勇者「君オッパイでかいね。仲間になりなよ」(23)

ーーー最初の街・傭兵ギルドーーー

盗賊「オッパイの大きさで仲間を選ぶのかよ」

勇者「うん」

盗賊「・・・こんな男が勇者だと?ふざけてる」

勇者「ひどいなあ」

勇者「で?勇者一行の一員になってくれる?」

盗賊「私の夢は、私の手で魔王を倒すことだ」

盗賊「お前のことは気に食わねえが、仕方ない」

勇者「そっか。じゃあ行こうか」

盗賊「行くってどこにだ?」

勇者「国王様の下へ」



ーーー王の間ーーー

王「その者と旅に出るのだな?」

勇者「はい」

盗賊「(この人が、この国の王・・・初めてお姿を拝見した)」

王「(なかなかいい男だろ?)」

盗賊「!?」

勇者「どうかした?」

盗賊「・・・なんでもない」

王「もうギルドには連れ出すことを伝えてあるのか?」

勇者「はい。特に問題もありませんでした」

王「そうか。ならばよろしい」

王「盗賊よ」

盗賊「は、はい!」

王「そう緊張するな」

王「勇者をよろしく頼む。そやつは強すぎる故、危うい」

王「お前が支えてやるんだ」

盗賊「危うい・・・」

勇者「・・・」

王「では、これは旅の支度金だ」

勇者「ありがとうございます」

王「必ず魔王を倒してくれよ?うちの四天王は頼りないからな」

勇者「ふふっ、分かりました。必ず倒します」



ーーー武具商店ーーー

盗賊「こ、こんなに高いのを買っていいのか?お前の武器を買う金が無くなっちまうぞ」

勇者「俺はもう剣と防具を持ってるから心配しなくていいよ」

盗賊「そ、そうか」

盗賊「なら!こ、この雷撃の剣も買っていいか!?」

勇者「うん」

盗賊「いつか欲しいと思っていたが、本当に手に入れられるなんて・・・」

盗賊「鋼防具と雷撃の剣で金10枚・・・す、すげえ」

勇者「薬草とかも買いに行かないとね」

盗賊「あ、ああ」

ーーー道具屋ーーー

勇者「特薬草50個下さい」

店主「え!?在庫を見てきますから少しお時間をください!」

勇者「はいはい」


店主「お待たせしました!」

勇者「すいません、キメラの翼も50個下さい」

店主「は、はい!」



勇者「ありがとね」

店主「またご贔屓に!!」


勇者「じゃあ今日は解散しようか。明日の昼に国を出よう」

盗賊「ああ」

勇者「じゃあまた明日」

盗賊「また明日」

ーーー門ーーー

東の四天王「お待ちしておりました、勇者様!盗賊様!」

盗賊「な、なあ勇者?あの御方って東の四天王じゃ」

勇者「そうだよ」

勇者「東の四天王、わざわざ来てくれたの?」

東の四天王「もちろんです!見送りなしじゃ寂しいでしょう」

勇者「ふふっ、ありがとう」

東の四天王「皆の物!敬礼!!」

兵隊「!」ビシッ

兵隊「いってらっしゃいませ!勇者御一行様!!」

盗賊「」ビクッ

勇者「じゃあ行ってくる。この国に何かあったらすぐ帰ってくるから」

東の四天王「私がいるので安心してください!帰ってくる必要はないですよ!」

ーーー始まりの道ーーー

勇者「!」ズバッ

盗賊「(目に入った魔物を片っ端から切り伏せてる)」ズバッ

勇者「ここら辺の敵はまだ弱いね」

盗賊「そうだな、一撃で十分」

盗賊「次の『泉の国』まではダメージ無しで到着できそうだ」

勇者「うん」



娘「うーん、うーん」

盗賊「なんだあれ?」

勇者「どうしたの」

盗賊「女が倒れてる」

勇者「目がいいんだね」

盗賊「まあ盗賊だからな」

娘「痛い・・・痛いよお・・・」

勇者「大丈夫?オッパイ小さいけどどうかした?」

娘「え・・・あの、オッパイ小さいのは元々です」

盗賊「律儀に答えなくていいんだよ。なんでこんなとこで倒れてるんだ」

娘「『泉の国』に行こうとしてたんですけど、武具を装備するのを忘れちゃって・・・」

盗賊「お前・・・相当なバカだな」

娘「」イラッ

勇者「俺達も『泉の国』に行くつもりなんだ。危ないから一緒に行こう」

娘「いいんですか!」

盗賊「なあ勇者、こいつ怪しくないか?」コソ

勇者「でも、ここに置いていくわけにはいかないから」コソ

娘「ありがとうございます!本当にありがとうございます!!」

盗賊「魔物の群れか。20匹以上いるぞ!」

魔物たち「ぐぎゃー」

盗賊「でやー!」ズバッズバッ

娘「えー!あなた勇者様だったんですか!!」

勇者「そうだよ」

娘「勇者に見えなーい」

勇者「ひどいなあ」

盗賊「おい勇者!手伝え!」

娘「何か勇者である証拠とか無いんですか?」

勇者「あるよ。これが証拠」ゴソゴソ

娘「へえ・・・このペンダントが?」

勇者「綺麗でしょ?特殊な魔法が施されているんだ」

盗賊「勇者!雑魚だが数が多くて面倒なんだ。手伝えマジで!」

娘「綺麗ー。ねえ、私にプレゼントしてくれないですか?」

勇者「ごめん、それはできない」

娘「そうですか・・・残念です」

魔物ボス「『よくも私の手下たちを・・・許さんぞ』」

盗賊「勇者!強そうなのが出てきた!はやく手伝え!」

娘「ペンダントがダメなら、これを貰いますね!」

勇者「え?」

娘「この剣、良い剣ですねー」

勇者「なっ!いつの間に」

娘「返してほしかったら『泉の国』の『離れ城』に来て下さいね」

勇者「君は一体・・・」

娘「来てくれたら、私が誰だか教えます」

娘「それではまた今度。『キメラの翼』!」

勇者「待て!」

盗賊「ふー、ダメージは受けなかったが疲れた」

盗賊「おい勇者!なんで手伝ってくれなかったんだよ」

勇者「剣が盗まれた」

盗賊「はあ?」

勇者「急いで『泉の国』に行こう」


ーーー泉の国・門ーーー

門兵「お待たせいたしました、勇者御一行様」

門兵「こちらが通行許可証です」

勇者「ありがとう。ねえ、『離れ城』はどこにあるのかな?」

門兵「『離れ城』ですか・・・申し訳ありません、分かりかねます」

勇者「そっか」

盗賊「おい、どうするんだよ」

門兵「もしかしたら『泉広場』に知っている者がいるかもしれません」

勇者「盗賊、行こう」

盗賊「あ、ああ」

ーーー泉広場ーーー

盗賊「なあ勇者」

勇者「何?」

盗賊「なんでそんなに焦ってるんだ?」

勇者「そんなことないよ。俺はいつも通り冷静だよ」

盗賊「嘘つけ。剣が盗まれてから焦りまくりじゃないか」

盗賊「・・・確かにあの剣は業物だったが、この国でなら同格の剣を売ってるだろう」

勇者「そうだね」

盗賊「新しいのを買えばいいじゃないか。金もあるし」

盗賊「元はと言えばあの女に気を許したお前が悪いんだ」

盗賊「今回は勉強代だと割り切って、冷静になれよ」

勇者「そこのお嬢さん、『離れ城』って場所を知らない?」

盗賊「おい勇者!話を聞いてなかったのか!!」

勇者「・・・俺はあの剣じゃないと嫌なんだ」

盗賊「・・・」

盗賊「(国王様の言ってた勇者の危うさって、剣へのこだわりのことなのか?)」

勇者「あ、そこのオッパイがちょっと大きいお姉さん!」

盗賊「オッパイの大きさをいちいち口に出すな!失礼だろ!!」



魔法使い「ねえ、あなた」

勇者「はい?」

魔法使い「もしかして『雷の国』の勇者様?」

勇者「そうですが」

魔法使い「『離れ城』を探しているのよね?案内してあげるわ」

盗賊「おい、誰だあんた」

魔法使い「ただの魔法使いよ。ほら早く行きましょう!」グイッ

勇者「(あ、オッパイが当たってる・・・)」

盗賊「おい待て!私を置いていくな!」

ーーー地下水道ーーー

盗賊「泉の下はこうなっているのか・・・」

魔法使い「凄いでしょ?」

勇者「『離れ城』に行きたいんだが」

魔法使い「大丈夫よ。ここを通らなきゃ『離れ城』へは行けないの」

盗賊「・・・あんた、本当に何者なんだ」

盗賊「あの女の仲間なのか?」

魔法使い「仲間?うーん、ちょっと違うかも」

魔法使い「さあ着いたわ。ここが通称『離れ城』」

勇者「これは・・・こんな地下に」

盗賊「何も無いじゃねえか」

勇者「いや、ある。巨大な城が眼前に・・・」

盗賊「何言ってんだ勇者。何も無いぞ」

魔法使い「盗賊ちゃん!」ギュッ

盗賊「ちょっ!急に私の手を掴むな!」

盗賊「っ!」

魔法使い「どう?ビックリした?」

盗賊「さっきまで壁があったはずなのに・・・壁が消えて、突然古城が現れたぞ」

魔法使い「ようこそ、いらっしゃい。あの子が待っているわ」


ーーー離れ城ーーー

娘「遅かったね」

勇者「剣を返せ」

娘「はい。盗んでごめんね」

盗賊「(素直だな!返せって言われて返すのかよ)」

勇者「ふう」

魔法使い「ねえ勇者様、盗賊さん。」

何これ普通に面白い、他に何か書いた作品ありますか?

すいません、矛盾点が・・・
>>4盗賊「こ、こんなに高いのを買っていいのか?お前の武器を買う金が無くなっちまうぞ」
       ↓
>>12盗賊「新しいのを買えばいいじゃないか。金もあるし」

矛盾してます。なので、>>12のこの部分のセリフを

盗賊「新しいのを買えばいいじゃないか。私の武具を売ればいい」

に脳内保管していただきたいです

>>16
このssを無事完結することができたら、
他のssも宣伝させていただこうと思っています

魔法使い「この『離れ城』、どう思う?」

盗賊「どうって・・・」

魔法使い「この城は元々魔界にあったの」

勇者「魔界・・・ってなんだ?」

娘「そんなことも知らないの!?」

娘「私のことをバカって言ってたけど、あなたたちの方がバカじゃん!!」

盗賊「てめえ」

魔法使い「娘、やめときなさい」

魔法使い「魔界っていうのは、簡単に言うと魔族の住む世界よ」

勇者「・・・魔族か」

魔法使い「人間が住む世界が人間界で、魔族が住む世界が魔界」

盗賊「なんで魔界の城がこんなところにあるんだ」

魔法使い「私がここに運んできたの。はるばる魔界からね」

勇者「何の為に?」

魔法使い「あなたたちのような、魔王討伐を志す人間の為よ」

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