【ミリマス】P「次の公演での漫才の事なんだけど」茜「あのさあ」 (22)

茜「プロちゃん、茜ちゃんはこの可愛い可愛い茜ちゃん史上稀に見るくらい怒ってるよ」

P「どうした?漫才に関してはもう割り切ってくれたんだと思ってたが」

茜「違うよ!ジュリアンと見たんだよあの番組!プロちゃん何考えてんの!?」

P「……ああ!もしかして千早たちを審査員としてゲストに出したあのネタ番組か?」

茜「当たり前だよ!MCの困り顔見た?だって」

 千早『あはっ、ふ、ははっ!あははははははっ!す、すいませ、はっ、ひーっ!』

 瑞希『はい。とても面白かったです。抱腹絶倒です。いえ、お世辞ではないです』

 桃子『ツッコミの人ちょっとキョロキョロしすぎ。ボケの人ももっと声張らないと何言ってるかよく聞こえないし……』

茜「極端過ぎるんだよ!もうちょっと適度なリアクションとコメントできる人選んでよ!それか茜ちゃんも連れてけー!」

P「おお、茜がお笑い番組を積極的に志願するなんて俺は嬉しいぞ」

茜「やるよ!皆を犠牲にするくらいならやってやるよ!」

P「結構結構。因みに漫才の方だけど麗花は」

 麗花『すいません、今インドネシアに別荘を建てるには何人の指名手配犯を捕まえればいいか計算してて忙しいのでまた今度でいいですか?』

P「って事らしいぞ」

茜「目標手段理由どれを取っても理解が追いつかないってすごいね」

P「そういうわけで、今日は一際熱意のある相方を用意したぞ。おーい、入ってくれ」

エミリー「失礼します!」ガチャッ

茜「志願理由の想像がついたのは初めてだよ」

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P「それじゃ、いつものように後は二人でな」バタン

エミリー「茜さん、不束者ですが何卒よろしくお願いします!」

茜「まあ落ち着こうエミリーちゃん。正直漫才をやってもせいぜい浪速撫子が限界だと思うよ」

エミリー「浪速撫子……それもまた、大和撫子となるに必要な試練……ですね!」

茜「まずいぞこの子思ったより話を聞かない」

エミリー「師匠!真の大和撫子に近づくため!どうか、私に漫才のいろはを教えてください!」

茜「はあ……いやー参ったなー茜ちゃん頼られると弱いんだよなー……エミリーちゃん、修業は厳しいよ?覚悟はいいかい?」

エミリー「はい、師匠!」

茜「さてさてまずどっちがどっちをやるかだけど……声を荒げるのはイマイチ大和撫子っぽくないよね」

エミリー「では、私が呆けでしょうか?」

茜「んーまあそれが一番安定するっちゃ安定するからねー。いきなりツッコミを求められてもキツイっしょ?」

エミリー「ですが、それではジュリアさんが仰っていたように師匠の負担が大きいのでは……」

茜「天才茜ちゃんにしてみればどうって事ないよ!むしろエミリーちゃんの方こそ、自分の役割に集中しないときつーい失敗しちゃうかもよ?」

エミリー「は、はい!わかりました!」

――――
――

P「うん、今回もバッチリ行けそうだな。エミリーに」

 エミリー『私、茜さんの下で漫才を、大和撫子の真髄を学びたいのです!』

P「って言われた時は『さすがにそこに真髄はない』と思ったが、茜なら何とかしてくれそうだな!」

――数分後――

エミリー「そうでした!師匠、手土産に胡麻入り牛乳蒸し菓子をお持ちしたので、一緒に食べませんか?」

茜「え、何?何て?」

エミリー「ただいまお茶を淹れて来ますね!」スタスタ

茜「胡麻入り牛乳……あ、ごまプリンか」

――――
――

P「すぐに翻訳できないとは茜もまだまだだな」

――当日・舞台袖――

茜「さてエミリーちゃん、用意はいい?」

エミリー「は、はい!何だか、いつもとは違った緊張があります……」

茜「……この間ね、マイハマンの奢りで6人くらいでわさび寿司やったのよ」

エミリー「わさび寿司、というと反応芸でよくやるあの?」

茜「そ。そんで見事マイハマンが自分で当たりを引いたんだけどさ……」

エミリー「歩さんが平気で平らげた、という話でしょうか?」

茜「いや、あの女ひとつを除いて全部にわさび盛りやがった」

エミリー「え…………えっ!?」

茜「いやあ、あれは地獄絵図でしたね……美也ちゃんですらちょっとキレてるっぽかったからね……」

エミリー「ふっ、ふっ……」プルプル

茜「さ、行こっか。新たな大和撫子のステージへ!」

エミリー「いざ!」


このみ『続いては、茜ちゃんとエミリーちゃんのコンビによる漫才よ!』

歩『エミリーの漫才……どっちかと言うと落語とかが似合いそうだけど、どうだろうね!』

のり子『さて、そろそろ準備できたんじゃない?』

このみ『それじゃあ行きましょう!「茜撫子」のお二人、どうぞー!』

イズガンガンガンガンガンガンガンガンガーン オオッ オオッ

エミリー「どうも皆様、茜撫子でございます」

茜「どうもどうもー!よろしくねー!」

エミリー「茜さん!私、日本の諺が大好きなんです!」

茜「おぉー、さすがエミリーちゃん。じゃあやっぱりそういうの詳しいんだ?」

エミリー「はい!諺の事でしたら誰にも負けない自信があります!」

茜「それじゃあ茜ちゃんが諺クイズを出してあげよう!諺の始まりの部分を茜ちゃんが言うから、エミリーちゃんはそれに続けてね」

エミリー「よろしくお願いします!」

茜「それじゃあ第1問!『犬も歩けば』?」

エミリー「棒に当たる」

茜「はいせいかーい!では次の問題!『一寸先は』?」

エミリー「闇」

茜「またまたせいかーい!」

エミリー「大和撫子を目指す者として当然です!」

茜「やっぱりちょっと簡単過ぎるかなー?それじゃあ次、『急がば』?」

エミリー「回れ右」

茜「惜しい!回れ右しちゃったら辿り着けないからね。『回れ』が正解」

エミリー「Wow!私とした事が……」

茜「まあ落ち込まないで次だよ次!『残り物には』」

エミリー「訳がある」

茜「『福がある』ね!訳アリってそれ絶対福ないよね!」

エミリー「ですが、莉緒さんはよくそう仰ってますよ?」

茜「莉緒やん後で説教!次、『一を聞いて』」

エミリー「取り乱す」

茜「いるけど!そういう人いるけど!『十を知る』が正解だからね!」

エミリー「なんと……百合子さんを表す言葉として記憶していました」

茜「どんぴしゃりな人間っているもんだなあ」

茜「次、『住めば』」

エミリー「わかる、その違い」

茜「『都』だよ!それじゃ住宅のCMだよ!次、『二兎を追うものは』」

エミリー「大物になる」

茜「『一兎をも得ず』!確かに堅実よりも大胆な方が大物っぽいけど!次、『昔取った』」

エミリー「英検3級」

茜「絶対役に立たないね!『杵柄』です!次、『一寸の虫にも』」

エミリー「獅子は全力を尽くす」

茜「『五分の魂』!さすがのライオンもそこまではしないから!次、『河童の』」

エミリー「質流れ」

茜「誰だよ河童質に入れたの!『川流れ』です!次、『三人寄れば』」

エミリー「わかる、その違い」

茜「『文殊の知恵』!何々すればって来たらそれで返せばいいと思ってない!?次、『蛙の子は』」

エミリー「ワシが育てた」

茜「星野監督!?それただペットに蛙飼ってるだけの人だよ!『蛙』!次、『人の噂も』」

エミリー「ワシが育てた」

茜「監督!余計な事しないで監督!『七十五日』!次、『月と』」

エミリー「すっぽんぽん」

茜「『すっぽん』だよ!それじゃただの露出狂だよ!」

茜「次!『時は』」

エミリー「戦国時代」

茜「大河ドラマ始めなくていいから!『金なり』ね!次、『勝って兜の』」

エミリー「首絞めよ」

茜「殺さないで殺さないで!『緒を締めよ』だから!次、『頭隠して』」

エミリー「証拠隠滅」

茜「何隠蔽しようとしてんの!?『尻隠さず』でしょー!次、『縁の下の』」

エミリー「胴体」

茜「隠すな!着々と隠すな!『力持ち』だよ!次、『腐っても』」

エミリー「死体」

茜「『鯛』!いい加減死体から離れて!最後、『可愛い子には』」

エミリー「罪を着せよ」

茜「最悪だ!最悪だよこの子!『旅をさせよ』でしょー!」

茜「ねえエミリーちゃん、さっきからこの調子だけど本当に諺好きなの?」

エミリー「本当です!大好きです!私のお気に入りの諺を聞けば納得していただけると思います!」

茜「お気に入りの諺って何さ?」

エミリー「嘘も方便」

茜「いい加減にして!」

エミリー「お後がよろしいようで」

パチパチパチパチパチ

――楽屋――

茜「いやーお疲れエミリーちゃん!ステージの感想はどう?」

エミリー「はい!とても素敵でした!ごヒイキ様たちが私の言葉で笑顔に……エミリー、感無量です!」

茜「エミリーちゃん……やっぱりすごーく疑問なんだけど、本当にこれでエミリーちゃんの思う大和撫子に近づけたの?」

エミリー「もちろんです!と言いたいところですが、正直あまり実感は……」

茜「ですよねー」

エミリー「でも!師匠と過ごしたこの時間は、この経験は、間違いなく私を高めてくれたと信じています!」

茜「エミリーちゃん……」

エミリー「師匠!まだまだ未熟な私ですが、これからも精進して参ります!私が師匠の隣に立つに相応しい大和撫子になれたら……その時は、私を突っ込みとして隣に置いてください!」

茜「……しょうがないなー!わかったよエミリーちゃん、時間を懸けて前向きに、じっくり検討させてもらうね!」ナデナデ

エミリー「ふわっ……あ、ありがとうございます!私からもお返しです!」ナデ ナデ

茜「なぬっ……こ、これは中々のナデナデ上級者……!負けるものかー!」ナデナデ

ナデナデ ナデナデ

――後日――

P「茜。エミリーとのコンビ、すごく良かったぞ!」ナデナデ

茜「まあエミリーちゃん生真面目な子だしねー、茜ちゃんあんな子に頼られたらついつい本気出しちゃうよねー」

P「茜に来るようになってるお笑い番組のオファーもガンガン受けてるからな!この調子でまだまだ頼むぞ!」

茜「プロちゃん、茜ちゃんちょっとたまにはあんみつでも食べにねえプロちゃんこのドアいつから遠隔でロックできるようになったのかな」

P「次の公演での漫才なんだが――――」


おわり

お粗末様でした
エミあか漫才でした
またエミあかで書くかもしれないし他の相方で書くかもしれないです

よろしければ前作も

【ミリマス】P「次の公演での漫才の事なんだけど」 茜「え?」 (&千早)
【ミリマス】P「次の公演での漫才の事なんだけど」 茜「え?」 - SSまとめ速報
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【ミリマス】P「次の公演での漫才の事なんだけど」茜「また?」 (&瑞希)
【ミリマス】P「次の公演での漫才の事なんだけど」茜「また?」 - SSまとめ速報
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【ミリマス】P「次の公演での漫才の事なんだけど」 茜「はいはい」(&桃子)
【ミリマス】P「次の公演での漫才の事なんだけど」 茜「はいはい」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1446902742/)

【ミリマス】P「次の公演での漫才の事なんだけど」茜「知ってた」(&ジュリア)
【ミリマス】P「次の公演での漫才の事なんだけど」茜「知ってた」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1446994526/)

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