系の能力、瞬間移動にまでなるとそりゃ凄く走ってるんだよな」

リーダー「ええ、まあ」

男「ならさあ、その目にも見えない早さで走ってよ、その勢いで殴りなんてしたらそりゃもう馬鹿みたいな威力のパンチになるのに何故この程度なんだ?何故俺は立っていられる」

リーダー「貴方の防御力が高いからでしょうか、それとも、私のパンチが弱いからでしょうか」

男「どっちでもねえよ」

リーダー「では」

男「答えはこうだ、お前は瞬間移動が能力じゃない」

リーダー「…何故そう思うのです」

男「殴る強さ…だけの理由じゃイマイチ弱いからズバリお前の能力を当ててやろう」

男「それは…」


男「時間だ」

男「時間を操る、体力の消費が少ないところから見て、俺の中の時間を止めていたってところだろ」


リーダー「もう、隠す必要はありませんか」

リーダー「そうです、それが私の能力です。でもよくその少ない情報で」


男「まだ理由があるんだ」

男「鳥がいたろ?あの飛び立った鳥、お前の能力を使った後見てみると、あの短時間ではまるで移動できない場所まで飛んでいたんだ」

男「鳥の色が印象的だったから、見間違いってのはまずない」

男「お前が能力を使った時、俺はアホらしく直立不動だったんだろうな。そして俺の目の前まで近づき、能力を解除すると同時に殴りつけたんだ」

男「止まっているのは俺の時間だけだから、鳥は何事も無く飛んでいたってことだな」

男「これで殴る威力が弱いことにも説明がつく」

リーダー「能力を見破るその観察力には参りました。しかし、それだけで私に勝てると…?」

男「ああ、勝てるさ。お前の能力がわかったことで、俺の能力はお前には防げないというのがわかった。それだけで十分すぎる収穫だ」

男「さあ、いくぞ…ここからは俺のパフォーマンスタイムだ」

ズオオオオ

リーダーは退避する姿勢をとる
男に何か動きがあればすぐさま時間を止められるように、全神経を集中させる


男「俺の能力はな、対人1対1での戦闘においては最強なんだ」

男「何故かと言うと…。ああ、言い忘れていた。この能力は発動することにより相手と全く同じ戦闘力になる。腕っ節、耐久力、持久力、全てだ」

男「まあ、これはあくまでサブの能力だ」

男「本命の能力は…」



男「相手がこの世で1番恐れている事象が具現化することに真髄を置いている」

男「恐れているってのは別に何でもいいんだ、火が怖かったり虫が怖かったり、実物が無いものでも構わない」

男のからはまるで重圧が形を持ったかのようなどす黒いオーラが滲み出ている


リーダー「…!ああ…あ」


男「そうか、お前はプレッシャーか。仲間を早く助けたい、仲間をどんどん失っていくことに重みを感じていたのか。リーダーならなおさらだな」


リーダー「…」

男「こりゃ、戦うまでもないかな」




~~~~~~~





男「落ち着いたか」

リーダー「ああ」

リーダー「今すぐ出て行きます。私は勝負に負けたんだ、敗者は去るのみです」

男「ああー、そのことなんだが」


男「村長にこのことを説明してお前のメンバー全員を村で受け入れることになった。手一杯だが、受け入れと同時に発展も進行すればなんとかなるだろうって」


男「もうプレッシャーに押されなくていいんだ。休め」

リーダー「!…しかし私は村人を殺そうともした、許されることではない!」


男「それについても村人全員わかってくれた。人口が少ない中、手を取り合うべきだと」

男「まあ、好きにすればいいさ。…おや」

男が振り返るとそこにはモヒカンやザコ達が立っていた


ザコ「リーダーさん!我々全員で謝りましょう、そして今回の無礼を償いましょう。何も返さずに立ち去るのはダメです!」


モヒカン「男さんよぉ、ホントすまねかった」ビクビク


リーダー「お前ら…」




後日、リーダー一同は村人全員に謝罪
村人は快く受け入れてくれた

~~~~~~~~~~


男「ってことがあったんだよ。はい回想終わり」


生徒1「へぇ~、先生とリーダーさんにそんなことが」

生徒2「で、で、今リーダーさんって人は?」


生徒1「え?リーダーさん知らないの?ほら、よく学校でうろうろしてる背の高い人だよ」


生徒2「うそ!?あの人がリーダーさんなの!?」


男「知らずに聞いてたのか。わざわざ授業中断して」


男「続けるぞー」

男「これは何ですか」

先生と呼ばれている男はおもむろに細長い何かを取り出す


生徒1「はい、携帯電話です」


男「正解。結構古いタイプらしいけどな、こいつが昔電気で動いてて、遠くの人と会話できたらしい」


生徒2「遠くの人と会話かー。今はとても難しいよね、特殊な人や手間をかければできるらしいけど、もっぱら伝書鳩頼りだよね遠くの人との連絡方法は」




男「よし今日は終わるか」


生徒1「相変わらずですね」


男「仕方ないだろう、生徒が2人しかいないしモチベーションが上がらないんだよ。はいお疲れ様」

リーダーが襲撃する事件から2年
リーダー一同を迎え入れた村は発展に力を入れ、村の拡張、外気に耐性が無いため、出られない人の為の地下の設備及び機能面での強化を施した

長年、村で教育をする余裕は無かったが、よく動ける人が増えた為、生活以外にも手が回るようになり
学校の開校や娯楽施設の設置、人が住める所も大幅に増やした


学校では村の人工的に子供の数も少なく、村の拡張に大勢の大人が大忙しの為、リーダーに仕事を奪われ暇になってしまった俺が先生として勉強を教えることになった

俺は今まで荒廃した環境を元に戻すため行動していたが、どうやらリーダーの方がその素質があるらしく、環境改善の指揮はリーダーがとることになった

そうなると俺はただの村の番犬
すなわち暇になるのだ






授業も終わり、学校の中庭で一人背伸びをする

男「平和とは言い難いが、今までに比べると随分マシになった」

村の大きさも昔の20倍程の大きさに
だいたいの施設や設備も整っており

もう街と呼んでもいいかもしれない

もっとも、その20倍の内の殆どが地下での事であり、地上は僅かな家、僅かな自然があるのみである

学校ももちろん地下にあり、地上への出口は固く閉ざされ、一部の人間にしか出れない状況である
現在拡張中の場所も地下である

2年前の事件以来、拡張に力を入れるようになったが、リーダーの仲間の多くが地上の汚染に抗体が無く、村にもともと住んでいた人達も抗体の無い人が沢山いたため、地下を村として広げていくことになった

男「しかしな、地下の拡張だけじゃ何の解決にもならん。最近地震も増えて来ているし、穴ぐらでは地震は1番の天敵でもある」

いつまでも地下で生活していてはいけないのは分かっている
俺も時々地上に出て周辺を調査したりはしているが、回りの状況を確認したに過ぎない

この汚染の根本的解決、ついでに地震のことについても、1度本格的に調査に向かった方がいいだろう

男「近い内に準備をしてリーダーでも連れて出かけてみるか」


男「今後の予定も決まったし、今日はもう帰ろう」


男が教室から立ち去ろうとした瞬間、地面が大きく揺れだす

ゴゴゴゴゴゴ


男「うおっ!マズイ、地震だ。早く避難するようにって…うわっ!」

ゴゴゴゴゴゴ!

揺れは大きくなり続ける

男「非常にマズイ、デカイぞ今回は…!」


男は大きい揺れの中、ふらつきながらも外に出る


男「この辺りの人は家に避難したか………リーダー達は!」

まだ揺れが収まるそぶりを見せない中、男は走った

男「あっちの方はここと違って地震の対策もしていない。今の時間は恐らく掘削中だ。何もなければいいのだが…!」



男「ハァ…ハァ…まだ収まらないのかコイツは!」タッタッタッ

ゴゴゴゴゴゴ



~掘削場~

男「ハァ…やっとついた」


ゴゴゴゴゴゴ…


男「揺れは随分マシになったが…」

男「おい大丈夫かお前ら!」
見た感じは多少の岩崩れがある程度で大きく変わったような場所は無い

男「ここにはいないのか…」

男は奥へ進んで行く、奥に行けば行く程道は細くなり明かりも少なくなっている

男「もっと丁寧にやれって言ってただろ…スピードばかり重視していてはいけないって何度言っても聞かない奴らだな…」


これについてはリーダーも頭を悩めていたらしい
作業スピードは速いがそのスピードがいけない方に進んでいると

男「しばらく進んだが…静かすぎる」タッタッ

男「あいつら避難したのか?声の1つも聞こえないなんて」

男は進んでいく


そして行き止まりと思わしきところにたどり着いた

男「何だ、あいつらちゃんと逃げたのか。余計なお世話だったようだ」


ゴゴゴゴゴゴ…

地震も収まり始め、男が引き返そうとしたとき


ガラガカラガラ…


男の目の前で天井が崩れ、岩石によって道が塞がれてしまった

男「悪意に満ちすぎてるな全く…」


男「待つか、待つしかあるまい」



男「?何だあれは」

男が見るその先は崩れた岩、その中に自然の物とは思えない、加工されたかのように美しい宝石のような物があった

男「宝石か…?色から見るにルビーのようだが。あれか、ここにいた奴らの忘れ物か何かか」

男がその宝石を拾い上げようと手を触れようとした瞬間

バシューーーン

宝石が突然光り出す
呆気に取られ言葉も出ない男を尻目に、よりいっそう輝きを増していく

男「誰の物だこれは、こんな能力使える奴なんてこの村にいたか?」

記憶に無い
と言うか、宝石という物もこの目で見たのは生まれて始めてである
誰の物かまるで見当がつかない

男「となると、この宝石はこの天井に埋まっていた…?」

今いる地下は地上から約20m程の位置にあり、そこから推測するにこの宝石がここの地層に埋まっていたとすると、馬鹿みたいに昔の物になる

なんでsageてんの?

流石に機械が動いていた時代の物ではないだろうが…
いくらなんでも古すぎる



このままでもラチがあかないので、とりあえず手に取ってみることにした

男「普通…だな、とりあえず持っておこう」


男は宝石をひとまずポケットに入れ、仲間の救援を待つ
俺がいないことに気がついてすぐ助けにきてくれるだろう


宝石のことは…今は黙っておこう
自分がわかる範囲で調べて、それからでも遅くあるまい


男「座るか、もっとよく宝石を見ておきたい」

男が腰を下ろし、しばらく待っていると俺の不在に気がつき、すぐ助けにきてくれた
人口も少なく、村人全員が1人1人の顔を覚えているため、誰か1人でもいなくなるとすぐ分かる
俺のことならなおさらだ


岩もすぐに撤去され皆安堵の息を漏らす


リーダー「心配しましたよ男さん。貴方がいないと聞いて喉から心臓が出るかと思う程ビックリしました」


男「その割には全く表情を崩さないな」


リーダー「それはもう、男さんですから」


リーダー「村へ帰りましょう。ここは危険です。いつ壁や天井が崩れるかわからないですし」


リーダー「それと…」


リーダー「少し問題が起こりまして、相談したいことが…」



~プロローグ終了~

男「で、何だよ。その相談っていうのは」

リーダー「村の集会場へ向かいましょう。村人全員待っていますので」


男「村人全員…?そんなに重大なことなのか」

リーダー「ええ、まあ」






~集会場~


ザワザワ


リーダー「すいませんわざわざ集まってもらいまして」

リーダー「今日集まってもらったのは他でもない、地震のことです」

リーダー「私の仲間には気象や地域周辺の環境を調べるのに長けている人達を定期的に調査に向かわせています」


リーダー「今まで自然災害だと思われていた地震は、実は自然に起きていないということが、ついさっきわかりました」

リーダー「先程の地震を観測し、調査した内容によると」

リーダー「近頃起きていた地震と思わしき現象は故意的なもの、つまり誰か、または何かが地震を引き起こしていたことがわかりました」

リーダー「地震というのは本来、地層のプレート同士がお互いを押し合い、それに耐え切れずプレートが言うなれば跳ね返り地震が起きます」

リーダー「しかし今回、今までの地震は全て地表面が震源地となっています」


リーダー「場所も特定済みです。なので我々は調査チームを作り、その震源地の調査及び可能であるならば、その地震源を停止させようと思います」

リーダー「まだどういったモノが地震を起こしているかわからないので、停止できるかどうかは分かりませんが…」

リーダー「勿論調査には汚染に抗体のある者のみで行きます」

リーダー「と言ってもこの村に完全な抗体のある者は、私と男さんだけです」


生徒2「質問いいですかー?」

リーダー「何でしょうか、皆さんも遠慮なさらずに質問して頂いても結構ですよ」

生徒2「えっと、私は抗体はそこそこあるのだけれど、坊主さん(元モヒカン)は能力使えますよね?坊主さんは抗体が無いのですか?能力者なのに」

リーダー「抗体というのは皆生まれ持ち持っています。要はそれが強いか弱いかの違いです」

リーダー「確かに能力者は抗体が強い場合が多いです。しかし抗体が完璧な人と言うのはやはり少なく、この人の少ない村の中、私と男さん2人が完璧な抗体を持っているというのは結構珍しいのです」

リーダー「完璧というだけあって、私達2人は外に出ても何不自由なく暮らせていけます。抗体が強い人、坊主さん等は、外に出ても平気であるが、長期間外に出続けると何らかの異常が起きる可能性がある…と、まあ可能性は低いので気にする程でもないかもしれませんね。すいません、少し説明が多すぎましたか」


生徒2「いえ!すっごく分かりやすかったです!ありがとうございます!(男先生にこんなこと教えてもらってないよ!)」ヒソヒソ


男「あれー、教えてなかったっけな」

リーダー「とにかく、事態は一刻を争うので明日にでも調査チームは現地に向かおうと思います」

リーダー「その間、村の拡張は禁止。掘削場にも入れないようにしておいてください。その管理については坊主さんに一任します」

坊主「任せといてくださいよぉ!」


リーダー「チームについては私、男さんのみで向かおうと思います。立候補者がいれば受け付けます。大人の方々は私達が不在の間、しっかり子ども達を守ってあげて下さい」

リーダー「特に地震には注意してください。昔と比べて地震がとても大きくなっています。あと、掘削場にも近づけないよう徹底してください」

リーダー「報告は以上となります。調査チームは明日の朝に出発する予定なので、調査に立候補をする方は私の所にまで。今日は出掛けずに家にいますので」

リーダー「大事な時間を割いて集まってもらい、ありがとうございました。解散してもらって結構です」


ゾロゾロ…




リーダー「男さん、明日について少し話し合いましょう。実はまだ具体的な行動内容は決まっていないので」

男「明日朝出発と言っていたのに何も考えていないのか」

リーダー「早く解決しなければいけませんので、可能ならば今すぐにでも出発したいですよ」

リーダー「しかしそれは無謀すぎます。現地までのルート、大体の作戦内容は考えておく必要があるので」

リーダー「ここで話すのも何ですから、私の家に行きましょう。立候補者が来るかもしれません」

男「誰も来ないと思うが」


リーダー「そうとは限らないでしょう。さあ、行きますよ」





~リーダーの家~



リーダー「…そこまで期待していませんでしたが、まさかこれ程早く立候補者が現れるとは」

男「…」




生徒1「そりゃ行きますよ。何たって先生がいるんですからね」

生徒2「玄関で待ってた甲斐があったね!留守だから帰るところだったよ」

男「帰ってくれても構わないが」

リーダー「まあまあ男さん。さあお二方、玄関で立ち話も何ですので中へ」

生徒2「おじゃましまーす!」

生徒1「すいません、ありがとうございます」


リーダー「さあ、男さんも」

男「…ああ」



~リーダーの家・ゲストルーム~

男「相変わらずデカイ家だな、横にだけだけど」

リーダー「岩を削って部屋を作っているだけなので、2階なんて作ってられませんよ」

男「それもそうだ」

リーダー「では、仕切り直して」

リーダー「貴方達二人は明日の調査への立候補ということでよろしいですか?」

生徒2「もちろん!」

生徒1「はい」

男「止めておいた方がいい。まだケツの青いガキだ」

生徒2「ケツが青いとはなんですか!私なんてホラ、大人相応の体型になってきてるでしょ!」

生徒1「生徒2さん、大人じゃないのは確かなんだから…」

生徒2「アンタは黙る!」


リーダー「まあまあ、ですが調査には何が起きるか分からない、場合によっては命の危険にさらされるかもしれません」

男「つまりは、お前達に何かあったら俺達は責任とれないんだ、わかるだろ」


リーダー「保護者さんにはこの調査に行きたいという事を話されましたか?」

生徒2「はい、話しました」

生徒1「僕も」

男「俺と態度がまるで別人だな」

リーダー「んー、ですが私としましても心配ですし、少し怖いですね…」


生徒2「大丈夫ですよ!いざとなれば先生が守ってくれますし、ね!先生!」

生徒1「僕は授業の一環として同行させてもらいたいですね。もちろん先生の背中に張り付いておきます」






リーダー「…大丈夫そうですね」

男「これのどこが大丈夫そうなのか説明願いたい」



リーダー「男さんだから…ですかね」

男「理由になってないぞ」


生徒2「じゃあ帰るね!明日に備えて早く寝なくちゃ!」

生徒1「まだ夕方にもなってませんよ。では、リーダーさん、男さん」

リーダー「気をつけて帰ってくださいね」

生徒2「あ、ありがとうございます!さようなら!」





タッタッタッ…


男「扉とかつけないのか」

リーダー「皆つけてないでしょう」


男「プライベートとか考えないのかね、ここの奴らは」

リーダー「皆身内みたいなものですからね」

男「お前からその言葉が聞けるとは思わなかった」


リーダー「ははは、すいません」



男「…本当に連れて行くつもりなのか」

リーダー「ええ、最悪の場合…いいえ、安全に調査出来るように今から作戦を考えるのですよ。だから大丈夫です」

男「そうか…あいつらは作戦を考えるのに必要じゃないのか?」

リーダー「はい、早く寝るとも言っていましたし。それに…」

リーダー「あのお二人はついて来て貰うだけです。戦力になるかはわかりませんし、私と貴方だけで十分でしょう」


男「それじゃあ立候補もクソもないじゃないか、余計な荷物を増やして…」

リーダー「男さん、あまりそういうことは言わない方がいいです」

リーダー「それに、無駄ではないと思います」

リーダー「こういう経験も若い内に必要ですよ。恐怖に怯えず、自ら立候補をしてきた」

リーダー「そういう姿勢も大切なのです。あの人達は、きっといい大人になりますよ」

リーダー「あの行動力、勇気こそが将来村の発展、環境の改善、プラスに働いてくれるでしょう」

男「期待はしないでおこう」



リーダー「では、気を取り直して作戦会議といきましょう」

リーダー「作戦と言いましても、大雑把に明日するべきことを明確にするだけです」

リーダー「何せ情報がほとんど無いですからね」

男「それなら今すぐ出掛けてもよかったんじゃないのか」

リーダー「調査を明日に伸ばしたのにはもう一つ理由があります」

リーダー「ここから現地へは徒歩で向かうことになりますが、簡単に計算してみたところ、片道1時間半程かかる所にその場所は位置します」

リーダー「今から向かったとして、現地に到着するころにはもう夜です。調査もすぐ終わるかもわかりませんし。明日の朝でいいかなと」

うわ上げてしまった





男「言いたいことはわかった。で、その作戦…作戦って何だかオーバーな言い方だが、どうするんだ」

リーダー「明日朝一に立候補者を私の家に集め、そこから直接向かいます」

男「あの二人は運よく汚染に抗体がある方だが、早く帰りたいな」

リーダー「外は更地みたいなものですので、何事もなく現地に到着するでしょう」

リーダー「現地では男さんの後ろにお二人を、私は先頭に立って進みます」

リーダー「私が周辺を見渡し、異常が無いと判断したら男さんとお二人は進んで来て下さい。私が呼ぶまでは三人で待機です」

リーダー「これぐらいでいいですかね」


男「大雑把すぎる」


リーダー「何が起こるか分かりませんので、基本は臨機応変に対応したいと思います」

男「臨機応変も何も殆どノープランじゃないか。お前って真面目なのかどうかわからんな」

リーダー「変に作戦を守りすぎますと、行動が制限されてしまいますからね。それに、臨機応変って好きでしょう?男さん」

男「縛られるよりはマシだが」

リーダー「それと大雑把なのは男さんがいるからですよ。男さんのようにアドリブが効きにくい方には、しっかり仕事を与えます」

地味に頑張ってるな

リーダー「この内容は二人には明日伝えることにしましょう」



リーダー「では、短時間ではありましたが作戦会議は終了ということで」

リーダー「男さん、この後は?もう帰られますか?」


男「寄る所がある」


リーダー「そうですか、では。帰り道はくれぐれも気をつけて下さいね。いつ天井が落ちてくるかわからないのですので」

男「もう経験済みだ」

リーダー「ははは、相変わらず面白い方ですね貴方は」

男「じゃあな」





~目的地へ移動中~


男「(やっと自分の時間ができた。今すぐにでもコイツを調べたかったのに)」チラッ

男「(宝石か…こんな地下に埋もれてたということは随分昔の宝石なんだろう。こういうレベルにまで加工出来るようになったのは何年前だったか…)」

男「(よくこの程度の知識で先生なんて名乗れたものだ。いや、俺が自ら名乗った訳ではないのだが)」

男「(調べるだけ調べて何も無ければ持ち主を探す。それだけでいい)」



タッタッタッ…




~資料館~

男「(この資料館と呼ばれている施設はいわば本置き場)」

男「(読めない本もそれ以外の、本と思わしき物を片っ端からこの施設に突っ込んでいるだけにすぎない)」

男「(出入りは自由で管理人もいない。この村で盗みを考える奴なんていない。通貨の概念すら無いのだから)」


男「(宝石関連の本は何度か目にしたことがあるからすぐに見つかるだろう)」










男「(見つけた。これか、何々…)」

男「(宝石の目的は本来、実用、象徴、護符として…これは違う)」

男「(歴史…これか。宝石の起源は5000年前~3000年前とされており~)」

男「(起源がこの時代で参考写真にもそこそこの加工を施してある宝石がいくつもある)」

男「(………この画像は俺が持っている宝石と同じぐらいの加工が施されている)」

男「(時代は…約2000年前…西暦が始まって少したったぐらいか)」

男「(もう十分だ。あとはここの地層を測量した時の結果と照らし合わして問題が無ければ終了。昔の遺品で方がつく)」

男「(測量結果は俺の家にある。帰ろう)」

男「(宝石の本は…一応借りていくか)」

男「(眠くなってきたな、もう夜か)」




タッタッタッ




~男の家~

男「(測量はつい最近したからこの辺りにある筈………あった)」

男「(…あの掘削場は地表から22mか。採取した地層との模型…と見ると)」







男「………20m付近の地層の年代は約5000年前…」

男「(ミスか…?見方が間違っている?いや違う、なら測量が?)」

男「(この測量は何度も繰り返し確認した。それに手間はかかるが精度が高い測量の仕方をした。間違いは無い)」

男「(なら本が間違っているのか、いや、この精度の宝石加工が5000年前に出来ていたとは思えない。教師になるにあたって様々な文献を読み漁ったが)」

男「(今から5000年前と言えば人類の文明の起源とまで言われている時代ではないか)」

男「(その時代にこのような物が作られていたとは考えられない)」

男「(なら…コレは一体何なんだ…?)」

支援

読んでくれてる人いるんだな
ありがたい

今日は終わる

~翌日~







生徒1「先生、ズバリそれはオーパーツってやつです」

男「オーパーツって何だ」

生徒1「その時代ではとても不可能な技術が使われ、不自然に浮いてしまっている物です」

生徒1「代表的なので言いますとクリスタルで作られた髑髏とか」

リーダー「ははは、流石に無いですよ。オーパーツなんて捏造が殆どですから」


生徒1「その方がロマンがあるんですがねー」


生徒2「…」

男「で、お前はさっきから何黙ってるんだ」

生徒1「きっと理解できてないだけですよ」

生徒2「………うーん、忘れた。その宝石、どこかで見たことある気がするんだけど…」

リーダー「ほら、生徒2さんも、こう言っておられるということは、この村にあった物が偶然あの場所に紛れて落ちてしまったのでしょう」

リーダー「誰かの所有物だったのかもしれません」

男「それならいいんだが」

男「(突然輝き出したことは言ってないが、まあいいだろう。余計な事を考えさせる必要も無い)」


リーダー「では行きましょうか。予定としましては遅くても夕方にはここに帰って来るつもりです。向こうで調査が長引いてしまいそうな場合でも夕方につくように帰ります」

リーダー「あと、生徒1さん生徒2さんにはこれを。数が少ないのでなるべる丁寧に扱って下さい」

生徒2「何ですかー?これは」

リーダー「有害物質遮断のマスクと傘です」

リーダー「地球がこういう状況になり、抗体が無い方でも外に出られるようにと開発された物らしいのですが」

リーダー「やはり完全遮断とまではいかないようで、全体の30%程ですかね」

男「お前らは抗体が強い方だからそれつけて凌げってことだ」


生徒1「これで少しでも防げるのなら着けますよいくらでも」

生徒2「仕方ないよね!マスクは嫌だけど…」


男「そういうことだ、おい」

リーダー「行きましょうか」

リーダー「持ち物はとりあえず紙とペン…でしょうか」

生徒1「メモ道具一式なら僕が持ってますよ。勉強なので」

リーダー「ああ、そうですか。ではお願いします」

リーダー「後は昼食………は村の方々がわざわざ作って下さったようなので豪勢ですよ。期待しておいて下さい」

リーダー「男さんは手ぶらですか…」

生徒2「私もだよー」


男「俺の仕事は警護だから必要無い」


リーダー「それもそうですね、男さんらしいです」

~村出入口~


男「開けるぞ」

リーダー「お願いします」


男「フッ……!」ググググ


生徒1「重そうですね」

リーダー「そうですね、なるべく外気を遮断しなければいけないので重くなるのも仕方ないです。薄っぺらでは不安を感じる方もいらっしゃるでしょうし」

リーダー「それに…扉が無駄に大きい…と言うのも理由の1つでしょうか」

生徒2「頑張れー頑張れーもう少し!」



ググググ…ガコン


男「おい、開いたぞ」

リーダー「では、出ましょう」






ググググ…バタン




男「相変わらず重い。俺は力持ちでも何でもないのに」

リーダー「お疲れ様です。では、ここからは真っ直ぐ道を進んで行きます」

リーダー「到着するまでは御自由にして貰って構わないです。ただし、我々と離れすぎないようにお願いします」


生徒1「了解です」

生徒2「了解です(キリッ」

生徒1「今…馬鹿にしませんでした?」


生徒2「なんのことかなー」

生徒2「いやー、それにしても外に出るなんて何年ぶりだろうー」


男「2年だ」

男「地下に潜るようになったのはコイツが襲い掛かって来てから丁度2年だ」

リーダー「ははは、厳しいお言葉で」

リーダー「男さんには一生頭が上がりませんね」

男「言ってろ」


生徒2「そっかぁ、もう2年になるのかー」

生徒2「でも!リーダーさんがこの村に来てくれなかったらここまで発展はしなかったよねーその点は感謝しないとねー」

男「おかしい、何で俺が悪者みたいになってんだ」

生徒2「だってねー私知ってるよ。坊主さんがこの前私にヒッソリ教えてくれたんだ」

生徒2「リーダーさんが私達に脅しをかけたのは無駄に反抗してほしくなかった。怪我人を出したくなかったから力で抑えつける真似をしたって」

生徒2「リーダーさんは結局負けちゃったけど、勝ったとしても村人を雑に扱ったりはしなかっただろうって。」

生徒2「あの時のリーダーさんは俺達の為に必死だったからどうか許してやってほしい。あ、これはリーダーさんに話しちゃダメだよって、聞いてたもんねー!」

生徒1「……アホですか貴方は」

生徒2「なんだとー!」

生徒1「さっきのお返しです」

生徒2「むー」


リーダー「いやあ、恥ずかしいですね。こういう事は言われ慣れていないもので」

リーダー「さあさあ、無駄話はこれぐらいにして進みますよ」


男「無論、もう進み始めているが、現地に着くまで自由と言っていたからそのごまかしは通じないな」


生徒1「ご機嫌ですね先生、リーダーさんの弱みが握れてそんなに嬉しいですか?」

男「嬉しいってレベルじゃない、常にお互い弱みを見せずに牽制の仕合いだったからな、感激しているよ俺は」

~目的地へ移動中~


リーダー「説明した通り、ここから目的地へは1時間以上かかります」

リーダー「貴方達は男さんの生徒さんでしたよね」


生徒1「授業らしい授業は少ないですがね」

生徒2「私は今までどうりでいいけどね!」


リーダー「そうですか、ではここは1つ、男さんに代わりまして私が短い講義でもいたしましょうか」


生徒2「リーダーさんの授業なら聞きたーい!」

生徒1「興味ありますね」


リーダー「男さんも生徒に交じりご一緒に、短くまとめるつもりですので」

リーダー「どうかお許しを」

男「弱み握っても意味無いか…こういう対応されては俺が言わせてるみたいになる」


リーダー「では」

リーダー「聞きたい事などはありますか?」

生徒2「私はリーダーさんの話なら何でもいい!」

生徒1「僕も特に希望は」


男「……じゃあ、歴史とか。こいつらには教えてない」


リーダー「歴史ですか…では、最近の歴史でも」


リーダー「今、空からは太陽からの有害な物質が降り注ぎ、我々の生活を脅かしています」

リーダー「皆さん知っての通り、ひと昔前の地球は有害物質に汚染などされていませんでした」

リーダー「では何故、地球は汚染されてしまったのか。生徒1さん、その理由を知っていますか?」


生徒1「ええと、確か何かがきっかけで地球の磁場が逆転した…でしたっけ?」

リーダー「正解ですね。補足説明をしますと、その何かと言うのは地球に存在する磁極点です。磁場というのは定期的に逆転するのですが…」

リーダー「定期的にと言いましても何千年、何万年に1度とその期間はとても長いです」

リーダー「その何千年、何万年に1度が偶然、今から何十年か前に来てしまったのですね」

リーダー「正確に何年前にその磁場が逆転したかわかりません」

リーダー「理由の1つが、その時代記憶の媒体として使われていた電子機器が、磁場の逆転と共に全て動かなくなってしまいました」

リーダー「それと同時に太陽から有害物質が降り注ぎ、人類は大混乱」

リーダー「その時代の人類は電子機器でほぼ全ての生活をまかない、電子機器に依存をしすぎていました」

リーダー「その結果、電子機器が停止し、情報を共有する手段を失った人類は為す術が無く、全盛期の半分にまで人口が減少しました」

リーダー「その人口減少の原因は何だと思いますか?今度は生徒2さん」

生徒2「これは普通に汚染…物質?のせいじゃないのかな…?」

リーダー「それも勿論あります。ですが人口減少の原因の殆どは餓死です」

リーダー「食糧自給率の低い島国は他国に助けを乞うまでもなく滅びたでしょう」

リーダー「そして一部の転機の効く人が生き残り、その人達の子孫が我々ということになります」

リーダー「今はその磁場の逆転から何年程経ったのでしょうか。記憶する媒体が無いのですから数えようがありませんね」

リーダー「もしかしたらその時代から代々年代を数えている人がいるかもしれません。そこは、分からないですね」


男「…1ついいか」


リーダー「どうぞ、男さん」

男「記憶する媒体が無いと言うのに、何故お前はその時代のことを知っているんだ。しかも詳細に」


リーダー「これはですね、私の生まれ故郷…今あるかどうかわかりませんが、その村で語り継がれてきたお話です」

リーダー「先程、記憶の媒体は無いと言いましたが、人の頭がそうですね。言い忘れていました」

この>>1は設定作るの好きそうだ

男「…」


生徒2「あの…」

生徒2「村が今あるかどうかわからない…どういうことですか?」

リーダー「…私の村…と言いますか、私の暮らしていた場所はこの地域と比べると非常に汚染度が高く、毎日のように仲間が亡くなっていました」

リーダー「…この辺りはあまり話したくありませんね…すいません」

生徒2「いえ、いいんです。無理なこと聞いてすいませんでした」




リーダー「では!他に質問はありませんか?」

男「人類の全盛期というのはおよそ何人程いたんだ」


リーダー「これは村の言い伝えではなく資料を見た情報ですが、およそ80億人程です。その資料も最新の物かどうかわからないので、多少は前後すると思います」

男「では、磁場が逆転して人口は半分になったと言うが、それは何処の情報だ。調べる方法は無いだろう」

リーダー「これはおおよそです。世界の人口分布、地域の環境からして半分は我々と同じく生き残っているだろうと」

リーダー「そしてこれは噂みたいなものですが…世界の何処かには、太陽が全く当たらない、全く汚染されていない地域があるようなのです」

リーダー「そこに生き残りの我々は目的地として目指すらしいのですが」

リーダー「その地域はどうやら海に囲まれているらしく、長距離の海の移動は非常に危険で、現地に辿り着けるかどうかもわからないので」

リーダー「諦める人も多いらしいです」

リーダー「船…という手もありますが、長期間太陽にさらされると汚染の進行が物凄く進むので、まず無いです」

男「船なんて使えるのか?」

リーダー「昔のタイプで、風をつまかえて進む船があるのです」

リーダー「男さんの思っている電動タイプではない、風の力のみで進みます」

リーダー「その船を扱うには相応の技術も必要のようですが」

リーダー「場所がわからない、私達が今どの大陸にいるかもわからない、そんな状況では行きようがありませんがね」

男「お前ここが何処か知らないのか?」

リーダー「ええ、男さんは知っているのですか?なら是非とも教えて下さい」

男「知らない。俺はお前が知ってるとばかり」

男「ああ、知らないのか。地図なんか見てもどこもかしこも同じ風景で、今まで本格的な調査もしたことなかったが」

男「やること全部終わらせたら住んでる場所だけでもハッキリさせるか」








生徒1「リーダーさん、あの遠くに見えるのは何ですか?」

リーダー「遠く…まだ目的地に到着するのは早いですが……………!」

リーダー「皆さん!伏せて下さい」ガバッ

生徒2「キャッ!」


男「お前もだよ…!」

生徒1「うわっ!」





男「………アイツは何なんだ。俺の目が正常なら人が空飛んでるぞ」

リーダー「私にもわかりません。能力の一種であるのは間違いなさそうですが」

リーダー「能力者の中には力に溺れ、まともに話が出来ない人が多くいます。警戒するに越したことはないでしょう」

リーダー「今は体を屈め、やり過ごしましょう」


男「放っておくのか」

リーダー「今は調査が最優先です」

男「襲ってくるかもしれない」

リーダー「私達がいれば迎撃できます」

男「ここは村からそれ程離れていないから運悪く俺達が留守の時に村が襲われたらどうなる」

リーダー「ではどうするつもりですか?」

男「倒せる敵は倒せる時に倒しておかないと取り返しのつかないことになる」

リーダー「まだあの能力者が敵と決まった訳ではありません」

男「じゃあ話し合いをしに行く」

リーダー「危険です、生徒さん達はどうするおつもりですか?」

男「ここを真っ直ぐ行けば目的地に辿り着ける、で合ってるか」

リーダー「ええ、そうですけれども。…まさか」

男「俺1人で行ってくる」

リーダー「どうして偶然発見した能力者にそれ程まで」




生徒2「先生…あの飛んでる人って…」

男「行ってくる」


タッタッタッ





リーダー「行ってしまわれましたか。どうしていきなり」

生徒2「リーダーさん…多分だけど、空を飛んでた人は先生の知り合いだと思う」


リーダー「知り合い?何故私に説明してくれなかったのでしょう」

生徒2「リーダーさんが村に来る前かな…村人が1人、追放されたんだ」

リーダー「追放…?この環境で追放とはつまり死ねということと同じですよね」

生徒2「多分大丈夫だと思う。その追放した人は能力使えたから」



リーダー「…能力を教えて下さい」



生徒「重量を操る力」

リーダー「重量…ということはもちろん空を飛ぶことも?」

生徒2「うん、飛んでたよ」


リーダー「それでさっきの飛んでいた方を…」

リーダー「そうならそうと説明してくれても良かったのではないでしょうか」



生徒1「よっこいしょ。それについては僕が説明します」

生徒1「村を追放…と言いますか、彼は半ば強引に村を飛び出ていったようなものです」

生徒1「リーダーさんが何を考えているかわかりませんが、彼と先生の間に何も暗い事などありません」

生徒1「いい親友でしたよ彼らは」

リーダー「少し待って下さい。何故先ほど男さんは知らない振りをしたのですか?」

リーダー「何か知られたくない理由でも…?」


生徒1「あれは多分…」



生徒2「恥ずかしかったんだよ!」


リーダー「恥ずかしかった…?何に対してですか?」

生徒2「友達に会いたいなんてリーダーさんに言えないよ先生は」


生徒1「適当に理由をつけて1人で会いに行きたかったんでしょうね」

生徒1「リーダーさんには弱みを見せられないって必死なんですよ」


リーダー「弱み…ですか」

リーダー「可愛らしいですね本当に」

~移動中~
男「(アイツ…まだこの辺りにいたのか)」

男「(顔も村を出て行ったきり見ていない上に、生きているかどうかもわからなかった)」

男「(やっと、会える)」


タッタッタッ…


男「(何処だ、降りたのはこの辺りの筈だが…)」



男「(何だここは…穴だ!人工的に作られている。ここにアイツが…?)」

?「その穴に入るな!」

男「!」ビクッ

?「どうして生身の人間がこんなところに…」

?「お前、能力者か!…よし、ゆっくり振り向くんだ」

男「………」クルッ

?「お前は!…男じゃないか!」

男「やはりお前だったか、友」

友「お、おお、久しぶりだな」


男「どうしていきなり飛び出して行ったりなんかした。お前、追放ということになってるが」

友「それは本当か!まあ、村長突き飛ばしちまったからな」


男「それより、今は何をしているんだ。飛び出して行った理由が知りたい」


友「それは…まあ、この穴の中を見てくれればわかる。ついてきてくれ」


トコトコトコ




男「深いな、これ全部お前が?」


友「ああ、まあな」


友「よし着いた。いいか男、この先に進んでも何も言うなよ。お前は怖いから」

友「なるべく、優しそうな顔で…って言っても無理か」

友「行くぞ…」


トコトコトコ



男「!…これは」



子1「お兄ちゃん帰ってきたー!」
子2「おかえりなさい!」
子3「ううう…寂しかったよう…」

友「はいはいはーい!帰ってきたよー!今日は多めに食べ物持って帰ってきたから、仲良く分けてね!」


ワーワー


男「友、何だこれは」

友「いやまあ、この子達はこの地域周辺に住んでた子ども達だよ」

友「この地域周辺は小さな村が多かったんだ。でも地面に潜らず暮らしている村が多かったから、どんどん汚染にやられてしまって…」

友「俺が周辺の村を調べたときにはもう手遅れだった村が多い。でも中には生き残りがいた村もあったんだ」

友「何故か子どもの生き残りばかりだったが…子どもの親達はもう…」


?「子どもの生き残りが多かった理由、それは子どもの方が汚染に対して抗体が強いからです」


友「誰だ!」


男「お前は…リーダーか」

友「知り合いか!?」

男「村の、発展の主任をしてもらっている奴だ」


リーダー「すみません、ついて来てしまいました」

友「大丈夫だからねー悪い人じゃないよー」

ザワザワ…


友「発展についてはお前がやっていたんじゃないのか?」

男「俺よりコイツの方が効率がいいらしい」

友「そうなのか…」



生徒2「あーっ!友さん久しぶりー!」

生徒1「久しぶりです」

友「おおっ!お前らもしかしてあの時のガキか!?デカくなったなあ」


男「で、何でついて来たんだ」

リーダー「何となくです」

生徒2「何となくだよねー!」

生徒1「そうですね」

男「お前らっ…」

友「リーダーとか言ったな。さっきの話、詳しく聞かせてくれないか」

リーダー「子どもの抗体についてですか?わかりました」


友「男、ガキ二人、悪いが子どもの相手しておいてくれ」


生徒2「ガキじゃないですよーだ!」

生徒1「わかりました」

男「子どもの相手…」

生徒2「わっわっ!」

子2「お姉ちゃん達だあれ?」
子5「わたしはねーわたしはねー!」
子1「お名前は?」

生徒1「大人気ですね…」


ワーワーキャーキャー


男「………?」


子7、8「……」ビクビク

男「おい」


子7、8「!」ビクッ!

子78「…」


男「俺はお前らに話かけているのだが」

子7、8「…」ビクビク


男「無視か。お前らは他の子どもと違う、何故馴れ馴れしくしない。子どもなのだから何も考えずに行動すればいいだろう。誰も怒りはしない」


子7、8「…」


男「顔の雰囲気が似ていることから兄妹だと勝手に決めつけるが、何が不満だ。友に助けられたのだろう?」

男「お前ら兄妹の身内がどうなったのかは聞かないが、あらかた察しはつく。他の子どもはそれを乗り越えて今の騒ぎようだ」

男「諦めろとは言わない。妥協じゃなく、この道が自分の進むべき道なんだと思え。全ての要因が重なり合って今があるんだ。何か1つでも抜けていたら今はない」

男「過程がどうであれ、今この状況になったのにも必ず理由がある。その理由を見つけ出せ。そしてその理由を自分の納得のいく形に変えろ」

子兄妹「…」


男「決して今の運命を呪うな。過去に戻りたいなんて思うな。選択肢に間違いなんて無い。自分で自分を作れ。…今まで俺はそう思って生きてきた」

男「と言っても理解できないか。悪いな時間を無駄にして」

男「お詫びだ。貰っとけ」ポイッ


子兄「…これは?」


男「ようやく喋ったか。それはモグラのクンセイだ」

男「穴ぐら育ちだと、モグラとモヤシが主食になる。虫は流石に食わないが」

男「いらないなら捨てておけ」


子兄「…ううん。食べる。妹と食べる」


男「そうか。じゃあな、妹も喋れよ」


子妹「うん……」


男「上出来」


トコトコトコ…



子兄「…不思議な人だね」

子妹「わたしは、すごい人だなって思ったなあ…」




ガヤガヤ


生徒2「うわー!うわー!」

ガラガラドタドタ



男「…ふう」




友「男、ちょっと来てくれ!」


男「何だ」トコトコ

友「このリーダーから抗体の話の他に、お前達のことも聞いた。お前が…」

男「その前に、お前が村を出ていった理由を聞かせてくれないか。元はといえばそれを聞く為にお前を追いかけた。この状況を見るに察しはつくが」


友「ああ、お前の思ってる通りだ。俺は人を助ける為に村を飛び出した」

友「村にいて何もせずにいるより滅びゆく村の人達を救う方が何倍もいい。幸いなことに俺は汚染の抗体もバッチリだし何より移動能力に長けている」

友「悪いがやめるつもりはないぜ。俺は俺の目的の為に、お前はお前の目的の為に動くだけだ」

友「ああ後、聞いた話によるとお前達は最近頻発している地震の原因を調べているみたいじゃないか」

友「俺と子ども達も地震には困っているんだ。どうか原因をつきとめてくれ」

男「そのつもりだ」




リーダー「…男さん、少し長居しすぎたようです。そろそろ行きませんと」


リーダー「生徒1さん、2さん!」




生徒2「あーはいはい!今行きます!」

生徒1「ぐおおおおお…」ボロッ

生徒2「あら生徒1さんボロボロですわね」

生徒1「やんちゃ坊主は皆僕に押し付けて~!」

生徒2「そんなことないよ。自然と寄って行っただけだよ!元気出して!」

生徒1「何でこんな目に…」

子ども達「もう行っちゃうの?」「あーっ!次は俺の番だぞ!」「………」

生徒2「ゴメンね!ほら行くよ!」

生徒1「」ズルズル







友「じゃあな、また今度にでも。会おうと思えばいつでも会えるさ、そこまで遠くない距離だろ」

男「ああ」

リーダー「すいません、いきなりお邪魔してしまって」

友「全く構わんさ。久しぶりに子ども言葉で話さなかったからいいリハビリになったよ。いい話も聞けたしな」

生徒2「あ!友さん、それじゃーねー!」


友「元気な顔が見れて嬉しかったよ。今度はもっと大人になってから会いに来いよ!」


生徒2「十分大人ですよーだ!」

生徒1「」ズルズル




タッタッタッ…





~友家出入口~

男「お前は村帰ったら覚えておけよ」

リーダー「ついて行ったことですか?いやですね、あれは偶然なのですよ」

男「………まあいい。それで、ここから目的地へはどれくらいで到着する」

リーダー「先程の場所からそれ程変わってませんからね…でも、もうそろそろって所ですかね」

リーダー「昼食もまだですし、少々時間を消費しましたので食べながら向かうとしましょう」

リーダー「もう昼を過ぎています」


生徒2「あー…マスクと傘が邪魔だなあ…」

リーダー「マスクだけなら外しても大丈夫だと思います。メインは傘なので」

リーダー「それにマスクをつけてると食べ物を口に入れることができませんしね」


生徒2「じゃあ外そう!あー快適!」カパッ


リーダー「では出発しましょうか」


男「(友は昔から行動的だったが、まさかそんな目的があったとは。その通りと言えばその通りだが、そのまま行動に移せる所が改めて感心する)」

男「(自分がしなければならないこと…。あの兄弟に大口を叩いたはいいが、俺もまだ自分を作っている最中だ)」

男「(…目標という言わば終点。この話をあの兄弟には話していない)」

男「(目標を語るにはどうやら俺はまだ経験が足りないらしい。見つけることすらままならない)」

男「(それと、いいお手本になりそうなのが近くにいるようだ)」

男「(友…俺は何をすればいいんだ。どうやって見つけるんだ)」




リーダー「男さん?」


男「何だ」


リーダー「いえ、ボーッとしているように見えましたので。警戒は怠らないようにしてください」

男「わかっている」

~目的地へ移動中~




リーダー「そろそろ目的地かと思われます」

リーダー「目的地がどのような形をしていて、どのような大きさなのかわかりません。もしかすると、見えないかもしれません」

リーダー「各自、周囲を見回し何かがあれば報告して下さい。警戒も忘れずに」


生徒1「警戒って言っても僕達には何もできませんけどね」

生徒2「だから先生に守って貰うんでしょ!ほら警戒!」ガシッ


生徒1「警戒って…先生の腕に抱き着いているだけじゃないですか」

生徒2「反対の手が空いてるよ早く!」


生徒1「では失礼しまして」ガシッ


男「…」


リーダー「…」

生徒2「あれ、反応が無い…先生?」

男「お前は今何をしているんだ」


生徒2「周りに異常が無いか警戒中!」

男「じゃあお前の目は節穴だ。前を見ろ」


生徒2「?…!あれ…何あれ…」

生徒1「突然目の前に…」

リーダー「男さん、凄い殺気を感じます。あの建物から何個も」

男「ああ。お前ら二人はそのまま離れるな」


生徒1「凄い大きさです…」

生徒2「あんな建物、本でしか見たことが無い…あっ!本で見た物と同じだ!」

リーダー「この手の建物は似たような外見の物が幾つもあります。本で見た物と一緒ではないと思います」


男「しかし…"ピラミッド"がこんな平地に何故建っている」

リーダー「ピラミッドとは砂漠にあるイメージですが…」

男「じゃあ何だ。新しく作ったって言うのか」

リーダー「いえ、回りの風化具合から見まして、大昔からあった物かと」

リーダー「とにかく、まだ向こう側には我々の存在を知られていません」

リーダー「相手の殺気具合からして、話が通じる相手かどうかもわかりません」

リーダー「とりあえず作戦通りに私が先行して乗り込みます。相手が複数人いるようなので、男さんも油断しないようにお願いします」

リーダー「10分で戻ります。流石の私でも複数を相手しますとひとたまりも無いので、10分経って私が戻って来ない場合、捕まったか殺されたと思って下さい」

生徒2「そんな怖いこと言わないで…」

男「わかった。他には」


リーダー「私が戻って来なかった場合、男さんは生徒お二人を守る事を最優先してください」


リーダー「では、行ってきます」



タッタッタッ…





生徒2「…リーダーさんなら大丈夫だよね。強いし」

生徒1「そうですよ。心配する必要はありません」


男「そこの岩場に隠れるぞ」




男「(アイツの能力は多人数にどれだけ使えるのだろうか)」

男「(2人は確か試した所使えた記憶がある。坊主と下っ端が仁王立ちしていたのをよく覚えている)」

男「(体内時計を止められると言っても、止める相手を認識していないとその能力は使えない)」

男「(極端に言えば透明人間だったり、いるのは分かっていても認識していないと能力は発動できない)」

男「(不意打ちにも勿論対応できない)」

男「(能力は鍛える事ができるらしいが、しばらく戦闘も無く、模擬戦すらしていないアイツは鍛えようが無いが)」





タッタッタッ


男「(!…戻って来たのか?)」

リーダー「すいません。遅れてしまいました。ピラミッドにいる人達は皆、優しい方でした」

生徒2「全然早かったよ!良かったぁ…」

生徒1「心配するまでも無かったですね」


リーダー「近くに人が住んでいることが珍しいらしく、是非挨拶したいとのことです」


男「誰が」


リーダー「え、誰がって族長様がですよ」


男「そうか、なら行くか」


リーダー「ご馳走も用意してあるとのことです」


生徒2「やったー!ご馳走だー!」

生徒1「昼飯もまともに食べられませんでしたしね」

男「……」


リーダー「おや?男さんは喜ばないのですか?」

男「そうだな、嬉しいな」


リーダー「そうですか!それはよかったです族長様もお喜びになられる」




トコトコトコ





~ピラミッド内部~


トコトコトコ

男「人が多いな、何人いるんだ」

リーダー「31人ですね」

男「しかも女だらけだ。男はいないのか」

リーダー「女性のみです。皆能力が使えますよ」

男「皆、おとぎ話の魔女のような格好をしているが」

リーダー「正式な民族衣装です」


男「皆若いなそれにしても。目眩がしそうだ」


リーダー「ありがとうございます………あ…」

男「…」


生徒2「凄い神秘的だねー髑髏が沢山並べてあるよ!あ!皆私達を見てるー!そんなに人が珍しいのかな?」

生徒1「はしゃぎすぎですよ生徒2さん。でも、皆さんキレイですから悪い気がしませんね」



トコトコトコ




リーダー「つきました。族長さんを呼んできます」

トコトコトコ

生徒2「ここ高いねー!祭壇みたい!」

生徒1「女性の皆さんが僕達を上目遣いで見上げてる…いいです」


リーダー「呼んで来ました。族長さんです」


族長「……民族1ご苦労であった」


リーダー「…」ドロン

民族1「…」


生徒2「え!?リーダーさんは!?え?え?」

生徒「変装…いえ変身していたのですか!」

族長「こんな罠に引っ掛かりおって、皆!喜べ!久しぶりのいけにえだ!」

ワーワー!

男「で、リーダーは何処にいる」

族長「なんじゃい、拍子抜けする。びっくりして逆に冷静になっちゃうパターンか!ワハハハハ!おい!」

民族1「はっ」


ガラガラ


族長「見てのとうり既に縛り上げておる!貴様らも同じく縛り上げ、いけにえにしてくれる!」

男「何でいけにえなんてするんだ」

族長「決まっておろう!神様へ血を捧げ、この枯れ果てた大地を緑豊かな地に戻して貰うのだ!」


男「現実を受け入れられない奴らの集まりか…今はそんなことをしてる場合じゃないというのに」

男「神なんて奴がいたら地球はもう元に戻ってる。仕方ないのかもしれない、こんな絶望的な状況で現実を見ると言う方が無理があるのかもしれない」

男「だがそれは駄目だ。一人一人が努力して…そしてこんなに能力者がいるなら何か対策が打てるかもしれない」

男「ここの人達は精神が不安感な所をこの族長に付け込まれたのだろう。完全に族長に洗脳されている。コイツ、そして彼女達を救う為には現実を見せないといけない」


族長「何をゴチャゴチャ言っておる!おい!奴らを縛り上げ、儀式の準備を…」


男「おいお前、リーダーは生きているのか?」


族長「いけにえに捧げるのだから生きているに決まっておろう!」

男「そうか」


男「おい信者」

男「この族長にお前らは神を見てるかもしれないが、ただの人間だ」


族長「な、何を言っておる!」


男「現実逃避はもうやめろ。お前らは能力者だろう、行く所が無ければ俺の村に来ないか」


シーン…


男「ガラじゃなかったか、こういうのは。…わかった」

族長「好き勝手話おって…」

男「じゃあ俺がお前達の神になろう。見てお…」ガシッ


族長「それ以上話はさせんぞ」

男「何だ、俺の手を握って」

族長「私をただの人間だと言ったな。残念だがそれは間違い。私の力を思い知るがいい」


ググググ…

シュウウウウ…


男「………」


族長「どうじゃ?どんどん貴様の両腕が腐敗していくであろう?」


男「…」


族長「貴様に能力があるのかは知らないが、手の質感からしてそこそこの腕っ節はありそうじゃが…」パッ


族長「貴様の腕はもうミイラと変わらん。これでもう力ずく…とは行かないのう!ワハハハハ、ングゥ!」ドゴッ


男「……しばらく気絶しておいてくれ」


族長「貴様…何故、それ程の力が…」

族長「確かに、私は、貴様の両腕を…」


男「殴るというのは拳だけの力ではない。出足と重心移動を意識するだけで威力は格段に上昇する」

>残念だがそれは間違い。

急にカタコトに

男「今度は体全部を腐らせるつもりで来い」


族長「その言葉、よく…覚えておこう…」ドサッ


男「…」




生徒2「ちょ、きゃー!助けて助けて!」

生徒1「男さーん!非常にマズイです!非常に!」


男「…何も喋らないと思ったら、連れ去られていたのか」

男「おい、リーダー起きろ。いつまで気絶しているんだ」


リーダー「うん…?…男さん、ですか。すいません」


男「早く来い、アイツらが連れ去られる」

リーダー「……はっ!男さん、ここのボスは?」

男「そこに倒れてる奴がそうだ」


リーダー「そうですか、ありがとうございます。よくご無事で」

男「お前に言われたくない。それより、早く助けに行かなければ」

男「言い訳は移動しながら聞こう」

リーダー「はい」



タッタッタッ



男「それで、やけに捕まるのが早かったんじゃないか」

リーダー「ええ、あの、変装?をしていた方を見破ることができずに、ポカンと」

男「そうか、お前も結構抜けてる所があるのか」


リーダー「お恥ずかしいです。男さんは大丈夫でしたか?相手は同じ手を使ってきたのではありませんか?」

男「馬鹿2人は信じこんでいたが、俺は話を2、3交わして気付いた」

男「そのまま気付かない振りをして、情報を色々抜き出させてもらったが」

リーダー「そうですか、地震の情報も?」

男「それは聞き出していない。不審がられる可能性もあり、その時必要な情報を優先的に聞いていたから聞く余裕が無かった」

男「その辺りの情報は、祭壇で倒れている族長に聞けばわかるだろう」

リーダー「それもそうですね。そういえば、族長の能力は何でしたか?私は見る間もなく倒されてしまいましたが」

男「族長の能力は物を腐らせる…いや、手に触れた物の時間を経過させる能力だろう」

男「俺自身が体験しているから間違いない」スッ


リーダー「!男さん…その腕は…!」


男「見た目は腐っていてミイラみたいだが、何故か神経は死んでいないらしい、こうやって指も動く」

リーダー「ですが、腐っているのですよ!脆くなっているはずです!」

男「以外と頑丈らしいから大丈夫だ。筋肉が殆ど無いから、力を入れることは叶わないが、パンチ1発入れても腕が取れなかった」

リーダー「本当に馬鹿ですよ貴方は…!」

男「馬鹿か、馬鹿なんて言われたのはいつ以来だろうな」

男「おっと、悠長に話している暇は無さそうだ。外に出るぞ」


タッタッタッ



~ピラミッド出入口~


男「何処だアイツらは…」

リーダー「男さん!あそこです!」


男「あれか…!おい!待てお前ら!」



ゾロゾロ

生徒2「あ!先生ー!」

生徒1「二人とも無事のようですね」



男「お前ら、二人を何処に連れていくつもりだ」

民族1「族長様の願いです。彼らをいけにえに捧げます」

男「その族長だが、祭壇で伸びている。助けに行った方がいい」


民族1「嘘を言うな!族長様が…あるわけない!」


男「じゃあ、何故俺はお前達の前に立っている。俺の相手をしていた族長はどうした」

民族1「お前は…逃げたのだろう!族長様の力の前に敵う訳が無い…!」


男「………この腕は、その族長の能力にやられた腕だ。族長が能力を使ったのに、俺はここにいる。この意味はわかるだろう」


民族1「!まさか…!」

民族1「お前達!早く族長様の元へ!こいつは私が…!」

民族2「は、はい!今すぐ!」

タッタッタッ



男「お前は行かないのか」


民族1「私は…時間稼ぎだ」

民族1「初めから勝てるとは思っていない」


男「俺は何もしない、ただ調査に来ただけだ。理由を話したいと思ったのだが、そんな余裕も無かった」


民族1「…」


男「そんなことより、聞かせてくれないか。ここは何をしている所なんだ」


民族1「お前は…!族長様を殺したのだろう!そんな奴に話す理由など無い!」


男「勘違いをするな、殺していない」


民族1「嘘をつけ!こちらは貴様らを殺しにかかったのだぞ!」


男「嘘ではない。気絶をしてもらっているだけだ。体には傷1つ無いだろう」

民族1「…」


男「お前は見たところ、族長の右腕か何かだろう」

男「教えてくれ。何故こんなことをしている」


民族1「………」

民族1「…私達は、こうしていけにえを捧げ、気を休めることしか出来ない愚か者だ…」

民族1「私達は、族長様に誘われたのだ。この環境を元に戻そうと」

民族1「その時私達は、恐らく心のよりどころが欲しかったのだろう。精神が安定していない時に誘われてしまったから、付いていくしかなかった」

民族1「家族を無くし、仲間を無くし、何故か抗体のある自分だけが生きている」

民族1「私以外の人も、きっと同じ状況だったのだろう」

民族1「得意げにいけにえと言っているが、私達はいけにえなんてしたことがない」

民族1「この場所に立ち入る者も、お前達が初めてなんだ」

民族1「最初は戸惑ったよ、侵入者なんて初めてだ。初めてにしては上手くいったものだから、つい調子に乗ってしまって」


男「…」

リーダー「ははは、面目ないです」


民族1「もう感覚が麻痺してしまっているんだ。何をするにも族長様がいないといけなくなってしまう」

民族1「だが、私はもう目が覚めた。だから、族長様…いや女さんの目も覚まさせてあげないと」

男「女…それが族長の本名か」

民族1「そう」

民族1「それじゃあ私は行ってくる。あの子達にもしっかり説明してあげないと」



タッタッタッ



生徒2「ねえ…」

男「…アイツ以外の女達も大丈夫だろう。皆、まだ自分を見失ってない」


リーダー「一件落着なのはいいですが、これからどうしましょうか」

リーダー「もう太陽も沈みきってしまいますよ」


生徒1「今から帰ると怖いですね。太陽という目印が無いと、帰宅が困難になっちゃいます。こんな平地だと尚更」


男「じゃあ、野宿か」


リーダー「その前に族長…もとい女さんの所にでも顔を出しましょう」

リーダー「野宿する、まだ早いですしね」


生徒2「えー!ピラミッドに泊まらないのー?」

生徒1「貴方は警戒心というのが無いのですか。まだ完全に解決してないというのに」

リーダー「流石にですね、それは危ない気もしないでもないですけど」


男「女以外の人はもう大丈夫だろうが、肝心の女がどうなっているか」


リーダー「とにかく、民族1さんに挨拶にでも行きましょう。それからどうするか考えても遅くはないです」


男「そうだな、それに、この腕についても相談しなければ」


生徒2「嘘!何その腕!」

生徒1「うわっ!マズイですよそれは!」


リーダー「…?気付いてなかったのですか?」

男「無いだろ」

~ピラミッド内・祭壇前~

男「1つ疑問に思うんだが、ピラミッドというのは王族の墓みたいなものだろう」

男「何故祭壇なんかがあるんだ」


リーダー「墓というよりは王を復活させる為の儀式を行う場所ですよピラミッドは」

男「そうなのか、俺は墓だとばっかり」


リーダー「このピラミッドは誰の墓かはわかりませんが、随分と大きいようですので有名な方が眠っていたのでしょうね」


男「眠っていた?」


リーダー「ええ、ピラミッドは古くから墓荒らしや、全盛期時代の人間達が掘り返したり調査を行ってきたので、大きいピラミッドとなると、既に人間によって取り出されているでしょう」

男「詳しいな」

リーダー「私の知識は数少ない文献による情報ですよ。全盛期時代の文献はまだ最近の物が多いので」

男「そうか」

生徒2「あの人達いないねー」

生徒1「何処にいるのでしょうね」

男「女はこの祭壇の奥の方から出て来た。まだ先があるんだろう、進むぞ」

トコトコトコ


~王の間~

生徒2「狭い所に来たねー」


リーダー「おや、あの人達がいますね」

男「おい」

民族1「これは男さん、来たのか」

男「顔見るついでにこの腕をどうにか出来ないかと思ってな」

民族1「ああ、女に受けた傷か…」

民族1「女、起きて下さい」


女「ん……ああ民族1か」

女「それと…男」


男「そんなに睨むな。この腕をどうにかしてもらいに来たのだが」


女「治してやるものか。私は諦めた訳ではない」

女「私は、いけにえを捧げなければいけないのじゃ…そうでなければ…」

男「…」

女「そうでなければ………どうなるのじゃろう」

生徒2「ええ!?」


男「分からないのに何故いけにえをしようと」


女「わからん…だが、私はいけにえを捧げなければいけない」

女「そうでなければ何かが起こる…いや、既に起きておる…」

男「既に起きている…地震か」

女「そうじゃ、だがそれだけではない。このままいけにえを捧げなければ更なる天災が…」


男「俺達はその地震の原因を調べに来た。俺達側の調査によると震源地はこのピラミッドの何処かだ。何か心当たりは無いか」


女「心当たりはある。じゃが、その場所は…」

男「なら話は早い。場所を教えてくれ」


女「このピラミッドにずっと住み込んでいる私ですら近寄るのを躊躇った場所じゃ。お前では…」

女「…いや、ちょうどいいやもしれん」


男「どういう意味だ」


女「腕を出せ」

男「何が…」

女「いいから出すんじゃ」

男「…」スッ

女「……」

シュウウウウ…


女「私の能力は触れた物の時間を操る能力じゃ。貴様の腕も直ぐに治せる、ホレ」

男「……」

女「これで大丈夫じゃ。ではこの地図に書かれている場所に行け。そこが心当たりのある場所じゃ」


男「治してくれたと思ったらコレか、人使いの荒い」

女「私は寝る」

民族1「ああもう、女さん。すいません」


男「謝る必要は無い。元から俺達は調査の為に来た」

リーダー「ようやく本来の仕事ですね」

生徒1「行きましょう、せっかくメモ一式を持って来たのですから」

男「行こうか」

生徒2「冒険みたいだね!未知の場所へいざ!」

トコトコトコ


民族1「ああ、皆さん!」

男「何だ」

民族1「私達は皆偽名でして、しっかりと名前があります。私の事は女友とこれから読んで下さい」

男「他の人は」

女友「実は、私も知らないのです。その時に随時教えてもらってください」

男「わかった」

トコトコトコ


~移動中~

生徒2「結構上がるねー」

リーダー「祭壇自体が地下深くにありましたのでね、それにこのあたりは回りの地面より数段下がっているようですし」

リーダー「凄く上がってるように錯覚するように感じるのかもしれませんね」

男「場所的にには地表と変わらない位置にあるのだろう」

リーダー「ええ、この地図で言いますとピラミッドの中層部に位置する所です」


男「そうか、ならもうすぐか」

男「生徒二人はその部屋の入口で待っておけよ。何があるかわからん」

リーダー「はい、お願いします。安全だと判断すればお呼びするので」


生徒2「リーダーさんに言われちゃ待つしかないね」

生徒1「そうですね」


男「…」



リーダー「…ここですね、到着しましたよ」


男「入口の見た目は普通。さて、中は」


リーダー「では二人とも、お願いします」

生徒1、2「了解です」「わかりましたー」




男「…普通に開くな」


ゴゴゴゴゴ…



~?~



男「内装も外と変わらない。何も無い部屋の中心に台座があるだけ…本当にこの部屋か?」

リーダー「女さんの心当たりの場所はここです」

男「地震を起こす程だから、巨大な力が働く何かがあると思ったが、ここはハズレか」


リーダー「何を言うのです、こういう場所だからこそ何かがあるのです。ほら、お決まりの台座まであります」

男「台座か…」

男「…!」

男「何だコレは」


リーダー「宝石…ですか」

リーダー「台座の上に丁寧に宝石が置いてあるだけのようですね…」


男「こいつは………やっぱり」


リーダー「それは?」


男「見てみろ、こいつは今ここで見つけた宝石、そしてこいつは俺が砕石場で見つけた宝石」

男「何か気付いたことはあるか?」


リーダー「…何と言いますか、加工の種類が同じのように感じます」


男「そうだ、宝石の種類が違えど、宝石に埋め込まれている金やその他の加工の仕方が同じに見える」

男「つまり、この宝石とこの宝石は同じ時代の技法によって作られた可能性がある」

リーダー「同じ時代…に作られたとして何かあるのですか?」

男「村を出発する前に言っただろ、この砕石場で見つけた宝石はその地層に埋まっていた時代では作れない」

男「この砕石場で見つけた宝石の他に似たような宝石が幾つもあり、それを模って作られた可能性も大いにある」

男「だが、こんな場所にあるからには無関係とは言い難い」

男「持って帰り調べる必要がある」


リーダー「それは了解しました。ですが地震の原因は?それについてはどうするのです」

男「恐らく、この宝石が原因だと思われる」

男「黙っていたが、この砕石場で見つけた宝石、お前達が助けに来る前に突然光りだした」

男「そんな事が出来る能力者もいなければ、この宝石にからくりが仕掛けられているとも思えない」

男「こういうのはあまり好きじゃないが、この宝石には何か特殊な力がある筈だ」

リーダー「ということはその特殊な力で地震が起きたと?」

リーダー「何にせよ決めつけは良くありません。地震の頻度は3日に1回は大小問わず起きていましたので」

リーダー「その宝石は持ち帰り、3日以上は様子を見ましょう」

リーダー「それでも地震が収まらなければまた再度ピラミッドを調べ尽くしましょう」

リーダー「どちらにせよ、村には1度帰らねばなりません」

リーダー「今頃村の皆も心配しているでしょう。予定ではとっくに村に帰っている時間なので」

リーダー「今日は一晩泊まり、明日村の皆に謝るとして、我々二人は明日もまた生徒二人を村に送り届けた後、このピラミッドまで調査に来ましょう」

男「それには賛成だが、どちらか1人は村に残るべきだ。村を守る奴が2日3日も留守にしていてはいけない」

リーダー「それもそうですね。では、男さんにピラミッドの調査をお願いします。ここの方々には顔が利くようですし」


男「それは皮肉で言っているのか」

リーダー「いいえ、皮肉でも何でもなく、本心です」

男「…」


~王の間~


リーダー「では今晩はお世話になります」


女友(民族1)「迷惑をかけたんだ、好きに使ってくれていいよ」

女「私の部屋なのに」


男「…」


生徒2「結局部屋に呼んでくれなかったねー!」


リーダー「ああ、すいません。何も無かったものですから」

生徒1「何も無かった…ということは引き続き調査を?」

リーダー「ええ、その予定です。もっとも、次からは男さん1人での調査になりますが」


生徒2「私も行きたいけど、仕方ないかー」

生徒1「流石に我が儘すぎますよ。今回連れて行って貰えただけでも感謝するべきです」

リーダー「ははは、すいません。お願いします」






女「…」

男「あの場所には宝石が1つあるだけだった」

女「…」

男「この宝石が地震の原因だと思われる。いけにえを捧げる必要なんて無かったんだ」

女「……」

男「犠牲者が出ていないのだから責めるつもりはない。だが1つわからないことがある」

男「お前にいけにえをしろと促していたのは何なんだ」

男「妄想か、はたまた霊的な何かか」

女「………」

女「その宝石じゃよ…だ」

女「ああ駄目だ、この話し方では肩が凝る」

女「喋り方を崩すぞ、よいな」

女「あの部屋には近付いた事はないと言ったが、あれは嘘だ」

女「その忌まわしき宝石に触れたくなかったのだ」

女「貴様は似たような宝石を持っているだろう、何処で手に入れたかは知らんが、地震の影響で手に入れたのはわかる」

男「…何故それを」

女「その宝石とその宝石は繋がっているのだ、何かしらの力によってな」

女「そしてその力同士を引き合わせた今、また新たな力に引き寄せられるだろう」

女「必然だ、宝石同士を引き合わせる媒体に出会った時、貴様の見つけた宝石は姿を現したのだ」

つ ④

男「…つまり、このピラミッドで見つけた宝石がまた新たな宝石の場所へと導くということか?」

女「そういうことだが、次に導かれる物はもしかすると宝石では無いかもしれない」

男「まあ、大体は掴めた。が、何故俺が導かれ、何故その物を集めないといけない?」

女「集める…必要は無いが集めるようになっているのだろうな」

女「何故お前が選ばれたかはわからない、何かしら理由があるかもしれんが、私にはわからん」


男「…じゃあ、今までの話はとても信じられるようなものではないが、その話を何故お前は知っている?一般人が知っているような話ではないだろう」

男「お前は仙人か何かなのか?」


女「いいや違う。この話の内容の殆どがここ、ピラミッドの壁に書かれている文字を翻訳したのを覚えていただけだ」

女「まさか、こんな話にピシャリとはまる奴が現れるとは思ってもいなかったが」

男「…」

女「だが、壁画に書かれている文字の一文が実際に起こってしまった」

女「地震だ。その文の内容と現実に起きている事が一致してた」

女「背筋が凍ったよ。その文によるとこのピラミッドに置かれている宝石が天災を引き起こす」

女「その天災を収めるにはいけにえをしろと」

女「もっとも、その必要は無かったようだが」

女「だが私はそのたった一文に体を操られ、いけにえをしようという気になってしまった」

女「今思えば、それも全て必然だったのかもな」

女「そして男が私を止めに来る。これも必然。ということは私はその物を集めるのに必要な存在だということだ」

女「必然が私とお前を出会わせた。全て決まっているということだ」


男「……お前は」

女「…私は今、凄く怖いんだ。必然という訳のわからないものに体を操られ、その必然に殺されてしまうかもしれない」





男「何が必然なんだ。そうしてまた、お前は必然と言う言葉に操られている」

男「必然なんて無い。……これは、お前より子供に話した話だが」

男「どのような運命になろうと、その運命を恨むな。自分が納得の行くように自分で運命を変えるんだ」

男「そうなってしまったのには何か理由がある。たった1つの要因が抜けただけでも、お前はこの場にいなかった筈だ」

男「必然なんて言葉に操られるな。自分で自分の未来、運命を作って行けと」


女「そのようなことをいきなり言われても…」

男「なら、お前が必然なんて言葉に操られないように、俺がずっとお前を見ててやる。結局は自分の人生だ、お前が必然に操られたければそうするがいい」




男「何が必然なんだ。そうしてまた、お前は必然と言う言葉に操られている」

男「必然なんて無い。……これは、お前より子供に話した話だが」

男「どのような運命になろうと、その運命を恨むな。自分が納得の行くように自分で運命を変えるんだ」

男「そうなってしまったのには何か理由がある。たった1つの要因が抜けただけでも、お前はこの場にいなかった筈だ」

男「必然なんて言葉に操られるな。自分で自分の未来、運命を作って行けと」


女「そのようなことをいきなり言われても…」

男「なら、お前が必然なんて言葉に操られないように、俺がずっとお前を見ててやる。結局は自分の人生だ、お前が必然に操られたければそうするがいい」

男「だが、もしお前が道を踏み外した場合、俺は全力でお前を引き戻す」

男「見守る人間として、誤った道に進むのは黙っておけない」

男「矛盾しているが、俺は本気だ。嫌なら…仕方ないが」


女「………」

男「……」

女「…お前の寝る場所はそこだ。あと、今日はもう私に話かけるな」


男「ああ、今日は…な」



トコトコトコ



リーダー「おや、終わりましたか。一体何を…」

男「1つ言えるのはお前も、生徒2人も、俺はしっかりと見ている」

リーダー「?」

男「俺は寝る。どうやら俺の寝る場所はそこのようなのでな」

>>143
ミス

リーダー「わかりました。おやすみなさい」



~翌日~


男とリーダー、そして生徒2人はピラミッドの人達に一旦の別れを済ました

生徒2人を村に送り届け、俺達を心配していた村人に事情を説明し、改めて謝った


男は村をリーダーに任せ、そしてまたピラミッドへと1人、向かって行った




~ピラミッド~



男「そんな嫌そうな目で見るな」


女「…」


男「地震は様子を見るとして、今回はお前がこの前話していた、壁に書いてある文字について聞きたいのだが」

女「……口で説明するより実際に目で見た方がわかりやすいだろ。ついて来い」


男「わかった」


トコトコトコ



~ピラミッド内・壁画前~

女「この壁画だ。ちなみにこの場所は私以外誰も入れた事はない。お前が初めてだ」


男「…こんな場所にあるとは。ピラミッドの1番上ぐらいにまでなるんじゃないか?」

女「その通り、1番上だ」


男「最上層か、それより…何だこいつは…」


女「見ての通り、この辺り一帯全てが壁画だ。文字もそこに書かれている」


男「文字……やはりか、俺が読めるような字ではない」

女「当然だ。恐らく、この辺りにいる人間の中でこの文字を読めるのは私ぐらいのものであろう」

女「私も全てを読み尽くした訳ではない。読んでいる途中から、馬鹿らしくなって読むのを止めたのだ」


男「それは、内容が信じられるような話ではないからか」

女「そうだ……そうだったが、今ではこの文字を読むのが怖いぐらいだ」


男「…早速で悪いが、この文字を初めから読んでくれないか。メモを取っていくために道具も用意した」


女「それは構わんが、私もこの文字をスラスラ読める訳ではない。時間はかかるぞ」


男「構わない。今日も泊まるつもりで来たんだが、大丈夫か?」

女「…好きにすればいい、私が拒否する理由も無い」

男「悪いな」


女「では始めるぞ」


男「ああ頼む。今日中に終わるといいんだが」


女「まだ昼だが、今日中は少しきついかもしれんな」



~数時間後~

男「~となるだろう。と」


女「……すぐ…わからない…変化…新しい…神器…」

女「新たな神器(宝石やオーパーツのこと)を手に入れたとしても、すぐに次の神器への道が開く訳ではない」

女「神器への道は何かしらの変化を待つ必要がある…だ」

男「~必要がある。ということは、次から次へと宝石の在りかが示されないということか」

女「そのようだ。しばらく待つ可能性もある…ということだ」


男「そうなのか…。ああ、止めて悪かった。とりあえず今は全て翻訳、それから考えよう」


女「では続きから。…何か……神の力…無効……使えない…」






~数時間後~


女「…ふう。休憩を挟んだとは言え、流石に疲れたな」

男「なら今日は終わろう。今日中に終わらせる予定だったが、結局半分近くってところか」

男「手伝えない所が悔やまれるが、お前に頼るしかない。自分のペースでやって貰っていい」


女「元よりそのつもりだ。気を使われるまでもない」

男「ならいい。翻訳して気になった所は幾つかあるが、今日は寝るか」

女「では切り上げさせてもらう。明日は朝からやるぞ」

男「わかった。」


トコトコトコ

男「…流石にそのまま書き写しただけでは理解が難しい所もあるな」

男「文体も支離滅裂だ。直せる所は直しておくか」



~翌日~

男「ああ、おはよう」


女「…朝から張り切っているな、私より先に来ているとは」

男「まあな」

女「……昨日は何処までやったか」

男「そこだ」

女「…やけに手際がいい。貴様…見かけによらずか」

男「それは褒めてるのか」

女「これの何処が褒めているように聞こえるのだ」

女「…とにかく、続きからやるぞ」

男「ああ、こっちの準備は大丈夫だ。」


女「昨日で読み方のコツは掴んだ。今日中に終わらせるぞ。」


~数時間後~


女「…ふん、言ったであろう」

男「まだ夕方か。随分早く終われたな」


女「では早速…」

男「ああ、少し待ってくれ。この書き写した文をまとめ直さなければ」

男「お前は部屋でのんびりとしているといい。疲れただろう。これぐらいは俺にやらせてくれ」


女「…わかった。今日も泊まるといい部屋は用意しておく」

男「終われば呼びに行く」

トコトコトコ






男「(女は行ったか)」

男「(しかし、あれだな。こうも簡単に解読できるものなのか)」

男「(俺は全く解らないが、女からすれば外国語を読んでるようなものなんだろう)」

男「(解読した結果だが、得に重大だと思える様な所は見当たらなかった)」

男「(数点、気になった所はあるが、それは女を交えて話合うとしよう)」





~数時間後~

男「(終了、女呼びに行くか)」

~王の間~

男「終わったぞ」


女「…こんなに時間がかかるものなのか?」

男「そうだ、俺の要領が悪いだけかもしれないが」

女「じゃあ昨日やった所はいつ整理したんだ」


男「解読が終わってから今朝女が来るまでしていた」


女「…やはりか、馬鹿だよお前は本当に」

男「いいだろ、俺は元気なんだから」


女「解読した内容についてだが、明日話し合おう。もう夜も更けてきている」

男「大丈夫だ、俺のことなら」


女「お前じゃない、私が眠いんだ」

男「…」

~翌日~




女「…では解読した内容について、気になった所を上げて貰いたい」


男「数点あるが、まず1つ目。俺が理解しやすく書き直した文だが」

男「次のオーパーツへの道は、何かしらのイベントが起きなければ導かれない。という文だ」


女「つまりは?」

男「1つのオーパーツを見つけても、次へ次へと新しいオーパーツに辿り着ける訳ではない」

男「次のオーパーツを見つけるためには、何かが起きなければいけない」

男「それは勝手に起きるものかもしれないし、自分で起こさなければいけないものかもしれない」

男「俺は宝石…オーパーツを手に入れたが、今の段階では次のオーパーツを見つけることができない」


女「何かが起きるまで待つ…または、何かを自ら起こさなければいけないのか」


男「そうだ、勝手にイベントが起きてくれるのなら問題は無いが、自分で起こさなければいけないのには骨が折れる」

男「起こし方など、誰かが教えてくれる訳でもないのでな」

男「完全にノーヒント。下手をすれば一生次のオーパーツへの道が示されないかもしれない」

男「これについてはどうすることもできない。よって様子を見る」

男「では次だ、次は」

男「オーパーツを運ぶ者は神の力が無効化される。だ」


女「オーパーツを運ぶ者………それは貴様のことであろう。では神の力とは?」


男「わからない。直し様が無いからそのまま書き込んでいる」

男「無効化される…に少し不安を感じたので上げた」

男「無効化はプラスの言葉ではないからな」


女「それは場合によると思うが、プラスともマイナスとも取れん」


男「お前なら神の力について何か知っているかと思ったが、見当違いだったか」


女「私はただ古代の文字が読めるだけだ。それ以外の知識は周りの奴らと変わらん」

女「さあ、次は何だ」


男「これは、書かれていた訳ではないが、いや、書かれていないからこそ気になった事だ」


男「壁画の言葉には一度も、オーパーツを全て集めるとどうなるか書かれていなかった」

男「1番重要な点なのに何も書かれていない。おかしいと思わないか?」


女「たしかに」


男「これが分からなければ、俺はどうすればいい。目的も無くオーパーツを集めればいいのか」

男「いや、元より俺はオーパーツを集める気は無いのだが、まんまと導かれ集める形になっている」

男「そういうことで、俺はしばらくそれについて調査をしようと思う」

男「もちろん、お前にも手伝って貰いたい」


女「…好きにしろ」


男「そうか、ありがたい。では、壁画の言葉について気になった点は以上だ」

男「後もいろいろ書いてあったが、オーパーツには関係なさそうな文だらけだった」


女「そうか、ではこのあとはどうする。もうこのピラミッドには用は無いだろう」


男「ああ、もう村に戻ろうと思う」

男「お前やお前の仲間はどうするんだ。もう儀式などしないのだろう」

女「そうだな、しかし、他に行く所も無いのでな。皆、ここで生活をするだろう」


男「…それについてだが。お前達、俺の村に来る気は無いか」


女「…私達は皆、汚染に耐性があるからわざわざ移住する必要は無いのだがな」


男「嫌なら無理にとは言わない」

女「私達が住む所はあるのか?」

男「ああ、ある。お前達以外にもまだまだ人が入るぐらいだ」


女「じゃあ乗った。元より、ピラミッドに住み込むなんて窮屈で不便していたのだ」

女「寒い、暗い、狭い、何も無い。人が住む場所じゃないから当然と言えば当然か」

男「以外と早く決まったな。俺はもっと説得に苦戦するかと思っていた」


女「何故断る必要がある。逆に住ませてくれと頼み込もうかと思う程だった」


男「その割には焦らすような言葉があったが」

女「私から頼むのも気分が乗らんのでな」

女「で、どうする。移住は今日からでも始めるか」


男「そんなに早くで大丈夫なのか?仲間への説明とか」


女「私以外も納得するだろう。皆、考えていることは私と変わらん」


男「そうか、なら始めたい時にいつでも始めてくれ」


女「そうさせてもらおう」


男「ちなみにもう村の皆には説明をつけてある」


女「私がどう言おうと結局は村に行くようになっているというわけか…全く」

男「そういうことだが、いつ村に来るつもりだ。準備もあるだろう」


女「お前はもう帰るのだろう?なら今から行く」


男「…………いや、しかし準備は」

女「準備も何も私達は持ち物など何もない。あるとすれば心構えと言ったところか」


男「お前達がそれでいいのなら何も言わないが」


女「無論だ。彼女達も嫌がる理由が無い」


男「そうか」

男「ならもう出る。お前は人を集めてくれ」


女「いいだろう。出入口で待っておけ」

~ピラミッド・出入口~





男「今から俺の村に向かう」

男「お前達はしっかり保護するつもりだ」


女「保護?随分とナメられたものだ」

女友「まあまあ、実際私達は保護されるようなものですから」

女「…ふん」


男「………だが特別扱いする訳ではない。村の一員として働いて貰う予定だ」

男「まだまだ俺の村は発展途中だ。耐性のあるお前達には外に出て貰う機会が多いと思うが、そこは了解してくれ」


男「………では、行こうか」

そして男は女と女の仲間一行を村へと迎え入れた

村人から熱い歓迎を受け、その日はお祭り騒ぎ
翌日からは早速今後の村について話合った

リーダーは引き続き村の発展を担当
地震の警戒の為、数日様子を見た
その結果地震の心配が無いと判断し村の発展を再開

今の段階で村の広さは200m×200m程
今後もさらに拡張する予定だ


そして女とその仲間は外での活動をメインに
村を中心に東西南北に村の支部を設ける事を決定
村と支部は地下道で繋ぎ、いつでも連絡が取れるように
周辺に少なく存在する村と定期的に情報を共有する為の支部だ


男は村の発展の情報をまとめ、支部の情報をまとめ、生徒達に勉強を教える教師として、非常に疲れるであろう役職に落ち着いた

そしてそのまま宝石に変化が訪れる事なく、時間は過ぎて行った

村の発展は順調
支部による周辺の村との情報共有も進んでいる

周辺以外に、村から遠くの方にも人が住んでいる事がわかり、現在連絡を取っている真っ最中だ

男はと言うと、情報をまとめる仕事を生徒達に手伝わせ、授業はまるでしていない状態



平和だからいいのだろうか
何も起こらない、順調



だが男もすっかりと宝石の事を忘れた頃、ある"イベント"が起きる





~前編・終わり~

自分用
前編終了時点


性別男 年齢20代前半
身長・体重 平均的な身長体重より少し高い、重い
無表情で何を考えているかわからない 何事にも今のところ動じない


リーダー
性別男 年齢20代後半
身長・体重 身長は高い、体重は軽い
誰に対しても敬語、何を考えているかわからない 表情は崩さずに笑顔が多い 男には頭が上がらないらしい

生徒1
性別男 年齢10代後半
身長・体重 身長体重共に平均より少し下
生徒2とは昔からの友達 勉強が好き 特徴と言える特徴が無い

生徒2
性別女 年齢10代後半
身長・体重 平均的
生徒1とは昔からの友達 バカ元気 空気は読める 歳相応の女の子


性別男 年齢20代前半
身長・体重 平均より全体的にデカイ
男の友達 行動的で熱い、バカではない 男が自分に従って動ける所を尊敬している 現在は何処にいるか不明


性別女 年齢20歳前後
身長・体重 身長は平均より少し高い、体重は普通
ピラミッドに住んでいた女集団の族長 必然に従い動いていると話す 古代文字が読める 気が強い 性格がキツイ 出身や様々な経緯は不明

男「(女達を村に迎え入れ、様々な事が変わった)」

男「(まず地震が起こらなくなり、それ以外の天災も今のところ起きていない)」

男「(次に村の発展。今では完全に町、街と言える程の広さになった)」

男「(支部を通じて、村から遠くの調査も行えるようになった)」

男「(汚染の解決…は全く進展が無いが、抗体の無い村人が快適に生活出来る程にはなっている)」

男「(遠くの方にもこの村と似たような所が何箇所もあった。まだ人が沢山生きていると分かり、心強く感じる)」

ああ上げちまった


男「(他にも変わった所はいくつかあるが、それは追い追い…)」


生徒2「先生ー、やっと終わったー!」


男「そうか、じゃあ休憩でもしてこい。生徒1、お前もだ」


生徒1「この資料をまとめ終わったら、休憩させてもらいます」


男「わかった」


生徒2「先生!最近勉強してないと思うのですが!」


男「仕方ない。こんな面倒な仕事を一人でやれっていうのがそもそもおかしい」


生徒1「いいじゃないですか。資料をまとめるついでに勉強できますし」


生徒2「勉強しながら資料まとめてたら今まで以上に遅くなっちゃうよー!」

生徒2「それにしてもお腹すいたー」

男「…じゃあ生徒1がまとめ終わったら昼休憩だ」


生徒1「…ふう……今終わりました」

男「飯だ。今日もいつもどうり近所のおばちゃんのおにぎりだ」

生徒2「ああー昼ご飯だー」

生徒1「どれだけ飢えてるんですか」



男「…早くしないと全部食べるぞ」

生徒2「そうはいかん!」

生徒1「いただきます」


……




ガチャ

リーダー「男さん、少しいいですか?」

男「お前か…昼飯中だ。後で聞こう」


リーダー「わかりました。では食べ終わり次第集会場へ」

リーダー「生徒1さん生徒2さんも来て下さいね」


生徒2「私達もですか?」


リーダー「はい。村の主要な人物には全員集まって貰うつもりですので。では」


バタン


生徒2「…主要な人物だって!凄いね私達!」

生徒1「僕達が単に先生の近くにいるからでしょうがね」

生徒1「いろいろな情報も知っている訳ですし」


生徒2「それでもだよ!」



男「…何か問題が起きたような口調ではなかったが、一体何だ」

生徒2「先生も見当つかないの?」


男「悪い知らせでないのはわかるが」

男「どうにも…な」チラッ

男「(今では部屋の飾りと化している宝石が光っている)」

男「(この光は数日前から光っていたが、この光と今の集合には何か繋がりがあるのか…)」

生徒1「…ああ、宝石ですか先生。時期的に繋がりがあってもおかしくありませんしね」

男「…一応持って行くとしよう」

生徒2「あ!食事中は立ち上がっちゃ駄目だよ先生!」


男「…」


生徒2「そうそう。これからは気をつけないとねー」

生徒1「変な所でしっかりしてますね」

生徒2「褒めても何も出ないよ!」

男「…」

男「行くか」



~集会場~

男「………国?」


男「どういうことだそれは」

リーダー「ええ、支部からの連絡で近日中に開国するとのことです」

リーダー「近隣の人達は開国パーティーに参加して欲しいと」


男「その国ってのは昔で言う国家ってやつなのか」


リーダー「いえ、大まかなベースしかできていない状態です」

リーダー「政府等の政治的な所はまだ…」


男「建前だけの開国か、どういうつもりだ」

男「国を作るなんてのに何の意味がある」


リーダー「深い意味があるのかはわかりません。ですが、まだ国を作る…なんて出来ない状況なのも確かです」

男「まだ人なんて数えられる程しか見ないのだが」

リーダー「実際に行って、確かめるしか無いでしょう」

男「いつがその日だ」

リーダー「開国ですか?一週間後です」

男「ここからその国とやらへは何日かかる」

リーダー「歩いて行くとなると10日程ですかね」

男「…」

男「駄目じゃないか」

リーダー「男さん、歩いて行くなら…ですよ」


ポンポン


友「よっ」

男「お前は……友か…」

友「久しぶりだな。子ども達を村で受け入れてくれているから、時々村には顔を出していたが」

友「お前は中々見なかったな。まあ、俺が村に長居しないのもあるけど」

男「そうか、お前の能力で連れて行ってくれる訳か」


友「そういうこと」


リーダー「友さん、貴方の能力で国へはどれ程で行けますか?」


友「頑張れば数時間で着けるが、数時間も能力をフルで使うなんて今の俺には無理だから、2日ぐらいかな」

リーダー「そうですか、了解しました」


男「そもそもお前の能力はどういう原理で動いているんだ」


友「説明しなかったかな」


友「例えばお前が地球から凄まじいスピードで宇宙へ飛び立ち、凄まじいスピードで地球に戻ってくるんだ」

友「するとどうなると思う?なんと自分だけ周りの奴より少しだけ未来に進む」

友「ちなみに過去へ行くには宇宙へ行って帰る速度を光の速さを越えればいい」

友「つまりは、その流れを作り出すことによって俺は自分の意識した方向へ浮けるし進める」

友「進んでる、浮いている…それは全て動いているんじゃなくて、未来へ飛んでるんだ、その方向にな」


男「イマイチ理解出来ないが、言いたい事はわかった」

リーダー「だいたいわかりました」


リーダー「では友さん、5日後…では少し心配ですので4日後にしましょうか」

リーダー「4日後に村を出発しましょう。前日に到着して、周辺を見ておく必要もありますし」

友「4日後だな了解っと、それじゃあ俺はそろそろ村を出るわ」


男「もう出るのか」


友「ああ、長居する理由も無いしな」


リーダー「それでは、4日後の昼頃には村に来ておいて下さいね」


友「了解了解。それじゃあな。男とリーダー」


トコトコトコ…


男「…おい、開国式に向かうに当たって何か準備する物とかあるのか」


リーダー「いえ、特には。お得意の臨機応変で行きます」


男「ではいつもどうりに過ごせばいいのか」


リーダー「ええ、ですが宝石にはしっかりと注意を払っておいて下さい」



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