マミ「明日一日、安価でみんなの呼び方を交換してみない?」 (28)

本スレでネタ見つけて、何となく書いてみる気になった。
安価は一回だけの予定。
本編IFワルプル後のほのぼの時間軸で描く。


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さやか「それって、それぞれで呼び方を交換してみようってことですか? あたし達五人の中で」

まどか「ええっと、呼び方って名前のことですよね。わたしだったら、さやかちゃんとかほむらちゃんって呼んでるのを、誰かと交換……?」

マミ「ええ! そういうことよ。どうかしら? 面白いと思うの」ニコニコ

ほむら「どうかしら、といわれても、何故そんなことをしなければならないのかしら」

マミ「うっ。それは……」

マミ(もう二か月も組んでて、わたしはいまだにみんなのこと苗字にさん付けで呼んでるわ。それを打破したい……! けど、さすがにそんな情けない理由を言うわけにはいかないわ!)

マミ「ちょ、ちょっとした遊びよ? 魔女狩りだけでつながっている関係でもないんだし、少しくらいはこういう遊び心を持ってもいいと思うのよ!」

ほむら「ほんとうに、それだけ?」ジイー

マミ「え、ええ!」

杏子(マミのやつ、相変わらず嘘が下手だな)モグモグ

さやか(てかほむら、あんまりマミさんのこと追い詰めてやるなよ……)


杏子「まあ、いいんじゃねーの? 遊びだろ。別に躍起になって反対するようなことじゃねぇしさ」

ほむら「それは、そうだけど――」

マミ「そ、そうよね!」

ほむら「――やっぱり遊びにしても、確固たる理由が必要だと思うのよ」

マミ「え。あ、そ、そうかしら」

ほむら「ええ、そうよ」ファサ

杏子(前々から思ってたけど、こいつマミとさやかにはなぜかあたりが強いよなぁ。まどかにはだだ甘なくせに)

ほむら「だいたいあなたはいつもそうやって――」

さやか「……ねぇまどかー。もしあたしとまどかで呼び方交換になったらどんな風になるか、ちょっと試してみようよ」

まどか「え? う、うん、ええっと……さ、さやか!」

さやか「うんうん、何だねまどかちゃん♪」

ほむら「!」


まどか「えへへ。呼び捨てるのってちょっと緊張するね」

さやか「あははっ。あたしもまどかに呼び捨てられるのは新鮮だなー!」

ほむら「巴さん。やっぱりこの遊び、やりましょう。すぐにでも!」

マミ「え? あ、いいのかしら!」

ほむら「もちろんよ! 反対する理由なんて見当たらないわ!」

ほむら(私たち五人中三人は敬称なしに名前を呼んでるわ。つまり、高確率でまどかに呼び捨てにされる。悪くない、悪くないわ……!)

まどか「? ほむらちゃん、どうしたんだろう?」

杏子「気にすんな。あれはただのバカだ」

さやか「あははっ。じゃあさっそく、安価でもしよっか」

マミ「そうね。私は誰の呼び方になるのかしら

安価>>6
マミ→ほむら、まどか、さやか、杏子のどれか選択

ほむら

マミ「あら。私は暁美さんの呼び方ね」

ほむら「そう。なら、私は誰になるのかしら」

安価>>8

ほむら→マミ、まどか、さやか、杏子のうちの誰か一択

まどか

ほむら「私は……まどかの呼び方ね」

ほむら(まどかの……まどかや杏子、巴さんに対してはともかく、さやかをちゃん付け……?)ゾゾゾ

まどか「えへへ。ほむらちゃんはわたしの呼び方なんだね♪ じゃあ、わたしは誰になるのかな?」

ほむら(ま、まあいいわ。まどかに初呼び捨てされるためなら、これくらいは耐えてみせる!)

安価>>10
まどか→マミ、さやか、杏子

マミ

まどか「わたしは……マミさんだ!」

マミ「あら。私の呼び方は鹿目さんなのね」

さやか「てことは、残りのあたしと杏子がそれぞれ交換ってことになるね」

杏子「だな。んじゃ、これで決定で明日に――」

ほむら「ありえないわ認めないわやり直しを要求するわ!」

まどか「え? ど、どうしたの、ほむらちゃん」

ほむら「だ、だって、このままだと……!」

マミ「このままだと?」

ほむら「……! とりあえず、納得できないのよ!」

ほむら(私が、まどかに苗字でさん付けされることになるじゃないっ)

さやか「ざーんねーん。安価は絶対!」ニヤニヤ

ほむら「ぐっ。そもそも杏子とさやか、たいして呼び方がかわらないじゃない! 遊びを面白くするためにもくじ引きのやり直しは絶対必要条件よ」

さやか「えー? 結構違うところあると思うよ。ねえ『イレギュラー』?」

ほむら「……!」

杏子「ああ、そういやそんな呼び方してた頃もあったな。じゃあ、あたしもほむらのことは『転校生』って呼んでおくか」

ほむら「あなたたち、私に何の恨みがあるというの……!」

さやか「なんという逆恨み」

ほむら「これじゃあ、一体何の意味があるというのよ……」

杏子(……ん? あれ? よく考えてみれば、さやかの呼び方って……!)

杏子「ちょ、やっぱりあたしもやりなお――」

さやか「はい、それじゃ話もまとまったところで解散! それぞれ明日に向けてみんなの呼び方をシミュレーションしときましょう!」ニヤニヤ

杏子「ちょ!?」

ほむら「……はぁ。明日は憂鬱な一日なりそうね」

まどか「マミさんの呼び方だから……みんな苗字でさん付けすればいいんだよね、うん」ブツブツ

マミ(暁美さんの呼び方だから、みんな呼び捨てでいいのね。よしっ。もくろみ通りだわ!)

~安価結果~

マミさん→ほむらの呼び方

ほむら→まどかの呼び方

まどか→マミさんの呼び方

さやか→杏子の呼び方

杏子→さやかの呼び方


ちなみにまどかがマミさん以外の安価を踏んだ場合のほむらの呼び方は、さやかの入れ知恵によって

ほむらの場合→暁美ほむら呼び
さやかの場合→転校生呼び
杏子の場合→イレギュラー呼び

になる予定でした。南無


――翌日――


まどか「おっはよー、仁美ちゃん。さや……じゃなかった。美樹さん!」

さやか「おっはよう、まどか」

まどか「あはは。さっぱりきょ――佐倉さんと美樹さんだと、あんまり変わらないね」

さやか「ありゃ。そう?」

仁美「おはようございます、まどかさん、さやかさん。……おふたりとも、なにかの遊びですの?」

さやか「うん。ちょっと知り合いで何人か集まって、呼び方交換するっていう遊び。あたしはほとんど変わらないんだけどねー」

まどか「うん。ちなみに私は先輩のマミさんの呼び方なんだ」

仁美「あら、そうですの。わたくしも混ぜてくださればよろしかったのに……」

さやか「お、仁美も興味あるの?」

仁美「ええ、楽しいそうですもの」

まどか「そっかぁ。じゃあ、今度また機会があったら、仁美ちゃんともやってみよっか!」


~教室~


ほむら「……はぁ」

ほむら(なぜ、どうしてあんなことになったのかしら。四分の三。四分の三の確率でまどかに呼び捨てしてもらえたはずが、どうしてあんなことに。『暁美さん』なんて、いくつもの時間軸の初対面で経験した呼び方じゃない)

ガララ

仁美「おはようございます、ほむらさん」

ほむら「あら、仁美。それと、まどか……ちゃん。おはよう」カァア

ほむら(こ、これは予想以上に照れるわ……!)

まどか「おはよう。あ、暁美さん!」

ほむら「……っ」

仁美「あら。やっぱりほむらさんも遊びに参加されてるんですね」

まどか「うん。暁美さんは、わたしの呼び方なんだ」

ほむら「まどか」ガシッ

まどか「へ? な、なに? ほむ、じゃなかった。暁美さん。いきなり肩をつかんで。ていうか、呼び方――」

ほむら「ほむらで、ほむらでいいのよ……! 私は、あなたにそんなよそよそしく呼ばれたくな――」

さやか「それじゃ遊びになんないでしょうが」ガスッ


ほむら「……あら。いたのね」

さやか「ふっふんー、いますよー。気が付かなかったの、ほむら?」

ほむら「……そう」

さやか「そうですよーだ。……で、ほむら。なにか言うことはない?」

ほむら「……特にないわ」

さやか「へー? じゃあ、問題です。あたしの名前は何でしょう!」

ほむら「……美樹さやか、よ」

さやか「んー? 昨日、みんなで決めた取り決めがあったはずだけど、それをわすれちゃったのかな、ほむらは。ルールは自分勝手に破っちゃダメだよ、ほむら」

ほむら「ぐっ。呼べばいいんでしょう、さやか――ちゃん……!」

さやか「ぶっ、くふふ、ふ、あははははは! いまの聞いた、まどか、仁美っ。あのほむらが『さやかちゃん』って! かわいい!」

ほむら「……」

まどか「あ、暁美さん。あんまり美樹さんのこと怒らないであげて?」

ほむら「……大丈夫よ、まどかちゃん。わたしはそんなに心の狭い人間ではないわ」

仁美「あら。でも、ちゃんづけになるだけで、いつのもほむらさんとは思えないかわいらしさがありますわね」ニコニコ

さやか「あはははは……はぁ。面白かった。あ、そうだほむら。笑ったお詫びにいいもの上げる」

ほむら「なによ」ジロリ

さやか「ええっと、確か昨日買ったのがこの辺に……あった!」ゴソゴソ

仁美(あら。さやかさん、鞄からお菓子を)

まどか(……ロッキー?)

さやか「くうかい?」スッ

ほむら「……」イラッ

仁美「……やっぱり楽しそうですの」

まどか「うぇひひ。そうだね」


~放課後~

さやか「あー。この遊びの最大楽しみであるほむらのちゃん付けは堪能したけど、まだまだ二人が待ってるね!」

ほむら「そうね、さやかちゃん」ファサ

さやか「ほむらも吹っ切れてきたなぁ」

ほむら「恥ずかしがってもさやかちゃんを喜ばせるだけだと気が付いたもの。ねえ、まどかちゃん」

まどか「てぃひひ。そうだね。……あっ。マミさんのお家に着いたよ、美樹さん、暁美さん」

ほむら(……くっ。まどかにさん付けで呼ばれるたびに、精神ががりがり削られていくわ……)

さやか「よし、それじゃあ!」

ピンポーン

マミ「いらっしゃい。え、っと、その、あの……さ、しゃやかっ、まりょかッ、ひょむら!」

まどか(マミさんかわいい)

さやか(マミさんかわいい)

ほむら(相変わらず繊細ね、この人は)


まどか「お邪魔します」

ほむら「お邪魔するわ」

さやか「わたしも……って、あれ? 杏子はいないの?」

ほむら「……逃げたわね、杏子ちゃん」

マミ「……暁美さんのちゃん付けって、すごく新鮮だわ」

ほむら「マミさん。私があなたを呼ぶときは確かに苗字にちゃん付けだから仕方ないけど、他の人もちゃんといつも私が呼んでいるようにしなくてはいけないわよ?」

マミ「うっ」

まどか(でも、わたしもちょっと苗字呼びは疲れてきたかも――)

マミ「ええっと、きょ、杏子、は、まだ来てないわ」モジモジ

まどか(――でもマミさんかわいいから続けよう)


さやか「でも魔女狩りとお菓子食べる以外は暇人の杏子が来てないとなると、こりゃ確かに逃げたね」

マミ「そうかしら。きょ、杏子は、そんな子じゃ――」

まどか「マミさんマミさん。わたしのことも名前で呼んでください!」

マミ「え? あ、ぇっと、ま、まどか!」

まどか「はい!」ニコニコ

ほむら「…………」イラッ

さやか(ほむらが面白い)

ほむら「いますぐに杏子ちゃんを探しに行きましょう。あの子だけこの遊びから逃がすわけにもいかないわ」

さやか(完全に八つ当たりだこいつ……)

マミ「そのうち来ると思うんだけど……」

さやか「いや、まあ、たぶん逃げたっていうのはあたしも同意見なんで、探しに行きましょう」

まどか「じゃあ、わたしはお留守番してるね」

マミ「ええ、任せるわ。ま……まどか!」

まどか「はい!」ニコリ


~ゲームセンター~

杏子(ふう。さやかたちは下校してマミんちに集まったかな。ま、ここにいれば見つかんないだろ)

杏子「たっく。付き合られっかての」モグモグ

ほむら「まあ、マミさんやさやかちゃんに付き合いきれないという気持ちは分からないでもないわ」

杏子「だよなぁ。マミのやつも変なこと思いつくよな」

さやか「そう? あたしはマミの考えも面白いと思うよ」

杏子「そうかぁ? あいつは昔っからどっかずれて……ん? んん!?」ビクッ

マミ「…………」


マミ「杏子? なにか、言うことはあるかしら」ニコニコ

さやか(うわ、マミさんの笑顔、怖っ)

杏子「え、いや、その、マミ……」

マミ「マミ『さん』」

杏子「へ?」

マミ「マミ『さん』でしょう?」ニコニコ

ほむら(……口は挟まないのが賢明ね、これは。飛び火したらたまらなし)

杏子「い、いや、でもさ」

マミ「ほら。簡単じゃない。昔みたいにマミさんって呼んでくれればそれでいいのよ?」ニコニコ

杏子「ぐっ……!」

マミ「さ、恥ずかしがらないで?」

杏子「いまさらそんな呼び方できるかぁ、あほマミ!」ダッ


マミ「……」

ほむら「逃げたわね」

さやか「あちゃー」

マミ「ほむら、さやか。杏子を追いかけるわよ」ニコリ

ほむら「」ビクッ

さやか「」ビクッ


まどか「マミさんたち、遅いなぁ」

まどか(杏子ちゃん、そんなに必死に逃げてるのかなぁ。ううん、ちょっと暇)

まどか「うん。やっぱり、軽くお掃除くらいはしよう」





さやか「そこの赤いの止まれ! 赤信号のくせに生意気だ!」

杏子「うっせぇ青いの! 青信号だからって突っ走ってんじゃねーよアホ!」

マミ「レガーレ・ヴァスタアリア!」

杏子「うお!? ちょ、本気出すなよマミ!」

マミ「もうちょっとだったのに……」

ほむら「信号機トリオ。あんまり派手にすると街の人にばれるわよ」

杏子「あたしも含めんなよ! てか、お前らそこまでしてあたしを追いかけて何がしたいんだよ!?」

さやか「あんたにマミさんのことを『マミさん』って呼んでほしい。そして思うがままいじり倒したい」

マミ「その、昔みたいに呼んでもらいたいくて……。ほ、ほら、懐かしいし!」

ほむら「早くまどかちゃんのいるところに帰りたいのよ。さっさと捕まりなさい」

杏子「ろくな理由がねえな!」


まどか「うーん、まだ帰ってこない、かぁ」

まどか(正直、ちょっと暇だなぁ。ぁ。眠気が)

まどか「だめ、ちゃんと起きてないと……」ウトウト





杏子「よし、わかった! 話し合おう! な? あたしたちはもっとわかり合えるとはずだぜ、マミ!」

さやか「さんをつけろよこのデコ助」

杏子「別にデコ広くねーよ!?」

ほむら「うるさいわね。マミさんのリボンで縛られてさやかちゃんに抱えられてるくせに往生際が悪いわね。あなたはそんな物わかりが悪い子じゃなかったはずよ」

杏子「うっせぇ! ジタバタもしたくなるわこの状況!」

さやか「はいはい、わかったわかった。まずは『マミさん♪』って甘えた笑顔で呼ぶところから始めようね~」

杏子「ぶっ殺すぞテメエ!」

マミ「どうしてたった一年でこんな乱暴に育っちゃったのかしら……。ね、杏子。昔みたいに『マミさん』って呼ぶところから――」

杏子「あんたに呼び捨てにされるとなんかゾッとする」

マミ「え」ガーン

さやか(急に真顔で言うなよ……ちょっとわかるけど)

ほむら(分かるわ。さすがに口には出さないけど)

マミ「そ、そんな……わたしは、ただ親密になれればいいなって思って……」ブツブツ


まどか「……」ウトウト

まどか(……ぁ。もう、ねむ)

まどか「……」zzZ





杏子「いや、だからさ。正直、苗字だろうが名前だろうが、マミに呼び捨てにされるとすげぇ違和感があるんだよ」

マミ「ぇ? え? ええっと……でも、やっぱりお友達同士なら――」

杏子「マミ自身も今まで誰かを呼び捨てにしたことないだろ? 今まで友達もいなかごぶぅ!?」

ほむら「あら、さやかちゃん。簀巻きにされた杏子ちゃんを落としちゃダメじゃない。受け身も取れずに落下してずいぶん痛そうよ?」

さやか「あはは、ごっめーん。でもほむらだって、地面に落ちた杏子をうっかり踏んづけちゃダメだよ?」

ほむら「あらごめんなさい。踏んづけてることに気が付かなかったわ」グリグリ

杏子「お、お前ら……あたしに何の恨みが……!」

ほむら「憶えておきなさい。世の中には言ってはいけないこともあるの。発狂されて無理心中とか、冗談じゃないわ」

さやか「そうそう。無神経はいかんぞ杏子。てかもう諦めなよ。とりあえずあんた、いったん気絶させるから。ていや」ビシッ

杏子「ぐッ」ガクリ

マミ「変……違和感がある……どうして……あら? きょ、ぁっと、佐倉さん、は、どうしたの?」

ほむら「眠くなったから寝てしまったようよ」

さやか「そうそう。それと杏子って呼び捨てにしといてくださいよ。まだ遊びは継続中ですよ?」

マミ「! うんっ。そうよね!」ニコ





~マミルーム~

杏子「……マミさん」

さやか「はい良くできました」

ほむら「最初から大人しくそうしておけば良かったのよ。私に比べれば大した変化でもないでしょうに」

杏子「……うっせ」

マミ「はーい、みんな。ケーキ焼けたわよ」

まどか「わぁ! おいしそう!」

さやか「やった! マミのケーキだ!」

ほむら「いつもありがとう、マミさん」

マミ「ふふ、ありがとう、みんな」

杏子「はぁ。いただきます。……マミさん」

マミ「はい、召し上がれ、杏子」ニコリ

安価くれた人ありがとう

これで終われ

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