七瀬佳乃「輝ける世界」 (17)

初SS書きです。
内容としてはWake Up Girls!の七瀬佳乃とシンデレラガールズのクロスを軸として書いていきたいと思っています。
何卒よろしくお願いいたします

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1447205894

>>1です。
Wake Up Girls!側の設定は丹下社長が金を持ち逃げして活動継続不可能ということでよろしくお願いいたします。

ふと、目が覚めると外が明るい。
「朝…か…」
そう呟いてみる。
いつもと変わらない憂鬱な日が今日も始まるそんな気がする。
別に何か嫌な予感がするわけでも嫌な予定があるわけでも無い。
ただいつもどおりの日が来るだけ。
Wake Up Girls実質解散からずっと何かに打ち込めることがない。
結成以前はローカル雑誌のモデルをやったり充実した日々だった。容姿だって満更でもないと自負してるし、彼氏の一人や二人できたことだってある。
「今日は久々に出かけようか」
暗い気持ちでいたらどんどんネガティブなループに入ってしまう。
よし、今日は洋服でも見に行こう。

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お、この服とか可愛い。
でも少し子供っぽすぎるかな?
あざと可愛いって方面でウケるのかな…。いや、そういうのはアイドルがやるものでしょ。
まあ私もアイドルだったんだけど。


武内「あの…すみません。」

誰かに呼ばれたみたい。

佳乃「あ、はい。」

武内「アイドルに…興味はありませんか…?」

佳乃「え……?」


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丹下社長の脱税が発覚してから事務所は一気に衰退した。
元々弱小事務所だったグリーンリーブスはメディアに袋叩きにされてその短い栄光を終えた。
i-1との競演のあとから少しずつ人気も出始めて、大手レコード会社との契約も取れていたのに。
Wake Up Girlsのメンバーにも衰退したグリーンリーブスに残るか、別の事務所に移るかアイドルを辞めるかの選択が待っていた。
真夢はソロ活動へ。
藍里はアイドルを辞め、
実波は地元テレビでのレギュラー出演というCDデビューやライブとかと比べたら見栄えに劣る、でも悪くない活動を続けていて。

菜々美はこの機会にと光塚に入るためレッスンを受けている。
夏夜はグリーンリーブスに残ったものの特に活動はしていない。
未夕は歌ったり踊ったりすることからは離れられないみたいで結局メイド喫茶に。

そして私、七瀬佳乃は。

アイドルを辞めた。

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佳乃「有難うございます。興味ないので。」

武内「………。」


つい返事を返しちゃった。
無言でいいのに。
でもどうせ元アイドルなんて分からないよね…。
CDデビューしたてで終わったアイドル人生だし。


その日は結局、出掛けようと思ってたのに考え事をしていたら家に戻っていた。

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翌日。
何故か通学途中に昨日のスーツ男が待ち伏せしていた。

武内「名刺だけでも…受け取っていただけませんか」

佳乃「…また?昨日断りましたよね?」スタスタ

武内「…」


遅くなりました、続きを投下しようと思います。
書き溜め分一気に吐き出すので暫く間が開くかも知れません。


結局その男は一週間中私の通学路に現れ続けた。
学校では不審者として扱われていてどうしようもない。
友達とその話題になっても私が目的みたいなものだしあまり悪口を言う気にもなれず。

武内「あの…」

佳乃「何?あなた不審者扱いされてますよ?」

武内「取り敢えず…お話を…」

女子生徒A「何あれあの人…」コソコソ

女子生徒B「やだ…不審者?」

あー、面倒なことになりそう…。

佳乃「ちょっと良いですか?」グイッ

武内「えっ…あの…」

取り敢えず話が出来る場所に行ってやめるように説得しよう。
いつまでもこんなことを続けていたら誰のプラスにもならないと。


数分後ー

武内「あの…」

佳乃「どこの事務所か知らないけど私のことは諦めてください。」

佳乃「そういうわけなので」スッ

武内「待って下さい…ッ!!」

佳乃「…もういいでしょ。」

武内「あのときの、あなたは…輝いてました!」ダンッ

佳乃「あのとき…?」

武内「私はデビューライブのとき。いや、モデル時代からあなたに光る才能があると思っていました…」

武内「七瀬佳乃さん…」

佳乃「ッ…私の名前を…」

武内「Wake Up Girlsが解散してしまったことは残念なことです。」

武内「しかしここで芸能活動をやめてしまうのはもったいないと私は思います…。」

佳乃「そんなの…こっちの勝手でしょ…」

武内「いつか私の事務所のアイドルのレッスン、見に来てはいかがでしょうか…」

武内「あなたには光る何かを感じます。」

佳乃「何よそれ」

佳乃「続けたくても続けられない。事務所に仕事を取れるような力はもうないに等しい。それにあの事務所で活動していたというだけで白い目で見られる。どう思います?」

武内「…」


武内「それは、確かに社会からの偏見があるのではないでしょうか。」

武内「けれど」

武内「あなたは、最近笑ったことがありますか?」

佳乃「…」

武内「今、ここで歩みを止めるのは最善ではないと思います。」

武内「例えそれが遠回りだとしても…」

佳乃「…」

武内「いきなり生意気言って申し訳有りません…。」

佳乃「名刺」

武内「え…」


佳乃「ほら、名刺下さいって。一応マナーとして。」

武内「どうぞ…」

佳乃「じゃ…。」スタッ

武内「…お時間取らせてしまい申し訳ありませんでした。」

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別に行かなくてもいいし名刺も捨てればいいだけ。
だけど何かが心の中にわだかまりとして残っていた。

「一度だけ…か」

グリーンリーブスみたいなオンボロ事務所とは訳が違うんだろうな。

「住所…。」

近い。

行くだけ…。もう未練なんてないはずだし見るだけだから。

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「346プロか…。」

「…って…346!?あの人346のプロデューサーだったの?」

346プロダクションと言えば売れっ子アイドルを多々排出してる超大手事務所だ。
そんなところのプロデューサーがなぜ私に目を付けていたのかは分からないけど…。レッスンの仕方とか気になるし行くだけ行ってみようか。

「~」スタスタ

私は、自分でも無意識のうちに鼻歌を歌ってしまうほどワクワクしていた。こんな感覚は久しぶりだ。
若干高翌揚した気分のまま歩いているとあっという間に346プロに着いた。

「うわあ…ホテルが何棟もあるみたい。大きい…。」

取り敢えず受付にでも行くべきだろうか、というかあっさり入ってしまって良いのだろうか。と、思った矢先。


「あ…高垣楓…流石アイドル界の大事務所…超有名アイドルがそこらじゅうに」

P①「ええ、確かに。はい、じゃあこの案件はまた確認でき次第。はい、分かりました。」ピッ

P②「もしもし346プロ○○プロジェクトです、はい。」

佳乃「プロデューサーさんたちも忙しそうにしてる、グリーンリーブスとは全然違うや」アハハ

美波「でねー、アーニャちゃんったら昨日もまた」ペチャクチャ

みく「その話はもう114514回聞いたにゃ…」ゲッソリ

美波「実はこれには続きがあって…」

みく「あ…!美波ちゃんちょっとごめんにゃ!先行ってて!」ダッ

美波「ちょっと…!みくちゃん!みーくちゃーん!…」



佳乃「あ、誰か来た。…って前川みく!」ビクッ

みく「ハァ…ハァ…あなたもしかしてWake Up Girlsの七瀬佳乃ちゃんじゃないかにゃ?!」

佳乃「はい。あなたは…シンデレラプロジェクトの前川みくさんですよね?」

みく「いかにもにゃ!佳乃ちゃんこそ今日は346プロに何か用とかあるの?」

佳乃(いきなりこんな大物と会話できるなんて…凄過ぎる、流石大手事務所。)

みく「?」

佳乃「あ、ああ!あの私は346のプロデューサーに見学に来ないかーって言われてて!」

みく「そういうことならみくが建物を案内するにゃ!」

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