モバP「三匹の子羊」 (27)

昔々あるところに一頭の狼が住んでいました。

野山
トンテントンテンカン

狼P「ふーい。やっとこさ三軒目が建ったぜ。」

狼P「麓の藁の家から始めて木の家、ついに煉瓦の家か…。」シミジミ

狼は割と暇をもて余していたので日曜大工で家を建てていました。

狼P「さて、明日は家具を揃えに行くから藁の家に泊まるか。」

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山の麓
ホーホーホー

狼P「ふー、いい湯だった。」

狼P「よし、寝るか。」

10分後

狼P「Zzzzz」グーグーグーグー



???「…。」ザッ

トントン

狼P「ん、ん?」ガバッ

トントン

狼P「ふぁーい…誰だよこんな時間に。」トボトボ

狼P「はーい、どなたですか。」

子羊1「こんな時間にごめん、道に迷っちゃって泊めて欲しいんだけど。」

狼P「はい?」

子羊1「だから泊めて欲しいんだけど。」

狼P「ああ、泊まるところなら山を降りる方向に真っ直ぐ行けば空き家があるからそこを使えばいいよ。」

子羊1「やだよ、女一人で夜道なんて歩けないよ。」ガサガサ

狼P「いや、大丈夫だよ。この辺そもそも誰も住んでないし。」

子羊1「え、そうなの?」

狼P「うん。」

子羊1「尚更開けなくちゃ……。」ガサガサガサガサガサガサ

狼P「やめて藁だからって腕からねじこんでこないで。」

子羊1「もういいよ、じゃあ行くね…。」

テクテクテクテク

狼P「悪いことしたか。」

シーーーン

狼P「………。もう行ったかな。」コッソリ

ガチャ

子羊1「」ニッコリ

子羊1「やっと開けてくれたね。」クンカクンカスーハースーハー

狼P「お、おいやめろ!」

子羊1「何が?」hshshshs

狼P「とりあえず離れろ!」ドンッ

子羊1「きゃっ。」

バタン ジャキッ

子羊1「冗談じゃん。ねえ、開けてよ。嗅がせてよ。」ガサガサガサガサガサ

狼P「もう無視だ無視!寝る!」テクテク

狼の部屋

狼P「ん?蒲団が盛り上がってんぞ?」グイッ

ファサッ

子羊1「すーすーすーすー。」チラッチラッ

狼P「」ダッ!

子羊1「」ダッ!

狼は藁の家は危ないと思いそのまま山の方に逃げて行きました。

狼P「フゥッ!フゥッ!何とか逃げ切ったか。」

狼P「しゃあない、今日は木の家で寝て明日の朝早めに起きよう。」

トントントントン

狼P「」ビクッ

狼P「お、おい誰だよ。さっきの羊じゃねえだろうな!!」

すると、さっきとは打って変わって不安げな声が聞こえてきました。

子羊2「ひうっ!す、すみません…。」

狼P「あ、ごめん。別の人だったか。それで、どうしたんだ。」

子羊2「あ、あのっ!み、道に迷ってしまって、泊めて頂きたいんですけど…。」

狼P「え、またか。うーん、さっきみたいなこともあるし、出来れば勘弁してほしいんだが。」

子羊2「お、お願いします!見捨てないでください!」ウルウル

家を建てるのはプロデューサーじゃなくてアイドルだろ

狼P「お、おい泣くな!分かった!泊めるから泣くのを止めろ!」

子羊2「え、本当ですか!ありがとうございます!」パァァァァァァ

狼P「今ドア開けるからちょっと下がってて。」

子羊2「はい♪」ススス

ゴトッ

子羊2「あっ…。」

狼P「ん?」ガチャ

薬瓶「」

狼P「……。」

子羊2「え、えへっ♪」ペロリコツン

ドンドンドンドンドン!

子羊2「なんで閉めちゃうんですかぁ!さっき泊めてくれるって!」

狼P「10秒前までは泊めるつもりだったんだよなぁ!俺もさぁ!」

子羊2「ただの風邪薬ですよぉ!私病弱なんです!けほっけほっ!」

狼P「ここ普通に歩いて5時間はかかるんだけど。」

子羊2「……。」

ドンドンドンドンドンドンドンドンドン!ドガッドガッ!バン!バン!

狼P「ひっ、ひぃぃぃぃ…。」

子羊2「お願いします、このままじゃ悪いオオカミさんに襲われちゃいます…。」

狼P(何言ってんのこの子。)

子羊2「も、もぅ…、意地悪ばっかり言う悪い狼さんにはチョップです、えいっ。」

シュバッッッッッッ!

パカッ

狼P「ファッ!?」

なんと木の家が半分に割れてしまいました。

子羊2「えへへ、狼さん、こんにちは。」ザッザッ

狼P「ひ、ひぃぃぃぃぃぃ!!」ダッ

狼は逃げに逃げて、ついに煉瓦の家にたどり着きました。

狼P「よ、よし、鍵も掛けた。これで中には入ってこれまい。」

狼P「家具も無いがとりあえず朝までここでやり過ごそう。」クルッ

子羊1「遅かったね。」hshshs

子羊2「お、お邪魔してます。」ギュッ

狼P「う、うわああああ!!!」クルッ

ボヨン

狼P「ボヨン?む、むぐっ!」

子羊3(186cm)「きゃっ!狼さんったら大胆だにぃ☆」

狼P「か、鍵は?」

子羊3「ノブ回したら普通に入ってこれたよぉ?」

ドアノブ君「」ボロッ

子羊1「私達、泊めてくれるんだよね?」

子羊2「やっぱり、狼さんは優しいです…。」

狼P「う、うん、ここは好きに使ってていいから。俺は麓の藁の家に戻るよ。」ギィ

子羊1「今から戻ると言っても夜道は危ないよ。」ガシッ

子羊2「い、一緒に寝てくれないと怖いですぅ。」ギシッ

子羊3「はぴはぴしよぉ☆」ギュウウウ

狼P「い、嫌だ!離せ!離してくれ!誰か!誰かぁぁぁぁ!」ガリガリガリガリ

ズルズルズルズルズル…バタン










アオーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!

………………………

文香「その夜、近くの村の子羊三姉妹が三人行方不明になったそうです。」

文香「村の大人たちは三日三晩探し回りましたが、子羊達はついに見つかりませんでした。」

文香「山に済む狼に食べられたに違いない、そう思った村人達は」

文香「誰もあの山に近づいてはならない、狼に食べられるぞ、そう子供達に言い聞かせました。」

文香「しかし毎夜聞こえる遠吠えはなぜか物悲しく、」

文香「まるで助けを求めているかのように聞こえたそうです。そんな筈もないのに。」

hshshshshshshshs

エヘヘ、イツマデモイッショニイテクダサイネ、ズット・・・ズット・・・

オオカミサンノカラダ、フワフワデキモチイニィ!ギューーーッ

ダレカ・・・ダレカタスケテ・・・

アオーーーーーーン!!!!!!!!!!!!

めでたしめでたし

テーマは山月記と同じく、周囲とのすれ違いと孤独!

html化依頼して終わり!

>>10
原作通りにしたら、道に迷った狼が引きずり込まれて犯されるだけの爛れたSSになるだろ!

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