女勇者「旅の途中で所持金使い果たした」(84)

女勇者「買い取ってもらえるような道具もないし…どうしよう?」











どうしよう…?

どうでも良いから、早く

勇者だと公的に認知されているなら、当地の権力者の元に言って協力を要請すべき

女勇者「>>3なるほど、わかったわ!」




女勇者「すいませーん」タッタッタ

[株式闇金会社・借りちゃおうz]








こうですか?わかりますん

>>4
女勇者「え?証明書?……おでこの紋章じゃだめですか?」


こうなるん?

>>5 >>3を良く見ろ
闇金の株式会社がそんな力ないだろjk

てか、どう言う状況なのかも書くべき
仲間の有無とか
公的に認知されてるのか秘密裏なのかとか

闇「あ?なんだ嬢ちゃん。ここはガキが来るところじゃねェ!売られたくなけりゃさっさと帰れ」

女勇者「おじさん!私勇者なんだ!お金ちょーだい」

闇「はぁ?テメェふざけんのもたいがいn」

女勇者「ほら!」前髪をかきあげ額を見せる

闇「額に…『肉』!?ま、まさか本当に!?」


みたいな?

>>6なんか…ごめんよ
ほんのおふざけのつもりだったからそこまで深く考えてなかったんだ

もしよかったら誰かちゃんとしたの書いてくれ
俺はもうここまでだ(時間的な意味で)

なんだキン肉マン子か

闇「…よし、お嬢ちゃん、こっちに来な」

女勇者「わーい!」




闇「んなもんに騙されると思っとんのかー!!」ゴシゴシゴシゴシ!!

女勇者「ウギャー!」

こうなるかも?

女勇者「どうしよう……」
女戦士「った~く……だから、商人仲間にした方がよかったんだ。こんな筋肉バカよりもよう……」

武道家「おいっ!誰が筋肉バカだ!?」

女戦士「てめぇ以外に誰がいるってんだ!?」

武道家「女戦士だって筋肉バカだろ!?」

女戦士「……ぁんだと!?」ギロリ

武道家「……げ」

女勇者「う~ん……困ったなぁ……」

女戦士「てめぇ!誰が筋肉バカだって~!?」ギリギリ

武道家「イデデデデ!ギブ!ギブっ!コブラツイストは勘弁して下さいっ!」

ショタ魔法使い「勇者お姉ちゃんのパンツを売ればいいと思う」

武道家「!」

女勇者「えっ……?」///

女戦士「バカっ、ショタっ!お前、何処でそんな事覚えたんだ!?」

ショタ魔法使い「武道家兄ちゃんが言ってた」

武道家「ショタ君~、やめよ?やめようね~?」アセアセ

ショタ魔法使い「勇者姉ちゃんのパンツだったら、5000gでも買うって。だから、誰かに売ればいいと思うよ」

女勇者「……武道家さん」

女戦士「ほ~ぅ……いい教育してんなぁ~?」ボキボキ

武道家「いやっ、そのっ……ショタ君~?お兄ちゃん、そんな事言ってないよねぇ~?」アセアセ

ショタ魔法使い「戦士姉ちゃんのパンツはお金もらってもいらないって言ってた」

女戦士「ほぅ……」ギリギリ

武道家「ショタ君~!ショタ君~~!!」

――――


武道家「……ヘックシ!なぁ~、寒いよ~?勘弁してくれよ~?」

女勇者「なんとか、今晩の宿代は確保しましたね?」

女戦士「今度からは計画的に使わねぇとな?」

武道家「俺の装備売ることはねぇじゃんかよ~、もう早く宿屋行こうぜ~?」ヘックシ

女勇者「……何、言ってるんですか?武道家さんは、今晩は野宿ですよ?」

武道家「……え!?どして!?」

女戦士「お前の汚ぇ装備は、三人分の宿代にしかならなかったの!」

武道家「ちょっと待ってくれよ!なんだよ、それ!?」

女戦士「それに、一緒の部屋でパンツ盗まれたらたまんねぇからなぁ!?」

武道家「てめぇの汚ぇパンツなんて盗まねぇよ!?」

女戦士「ぁ~んだと~?」ギロッ

武道家「……ゲッ!ごめ…ごめんなさいっ!」

ふむ

ショタ魔法使い「……武道家兄ちゃんは一緒に泊まらないの?」

女勇者「武道家さんは、今晩は街の警備をするそうなので、宿屋に泊まるのは私達三人です」

武道家「え~!?マジかよ~?勘弁してくれよ~!」

女戦士「なぁ、ショタ?今日は皆で一緒にお風呂一緒に入ろうぜ?洗いっこしよう!?」

女勇者「いいですね、それ」クスクス

武道家「あ~、いいな~!俺も洗いっこしたい~!」

女戦士「あんたは野宿」

武道家「いや、そんな事言わずにさぁ……?」

女戦士「あ~んたは、野宿っ!」ギロッ

武道家「……了解っす」

ショタ魔法使い「……」

――――


武道家「……ビェックシッ!」

武道家「……じょ、冗談じゃねぇ。上半身裸で、一晩中こんな所にいたら、死んじまう」ブルブル

武道家「な、なんとか、宿屋に忍びこまねぇと……」

武道家「でも、バレたら今度こそ袋にされた後、酒場送りにされちまう……」ブルブル

武道家「……酒場送りかぁ」

武道家「ちくしょう~っ!気合いだ~!気合い~っ!」ガタガタブルブル

「兄ちゃん……」

武道家「……ん?」

ショタ魔法使い「武道家兄ちゃん、毛布持ってきたよ?」

武道家「お~!気が効くじゃねぇか!ありがとな!」ヌクヌク

ショタ魔法使い「うんっ!」

武道家「飯は食ったのか?あいつら、肉は食わせてくれたのか!?」

ショタ魔法使い「……」

武道家「……また、豆か?」

ショタ魔法使い「……うん」

武道家「かぁ~っ!またかよ。まぁ、魔物のせいで何処も不作だからな……仕方ねぇか……」

ショタ魔法使い「……うん」

武道家「っ~たく……俺を野宿させるんだったら、飯ぐらいちゃんとしたの食わせてやれよ……」ブツブツ

ショタ魔法使い「……兄ちゃんは」ボソッ

武道家「ん?」

ショタ魔法使い「……兄ちゃんはご飯食べたの?」

武道家「え?あ、それは……」

ショタ魔法使い「僕、武道家兄ちゃんの分のご飯、持って来たよ!」

武道家「えっ!?そんなもんどうしたんだよ、お前?」

ショタ魔法使い「宿屋の晩御飯、半分残したの!兄ちゃん、食べてよ!」

武道家「……半分、残したのか?」

ショタ魔法使い「うん!兄ちゃんと半分こ!ほら、食べてよ!」

武道家「……」

ショタ魔法使い「……どうしたの?」

武道家「……いや、それはお前が食えよ?」

ショタ魔法使い「……え?でも、兄ちゃんは?」

武道家「実はさ!さっき、こ~~~んな、でっけぇ魔物が現れてよ!」

ショタ魔物使い「えぇっ!?兄ちゃん大丈夫だったの!?」

武道家「お~う!一撃よ、一撃!俺はそいつを食ったから大丈夫なんだ!」

ショタ魔法使い「……本当?」

武道家「おう、本当だっ!……それよりさ、一緒に風呂入ったんだろ?どうだったよ?おっぱい、どうだった!?」

――――


武道家「う~ん……まぁ、まだお前にはおっぱいの神秘についてはわかんねぇか?」

ショタ魔法使い「……うん」

武道家「……そろそろ、冷えて来たな。お前も、もう宿屋に戻れよ」

ショタ魔法使い「……うん」

武道家「ハハッ、俺は大丈夫だって!お前が持ってきた毛布があるからな!」

ショタ魔法使い「うん!」

武道家「……飯はちゃんと食えよ?」

ショタ魔法使い「うん」

武道家「……歯もちゃんと磨けよ?」

ショタ魔法使い「うん」

武道家「じゃあ、俺今日は一晩警備だからさ……もう、戻れよ?」

ショタ魔法使い「うん……じゃあ、僕行くね?」

武道家「……おう」

武道家「かぁ~っ……ちくしょう……」

武道家「バカバカバカバカバカ……」バタバタ

武道家「何、格好つけてんだよ……無理矢理にでも食えばよかったんじゃねぇか、ちくしょう……」

武道家「ちくしょう……腹減ったよ~!」

武道家「寒ぃよ~!……びぇっくしっ!」

あげ

武道家カッコヨス

翌日――


「おい、グズ起きろ」ガシガシ

武道家「イデデデ……ん?」ゴシゴシ

女戦士「いつまで寝てんだ」

武道家「ん?あぁ、もう朝か……ビェックシッ!」

女勇者「今から、朝食です。行きましょう」

武道家「あぁ……もう、腹減って死にそうだよ……」グゥー

女戦士「昨日、魔物捕らえてたらふく食ったんじゃねぇの?」

武道家「……えっ?」

女戦士「ショタから聞いたぞ~?一撃で倒したんだってなぁ~?いや~、見てみたかったなぁ~」ニヤニヤ

武道家「……あれ?そういえばショタは?」キョロキョロ

女勇者「まだ、宿屋で寝ています。書き置きは残してあるので、とりあえず三人で朝食を取りましょう」

武道家「ふ~ん……」

―――――


武道家「また豆かよ……くそっ、肉食いてぇよ」ガツガツ

女戦士「文句を言うか、食うかどっちかにしろよ」

武道家「うるせぇ!」ガツガツ

女勇者「……私、考えたんですけど」

武道家「ん~?勇者ちゃん、どうした~?」

女勇者「やっぱり、計画的にお金を管理してくれる人がパーティーには必要だと思うんですね……」

武道家「そうだな~、昨日みたいな事はもうゴメンだしなぁ~」

女勇者「……」

武道家「でもよ、商人雇うにしても、そんな余裕もねぇだろ?ただでさえ金欠なのによ?」

女勇者「……」

女勇者「……今、私達のパーティーには前衛が多いと思うんです」

武道家「……ん?」

女勇者「そこを削れば、商人さんを雇う余裕が出来ると思うんです……」

武道家「……おい、勇者ちゃん、どういう事だよ?」

女勇者「……」

武道家「……おい」

女戦士「……あ~、じれったいなぁ」イライラ

武道家「!」

女戦士「早い話が、お前はクビだ!お前クビにして商人雇うんだよ!」

女勇者「ちょっと……戦士さん……」

武道家「おいっ、どういう事だよっ!?」

女戦士「お荷物な前衛はいらねぇって言ってんだ!」

武道家「なんだと!?」

女戦士「あたしに一度も勝った事ない奴が何を言う!」

武道家「ふざけんなっ!女相手だから、加減してやってるだけだ!」

女戦士「ほぅ~、だったら、魔物相手にも手加減してんのかよ~?」

武道家「……何ぃ?」

女戦士「いつもいつも、あたしや勇者、ショタにまで泣いて助けてを求めてくるじゃねぇか!」

武道家「誰が泣いてるだって!」ガタッ

女戦士「お~う、やんのか!?お荷物野郎!」ガタッ

武道家「上等だっ!」

女戦士「今、ここでてめぇをぶちのめして、お荷物だって証明してやんよっ!」

女勇者「……やめて下さいっ!」

武道家「!」

女戦士「!」

女勇者「二人共……座って下さい……」

武道家「……チッ」

女戦士「……フン」

女勇者「武道家さんって……皆の輪を乱してると……思うんですよね……?」

武道家「そんな事……ねぇだろ……?」

女勇者「毎日、戦士さんと喧嘩ばかりだし……」

武道家「それは……あいつが……」

女勇者「ショタ君には、変な事ばかり教えるし……」

武道家「いや、それは……男同士のさぁ……?」アセアセ

女勇者「私の事は……その、いつもいやらしい目で見てますし……」

武道家「いや……それは……」アセアセ

女勇者「武道家さん……申し訳ありません……」

武道家「いやっ、そんな……ちょっと考え直してくれよ……?」

女戦士「もう、諦めろよ。酒場に戻ってさ……いや、武道家止めて、農家にでもなれよ……」

武道家「てめぇは黙ってろ!」

女戦士「バカな意地張って死ぬなって言ってんだよ!」

武道家「!」

女戦士「てめぇだって、自分が弱いのはわかってんだろ!?根本的に向いてねぇんだよお前!」

武道家「なんだとぉ~?」

女戦士「あんただけじゃないっ!あんたの一人せいであたしや勇者、ショタまで巻き添え喰らって全滅するんだよ!」

武道家「それは……」

女勇者「……今までにも、何度か危なかった事、ありましたよね?」

武道家「……」

―――――


武道家「あ~ぁ……ちくしょう、こんな事なら商人にでもなっておくべきだったかなぁ~?」

武道家「……でも、俺バカだしなぁ?商人も向いてないよなぁ?」

武道家「そうだっ!遊び人なんか向いてるかもしんねぇな!遊び人だったら、おっぱい大きい姉ちゃんと知り合えそうだしっ!」

武道家「ハハッ!いいねいいねっ!だったら、早速遊び人に転職しに行こうかな……?」

武道家「……」

武道家「……ちくしょう」プルプル


武道家「ちくしょう~~~~!!!」

支援せざるおえない

酒場―――――


酒場の主人「う~ん……いねぇなぁ~」

女勇者「……でしたら、男性でも構いません」

主人「いや……登録者自体が0って事だ……」

女勇者「0ですか?」

主人「み~んな、隣街に行っちまったよ。あそこは貿易もしてるし、こんな場所より、都合がいいしな」

女勇者「そうですか……では、隣街で探してみます……」

主人「そいつも難しいな」

女勇者「?」

主人「隣街に通じる洞窟があるだろ?あそこに魔物が巣を作ってんだよ」

主人「女と子供じゃ、あの洞窟抜けるのは難しいんじゃねぇか?」

ショタ魔法使い「僕は子供じゃないですよ~だ」ベーッ

主人「ハハッ、悪い悪い坊主。まぁ、国の軍隊さんが近々動いてくれるらしいから、暫くこの街で待ちなよ」

女戦士「……軍隊?」

主人「あぁ、なんでも精鋭部隊か何かを派遣してくれるらしいぜ?」

女戦士「……」

主人「ところで、あんたら宿屋は取ってんのか?俺は宿屋の主人にも顔が効くし、値引き交渉してやろうか?」

女勇者「……いえ」

―――――


女勇者「……どうしましょうか?」

女戦士「まぁ、ただでさえ金欠なんだ。ここで厄介になるわけにもいかねぇし、行くしかねぇだろ」

女勇者「大丈夫でしょうか……?軍が動く程の魔物らしいですが……」

女戦士「な~に、あたしに任せておけって。ほら、早く行こうぜ」

ショタ魔法使い「ね~ぇ、武道家兄ちゃんは~?」

女勇者「えっ……?」

女戦士「……」

ショタ魔法使い「そんな強い魔物だったら、武道家兄ちゃんがいた方がいいよ」

女勇者「それは……」

女戦士「アイツは、腕を買われてこの街の傭兵になったんだよ」

ショタ魔法使い「……でも」

女戦士「アイツがここを離れると、今度はこの街が危険になるだろ?」

ショタ魔法使い「……うん」

女戦士「悲しいのはわかるが、アイツとはここでお別れだ。ほら、行くぞ」

ショタ魔法使い「……うん」

女戦士「大丈夫だって!アイツの代わりの特訓はあたしがしてやるから、さ!」

ショタ魔法使い「……うん」

洞窟――――


女勇者「大丈夫でしょうか……?」

女戦士「な~に、今はここを抜ける事だけを考えてりゃいいんだ。無理に戦う必要はねぇよ」

女勇者「……そうですね」

女戦士「喧嘩を売らなきゃ問題はねぇよ。売られた喧嘩も逃げちまえばいいんだよ」

女勇者「そ、そうですよねっ!」


グルルルル


女勇者「!」

女戦士「……出たか」

ゴォーッ


女戦士「……危ねぇっ!」ガッ

ショタ魔法使い「わっ、わわっ……!」

女戦士「ショタっ!大丈夫かっ!?」

ショタ魔法使い「うん、大丈夫……でも、あれ……」ブルブル

女勇者「ドラゴン……」ブルブル

魔物「ギャース」

女戦士「な~に、小物じゃねぇか……これくらいなら、大丈夫だ。いつも通り、援護を頼むよ」

女勇者「は、はい……」ブルブル

ショタ魔法使い「う、うん……」ブルブル

女戦士「だあぁっ!たぁっ!」ジャキン

魔物「……ギャーッ」

ショタ魔法使い「す、凄い……」

女勇者「ドラゴンを完全に圧倒してる……」

女戦士「好き勝手に暴れれるってのは、やっぱりいいね……」ガシッ

魔物「……ギャース、ギエーッ」

女戦士「いくよっ!とどめだっ!」

ゴォーッ


ショタ魔法使い「戦士姉ちゃん、危ないっ!」

女戦士「……ん?」


ドゴーン


女戦士「……ぐっ!火球!?何処からだ……!?」

女勇者「戦士さん……あ、あれ……」ブルブル


魔物b「グルルルル……」
魔物c「グルルルル……」
魔物d「グルルルル……」

魔物e「グルルルル……」

魔物f「グルルルル……」

魔物g「グルルルル……」


ショタ魔法使い「ドラゴンの……大軍……」ブルブル


来てたか

しえん

支援

静かに支援

支援

女勇者「な、なんですかこれ……」ガクガク

魔物「ギャース」

女戦士「……民族移住をするドラゴンがいると聞いた事がある。どうやら、この洞窟を移住先にしたらしいな」

ショタ魔法使い「戦士姉ちゃんっ……!大丈夫なの!?」

女戦士「……退くぞ」

女勇者「……えっ?」

魔物「ギャース」ゴォーッ

女戦士「聞こえなかったのか!?逃げるぞっ!……ぐぁっ」

ショタ魔法使い「戦士姉ちゃんっ!」

女勇者「戦士さんっ!」

魔物「ギャース」ゴォーッ

女戦士「あたしに構うなっ!早く逃げ……うあぁっ!」

女勇者「戦士さんっ!」

女戦士「皆、死ぬぞっ!」
女勇者「!」

女勇者「うぅ……わかりました……女戦士さん、お願いします……」グスッ

女戦士「うぐっ……あぁ、こんな大役、戦士冥利に尽きるってもんだよ……がっ……!」

女勇者「ショタ君っ!逃げるよっ!」

ショタ魔法使い「……えっ?」

女勇者「早くっ!走ってっ!」

ショタ魔法使い「……戦士姉ちゃん、死んじゃうよ?」ガクガク


ゴォーッ、ゴォーッ


女戦士「ぐあぁっ……!ああっ……!」


女勇者「いいから走って!」

ショタ魔法使い「……僕、やだ」ガクガク

女勇者「……お願いだから、走って!」ボロボロ

女戦士「ぐっ……がっ……!ショタぁ~、逃げろぉ~!」

ショタ魔法使い「!」

女勇者「ショタ君、逃げるよっ!お願いっ!」

ショタ魔法使い「……でも」ブルブル

女勇者「戦士さんが、ああやって攻撃を受けててくれるから、私達は逃げられるのっ!」

ショタ魔法使い「うぅ……」


女戦士「うぐっ……ああぁっ……!」


女勇者「だから、早くっ!お願いっ!走って!」ボロボロ

ショタ魔法使い「……うぅ」グスッ



タッタッタッ


ショタ魔法使い(武道家兄ちゃん……助けてよ……)グスッ

―――――


武道家「!」

酒場の主人「……どうした、兄ちゃん?」

武道家「いや、な~んか寒気がね……」

酒場の主人「そりゃ、そんだけ飲んでりゃ、寒気もするさ。……ボトル何本開けた?飲みすぎだぞ」

武道家「うるせぇ、バカヤロー。……なぁ、それより本当に登録者いねぇの?」

酒場の主人「皆、隣街に行っちまってなぁ……あぁ!でも、そういや一組いたぞっ!」

武道家「なんだよ、バカヤロー!早く言えよっ!」

酒場の主人「昼過ぎに、女二人とガキのパーティーが、登録者いねぇか、聞きにきたよ!」

武道家「!」

主人「多分、宿屋に泊まってると思うから、俺が聞いてみてやろうか?」

武道家「……いや、遠慮しておく。俺、帰るわ」

主人「なんだよ、兄ちゃん?一人じゃ、この村で立ち往生だから、仲間探してるんだろ?」

武道家「……お勘定、置いときます」

主人「なんだよ、兄ちゃん。もったいねぇなぁ~」



武道家(ちくしょう……そいつらが、俺を捨てた張本人なんだよ……)

―――――


ショタ魔法使い死ぬ「……遅いね」

女勇者「……大丈夫です」

ショタ魔法使い「……戦士姉ちゃん、遅いね」

女勇者「……大丈夫です」

ショタ魔法使い「……死んじゃったのかな?」グスッ

女勇者「大丈夫ですっ!」
ショタ魔法使い「!」ビクッ

女勇者「ご、ごめんなさい…大丈夫です……ここで、待ってれば女戦士さんは必ず戻って来ます……」

ショタ魔法使い「……うん」

女勇者「……必ず、戻って来ます」グスッ

ショタ魔法使い「……うぅ」グスッ

女勇者「……うぅ、女戦士さん」グスッ


「お~い……何泣いてるんだ~?」


女勇者「!」

ショタ魔法使い「戦士姉ちゃんの声だっ!」


女戦士「ハハッ……あたしが死んだなんて…思ってたんじゃ…ないだろうなぁ……?」ヨロヨロ

ショタ魔法使い「えっ?」

女勇者「酷……戦士さんっ!?」

女戦士「なぁ~に……かすり傷だって……」ヨロヨロ

ショタ魔法使い「……うわあぁぁぁぁ」ボロボロ

女勇者「戦士さんっ……!戦士さん、とにかく宿屋へ!」

女戦士「大…丈夫……だって……かす…り…傷……だよ……」バタッ

>>49
おそらく、一人しか見てないであろうスレで、なんでこういうミスしちまうかねぇwwwww

長い間、放置してごめんね

―――――


武道家「……ハァ~」トボトボ

武道家「な~んで、宿屋の前に来ちまうかね……?俺、自分のこういう所、大嫌いだよ……」

武道家「……僕を隣街までお供させて下さいっ!お願いします!……ってか?」ハハッ

武道家「……バカ野郎。そんな格好悪い真似出来るかっての…アイツだっているんだし……ん?」


センシサンッ、センシネェチャンッ


武道家「げっ、やべっ!アイツらだ!隠れ…ないと……」ガサガサ


ショタ魔法使い「戦士姉ちゃんっ!戦士姉ちゃんっ、しっかりして!」

女戦士「……うぅ」

女勇者「早くっ!早く、宿屋へ!」



武道家「……え?」

武道家「お、おい……あの、戦士が血塗れだなんて…何があったんだよ……?」

武道家「おいっ、アイツ大丈夫なのかよ……傷、深かったぞ、おい……」

武道家「……」

武道家「……フンッ、俺を役たたず呼ばわりした、バチが当たったんだな、ありゃ……」

武道家「……」

武道家「……くそっ、くそっ」


ガチャ


武道家「あっ、やべっ!誰か出てくる……!隠れ……」アタフタ

女勇者「……武道家…さん?」


武道家「えっ!?あっ、あっ……偶然…だねぇ……?」アタフタ

女勇者「……ごめんなさい、急ぐんでっ!」ダッ

武道家「お、おい…勇者ちゃん、待ってくれよ……?」

女勇者「武道家さん、ごめんなさいっ……!」タッタッ


タッタッタッ


武道家「えっ……?あっ、行っちまった……」

武道家「……」

武道家「……くそっ、俺はまた何もできねぇのかよ」

武道家「戦闘でも蚊帳の外……戦士のピンチの時も、蚊帳の外ってか……ハハッ」

武道家「……」

武道家「……ちくしょう」ブルブル

武道家「ちくしょうぅ~~~~!」

おいつづきは

見てるぜ

数日後―――


女戦士「迷惑、かけたな……」

女勇者「いえ、戦士さんが無事で何よりです」

女戦士「あたしの治療代やらで、結構かかっただろ?すまない……」

女勇者「いえ、そんな事はないです……大丈夫…です……」

女戦士「それに、こんな宿屋までとってもらって……ん……?」

女勇者「いえ……」

女戦士「……あたしはどれくらい、気を失ってた!?」

女勇者「……えっ?」

女戦士「……ぐっ!だから、あたしは何日気を失ってたんだ!?答えなっ!」

女勇者「出血が激しかったので……二日間です……」

女戦士「……二日!?二日もこんな宿に泊まってたのか……ぐっ!」

女勇者「戦士さんっ!ダメですっ!まだ、治ってないんですから……!」

女戦士「ぐっ、ダメだ……準備しろ……宿を出るぞ……」ヨロヨロ

女勇者「ダメですっ!今は安静にしていて下さいっ!」

女戦士「そんな金は、ねぇだろがっ!」

女戦士「出るぞ……」ヨロヨロ

女勇者「ダメです……そんな身体で野宿なんてしたら、本当に死んでしまいます……」

女戦士「金がないからだ……仕方ない……」ヨロヨロ

女勇者「だ、大丈夫です……!今晩の分はありますっ……!」

女戦士「フン……それで、本当に文無しってワケかい……」

女勇者「……はい」

女戦士「……だが、明日はどうするよ?」

女勇者「……えっ?」

女戦士「今夜はここで過ごしたとしても、どうせ明日には野宿だ……違うかい……?」

女勇者「……それは」

女戦士「だったら、最後の虎の子の資金をそんな事に使ってるんじゃないよ……出るぞ……」ヨロヨロ

女勇者「ダメですっ……!だって、戦士さんまともに動けないじゃないですか……!?」

女戦士「……準備しろ」

女勇者「お願いします……お願いですから……今は、安静にしていて下さい……」グスッ

女戦士「……」

女勇者「私が……私が宿屋の主人に交渉してみますから……」ボロボロ

女戦士「……」

街の広場―――


ショタ魔法使い「火の鳥です!今から火の鳥を出します!」

ショタ魔法使い「そう!絶滅したと言われているフェニックスですっ!」

ショタ魔法使い「あの伝説のフェニックスを、皆さんにご覧差し上げましょう!」

ショタ魔法使い「見事、成功の暁には、お捻りを~」ボゥ


メラメラ、メラメラ


ショタ魔法使い「……たあっ!」


ショタ魔法使い「あちっ!あちち……」


ショタ魔法使い「……うう、失敗」グスッ

ショタ魔法使い「失敗したけど……誰も見てないから、大丈夫だよね……?」キョロキョロ

ショタ魔法使い「戦士姉ちゃんのお薬代を稼がなくっちゃ……」

ショタ魔法使い「次は絶対、成功してみせるぞっ! ……誰か来ないかなぁ?」


ショタ魔法使い「火の鳥です!火の鳥を出しますっ!」


オー、ボウズガンバレヨー


ショタ魔法使い「はいっ!ありがと……あっ……!?」


武道家「ハハハ、俺が教えた大道芸、こんな所でしてるんじゃねぇよ」

ショタ魔法使い「武道家兄ちゃんっ!」

武道家「大道芸ってのは、もっと人のいる所でやるもんだ。それにお前、フェニックスなんて出せるのかよ?」

ショタ魔法使い「うぅ……」

武道家「ハハハ!」

武道家「……戦士の奴は大丈夫なのか?」ベンチチョコン

ショタ魔法使い「……もっといいお薬が欲しいって、勇者姉ちゃんが言ってた」ベンチチョコン

武道家「あ~、だから、あんな事してたのか~」

ショタ魔法使い「……うん」

武道家「でも、俺が教えたってバレたら、また戦士の奴にドヤされちまうぜ」ハハハ

ショタ魔法使い「……ごめんなさい」

武道家「いやっ……!いいって事、大丈夫だよ、大丈夫!」


武道家(もう……ドヤされる機会なんて、ねぇんだからな……)

ショタ魔法使い「……僕、何も出来ないから」グスッ

武道家「……ん?」

ショタ魔法使い「……僕、勇者姉ちゃんや、戦士姉ちゃんや、武道家兄ちゃんみたいに強くないから……」グスッ

武道家「ハハハ!」

ショタ魔法使い「僕が一人だけ、戦いの時に、皆に迷惑かけてるから……」グスッ

武道家(……それは、俺だっての。自分の才能に気づいてないだけだよ)

ショタ魔法使い「戦士さんが、ドラゴンにやられて大怪我した時も、怖くて何もできなかった……」ボロボロ

武道家「……ドラゴン?」

ショタ魔法使い「……うん」

武道家「戦士はドラゴンごときには、負けねぇだろ……?」

ショタ魔法使い「いっぱいいたんだ……」

武道家「いっぱい……?群れてたって事か!?」

ショタ魔法使い「……うん」

武道家「色は!?何色のドラゴンだっ!?」

ショタ魔法使い「えっ……?ピカピカした黄色だった……」


武道家「……ゴールドドラゴンだ」ブルブル

ショタ魔法使い「……武道家兄ちゃんでも勝てない?」

武道家「えっ……?」

ショタ魔法使い「あの、ドラゴンやっつけられない……?」

武道家「う~ん……厳しいかな……」

ショタ魔法使い「……そうなんだ」シュン

武道家「えっ……!?あっ、いや…三匹ぐらいまではなんとかなると思うぜ?
でも、一発喰らえばアウトだし、それ以上は厳しいかな……なんてね?」アセアセ

ショタ魔法使い「……そうなんだ」

武道家「あっ……!そうだ、そうだっ!これやるよっ!」

ショタ魔法使い「……えっ? これ、お金!?」

武道家「さっきの大道芸のお捻りだよっ!とっておけ、とっておけ!」

ショタ魔法使い「でも……」

武道家「戦士に薬買ってやるんだろ?とっておけって!」

ショタ魔法使い「……うん。兄ちゃん、ありがとう」
武道家「ハハハっ!構わねぇよ!じゃあ俺、行くわ」

ショタ魔法使い「……えっ?」

武道家「仕事だよ。傭兵のお仕事」

ショタ魔法使い「うんっ……!兄ちゃん、頑張ってねっ!」

武道家「お~う、薬買ったら、アイツらには近所のおばさんにもらったとでも、言っておけよ~」

ショタ魔法使い「えっ……なんで……?」

武道家「俺がさ、あんな事教えたなんてバレたら、またドヤされちまうからさ?」ハハハ

ショタ魔法使い「……うん」

武道家「頼むぞ?男と男の約束だからな?」

ショタ魔法使い「!」

武道家「……ん?」

ショタ魔法使い「あっ……なんでもない……わかったよ!」

武道家「よ~し!」ニコッ

――――――


武道家「ったく……こ~んな場所にまで、あんな化け物ドラゴンが現れるなんて、どういうこった」

武道家「やっぱり、故郷に帰って大人しくしてた方がいいのかねぇ……?」

武道家「……故郷、か」

武道家「それとも、冒険なんてやめちまって、やりたいようにやって過ごすかねぇ~?」

武道家「毎日、女ハベらかして!酒、飲んで!肉、食って!ハハハ、いいねいいね!」


武道家「……あ~、今晩、晩飯どうしようかな~」

夜食、食ったから再開

関係ないが、今日の俺なら「ssの神」なんてバカなコテ名乗っても見逃してもらえそうだなwww

翌日―――


ショタ魔法使い「戦士姉ちゃん、大丈夫?」

女戦士「あぁ、お前が貰って来た薬のおかげで、楽になったよ……あんがとな……」ナデナデ

ショタ魔法使い「……うん」

女戦士「これだったら……ぐっ…今晩にでも出発出来そうだな……イデデデデ……」ムクッ

ショタ魔法使い「……えっ?」

女戦士「ショタも準備しな……今晩は野宿だけど我慢しろよ?
な~に、あたしが抱いて寝てやるさ……イデデ……」

女勇者「戦士さんっ!」

女戦士「あたしは、大丈夫だってば……」ヨロヨロ

女勇者「ダメですっ!今は大人しく身体を休めておいて下さいっ!」

女戦士「……うるせぇなぁ」

コンコン


女勇者「食事が来ましたね……私、交渉してみます……」

女戦士「……無駄だと思うぜ?世の中、そんなに甘かねぇよ」

女勇者「大丈夫ですっ……!」

女戦士「……まぁ、いいけどさ。交渉決裂したら、諦めろよ?」

女勇者「……それは」

女戦士「……わかったな?」ギロッ

女勇者「うぅ……わかりました……」シュン


女戦士(……ったく、貧乏ならともかく、借金生活なんてゴメンだよ)

宿屋の主人「失礼します、お食事をお持ちしました」

女勇者「あの……実は、大変申し上げにくいのですが……えっ……?」

女戦士「お、おい……こりゃ、どういう事だよ……?」

ショタ魔法使い「お肉だっ!」キラキラ

女勇者「あのっ……!私達、こんな豪勢な食事はっ……!」

宿屋の主人「いえ、これは酒場の主人に頼まれた事でしてね……」

女戦士「酒場の……?おい、どういう事だい!?」

宿屋の主人「酒場の主人があなた方の一ヶ月分の食事代、宿泊費は自分が受け持つと……」

女勇者「ほ、本当ですか……!?」

ショタ魔法使い「おじさんが!?やったぁっ!」


女戦士(一ヶ月分……?バカな、そんなうまい話があるワケないさ。こいつは何か裏があるよ……)

さらに翌日―――


酒場の主人「いらっしゃ……おっ、姉ちゃんか!?」

女戦士「……邪魔するよ」

主人「もう、出歩いて大丈夫なのかい?」

女戦士「……あいつらには止められてるがな。あんたに礼が言いたくてな」

主人「ハハッ、いいって事よ!今は、じっくり身体を治す事に専念しろよ!」

女戦士「……どういうつもりだ?」ギロリ

主人「なんだよ?怖い顔して、おっかねぇなぁ……俺は宿屋の主人とは顔が効くから、ただの好意で……」

女戦士「見ず知らずの冒険者への好意にしては、度が過ぎてると思うがなぁ?」

主人「……」

女戦士「あんた……あたし達に何をさせようとしている……?」

主人「……やっぱり、あんたは鋭いね。一杯、飲むかい?」

女戦士「……病み上がりだからな。遠慮しておく」

酒場の主人「……昨日、軍の精鋭部隊が全滅したそうだ」グビッ

女戦士「……何!?」

主人「どうやら、洞窟にいるのはドラゴンらしい。あんたも戦ったんだろ?」

女戦士「……あぁ」

主人「大都市に繋がるあの洞窟が使えないとすると……この街へ冒険者がくる事なんて、なくなるわなぁ?」

女戦士「……そうだな」

主人「正直ね、商売上がったりなのよ」

酒場の主人「俺だけじゃない……宿屋の主人、道具屋の姉ちゃん、武器屋の兄ちゃん、防具屋の爺ちゃん……み~んな、そうだ」

女戦士「……」

主人「なっ!?ここまで言ったら、頭のいいあんたなら、すぐわかるだろ!?」

女戦士「……あたし達にドラゴン討伐させようってか」

主人「街中であんた達を支援してやるよ。朝も、昼も、夜も、いつも誰かがそばにいてあんた達を支援してやる」

女戦士「……チッ!」

主人「だから、一ヶ月できっちりと身体を治しな?そして、一ヶ月後にはドラゴン討伐に行ってくれ。頼むよ」

女戦士「……くそっ」ギロッ

酒場の主人「おっかねぇなぁ、そんな怖い顔するなよ。……それにね、正直な所俺はあんた達をかっているんだ」

女戦士「……」

主人「だってそうだろ!?軍のお偉いさん達が全滅だったのに、あんた達は単なる大怪我だっ!」

女戦士「単なる……大怪我ねぇ……」

主人「しかも、二人は無傷ときたもんだっ!こりゃ、奇跡も起きるかもしんねぇってもんだろっ!?」

女戦士「奇跡……ねぇ……」

主人「そうだよ!今まで英雄と呼ばれた人物なんてのは、何処かで奇跡を起こしてきたんだ!
無事にドラゴン討伐が成功したら、あんた達は英雄だよっ!」

女戦士「ハハッ、英雄ねっ!それも、悪くないねっ!」

主人「ハハッ、そうだろそうだろ!」


女戦士(……くそっ)

―――――


女戦士(どうする?この事をアイツらに伝えるか……?)

女戦士(……)

女(くそっ……!あたしがマヌケな怪我をしたせいで、勇者やショタにまで……!)

「あの~?」

女戦士「なんだい……?」

武器屋の兄ちゃん「宿屋に宿泊されてる冒険の方ですよね……?大丈夫ですか……?怪我で辛そうですけど……?」

女戦士「心配ないよ……うっ……」ヨロヨロ

武器屋「やっぱり、駄目ですよ!僕が宿屋まで送って行きますっ!ほら、肩を貸しましょうっ!」

女戦士「心配ないって……ぐっ……!」ヨロヨロ

武器屋「何、言ってるんですか!?ほら、掴まって下さい!宿屋まで送りますよ!」グイッ

女戦士「……うっ」フラフラ

武器屋「足元、気をつけて下さいね?じゃあ、行きましょう!」


女戦士(こいつは……見張りってワケか……)ヨロヨロ

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