新田美波「リレー小説ですか?」 武内P「はい」 (156)

武内P「先日、シンデレラプロジェクトの皆さんの手で一本の小説を作り上げるという企画が提案されました」

武内P「できあがった小説は、とときら学園の中で公開される予定です」

みりあ「ねえ、リレー小説ってなあに?」

莉嘉「リレーするお話を書いた小説なんじゃない?」

きらり「リレー小説っていうのは、みーんなが順番にお話を書いていって、ぞれをぜーんぶまとめてひとつのお話にするってことだよ?」

きらり「みんなで力をあわせて、読んでてたのすぃお話を作るにぃ☆」

みりあ「わあ、なんだかおもしろそう!」


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凛「私、小説とか書いたことないんだけど……」

卯月「私もです。うまくできるかなぁ」

未央「こういうのは素人が書くから面白い!っていう部分もあるし、みんなが好きなように書けばいいんじゃない?」

智絵里「す、好きなように……」

かな子「お菓子のこととかでもいいのかな?」

杏「話の流れを壊さないんならいいんじゃない? 杏は面倒だから原稿用紙3行くらいですませるよ」

アーニャ「ランコの、グリモワールの世界を、表現するよい機会です。ね?」

蘭子「ふぇっ? え、えと、あれは公開するつもりで書いてるわけじゃ……」

アーニャ「自分らしく、ですよ」

蘭子「じ、自分らしく……う、うむ、努力しよう」

みく「みくは猫チャンが主役のお話が書きたいにゃ!」

李衣菜「えー? 猫が主役じゃギター弾けないじゃん」

みく「創作なんだから別に猫がギター弾いてもドラム叩いてもいいにゃ」

李衣菜「あ、それもそうか。よーし、ロックに決めちゃうよ!」

美波「みんな、だいたいやる気ばっちりみたいですね」

武内P「新田さんも、よろしいでしょうか」

美波「はい。みんなで一緒に何かを作り上げるのって素敵だし、がんばります」

武内P「わかりました」

武内P「でははじめに、リレーの順番を決めておきたいと思います」

みりあ「はいはーい! みりあ最初に書きたいでーす!」

莉嘉「あっ、ずるーい! アタシも一番に書きたーい!」

武内P「……公平を期すために、くじで決めましょう」



武内P「くじ引きの結果、このようになりました」

島村さん→緒方さん→渋谷さん→諸星さん→神崎さん→アナスタシアさん→城ヶ崎さん→赤城さん→本田さん→多田さん→三村さん→前川さん→双葉さん→新田さん

卯月「と、トップバッターになってしまいました……うう、ちょっと緊張します」

未央「大丈夫大丈夫。それに、最初に書くってことは、物語の方向性とか好きに決められるってことだよ?」

卯月「なるほど、言われてみればそうですね。ちゃんとみんなにバトンを渡せるように頑張ります!」

凛「卯月の次が智絵里で、その後が私か」

智絵里「ど、どんな風に書けばいいのかな」

凛「普通に書けばいいと思う。企画的に、私達の個性が文章に出た方がいいだろうし」

凛「私達は序盤だから、まだ制約とか少ないし」


みく「みく達が最後の3人にゃ」

杏「まーてきとーにやればなんとかなるっしょ」

みく「杏チャン、みくの気合いの入った設定をぶち壊したりしちゃダメだからね!」

杏「できればね」

美波「私がアンカーだから、ちゃんとお話を終わらせられるようにしないといけないわね」

みく「まとめ役だにゃ。シンデレラプロジェクトのリーダーにふさわしい役目だと思うにゃ」

美波「ふふ、そうね……うん、頑張らないと」


武内P「期限まで1ヶ月ほどありますので、それまでに完成させられるよう、よろしくお願いします」

CP一同『はい!』

2週間後


杏「ほい、これ」

美波「うん? あ、もしかしてリレー小説の原稿?」

杏「杏は書き終わったから、あとは美波ちゃんだけだよ」

美波「2週間で私以外の13人が書いちゃったの? 思ったよりペース早いわね……じっくり書く時間がとれそう」

杏「……ま、内容見れば理由は察せるけどね」

美波「え? それってどういう」

杏「じゃ、杏は仕事終わったから帰るね」バイバーイ

美波「あ、ちょっと杏ちゃん」

杏「いずれわかるさ。いずれな……フッ」


バタン


美波「……本当に帰っちゃった」

美波「あの哀愁漂う笑顔の意味はいったい……この原稿用紙の束に、秘密が?」

美波「……な、なんだか、読むのが急に怖くなってきたけど……とりあえず、目を通さないと」


ガチャリ

武内P「新田さん。そろそろ、鷺沢さんと橘さんとの撮影の時間です」

美波「あっ、はーい! 今行きます!」

美波「……原稿は家に帰ってからゆっくり読もうかな」

その日の夜


美波「さて、じゃあ早速一番手の卯月ちゃんの文章からね」

美波「ちょっと緊張してたみたいだけど、どんな感じに仕上がったのかしら」





――私の名前は村島さつき! 高校生2年生です!

普通の学校に通う普通の高校生だけど、夢は大きくトップアイドル!

「さつき。ぼけっとしてると置いてくよ」

「ここから校門まで競争だー!」

「わわ、鈴ちゃんに澪ちゃん、待って~」

クラスメイトの新宿鈴ちゃんや田本澪ちゃんと一緒に、一流のアイドル目指して頑張っています!
今は三人とも養成所通いですけど、いつの日か――





美波「ふんふん……なるほど、トップアイドルを目指す女の子の物語なのね」

美波「キャラクターの名前からして、自分の周りの環境を参考にして書いてるみたい」

美波「えっと、その後学校のシーンが続いて……次はお昼ね」





お昼休みになりました。
私はいつも通り、鈴ちゃんと澪ちゃんと一緒にお弁当を食べます。

「はい、澪ちゃん。私のからあげをプレゼントです。あーん」

「あーん。うん、おいしい!」

「じゃあ、私はりんりんに。はいあーん」

「え、私はいいよ」

「そんな恥ずかしがらずにさ」

「あ、あーん……お、おいしい」

みんなでおかずを食べさせあいっこしながら(鈴ちゃんは少し顔を赤くしていました)、楽しい時間は過ぎていきます。





美波「……卯月ちゃん、凛ちゃんや未央ちゃんと同じ学校に通いたいって思ってるのかな」

美波「……なんて、そんなことを考えても仕方ないか。はやく続きを読まないと」

美波「放課後に養成所に行くと、大柄の男の人がいて……これ、プロデューサーさんかな」





「あなた達を、アイドルとしてプロデュースしたいと考えています」

養成所に現れた男の人は、名刺を差し出しながらそう言いました。
私たちは、しばらくの間かたまってしまいます。

「え、えっと。それってつまり、アイドルになれるってことですか」

やっとの思いで、澪ちゃんがしゃべりました。すると男の人は、ゆっくりとうなずきました。

「はい。私は、あなた達に魔法をかけにやって来ました」

その時、私たち三人の、アイドルとしての時間が始まったんです。
これからいったいどうなっていくのでしょう!


智絵里ちゃん、あとはよろしくお願いします♪←原稿の隅に小文字で





美波「卯月ちゃんの担当分はここまでね」

美波「お話の始まりとしてはいい感じ……少し自分の体験を重ねすぎかもしれないけど」

美波「とりあえず話の方向性はちゃんと決まったから、次の智絵里ちゃんも書きやすかったんじゃないかしら」ペラッ

ようやくアイドルとしての第一歩を踏み出すことができたさつき。
しかし、彼女には人に言えないある秘密があったのです。
それは――


「ぐおー。ぞんびー」

「現れましたね、悪魔たち! 正義の魔法少女・サツキエルが退治しちゃいます!」
「魔法の杖さん、力を貸して! クローバー・ハッピーマジック!」

さつきは、なんと町の平和を守る魔法少女だったのです!


美波「……え? いきなり路線変更?」

「今宵も悪魔からみんなを守ることができました……」

魔法の杖をしまいながら、さつきはふうっと息をつきます。
実は、さつきは魔法使いの家の娘なのです。彼女の家族は、昔から人知れず悪魔を倒す使命を持っていたのです。
もちろん、このことはみんなには秘密です。親友の鈴ちゃんと澪ちゃんにもさつきは話していません。


美波「それから後は、魔法少女としての生活と高校生としての生活とアイドルとしての生活を股にかけるさつきの奮闘が描かれている……」

美波「話としては面白いけど、智絵里ちゃんが強引に話の展開を動かしたのにはちょっとびっくりかも」

美波「魔法少女、好きなのかしら」

美波「こういう新しい一面が見えてくるのも、リレー小説の利点ね」

美波「さて。次は凛ちゃん」

美波「智絵里ちゃんの渡したバトンをどんな風に――」




――轟、と風を切る音。

さつきが右手を掲げると、周囲の空気が歪み、ぐっと重みを増す。
その異様な気配を恐れた悪魔達は、無意識のうちにその足を後方へとずらしていく。

「もう、遅い」

そう、遅すぎる。今さら逃げようとも、彼らに未来の選択は訪れない。
すでにさつきの体内では、練り上げた魔力が唸りをあげ、放出の時を今か今かと待ち望んでいるのだから。

「我が魔力の一撃、全てを染め上げ、悪魔に安寧の眠りをもたらす」

呪文の詠唱を終えたさつきは、溜めこんでいた全てを一気に解放する。

「受けよ、『蒼の楽団(アズール・ムジカ)』!」

蒼の光に包まれる一帯。
それが収束した時、立っているのはさつきだけだった。

「……悪魔退治、完了です」

今宵も彼女は束の間の安寧を勝ち取り、明日を夢見て床につく。



美波「作風が違いすぎる……」

美波「すごく引きこまれそうな文章ではあるけれど……さっきのクローバーハッピーマジックっていうかわいい呪文はどこに行ったのかしら」

美波「さつきちゃん、一夜にして経験値を積み上げすぎた感じ?」

美波「えっと、このあとのシーンは……」

私は叫ぶ。
目の前の現実を拒絶するために、ただ叫ぶ。

「どうして……どうしてなの、鈴ちゃん! どうして鈴ちゃんが悪魔軍に」

「さっきも言ったでしょう。私はもともと悪魔族の間に生まれた娘だった。だから、さつきの敵なの」

「そんな……だって、今までずっと一緒にいたのに! あの時の顔は、全部嘘だったの!?」

「っ……そうだよ、全部嘘。さつき、私はアンタを倒す!」




美波「なんだかすごいことになってきたわ」

美波「まさか鈴ちゃんが悪魔の手先だったなんて……凛ちゃん、自分がモデルのキャラだからってすごい設定を追加したのね」

美波「魔法少女と悪魔は相容れない存在。引き裂かれた二人の運命は――というところで凛ちゃんの担当は終わり」

美波「『あとよろしく』ってきらりちゃん宛てに書いてるけど……なかなか鋭いパスね」

美波「さあきらりちゃん。これにどう応えたの?」ペラッ

今日はここまで
続きは明日の昼か夜の予定です

「待って!」

鈴とさつきが今にも戦おうとしたその時、二人の間に割って入ってくるひとりの女の子がいました。

「み、澪ちゃん!?」

「アンタ、どうしてここに……」

制服を着た澪の身体から、魔力は感じません。彼女は普通の人間なのです。
そんな彼女が突然現れたことに、さつきも鈴も困惑を隠せません。

「私だってわけわかんないよ。最近二人とも何か隠してる様子だったから、いろいろ探ってたらこんなことになってるなんて……」

「澪ちゃん……」

「魔法少女だとか悪魔だとか、私にはそれがなんなのかちっともわからないよ。でも……二人に戦ってほしくないってことだけはわかる!」

澪の心からの叫びに、さつきも鈴も目を見開きます。
彼女の目からは……一筋の涙が流れていました。

「澪……」

彼女の言葉に、心が揺れます。それでも、さつきと鈴は掲げた拳をおろすことができないでいます。
それを見て、澪は大きく深呼吸をすると――

「……私たち、敵でもなんでもない。友達で、仲間で、アイドルなんだよ」

なんと、その場で歌を歌い始めたのです。
それは、先日発売されたばかりの、さつきたちのデビュー曲でした。

「あ………」

「………!」

さつきと鈴の心の中で、初めてのライブの記憶がよみがえります。
緊張と不安だらけでも、みんな一緒だったから乗り越えられた。歓声をあびることができた、あのライブの思い出が、次々と。

「思い出して! 私たち、争う必要なんてないんだよ!」

歌と一緒に、澪の想いは確かに二人の心に届きました。
気づけば、さつきも鈴も変身を解いて、制服姿に戻っていたのです。

「私……みんなと一緒に、アイドルを続けたいです」

「最初は、スパイとして人間社会に潜りこんでた。でもそのうちに、澪やさつきのことが大好きになっていた……その気持ちは、今も変わらない。私、悪魔軍を抜けるよ」

その言葉に、澪は一瞬呆気にとられ……意味を理解した後は、涙を流しながら笑顔を浮かべました。

「ありがとう」

……こうして、ひび割れかけた友情は元に戻りました。
三人はこれからも、トップアイドルを目指して、一生懸命走り続けることでしょう。

「みんな一緒に、はぴはぴしよう!」




美波「………」

美波「やだ、ちょっと感動しちゃった」ホロリ

美波「さすが、きらりちゃんはお姉さんね。ぶれかけていた話の流れを見事に引き戻してる」

美波「とときら学園で公開する予定だもんね。学園の先生として、しっかりつなぎ役を果たしてくれたのね」

美波「これで、最初に卯月ちゃんが出したアイドル路線に戻ることができるわ。この調子で次の蘭子ちゃんも……」


美波「蘭子ちゃん……あっ……」

『第二章 暗黒大陸編』


美波「いきなり新章突入とは、エンジン全開だね。蘭子ちゃん」

――闇。

見渡す限りの闇が、その世界を支配している。

「ここが、暗黒大陸……悪魔達の国。人間は悪魔に虐げられて暮らしている」

気を抜けば魂が抜かれてしまいそうな気味の悪さを感じながら、さつきは己の五体が正しく動くことを確認していた。

「待っててね、鈴ちゃん。必ず助け出してみせるから」

3日前の夜、彼女の盟友である新宿鈴が悪魔軍の冥王にさらわれた。
軍を抜けた裏切り者を、連れ戻しにきたと言っていたのだが……さつきの魔法は一切通用せず、友を奪われる光景をまざまざと見せつけられたのだ。

「今度こそ、冥王を打倒してみせる!」

3日間で、対悪魔用最終奥義、そして暗黒大陸への転移魔法を習得したさつき。
意を決して異世界へ踏み込んだ魔法少女の、最大の闘いが幕を開ける。

美波「あはは……しばらくアイドル要素なさそうね、これは」

美波「鈴ちゃんを取り戻すために、どれだけの試練が待ち構えているのかしら」

美波「それにしても、蘭子ちゃんの言葉選びは相変わらず独特で、センスを感じるわ。でも……」




「我こそは悪魔軍七大皇のひとり、ヴァッシュ!」

「私は人類解放軍(レコンキスタ)の巫女、セイヴァーです」

「キヒヒ、わたくしめは悪魔軍の宰相、ニールでございます」

「俺は人類最後の希望、シュトロンだ」

「私は――」

「僕は――」

「俺様は――」

「この世界はマナとイドの濃度がなによりも重要となり――」



美波「新しく出てくるキャラと設定が多すぎる……」

美波「蘭子ちゃんのイマジネーションがあふれ出ているのね」

美波「頑張ってるのは伝わってくるし、面白そうではあるんだけど……これ、続きを書く人が大変かも」

美波「蘭子ちゃんも、原稿用紙の隅に『やりすぎちゃったかも……ごめんね』って書いてるし」

美波「蘭子ちゃんの担当分はお話の風呂敷を広げるだけで終わっちゃってるから、なんとか次の人がフォローできれば……」

美波「次はアーニャちゃんね。『日本語の文、任せてください』って言ってたし、文章は大丈夫だと思うけど……」ペラッ

バン! バン! バン!


「ぬおっ……この七大皇の我が……!」

「このニールが、こんなところで……!」

「ぐっ!」

「ぬおおお」

凶弾に、倒れる、七大皇たち。
冥王は、フハハハと高笑い、あげます。

「ククク、この魔力封印トカレフの力、すばらしい」

「お前達、私を裏切ろうとしていた。だから、制裁を与えたのだ」

こうして、冥王の力によって、たくさんの人物、闇に飲まれました。
彼の心、ロシアの雪のように、冷たいです。


美波「蘭子ちゃんパートで登場した人物が10人以上退場させられてる……」

美波「多分、あとの私達のことを考えてフォローしてくれたんだろうけど……フォローの仕方が強引だよ? アーニャちゃん」

美波「あと、魔力封印トカレフってなんだろう」

とりあえず書いたぶんを投下
これからオレサファ叩いたりするので次の投下は夜になる予定です

ISIS「空爆で200人殺したわwwwwww」
ロシア「ほ? 1300人[ピーーー]」

美波「次は莉嘉ちゃんね。アーニャちゃんが登場人物を減らしてくれたから、多少書きやすくなったかな」ペラッ



「ふはは! 再生させた七大皇たちよ、魔法少女を倒すのだ!」

「ケケケー!! がおーっ!!」

めい王が復活させたアクマたちが、さつきにおそいかかる!

「負けるもんか! 私は鈴ちゃんを助けるって決めたんだから!」

さつきも魔法の杖を持って立ちむかう! がんばれさつき☆



美波「せっかく減ったキャラが復活してる……」

美波「銃で撃った部下を蘇らせて言いなりにさせるなんて、冥王の性格がどんどんひどいものになっていってるような」

美波「この後は……暗黒大陸を渡り歩きながら再生悪魔と戦い続けてるわね」

美波「そして、ついに敵のひとりを追い詰めて――」

「いっけー! 必殺技! ギャルギャルマジック!」

「うわー!」

「よし! ひとりたおしたぞ☆」

「目指すは魔王城!どんどんいくよー☆」

がんばれさつき! 負けるなさつき!


つづく!(みりあちゃんヨロシク☆)



美波「というか、さつきちゃんのキャラが書き手ごとに違いすぎるわね」

美波「まるで多重人格みたい」

美波「はじめの卯月ちゃんに似ていたさつきちゃんは、戻ってくるのかな」

美波「次は……みりあちゃんか。私の担当シーンまでに、登場人物が絞られてるといいなあ」ペラッ

「はいはーい! わたし、みんなとなかよくすればいいと思うな!」

と、さつきちゃんが言います。

「ばかな。アクマとなかよくするなんて無理です」

と、レコンキスタのみこさんのセイヴァーちゃんが言います。

「大丈夫だよ! けんかするより、いっしょに遊んだほうが楽しいし!」

と、さつきちゃんが言い返します。

「では、どのようになかよくするというのですか」

セイヴァーちゃんが怒った顔で言います。

「それはー、うーん……えっとね。えっとー」


今日はここまで書きました!


美波「ここで一度書くのを中断したのね」

美波「人間と悪魔が仲良くする方法が思いつかなかったのかもしれないわね」

美波「さて、続きは……あら?」

ちょっと他の人に手伝ってもらっちゃった!(みりあ)


美波「ふふ、みりあちゃんはまだ小学生だもんね。少しくらいなら手伝ってもらってもセーフだね」

美波「でも、誰に頼んだのかしら?」



「暗黒大陸一カワイイボクがステージに立てば、みんななかよくメロメロですよ!」

と、なぞの仮面少女KBが言います。

「野球だよ野球! 最近は野球で世界を救うなんてフツーだよ!」

と、なぞの仮面少女Yが言います。

「そんなことでうまくいくわけあらへんえ」

「がーん!」

「ガーン!」

なぞの仮面少女Dの言葉で、KBちゃんとYちゃんは落ちこんでしまいました。



美波「読んだだけで手伝った人がわかるのもすごい……のかな?」

美波「うーん、結局みりあちゃんは解決策を思いつかなかったみたい。さつきちゃん達が話し合ってるうちに、原稿用紙がいっぱいになっちゃってる」

美波「異なる種族の共存という難題に対する答えは、次の書き手の未央ちゃんに託された形ね」

美波「だんだん話がごちゃごちゃになってきたところだけど、いったいどう乗り切ったのかしら」ペラッ

一方その頃、元の世界では何が起こっていたのか。

「二人とも、大丈夫かな……」

さつきの親友である田本澪が、暗黒大陸へ行ったさつきと鈴を心配していた。



美波「さつきちゃんの親友の澪ちゃん。久しぶりの登場ね」



「澪ちゃん。元気にしているでしょうか」

その頃さつきも、暗黒大陸の赤い空を見上げながら、遠くにいる友人に思いをはせていた。
青空のもと、澪や鈴と一緒に野原を駆けまわった記憶が思い起こされる。

「いろんなことがあったなあ……」

記憶の糸をたどっていくと、数々の大切な思い出が次々出てきて、そのたびさつきは暖かい気持ちになれた。

「さつき様? まだお休みになられないのですか」

「セイヴァーさん」

さつきが屋外にいることに気づいて、人類解放軍(レコンキスタ)の巫女であるセイヴァーがやって来る。

「友達のことを、思い出していたんです」

「ご友人のことを?」

「はい」

「……よろしければ、私にも聞かせてくれませんか」

「え?」

セイヴァーの突然の申し出に、きょとんと首をかしげるさつき。

「とても穏やかな表情をなさっているので。どんなことを思い出していたのか、興味が湧きました」

「なるほど、そういうことですか」

微笑む彼女を見て、さつきは少しばかり自身の思い出を語ることに決めた。

「私が鈴ちゃんと澪ちゃんに出会ったのは――」

美波「………」

美波「文章はしっかりしてるし、キャラの口調も当初のものにかなり忠実なんだけど」


美波「これ、番外編的な話を書いて主題を先送りにするパターンだ……!」

美波「こうすれば、話の流れを壊さずに自分の書きたい内容を書くことができる。未央ちゃん、うまい具合に自分の担当シーンを乗り切ったわね」

美波「でも、こんな手段を見せちゃったら……」

・李衣菜担当分


一方その頃、大陸のとある砂漠では。

「こんにちは! 私はロック・リーナ! 究極のロック目指して暗黒大陸を旅する人間さ!」

ロックな生き様を追求する女が、今日もひとり旅を続けていたのだった――


美波「以下、新キャラロック・リーナの旅路が最後まで描かれている」

・かな子担当分


一方その頃、暗黒大陸のとあるカフェで働く悪魔の女の子がいました。

「うん、新作のケーキ完成!」

「先輩、味見していいですか?」

「どうぞ!」

「もぐもぐ……おお、これは! 生クリームの甘さに柑橘類の酸っぱさ、さらにスポンジの柔らかさが絶妙なハーモニーを生み出しています!」

「でしょう? 今回のは自信作なんだ♪さて、じゃあ私も味見を一切れ」

美波「以下最後までスイーツの話」



・みく担当分


一方その頃、さつきは。


「わあ、かわいい猫さんです」

魔王城へ続く道を歩いている途中で、野良猫を拾っていました。
隣を歩いていたセイヴァーが立ち止まり、顔を近づけます。

「さつき様の世界の猫と、この大陸の猫は同じなのですか?」

「はい。こっちにもあっちにも、こういう黒猫はたくさんいますよ」

「なるほど。そこは同じなのですね……しかし、猫とはかわいいものなのですか」

「かわいいですよ! 見てください、まずこの愛らしい外見! 目つきがとってもキュートで、耳も――」



美波「以下猫の話が続いて終わり」

美波「予想通り『一方その頃』のバーゲンセール状態ね……」

美波「まずいわ。終盤にかけてキャラを減らしてストーリーも進めなくちゃいけないのに、その真逆を行ってる」

美波「話があっちこっちに散らかった状態で、残る書き手は二人。私と杏ちゃん」

美波「杏ちゃんが昼間に言った『いずれわかる』って、こういうことだったのね……」

美波「物語全体の構成や整合性を考えながら書いている人がほとんどいなかったから、こんなに早く私までバトンが回ってきたということ」

美波「風呂敷を広げる作業に夢中になって、それを畳む役割を完全に忘れているということ」

美波「逆に言えば、それを理解していた杏ちゃんは、このリレー小説に潜む問題点がちゃんとわかっているのよね」

美波「私につなぐバトンを、どんな形にして――」ペラッ




いろいろ面倒になったので、さつきは布団にもぐった。
そして暖かくして眠った。
ついでに考えるのもやめた。



※美波ちゃん、がんばってね



美波「杏ちゃーーん!!」

美波「……去年の大変な時期、いろいろフォローしてくれてたからすっかり忘れていたわ」

美波「杏ちゃんは、自分がやらなくていいことはほとんど全部誰かに丸投げするタイプだということを……!」

美波「……とんでもない状態で、アンカーの私にバトンが渡って来ちゃった」

美波「こんなの、所定の枚数の原稿用紙だけじゃどうやっても話を畳めない。というより、文字数が無制限だったとしても、どう終わらせればいいのか見えてこない」

美波「どうすればいいの……?」


Prrrrr

美波「……電話? あ、プロデューサーさんから」

美波「もしもし?」

武内P『新田さん。今、お時間はよろしいでしょうか』

美波「はい、大丈夫ですけど。何かあったんですか?」

武内P『急ぎの用というわけではありません。新田さんのもとに、リレー小説の原稿がまわったと聞いたので』

美波「ええ、まわってきました。今、みんなの原稿を読んだところです」

武内P『そうですか。……いかがでしたか』

美波「……え、ええと。あ、あははっ……みんな、個性的でした」

武内P『なるほど。こちらも何度か途中経過をチェックしていますが……非常に、面白い作品になるのではないかと感じています』

美波「えっ?」

武内P『……どうか、しましたか』

美波「あ、いえ。その……確かにひとつひとつのシーンは面白いと思うんですけど、なんだか話がとっ散らかってるかなって」

武内P『確かに、メインストーリーがあちらこちらにぶれているのは事実です。ですが、心配はしていません』

美波「……どうして」

武内P『アンカーが、新田さんだからです』

美波「………!」

武内P『あなたが作り上げたラストであれば、きっと問題はありません』

武内P『……もちろん、今の言葉を重圧に感じる必要もありません。プロの作家の小説ではないのです。少々の失敗よりも、皆さんの個性が表れた文章のほうが、よほど大事ですから』

美波「プロデューサーさん……」

武内P『時間はあります。新田さんの納得のいく形を、創り出してください。応援しています』

美波「……ありがとうございます」

武内P『寒い日が続きますから、体調には気をつけてください』

美波「はい。プロデューサーさんも、あまり仕事で夜更かししちゃだめですよ?」

武内P『……努力は、します』


ピッ


美波「……そうね。私はみんなのお姉さん、シンデレラプロジェクトのリーダーだもん」

美波「みんなの紡いできたストーリーの中に、逆転の方程式は必ずある」

美波「美波、いきます!」←シャーペンを手に取りながら

――さつきが習得した究極奥義とは、歌に魔力をこめることだった。
呪文の詠唱を歌で行うことにより、より強力な魔法を撃つことができるのだ。
この力を使って、さつきは悪魔との戦いに決着をつけようと考えていた……最初は、間違いなくそうだった。

だが旅をするうちに、すべての悪魔が人間を虐げているのではないことを知った。

「このケーキ、おいしいですよ。おひとついかがですか」

とあるカフェに勤める悪魔の少女は、悪魔も人間も分け隔てせずに接客を行っていた。
その理由を尋ねると、彼女はこう言うのだ。

「だって、悪魔も人間も、私の料理をおいしいって食べてくれますから。そこに違いなんてありません」

ケーキをおいしいと思う気持ちに、種族の違いはない――さつきはその時、冥王に囚われた親友の姿を思い出した。

「鈴ちゃんも悪魔だった。でも、私たちと一緒にお弁当を食べて、遊んで、レッスンして……」

彼女はここにきて、悪魔と人間に違いはそれほどないのではないかと思い始めた。鈴は悪魔だが、さつきと友情を育むことができたのだから。それが例外とは限らないはずだ。

さつきの世界と暗黒大陸は、次元の表と裏に存在する、決して相容れないもの。ずっとそう教わってきた。
しかし、二つの世界でも猫は同じくかわいいし、お菓子はかわらずおいしい。
ならば、それぞれの世界に住む人間と悪魔も、共存できるのではないだろうか。

「共存ですって? ありえません。悪魔は、冥王は我々の倒すべき敵です」

当然、セイヴァー達には猛反対を受けた。しかし彼女は自らの想いと、それを叶えるための具体的な手段を訴え続けた。
1週間もの間説得を続け、ついにセイヴァーを納得させることに成功した。
この作戦は、さつきひとりの魔力では実現不可能。人類解放軍の力が必要不可欠である。
寄り道の多かった旅の中で出会った、様々な人間、そして悪魔達とも協力の約束をとりつけた。

そしてついに、さつきの一度きりの大作戦が決行される。
それは――

「……なんだ、この音は。兵はおるか」

「冥王様! これは……歌です! 大陸中に歌が流れています!」

「歌、だと?」


――歌を。世界中に、私の想いを乗せた歌を届けたいんです。

さつきの想いを癒しの魔力へと変換し、最終奥義によってその魔力を歌にこめる。
そしてその歌は、大陸各地に散らばった協力者たちが作り上げた魔力のレールに乗せられ、すべての悪魔、人間の耳へと届けられるのだ。

――否。歌が届くのは、暗黒大陸のみではない。

「この歌……!」

さつきの家族をはじめ、人間世界にいた魔法使い達も、彼女の歌を広げる手助けをしていたのだ。
そしてその歌は、彼女の親友の澪のもとにも届き。

「よくわからないけど……私も歌うよ!」

歌は、二重となりて響き合い、さらに。

「なんなのだ、この不快な歌は。まるで我の心の奥底を暴き出すかのような……」

魔王城のバルコニーから身を乗り出し、冥王は己の胸をかきむしる。

「鈴よ。これは貴様の仲間のしわざか!」

「だろうね。でもこの歌は、決して悪魔を傷つけようというものじゃない」

「なに?」

「誰も傷つけない。全部救おうってわけだね……ほんと、お人好しなんだから。手伝うよ」

冥王の背後で鎖につながれていた鈴の口から、歌が流れ始める。
そうして歌は三つに重なり合い、ひとつのメロディーを紡ぎだす。

やがて、悪魔達の身体に異変が起こり始める。

「な、なんだこれは……」

「心が癒される……なんだ、このなんとも言えねえ感情は」

「気分がいいぜ」

争う者には慈しみを。憎む者には愛しさを。

「うぐ……冥王である我が、歌ごときに……!」

孤高の王には、優しさを。

さつき達の歌にこめられた癒しの力が、すべての生物の心へと響いていく。
誰しもが内に秘める優しさを、歌が引き出しているのだ。

「……我は負けん。人間ごときの歌に、屈したりはせぬぞ!!」

しかし、まだ足りない。
冥王を癒すためには、もうひと押し、魔力が不足している。
さつきの魔力も、協力者達の魔力も、無限ではない。一度に出せる量には限りがあるし、持続させることができる時間もそろそろ限界だ。

あと少し、あと少しだけ、力を――


「お困りかい?」

その時、さつきの前にひとりの少女が現れた。

「人間も悪魔も全部まとめて癒す歌だなんて、最高にロックじゃん。手伝わせてよ」

「あ、あなたは」

「なーに、ただの旅人さ。ロック・リーナっていう名前のね」

背負っていたギターを構え、軽やかなビートを刻み始めるロック・リーナ。
歌声は、じきに4つに増えた。

「4つの声がロックに響き合う……さしずめ、クローバー・シンフォニーってとこかな」

魔力が一気に増幅される。
ひとりの魔法少女の願いから始まったものは、多くの者達の助けを経て、ついに。


「……我の、負けだ。これほど心が安らいだのは、生まれて初めてであろうな」

あの冥王の心にすら、癒しを与えることに成功したのだった。

――その後、悪魔と人間は和解。共存への道を模索し始めている。
課題は山積みだが、冥王も魔法使いの長も、精力的に取り組んでいる。
歌が、二つの世界を結びつけたのだ。

「さつき。早くしないと置いてくよ」

「校門まで競争だー!」

「ま、待ってください~」

少女達には、再び日常が戻ってきた。トップアイドル目指して、日々レッスンや仕事に明け暮れる――そんな、愛すべき時間。

「あ、そうそう。冥王が今度、また歌聞かせろってさ」

「毎月魔王城に行くのがお決まりになってきてるね」

「あはは……それだけ、冥王さんが熱烈なファンってことです」

二つの世界を股にかけ、今日もさつきは生きていく。

彼女の夢は、まだ始まったばかりなのだから。(完)

数日後 事務所


みく「か、感動したにゃ~!」

李衣菜「ロック・リーナの登場シーン、めちゃロックじゃん!」

きらり「やっぱり、ハッピーエンドが一番たのすぃ~!」

莉嘉「ちょっと難しい言葉が多いけど、でもいい感じ☆」

みりあ「きらりちゃん、もう一回読んで読んでー!」

かな子「お菓子のおいしさは世界共通だね」モグモグ

智絵里「わたしの魔法少女の設定からここまでのお話になるなんて……」

杏「よくもまあ、アレをこれだけちゃんとした終わり方にまとめたもんだよ。脱帽」

卯月「鈴ちゃんが助かってよかったです!」

未央「さつきちゃんもよく頑張った! えらい!」

凛「……悪くないどころか、素直にすごい」

蘭子「暗黒大陸に、光射す刻!(ハッピーエンドだね!)」

アーニャ「ハラショー、すばらしいです。ミナミはなんでもできます、ね?」

美波「あ、あはは……まあ、3日もかけて悩んで書いたから。それなりにはね?」

美波「(しばらくは、本を読む気もしないなあ……)」

ガチャリ


ありす「あの、美波さん」

文香「こんにちは……」

美波「ありすちゃんに文香ちゃん。どうしたの?」

文香「ええと、実はですね……先ほど、とときら学園リレー小説第二弾のメンバーが決まったそうでして」

ありす「今回は少数メンバーで、私と文香さんと美波さんです」

美波「………」

美波「え?」

武内P「皆さん、そろっていますか」

莉嘉「あ、Pくんだ! どうしたの?」

武内P「はい。先日のリレー小説の件ですが、専務に読んでいただいたところ、とときら学園内でのミニドラマにしてみてはどうかと提案されました」

武内P「ですので、脚本の方と新田さんとの間で話し合っていただきたいのです」

美波「………」

美波「え、ええっ!?」


おしまい

終わりです。お付き合いいただきありがとうございます
こうやってみんなで協力して何かを成し遂げるっていいですよね

新田さんつながりで過去作の宣伝 こっちはアニメ準拠じゃないです
新田美波「え、ええっ? 鞭ですか?」(新田美波「え、ええっ? 鞭ですか?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1441171614/))

乙ー、かな子のとこ出てたのはやっぱ志保なんかな?

>>143
そうですね。かな子が志保の仕事を見ていてネタを思いついたとか、あるいは志保がかな子に直接アドバイスしたとか、想像はご自由に
グダるのを避けるためにかな子だりーなみくにゃんは雑に飛ばしちゃったので少し反省です

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