早霜「司令官、私を拘束してください」提督「!?」(79)


~鎮守府 廊下~


提督「あー、今日の執務も終わって疲れた。風呂も入ったし、さっさと寝るか」

早霜「……司令官」ボソッ

提督「うおっ!? 何だ早霜か……びっくりするからもう少し分かりやすく出てくれ」

早霜「気をつけますね。それより、司令官にお願いがあります」

提督「お願い?」

早霜「はい……ここでは話しにくいことなので、部屋まで案内します」テクテク

提督「分かった……」テクテク

―・―・―・―・―


~空き部屋~


提督「……で、こんな使われていない部屋に連れ込んで、どうした?」

早霜「実は、司令官に協力して欲しいことがあるんです……ちょっと待ってください」ガサゴソ

提督「お、おう」

早霜「……この箱ですね。よいしょっと……司令官、まずこの箱を開けてみてください」

提督「分かった」


提督「な……こ、これは!?」

ダンボールを開けると、中には手錠・手枷・足枷・その他にも色々と拘束具が詰まっていた

早霜「見ての通り、拘束具です」

提督「それは見て分かるが……いや、一部明らかに拘束具でない物も混じってるぞ……ってのは置いといて、これは全部早霜の所有物か?」

早霜「はい、少しずつ買い集めてました」


提督「何故、これを買ったのか教えてもらってもいいか?」

早霜「分かりました。実は――という事があって、そこから興味を持ったので少しずつ集めて今に至ります」

提督「なるほど……」


早霜が言うには、不知火が深海棲艦を拘束具で拘束し、うまいこと鹵獲して色々と情報を吐かせる目的での考えと、戦闘で動きを封じて確実に倒すための提案から、早霜は興味を示したみたいだ

ただ、わざわざ砲撃や艦載機の爆撃等を避けながら接近するのはリスクが高い等の理由から早霜も戦術自体には無理があると言った。俺もそう思う

入手経路は……明石の店かもしれん。明日、事情聴取するか


早霜「買った理由としては以上ですが、今回のお願いはまだでしたね。実は……一度これらで拘束されてみたいです」

提督「え、ええっ!?」


俺が驚く様子を、早霜はきょとんとしながら見つめる


早霜「そんなに……驚くことですか?」

提督「驚かないほうが無理があるだろ!」

早霜「夜ですから、少し声を落としてください……司令官以外には内緒ですから」

提督「あ、はい……」


俺には知られてもいいのかよ、と今さら言っても意味がないか


早霜「どうしてこんなお願いをしているかと言うと、色々と資料を読んだり探したりしている間に……される側に回ったらどうなるのか、興味を持ってしまったんです」

提督「……でも、他の艦娘に協力を頼むのは気が引けたから、上官の俺にお願いしたと?」

早霜「少し違いますね。男性の方がきっと色々としてくれそうな気がしたからです」

提督「おいおい……俺がとんでもないことをしでかす下衆野郎だったら今頃とんでもないコトになってるかもしれないんだぞ?」

早霜「別に……それでもいいですけどね」

提督「え?」


早霜の呟きに、俺は動揺する


早霜「……司令官のことは、信頼していますから」

微笑みながらそんな風に言われたら、断れるはずもなく

提督「…………い、一度だけだぞ」

早霜「して、くれるのですか?」

提督「あ、ああ……」

早霜「ふふっ、では早速……始めましょうか」

―・―・―・―・―


提督「……したこと無いからよく分からんが、こんなもんで」


とりあえずお試しということで腕を後ろに回して手錠をかけ、足にはチェーンで繋がっている足枷をつけ、首輪をつけてみる。首輪も犬のリードのようにチェーンが繋がっていて、引っ張って無理矢理引き寄せたりできそうだ


早霜「……もっと色々あるのに、使わないんですか?」

提督「そう言われてもな……」


俺は少女を拘束してあんなことやこんなことをするような趣味は持ち合わせていない。だからこうして無抵抗でいる早霜を拘束するのだって良心が痛むわけで


早霜「んっ……しょ。腕が使えないとはいえ、この足枷だと立とうと思えば立てますね」


体育座りに近い体勢から身体を横に倒して足を曲げたりしてうまいこと立ち上がる


早霜「司令官……今の私は足以外ろくに使えないのだから、もう少し色々と手を出すべきだと思います」

提督「あのな……今回は早霜が拘束されてみたいと言ったからやってるだけで――」

早霜「据え膳食わぬは……と言うじゃないですか」

提督「……その言葉を使うなら、もっとまともなアピールにしてくれ。ほら、解くからじっとしてくれ」


俺は早霜を拘束していた拘束具を次々外していく。早霜がじっとしていたおかげですぐに外し終えることが出来た

提督「よし、これで終わりだな。今日はもう遅いからお前も早く寝ろよ」

早霜「……」

部屋を出る前に一度振り向くと、笑みを浮かべながら俺のことを見つめていた。それは年相応な愛らしさはなく、妖艶に思えた

―・―・―・―・―

半月前にここまで書いたけど俺には無理だったから誰か頼む
なんでも島風


次の日、早速明石を問い詰めてみたが何も成果は得られなかった。一応、店の中もチェックはしたがそれらしきものも無く、そこで一旦問い詰めることを止めた

ただ、問い詰めた時に少しだけ動揺を見せていたので、関係はあると見ていい。今後何かあったらまた問い詰めてみるとしよう

早霜は、あれから特に拘束してくれと頼んでくることは無かった

だが、朝に会うと挨拶を交わし、執務をしている時は秘書艦と俺にお茶を用意してくれたり、食事の時は相席してきたりと、前よりも早霜は俺といる事が増えた気がする

あの一件が無ければ、特に意識することも無いんだが……どうしても俺が拘束具をつけたあの早霜の姿を思い出してしまって、早霜を直視しづらくなっていた

―・―・―・―・―


~提督の部屋~


提督「……今日も一日中、早霜の事を意識してしまっていたな」

提督「まったく、こんなことになるならあの話に乗るべきじゃなかったな……あいつを見るたびにあの姿が浮かんで色々とまずい」

提督「早霜はきっと話していないだろうけど、バレたら今まで積み上げた信頼も全部崩れるだろうな……年端もいかない少女を拘束したなんて、どう考えても犯罪だしな」

提督「……明日も早いし、いい加減寝るか。アイツの事を考えないようにしなければきっと寝れるはずだ」

提督「……」


目を閉じて何も考えないようにしてると、少しずつ眠気が来て俺は眠ることが出来た



夜中にガチャっと音が響く。しかし、この音が聞こえているのはドアを開けた本人のみだった


早霜「……」


早霜は部屋のドアをゆっくりと閉めると、忍び足で寝ている提督の元へ近づく。そして、手に持っていた手錠を自分の手首に掛けると、もう片方を提督の手首に掛ける


――明日の朝が楽しみですね


と、心の中で呟き、早霜は布団に潜り込んでそのまま眠りについた


―・―・―・―・―


提督「……」


次の日、起きて見ると違和感があった。視線をそちらに向けると、右手には手錠が掛けられていた

布団を引っぺがすと、そこには寝ている早霜がいた。左手にはもちろん、手錠が掛けられている

起きている時はあまり子供っぽく見えない彼女だが、寝顔は歳相応の少女と言ったところか。なんて考えてる場合ではない


提督「早霜……起きろ」


俺は左手を使って早霜の身体を揺する。少しすると目を開けて気だるそうに身体を起こした


早霜「…………おはよう、ございます」

提督「おはよう、早霜。で、これは何だ?」

早霜「…………それはですね――と言うことです」


俺が手錠の事を聞くと、早霜はボーッとしながら答えてくれる


とりあえず、昨日の深夜に勝手に忍び込んで、勝手に手錠で拘束したとのことだ。俺の部屋には鍵が無いので入られる可能性がある事は正直予想しなかったわけではない。だが――


提督「あのな……こんな状況をもし秘書艦に見られたとしよう。俺はどんな印象を持たれると思う?」

早霜「……ロリコン、でしょうか?」

提督「……まあ、それも正しいな。だが、それだと手錠があってもなくても変わらないだろう?」

早霜「……確かに、そうですね」


俺は内心慌ててるというのに、早霜はあくびをしたりぼーっとしていたりとマイペースである


提督「……話は後にしよう。とりあえず、この手錠を外してくれ」

早霜「今ここで外すことは、出来ません」

提督「……は?」

早霜「実は、あの部屋に鍵を置いてきてしまいました。なので、このまま取りに行くしか方法がありません」

提督「……そうか。なら、さっさとあの部屋に行くぞ」

早霜「はい、そうしましょう」


俺と早霜は、タイミングを合わせて立ち上がる。手錠のチェーンが短いので、どうしても距離が近くなってしまう

俺は見つからないかとヒヤヒヤしながら歩くが、早霜は少し楽しそうな表情を浮かべながら歩いていた

―・―・―・―・―


~空き部屋~


早霜「うーん、どれでしょうか」

提督「早くしてくれよ……」


部屋につくと、とりあえず鍵を掛けて例のダンボールを開け、鍵を探す。鍵は十個くらいあり、その中に手錠用の物があるのだが……大きさがほとんど変わらないため手間取っていた

早霜「あっ……これできっと外せます」


早霜が鍵穴に鍵を指して回すと、手錠が外れる。俺の方も外してもらった。これで一先ず安心出来る


提督「何でこんなことをしたんだ。一歩間違えたらお互い、ここでは居づらくなるというのに」

早霜「何故かと言われますと、たまたまこういうシチュエーションのほ……資料を読んで、試してみたくなったからです」

提督「……その本は一体どうやって入手したんだ?」

早霜「……ネット通販です」

提督「ネット通販ね……とりあえず、次からは止めてくれ。流石に心臓に悪い」

早霜「はい、二度とこのようなことはしません」

提督「ああ……」


あっさりと諦めるのが不思議なくらいだが、まあいいか


早霜「……司令官は、怒らないのですか?」

提督「別に、今二度としないって言ったし、お前はしないと言いながら平気で破るタイプじゃないと思っているからな」

早霜「そう、ですか……では、部屋に戻って着替えるので、私は先に失礼しますね」

提督「ああ、分かった」


早霜は立ち上がり、部屋を出ようとする。ドアに手をかける直前で、こちらを振り返る


早霜「もし、また私が拘束して欲しいと言ったら……またしてくれますか?」


提督「…………その時になってみないと、分からない」


俺の返事に、早霜は少し驚いた表情を見せた。そしてドアの方へ向き直り――


早霜「分かりました。また、その時になったら……お願いします」

提督「ああ……」


早霜は俺の返事を聞いてから、ドアを開けて出て行った


俺は、一人きりになった部屋で考える

何故俺は、あそこではっきりと断らなかったのか。いや、断れなかったのか?

それに、朝の出来事だって、驚きはしたが……怒ってはいなかった。廊下で見つからないように歩くときも恥ずかしかったが……そこまで嫌だとは思っていなかった

俺は……興味を持ち始めてしまったのか?

俺はその悩みを解決できないまま、部屋のダンボールを片付けてから自室へ戻った

―・―・―・―・―

ここまで

結局、投下した後にネタが浮かんじゃったからこのまま書いてく
1の代わりに書いてやるぜと意気込んでいた人いたらすまんかった


疑問は晴れないまま夜になり、早速早霜が俺に拘束して欲しいと誘ってきた

やはり俺はまたここで断ることが出来ず、誘いに乗ってしまうのだった

��・��・��・��・��

げっ、>>34が文字化けしたから投下しなおす


疑問は晴れないまま夜になり、早速早霜が俺に拘束して欲しいと誘ってきた

やはり俺はまたここで断ることが出来ず、誘いに乗ってしまうのだった

―・―・―・―・―


~空き部屋~


提督「……なあ、あのポールはなんだ?」

早霜「……私にも、分かりません」

部屋に入ると、奥の方に朝にはなかったものが目に入った。ポールは天井と床にしっかり固定されていて、外すことは出来ない

早霜「でも、これは使えそうですね。太すぎず細すぎない、それでいて強度もありそうです」

提督「このポールがか?」

早霜「はい。どう使うかと言いますと――」




早霜「……司令官とこんなにも顔を近づけたのは初めてですね」

提督「……そうかもな」


早霜はポールに背中をつけ、俺は縄で早霜を縛り付けている。前回は簡単に動けたため、今回は縛り付けられたいとのことだった

俺は早霜の腹部からポールと腕を巻き込むように巻いて縛っていく。正面から向き合う体勢で行っているため顔がとても近くなるので落ち着かない


提督「……こんなもんでいいだろう」

早霜「んっ……あまり苦しくないですが、動くと縄が食い込んでいい具合ですね。流石です」


早霜が身じろぎをすると、ぎしぎしと縄が音を発する。早霜も心なしか嬉しそうに見える


提督「こんなんで褒められてもな……で、次はこの足枷か」

早霜「はい。お願いします」

提督「ああ、分かった」


俺は早霜の足を持ち上げて足枷を付ける。これは前のものと違い、足を閉じさせなくするための足枷みたいだ


提督「これで良さそうだが……っ」


俺は反射的に目を逸らす。足の隙間から下着が見えてしまったからだ


早霜「ふふっ、今日のためにわざわざ穿いてみたのですが、どうですか?」


早霜は体育座りのように膝を上げて隙間を増やして見せびらかしてくる


提督「あのなぁ……女ならもう少し恥じらいを持つべきだと思うんだが」

早霜「……司令官以外に、こんな事はしませんよ」


また、あの顔だ

妖艶な笑みを向ける早霜を前に俺は何も言えなくなる。だから、無視して先に進むことにした


提督「……で、ここまでしたら後は何をすればいい?」

早霜「そうですね……私は動けませんから、司令官が好きなようにして下さい」

提督「好きなようにと言われても……」

早霜「そのダンボールから拘束具を使ってもいいですし、私の体を触ってもいいですよ? ただ、放置はダメです」


そのまま何もしないでみよう――という俺の浅はかな考えは見抜かれていたみたいだ。仮に無視して放置したら、後で何をするか分からない

ここはとりあえず、満足するまで早霜に何かしてみよう


提督「……」


まず俺は早霜の頭をゆっくりと撫でてみる。心地よいのか、目を細めてうっとりしている


早霜「司令官らしいですね……んっ」

提督「そうか?」

早霜「はいっ……いきなり頭を撫でるのは想定してなかったですから」

提督「俺にはそんなこと出来る度胸なんかないぞ」


早霜「そうでしょうか?」

提督「多分、な」


しばらくの間、頭を撫で続けると早霜の表情がだんだんと柔らかくなる

しかし、求めていたものとは違うらしく――


早霜「いつまで撫でているつもりですか」

提督「早霜が満足するまで」

早霜「撫でるだけで満足すると思っているのですか?」

提督「やっぱ足りない?」

早霜「当たり前です」


その割には表情はいつもより柔らかくなって、嬉しそうに見えるけどな


提督「ま、拘束までしてやることでないのは確かだな」

早霜「あっ……」


俺が手を離すと、早霜は名残惜しそうにしていた。その様子を見て微笑ましくなる


提督「……」

早霜「……なんですか、その顔は」

提督「……いや、何でもないぞ」

早霜「……そうですか」


これまで俺に対して余裕の表情を見せていた早霜が恥ずかしそうにしている。意外な一面に俺は愉快さを感じている

いつもと違う表情の早霜を見てみたい――それが理由となり先程よりも容易く早霜の身体に手を伸ばし、触れることが出来た


早霜「……やっと、その気になりましたか?」

提督「どうやら、そうみたいだ」


早霜の両肩に手を置いて、俺は早霜の顔に自分の顔を近づけた

―・―・―・―・―

今回はここまで


今、私は目が見えなくなっていますが、決して失明したわけではありません

司令官が顔を近づけてきた後、離れてダンボールからアイマスクを取り出して私の目を覆ったからです

何も見えないというのは、少し怖いですね。無音だと尚更そう感じます

早霜「……んっ」


突然、頬に何かが暖かいものが触れてきました。提督の手でしょうか?

這うように私の頬を伝い、だんだんと首筋の方へ、鎖骨の付近まで移動してきます

何時もなら対して何も思わないでしょう。しかし、目が見えないのでどこから手が来るかが予測できません。なので軽く触れられるだけでも敏感に反応してしまいます

しかし、這い回っていた手は右肩を掴み出すとそこから動かなくなります


早霜「んっ……んんっ……」

その直後、左足に何かが触れて思わず声を漏らしてしまいました。空いた方の手で触っているみたいです

頬や鎖骨と比べるととても敏感になっているみたいで、私は無意識に足を離そうとして身を捩りますが、縛られているためそんなことは出来るはずもありません


早霜「あ、足はその……」

提督「……」


司令官は私の言葉に耳を傾けず、左足の足首を掴みました。そして肩に置いていた手を離して、足の裏を触り始めます


早霜「あっ……そ、そこは……ひっ!」


司令官が指をゆっくりと動かして、足の裏を刺激してきました。私はたまらず足をジタバタさせようとしましたが、拘束されているせいかうまく動かせません


早霜「ひひっ……いひひひっ……」


あまりにもくすぐったいので、思わず声が出てしまいます。司令官は止めずになぞり続けます


早霜「あははっ、ふふっひひひひっ……や、やめてあははははっ!」


私が精いっぱい身を捩りながら約数分すると、手を離してやっと止まりました


早霜「はあっ……はあっ……」


私は肩で息をするくらいに消耗していました。いくら暴れても、いくら拒否しても止められない拘束の楽しさを身を以て理解出来た気がします


早霜「しれい、かん……今日はもう満足し����え?」


私がもう終わりにしようと言おうとした時、また足首を掴まれます。まさかまた同じような事をするつもりじゃ����


早霜「だ、ダメです! も、もう満足してますから終わりにしましょう!」


私は大声で止めるように言います。すると司令官は無言で足首から手を離しました



早霜「しれい、かん……今日はもう満足し――え?」


私がもう終わりにしようと言おうとした時、また足首を掴まれます。まさかまた同じような事をするつもりじゃ――


早霜「だ、ダメです! も、もう満足してますから終わりにしましょう!」


私は大声で止めるように言います。すると司令官は無言で足首から手を離しました


早霜(よ、よかった……素直に止めてくれて)


私はホッと一息つきます。しかし、ここで油断したのがよくありませんでした


早霜「あの……そろそろ拘束をといてくださ――ひゃっ!?」


突然、足裏に冷たいものが触れます。指とは違う未知の感触に身体が跳ねるほど驚きます


早霜「なっ、なんで止めなあはははははははは!!」


動揺している私は足裏をくすぐる感触に耐えきれず笑い声をあげました。縄が食い込むのも気にせず暴れますが、足は拘束具を押さえられているせいかほとんど動かせません


早霜「あははははははははははは!……だ、ダメでひひひひひひひっ!!」


一旦止めたかと思えば、安心した隙にまた足をくすぐってきて、私は好き放題されてしまいました。私はおかしくなるのを必死で耐えるしかありませんでした

―――
――


早霜「あははははははは……はぁっ、はぁっ」


何分が経過したか分かりませんが、長いくすぐりをなんとか耐えると、司令官が手を離して止まりました

まだしてくるのではないかと歯を食いしばっていると、アイマスクが外されて視界がひらけました


提督「……」


司令官は何も言わずにこちらを見つめています。私も荒く呼吸をしながら涙目で見つめ返しました

すると提督は、私の拘束を解き始めました。まず足枷を外して、次に縄を時間をかけて外します

しばらくすると、私は高速から解放され自由に動けるようになりました。立ち上がろうとすると身体に力が入らず、何度かよろめきそうになります


早霜「……歩くのも、少し辛そうです」

提督「……そうか。なら、部屋まで運んでやろう」

早霜「その……汗がひどいので……ドックに運んでください」

提督「……分かった」


司令官は拘束具を片付けてから、私を抱き抱えてくれました


早霜「あの……重くないですか?」

提督「……平気だ」


この後、私たちは入渠ドックまで無言で過ごしました

―・―・―・―・―


俺は早霜と別れた後、さっきの事を思い出していた

さっきの俺は、何故あんな事をしたのか。どうして早霜をくすぐって、あそこまで愉快に感じたのか

考えても今の俺には理解が出来なかった。いや、きっと理解できるはずもないか


提督「……とりあえず、風呂に入って寝るか」


俺は何も考えないようにしながら、服を取りに部屋へと向かった

この時、俺の奥底で目覚めつつあるものに目を背けながら――

―・―・―・―・―


私は司令官と別れてから、脱衣所で汗だくになった服を脱ぎます。制服を脱ぎ終わり、下着に手を掛けたところで手を止めました


早霜「……」


きっと凄いことになっているだろうと思いながらずり下ろすと、糸を引いているのが見えました。やはり、私はあの状況が楽しくて……興奮していたみたいです


早霜「司令官は、やはり私の予想以上の方ですね。これからも、私の我が儘に付き合ってくれたらいいですが……ふふ、ふふふふふ」


自分でも不気味に思う笑い声を出しながら、下着を脱ぎ脱衣所を後にしました

――次は、どんな事を私にしてくれるでしょう

そんな期待を、私はしていました

―・―・―・―・―

本編おしまい

時期がかなり過ぎたおまけも書いてあるけど投下するかどうか明日決める


~執務室~


早霜「司令官、今日は何の日か知っていますか?」


珍しく秘書艦に任命された私は、小休憩していた司令官に聞いてみました

すると、カレンダーを見ながら考えています


提督「……確か、島風と長波が――」

早霜「その話はやめましょう」


私は司令官の話を遮り、その事ではないと伝えます。なぜ遮ったかと言うと、あまり明るい話ではないからです


早霜「他にもまだ色々あるのですが、ご存知ではないですか?」

提督「うーん……思いつかないな」

早霜「……それなら、これを見たら分かりますか?」


私は机の中からポッキーを取り出し、見せます


提督「あー、そういえば今日はポッキーの日、プリッツの日だったな」

早霜「良かったです。これでも分からないと言われたらどうしようかと」

提督「今まで別に気にしてなかったから忘れていただけだ」

早霜「そうでしたか。なら、私がわざわざ用意した理由も分かりますよね?」


私は微笑みを浮かべながら問いかけます


提督「……えっと、まさか俺とあのゲームをするつもりで?」

早霜「はい、そのつもりですよ?」


私がそう言うと、司令官は困り果ててしまいます。私はその様子をじっと見つめて楽しみます


提督「……仕方が無い。一回だけだぞ」

早霜「はい。では早速――」

提督「まてまて、先に鍵をかけてからにしよう」

早霜「確かに、鍵をかけないと遠征や出撃から帰投した艦娘に見られるかもしれませんね」

提督「その後何が起こるか分からないからな……ちょっと待ってろ」

早霜「分かりました」


司令官は執務室の鍵をかけるため、席を立ちました

―・―・―・―・―


休憩用のソファに座り、 ポッキーの端を咥えて向き合います

私は司令官の肩に手を乗せて、司令官をじっと見つめると、視線をわずかにそらすので、面白いです


提督「……」

早霜「……」


お互い無言の中、私がポッキーを食べ始めることでゲームが始まります


一応、司令官もゆっくりと食べ進めていますが、あまりにも進んでこないので私はどんどん食べ進めて距離を縮めていきます

執務室にポッキーを食べる音だけが響き渡ります。喋れないのですから仕方が無いのですけど

反応を楽しみながら食べ進めていると、残り五cmくらいまであっという間に距離が縮みました

司令官は食べるのをやめて赤面しながらこちらを見てきます。恥ずかしがってる様子が面白いです


また一噛り……四cm


また一噛り……三cm


もうここまで来ると、少し前に出ただけで唇が触れ合うくらいですね

私はあえてここで止まり、じーっと司令官を見つめます


司令官がうろたえている様子が間近で見れて、私はここからどうしてやろうかと考えを巡らせます

ふふふ……このまま進んで重ね合わせてしまうのもありですし、あえて司令官がアクションを起こすまでこのまま待っていてもいいですね



しかし、楽しい時間は長くは続きませんでした



コンコンコンと、ドアをノックする音が響き渡ります。司令官はその直後、慌ててポッキーを噛り顔を離してしまいました


「司令、遠征の報告があります」


どうやら、不知火さんが遠征から帰投し、報告に来たようです


提督「あ、ああ! ちょっと待ってくれ!」

早霜「……」


司令官が休憩は終わりにして、再開するぞと小声で言ったので、仕方なく離れて席に戻ります


提督「あっ、鍵も開けないと」

早霜「……司令官」


司令官が鍵を開けようとする直前で呼び止めます。なんだと返しながら顔を向ける司令官に私は――


早霜「また今度、二人きりの時に……しましょう?」


――と、微笑みを浮かべながら言いました



司令官は顔をドアの方へ向けてから、そのうちなと言って、鍵を開けました

不知火さんが入ってきて遠征の報告を始めます

私はその様子を眺めながら次の時はどうするか考えを巡らせます


きっと、次も楽しくなることでしょうね。ふふふ……

―・―・―・―・―

おまけも終わり
読んでくれてありがとう

1だとこれくらいが限界だった
書けたのが奇跡

三作目書けたらまた投下すると思うんでその時も宜しく

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