森久保乃々「幕の中」 (43)



※エロというより隠語・下ネタ多し
※つまりキャラ崩壊
※関連SS↓
 岡崎泰葉「よこしまな想像」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1444034346/)
 北条加蓮「初期症状」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1446292997/)



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1448107338



モバP「…」カタカタ…ッターン

モバP「…」カタカタカタ…


ちひろ「…」かたかた…

ちひろ「ぅぅ…」さすさす

ちひろ「本格的に寒くなってきましたね…」


モバP「そうですねー」カタカタ


ちひろ「ちょっと早いかもしれませんが、ストーブ引っ張ってきてもいいですか?」


モバP「どうぞ」カタカタカタ…


ちひろ「プロデューサーさん、肌寒くないんですか?」


モバP「まぁ、腰から下は、わりかしあったまってますから」


ちひろ「へっ?」チラッ


モバP「ほら」ペラ


ちひろ「なっ、なんですか!?このカーテン!?」


モバP「事務机がこたつみたいになってて面白いでしょう?ちょっと机を改造して、この天幕の中に足を突っ込んでるんです」


ちひろ「あの、一応事務所の備品なんですけど…」


モバP「穴あけとかそういう加工はしてないですし、直ぐ外せます。大丈夫ですよ。それに…」


乃々「んっ!」バッ


ちひろ「ひゃ?机の中から手が!?」


乃々「め、めくらないでほしいんですけど…」


モバP「ま、こういうことです。乃々たっての希望でして、俺も最初は乗り気じゃなかったんですけど…」

モバP「やってみると、足入れる机の中が意外といい感じに人肌温度になってるので、快適なんですよ」

モバP「たまに輝子もこっち側の机に混ざって来るんですが、その時はもっと温くなります」


ちひろ「はぁ…乃々ちゃんの希望…?」


モバP「あまり机の中を覗きこまれたくないそうです」


ちひろ(後ろ向きに磨きがかかっている…)


モバP「っと、乃々、仕事に行く時間だ」つんつん


乃々「ひゃあ!?つ、つま先でつつかないでほしいんですけどっ…」



ガチャ


まゆ「おはようございまぁす♪」


ちひろ「あれ?…おはようございます、まゆちゃん」

ちひろ「今日はオフじゃ…?」


まゆ「はい、でも、Pさんの顔を見に、来ちゃいましたぁ」


ちひろ「えっと、生憎…プロデューサーさんは…」


まゆ「乃々ちゃんとのお仕事ですよねぇ、知ってますよぉ」

まゆ「で~もっ♪ふふふっ♪」カチャカチャ


ちひろ(プロデューサーさんの机の小物入れなんていじってどうするつもりなんだろう…?)


まゆ「これで、よし、と」

まゆ「うふふ♪」


ちひろ「??」


まゆ(この机の小物入れには、Pさんの顔が映るように小型カメラがセットされています)

まゆ(Pさんがモニターを真剣な目で見つめる映像が、ボタン一つで私のスマホに送信されるんです♪)

まゆ「…あらぁ?なんですか?この、カーテンみたいな…」


ちひろ「ああ、それ、プロデューサーさんが乃々ちゃんのために備え付けたものみたいですよ」


まゆ「乃々ちゃんのため、ですかぁ?」


ちひろ「あまり机の中を覗き込まれたくないみたいです」


まゆ「…」ごそごそ

まゆ(机の中は…懐中電灯と、少女漫画…乃々ちゃんのノートに、…ウエットティッシュとキノコ、こっちは輝子ちゃんのかしら)

まゆ(どうやら、後ろ向きに磨きがかかっているだけのようですねぇ…)

まゆ(まぁ、とにかく、Pさんを困らせるようなものではなさそうですね、安心しました)ごそごそ…ぷはっ


まゆ「では、さっそく今日のPさんの真剣な眼差しを、やわらかいソファの中で受け止めることにしましょうかぁ♪」

まゆ「うふふっ♪」スマホピッ

まゆ「いつ見ても素敵ですねぇ…」じーっ

まゆ「…」




まゆ「!?」

>>1

×モバP「事務机がこたつみたいになってて面白いでしょう?ちょっと机を改造して、この天幕の中に足を突っ込んでるんです」

○モバP「事務机がこたつみたいになってて面白いでしょう?ちょっと机を改造して、この幕の中に足を突っ込んでるんです」


颯爽と現れた謎の天の文字…



翌日


ガチャ


凛「おはよ」


まゆ「…」ゴゴゴ…


凛「…」


まゆ「…」ゴゴゴ…


凛「ゴゴゴのままこっち見ないでくれない?」

凛「どうしたの?まゆ…あまり、事情聞くの気乗りしないんだけど…」


まゆ「どうしてですかぁ…?Pさんの一大事なんですよぉ…?」


凛「…一大事?」チラ





モバP「…」カタカタカタ…タンッ、カタカタ…





凛「どこが?」


まゆ「…これを見てください」スマホピッ



モバP『…』カタカタ…ッターン

モバP『…』カタカタカタ…



凛「…なにこれ」


まゆ「昨日の朝の、お仕事中のPさんの真剣な眼差しです」


凛「じゃなくて、何撮ってんの?盗撮だよ?」


まゆ「つ、つい、出来心で…って、それは置いときまして、とにかくですねぇ!とんでもないものが映っちゃったんですっ!」


凛「とんでもないものって…」


モバP『…』カタカタカタ…

モバP『…』カタカタカタ…


凛「ただのプロデューサーじゃん」

まゆ「よぉく観察してください」


モバP『…』カタカタカタ…

モバP『…』カタカ…ピタッ


凛「…?」

まゆ「…」


モバP『…』カタ…カタ…カタ…

モバP『…』


凛「…」

まゆ「…」


モバP『ふぅ…』ギシッ…

モバP『…』カタカタ…


凛「…」

まゆ「わかりましたかぁ?」



凛「ぶっちゃけ全然わかんない」



凛「どっからどう見てもただのプロデューサーにしか見えないよ」


まゆ「…もしかしたら毎日こうして顔を見ないと違いが判らないのかもしれませんねぇ」


凛「まゆ、あんた毎日撮ってたの?…てことは出来心じゃないじゃん、常習犯じゃん」


まゆ「あっ」


凛「…」じろっ


まゆ「あ、あとで、幾らでも怒られますからぁ…まずは、映像の事を説明させてください…ねっ?」


凛「…」


まゆ「…」


凛「…はぁ、わかった、騙されてあげる。ひとまず置いとくよ」


まゆ「ありがとうございますぅ、凛ちゃんっ」


凛「で?この動画が何なの?」



まゆ「この動画を見るにあたって、まず気を付けてほしいのは、乃々ちゃんが待機中の時のPさんであることです」


凛「…?」


まゆ「乃々ちゃんは、事務所にいる時、いつもどこにいるか、凛ちゃんはご存じですよねぇ?」


凛「プロデューサーの机の下だよね、輝子もだけど」


まゆ「その通りですっ」

まゆ「では、もう一度、動画を再生しますねぇ」


モバP『…』カタカタカタ…

モバP『…』カタカタカタ…


凛「…」

まゆ「…」


モバP『…』カタカタカタ…

モバP『…』カタカ…ピタッ


凛「言われてみれば、たまに机の下気にする素振り見せるね」


まゆ「それだけじゃありませんよぉ、さっき一回、タイピングが止まりましたねぇ」

まゆ「両手でキーボードを叩いてるのに、片手を机の下にしまいました」


凛「…」


モバP『…』カタ…カタ…カタ…

モバP『…』


まゆ「片手でぎこちなくキーボードを触って、最後には、止まっちゃいましたねぇ」

まゆ「ちょっとよく見てください、Pさんの顔」


凛「…」



まゆ「顔がちょっぴり赤いというか…目の焦点が時々揺らぐというか…まるで…」


凛「…え、ちょっとまって、まさか」


まゆ「ひとりで、する、時ってこんな顔するんだ…なんて、思っちゃいませんかぁ?」


凛「いやいや、ないって、おかしいってそれ、まゆ、さっき言ったじゃん。机の下には乃々がいるって」

凛「たとえムラついてたって、乃々が見てる前でだよ?プロデューサーが、その…おっぱじめようなんて思う?絶対ありえない。聞いて損した」

凛「朝からそんな変な想像するなんて、ほんとに変だってば、まゆ、頭冷やそうよ」


まゆ「凛ちゃん、そうじゃなくて、いいですかぁ?」







まゆ「Pさんの動きが鈍ってしまって、あやしい表情のとき、Pさんの腰の傍に、乃々ちゃんがいたんです」

まゆ「つまり?乃々ちゃんが?Pさんに?」







凛「…」



凛「…」



凛「あ、そうきたか」



まゆ「ね?凛ちゃん」


凛「うーん…?乃々が…?」

凛「でも、流石に…加蓮とかならともかく…いくらなんでも…無いんじゃないかな…乃々だよ?」


まゆ「そうでしょうかぁ?」

まゆ「近頃の乃々ちゃんは、Pさんにべったりです。すこし妬いちゃうくらいに…」


凛「お兄さん代わりになってるってことじゃないの?」


まゆ「辞める辞めるといいながらも、Pさんのためにちょっぴりだけ積極的になる乃々ちゃん相手に、完全に無警戒…というわけにはいきませんよね?」


凛「…どうでもいいけど、こういうときのまゆって無駄に説得力あるよね」


まゆ「どうですか?怪しいでしょう?」


凛「全然」しれっ


まゆ「あら…」


凛「何度も言うけど、乃々にはそういう大胆な行動、できるわけないと思うんだ」

凛「だってさ、もしやってたとして、アイドルの誰かがプロデューサーの机の近くを通りかかった時に、机の下見られたら一発アウトだよ?」

凛「皆から見えないように、こたつみたいにプロデューサーの腰から下が隠れてでもいない限り…」チラ

凛「…」


まゆ「…」


凛「何アレ」


まゆ「乃々ちゃん曰く、机の中を覗かれたくないらしいです」


凛「後ろ向きに磨きかかりすぎでしょ!それ!」


まゆ「乃々ちゃんはさしずめ、テリトリーに入ったオットセイを猛然と頬張る子リスちゃんですよぉ」


凛「くぅっ!不覚にも、ちょっとだけ、もしかしたらって思ってしまったっ」



モバP「…」カタカタカタ…タンッ、カタカタ…

モバP「時間だ。行くぞ、乃々」


乃々「…むぅーりぃー」すすす… フキフキ


モバP「言っといて机出るんじゃねーか」



まゆ「見ましたかぁ?凛ちゃん」


凛「なにが?」


まゆ「机の下から出てきた乃々ちゃん、ウエットティッシュで口元を拭ってました」


凛「…」


まゆ「ますます怪しくなってきましたよぉ」

まゆ「さて、どうしましょうかぁ…」


凛「…でもさ、踏み込んで、もしシロだったら、どう言い訳するつもりなの?」

凛「えっちなこと想像して机の中に踏み込んだ、なんてプロデューサーに知られたら、シャレになんないよ?」

凛「くまさんコス着て女豹のポーズしてるところを写メられるくらい末代の恥だよ」


まゆ「まゆのこの小型カメラをつかってみます。現場を押さえるんです。」

まゆ「それを仕込めば机の中の様子は、丸わかりですっ」

まゆ「もしホントだったら、映像自体が証拠になりますっ」えへっ


凛「…自分のテリトリーを大事にする子は、テリトリーの僅かな変化も敏感に察知するもんだよ」

凛「すぐに見抜かれると思いうけどなぁ」


まゆ「でも、Pさんの貞操の為なんですっ」


凛「…」


まゆ「Pさんの一大事です、もうなりふり構ってられません」

まゆ「私達は証拠を見つけなきゃいけないんですっ、探偵のように」


凛「探偵…」



探偵ラン『私は今宵、魔の新月に行われた吸血鬼の晩餐を暴こうと思う』

『何を言っているんだ、ランちゃん!犯人を名乗る男は、窓から身を投げて死んでしまったじゃないかっ!』

探偵ラン『さしずめ、あれは罪人により、虚構に組まれし偽りのデウス・エクス・マキナだったのよ』

『存在自体が…トリック…?』

探偵ラン『愚者でも追い付けるように噛み砕くことにしましょう。私達が序奏曲を奏でる前に、招かれざる客は既に主旋律を弾いていたの』

探偵ラン『彼の者は迷わず住人に籠の中から苦痛を伴う制約を差し出し、そして、天空の嘶きと共に虚と化す』

探偵ラン『そうして、檻を出たキマイラは羊の皮を被り、運命の日、ストレイシープの群れに混ざったの』


TV<赤羽根刑事『ラン、それって、まさか…』

TV<探偵ラン『即ち…』



飛鳥「虚像の第三者か…王道だが、意表をつかれたね」

奏「『虚と化す』って、部屋を抜け出したって認識でいいのよね?」

凛「あってるよ」

奏「よかったわ」ホッ

みりあ「いつみてもかっこいいねー…」キラキラ


杏「え?え?字幕無いと理解できない私の方がおかしいの?」




まゆ「…」ごそごそ

まゆ(乃々ちゃんもPさんも居ない今のうちに…)

まゆ(輝子ちゃんには悪いですが、キノコの陰に置かせてもらいましょうか)

まゆ(…よし、と)ピッ

まゆ(…)

まゆ(でも、凛ちゃんに言われてみれば、隠れて撮るって、ほんとはいけないことなんですよねぇ…)

まゆ(もし何も無かったら、乃々ちゃんに謝らなきゃ…)



凛「あとは、待つだけだね」


まゆ「…」


凛「どうしたの?まゆ」


まゆ「…いえ、なんでもありません」


凛「時間でしょ?お仕事行って来たら?」


まゆ「いってきます…」


ガチャ バタン


凛「…?」




加蓮「おはよー、凛」


凛「おはよ」


加蓮「まゆと何話してたの?」

加蓮「もしかして、Pさんをオトす打ち合わせでもしてたのかなー?」


凛「そんなんじゃない…けど、似たようなもんかな、さっきのまゆの話は」


加蓮「…どーゆーいみ?」


凛「乃々がね、プロデューサーの机の下で、ちょっかい出してるんじゃないかって話」


加蓮「ちょっかい…?」


凛「やっぱピンとこないよね…私もちょっと、まゆの話は眉唾なんだけどさぁ…」

凛「乃々がね、あの幕のかかった机の中でプロデューサーのオットセイをビビりハンティングしてんじゃないのと」


加蓮「…台詞はいつも尻すぼみだけど表情は口すぼみって事?」


凛「そーいうこと」


加蓮「あはははっ!なにそれ!」

加蓮「まるで、私が酸っぱいものばっか食べるようになったら、デキちゃったって思うようなもんじゃーん」


凛「…」


加蓮「えっなんで無言になるの」



<はいオッケーでーす



乃々「はあぁ…やっとかえれます…」


モバP「乃々」


乃々「ひえっ!?も、もしかして、まだお仕事ですか…」


モバP「…いや、実は、机の下の事なんだが…」


乃々「もりくぼは、もう幕の中に帰りたいです…隠れます…ちぢみます…なくなります…」


モバP「…」


乃々「…」


モバP「…いや、何でもない、事務所に帰ろう」


乃々「あうぅ…」



ガチャ


モバP「ただいま帰りましたー」


ちひろ「おつかれさまですー」


乃々「っ!」たたたっ ばさっ


ちひろ「…机の下まっしぐらですね」


モバP「ははは、『やる気充電中』ってことですよ」ギシッ

モバP「今日はカメラ多かったんで、負担もいつも以上にあったみたいで…」

モバP「乃々、足入れるぞー」キュルキュル


乃々「…あうぅ」




凛「…」じっ

凛「確かに幕の中でナニを充電してるのかって話だよね」


加蓮「や、考え過ぎだよー」

加蓮「Pさんを直視できない娘がアレを直視できるとは思えないけどなー」


泰葉「やっぱりよこしまな想像じゃないかな?」


凛「…」


加蓮・泰葉(なんか居辛い…)




モバP「…」カタカタ…ッターン

モバP「…」カタカタカタ…


乃々「…」もじ…もじ…

乃々「…」ごそごそ


モバP「…」



ガチャ


まゆ「ただいまもどりましたぁ」


凛「お帰り、まゆ」


まゆ「どうですか?様子」


凛「特に変わったところは無いよ」

凛「ちなみに…今更だけどさ、まゆ」

凛「中の様子を知りたいんだけど、どうすればいいの?」


まゆ「カメラについてる送信ボタンを押すだけですよぉ」

まゆ「でも、事前に機器登録してないといけないので、未登録の凛ちゃんのスマホには送れません」


凛「…乃々がいる前でどうやって机の下のカメラのボタンを押すの?」


まゆ「あっ…」


凛「ちゃんちゃん」





泰葉「?」キョロキョロ


加蓮「…あれ?」


凛「どうしたの?加蓮」


加蓮「なんか変な音しない?」


凛「変な音?」


泰葉「水音、みたいな…」


まゆ「…」




モバP「…」

モバP「…」カタ…


ちゅ ちゅ ぴちゃっ

くちゅくちゅ



凛「…」

まゆ「…」

加蓮「…」

泰葉「…」



モバP「…」カタ…カタ…カタ…

モバP「…」カチャ…


ぴちゅ ちゅ ちゅうっ



凛「…」

まゆ「…」

加蓮「…」

泰葉「…」



モバP「…」カタ…

モバP「…」


ちゅぷちゅぷ…



泰葉「あわわ…」

加蓮「え、まじ?」

凛「…」

まゆ「やっちま…!!!!!」




乃々「!!!!????」ガタガタガッターン!!


モバP「うおぉ!?」ビクッ


ちひろ「きゃっ!?」ビクッ




凛・まゆ・加蓮・泰葉「!?」ビックーン!



モバP「びっくりした!なんだよ!?乃々!!」ばさっ


乃々「」チーン


モバP「失神してる!?なんで!?」


凛・まゆ・加蓮・泰葉「!?」


モバP「と、とにかく…」ぐい

モバP「ちひろさん、休憩室借りますね!」


乃々「」ズルズル


ちひろ「は…はい…」


モバP「一体何があったんだよっ」ぎゅ タタタッ


ガチャ バタン


凛「…」


まゆ「…」


凛「まゆ」


まゆ「は、はいっ!?」


凛「回収。今のうちに」


まゆ「そ、そうですねっ」ササッ



まゆ「再生、しますね」


ピッ


乃々『っ!』たたたたっ ばさっ

乃々『…』



凛「…」

まゆ「…」


加蓮「…」

泰葉「…」


凛「なんで加蓮も泰葉も覗いてんの」


加蓮「だ、だって…」


泰葉「あんなのみちゃったら、気になっちゃうよっ」



カタカタ…ッターン

カタカタカタ…


乃々『…』


凛(机の下に潜っても、更に隅っこにつめるんだ…)


乃々『…』そ…


泰葉「なんだか、縮こまっちゃって、可愛いね、乃々ちゃん」



乃々『…』ペラ…



まゆ「少女漫画を読み始めましたねぇ」


凛「そういえば動物4コマが好きなんだっけ」


まゆ「…あら?でも、あの表紙、動物じゃないですよぉ」


泰葉「ほんとだ…女の子…」


加蓮「…あれ確か、結構ヘビーな奴じゃないの?」


まゆ「ヘビー、とは?」


加蓮「だから、あっち系。よこしま系」

加蓮「膝の上に座ったままやっちゃうとかそういう系」


凛「…」


泰葉「なんでそこで私の方見るのかな」


加蓮「乃々がレジに持ってけるとは思えないし…誰かからの借り物だったり?」


まゆ「…」




カタカタ…

カタカタカタ…


乃々『…』ドキドキ ペラッ

乃々『…』ドキドキドキ



泰葉「顔まっかっかだね…あ」



乃々『…』もじ…もじ…

乃々『…』ごそごそ



凛「…棒付き飴?」



乃々『…』ちらちら



まゆ「漫画と見比べてますねぇ…」



乃々『…』おずおず…

乃々『っ』ちゅ



凛「…」

まゆ「…」

加蓮「…」

泰葉「…」



カタ…


乃々『っ、っ』ちゅ ちゅ ぴちゃっ




まゆ「Pさんのキーボードを叩く音が止まりましたね」


凛「そら止まるわ」


加蓮「う…わぁ…っ」


泰葉「あわわ、あわわわ…」





乃々『…』れろ…

乃々『…』くちゅくちゅ



乃々『ん…』ぴちゅ ちゅ ちゅうっ

乃々『…』ちゅぷちゅぷ



乃々『…?』



加蓮「あ、カメラに気付いた」



乃々『!!!???』ガタガタガッターン!

乃々『』きゅう


うおぉ!? きゃっ!?

びっくりした!なんだよ!?乃…ピッ




凛「…」

まゆ「…」

加蓮「…」

泰葉「…」


凛「見ちゃいけないものを見た」


まゆ「…そうですねぇ」


凛「くまさんコスの比じゃないモノを見た」


加蓮「うん…」


泰葉「え、だからなんで皆こっち見るの!?くまさんコスってなに!?」



翌日


ガチャ


モバP「はーい、今日も頑張って仕事だぞー」


乃々「あうぅ…」


モバP「じゃ、俺はちょっと営業行ってきますんで。」

モバP「逃げずに、しっかりやるんだぞ、乃々」


乃々「…」

乃々(すごい嫌な夢を見た気がするんですけど…)

乃々(カメラのレンズからひたすら逃げて、机の下に隠れたら…)

乃々(そこにもカメラが待ちかまえていた夢なんですけど…いーやぁー…)

乃々(きっともりくぼは、お仕事のしすぎでおかしくなっちゃったんだと思います…)

乃々(…でも)

乃々(プロデューサーさん…私のお仕事するところ…とっても嬉しそうに見てくれるから…)

乃々(辞めたい気持ちはあるけど…でも…)



乃々「…」こそ…

乃々「!?」ビクッ


まゆ「…お邪魔してます」


乃々「…こ、こんにちわ…」


まゆ「少しだけ、乃々ちゃんと一緒に机の下にいても、いいかしら?」


乃々「…いいですけど…」



まゆ「昨日は、恐がらせてしまって、ごめんなさい…」ぺこり


乃々「…」


まゆ「Pさんの事が、どうしても気になってしまって…」


乃々「…もりくぼは旅に出ます…そしてつぶされます…」


まゆ「違うんですっ!あ、あの決して乃々ちゃんの恥ずかしいとこ撮ろうとしたわけじゃないのっ」

まゆ「わ、私だって、ああいうコト、読んじゃったら、ちょっと試したくなる気持ち、全然ないわけじゃないですからっ」


乃々「…ぜ、ぜったいに…」


まゆ「い、言いません言いません!」


乃々「も、もし言ったら…」


まゆ「い、言ったら…?」


乃々「消えます」


まゆ「…」


乃々「わたしが…」


まゆ「乃々ちゃんが!?」



乃々「森久保の幕の中をみられるなんて…末代の恥です…恥ずかしさでつぶれます…」


まゆ「えーと、えーと…だ、大丈夫ですよぉ…絶対に言いませんからっ」

まゆ「魔がさす…なんてこと、ありますよねっ、う、うふふ…」


乃々「…」


まゆ「…」


乃々「…まゆさんは」


まゆ「は、はいっ!?」


乃々「突然ですけど、まゆさんは、何故、アイドルを続けているんですか…」


まゆ「…」


乃々「…」


まゆ「Pさんの為に…頑張りたいって思っているからですよ?」


乃々「実は…私も…おなじなんです…」


まゆ「…」


乃々「でも…頑張りたいけど…混乱しています…」

乃々「もりくぼは、何がプロデューサーの為になるのか、いま、わからなくなっています」

乃々「だから…気を紛らわせたくて…変なことして…でもそれを見られたくなくて…」


まゆ「??」



乃々「わたし…こんなですから…なりたいと思って、アイドルになったわけじゃないです…」

乃々「最初も、数合わせみたいな…扱いだったし…好評だったらしいですけど…そんなこと思えなくて…」

乃々「きらいなんです…自分のことが…変えようと思っても変えられないことが…」

乃々「でも…」



乃々「プロデューサーさんは、そんな私だからこそ、必要だと言ってくれました」



乃々「…よくわかりません。後ろ向きの何が良いんでしょうか…」

乃々「仕事、行きたくない時だって、『それはそれで良し』なんて、あの人はなんで言い切れるんでしょうか…」

乃々「それでも、私、どうしようもなく、こんな私でも必要としてくれることが嬉しかった」

乃々「だから…せめて、プロデューサーさんに、どうにかして、応えたいんです…うまくいえないですけど…でも…」

乃々「…なにをすればいいのか…わかりません…頭がこなごなになりそうです…」

乃々「幕の中で…もりくぼは、そんなことばかり考えています」



まゆ「うふふ…」


乃々「??」


まゆ「なぁんだ、そんなことですかぁ…とっても簡単なことなんですよ」

まゆ「Pさんが乃々ちゃんの何が好きなのか…それは、乃々ちゃんが、私達と同じように、道を進んでいる、ということです」


乃々「進んで…?」


まゆ「前向きとか、後ろ向きとか、方向の問題じゃありません」

まゆ「重要なのは、そこから歩いているか、歩こうとしているかなんです」

まゆ「たとえ後ろ向きでも、そっちに向かって自分の道を進んでいるんだから、いいじゃないですか」


乃々「まゆ…さん…」


まゆ「Pさんなら、そう言うと思います」

まゆ「いつも隣で見てますから、考えていることも大体見当が付きます」

まゆ「後ろ向きな乃々ちゃんだからこそ、進むことができる道があるんですよ」

まゆ「Pさんは、そうして進んで、現れた景色を、乃々ちゃんと一緒に見たいんだと思います」


乃々「…」



乃々「わかるような…わからないような…もりくぼには難しい話です…」

乃々「混乱して…変なところにいっちゃいそうです…」


まゆ「それでもいいんです。乃々ちゃんですからね。Pさんに代わって、私が断言しますっ」

まゆ「乃々ちゃんの頑張りを、Pさんが迷惑がることなんて、ありえませんよ」

まゆ「前向きか後ろ向きか、なんて気にせず、ただ、思ったことをつき進めばいいんです」

まゆ「応えたかったら、乃々ちゃんがPさんの為に何かをしてあげる…それだけで大丈夫です」

まゆ「Pさんは、絶対に喜んでくれますよ」





乃々「…」

乃々「結局…あまり、わからないままですが…でも、わかった気がするような…」

乃々「ちょっとずつですけど…もりくぼなりに、頑張ってみようと思います…」

乃々「まゆさん…ありがとうございます…」





まゆ「ふふふ♪」

まゆ「一緒にPさんの為に、頑張っていきましょうねっ♪」ニコッ





凛「…で、結局シロだったと」


まゆ「これで、一件落着ですねぇ♪」


凛「ちなみに、机の下で何話してたの?」


まゆ「ちょっとだけ、乃々ちゃんのお悩み相談ですっ」

まゆ「Pさんの為に頑張ろうとしてる姿を見て、Pさんが嬉しくならないはずはありませんって」

まゆ「だから、くよくよせずに、突き進んでくださいって」








凛「え?それ、大丈夫なの?」


まゆ「へっ?」





凛「今の乃々は、あの少女漫画でゆがんだ性知識になってるわけで…」

凛「一番の障害となるであろう、まゆからプロデューサーの為に構わず頑張れ突き進めっていう…言質というか、太鼓判を貰ったわけで…」

凛「そんなときに、プロデューサーが机に来たら…」


まゆ「…」チラッ



モバP(ちょ!?乃々っ、なにす…っ!?)ガタッ


乃々「…」ごそごそ ジーッ


モバP(!?わ、やめ…おいおい…くっ)ガタガタッ


乃々「…」ちゅ


モバP(!!??)ビクビクッ!


乃々「…」ちゅ ちぅ れろっ


モバP(待て!乃々…待っ…う…)ぶるぶる


乃々「…」ぴちゅ ちゅ ちゅうっ


モバP「ぅぁ…ぁ…ぁっ」ビクンビクン


乃々「…」ちゅぷちゅぷ










凛「ああなるよね」


まゆ「 や っ ち ま っ た !!!!!!! 」orz


おわり
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira094814.jpg



こんな変なSSを読んでくれてありがとう

HTML依頼出した後は

もっともっと面白い話が作れるように修行してきます



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余談

堕天使探偵ランの第二幕は、脚本というか、犯行トリックや展開が七割方決まってはいるものの

まだちゃんとした執筆に至っていません…まっててください…

今月中に出すことができれば早い方かと思われます


探偵らんらんシリーズ↓

【劇中劇】堕天使探偵ラン「悪魔館殺人事件」
【劇中劇】堕天使探偵ラン「悪魔館殺人事件」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1447491615/)


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