【オリジナル】超人兄妹の異世界転生【気分更新】 (3)

此処は研究所
身寄りの無い子供を誘拐し、人体実験の材料にしているフィクションの世界の悪の組織のような研究施設。

子供達を材料にして創ろうとしているもの……それは人智を超越した人間。


即ち『超人』である

超人を人工的に量産し、兵器として大国に売り飛ばすのが目的だ。


「……また失敗か」


白衣を着た初老の男が淡々と、しかし怒りのこもった低い声でそう呟く。


「はい。これで30人……やはり身体が耐え切れないのでしょう」

「……違うな」

「え、何が違うのですか?」

「身体は耐えきれるように『作り変え』られる。我々が行うのは改造手術等では無く、たった一つの細胞を子供の体内に埋め込むだけだ」

「は、はい。それは重々承知です」

「ならば問題は身体の強度では無く、その細胞に『適合』できるかどうか……だ」

「なるほど……。しかし偶然の産物とは言え、よくもまあこれ程までに恐ろしい細胞が創れたものですね」


子供達に埋め込まれる細胞は自然界に存在するものではなく、科学者達が偶然創ってしまったものだった。


「あぁ……死に掛けの鼠に埋め込むと象並みの巨体になり、研究所を半壊させるまで大暴れ。大量の爆薬で研究所ごと爆殺したらしいからな」

「何故鼠には効果があったのに、人間の子供には効果が無いのでしょうか……?」

「……何故だろうな」



この人体実験の最初で最後の成功者は、この二人の会話から約二年後に誕生した。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1447425167

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom