チノ「クラスでもう私に話しかけてくれる人はいなくなりました…」 (26)

他の板で立てたやつです

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キーンコーンカーンコーン!


担任「はい、日直号令~」

日直「起立!さようなら!」


「「「「さようなら!」」」」

コノアトドウスルー? パフェデモタベニイカナイ?
イイネーソレ!

ワイワイ ガヤガヤ


チノ「さて、マヤさんとメグさんと一緒に帰りますか…」

クラスメイトA「ねえねえ香風さん!来週いっしょに映画観に行かない?」

チノ「…え?映画ですか……?」ビクビク

クラスメイトB「うん!最近公開された映画なんだけど、もしよかったら」

チノ(映画には興味がありますが、仕事もありますし、それに……普段話したことない人たちですので気まずいです……)

チノ「すみませんが、その日は用事があるので行けないです」

クラスメイトA「そ、そっか…なら仕方がないね」

チノ「はい。そろそろ私は帰る時間なので失礼します」

クラスメイトB「う、うん。またねー」

クラスメイトA「…………」

マヤサン、メグサンオマタセシマシタ
オッ、チノーヤットキタカー
サンニンソロッタコトダシイッショニカエロー


クラスメイトA「香風さんってさ、いつもノリ悪いよね」

クラスメイトB「あっ、それわかる。この間も私、ゲーセンで遊ばない?って誘ったのに『用事があるんで行けないです』って断られたし」

クラスメイトA「それに、授業中や休み時間いつも暗い表情してるし、いつも何考えてるんだかわからないし」

クラスメイトB「会話も一方通行なんだよねー、基本私たちが話しかけても、一言で返されてそこで会話終了って感じだし」

クラスメイトA「香風さんから話しかけてくることもないしね。こっちはせっかく香風さんのこと誘ったり、会話しようとしてんのに…」

クラスメイトB「それもしかして私たちに興味がないからとか」

クラスメイトA「だろうね。でなければ、あんな態度しないさ」

クラスメイトB「あーいう奴見てると腹立つんだよねー。見ててイライラする」

クラスメイトA「わかるwwwwwwwwこの間もさ……」

クラスメイトC「何々何の話してんの?」

クラスメイトB「香風さんの話。なんか最近むかつくよねーって」

クラスメイトD「それわかるwwwwwwwwww」

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    夜

【ラビットハウス】


リゼ「じゃあな!また明日」

ココア「うん!リゼちゃんお疲れ~」

モカ「リゼちゃん、また明日ね~」

チノ「お疲れ様でした。また明日もよろしくお願いします」


ガチャン



ココア「チノちゃんもお疲れ~」

チノ「ええ」

ココア「今日も疲れたでしょ!そんなときはお姉ちゃんがモフモフしてあげるよ~♪」

チノ「この後も私はやることがいっぱいあるので結構です」

ココア「え~、そんな~…」

モカ「ふふっ♪なら私がココアのことをモフモフしてあげる~」ダキッ

ココア「お姉ちゃん……えへへ♪」

チノ「まったく…では私は部屋に戻るので」

ココア「あっ、チノちゃ~ん…」

モカ「♪」モフモフ

【チノの部屋】


チノ「………よし、今日の宿題は終わらせました」

チノ「はぁ……」

チノ(今日話しかけてくれたAさんとBさん…せっかく私の事誘ってくれたのに断ってしまいました…なんといいますか、罪悪感が)

チノ(でも私が行ったところで、つまらないですし別にいいですよね……)

チノ「ってもうこんな時間ですか。そろそろ寝ましょうか…」



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【学校】


体育教師「はーい、今日は2人1組で組体操すっから、今からペア作れ―」パン!

チノ(2人1組ですか。ならマヤさんと…)

チノ「あ、あの…マヤさん…私と一緒に……」

クラスメイトA「マヤさんたまには私と組まない?」

マヤ「お!いいよ」

チノ「あ…あぁ………」

マヤ「ん?どした?チノ?もしかして私とペア組みたかったのかー?ごめんな。今日はAと組みことになったから他の人と組んでくれー」

チノ「……はい」

クラスメイトA「………」ニヤリ

チノ(ならメグさんと……)

チノ「メグさん、私と……」

クラスメイトC「メグちゃん!いっしょに組もう!」

メグ「うん、いいよ~」

チノ「あ………」

メグ「あ!チノちゃんごめんね~。私Cさんと組むから他の人でお願~い」

チノ「…わかりました」

クラスメイトC「………」ニヤリ

体育教師「全員組んだかー?まずは柔軟からしろよー」

チノ(早くペアを作らないと……!)オロオロ

チノ(でも、皆もうペア出来上がっちゃってます)

クラスメイトD「見ろよあれ。まだ誰ともペアできてなくてオロオロしてるぞwwwwwwww」

クラスメイトB「ほんとだwwwwwwww」

クラスメイトE「皆もひどいよな。誰か声かけてやればいいのにwwwwwwwwww」

クラスメイトB「あんな根暗なやつと誰も組みたくないから皆声かけないんだろwwwwwwwwww」

チノ(…………)キョロキョロ

体育教師「ん?どしたー?香風。まだペア作れてないのか」

チノ「あ、先生。すみません…」

体育教師「香風がまだペア作ってないから誰か作ってやれ―」

エエーワタシモウスデニペアイルカラナー
ッテウカセンセイトクメバイインジャネ?
ハハッソレイエテルー

チノ「…………」

体育教師「皆すでに組んでいるようだな。しょうがない、私と組むか」ニヤッ

チノ「え…?」

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チノ「痛い痛い!痛いです!先生!!」

体育教師「まったくこれくらいで……体かたいんじゃないのか?香風」

チノ「す、すみません……」

体育教師「まあ、無理は禁物だし、ゆっくりやるか」

チノ「それでお願いします」

体育教師「それにしても……」ジー

チノ「な、なんですか?」

体育教師「………」ギュッ

チノ「ひえっ!?何するんですか!?先生!」

体育教師「………ふふっ」モフモフ

チノ「!?」ビクッ

体育教師「やっぱりかわいいな~香風は」

チノ「え…?」

体育教師「それー!モフモフ~♪」モフモフ

チノ「ひえぇぇぇぇぇ!!!」


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体育教師「よし!今日の体育はこれで終わりだ。汗をしっかり拭いて風邪ひかないようにするんだぞー」

チノ「やっと終わりました……」

チノ(学校でモフモフされるとは予想外でした。しかも体育の先生に。先生曰く『可愛いの見るとモフモフしたくなるんだ~♪』ということでしたが…)

チノ(最初は怖かったですけど、まあ、そんなに嫌だったわけでもありませんでした…何ででしょう。ココアさんにいつもモフモフされているからでしょうか)


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キーンコーンカーンコーン!



チノ「放課後になりました。帰りましょう」

チノ(今日もマヤさんとメグさんと一緒に帰ろうっと…)

チノ「マヤさんメグさん一緒に帰りましょう」

マヤ「え?あーごめん、今日は私用事あるから…」

メグ「え、え~と、私も急ぎの用事が入っちゃってね…」

チノ「そうですか…」

マヤ「…というわけだから、じゃあなチノ」スタスタ

メグ「私もそろそろ行かなきゃ…」スタスタ

チノ(…………)

クラスメイトABCD「………」ニヤリ

マヤ「…………」

メグ「…………」


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チノ「…………」トボトボ


チノ(2人とも用事があるのなら仕方ありませんね……でも2人とも私の事を避けていた気もするのですが気のせいでしょうか)

チノ(それに今日の体育でも…)


~~~~~~~~~~~~~

エエーワタシモウスデニペアイルカラナー
ッテウカセンセイトクメバイインジャネ?
ハハッソレイエテルー

~~~~~~~~~~~~~


チノ(皆どうして私に声をかけてくれなかったのでしょうか…。いつもなら声をかけてくれるのに)

チノ(…皆から嫌われてしまったのでしょうか……)


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チノ(あの体育の頃から以来、私はメグさんマヤさん、そしてクラスの皆から嫌われるようになりました…)

チノ(体育のときはいつもひとりぼっち、授業で発言するとヒソヒソと陰口を言われる、もう私に話しかけてくれる人、いいえ、私と会話してくれる人はクラスで一人もいなくなりました)

チノ(もう誰とも会話しない日が珍しくなくなりました)

チノ(私、皆さんに何か気に障るようなことをしてしまったんでしょうか…?)

チノ(考えても、何も思い当たる節はありません)

チノ(そして私は以前より暗くなってしまいました…。私はどうしたらいいんでしょうか……)




【ラビットハウス】


チノ「……………」ボー

リゼ「チノのやつ、最近元気ないな。何かあったのか?」ヒソヒソ

モカ「ココア、何か聞いてないの?」

ココア「私は何も聞いてないけど、一体どうしたのかなチノちゃん……あんなに落ち込んでるチノちゃん私初めて見たよ…」

リゼ「もしかしたら学校で何かあったのかもしれんな」

ココア「はっ!?いじめられてるとか!?」

リゼ「さあな。でももしそうだとしたら放っておけないな」

モカ「お姉ちゃんならどうするのかしらねぇ~」チラッ

ココア「そんなの決まっているよ!もしそうならお姉ちゃんとして黙っておけないよ!」

リゼ「まあ、そんなに気になるなら話を聞いてみたらどうだ?」

ココア「よし!今日チノちゃんと話し合ってみるよ!」

モカ「うん!それでこそお姉ちゃんね」

リゼ「…だな」

ココア(チノちゃん待っててね!)


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モカ「お疲れ様♪リゼちゃん」

チノ「リゼさん今日もお疲れ様でした」

リゼ「ああ、じゃあまた明日」チラ

リゼ(ココア…頼んだぞ)ウィンク

ココア(うん、まかせて!)ウィンク

チノ「…?」


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【チノの部屋】


チノ「はぁ…」

チノ(もうやだ…!学校なんて行きたくない……うぅ…)ポロポロ


コンコン チノチャンハイルネ


チノ「…はっ!?」ゴシゴシ

ココア「失礼するねチノちゃん」

チノ「…はい」

ココア(やっぱり今のチノちゃん元気ない…。それに目が真っ赤…、泣いていたのかな……)

チノ「何か用ですか?ココアさん」

ココア「チノちゃん、最近元気ないみたいだけど何かあったの?」

チノ「……別に悩みなんてありません」

ココア「嘘、私にはわかるよ。だってチノちゃんさっき泣いていたでしょ?」

チノ「…!ちがいます!これは……」

ココア「最近チノちゃんずっと落ち込んでるみたいで、そんなチノちゃん見てたら心配で…」

チノ「…………」

ココア「何か悩んでいることがあったらお姉ちゃんに言って。それとも私じゃ頼りないかな…?」

チノ「……ココアさん」ダキッ

ココア「うわっ!」

チノ「ぅ…うぇ……」

ココア「チノちゃん…」

チノ「ヒッグ……」

ココア「よしよし、ちょっとずつでいいからお姉ちゃんに言ってごらん」ナデナデ

チノ「………はい、実はーーーーー」

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ココア「そうだったんだ…。チノちゃんがずっと前からこんなに悩んでいたなんて…気づいてあげられなくてごめんね」

チノ「ココアさんは何も悪くありません」

ココア「ううん。マヤちゃんやメグちゃんには相談したの?」

チノ「…いえ」

ココア「どうして?」

チノ「実は、マヤさんやメグさんからも避けられているんです。声をかけても一言返事して私から離れるし、2人から声をかけられることもなくなりました」

ココア「…………」

チノ「なぜこんなに嫌われるようになったのか自分でもわからないんです」

ココア「………」

チノ「だから私もうどうしたらいいのかわからなくて…」

ココア「ねえ、チノちゃん。チノちゃんは自分から周りに話しかけて関わろうとしてたのかな?」

チノ「え?」

ココア「私ね、チノちゃんがマヤちゃんとメグちゃん以外の友達と話しているの見たことないなーって今思ったんだ」

チノ「………えーと」

ココア「クラスで心を閉ざしてたりしてない?」

チノ「うっ…それは」

ココア「自分から相手に声をかけていくのはチノちゃんにとっては難しいことかもしれない」

チノ「…………」

ココア「でもね、自分から心を閉ざしていたら相手もきっと近づいてこないと思うんだ」

チノ「………」

ココア「だからね、まずは心を閉ざさないで自分から積極的に話しかけて、みるのが一番だと思うな♪」

チノ「で、でも…もう私は嫌われてしまったので今更頑張っても…避けられて終わるのが目に見えてます……」

ココア「大丈夫!相手だってきっとわかってくれるよ!」

チノ「そうでしょうか…」

ココア「うん!それに、チノちゃんはこーーんなに可愛いんだから、相手もきっとチノちゃんともっと仲良くなりたいって思っているはずだよ」

チノ「わ、わかりました…。来週から頑張ってみようと思います」

ココア「うん!チノちゃんならできる!お姉ちゃんは応援しているよ」

チノ(さっきまでモヤモヤしていた気持ちが、なくなりました。ほんとに……ココアお姉ちゃんには敵いませんね)ニコッ

ココア「…!チノちゃん、今の笑顔最高!」

チノ「っ…//// 見ないでください」プイッ

ココア「え~、そんなこと言わずにこっち見て!ねえねえ」

チノ「………ココアさん」

ココア「…ん、何?」

チノ「ココアさん………いえ、ココアお姉ちゃんが相談にのってくれたおかげでスッキリしました」クルッ

ココア「……!!」

チノ「本当にありがとうございます」ニコッ

ココア「…うん!お姉ちゃんとして当然のことをしただけだよ」

チノ「話していたらもう、こんな時間ですか。そろそろ寝ましょう」

ココア「うん、じゃあ私は戻るね。おやすみチノちゃん」

チノ「あ、あの…ココアさん!」

ココア「ん、何かまだあるの?」

チノ「え…と、今日は私の相談にのってくれたので……ご褒美に、今日私と一緒に寝てあげてもいいです…///」

ココア「え~!いいのー!じゃあ遠慮なく~♪」ガバッ

チノ「ちょっ…!急に抱き着かないでください///」


ソンナコトイワズニ! ヒサシブリニフタリデイッショニネラレルンダカラ
ソレトコレトハハナシハベツデス!


モカ(……心配で扉越しから話を聞いていたけど、どうやら大丈夫みたいね)

モカ(それにしても、ココアがあんなにも立派になっていただなんて……嬉しいな)

モカ(こうなったら私も一肌脱いで協力してあげなきゃね♪)

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土曜日


【ラビットハウス】


チノ「♪」

リゼ「チノのやつ、すっかり元気を取戻したみたいでよかったよ」

ココア「へへーん♪私のおかげだね」

リゼ「内心不安だったけどな」

ココア「えー、リゼちゃんひどいよそれ!」

リゼ「ま、お前もお姉ちゃんとして成長できてるってことだ。そこは誇ってもいいところなんじゃないのか?」

ココア「ううん、まだまだだよ。チノちゃんに『お姉ちゃん』って言われるようにもっと頑張らなきゃ」

リゼ「お前ただ『お姉ちゃん』って言われたいだけじゃないのか…?」


ガチャ!


リゼ「あ、いらっしゃいまっ…てマメか。どうかしたか?」

メグ「えっと、チノちゃんいるかな?」

マヤ「チノと話したいことがあってここにきたんだ」

ココア「チノちゃんなら今部屋にいるよ」

マヤ「わかった!ありがとう」タッタッタ

メグ「おじゃましま~す」タッタッタ

リゼ「あの様子だとチノと話し合いにきたってところだな」

ココア「ちゃんと和解してくれるといいな。でもなんで2人とも急に来たんだろうね?」


ガチャ!


モカ「それはね、私が呼んだからよ」

ココア「お姉ちゃん!どういうこと?」

モカ「ふふっ、2人にちょっとした助言をしただけよ。さあ、仕事仕事~」

ココア「え、ちょ、ちょっとお姉ちゃんー」

モカ「ココア!このパンもちもちが足りない!!作り直しよ!」

ココア「なんでお姉ちゃんが仕切るのさー」


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ココア(あの後チノちゃんはマヤちゃんとメグちゃんと話し合って和解したみたい。なんでも、クラスメイトの人がチノちゃんに話しかけないようにって脅されてたみたい)

ココア(まったくひどい話だよね。でもあれからチノちゃんはクラスの人と少しずつ仲良くできてるみたい。それを聞いて私安心しちゃった)

ココア(人と仲良くなりたいならまずは、自分から話しかけなきゃね)


ガチャ!


ココア「あ、いらっしゃいませ!」



リゼ「…………」

リゼ(私も……ココアに相談してみようかな…)



終わり

読んでくれた方、ありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年11月15日 (日) 15:55:15   ID: Te7CqBke

>>クラスメイトABCD
対チノABCD包囲網

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