モバP「これからは一緒に」 (95)

本田未央「……」

モバP『久しぶりだな。元気……してたか?』

未央「……」

モバP『俺は未央に会えない寂しさで』

未央「プロデューサー」

モバP『……何?』

未央「今、そんな茶番いらない」

モバP『……ッス』

未央「ねぇ……なんで、黙って行っちゃったの?留学のこと、人づてに聞いた私の気持ち……わかる?」

モバP『すまん。悪かった』

未央「言い訳しないんだね。変に格好つけちゃって……。ツアーに影響がでるからって、部長に口止めされてたのは聞いたよ」

モバP『そうか』

未央「でも、やっぱり悲しかった。プロデューサーにとって、私はまだ信用に足る特別な女の子じゃ無かったんだなって……」

モバP『そんな事はっ!!』

未央「……なんてねっ!うそうそ!ちょっと面倒くさい女を演じてみましたっ!」

モバP『……』

未央「……うん、ごめん。ちょっとホント。……だからっ!プロデューサーに誠意あるお詫びを要求します!!」

モバP『ん。……よっしゃ!どんとこいっ!!』

未央「この前、はやみん達のデビューイベントの写真見せてもらったんだ。みんな衣装綺麗だったねぇ~」

モバP『あ、待って待って、それは待って!今、君の隣にはっ!』

未央「ハッ!しぶりん、いつの間にっ!」

モバP『やだっ!最初から居たのに、この子わざとらしいっ!嫌な子っ!!』

未央「てへっ」

渋谷凛「……もういい?喋っても」

モバP『……ッス』

凛「衣装をプレゼントして貰う事については、今は置いといて」

モバP『え!?衣装って意外と値が張って』

凛「置いといてっ!……奏より綺麗な蒼じゃないと許さないから」

モバP『置いてないん……』

凛「話の腰を折らないでっ!」

モバP『えぇ……』

佐久間まゆ『難しい人ですねぇ。ねえ、Pさん?もう、まゆとお話ししましょう?そのほうが楽しいですよぉ?』

モバP『その前に、抱き付くのを止めてもらえると助かる』

まゆ『嫌です。少しでも離れると、志希さんがすぐ飛びついてきますから』

モバP『今居ないんだけど……もう、いいか』

未央「そんなプロデューサーに報告!今すぐしぶりんをチェックだっ!」

モバP『え?……すごい、ワナついてますね』

凛「っ!~~っ!!!」ワナワナ

まゆ『怖いですねぇ。Pさん、まゆ怖いです』ギュ

凛「なっ!んっ!でっ!!まゆがまだそこにいるのっ!?ていうか、離れてっ!」

まゆ『Pさんとまゆは二人で一つですから。一緒に居ないほうが不自然でしょう?うふっ』

凛「何言ってるの!?何言ってるのっ!?っっ……何を言ってるのっ!?」

未央「興奮しすぎて語彙力低下っ!」

凛「だって、あの子っ!好き放題言って……ああっ!?」

まゆ『はむっ』

モバP『うひっ!や、やめなさいっ!』

まゆ『卯月さんがよく甘噛みしてるの知ってるんですよぉ?うふふ……』

凛「卯月っ!?」

未央「あ、しまむーに流れ弾……。プロデューサー、いい加減落ち着かせて」

モバP『……だな。凛、落ち着け。まゆがまだここに居るのは、オフが長かっただけだから』

凛「…………いつ帰ってくるの?」

まゆ『……まゆは帰りません。いつまでもPさんと一緒です』

モバP『まゆ。気持ちは嬉しいけど……』

まゆ『じゃあ』

川島瑞樹『わかるわっ!』バァン!

まゆ『!?』

モバP『すでにお迎えの瑞樹さんが派遣されてるんだよね』

瑞樹『好きな人とずっと一緒にいたい……そんな気持ち、痛いほどわかるわ』

まゆ『わかってるなら、そっとしておいて下さいっ』

瑞樹『そういう訳にもいかないわ。だって、アイドル佐久間まゆを待っている人が大勢いるんだから』

まゆ『し、知りません!』

瑞樹『ファンの方、スタッフ、そして私達……346プロの仲間達が悲しんでも?』

まゆ『ま、まゆはPさんさえいてくれたら、どうでもいいんですっ』ギュ

モバP『ぐえっ!ま、まゆ……何気にチョーク入って……』

まゆ『ご、ごめんなさい!』

瑞樹『まゆちゃんは優しい子。そうやって人を気遣える暖かい子。そんな子が人を傷つける事なんて出来るはずないわ』

まゆ『あ、そこはPさんに仇名す人がいたら割と出来ます』

瑞樹『……そう。ん~……P君』

モバP『はい』

瑞樹『ヘレンさんを呼ぶわ』

まゆ『Pさん、次のオフにまた来ますねぇ。浮気したら嫌ですよ?』

モバP『お、おう。即答だな。ヘレンさんすげぇ……』

瑞樹『私もまだまだね』

まゆ『それじゃ、まゆは荷物を纏めてきますねぇ』タタ

モバP『おう。んじゃ、キリもいいしそろそろスカイプ終了させるか』

未央「え~?まだいいじゃん。あ!ほら、誰か来たみたいだよ。足音が……」

島村卯月「島村卯月、サンフランシスコからただいま帰りました!プロデューサーさんとの逢瀬には胸が高鳴る想いで」カチャ

凛「フッ!」ダッ

卯月「……って、え!?なんですかっ!?ええ!?……はぶっ!!」

凛「……ん。よし」

卯月「ん゛ん゛~!ん゛ん゛~!!」ガタンガタン

未央「……いや、よしって……」

モバP『……流れるように椅子に縛ったネ!ってことで、それじゃあネ!未央っ!』

未央「ちょちょっ!待ってよ!!見捨てちゃヤダヤダ!こんなの未央ちゃん対処出来ないって!」

モバP『俺にも対処出来んって……。えっと、凛?友達を縛り付けるのはどうかなぁって……』

凛「この子プロデューサーが留学することを黙っていた挙句、一緒に暮らそうと画策してたんだよ?そりゃ、とりあえず縛るでしょ?」

モバP『そんな真っ直ぐな眼差しで言われても、とりあえず縛るのはおかしいよ?』

凛「は?」

モバP『あ、恐い』

凛「抜け駆けするにも限度があるからね。お仕置きはしないと……甘噛みの分も」

モバP『オッケー、わかった』

卯月「ん゛ん゛~!!!ん゛ん゛~ん゛、ん゛~~!」ガタンガタン

瑞樹『P君。卯月ちゃんが絶望の瞳を向けてるわ。流石に可哀想よ?』

モバP『ですか……。凛、猿ぐつわは外そう。卯月にも言い分があるだろうし』

凛「……わかった」

卯月「ぷあっ!凛ちゃんひどいよぉ。抜け駆けなら凛ちゃんだってプロデューサーさんのご両親に会いに行ってはぶっ!」

凛「……」キュ

卯月「ん゛ん゛~!ん゛ん゛~!!」ガタンガタン

モバP『……え!?』

未央「しぶりん……。ほら、しまむー」

卯月「ぷあっ!凛ちゃん!人の話は最後まで聞かないといけないんだよ!小さな頃、パパとママに言われたでしょ!?それに、トーク番組で苦労するよっ!」

凛「……今はそんな心配しなくていいよ。それよりもプロデューサーにいつも甘噛みをしてる卯」

卯月「そんな話は聞けませんねっ!」

凛「……」

未央「この無敵っぷりよ……」

卯月「え?素敵だなんてっ!未央ちゃんったらぁ、もうもうっ!」

凛「……」コロコロ

卯月「あっ!パソコンから遠ざけないで!あぁ、画面が見えなく……プロデューサーさ~ん!プロデューサーさあぁん!!」

モバP『……凛。さっき卯月が言ってた俺の両親にって、マジ?』

凛「……えっと」

卯月「プロデューサーさあぁん!凛ちゃんがぁ!つかまえてぇ!しまむらがぁ!画面端ぃ!!」

凛「……卯月、ちょっと黙って」

卯月「それは無理な相談だよ?」

凛「……」

卯月「ひょあ!凛ちゃんがアイドルがしてはいけない表情に!プロデューサーさん、今の凛ちゃん見えてますか!?それはとても吽形の様で!!」

凛「っ!」ダッ

卯月「ひゃあ!阿形の様に……きゃあきゃあ!!」ガーガー

未央「あの椅子のキャスター、滑りが悪そうだね。油を差しとかなきゃ」

モバP『うん、そうだな』

瑞樹『二人共投げたわね……。卯月ちゃん、時差ボケでナチュラルハイになってるのかしら……』

モバP『ははっ……もう、親に会った事は聞かなかった事にしよ……。それじゃ、いい加減切るな』

未央「うん……」

モバP『あ、そうそう最後に一つだけ。俺明日からニューヨークで研修なんだ。一ヶ月ほど』

未央「そうなんだ。それがどうかしたの?」

モバP『うん。だから、その間スカイプ出来ないから』

未央「え!?」

モバP『周子と志希は俺についてきて、クラリスさんとキャシーは一旦帰国。メアリーは実家からレッスン通いだからここ無人になるんだよ』

未央「じゃあ、仕方ないかぁ……」

モバP『という事で、みんなにも伝えといてな!See you later!』

未央「ちょっ!無責任なっ!……切れた」

卯月「あっ!プロデューサーさんが居なくなってるよ!私を追ってる場合じゃないよ!」ガーガー

凛「明日ゆっくり話すからいいよっ!それよりなんでその状態で素早いのっ!?」

卯月「レッスンの賜物だよっ!凛ちゃん!」ガーガー

凛「なんの!?」

未央「明日ゆっくりかぁ……。ちひろさんに伝言たーのもっ!」



千川ちひろ「へくしゅ!ん~……誰か噂してますね。頼れるお姉さんとっ!」

赤城みりあ「そうだよ!仕事場に迎えに来てくれたもん!それから……ほら、ね?」

結城晴「そうだな。迎えに来てくれたな。あとは……ほら、な?」

ちひろ「もう少しあるでしょう!?」

みりあ「ん~と……えへへ~」

ちひろ「おっとっと……ないかぁ。でもカワイイから許します!」

晴「んまぁ、マジな話、みんな色々と頼りにしてるよ」

みりあ「うんうん!つまりちひろさん大好き!」

ちひろ「……そう言われると、うちの子に頼られたら断れないですねぇ。ん?メール?」ヴヴヴ


《明日から一ヶ月間、プロデューサーとスカイプ出来なくなったよ!研修で居ないんだって!この事みんなに伝えてくーださい♪未央ちゃんより☆☆★》


ちひろ「ほあぁ!?」




―――――――――

――――――

―――

城ヶ崎美嘉「莉嘉?怒る気持ちもわかるし、何か行動を起こして状況を変えたい気持ちもわかるよ。でもね?これじゃ、嫌がらせにしかなってない。落ち着いて話し合わないと何も変わらないよ?」

前川みく「そうにゃ!こんなことしても、ただの子供の我儘として扱われるだけにゃ!もう少し大人になるにゃ!」

城ヶ崎莉嘉「そんな事ないっ!ていうか、みくちゃんだけには言われたくないっ!」

みく「なんでにゃ!?」

莉嘉「わかんないっ!」

みく「ひどくない!?」

ちひろ「……どうしたの?そんな大声出して。入らないの?」

みく「あ!ちひろさん!大変なのにゃ!莉嘉チャン達ちびっ子連盟が、ドアに鍵かけて籠城してるのにゃ!」

ちひろ「なんでまた……」

みく「Pチャンを帰して……ん?返して?どっちかにゃ?まあいいにゃ。とにかく、そんな感じの抗議みたいにゃ」

ちひろ「あぁ、なるほど。低学年の子はプロデューサーさんがすぐ帰ってくると思ってた節がありましたからねぇ。莉嘉ちゃんは急に告げられて受け入れる事が出来なかったと……。ん~、困りましたね」

美嘉「莉嘉、とにかくここ開けて?みんなプロデューサーと顔見て話せば納得は出来なくても、受け入れることは出来ると思うから」

莉嘉「……顔見て話す?そんな事出来るの?」

美嘉「うん。スカイプっていうビデオ通話が出来る……」

ちひろ「困りましたねぇ!?」

美嘉「!?」

莉嘉「……お姉ちゃん?ビデオ通話って、要はテレビ電話ってこと?」

美嘉「う、うん」

莉嘉「……ちょっと、みんなと相談する」

美嘉「わかった。……何、どうしたの?ちひろさん」

ちひろ「いや~……その~……みくちゃん、これ読んで」サッ

みく「?……えっと、《明日から一ヶ月間、プロデューサーとスカイプ出来なくなったよ!研修で居ないんだって!この事みんなに伝えてくーださい♪未央ちゃんより☆☆★》……にゃ!?」

美嘉「はぁ!?何それぇ!!アタシだってスカイプがあるから我慢してたのにっ!!これ、加蓮が知ったら吐血しかねないよ!?」

ちひろ「そ、そこまでのことじゃ……一ヶ月間だし……」

美嘉「恋する乙女にとったら、それくらいの衝撃なんだよっ!……吐血は言い過ぎたけどっ!もうっ!ちひろさんっ!!」

ちひろ「うぅ……私、何もしてないのに……そんなに怒鳴らなくても……」

美嘉「あっ!ご、ごめんっ!!つい興奮しちゃって……ごめんなさい……」

みく「……未央チャンにヘイトが向きかねんメール内容をみくに読ませたのは」

ちひろ「この際いいとしてっ!莉嘉ちゃん聞いてっ!!」

みく「綺麗に言葉を紡いでぶった切るにゃぁ……って、ちょっと待つにゃっ!!」

ちひろ「プロデューサーさんとスカイプは出来ないの!!」

莉嘉「……え?出来ない?」

みく「言葉足らずっ!それよりも、鍵開ける前に言ったら!!」

ちひろ「……あ」

莉嘉「……嘘吐き。嘘吐き嘘吐き嘘吐きっ!!お姉ちゃんの嘘吐きぃ!!それがオトナのやり方なの!?ズルいっ!汚いっ!!Pくんと大違いっ!!!」

ちひろ「ち、ちがっ!莉嘉ちゃん、聞いて!!プロデューサーさんも大概、嘘吐きでズルかったり……って今はそういう事じゃなくて……ええと、ええと」

美嘉「……はぁ。仕方ない」

ちひろ「あぁ……美嘉ちゃん、ごめんなさい……」

美嘉「ううん。ちひろさんは気にすることないよ。これは莉嘉の我儘。あんまり長引かせると本当に仕事に影響出ちゃうし、もう入っちゃおう」

みく「え?でも鍵が……」

美嘉「ちひろさん、持ってるでしょ?」

みく「そうか、考えてみれば当然だにゃ」

ちひろ「でも、無理矢理入ったら莉嘉ちゃん達、本気で傷つくと思うから……」

美嘉「……そこは上手くフォローする。来月にはプロデューサーと話せるんだから、分かってくれるよ」

ちひろ「う~ん……」

佐々木千枝「おはようございます。どうしたんです?こんなところで」

橘ありす「おはようございます。真面目な話みたいですけど、中で話した方がいいのでは?」

みく「千枝チャン、ありすチャン、おはようにゃ。実は―――――― 」

千枝「……」

ありす「なるほど……千枝さん、こういう状況ならPさんも……」

千枝「うん、そうだね。……ちひろさん、美嘉さん、ちょっといいですか?」

ちひろ「うん?」

美嘉「どうしたの?」

ありす「無理矢理入る前に、私達に話をさせて欲しいんです」

美嘉「いいけど……」

千枝「ありがとうございます。……莉嘉さん、千枝です。プロデューサーさんのことで少し話したいことがあるんですが」

莉嘉「Pくんのこと?」

ありす「はい。あ、橘です。それで、私達だけでも入れてもらえないでしょうか?」

莉嘉「でも……」

美嘉「……アタシ達は暫く離れてるから警戒しなくていいよ。千枝ちゃん達と話な」

莉嘉「……わかった」

ありす「ありがとうございます。じゃあ……」

みく「ん。みく達はロビーでお茶でも飲んでるにゃ。ちひろさん、美嘉チャン、行くにゃ」

ちひろ「は、はい」

美嘉「うん。……それじゃ、千枝ちゃん、ありすちゃん、お願いね」

千枝・ありす「「はい!」」



―――

塩見周子「いやー、面白かったし、すごかったねー!あれ、みんなアマチュアなんだよねー」

モバP「そうだけど、お前度胸あんなぁ……。シレッとアポロシアターのステージに立っちゃったよ……」

周子「観客の飛び入りタイムでちょこっと立っただけじゃん」

モバP「いやいや、別の飛び入りのおっちゃんと即興で踊ってたじゃん。しかも、MCに名前聞かれて『なんて言ってるかわかんない!とりあえず、お腹すいたんっ!!』て言える心の強さよ……」

周子「みんな笑ってたからオッケーオッケー!楽しかったー」

モバP「……俄然塩見周子に期待が出てきたな」

周子「えー?今までは期待してなかったのー?ひどいなー」

モバP「冗談だよ。期待してなかったら、アメリカまで連れてきてないって」

周子「お?本気のトーン。……そっかぁ。フフフ……じゃあちょっと頑張っちゃおうかな~」

モバP「そこは真剣に頑張って欲しいんだけども」

周子「フフッ、Pさんがあたしをやる気にさせた分だけ頑張るよー。だからPさんも頑張れっ!シューコちゃんを喜ばす為にっ!」

モバP「周子ちゃんカワイイ!世界一……いや、宇宙一カワイイよっ!もう、カワイさビッグバンっ!!……こんなんでいい?」

周子「……意外といいかもー」

モバP「チョロイな!?」

周子「お?」クル

モバP「どした?」

一ノ瀬志希「お風呂から上がった志希ちゃんが、イチャついてる二人に向かってダーイブ!」バッ

周子「よっと」サッ

モバP「ぬお!?」バスッ

志希「周子ちゃん素早いー。びんか~ん。まあいいや!ふっふ~、キミの匂いを頂いちゃおう♪」

モバP「ば、馬鹿っ!やめっ!」

志希「往生際が悪いよー。おとなしくハスハスされよう!」

モバP「ちょちょちょっ!周子、助けて!これはマズイっ!こいつ、風呂上がりで妙な色気がっ!!」

周子「それにいい匂いもするもんねー。こりゃたまらん」

モバP「馬鹿っ!いらんこと言うな!!」

志希「ほうっ!これは濃厚なハスりあいが出来そうだ~」ググ

モバP「自分のセリフに疑問をもてっ!なんだハスりあいって!!」ググ

志希「そのままの意味~。さあ、レッツクンカクンカっ!」ググ~

モバP「お、おま!どこにそんな力がっ!ち、近っ!!」ググ

周子「……Pさんいつも拒否ってるけど、普通こんなカワイイ子が迫ってきたら嬉しいんじゃないの?もしかしてホモ?」

モバP「んな訳あるかいっ!」ググ

周子「じゃあ、彼女がいて義理を通してるとか?」

モバP「俺はプロデューサーという立場に誇りを持ってるの!!……あっ!」バタ

志希「ハスハスハスハス」

周子「彼女がいることは否定しないんだ。ん~……しょっちゅう電話かかってきてるし……あたしが知ってる人かな?」

モバP「いや、いないって。電話も仕事上当たり前なの。そんな事より、志希のヘンタイっぷりに突っ込んでくれよ……」

志希「んん~♪極上フレーバー!ふへへ~♪」

周子「えー?あやしいなぁ……」

モバP「志希のことはスルーなのね……。あ、なんか着信してる。志希、いい加減にしろっ」グイ

志希「あん♪キミの匂いはあたしをトリップさせちゃうから、これはしょーがない事ってゆー」

モバP「はいはい……ん?スカイプ……千枝か」

千枝『プロデューサーさん、今大丈夫ですか?』

モバP「おー。大丈夫だぞ。どした?そっちはまだ朝だろ?」

千枝『はい』

周子「なるほど。ロリコンだったかー」ニュ

千枝『わっ!びっくりした……』

モバP「コラっ!割り込むな……って!ロリコン違うっ!」

千枝『あ、あの……?』

モバP「あ、すまん!それで?」

千枝『えっと……まずは謝らせて下さい。ごめんなさい、千枝、約束破っちゃいました……』

モバP「……莉嘉達の声が聞こえるな。このスカイプのこと教えたってことか」

千枝『はい……』

モバP「何か理由があるんだろ?千枝が約束を破るくらいなんだから、大事なことだと思うけど」

千枝『はい、それが――――――』

モバP「ん、了解。千枝、謝る事ないぞ?みんなの事を考えたいい判断だ。やっぱり千枝は優しいな」

ありす『私も進言しましたよ?』ニュ

モバP「はは、ありすも優しい子だ」

千枝『ふふ。じゃあ、みんなに替わりますね。……はい、莉嘉ちゃん』

莉嘉『Pくんっ!!』

モバP「よっ!久しぶりっ!」

莉嘉『軽いっ!莉嘉すっごい悲しかったのに!寂しかったのにっ!泣いちゃったのにぃ!!』

モバP「莉嘉……男は涙を見せてはいけない生き物なんだよ……。顔で笑って、心で泣くんだ……」

莉嘉『……莉嘉のこと想って?』

モバP「もちろん」

莉嘉『ハァァ……やっぱりPくんはオトナだぁ……カッコイイなぁ……』

周子「オトナ?カッコイイ?突っ込んだほうがいいのかな?」

モバP「だまらっしゃい。……それで、莉嘉。事務所に立てこもったんだって?」

莉嘉『だって……だって……』

モバP「あぁ、怒ってるわけじゃないんだ。ただ、ちょっとやり方を間違えちゃったな」

莉嘉『……うん。お姉ちゃんにも言われた……』

モバP「そっか。自分の意見を言う事は悪い事じゃない。正々堂々ぶつかっていこう。あと、いちいち言う事じゃないだろうけど」

莉嘉『……?』

モバP「困らせた分は、ちゃんと謝ろうな?」

莉嘉『うん……』

モバP「よし!いい子だ!俺はすぐ帰ることは出来ないけど、こうして話すことなら何時でも出来るから、寂しくなったらかけてきな」

莉嘉『いいの!?』

モバP「おう!ただし、莉嘉より年上の人達には内緒な?キリがないから。……ほんとキリないから」

莉嘉『わ、わかった』

モバP「それと、来月まではスマホ持ってない子が俺と話したいってなったら、貸してあげられるか?」

莉嘉『うん!その時は莉嘉も話すしっ!それじゃ、そろそろ交代するねっ!』

モバP「はいよ」

龍崎薫『せんせぇ!!かおるだよ!見えてる!?』

モバP「見えてるぞ~。元気いっぱいだな~」

市原仁奈『仁奈もっ!仁奈もっ!!Pと喋りてぇです!』

モバP「ははっ落ち着け落ち着け」


周子「Pさん、ちびっ子に大人気だねー」

志希「にゃはは。キョーミ深いよね~。観察しがいがある~♪」



―――――――――

――――――

―――

メアリー・コクラン「ダーリン!おかえりなさいっ!アタシとっても寂しかったワ!!」ピョン

モバP「おっと。寮に来てたのか。ただいまメアリー。日本の挨拶の形式も知ってるんだな」ハシ

メアリー「もちろんヨ!シューコもシキもおかえりっ!」

周子「うむ。此度の留守番、まこと大儀であった」

志希「まっことまっこと」

メアリー「むぅ……アタシも勉強不足ネ。何言ってるか全然わからないワ」

モバP「気にするな。俺にもわからん。アレらは特殊な奴らだから、よく分からんことを自分達でもよく分からんまま言葉を投げ放つ、稀有な存在なんだ」

メアリー「ダーリンが言ってることもムズかしいワ?」

モバP「つまりアホだってこと」

メアリー「oh……」

周子「人は見かけによらないってことだよねー」

志希「周子ちゃん見た目キレ者っぽいもんねー」

周子「ねー」

志希「にゃーはっはっ!!」

周子「おっと、ここで爆笑かー。ほーうほう……」

志希「志希ちゃんは逃げだしたっ!具体的にはキッチンの方へ!……プリン食べよっ!!」ダダッ

周子「あ!あたしも食べるんっ!」タタ

メアリー「……アホは否定しないのネ。ただ適当なのかしら……」

モバP「そうそう、適当なだけ。さらに適当な奴が俺の担当アイドルにいるから、話してみるか?」

メアリー「さらに適当……。遠慮しとくワ。まずはあの二人に慣れてから……」

モバP「そ、そうか。……んじゃ、もう暗くなるし家まで送っていくぞ」

メアリー「今日はここに泊まるって言ってるから大丈夫ヨ!」

モバP「それならそれで、挨拶だけでもしときたいな……。よし!メアリー、家までちょっと散歩しよう!そして通訳を頼む!」

メアリー「わかったワ。でも、いつかは、パパとママに通訳無しで話せるようになるのが理想ネ?」

モバP「……頑張ります」



メアリー「フフっ!アタシの家まで100ヤードもないけど、これも立派なデートだワ!100ヤードのデート……映画のタイトルみたいネ!」

モバP「日本ではヤードって距離の単位、ゴルフくらいでしか使わんから、100ヤードのデートって打ちっぱなしデートみたいだぞ」

メアリー「打ちっぱなしデート?よくわからないけど、ムードも何もないことは分かったワ!ムゥ~」

モバP「ごめんごめん。……ん?あっちで手を振ってる子がいるぞ?日本人?」

メアリー「去年に引っ越してきた子ヨ!マイ~!!」タタ

福山舞「メアリーちゃん!こんにちはっ!」

メアリー「こんにちはっ!マイのパパとママもこんにちはっ!!」

舞「ふふ。挨拶はもう完璧だねっ」

メアリー「当然ヨ!マイのおかげネ!これからどこか行くの?」

舞「ううん。お買い物から帰ってきたところなの。メアリーちゃんは?」

メアリー「パパとママにダーリンを紹介しに行くノ!」

モバP「コラコラ。誤解するようなことを言うんじゃありません」

舞「あ、はじめまして!福山舞ですっ!」

モバP「はい、はじめまして。モバPです。よろしくね?」

舞「はいっ!よろしくお願いします!」

モバP「お父さんとお母さんもはじめまして。私、先月引っ越してきたモバPと申します……っと、すまんメアリー。ちょっといいか?」

メアリー「大丈夫ヨ!日本人は礼儀と挨拶を大事にしてるって知ってるワ!マイと話してるから気にしないでっ!」

モバP「ははっ。ありがとう。……346プロってご存知ですか?私、そこに勤めてまして――――――」


メアリー「聞いて、マイ!アタシついに日本のアイドルになれるワ!」

舞「わっ!凄い!オーディション受けたの?」

メアリー「ある意味ネ!ダーリンがアイドルプロデューサーって聞いて自分を売り込みに行ったノ!」

舞「そうなんだっ!……ん?ダーリン?もしかしてあの人?」

メアリー「そうヨ!もうアタシの運命の人なのは間違いないワ!」

舞「ほぁ~……メアリーちゃんは大人だね。それにしても良かったね!夢のアイドルっ!いいなぁ~」

メアリー「とは言ってもまだ候補生なんだけどネ!」

舞「あんなに歌もダンス、何より日本語の勉強頑張ったんだもん!大丈夫だよ!!」

メアリー「マイが居てくれたからこんなに上達が早かったのヨ!アリガト!」

舞「ううん。メアリーちゃんがホントに凄いんだよ。私なんて英語、今だに全然駄目だし……。それで、塾もやめちゃったし……」

メアリー「じゃあ、週末の日本語補習校だけ?」

舞「うん……。来年帰国した時、勉強ついていけるかなぁ……。お母さんは日本語補習校だけでも大丈夫って言ってくれたけど……」

メアリー「じゃあ、平気ヨ!それにまだ若いんだし、なんとでもなるワ!」

モバP「ふはっ、言う事が大人だなぁ」

メアリー「あら?もういいの?」

モバP「うん、次は舞ちゃんにお話」

舞「え?」

モバP「お母さん達と話したんだけど、平日暇してるんだよね?」

舞「あうぅ……はい……」

モバP「歌とダンスのレッスン受けてみる?」

舞「え!?」

モバP「アイドル云々は置いといてね。それで俺が寮にいるときは勉強。どう?」

メアリー「それはいいワ!マイっ!一緒にレッスン受けましょう!」

モバP「コラ、せっつかない。あくまで舞ちゃんが決めること」

メアリー「確かにそうだワ!ごめんなさい、マイ」

舞「大丈夫、ありがとうメアリーちゃん。……私やります!メアリーちゃん見てたらすごく楽しそうだし、やってみますっ!」

モバP「そうか!よし、勉強も頑張ろうな!」

舞「はいっ!」

メアリー「やった!これからは一緒に頑張ろうネ!」

舞「うんっ!!」


―――――――――

――――――

―――

キャシー・グラハム「諸々の手続きを終え、キャシー&クラリスここに帰還っ!」ダダッ

舞「ひゃっ!びっくりした……」

周子「おかえりー」

志希「おかえりんこ~」

キャシー「ただいまん……っぶな~!少女の前で卑猥なワナにかかるとこだった!って、初めて見る子だっ」

クラリス「キャシーさん、寮のなかで走ってはいけませんよ」

キャシー「は~い、ごめんなさ~い。それでそれで君はどちら様なのかな?」

志希「なのかな~。ツンツン」

舞「あうあう、志希さん突っつかないでください」

周子「近所の子で、平日はあたし達と一緒にレッスン受けるんだよー」

舞「福山舞です!よろしくお願いします!」

キャシー「あたしはキャシー・グラハム!よろしくねっ!こんなナリだけど英語喋れないから、そこんとこもよろしくねっ!」

クラリス「クラリスと申します。よろしくお願いします。……何か力になれることがあれば、遠慮なさらずにおっしゃって下さいね」

舞「え?……あぁ!!別に不登校って訳ではないんです!お父さんの仕事の関係で来年には帰国するんで、週末の日本語補習校で対応してるんです」

クラリス「そうでしたか……。ごめんなさい、私ったら浅はかな先入観で……」

舞「いえいえ!実は英語が出来なくて塾やめてるんで、あながち間違ってはないというか……えへへ」

クラリス「……ふふ。舞さんは優しいですね」

キャシー「ていうか、実はあたしも日本語補習校に通うんだ。一緒に登校しようね!」

舞「そうなんですか!?もちろん喜んで!!」

クラリス「うふふ……。そう言えば、P様はどちらへ?」

周子「部屋で定期連絡しなきゃって言ってたよー」

クラリス「そうですか……。今は訪ねないほうがいいですね」

周子「……!ンフ……大丈夫だよ。向こうのアイドルと話すだけみたいだし。それにそろそろ舞ちゃんを送っていく時間だから、ついでに呼んできて欲しいかもー」

クラリス「そういう事でしたら。では」スタスタ

周子「……フフフ。Pさんがあたふたしそうな予感!覗きに行こーっと」ススス

志希「乗るしかないっ、このビッグウエーブにっ!」ススス

キャシー「さあ舞ちゃん!あたし達最初の友情イベントだっ!行くよっ」ススス

舞「え!?そんな覗きなんてっ……でも、友情イベントなら仕方ないです」ススス


三船美優『Pさん……この子こんなに大きくなりましたよ。私とPさんの大事な子……』

モバP「確かに大事な子ですが……」

美優『こずえちゃん。パパ元気ーって』

遊佐こずえ『……ぱぱー?』

モバP「美優さん……どうしました?ちょっとテンションがおかしな方向に……」

美優『あぅ……だって、Pさんが出発する日……あんなことしちゃって……もうどうすればいいか……うぅ、恥ずかしい……』

モバP「いや、まあ……ははは……」

こずえ『ふたりとも、かおまっかー』

モバP「んん゛!今そっちは10時くらいか。こずえは今日学校休み?」

こずえ『ん~……きょうは、おしごともおやすみー』

モバP「そっかそっか」

こずえ『ねー、ぷろでゅーさー。いつかえってくるのぉ?……あしたー?』

モバP「明日じゃないなぁ」

こずえ『じゃあ、あさってー?』

モバP「明後日でもないなぁ。この前も言ったろ?こずえが一つお姉さんになる頃かな?」

こずえ『……』バンバン

ゴッ

モバP「机を叩いちゃダメー。……美優さん、机の下誰かいます?」

美優『はい……乃々ちゃんが……。頭押さえて、そっとしておいて欲しそうな目をしています……』

モバP「ですか……。こずえー?寂しくなったらこうやって話せるから、我慢しような?」

こずえ『やー!』ギュウ

モバP「あぁ、グズちゃった。そんな美優さんの胸に埋もれて……なんて羨ましい」

美優『え!?……あ、あの……Pさんになら何時でも……』

モバP「あ、いや、その……軽い冗談というか……」

クラリス「P様?」

モバP「んっ!?」

クラリス「……ただいま帰りました」

モバP「お、おかえりなさい……」

クラリス「不埒なことは」

モバP「考えてません!」

クラリス「……そうですか。……舞さんをお送りする時間みたいです」

モバP「で、ですね!それじゃ、美優さん!ここらへんで」

美優『あ、あの!そちらの方は……』

クラリス「現地妻です」

美優『え!?』

モバP「え!?」

クラリス「冗談です。私はシスター、神に仕える身。結婚とは無縁で」

美優『そうですか……』ホッ

クラリス「……した」

モバP「した!?」

美優『っ!!』

クラリス「今はP様に私の全てを託しているので、このままでは示しがつきません」

モバP「な、何を……」

クラリス「教会を立て直す為とはいえ、アイドルを目指しているのです。還俗するべきですね」

モバP「えぇ!?」

美優『Pさん……そちらの方と出会ってどのくらい……なんですか?』

モバP「こ、こっちに来てすぐだから……一ヶ月半くらい?でも、クラリスさん一ヶ月ほど日本に戻ってたし……」

美優『そんな短期間で、シスターをっ……もう!Pさんっ!』

こずえ『ぷろでゅーさーのばかー』

モバP「ちょっ!こずえまでっ!クラリスさん、冗談もほどほどに」

クラリス「……知りません」

モバP「んなっ!?」

和久井留美『まゆちゃん、芳乃ちゃん、奏ちゃんパターンのようね』

佐城雪美『P……また…………運命…………?』

モバP「留美さんいきなり来て滅多なこと言わんで下さいっ!雪美も、めっ!」

留美『ひどいわ、P君。この子、こんなに大きくなったのよ?もっと他に言うことないの?』

雪美『……パパー…………はやく……会いたい…………』

モバP「……雪美、ノリが良くなったな」

雪美『…………ぶい。…………もう……バラエティーも…………いける』

モバP「はははっ!でも、おしい事に美優さんとこずえが同じネタをやっちゃってたんだ」

雪美『むぅ…………留美……ネタふりが…………あまい…………』

留美『ご、ごめんなさい?……やだ、なんか恥ずかしいわ……』カァ

モバP「あははっ……んじゃ、そういう事で……」

美優『Pさん、話は終わってませんよ?』

こずえ『にげちゃだめー』

クラリス「舞さんが待ってます」ギュ

美優『あぁ!!そんなにくっつかなくてもっ……Pさん!』

モバP「いや、そう言われてもっ」

クラリス「……」グイグイ

モバP「おわっ!?」ズルズル

美優『Pさんっ!Pさぁぁん……』


周子「寝取りシスター」

志希「結婚とは無縁で……した」

キャシー「んはっ!何そのAV!凄い見たいっ!」

周子「キャシー……今、見てたのは?」

キャシー「寝取りシスター、結婚とは無縁で……した。……ハッ!見てたわ!」

志希「にゃーはっはっは!!」

クラリス「……」

舞「あわわ……」

クラリス「何を……しているのですか?」

周子「……」タッ!

志希「……」タッ!

キャシー「え!?はやっ!……何をそんなに」

クラリス「……」

キャシー「開眼してるっ!」ダッ!

クラリス「逃がしません」ススッ!

モバP「クラリスさん走ってないのに速いな……」

舞「はい……」

モバP「……送るよ」

舞「お願いします……」



―――――――――

――――――

―――

モバP「―――――― ん、よし。今日はここまでにしようか」

舞「はい。ありがとうございました。とっても分かりやすかったです!」

モバP「なら、良かった。難しいところがあったら、遠慮なく言ってな」

舞「はい!」

メアリー「マイー!ダーリン!レッスンの時間ヨ!」ダダッ

モバP「おー。でも残念ながら今日はレッスン休みだぞ」

メアリー「エー!?……急いで帰ってきたのに……」

クラリス「あと、寮の中で走ってはいけませんよ?」

メアリー「い、いつの間に後ろに……」

クラリス「お茶を入れてきました。メアリーさんもどうですか?」

メアリー「いただくワ!」

クラリス「ふふ、はいどうぞ。P様はこのカップでしたよね」

モバP「ええ。すいません、わざわざ」

クラリス「いえいえ。私がお話したかっただけですわ」

メアリー「ん~、それにしても休みだったのネ……肩透かしを食ったワ」

モバP「お、そんな慣用句まで知ってるとは、メアリーは勉強家だな」

メアリー「まあネ!マイも勉強してたノ?」

舞「うん!プロデューサー凄いんだよ!先生も出来るんだって!」

メアリー「……?だから、教わってたんじゃないノ?」

クラリス「P様は小学校の教員免許を持っているのですよ」

メアリー「へ~……それは凄いノ?」

モバP「どうだろ?頑張って取ったのは間違いないけど。小学校の先生に向いてるって言われたことがあってなぁ」

メアリー「ふ~ん……あ!この色紙に貼ってある写真、向こうのアイドル!?」

モバP「先生に対する興味のなさよ……。ソウデスヨー、俺の担当アイドル達デスヨー」

メアリー「もう、拗ねないデ?プロデューサーも先生みたいなものじゃない!それで、写真の周りに字がいっぱい書いてあるけど……」

モバP「こっちにくる時に寄せ書きしてくれたんだ。まだ読めないか」

メアリー「日本語は字の種類がありすぎるのヨ……」

クラリス「そうですね。読めないのも無理ありませんわ」

舞「でも、平仮名は覚えたよね!それだけでも凄いよっ」

クラリス「まあ!それは素晴らしい!」

メアリー「大袈裟ヨ。マイが丁寧に教えてくれたからだワ。でも、平仮名だけだから、これ読めないノ。ダーリン教えて?」

モバP「おぉ、いいぞ。まだ、凛達ほど有名じゃないから、紹介がてら読もうか」

メアリー「うんっ!」

舞「私も興味あります!」

クラリス「ふふ、良いティーブレイクになりそうですね」

モバP「周子達もいたら良かったけど、まあいいか。んじゃ、まず俺が初めて担当についたこの三人」



くるみもう泣かないから心配しないでね?でもプロデューサーが帰ってきたときは泣いてもいい?  くるみ

時には逃げ出してもいいと思います……  もりくぼ

右に同じ  杏



メアリー「クルミはカワイイわね!どの子?」

モバP「このほにゃってしてる、まあ……発育のいい子だ。大沼くるみな」

舞「このちょっと後ろ向きな……でも優しいアドバイスでもありそうなメッセージの方は……」

モバP「舞ちゃんは優しいなぁ……。森久保乃々って名前で、この目線が斜め下の子だ」

舞「なるほど。……すいません、こんな時になんですが敬称はつけないで欲しいです。ちょっと距離を感じちゃいます」

モバP「ん、了解。舞」

舞「はい!」

クラリス「ふふ。それでP様、この右に同じというのは……」

モバP「双葉杏って、このぬいぐるみを枕に寝転がってる奴です。非常にめんどくさがり屋で、寄せ書きですらこの有様です」

メアリー「個性的な三人ネ!」

モバP「まあ、そうなんだけど……次に担当になった人を見てみよう」



豚  財前時子



メアリー「ぶた?なんで?」

モバP「わかんない。この鞭を持ってる人」

メアリー「……個性的ネ?」

モバP「だろ?さっきの三人、割と普通なんだぜ?……という事で、次!同じタイミングで担当になったこの二人!」



アメリカなんかに負けんじゃねーゾ!テッペン取る気で行ってこい!!  向井拓海

男気っちゅーもんを見せつけてこいや!気張ってけぇの!!  村上巴



クラリス「乱暴な……。この方とこの方ですか?」

モバP「そうです。分かりやすくメンチ切ってますもんね。こんなんだけど、すごくいい子達ですよ」

クラリス「勿論そうでしょう。P様が面倒みてる方なのですから。でも、私からも教えを説くことが必要なのではと」

モバP「だ、大丈夫、だいじょーぶっ!キャラ!こういうキャラですからっ!次行きましょう、次っ!」



我が友よ……世界の真理を求め旅立つか……ならばあたえんっ!魔王の祈りを!  神崎蘭子

はぁとに会えなくて寂しい時は目を閉じてごらん☆頭の中に耳を傾けて?ほら、はぁとがそこに居た☆  はぁと

Pしゃんに負けんと、ウチも着ぐるみのレベル上げとくけんね!  ファッション☆モンスター



メアリー「……マイ。これは……何?ちょっと理解できないワ?」

舞「……えっと。なんだろうね?」

モバP「……写真を見れば、ほんのりと意味を見いだせるんじゃないかなぁ……。神崎蘭子はこの子」

メアリー「手のひらを顔の前にかざして……カッコイイポーズネ?……室内で日傘?」

モバP「イエス。それが彼女のスタンダード。そして、はぁとこと佐藤心。このピンクのひらひらでぶりっ子ポーズしてる人」

舞「……ハハ」

モバP「そしてファッション☆モンスター上田鈴帆はこの白鳥?……だ」

メアリー「うん……なんとなーく、人となりがわかったワ。ただ、何言ってるかは分からないけど……」

モバP「それで大丈夫。特にはぁとは俺にも分からん。んじゃ、次だっ!」


帰ってきた時の宴会、楽しみにしてええんかい?  高垣楓



クラリス「……面白い方ですね?」

モバP「……そうですね?」

メアリー「なんで二人共疑問形なノ?」

モバP「なんとなく?……という事で、この人が楓さん」

舞「わあ!綺麗な人!……本当にこのメッセージを書いたんですか?」

モバP「書いたんだよねぇ……。まあ、そこがカワイイとも言えるよね!っ次!」



応援電波をビビッとウサミンパワーでお届け!頑張れプロデューサー!!  ナナ



メアリー「ビビッとウサミンパワー?」

モバP「それはそっとしておこう。この派手なウサ耳……少女?な」

メアリー「……とてもビビッドだワ」

モバP「おっと、楓さんの影響かな?んで、次は」



この写真のボク恐ろしいほどカワイイですね。Pさんもそう思うでしょう?  輿水幸子


モバP「こいつは……ほっぺをみょんみょんしてやりてぇ……。幸子はこのタレ目でドヤ顔の子ね」

クラリス「ふふ、本当にカワイイ方ですわね」

メアリー「ドヤ顔って何?」

舞「……こんな表情としか」

メアリー「なるほど。ちょっぴりイラッとする表情ってことネ!」

モバP「ちょっぴりっていう表現にメアリーの優しさが出てるな。そして」



絆を深めていけば良き答えが得られるでしょう  依田芳乃



モバP「……」

舞「どうしたんですか?」

モバP「あぁ、ごめん。よしのんはこの和服の子」

クラリス「……神秘的な感じがしますわ。このメッセージにも何か意味がありそうな……」

メアリー「これ読んでマイのこと見てたワ。絆……答え…………告白!?ダーリン、浮気!?」

舞「えぇ!?そんな……私まだ子供で……でも……」

モバP「モジモジしてる舞はカワイイとは思うけど、そんなんじゃないよ。ちょっと仕事のことを考えてただけ」

メアリー「……ならいいけど」

舞「なんだ……ちょっと残念。ふふ」

モバP「……意外と大人だな、舞。それじゃ、最後にこの三人」




フランボワーズ!  フレデリカ

マグカップ大切に使ってね?……みんなに内緒で贈ったのに書いちゃった。ま、いっか  速水奏

今年のキャッツは監督も変わって新たなステージへ!アメリカからも応援よろしくっ!  姫川友紀




クラリス「きいちご?」

モバP「とりあえずフランス語を書いてみただけだと思います。この投げキッスしてる金髪の子です」

メアリー「あ、この前言ってた適当な子って……」

モバP「ご名答。ちなみにフランス人のハーフな。フランス語は喋れんけど」

舞「キャシーさんみたいですね」

モバP「それで速水奏は、このショートカットの子」

メアリー「……妙にセクシーネ。マグカップってもしかしてそれのこと?」

モバP「ああ、うん。壮行会の時、コソっとくれたんだ」

クラリス「忘れな草の柄……。忘れな草の花言葉は……」

舞「私を忘れないで、でしたっけ?」

モバP「そうなの?よく知ってるなぁ。もし、奏がそんな意味を込めてたら微笑ましいな。一年じゃ忘れようがないっての」

クラリス「……真実の愛」

モバP「え?」

クラリス「いえ……。このキャッツというのは、あの野球チームでよろしいでしょうか」

モバP「え、ええ……。このキャップ被ってる子が友紀です。キャッツと酒をこよなく愛するアイドル……こう言うと、おっさんみたいなアイドルだな……」

メアリー「こんなにカワイイならおっさん趣味でも問題ないワ!」

モバP「そ、そうか。……っと、これで全員だな。担当の子達以外は、またおいおいな」

メアリー「うん!みんな変わってて会うのが楽しみだワ!」

モバP「変わっててかぁ。ストレートにくるな……まあでも、愉快であることは間違いないな」

クラリス「この中にP様が居るとなると、相乗効果でさらに愉快になりそうですね」

モバP「……褒められてます?」

クラリス「勿論ですわ。ここの暮らしが愉快ですもの。それはP様あってこそですから」

メアリー「そうネ!ここでこんなに楽しいなら、向こうのあのメンツだとどんだけ楽しいのかしラ!」

モバP「んまあ、楽しいけど……なんだろう、この複雑な気持ち」

舞「ふふ。でもホント楽しそう!…………楽しそうだなぁ……………………いいなぁ」

メアリー「マイ?」

舞「ううん!何でもないっ!」

モバP「……」


―――――――――

――――――

―――

モバP「うはぁ……久しぶりに昼から飲んだなぁ……うおぉ……ふらつきやがる……」

キャシー「たっだいまー!あっ!駄目人間がいる!昼間から酒に溺れる駄目人間がっ!」

周子「ホントだ。珍しくお互いのオフが被ったのに、あたし達の誘いを無碍にした駄目人間だ!」

モバP「そう言うなよ~。この数ヶ月、プロデュースの勉強であっちこっち飛び回ってたんだから、偶には引きこもりたいんだよ~」

志希「そうだね~。そんな中レッスンも出来る限り見てたしね~。お疲れおつかれ~」

モバP「志希にゃんがフォローしてくれるなんて……もう、大好きっ!」

志希「にゃはは!酔っ払いのキミも観察しがいがあるから、イイって事!」

モバP「どんどん観察するがいいさっ!そしてアイドル一ノ瀬志希も俺によく観察させて……」

クラリス「P様?」

モバP「あ、あ~!ちょっと飲み過ぎちゃったなぁ!でも、舞のお父さんも休みで良かった!話が弾んじゃって、お酒が進む進む!!」

クラリス「だからと言って、セクハラしていい訳ではありませんわ」

モバP「セクハラのつもりは……あ、はい。すいません」

キャシー「あはは、馬鹿だねー。こっちは舞ちゃんのお母さんとかなり仲良くなったよ!」

クラリス「メアリーさんの代役を快く引き受けてくださって、感謝の極みですわ」

志希「観光は詳しい人がいた方が効率いいもんねー。メアリーちゃん急用で残念~」

モバP「改めてお礼言っとかないとなぁ。それで、どこ行ったの?」

周子「ゴールデンゲートブリッジ!あとケーブルカー乗って、なんか公園!!」

モバP「ん?それって……」

キャシー「そうっ!フルハウスのロケ地!」

モバP「おぉ!いいなぁ!やっぱ俺も行けば良かったかな」

周子「そうだよー。そしたらもっと楽しかったのにー」

キャシー「ねー?楽しかったのにー」

モバP「……お前ら、テンション上がりすぎて変なことしてないよな?」

周子「……ハハッ!」

モバP「……」

志希「エビウェイユーロー、エビウェーイ!」

キャシー「イザハー、イザハー!」

モバP「歌ったかぁ……」

周子「クラリスさんと舞ちゃん、ポカンとしてた!でも周りの外国人も歌いだしてなんかカオスになった!」

モバP「……今回は良かったけど、そういうの顰蹙を買ってトラブルになりかねんから、今後やらないように」

キャシー「うおぅ。マジ説教……。実はクラリスさんにもすでに説教されてたり……」

志希「周りもシュンとしてたねー」

モバP「ホントにカオスだな……。クラリスさん、なんかすいません」

クラリス「いえ。……それで、今更なんですがフルハウスというのは……」

モバP「あぁ。ちょっと古いアメリカのホームドラマです。日本でも放送されてたんですよ。最近も再放送されてたり」

クラリス「そうなんですか。こういうのは疎くて……」

モバP「面白いですから、機会があれば是非」

クラリス「はい。キャシーさん達が自分達を登場人物に当てはめて観光してたので、そこも気になりますわ」

モバP「自分達を登場人物に当てはめ?この三人ならキミーでいいでしょ」

キャシー「ちょっとー!」

クラリス「キミー?」

モバP「足の臭い、トラブルメイカーです」

クラリス「まあっ!」

周子「……じゃあ、Pさんはジョーイね」

モバP「それ最高の褒め言葉」

志希「にゃはは!オモシロおじさん!」

キャシー「むぅ……プロデューサー、ロリコンだからジェシーおいたんでいいよ」

モバP「ジェシーはロリコンじゃないっての」

周子「ジェシーは……ね。Pさんはロリコン。はい、けってーい」

志希「んじゃ、志希ちゃんは割とキミーで満足だから、周子ちゃんはベッキーねー」

モバP「お?俺がジェシーだとしたら、周子が俺の嫁ってことになるな!」

志希「なるねっ!」

周子「……え~?あたしベッキー要素ないから、そんな……ねえ?」

モバP「あら?照れてる?珍しいっ!」

志希「肌白いから赤くなると目立つね~」

モバP「Forever I've been so happy loving you~」

周子「……もう!酔っ払いは黙っててっ!」

モバP「だって嫁はほっとけないっ!カワイイカワイイっ!」

キャシー「クラリスさん、出番です」

クラリス「P様。いい加減にして下さい」

モバP「……すいません」

クラリス「ベッキーは私です」

キャシー「!?」



―――――――――

――――――

―――

舞「はふぅ。もう大分寒くなってきましたね」

クラリス「特に夜になると冷え込みますわ。舞さん、ホットココアはいかがですか?」

舞「あ、頂きます!ん~、おいし~」

メアリー「ダーリン、まだぁ?」

モバP「ま、待って……えっと、ここがこうで……」

キャシー「あはは!プロデューサー星座表使うの下手だね!」

モバP「だあ!すまん!舞、メアリー!もう、なんとなしに教える!!」

メアリー「だらしないわネ~。舞、アタシも教えるワ!あれが、とかげ座ヨ!」

モバP「ニッチなとこだなぁ。しかも、そこカシオペヤ座だな」

舞「あはは」

メアリー「むぅ~、リベンジヨ!カシオペヤ座の隣で、何個かの明るい星と周りの何個かがペルセウス座ヨ!」

モバP「すんごいふんわりした説明だけど、正解!」

舞「メアリーちゃん、凄いっ!」

メアリー「ふふん!」

志希「にゃはは!それにしても、星座って一杯あるね~。星座表見てるだけでも楽しいかもー」

周子「どれどれ?……三角座のシュールさがまたいいねー」

キャシー「神話の星座に囲まれて、ただの三角か~……んははっ!!」

モバP「うおっ!どうした?そんな爆笑することか?」

キャシー「いや~。なんか、こうやって皆で星見てると、青春!って感じでテンション上がっちゃってさぁ!」

周子「わかるなー。意味もなくドキドキするよねー」

キャシー「そうそう!なんかそわそわもして笑えてくるんだ!」

モバP「……まあ、十代の頃だったら俺もそんなんだったろうな。今は落ち着く感じだけど」

クラリス「私もですわ。平和な時を感じて穏やかになります」

舞「私はワクワクしますよ!」

メアリー「そうネ!夜に皆で遊ぶってだけでワクワクするワ!」

モバP「いや、これ一応勉強の一環なんだけど……まあ、いっか」

志希「ふっふ~、とにかく楽しいでいいよ!志希ちゃん、とってもたのし~!!」

モバP「……ははっ。そうだな」

志希「これからも楽しいこと一杯しようね~」

周子「そだねー。今度こそ皆で観光に行きたいな。あとハロウィンあるし、ちょっと先だけどクリスマスもねー」

キャシー「んふふ~、テンション上がるわ~」

メアリー「舞、ハロウィンでは一緒に仮装しようネ!」

舞「うんっ!」

モバP「……なんかフラグっぽいやりとりだなぁ」

クラリス「フラグとは?」

モバP「その望みは叶わなかった……みたいな」

志希「こら~!嫌なこと言わない!」

周子「大丈夫だよー。Pさんの発言は、フラグが成立しないフラグだから」

志希「なら良し!にゃははっ!!」

クラリス「……難解な」



―――――――――

――――――

―――

モバP「……なあ、なんでここにいるんだ?レッスンは?」

志希「今日はキミをストーキングしてたら、何かオモシロそーな予感がして!」

モバP「……はぁ。もう仕方ないけど、俺がスタジオ内にいた時、暇だったろうに」

志希「向かいのカフェで変な生き物を観察してたから暇じゃなかったよー!」

モバP「変な生き物?」

志希「そう!なんか鹿みたいな奴がウロウロしてて……あ!これっ!」

モバP「え?」

???「……」

モバP「うわっ!なんだコイツ……って、おわっ!」ドン!

???「……」ダダッ

志希「変な生き物の背に乗り、連れ去られていくキミ……にゃーはっはっは!!!」

モバP「笑ってないで助けれぇぇ……」ドドド


???「……」キュッ

モバP「何という急制動っ!ぬあぁ!!」ビョン

???「ひゃあ!」バフン!

モバP「ってぇ!!慣性の法則ってすげぇ……うおぉ……」

???「あ、あの……大丈夫ですか~?」

モバP「あ、はい。そちらも……え!?全裸!?」

???「全裸じゃないですぅ……ダンボールは装備してます~」

モバP「いやいや!そういう事じゃなくっ!……とりあえず、この上着を着てください!!」

???「わあ!ありがとうございます~。暖かいですね~。ブリッツェン、グッジョブですよ~」

モバP「もう、何が何やら……」

イヴ・サンタクロース「すいません~。申し遅れました~。イヴ・サンタクロースと申します~」

モバP「あ、私はモバPと……じゃなくてっ!」

イヴ「あ~はいはい。現状説明ですね~。……追剥に遭いまして、ブリッツェンに助けを求めたところ、あなたが運ばれてきた訳ですね~」

モバP「運ばれてきた訳ですね~……って軽いですね!追剥でその状態って……」

イヴ「身に着けてるものは全部奪われましたがぁ、パスポートと貞操はサンタパワーで奪われてないので安心してください~」

モバP「そうですか、それは良かったです……サンタパワー?」

イヴ「はい~。私、名前の通りサンタクロースなんですよ~」

モバP「…………あ、はい。了解しました。では、お気をつけて」

イヴ「ま、待ってください~。ホントなんですよ~。証拠にホラ!サンタパワーで言葉が通じてる!ね!ね~!?」グイグイ

モバP「わ、わかりましたから!ちょ、揺すらないでっ!まろび出てますよ!?」

イヴ「きゃっ。もう、エッチですね~」

モバP「こ、この……」

イヴ「あぁ!怒っちゃ嫌です~。私あなたに見捨てられると本格的にマズイんですよ~」

モバP「サンタパワーとやらで何とかなるでしょうよ」

イヴ「お金に関しては無理なんです~。後生ですから私に光を~」

モバP「光にいろんな意味が含まれてそうなんですが?」

イヴ「……何でもしますから、拾ってください~」

モバP「初対面の男によくそんな事言えるなぁ。危なっかしい」

イヴ「ブリッツェンは人を見る目がありますから~、ブリッツェンが連れてきた時点で抜群に信用してます~。ここで私を拾ってくれたら抜群の信頼に変わります~」

モバP「やっすい信頼だな……」

イヴ「そうです!今だけ特価っ!だから仕事を、仕事を~」

モバP「安い信頼を認めやがった……。ん~、仕事って言われてもな……」

イヴ「クリスマスまでにプレゼントを少しでも買い戻したいんです~。子供達が待ってるんです~」

モバP「あくまでサンタキャラを通すか。……じゃあ、家政婦でもやってみる?」

イヴ「やりますやりますっ!ありがとうございますぅ!!あと、サンタキャラじゃなくて、ホントにサンタなんですぅ!!」

モバP「はいはい。……それじゃ、まず着るものをどうにかしないと」

志希「あっ、いたいた!もう、キミ速すぎ~。志希ちゃん疲れた~」

モバP「少しは心配をしろっての。まあいいや、丁度良かった」

志希「どしたの~……んん?この人裸ジャケット……ヘンタイ?」

モバP「そうなんだ。これじゃ移動もままならんから、適当に服買ってきてくれないか」

イヴ「あ……今、シレッとヘンタイを肯定されました……」

志希「買ってくるのはいいけど……ホントにどしたの?」

モバP「拾わされた」

志希「へ?」

イヴ「拾ってもらいました」

志希「この人を?」

モバP「イエス」

志希「にゃーはっはっは!ホントにキミはぶっ飛んでて楽しいね!!」

モバP「ついでに自称サンタクロースな」

志希「サン……タ?」

イヴ「自称じゃありませんって~!本当にサンタクロースなんですぅ!!」

志希「ふひゅ!サンタ……っ!にゃふっ!んふん!っっ~かふっ!!」

モバP「ツボに入りすぎて上手く笑えてないな……」

イヴ「ホントなのにぃ!!」


モバP「――――――という事で、今日から家政婦として働く」

イヴ「イヴ・サンタクロースです~。よろしくお願いしますぅ!あと、この子はブリッツェンっていいます~」

周子「……女の人を拾って家政婦にするなんて、時代を間違ってないかなぁ?貴族?貴族なの?」

キャシー「これ、プロデューサー捕まるんじゃ……」

モバP「だよねー、そうなるよねぇ……」

イヴ「だ、大丈夫です!ほら、戸籍もちゃんとありますしっ!正式に雇われてるはずですぅ!」

周子「はず?」

イヴ「サンタパワーでっ!」

志希「にゃーはっはっは!ふひゅひゅにゃはは~!!」

キャシー「すんごい爆笑だ……」

モバP「……ぶっちゃけ、ここの居候になって俺がお小遣いをあげるシステムなんだけどね。家事の度合いによって。だから、雇用してるわけじゃないの」

志希「えぇ~?じゃあサンタパワーの影響は?」

モバP「ない。ていうか、なんだよサンタパワーって」

イヴ「でも、雇われてるようなもんですからね~。これがサンタパワーの力ですよ~」

モバP「……もう、それでいいよ。あと、パワーと力が被ってるよ……」

クラリス「……あの、P様に依存せずとも、私の伝手で教会に身を寄せて……」

イヴ「さ、さぁ!今日から頑張って働くぞぉ~!」スタタ

クラリス「……」

モバP「ま、まあまあ。彼女、早急にお金が必要みたいですし、大目にみてやってください」

クラリス「……イヴさんに、何か特別な感情があるわけでは」

モバP「ないです!」

クラリス「そうですか。なら、何も言いません。P様を信じます」

モバP「は、はい」

ブリッツェン「ブフェ」

キャシー「うおっ、笑った」


―――――――――

――――――

―――

雪美『じんぐ……べー……じんぐ……べー……』

モバP「おぉ!雪美、今日は一段とカワイイな!」

雪美『今日は……みんなで…………クリスマスパーティー……Pにも……お披露目……』

モバP「ふふ、ありがとう。よく似合ってるぞ」

みりあ『みりあはみりあはっ!?』

モバP「当然、バッチシだ!」

みりあ『やったぁ!じゃあ晴ちゃん……あ!逃げた!薫ちゃん仁奈ちゃん、捕まえてっ!』

薫『わかった~!まて~!!』

仁奈『待ちやがるですよ!トナカイ仁奈からは逃げられねーでごぜーますよ!』

モバP「ははっ、相変わらず楽しそうだな」

みりあ『うんっ!でも、凛ちゃん達最近ずっとお仕事で、今日も来れないって……』

モバP「そっか……。そう言えば、NG、TPと最近話してないなぁ。ん?捕まったか」

晴『わかった!わかったからっ!!』ジタジタ

薫『離したら逃げるでしょ?ほら、せんせぇに見てもらお?』

仁奈『大人しくしやがるですよ!……P、見やがれですっ!』グイ

晴『うおっ!』

モバP「んなっ!?ドレス!はるちんがドレス着てる!!」

晴『うるせぇ!見んな、馬鹿っ!ヘレンが無理矢理っ……あぁ!!くそっ!!!』

モバP「めっちゃ似合ってるって!!イイよイイよ~、はるちんイイよ~。ちょっとクルッて回ってみようか?」

晴『キメェ!!もう脱ぐっ!!』ダダッ

モバP「雪美、写真のほう……頼む」

雪美『ん…………任せて…………』

みりあ『悪い顔だぁ!あははっ!!』

モバP「ははは、それじゃパーティー楽しんでな!皆の写真も頼むな!」

薫『うん!せんせぇのパーティーも写真見せてね!』

モバP「はいよっ。じゃあまたな。……ブリッツェン、お前もみんなに挨拶だ」

ブリッツェン「……」ヌッ

チビ達『なんかいたっ!?』

ブリッツェン「ブフェ」

チビ達『笑った!!』



―――

イヴ「ほあ~……こたつはいいですね~。日本が世界に誇る一番の文化じゃないでしょうかぁ~」

モバP「とろけてんなぁ。……みんなは?」

イヴ「夜のクリスマスパーティーに向けてお買い物ですぅ。はふ~」

モバP「……あなたは?」

イヴ「もう子供達に配るプレゼントは用意出来てますからぁ、お買い物はいいかなぁって」

モバP「おうコラ家政婦」

イヴ「だってぇ、みなさん急にPさんにプレゼントしようって……私、もうお金無いんですよぅ!」

モバP「……それ、俺に言っていいの?」

イヴ「…………新鮮なリアクションを期待してますぅ」

モバP「そんなん腐りかけのリアクションになるわ。驚いたふりってなんか察しやすいから……」

イヴ「みなさんも例に漏れず、察すでしょ~」

モバP「それで妙な空気になるんだよな~」

イヴ「そうそう~」

モバP「あはは~」

イヴ「あはは~」

モバP「……」

イヴ「すいません~!」

モバP「はは、冗談だよ。未央達と鍛えた演技力を見せる時だな。みんなを完璧に騙してやる」

イヴ「おぉ!かっこいい~!…………かっこいい?」

モバP「そこはもう格好いいでいいじゃんよ」

イヴ「ふふ。それにしても、みなさん働いてないのによくお金ありますねぇ。やっぱり仕送りですかね~」

モバP「それもあるかもな。でも、少ないけど一応給料出てるよ」

イヴ「え!?」

モバP「このプロジェクトの候補生はデビュー確定してて事務所に準所属になってんの。デビューまでは固定給」

イヴ「そ、それはどのくらい……」

モバP「……イヴよりかは」

イヴ「えぇ!?結構奮発してもらってるのに、それ以上ですかぁ!?」

モバP「あくまでデビューまではだから。そっからは歩合。あ、デビュー確定してるってのはオフレコな」

イヴ「は、はあ。じゃあ、舞ちゃんとメアリーちゃんも給料を……」

モバP「メアリーはそうだな。舞は違うけど」

イヴ「え?でも、レッスン受けてますよねぇ?」

モバP「……一応な」

イヴ「一応?……習い事みたいな感じですかぁ?」

モバP「……そうそう。周子達みたいに特別なカリキュラムがあるわけじゃないからな。融通が利くんだよ」

イヴ「そうですかぁ」

モバP「……イヴもレッスン受けてみる?」

イヴ「え!?なんでですかぁ!?」

モバP「いや、プレゼント買い終わったから暇になるだろうし。現に今とろけてるし」

イヴ「あぁ!それ遠まわしなお小遣いあげません宣言じゃないですか~!」

モバP「またの名を戦力外通告」

イヴ「嫌です~!捨てないでください~!!」ガシ

モバP「嘘だって!しがみつくな!こんなとこクラリスさんに見られたらっ!!」グイグイ

イヴ「だって~」ズルズル

クラリス「P様?」

モバP「ほらぁ!いつものパターンじゃーん!!」

イヴ「し、志希ちゃんだってしょっちゅう抱き付いてますからぁ!!」

モバP「何の弁解にもなってないからな!それっ!!」

クラリス「……そこはいいですわ」

モバP「いいんだっ!?」

クラリス「それよりも、イヴさん。……なぜ、スカートないしズボンを穿いておられないのですか?P様と何をしようと?」

モバP「え!?なっ……おま、なんでっ!……ええ!?」

イヴ「……こたつって脱ぎたくなりませんかぁ?こう、下半身開放ぅ!みたいな~」

モバP「クラリスさん!聞いての通りコイツただのアホですっ!誓って俺は何もしてません!!」

クラリス「……みたいですね。申し訳ございませんP様。あらぬ疑いをかけてしまいましたわ」

モバP「い、いえ」

クラリス「では、イヴさん」

イヴ「え?え~?不穏な気配がぁ……ブリッツェン助け」

ブリッツェン「……」タタ

イヴ「あぁ~……」

クラリス「正座」

イヴ「……はい~」


―――

周子「どう?プレゼント気に入ってくれた?」

モバP「うん、かなり。ネクタイ選ぶの苦手だからホントありがたい」

周子「そうなん?じゃあよかったー」

モバP「キャシーからのベルト、クラリスさんからの万年筆、舞とメアリーからのスケジュール帳、どれも最高だよ」

周子「ふふ、就職祝いみたいだー。ん~、それにしてもあたしが一番安物っぽいなー」

モバP「こういうのは値段じゃないって。気持ちが嬉しいんだから。さっきイヴからも、なけなしの金でネクタイピンをプレゼントしてくれたんだ。3ドルだって。逆にキュンとくるよね」

周子「……シューコちゃんには~?」

モバP「そりゃ、キュンキュンしましたがな」

周子「よろしい。……ていうか、志希ちゃんからは?」

モバP「……謎の自作香水。志希ちゃんの香りだって」

周子「……それは、最高って言ったらヘンタイだね」

モバP「でしょ?」

志希「いいじゃん!一緒にヘンタイごっこしよ~!」ノシ

モバP「寄りかかんなって。いつの間に居たんだよ」

志希「料理取りに行ったまま二人がイチャついて戻ってこないから呼びにきた~」

モバP「だって、周子」

周子「……別にイチャついてないよ?」

モバP「おや~?顔が赤いなぁ?最近のシューコちゃんは照れ屋さんにジョブチェンジすることが多くな~い?」

周子「……そうやって意地悪なこと言ってると、開き直るよ?」

モバP「開き直る?」

周子「クラリスさんの前で、全力でイチャついてあげるね」

モバP「……それはな?あかんねん」

周子「知らん~。Pさんのことめっちゃ好きやから~もう、我慢せえへん」

モバP「あ、はい」

周子「急に素に戻らんといてよぉ!も~!!」

志希「にゃーっはっは!!やっぱりキミ達と居るとオモシロいね~!!」

モバP「ヨッシャ!」

周子「なんで喜んでんの!シューコちゃんが恥かいただけじゃんか~!!」

モバP「そんな怒んなって。実は俺の部屋に皆へのプレゼントがあるから、それで機嫌を……」

周子「志希ちゃん」ダッ

志希「がってん!」ダッ

モバP「……速ぇな、おい。あんま漁んなよ~」




―――――――――

――――――

―――

キャシー「もうすぐアメリカ生活も一年かぁ。長かったような、短かったようなだね」

周子「だねー。来月には日本かぁ……。そう考えると名残惜しいねー」

モバP「あと一ヶ月あるんだから、感傷に浸るのはまだ早いって。メアリーと舞ならわかるけど」

キャシー「明日だもんね。コクラン一家も、福山一家に合わせての出国……寂しくなるな~」

周子「ねー。でも、メアリーちゃんは日本で寮に入るんだと思ってたけど、家族で引っ越すんだねー」

モバP「メアリーのお父さん、日本に出向する為に去年から根回し頑張ってたよ。愛する娘の為にぃ!ってな」

キャシー「おぉ、親子愛っ!素晴らしい!!」

周子「うちの両親も見習って欲しいね」

モバP「充分愛されとるわ。ここにくる前、娘のことは俺に託すからどうか末永くよろしくお願いしますって、頭下げてたんだぜ?」

周子「……それでPさんは?」

モバP「勿論です。でも、私も若輩者なので時には助けられることもあるでしょう。だからお互いに支えあっていけたらと思ってます……みたいな?意外と俺も大人だろ?」

周子「……」

キャシー「……ご婚約おめでとうございます」

モバP「セリフだけで変な解釈すんなっての」

周子「……うちの両親は、その変な解釈してると思うけど」

モバP「何を……って、顔赤くなってますね~。最近些細なことで照れるシューコちゃんを見てどうですか、キャシーさん」

キャシー「可愛さマックスで、大変好ましく思っております。もう愛しさを感じるほどです」

モバP「私もまるっきり同感でございます」

周子「っっ!…………Pさん、あたし言ったよねー?」

モバP「え?」

周子「んっ!!」チュ

モバP「!?」

キャシー「マジかっ!?」

周子「Pさんにファーストキスあげれて、あたし幸せだよっ!大好きー!!」ギュ

モバP「んなっ!?」

クラリス「……」

キャシー「さらにマジかっ!?Pさんうしろー!!」

モバP「え?っ!?開眼の御方っ!!」

周子「あたしは言った……意地悪なこと言うと、クラリスさんの前で全力でイチャつくと……」

モバP「そんな事でキスまでっ!?」

周子「……一応本当にファーストキスなんだから、そこら辺をよく考えてシューコちゃんを開眼クラリスさんから守るように」ギュ

モバP「か、勝手なっ!!」

クラリス「P……様?往来で……何を……」フルフル

モバP「あぁ……震えてはる……。これには訳がぁ……」


志希「ネトラレシスター。往来で……何を……」

キャシー「ぶふんっ!いつから居たの!?鼻水出ちゃったじゃない!もう、んふふ」

志希「オモシロそうなとこに志希ちゃんありっ!にゃはは!!」

クラリス「……笑えませんよ?」クル

キャシー「……ぱねぇ」

志希「……」タッ!

キャシー「あっ!ズルっ!!」タッ!

モバP「お前ら逃げんなぁ!!助けろぉぉ…………」


―――

メアリー「それじゃ、みんな!先行って待ってるワ!」

舞「……今までお世話になりました。皆さんと過ごせてとっても楽しい毎日でした」

メアリー「マイ……」

モバP「俺達も楽しかったよ。……道中気をつけてな?」

舞「はい…………っ!あのっ!!」

モバP「ん?」

舞「っ……いえ、なんでもありません……」

モバP「……そっか」

舞「では、失礼します……」

メアリー「あ!マイ待って!!……ダーリン、発破をかけるくらいはいいよネ?」

モバP「ふふ、メアリーはホントに慣用句をよく知ってるな。……あくまでも舞の意思が大切だからな?」

メアリー「わかってル!ありがとう!ダーリン大好きっ!!」タタ

モバP「はは。こけんなよ~」

周子「……ねえ。舞ちゃんのことだけど」

モバP「ん。わかってるよ。アイドルにスカウトしないのかって話だろ?メアリーにも言われたよ」

周子「なら……」

モバP「……舞のご両親との約束なんだ。自分からアイドルをやるって言い出さない限り、俺は何も言わないってな」

キャシー「なんでまた……」

モバP「やるからには、やらされてるって逃げ道を作らせたくないと言われてな。最初は芸能活動自体難色を見せてたんだけど、頑張って説得したよ」

周子「じゃあレッスン受けてたの、本当に習い事感覚だったんだ」

モバP「出会った頃はな。俺はスカウトする気満々だったけど」

キャシー「それで、両親から攻略するなんてロリコンの鑑だね」

モバP「ロリコンじゃないっつーの……お?舞の様子が……」

イヴ「何やらご両親に一生懸命訴えてますねぇ」

キャシー「メアリーの発破が利いたかな?」

周子「お?メアリーちゃんとハイタッチ」

クラリス「ふふ。これからは一緒にアイドル活動できますね」

志希「……」

舞「プロデューサー!」タタ

モバP「ん、どした?」

舞「私をアイドルにして下さい!お願いしますっ!!」

モバP「おう!任せとけっ!!」

舞「あ、ありがとう……ございま……す……ふえぇ、よかったぁ……ぐす……」

メアリー「マイ、これから……一緒に頑張って、んく……いきましょう……んぐぅ」

モバP「はは、メアリーめっちゃ泣くの堪えてんな」

メアリー「もうっ!ダーリン!デリカシーが足りないワ!……っと、ママ達が呼んでるワ!マイ行きましょう!」

舞「うんっ!改めて皆さん!これからもよろしくお願いします!それじゃ、失礼します!!」

メアリー「また来月にネ~!」

モバP「さて、志希」

志希「……」

周子「どしたん?Pさん?志希ちゃん?」

モバP「この際だ、これで最後」

キャシー「え?え?」

モバP「アイドルにならないか?」

キャシー「ええ!?なんで今更!?」

志希「……にゃはは」

モバP「知ってるだろ?こいつ観光してたら勝手についてきたって。今、イヴと同じ居候状態なんだよ」

イヴ「ええ!?そうなんですかぁ!?」

モバP「尤も、ちゃんと家賃を入れてる分イヴとは一線を画すけど」

イヴ「はぅ!!」

志希「にゃはは。志希ちゃん割とお金持ち~」

周子「……志希ちゃん候補生じゃなかったんだ」

志希「……あたし熱しにくく冷めやすい特性があるからねー。アイドルに誘われても躱してきたんだ~」

モバP「……でも、レッスンは飽きなかったよな」

志希「偶に、失踪したけどね!……でも、意外と楽しかったよ~」

モバP「そっか」

志希「でも、何より楽しかったのは、キミと……みんなとはしゃいでた事なんだぁ」

モバP「……」

志希「さっき、メアリーちゃんと舞ちゃんがハイタッチしてるの見たら、すっごい嬉しくなっちゃって、またみんな一緒に笑えるなって思っちゃったんだ~」

モバP「……」

志希「これってやっぱり、これからもみんなと一緒に居るって、無意識に決めてたってことだよね~」

モバP「……」

志希「む~、だんまり~……仕方ないな~。……ん!あたしにアイドルをやらせてください!」

モバP「おう!喜んでっ!」

キャシー「良かった~。この期に及んでサヨナラはないからね~」

周子「ホントだよー」

クラリス「一安心ですね」

志希「にゃはは。志希ちゃんも一安心!」

イヴ「うんうん。……それではPさん」

モバP「……?」

イヴ「♪」

モバP「……どした?」

イヴ「順番的にほら~」

モバP「……順番?」

イヴ「私をアイドルに~」

モバP「ん?」

イヴ「スカウトを……」

モバP「え?」

イヴ「え?」

ブリッツェン「ブフェ」

イヴ「ブリッツェンなに笑ってるんですかぁ!Pさん!私このままだと来月から、行く当てもない迷い子のようさぁ!」

モバP「いや、だって……」

イヴ「だってじゃありませんよぅ!もう、Pさんが居ないと生きていけない女になってるんですよぉ!」

モバP「言い方ってもんを……」

イヴ「責任とってください~!責任~!!」ガクガク

モバP「や、やめ……」

イヴ「日本に帰っても、追いかけてPさんの家に住み着きますよぉ!いいんですかぁ!?」ガクガク

モバP「じょ、冗談だから!アイドルやらす気ないのに、レッスン受けさせないって!!」

イヴ「……本当ですか~?」

モバP「本当だって。美人であり可愛くもあって愛嬌あるしアイドルに向いてるからな」

イヴ「そんな~、大袈裟ですよぉ~」

モバP「確かに大袈裟だったわ」

イヴ「ひどいです~!」

モバP「んはは」

周子「Pさん、最近女の子をからかい過ぎ」フニ

モバP「……ふいまふぇん」

志希「にゃはは!志希ちゃんもツネる~」ギュ

モバP「いふぁい!いふぁい!!」

キャシー「あはは!あたしもっ!あたしもっ!!」

モバP「ひゃめい!!」



クラリス「イヴさん。一応言っておきますが」

イヴ「なんですか~?」

クラリス「P様の家に住むのは駄目ですよ?」

イヴ「え?」

クラリス「……」

イヴ「……はい~」



―――――――――

――――――

―――



件名:無事到着~




時差ボケでイヴさんがフラついてるけど、特に問題はないよ~

久しぶりだし、日本の空港は醤油の匂いがするのかな~て、思ったけど無臭だった~

嗅覚はアメリカナイズされないみたいだね。逆にアメリカナイズされてる所を教えて欲しいよね

……何書いてるか訳わかんないや。シューコちゃんも時差ボケパンチが効いてるみたい~

もう帰って寝る。おやすみ~


ん~、ブリッツェンが既に外で待ってるのは幻覚なのかな?

モバP「……そう言えば、ブリッツェンはどうやって…………気にしないでおこっ!きゃは☆」

モバP(……ムナシイ。誰も居ないと独り言が増えるなぁ……お?着信!)

モバP「Hello. May I help you?」

先輩P『うざっ!……とにかく、うざっ!!』

モバP「この雑な対応よ……。なんか久しぶりですね」

先輩P『ちょっと仕事を詰めこんでたからな……。やっと目途が付いたよ』

モバP「目途?」

先輩P『うん。でな?私、お前がそっち行ってから頑張ったよな?』

モバP「そうですね。ちょっと考えられない仕事量だったみたいですね」

先輩P『でしょ?私ね?辛かったの……ふみぃ……』

モバP「うわぁ……」

先輩P『……突っ込めや』

モバP「いや、ガチで心がやられたのかと……」

ちひろ『先輩Pさん、到着の連絡来ましたよ……って、どうしたんです?顔真っ赤ですよ?』

先輩P『いえ……モバPに辱められました』

モバP「……ふみぃ」

先輩P『てめぇ……』

ちひろ『……触れないでおきますね。でも丁度良かった。私もスカイプしようと思ってたんですよ』

モバP「お?やっと帰国の日が決まったんですか?すでに留学プログラム修了してんのに、俺だけ待機ってちょっと不安だったんだけど」

ちひろ『…………えぇ、帰国の日は決まりました』

モバP「え?なにその間」

ちひろ『……あれですよね!この三人だけで話すときって、大体何かのフラグですよねっ!』

モバP「なんで、そんなワンクッション置くんですか……。ちょっと先輩、さっき言ってた目途と関係してないですよね?」

先輩P『まあ、話の流れ的にしてるよね』

モバP「マジか……。仕事量がどうとか言ってたな……まさか……」

先輩P『いや、お前が思ってるような事じゃねぇよ。ただ、帰国するのは延びるけどな』

モバP「なんだそれなら……ここに来る前から言われてたし。先輩に辞められるより良かった」

先輩P『まあ一ヶ月ほど休むけどね!』

モバP「え!?なのに俺の帰国が延びるんですか!?」

ちひろ『ええ。勉強を終えたプロデューサーさんの指導による、アイドルのレベルアップを図ろうと、そちらで合宿をします』

モバP「合宿……」

ちひろ『……正直忙しすぎた子達の休暇の意味もあるんですよ』

先輩P『色々調整が大変だったよ。そういう事であいつらを送り込むから。一応レベルアップも期待してるよ』

モバP「急だなぁ。レベルアップって言われても」

ヘレン「ヘーイ!!」ダァン!

モバP「……世界レベルじゃん」

先輩P『いやまあ……ヘレンさんはお目付役みたいなもんだから』

ヘレン「久しぶりね、P!あら、ちひろに先輩Pと話してたのね。じゃあ聞いたわね?世界レベルの合宿の事をっ!!」

モバP「聞きましたけど……。世界レベルの合宿……ちひろさん、ホントに休暇の意味もあるんですか?」

ちひろ『あ、あはは……』

ヘレン「あなた達何してるの?早く入って来なさいっ!」

北条加蓮「……Pさんとの感動の再会がぁ」

神谷奈緒「ヘレンさんの勢いでグダグダに……」

加蓮「うぅ……抱き付いてどさくさでキスしようと思ってたのにぃ……」

奈緒「おいっ!そういう事は事前に……あたしだって……その……」

モバP「お前ら相変わらずだなぁ」

凛「プロデューサー……会いたかった……」ギュ

モバP「うおっ!音もなく忍び寄るんじゃありません!!」

加蓮「あ!凛ズルい!!」ダッ

奈緒「そうだぞ!抜け駆けっ!!」ダッ

モバP「ちょっ!ふぬっ!!」グッ

未央「おぉ……受け止めた。プロデューサーもレベル上がってるね!」

モバP「なんのレベルだよ。それよりこのメンツなら卯月もいるんだろ?」

未央「うん。とりあえずトイレ行ってくるって」

モバP「そ、そうか」

ヘレン「未央!何してるのっ!」

未央「え!?」

ヘレン「遅れをとってるわ!なんで飛びつかないのっ!!」

未央「え、ええ!?」

ヘレン「Pはまだ誰のものでもないの。わかる?チャンスはオールウェイズよ!!凛達を見習いなさいっ!」

未央「そんな事言われても……」

ヘレン「未央っ!」

未央「は、はい!!」

ヘレン「世界レベルになるんでしょう!?」

未央「ンフフ……なんで私だけピンポイントで……」

ヘレン「どうなの!?」

未央「な、なります!」

ヘレン「未央っ!!」

未央「ま、まだ!?」

ヘレン「よく言ったわ!」

未央「あ、あーすっ!!」

ヘレン「それじゃ行きなさいっ!」

未央「ははっ!もう何でもいいやっ!!プロデューサー愛してるぅぅ!!!」ダッ!

トライアド「「「ふんっ!!愛してるは頂けない」」」ハシッ

未央「……これだよ」プラン

ヘレン「ふぅ……まだまだね、未央」

モバP「……なんだこりゃ」

先輩P『……まあ、こいつらの事よろしく頼むな』

モバP「うっす」

卯月「プロデューサーさんっ!!プロデューサーさぁぁん!!!」スタタ

モバP「え?」

卯月「んー!」ピョン

モバP「ん!?」チュ

トライアド「「「んな!?」」」

未央「おー……」プランプラン

モバP「また不意を……何回目だ……」

卯月「これからは一緒に居られますねっ!」

モバP「あーもう!そうだなっ!」

卯月「えへへ」ギュ

トライアド「「「」」」

未央「しまむーの勝ちー」

ヘレン「エクセレン!!」






                                         ハッピーエンド

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年11月16日 (月) 23:57:29   ID: DQtoKMiC

相変わらずしまむーの暴走がすごいw

2 :  SS好きの774さん   2015年12月24日 (木) 22:54:07   ID: A78MrxXi

毎度の島村さんの存在感w

3 :  SS好きの774さん   2016年01月06日 (水) 04:52:23   ID: euk2Chgf

このシリーズのしまむらさん滅茶苦茶可愛い…

4 :  SS好きの774さん   2016年02月02日 (火) 21:55:14   ID: zNo2c77Q

このシリーズめっちゃ好きなんだよね
続き描いて欲しい

5 :  SS好きの774さん   2016年02月12日 (金) 17:49:43   ID: UdlZuVYU

本当に卯月がすごいよね。いろんな意味でw
そろそろ、続編が見たいっす。

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