【安価】娘「みんな父さんがプロデュースしたアイドル?」モバP「ああ。そうだよ」 (92)

モバP(以下、P)「コラ!P子!勝手に父さんの書斎を漁るんじゃない!」

娘「え~。いいじゃん。暇だし。お、なんか面白そうなもの発見!」

娘「って、なにこれ?アルバム?うわっ。データじゃない写真とか骨董品だよ」

P「お父さんの時代じゃまだそれが現役だったんだよ。ほら。返しなさい」

娘「え~。嫌だ~。ちょっとぐらい見たって良いでしょ~」

P「いや、駄目だ。返しなさい!」ガバッ

娘「へへーん♪現役女子高生の身体能力なめるな!」ヒョイ

ハラリ


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娘「あれ?紙が一枚落ちたけど」

P「紙じゃなくて、写真な」

娘「どれどれ中身は?……ほほぅ。集合写真ですか。こんな美女たちに囲まれてお父さんもハーレムハーレムですなぁ。これママに見せようかな」ニヤニヤ

P「ば、バカ!やめろ!今晩のおかずがメザシの串焼きだけになるぞ!」

娘「もしかして、みんなお父さんがプロデュースしたアイドル?」

P「ああ。そうだよ。事務所を増築した時の記念写真だ。懐かしいなぁ」

娘「ねぇねぇ。この人たちのこと教えてよ」

P「はぁ~。わかったよ。ママには内緒だからな」

娘「じゃあ、さっそくこの人なんだけど……」

P「ああ。そいつは>>4だな」

沙理奈

すいません。注意書きを忘れていました。
・場合によってはアイドルの結婚(相手はPではない)もありますので、苦手な方はご遠慮ください。

P「沙理奈か。今でも現役だからお前も名前ぐらいは聞いたことあるんじゃないか?松本沙理奈」

娘「え!?松本沙理奈!?マジで!?若い!おっぱいでかい!」

P「ああ。若いだろう。それよりお父さんはお前のリアクションに驚きだよ。よく知ってたな」

娘「いや、だって私達JKの憧れみたいなものだし!もう40近いのにあのスタイルだよ!40近いのに!私だってあんなオバサンになりたいよ!」

P「それ本人も気にしているから、あんまりオバサンって言うなよ」

娘「わ、分かったよ。でも本当にスタイル良いよね」

P「先週も写真集出してたよな。そろそろグラビアアイドルの日本最高翌齢記録を更新するんじゃないか?」

娘「ああ。あの写真集か。クラスの男子も持ってたよ」

P「マジか。昔のアイドル時代のファン向けに出したつもりだったけど、現役男子高校生にも売れていたのか」

娘「うんうん。だって、昨日、こんな話してたもん」

男子A『俺、沙理奈さんで抜いちまったよ』

男子B『マジかよwwwwwwお前って熟女スキー?』

A『いやいや俺は普通だよ。でも、お前もこんなの見せつけられて抜くなって拷問じゃね?』ピラッ

B『うっ……。ちょっとトイレ行ってくる』

A『ああ。行ってらっしゃい』


数分後

B『ふぅ。40近くてもイケるものなんだな』

A『若い頃はピチピチ、年取るとムチムチって最高だな』

A『しかも若い頃、アイドル時代のプロデューサーはこのおっぱいに何度も誘惑されたらしいぜ』

B『マジかよ。羨ましいな。もしそいつに出会ったら、一緒に金玉蹴り上げようぜ。男同士の約束だ!』ガッ

A『ああっ!』ガシッ

娘「で?どうなの?実際に誘惑されたの?何発ヤッた?私の異母兄弟って何十人いるの?」

P「いるわけないだろう!一度も手はだしていない!だってプロデューサーだからな!」

娘「えぇ~。つまんない」

P「お前の中のお父さんはどれだけアイドルに手を出す最低野郎なんだ……」

娘「てっきり酒池肉林の限りを尽くして、世界中に種をばら撒いているものだと……」

P「そんなわけあるか!」

娘「ふぅ~ん。まぁ、いいや。あ、この人って誰?」

P「ああ、そいつは>>9だな」

春菜

P「ああ。春菜か。上条春菜」

娘「かみじょうはるな?」

P「知らなくても無理は無いよな。だいぶ前に引退して、今は普通の社会人だからな」

娘「ふぅ~ん。どういうアイドルだったの?」

P「メガネ」

娘「はい?」

P「とにかくメガネが好きでメガネLOVEでメガネを愛するあまりメガネ愛を世界に振りまいたアイドルだった」

娘「上条さんのメガネに対する深い愛情はどこから来てるの?ってか、完全に色物コースだよね?ちょっとアレな話だけど……売れたの?」

P「……」

娘「え。まさか……」

P「売れた」

娘「えっ?」

P「俺の予想を大きく上回って売れた。ライブだとファンが全員メガネ着用を義務付けられていたから、それでグッズも凄い売れた」

娘「そ、そうなんだ。そんなに売れたのにどうして引退しちゃったの?」

P「アイドル以上に世界にメガネ愛を振りまく手段を知ってしまったからな」

娘「へ、へぇ~」

P「今の春菜なんだけど、凄い大企業に就職して、そこで敏腕営業社員として活躍しているんだ」

娘「どこの会社なの?」

P「リンゴのマークのあの会社」

娘「マジで?」

P「ああ。マジだ。i-glassesの発表の時にステージ上にいたメガネをかけた女性社員がいただろ?あれ、春菜だ」

娘「ああ!どうりで既視感のある顔だと思ったら!」

P「あいつにもアイドルとして落ち目となる時期があってな。色々と悩んでいたんだ」

P「ふと目を向けると、自分のポスターじゃなくてスマホに目を向ける人々の姿を見て、あいつこう言ったんだ」

春菜『これです!これですよ!プロデューサーさん!メガネもケータイのように進化を求められる時代なんですよ!』

P「って、言って、何が何やら分からない俺の前に引退届をラストライブの企画書を叩きつけてきたんだ」

娘「凄いロックな引退の仕方だよね」

P「ああ。凄いロックだった。あの後、真似して李衣菜が引退届をスマッシュしてくるんじゃないかと思ってビクビクしてた」


娘「でも凄いよね。普通のメガネのようにかけるだけで、目の動きや脳波をキャッチしてユーザーの望通りの情報を与える端末なんて。SFの世界だよ」

P「ああ。それも春菜が営業頑張ったり会社の偉い人に掛け合ったりして、億単位の予算をもぎ取った賜物らしいぞ」

娘「何が上条さんをそこまで突き動かしたんですかね」

P「メガネ以外の理由が見つからない」

娘「あ、そういえば、この人なんだけど……」

P「ああ、そいつは>>17だな」

アイドル辞めてAV(アダルトビデオ)女優になった雫

P「雫か……」

娘「暗い顔になってどうしたの?父さん」

P「P子。芸能界ってのはな。光が強い分、闇も凄く深いんだ」

娘「ど、どうしたの?いきない」ビクッ

P「この及川雫も、その芸能界の闇を垣間見たアイドルなんだ。アイドルってのは、誰もが輝かしいデビューを決めて、引退ライブで華々しくステージを去るわけじゃない。落ち目から這い上がれず、金儲けの道具としか認識されず、徹底的に人権を無視された扱いを受けて、身も心もボロボロになってゴミのように芸能界から放り出される奴だっている」

娘「そ、そんな……」

P「雫もな。闇を見たアイドルの一人なんだ。あいつがアイドルとしてピークが過ぎた頃の話だった。あいつの実家の農場で当時世界中で猛威を振るった疫病が発生してな。実家の家畜を全て殺処分する羽目になったんだ」

娘「さ、殺処分って……」

P「ああ。勿論病気だから肉としても売れない。損害も数千万、いや数億はしたかもしれない。それは雫のアイドル活動にとっても大きなダメージだった」

P「雫はとにかく金が欲しかった。実家を救うための大金がな。だけど、そんな額、トップアイドルにでもなっても集まるかどうか分からない額だった。雫はとにかく必死になった。がむしゃらに活動した。でも結果に結びつかなかった」

P「そんな時だ。ある会社の偉い人がウチの上司にある話を持ちかけてきた」

娘「そ、それって……」

P「ああ。雫を男の汚い欲望で穢し、慰み者にする契約だった。莫大な報奨金と引き換えにな」

娘「父さん。まさか及川さんを売ったの!?」

P「売るわけないだろう!あの話が俺の耳に届いていれば、俺は断固として拒否するつもりだった!そのためなら切腹だったしたさ!」

P「ウチの上司も難色を示した。だけど、雫の必死の頼みでそれを許可したんだ」

P「そして、俺の知らないところで雫はAV女優になって、そのデビュー作の撮影が始まった」




監督『雫ちゃん~ん。緊張しなくていいからね~。全部おじさんに任せればオッケーだから』

雫『は、はい』

監督『じゃあ、始めるよー』


男優『君、これが始めてなんだって~。まずは自己紹介してよ』

雫『は、はい。及川雫です。実家を借金地獄から助けるために、が、頑張ります』

男優『実家を救うためか。泣けるねぇ~。じゃあ、そのおっきなおっぱいでご奉仕しちゃおうか。どれ、まずは触った感想でも―――――――――――ウッ』バタリ

監督『どうした!?男優!?おい!アシスタント!見て来い!』

アシ『は、はい!』

アシ『だ、男優さん!どうしたんですか!?うぇっ!イカ臭いっ!こいつもう出してますよ!しかもテクノブレイクしてます!』

監督『馬鹿野郎!欲望に負けず、それをコントロールしてこそのAV男優だろう!いくらなんでも早漏すぎるぞ!』

雫『さ、触られました……』グスッ

アシ(な、なんだ!このおっぱいは!触ったら……、触ったら男優さんのようになるって分かっているのに手が伸びてしまう!どうしてなんだ!?男の欲望の性なのか!?まさか、俺がこの人に母性を求めているのか!くそっ!止まれ!止まるんだ!俺の右手!その先にいるのは死神だぞ!)ピトッ

雫『キャッ』

アシ『うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!』ブシャーッ!

監督『アシスタントォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!!!!』

雫『あ、あの、大丈夫ですか?』

監督『く、来るなぁ!』

監督『いぃやだー!!!俺はまだ、死にたくない!!お、俺にはまだやりたいことが残ってるんだぁ!』

監督『撮影は中止だぁ!二度とお前のAVなんて撮りたくねええ!岩手に帰って牛の乳でも搾りやがれぇ!!』

P「ってな感じで雫のデビュー作はカメラが回る前にお蔵入り。雫は実家に戻ってどうにか立て直しているそうだ」

P「あ、そういえば雫からメールが来てたな。もう疫病前の状態にまで復興したらしいぞ」

娘「うん……。及川さんって人間なの?」

P「HAHAHA!愚かだなぁ!我が娘よ!俺がプロデュースしたアイドルにまともな人間なんているわけないだろう!」

娘「え?じゃあ、この人もまともじゃないの?」

P「>>30かぁ」

ゆっこ

P「ゆっこかぁ~。ゆっこは現役アイドル時代はまともじゃなかったなぁ」

娘「ゆっこ?」

P「ああ。堀裕子。今はアイドルじゃなくてタレントだけどな」

娘「ああ。知ってる。よくバラエティに出るよね。あのサイキック頭の痛い人」

P「頭の痛い人って……。まぁ、正解だけどな。あいつがいるだけで何か面白いアクシデントが起きるから色々と重宝されるんだよ」

娘「ああ。なんか『バラエティはとりあえずゆっこを出せ』って風潮があるもんね。先週の番組でも――」

衝撃映像BEST100

映ってしまった恐怖の亡霊!
目撃情報続々!未確認生物&未確認飛行物体!
衝撃的な特技を持つ超人たち!

ナレーション『今夜は衝撃過ぎてあなたも眠れない夜になる』


ナレーション『廃墟に潜む亡霊たち。ここはかつて病院として使われていた建物。医療ミスや入院患者の度重なる突然死によって廃業となり、今となっては無人の廃墟となっている。夜な夜な、行き場を失った魂の叫びがここから聞こえてくるという。その噂を検証するため、やって来たのはこの3人』

ナレーション『自称超能力タレント堀裕子、お笑い芸人バネっちタケっちの二人だ』

裕子『はははは、廃墟の亡霊なんて怖くありません。このエスパーユッコがサイキック解決しますよ!ムムムムーン!サイキック解析により、確かにこの病院では医療ミスや入院患者の突然死がたくさんありましたが、行き場を失った魂の叫びは建物を通る風の音がそう聞こえるだけで、不審な人影とかは廃墟マニアかプラズマがどうたらこうたらです!ハイ!ロケ終了』

バネ『いやいやいや。俺らの出番が来る前にロケを終了させないでくださいよ』

タケ『堀さん。落ち着いてください。この企画の趣旨は怪現象を解明することではなく、その過程で発生する怪現象に対する我々のリアクションを視聴者に楽しんでもらうとう――』

バネ『そこまでぶっちゃけるなー!!』



ナレーション『既に怪現象は起きていた』

ナレーション『ここで、堀さんの背後。廃墟の病院の上に注目していただきたい』

UFO『やあ』

ナレーション『病院の上空を飛ぶ謎の光る物体が廃病院を観察するかのように飛んでいるのがわかるだろうか。もしかして、ここは宇宙人の基地になっているのだろうか』


ナレーション『そして、心霊企画なのにUFOを出してしまう堀さんのサイキックは平常運転である』



続きはまた明日


P「ってな感じで、とにかく斜め上にぶっ飛んだサイキックアクシデントを連発するんだ」

娘「へ、へぇ~。ちなみに裕子さんのサイキックって本物なの?」

P「本物かどうかは関係ない。それを裕子が信じることに意味があるんだ……………………たぶん」

娘「おいコラ。元プロデューサー」

P「だって仕方ないだろ。信じるか否か微妙なラインの奇跡を連発するんだから」

娘「ねぇねぇ。そういえば、この人はどうなの?」

P「あぁ、>>46か」

ドナキチ

P「え?お前、法子のこと知らないの?」

娘「いやいや。知らないんだけど」

P「お前、毎週法子の店からドーナツ買ってきてるだろ」

娘「え?ドーナツ?」

P「ほら。表参道の……」

娘「もしかして、メロウ・イエロー!?」

P「ああ。あそこの店長が法子だ」

娘「ええ!?椎名さん、お父さんのアイドルだったの!?」

P「馬鹿!声大きい!それに誤解されそうな発言するな!」

娘「ご、ごめん。あーでも確かに似てるな~」

P「もう30過ぎてるのに全然変わらないから驚いたよ」

娘(あ、そういえば、前ドーナツ買った時に……)


~数日前~

法子「はいっ!どうぞ!」

娘「ありがとー」

法子「いつもたくさん買ってくれるけど、そんなに食べたら太らない?」

娘「大丈夫です!部活でバリバリ動いて消費してますから!」

法子「元気があっていいね。私ももう少し若かったら何かやろうって思うんだけどね」

娘「いやいや。椎名さんまだ全然若いじゃないですか!」

法子「誉めてもドーナツしか出ないよ」

娘「じゃあ誉めますんでドーナツ出してください!」

法子「1個150円」

娘「ぶーぶー!――って、冗談は置いといて、でもやっぱり椎名さんまだまだ動けますよ!昔もけっこう激しい運動してたんでしょ?」

法子「え?どうしてそれを?」

娘「いや、身のこなしというか、身体の肉付きがそれっぽいんで、もしかしたらって思ったんですけど」

法子「そのもしかしたらだよ。昔アイドルやってたの。ダンスのレッスンとか厳しかったから、多分それかな」

娘「へぇ。アイドルやってたんですか。納得」

法子「その時、私の担当をしていたプロデューサーさんなんだけど――」

強盗「強盗だぁ!そこの女!レジから金を出せ!」

娘「まさかの展開。あわわわわわわわわわわ」

法子「……」

強盗「お前だお前!さっさとレジから金を出しやがれ!」

法子「……分かったよ。だから、お金を受け取ったら誰も傷つけないで出て行って」

娘「椎名さん!」

強盗「へっ。物わかりの良い女じゃねえか」

法子「はい」つ札束

強盗「へっへっへ。ドーナツ屋なんて大して期待しちゃいなかったが、とんでもねえ額持ってるじゃねえか」

法子「」ピキッ

法子「今、何て言った?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

娘「」ビクッ

強盗「とんでもねえ額持ってるじゃねえかって」

法子「その前だ」

強盗「その前!?あ、えっと『ドーナツ屋“なんて”――ゴフッ」

法子「せいっ!」

強盗「ぐはぁ!!!」

法子「娘ちゃん!警察呼んで!」

娘「は、はい!」

強盗「ち、ちくしょう。どうして……」

法子「友達に空手の達人がいるの。その友達に教えてもらったの!」グリッ

強盗「あひぅ!!」



娘(結局、空手技で強盗をシメる椎名さんが衝撃的過ぎて、アイドルのこと聞けなかったなぁ。今度、聞いてみよ)

娘「次は、この人について教えてよ」

P「>>51のことか?」

ちゃま

明日も仕事なので、今日はこれくらいで。
また明日の同じぐらいの時間にやります。

P「桃華だよ。櫻井桃華。覚えているよ。うん……。鮮明に覚えている。あの結婚式の恐怖は」(遠い目)

娘「え?」

P「娘よ。少女は恋をした瞬間から、女になるんだ。桃華はそれを教えてくれた」

娘「な、何があったの?」

P「話すと長くなるぞ」

娘「別にいいよ」

P「この写真の頃、俺は多数のアイドルからアプローチを受けていた」

娘「さらりと芸能界最大級のスキャンダルを口にしたよ。このクソ親父。やっぱり私の異母兄弟いるんじゃない?」

P「それは断じてない!」

P「俺は生真面目なプロデューサー。休日返上、事務所で寝泊まりは当たり前、自分はアイドルの奴隷だと言い聞かせ、労基法は自主的に違反するぐらい真面目だった。アイドルに手を出すなんて考えただけで自分を諫めた」

娘「社畜を通り越して、怪物か何かだよ」

P「だから、俺はとにかくアプローチを断り続けた。きっぱりと断るとこれからの活動に支障が出るかもしれない。しかし、受け入れてしまうのは言語道断。だから、昔のライトノベルの主人公のように誰も選ばず、誰も手放さない道を選び続けていた」

P「でも俺の選択がアイドル達のアプローチをエスカレートさせた。何度も睡眠薬を盛って既成事実を作らされそうになったし、黒塗りの高級車と黒スーツの男たちに誘拐されそうになったし、アイドルがブログや記者会見で俺との(でっち上げの)関係を暴露する自爆攻撃にもさらされた」

P「それでも俺は耐えた。堪え難きを耐え、忍び難きを忍んだ」

P「でもまぁ、そんな俺にも転機が来てな。色々とあってお前のお母さんと結婚したんだ」

娘「母ちゃんすげぇ。で、その後どうなったの?」

P「もう色々と修羅場だったさ。アイドルが酒に溺れそうだったり、自殺しかけたり、ストーカーになったり」

娘「罪な男にもほどがあるよ」

P「その対応に追われて、俺は身も心もボロボロになっていた」

娘「はいはい。父さんは偉い。よしよし」

P「うぅ~(涙)」



P「それで事務所のデスクでボロボロになった俺の元に桃華が来たんだ」


~回想~

P『桃華か……。お前も辞表を持って来たのか……。そうだよな……。こんな死にかけのプロデューサーじゃトップアイドルなんて無理だよな……』

パシーン!

P『も、桃華?』

桃華『あの人を……、あの人を選ぶことがP様の幸せなら、そんな顔しないでくださいまし!もっと誇ってください。そんな顔されたら……まだP様のこと、諦めきれませんわ……』

P『ごめんな……。桃華。辞表はそこに置いといてくれ』

桃華「私を馬鹿にしないでください!私はP様とトップアイドルは目指しますわ!トップアイドルになって、私を選ばなかったことを後悔させてあげますの!」

P『も、桃華……。お前は続けてくれるのか』

桃華『当然ですわ!Pちゃまとの約束を守れない女を貰ってくれる男なんてこの世界にいませんわ!』

P『ありがとう……。桃華。俺、頑張るよ』

娘「うぅ~。凄く良い人だね。桃華さん」

P「ああ。それだけなら、俺の中で桃華は女神のような存在だっただろうな」

娘「え?」

P「言っただろ?『私を選ばなかったことを後悔させてあげますの』って」

娘「え……まさか」

P「ああ。そのまさかだ。あいつは全力で俺を後悔させに来た」

続きは明日の朝から。

P「5年前のことだったかな。桃華の結婚式に招待されたんだ」


~桃華の結婚式~

P(桃華も結婚する年頃になったか。時の流れは早いな。それに桃華のウェディングドレス姿は様になるな。あ、今度の雑誌のウェディング特集は桃華をメインに……っていかんいかん。これはもう職業病だ)

司会「それでは、新郎新婦に縁のあるモバPさんより、お祝いの言葉をお願いします」

P(俺のスピーチの番か。台本はちゃんと覚えてきた。桃華の晴れ舞台だ。完璧にこなしてやる)スッ

司会「ここで、スピーチを行われるP様をご紹介させていただきます。P様は桃華さんがアイドルをやっていた頃の担当プロデューサー、そして、桃華さんの初恋の相手でした」

P(ええ!?)

司会「担当していた頃に桃華さんから積極的なアプローチを受け続けるも『子供の背伸び』だと思い込んで真面目に答えようとせず、差し入れのクッキーに興奮剤を混ぜてP様から襲う形で既成事実を作ろうとするもトイレに立て籠もって人知れず自慰で発散し、桃華さんと同じベッドで眠った時はあまりの寝相の悪さから桃華さんをベッドから蹴り飛ばしたお方です」

P「え、ちょっ」

司会「ちなみに桃華さんに札束でビンタされることが好きだったようで、仕事で疲れていた時はよく札束でビンタしてもらっていたそうです。他にも素足で背中を踏んでマッサージするようにお願いしたりしていたそうです。職権濫用甚だしかったようです」

桃華の親族「」ギロリ

P(めっちゃ睨まれてるううううううううううううううううううううう!!!!!!)

桃華「」ニコニコ

新郎「ははは……」(苦笑い)

司会「それでは、桃華様のご厚意を10年以上無碍にし続けたPさんからのお祝いの言葉です!」

台本は頭から吹き飛びました。




P「ってな感じで、あの後どうなったのか記憶がない」

娘「うん。とりあえず、桃華さんとの関係についてはママに報告しておくね」

P「やめて!父さんそろそろライフが尽きちゃう!」

娘「じゃあ、この人についてなんだけど……」

P「ああ、>>72のことか。今日はもう遅いから、こいつで最後な」

娘「ってか、これって凛さんだよね。シンガーソングライターの」

P「そうだよ。ウチにもよく来てるじゃないか」

娘「アイドル時代からの付き合いだったんだ」

P「ああ。俺が最初にスカウトしたアイドルだからな。付き合いの長さもそうだけど、特別な思い入れもある」

娘「ああ。どうりで、凛さんが来た時だけママと兄ちゃんの顔がひきつってるわけだ」

P「え?」

娘「え?」

P「あ、いや、ママの顔がひきつるのはまだ分かる。でもP男(息子)も?なんで?」

娘「なんでって……まぁ、あれは父さんの責任なんじゃないかな」

P「え?」

P「え?俺?どうして?」

娘「凛さんが今でも独身なのって、どう考えても父さんのせいでしょ」

P「…………まぁ、その……うん」

娘「凛さん、男日照りのせいで色気が凄いよね。凄く必死というか。大人のフェロモンというか」

P「ああ。そうだな」

娘「今……というか、凄く昔から兄ちゃんにターゲット絞っていたの知ってる?」

P「え?マジで……」

娘「うん。マジで」

15年前

P「おお。いらっしゃい。凛。またスランプか?」

凛(19歳)「違うよ。何?スランプの時じゃないと来ちゃいけないの?」

P「いやいや。別にそういう意味じゃないぞ。それに凛が来てくれると息子が喜ぶからな」

息子(4歳)「りんおねえちゃんだー!」

凛「久し振り。良い子にしてた」

息子「うん!」

P「玄関で立ち話もあれだ。ほら、上がってくれ」

凛「お邪魔します」

息子「りんおねえちゃん。ブルーやってよ!ブルー!」

凛「ブルー?」

P「ああ。芸能戦隊アイドルファイブのブルーだな。あいつのお気に入りなんだ」

凛「2年前の作品だよね」

P「あいつにとっては初めての戦隊ものだからな。印象が大きいんだろ。それか、ブルーを演じていたのが凛だからかな」

息子「ねぇねぇ!はやく!」

凛「うん。今行くから」

娘(0歳)「」ジーッ

10年前

P男(9歳)「授業参観って、お父さんかお母さんが来るんじゃないの?」

凛(24歳)「2人とも忙しくて来れないって。だから私が来た」

P男「え~」

凛「え~って何よ」

P男「お父さんやお母さんでも恥ずかしいけど、凛姉ちゃんだったらもっと恥ずかしいよ~」モジモジ

凛「」ズキューン!

凛「大丈夫!恥ずかしくないから!ありのままの自分を信じて歩きなさい」

P男「鼻血出てるよ」

息子の作文(一部抜粋)

ぼくは大人になったら、父さんのようなすごいアイドルのプロデューサーになります。
毎日がんばってはたらいて、いつか凛姉ちゃんみたいなトップアイドルを出して、みんながもり上がるライブをやりたいです。


P「P男……」グスッ

4年前

息子(15歳)「今日で中学も卒業かぁ」

後輩A「先輩。好きでした!第二ボタンください!」

後輩B「あっ!ずるーい!私だってー!」

後輩C「抜け駆け禁止って言ったでしょ!」

息子「まままま、待って。第二ボタンは一つしか無いから!」

凛(30歳)「P男くん。卒業おめでとう」

息子「り、凛さん!?アメリカから戻ってきたんですか?」

凛「うん。ついさっきね。今日卒業式って聞いたから、空港から直接こっちに来た」

後輩A「え?まさかシンガーソングライターの渋谷凛さんですか!」

後輩B「ファンです!サインください」

後輩C「あっ!私も!」

凛「はいはい。書くから一列に並んでね」カキカキ

凛「そういえば、三人ともP男とはどういう関係なの?」

後輩ABC「「「P男先輩大好き同盟です!」」」

後輩A「第二ボタン貰いに来ました!」

凛「」

凛「そう……」

息子(あれ。何か寒気が……)

凛「あ、そろそろ時間だ。ごめんね。そろそろ行かないと」

息子「仕事なんですか」

凛「売れっ子は忙しいからね」

凛「あ、そうだ」

ピッ

凛「第二ボタン。貰っていくね」ザッ

息子「凛さん……」

後輩A「しぶりんはクールに去るぜ」

後輩B「かっこいい///」

後輩C「抱かれたい」


凛(ヤバい!しばらく見ない間にプロデューサーに似てきた///)

昨日の出来事

娘「凛ねぇ。どうしたの?私だけ呼び出すなんて」

凛「うん。ちょっと聞きたいことがあるんだけどね。娘ちゃんにだけは話しておこうと思って」

娘「?」

凛「そろそろ。お兄さんを襲っても大丈夫かな?」

娘「ちょっと頭の病院行こうか」

凛「私もだいぶ我慢してきたけど、もう限界かなって言うか。年齢的にも限界かなって言うか」

娘「そもそも凛さんの発言が法律的に限界ですよ。縁切りレベルの爆弾発言ですよ」

凛「プロデューサーへの想いも清算がついたし、そろそろ振り返らずに前を向いて歩こうと思うんだ」

娘「いや、全然前を向いていませんから!歩みは進んでいても心はガッツリ振り返ってるじゃないですか!ムーンウォークですよ!ムーンウォーク!」

凛「明後日からお義姉さんって呼んでね」

娘「明日なの!?ねぇ!明日決行するの!?」

凛「未来の旦那に足跡を残しにいくよ」

娘「残すのは足跡じゃなくてトラウマだと思うけどなぁ……」

P「その話……本当か?」

娘「うん……。ガチで」

P「そうか……。じゃあ、準備しないとな」スクッ

娘「うん。凛ねぇを止めないと――って、なんでスーツに着替えてるの?」

P「何で?って、向こうの親御さんに挨拶にいかないと。これから家族になるんだから」

娘「凛ねぇ止める気ゼロ!?」

P「ああ。無理だ。凛はやると決めたらやる女だ。そして、絶対にそれを成し遂げる」(遠い目)

娘「………だめだこりゃ」

娘(大学生になって一人暮らしを始めたお兄ちゃん。今そっちに憧れの蒼の剣士が向かっています。どうかお幸せに)(遠い目)



どこかの地方のアパート

ピンポーン

息子「珍しいな。こんな時間に。誰だろう?」




おわり

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