『裏切り者ベルトルト・フーバーに死を』 (313)

エレン……
起きて……起きて……


エレン「んー……」

ペトラ「エレン!起きて!」

エレン「んー……?ミカサぁ……?」

ペトラ「なに寝ぼけてるの!ペトラよ!」

エレン「ふぇ……ペトラさん……?」

ペトラ「大変なの!今すぐ起きて!」

エレン「えぇ……まだ日も昇ってないじゃないですかぁ……」

ペトラ「人が殺されたの!!」

エレン「ふぁ……?」

ペトラ「あなたの同期のベルトルト・フーバーって子よ!!」

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(※ 以下、ネタバレ注意)



ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…


エレン「ライナー!」

ライナー「……! エレン!」

エレン「ライナー!一体何が……」


スッ


ライナー「あれだ……見てみろ」

エレン「!!!」

『裏切り者ベルトルト・フーバーに死を』




エレン「な……血文字!?」

ライナー「……深夜の見回りだった上官方が見つけたらしい」

ライナー「宿舎の壁一面に……ベットリだ」

エレン「そ、それで!?ベルトルトは!!」

ライナー「姿が見えない……どこにもいないんだ……」

エレン「そんな……!」



コニー「おいおい……何だよこれ……」

ジャン「冗談にしちゃ悪趣味すぎるだろ……」

クリスタ「ユミル、どうしたの!?顔色が……」

ユミル「うっせえ!余計な心配すんな!」

サシャ「ベルトルト!ベルトルトは本当にいないんですか!?」

エレン「……っ」

エレン(みんなも混乱してやがる……)


ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…


エレン(ん……?)


ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…


アニ「……」



エレン(……アニ?)

エレン(なんで憲兵団のあいつがここに……)

アルミン「エレン!!」


エレン「!」

エレン「アルミン!ミカサ!」

アルミン「よかった!無事だったんだね!」

エレン「は?なんで俺の心配なんか……」

ミカサ「エレン!!」

エレン「!」ビクッ

ミカサ「……!」

エレン「な、何だよ……怖い顔しやがって」

ミカサ「エレン……心配しなくていい」

ミカサ「エレンは私が必ず守る」

エレン「は……?」

エルヴィン「皆静粛に!」


ピタッ


アルミン「あっ……」

エレン「エルヴィン団長!」

エルヴィン「あとは我々が捜査をする!」

エルヴィン「君たちは沙汰があるまで宿舎で待機せよ!」

ジャン「しかし……!」

エルヴィン「命令だ!従え!」

ジャン「……!は、はっ!」

ペトラ「エレン、私たちも戻るよ」

エレン「は……はい」


ライナー「……」

エレン「おいライナー、お前も早く……」

ライナー「……てやる」

エレン「えっ……?」

ライナー「許さない……絶対に……」

エレン「お、おい!まだ死んだと決まったわけじゃ……」

ライナー「俺がこの手で見つけ出して……」

ライナー「必ず殺してやる……!!」

エレン「!」ビクッ

?半日後?


エルヴィン「……ミケ、どうだった」

ミケ「宿舎や訓練場はあらかた調べたが、死体は出なかった」

エルヴィン「そうか……ハンジは?」

ハンジ「血文字を調べた結果……ベルトルト・フーバーの血液の型と一致したよ」

ミケ「……」

ハンジ「ベルトルトのものだと断定は出来ないけど、その可能性はあると思う」

エルヴィン「なるほど……よくわかった」

リヴァイ「それで?」

ハンジ「?」

リヴァイ「部下を集めずにわざわざこのメンツで報告会ってのは……
何か意図があるんだろ?」

エルヴィン「ああ」

ミケ「……? 何かわかったのか?」

エルヴィン「まだ仮説の段階だが……順を追って説明する」

エルヴィン「……あの血文字を見て、お前たちもピンと来ただろう?」

ミケ「……ああ」

ハンジ「あの『裏切り者』ってフレーズね」

エルヴィン「およそ10日後に控えていた壁外調査の真の目的は、
我々人類の中にいる『敵』を探しだすことだった」

エルヴィン「もっとも、それも今回の件で延期せざるを
得ないだろうが……」

リヴァイ「……なるほど、タイミングが良すぎるってわけか」

エルヴィン「そうだ。おそらくこの事件、そう単純なものではない」

エルヴィン「私が立てた仮説は3つある」

ハンジ「……」

エルヴィン「1つ目は、何者かがベルトルト・フーバーが『敵』で
あると勘違いし、彼を監禁もしくは殺害した……というものだ」

ミケ「勘違い?」

エルヴィン「彼が無実だった場合の仮定だよ」

エルヴィン「犯人は独自の調査でベルトルトが『敵』であると誤解し、
犯行に及んだ」

ミケ「しかし、『敵』の存在を認識しているのは我々調査兵団の中でも
限られた者のはず……」

エルヴィン「そうだ。私は今回の壁外調査において、5年以上前から
兵団に所属しているかどうかで線引きをした」

リヴァイ「超大型と鎧の巨人が現れたのが5年前だからな」

エルヴィン「ああ。そして私は今回の作戦で、5年以上前のメンバーに
『敵』の存在を示唆した」

ハンジ「……まさか、あの場にいた誰かがそれを受けて、
今回の犯行に及んだと?」

エルヴィン「その通り。だから今回は彼らを呼ぶわけにはいかないのだ」

エルヴィン「唯一潔白であるとわかる、血文字が見つかった晩に
私と一緒にいた人間を除いては……な」

ミケ「……それが俺たちってわけか」

エルヴィン「1つ目の仮説は以上だ」

リヴァイ「……」

エルヴィン「次に2つ目の仮説だが……はじめに断っておく」

ハンジ「?」

エルヴィン「次の2つの仮説は、ベルトルト・フーバーが有罪……
すなわち我々が探していた『敵』である場合のものだ。そこを念頭に置いてくれ」

ミケ「……」

エルヴィン「2つ目は……これはベルトルトの自作自演である、というものだ」

ハンジ「自作自演……?」

リヴァイ「つまり、ベルトルトが自分の血であれを書いてどっかに隠れてる
ってことか?」

エルヴィン「そうだ。そうすれば血液型が一致したことにも筋が通る。
それに巨人化能力者は、あれくらいの出血でも死なないだろう」

ミケ「でも何のために……」

エルヴィン「問題はそこだ。ベルトルトが『敵』だとするなら、わざわざ
自分でそんなことをするメリットがない」

エルヴィン「不用意に怪しまれ、壁外調査も先延ばしになるだけだからな」

リヴァイ「……」

エルヴィン「だからまぁ、私はこの線は薄いと見ている」

エルヴィン「他にちゃんとした狙いがあるなら話は別だが……」

ハンジ「……3つ目は?」

エルヴィン「ベルトルトが『敵』であることを見抜き、
彼を監禁もしくは殺害した……というものだ」

リヴァイ「……1つ目と同じに聞こえるが」

エルヴィン「全く違う。1つ目の仮説は彼が無実の人間であることが前提だ」

エルヴィン「言ってしまえば、監禁するのも[ピーーー]のも
そんなに難しいことではない」

ミケ「……」

エルヴィン「だが、巨人化能力者であった場合はそうはいかない」

エルヴィン「エレンを見ればわかるように、彼らは手足を千切られ
てもすぐに再生してしまう……[ピーーー]のはそう簡単ではない」

ハンジ「……というか、そもそも殺せるんだろうか?」

エルヴィン「さあな……だが少なくとも、その犯人は成功しているようだ」

エルヴィン「[ピーーー]にせよ生け捕りにするにせよ……な」

リヴァイ「……」

エルヴィン「……もうわかっただろう?」

エルヴィン「1つ目の仮説は一般の兵士にでも実行可能だが……」

ハンジ「3つ目の仮説はそれを上回る手練れ……」

ミケ「しかも巨人化能力に関する詳細な知識を持った者の犯行
……ということか」

エルヴィン「そういうことだ」

ハンジ「……ん?んんっ!?ちょっと待ってよ!?」

リヴァイ「……なんだクソ眼鏡」

ハンジ「ひょっとして、その犯人は巨人化できる人間を狙ってるんじゃない!?」

ハンジ「だとしたらエレンも……!」

リヴァイ「……お前話聞いてたのか?エレンは『敵』じゃあねえだろうが」

エルヴィン「……いや、ないとは言えない」

リヴァイ「……!?」

エルヴィン「兵団の中にも、エレンのことを快く思ってない者たちがいるのも事実だ」

エルヴィン「エレンを『敵』だと見なし、排除しようとしても不思議ではない」

リヴァイ「……」

エルヴィン「……私がむしろ気がかりなのは、その逆のパターンだ」

ミケ「逆?」

エルヴィン「すなわち……今回の事件の犯人がエレンであるという可能性だ」

リヴァイ「……!!」

ハンジ「え!!?」

エルヴィン「彼は5年前の巨人の襲来で母親を亡くしている」

エルヴィン「人一倍『敵』への恨みは大きい」

リヴァイ「……」

ハンジ「……」

エルヴィン「それに自身も巨人である彼なら……巨人化能力についても
我々よりはるかに詳しいだろう」

ミケ「……」

ハンジ「……」

リヴァイ「……」

エルヴィン「……リヴァイ、これからしばらくはエレンの監視を強化しろ」

エルヴィン「エレンが犯人であってもターゲットであっても、
しっかりと見張る必要がある」

リヴァイ「……もし犯人だったらどうする?」

エルヴィン「聞くまでもないだろう。状況に即した対処を行え」

リヴァイ「……了解した」

〜その夜〜


エレン「……」

リヴァイ「……」

エレン「……あ、あの」

リヴァイ「……なんだ」

エレン「……なんで兵長が俺の部屋に?」

リヴァイ「今さら何言ってる。お前を監視することが俺の任務だ」

エレン「いや、まあ……それはそうなんでしょうけど……」

リヴァイ「……なんだ、はっきり言え」

エレン「いや、だからその……」






エレン「……なんでベッドまで一緒なんですか」

リヴァイ「……イヤなのか?」

エレン「い、いや、そういうわけじゃないですけど……」

リヴァイ「エルヴィンにお前の監視を強化しろと言われたからな。仕方なくだ」

エレン「はあ……」



チクタクチクタク…



エレン「……」

リヴァイ「……」

エレン「……」

リヴァイ「……」

エレン「……や、やっぱり落ち着かな……」

エレン「ふゴッ!?」

リヴァイ「ああもううるせぇ!とっとと寝ろ!」

エレン「へ……兵長……苦しい……」モガモガ

リヴァイ「……」

エレン「……? へ、兵長?」

リヴァイ「……なぁエレン」

エレン「は、はい……」

リヴァイ「仮に……これはあくまで仮の話だが」

エレン「……?」

リヴァイ「超大型巨人や鎧の巨人がお前のダチだったとしたら……どうする?」

エレン「は……?」

リヴァイ「……」

エレン「質問の意味が……よくわからないんですが」

リヴァイ「……仮にお前の同期が、お前のような能力を持っていて」

リヴァイ「その正体が超大型巨人や鎧の巨人だったらどうするかってことだ」

エレン「は……???」

リヴァイ「答えろ」

エレン「そ、そんなこと……あるわけないでしょう」

リヴァイ「答えになってない。俺がしてるのは仮の話だ」

エレン「だからなんでそんな話を……」

リヴァイ「くどい。いいからつべこべ言わずに答えろ」

エレン「あり得ませんって!いるわけないですよ!」

リヴァイ「何回言わせる!!さっさと答えろ!!」

エレン「いないものはいないんですよ!!!」



リヴァイ「……!」

エレン「確かにあいつらはバカで、不器用で……ものすごくムカつく奴だっていますけど」

エレン「それでも、平気で人を殺せるような奴らじゃありません!」

リヴァイ「……」

エレン「俺は……そんなあいつらが好きなんです」

エレン「もし仮に……兵長の言うように、そん中の誰かが巨人だったっていうなら……」






エレン「思いっきりぶん殴って、俺が目を覚まさせます」

リヴァイ「……」

エレン「……」

リヴァイ「……それがお前の答えか」

エレン「はい」

リヴァイ「……そうか」

リヴァイ「よくわかった」

エレン「……?」

リヴァイ「……」

エレン「なぜ……そんな質問を……」

ダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッ!

ガチャッ!!



ペトラ「兵長!大変です!」

エレン「!?」

ペトラ「きゃああああああっ!?エ、エレン何してるの!?」

エレン「あ、い、いやこれは……!」アタフタ

リヴァイ「……なんだペトラ、騒々しい」

ペトラ「はっ……! へ、兵長!大変なんです!」

リヴァイ「落ち着け。何があったんだ」

ペトラ「血文字が……!」

リヴァイ「……!」

エレン「……!!」

ペトラ「新たな血文字が……発見されました!!」

ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…


エレン「アルミン!ミカサ!」

アルミン「エレン!」

エレン「何だ!今度は一体何が……」



エレン「……!!!」










『裏切り者アニ・レオンハートに死を』

今日はここまで
続きはまた次の夜に

〜翌日〜


ガチャッ


リヴァイ「……俺だ。エレンを連れてきた」


バタン


エルヴィン「来たか」

ハンジ「やあエレン、待ってたよ」

エレン「団長!ハンジさんにミケさんも……」

ミケ「……」

エレン「これは一体……」

エルヴィン「ベルトルト・フーバー及びアニ・レオンハート失踪の件だ」

エレン「……!」

エルヴィン「巨人化能力者である君からぜひ意見を聞きたい」

エレン「え……?」

ハンジ「まあ、とりあえず座ってよ」

エレン「ちょ、ちょっと待ってください!話が見えないんですが……」

リヴァイ「いいから座れ。お前のために最初から説明してやる」

エレン「なっ……!!」

エルヴィン「……」

ハンジ「……」

ミケ「……」

エレン「ベルトルトとアニが人類の敵!?それに気づいた誰かが
2人を殺した!?」

リヴァイ「落ち着け。あくまで仮説だ」

エレン「そんな……!あり得ませんよそんなこと!」

エルヴィン「それを判断するのは君じゃない。客観的に見た結果、
そういう可能性があるということだ」

エレン「……っ!」

ハンジ「それにね、エレン……昨日までは君が疑われてたんだよ?」

エレン「は!!?」

エルヴィン「君は巨人化能力者だ。我々に先んじて『敵』を見抜き、
始末したことも十分に考えられた」

エレン「そ、そんなことするわけありません!始末だなんて!」

ハンジ「わかってるよ。君が潔白だってわかったからこそ、
今日こうして呼んだんだからさ」

エレン「えっ……」

ミケ「今回血文字が見つかったのは、人通りの少ない街の一角」

ハンジ「夕方までは何もなかったという住民の証言から、
書かれたのはその日の夜……ということになる」

リヴァイ「その時間……俺はお前に付きっきりだったから、
そんな真似はできねぇってわけだ」

エレン「……!!」

ハンジ「一緒のベッドでイチャイチャしてたら、そりゃ不可能だよねぇ?」ニヤニヤ

リヴァイ「……ハンジ、黙らねえとその眼鏡叩き割るぞ」

『超大型巨人や鎧の巨人がお前のダチだったとしたら……どうする?』

『何回言わせる!!さっさと答えろ!!』



エレン「あっ……じゃあ、あのときの質問も……」

リヴァイ「お前が白かどうか探るためのものだ」

エレン「……!」

エルヴィン「さあエレン、思い出してみてくれ」

エルヴィン「今回の事件で……何か君が引っかかったことはないか?」

エレン「……そういえば」

ハンジ「?」

エレン「最初の血文字が発見されたとき……人ごみの中にアニを見つけました」

エルヴィン「!」

エレン「すぐに見失っちゃったんですけど……ちょっと気になったんです」

エレン「なんで憲兵団のあいつが、調査兵団の訓練所にいるんだろうって……」

ミケ「……つまり、その時点でアニ・レオンハートは生きていたということか」

リヴァイ「見間違いじゃないのか?」

エレン「違います!確かにアニでした!」

エルヴィン「ハンジ、その日のアニの予定はどうなっている?」

ハンジ「ええっと……普通に内地の警備だね。ウォール・ローゼに出張とかは
なかったはずだよ」

ミケ「だがなぜ……」

エルヴィン「……考えられるとしたら2つだ」

エルヴィン「1つは、今回の事件がアニ・レオンハートによるものだということ」

エレン「……!!」

エルヴィン「そうすれば、あの場にいた説明もつく」

エルヴィン「彼女はあの血文字を書き、ベルトルトを誘拐・殺害して姿をくらませた」

ハンジ「でもそれだと2つ目の血文字が……」

エルヴィン「ああ……彼女が自分の名前を書く意味がわからない」

エルヴィン「だからこれはベルトルト自演の仮説同様、可能性は低いと見ていいだろう」

リヴァイ「……2つ目は?」

エルヴィン「アニが仲間である『敵』と会っていた……ということだ」

ミケ「ベルトルトか」

エルヴィン「ああ……ベルトルトだけではないかもしれんが」

エレン「……!!」

エルヴィン「エレンがアニを見たのが早朝、そして2つ目の血文字が発見されたのが
その日の夜だ」

エルヴィン「つまり、その間に犯人はアニと接触し、監禁もしくは殺した
ということになる」

ハンジ「あー、そういえば面白いデータがあるよ」

エレン「……?」

ハンジ「実は昨日、徹夜でベルトルト・フーバーの身辺調査をしてたんだけど……」

ハンジ「……どうやら、ベルトルトとアニは同じ地域出身らしい」

エレン「えっ……!?」

ハンジ「まぁ、だから何だって話なんだけど……」

ハンジ「エレン、何か思い当たる節は?」

エレン「……いや、全く気づきませんでした」

エレン「2人とも無口だったし、自分のことを話すタイプでもなかったし……」

ハンジ「ならライナーは?」

エレン「えっ……?」

ハンジ「この戸籍資料によれば、ライナー・ブラウンっていう子も
その地域出身らしいんだけど……」

ハンジ「……ライナーについて思い当たる節は?」

エレン「な……なんでライナーが出てくるんですか……」

リヴァイ「……」

エレン「前の2人は置いといても、ライナーは俺たちの兄貴分みたいな奴なんです!」

エレン「とても人を騙せるような器用な奴じゃ……」

『許さない……絶対に……』

『必ず殺してやる……!!』



エレン「……!!!」

ハンジ「……何か思い当たる節があるんだね?」

エレン「……」

エルヴィン「……いずれにしても、ライナー・ブラウンを我々の監視下に置く必要があるようだな」

エレン「……っ」

エルヴィン「ハンジ、ライナーのことは任せたぞ」

ハンジ「了解」

エルヴィン「決して気どられないようにしてくれ。彼が『敵』であってもなくても、
地下深くに誘い出して犯人よりも早く……」

ダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッ!

ガチャッ!!



ペトラ「だ、団長!大変です!」

リヴァイ「……またお前か。今は大事な会議中だぞ」

ペトラ「それどころじゃありませんよ兵長!」

エルヴィン「なんだ。一体どうした?」

ペトラ「トロスト区南部の壁外に……」




ペトラ「鎧の巨人が出現しました!!」

今日はここまで
明日はちょっと用事があるので、続きは明後日になると思います

〜トロスト区 壁外 開閉扉前〜


駐屯兵A「撃てえええええええ!!」


カキィィィィン!
カキィィン!カキィィィィン!


駐屯兵B「だ、ダメです!砲弾が弾き返されます!」

駐屯兵A「とにかくヤツを止めろ!!このままではせっかく塞いだ穴が……」

ドォォォォォォォォン!!!!



駐屯兵B「……っ!!」

駐屯兵A「くっ……このまま体当たりを繰り返されては……!!」

駐屯兵B「こうなったらもうイチかバチかです!立体起動でヤツのうなじを……」

ピクシス「ならん!!!」

駐屯兵A「……!!」

駐屯兵B「し、司令……!」

ピクシス「ヤツの硬化能力は侮れん。このまま斬りかかっては無駄死にじゃ」

駐屯兵A「しかしこのままではいずれ……!」

ピクシス「突破されても構わん」

駐屯兵B「なっ……!!」

ピクシス「安心せい……策は講じておる」

ドシンドシンドシンドシンドシンドシン!!



駐屯兵B「……!!また来る!」

駐屯兵A「撃て!撃て撃てええええ!!」


カキィィィィン!
カキィィン!カキィィィィン!


駐屯兵A「あ……あ……」


ドシンドシンドシンドシンドシンドシン!!


駐屯兵A「もうダメだ……破られ……」

ズドオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!

ガラガラガラガラガラガラガラ…



駐屯兵B「ぁ……ああ……そんな……」



鎧の巨人「……」フシュウウ…



駐屯兵A「壁が……また……」

エルヴィン「今だ!撃て!!」






バババババッ!!


鎧の巨人「……!?」


カキィィィィン!
ドスッ!カキィィィィン! ドスドスッ!


エルヴィン「続けて撃て!表皮の間に見える筋肉を狙うんだ!」


カキィィィィン!
ドスッ!カキィィィィン! ドスドスッ!

駐屯兵A「ピ、ピクシス司令……あれは!?」

ピクシス「対 特定目標拘束兵器。調査兵団肝入りの逸品じゃ」

ピクシス「樽の中から矢じり付きのワイヤーが無数に発射され、
狙った巨人の自由を奪う」

ピクシス「エルヴィンめ……上手いことやってのけたようじゃの」

駐屯兵B「……!!」

ピクシス「さあ、鎧の巨人は調査兵団に任せるぞ。我々はヤツに群がる
巨人の排除じゃ」

駐屯兵A「は……はっ!!」

ギ…ギギ…


鎧の巨人「……!」


ギ…ギギ…


ハンジ「ふぅ……上手くいったね」

エルヴィン「まだ油断はできない。早く済ませよう」

エルヴィン「ミケ、リヴァイ」

ミケ「了解」

リヴァイ「さあて……中身はどんなツラしてんのかね……」

プシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ




エルヴィン「!」

ハンジ「……!? 蒸気!?」

ミケ「目眩ましのつもりか……!!」

エルヴィン「ミケ、リヴァイ!急げ!!」

ミケ・リヴァイ「了解!!」

ドッカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!




リヴァイ「……!!?」

ミケ「ぐっ……!!」

ハンジ「な、何……!?」

エルヴィン「これは……」



モクモクモクモクモクモクモクモク…



鎧の巨人「……」シュゥゥゥ

エルヴィン「鎧の巨人のうなじが……爆発した……?」

〜数日後〜


ハンジ「エルヴィン、やっと調査結果が出たよ」

エルヴィン「どうだった?」

ハンジ「『中身』が相当粉々になってたから時間がかかったけど……
骨格や装備品の一部から、鎧の巨人はライナー・ブラウンであると断定した」

エレン「……っ!!」

ハンジ「ライナーがあの日以来行方不明になっていることも考えると……
まず間違いないだろうね」

エレン「そ、そんな……そんな馬鹿な……」

エレン「ライナーが……鎧の巨人……?」

リヴァイ「……」

エルヴィン「ミケ、血文字の方はどうだった?」

ミケ「今回はどこにも発見されなかった。引き続き捜索はしているが」

エルヴィン「そうか……」

リヴァイ「……結局なんだ?今回はせっかく塞いだ穴を空けられて終わりか」

エルヴィン「だが鎧の巨人の中身は死んだ」

エルヴィン「今回超大型巨人が現れなかったことを考えると……」

エルヴィン「やはりその正体がベルトルトかアニで、彼らが犯人によって拘束・
始末されているという可能性も濃厚になってきた」

エレン「……っっ」

ハンジ「まぁ、ひとまず驚異は去った……と考えるべきなのかな」

エルヴィン「……」

リヴァイ「……どうしたエルヴィン」

エルヴィン「……今回の件、お前たちはどう思う?」

リヴァイ「追い詰められての自殺だろう。爆発物はライナー自身が持ってたんだろ?」

ハンジ「うん、立体機動装置に細工がしてあったみたいだ」

リヴァイ「大方、俺たちに秘密を知られる前に自ら口を封じた……
そんなところだろうな」

ミケ「……俺はそれに加えて、今までの黒幕はライナーだったんじゃないかと思う」

リヴァイ「ほう……」

ミケ「今回は血文字もなかったし、死に方も派手なものだった」

ミケ「もし他に犯人がいるとすれば、今まで通り文字を残してライナーは
姿を消すはず……」

ハンジ「でもなぜベルトルトとアニを……?」

ミケ「それはわからない。仲間内での揉め事か、単に個人的な恨みか……」

ミケ「いずれにせよ、ライナーが死んだ今それを知る術はないだろう」

エルヴィン「……」

リヴァイ「……お前はどう思うんだ、エルヴィン」

エルヴィン「……確かに、今お前たちが言った推測もないとは言えない」

エルヴィン「だが……」

ミケ「……?」

エルヴィン「なぜライナーはわざわざ立体機動装置に爆破の細工をしたのだろう」

エルヴィン「ただ死ぬ為だったら、身体に直接爆発物を身に付ければいいはずだ」

ハンジ「まぁ確かに……」

リヴァイ「……なんだ、何が言いたい」

エルヴィン「これはあくまで個人的な推測だが……」

エルヴィン「もし……仮にもし、巨人の中から脱出する際に立体機動装置を
使えるとしたらどうだ?」

ハンジ「えっ……」

エルヴィン「ライナーがそうするであろうことを何者かが知っていて、
装置を使用した瞬間に爆発する仕組みだったとしたら?」

ミケ「……!!」

エルヴィン「もしそうであった場合……黒幕は他にいるということになる」

エルヴィン「巨人化能力者をも手玉に取る、冷酷非道な黒幕が……」

〜さらに数日後 深夜〜


エレン「……本当に、あれから何も起こりませんね」

リヴァイ「ああ」

エレン「ベルトルトとアニは……まだ見つかってないんですか?」

リヴァイ「まだだ。ここまでくればもう奴らが『敵』で、誰かに殺された
ってのも本当かもな」

エレン「……」

リヴァイ「……どうした」

エレン「……やっぱり俺、信じられないんです」

エレン「あいつらが……裏切り者だったなんて」

リヴァイ「……」

エレン「本当に……本当にいい奴らだったんですよ」

エレン「3年間……ずっと一緒で……」

エレン「笑ったり……泣いたり……」






『ようエレン!またミカサとイチャイチャか?』

『やあエレン。今日も元気そうだね』

『エレン……そんなに気に入ったんなら新技教えてあげるよ』

リヴァイ「……ベルトルトとアニは確定したわけじゃないが」

リヴァイ「ライナーは間違いなく黒だ」

エレン「……」

リヴァイ「例えどんなにいい奴だったとしても、ライナーはお前らの大切なもの
を奪った張本人だ……その事実だけは変わらん」

エレン「……っ」

リヴァイ「エレン……この世にはな」

リヴァイ「どんなに残酷でも、受け入れなきゃいけない真実ってのがあるんだよ」

エレン「……」

リヴァイ「……まぁ、すぐに受け入れろとは言わん。まだ事件の全貌も
明らかになってないしな」

エレン「……はい」

リヴァイ「さあもうガキは寝ろ。明日もまた早……」

きゃああああああああああああああああああああああああ!!!!






リヴァイ「!!?」

エレン「な、なんだ……悲鳴!?」



ダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッ!

ガチャッ!!



ペトラ「兵長!エレン!」

リヴァイ「どうしたペトラ!今度は何だ!」

ペトラ「い、今すぐ訓練所に来てください!!」

ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…


エレン「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」タッタッタッ

エレン「おーい!みんな!!」

アルミン「エレン!」

ジャン「……!」

エレン「悲鳴が聞こえたから急いで駆けつけたんだ」ハァハァ

エレン「今度は一体何が……」

ジャン「……」

エレン「ジャン……?」

ジャン「……見てみろよ……あれ……」

巨人「……」フシュウウウウ…

クリスタ「あ……あぁ……」

ミカサ「……」



『裏切り者に死を』



エレン「ミカサ……?なんで……抜刀してんだ……?」

エレン「それに……あの血文字……」

エルヴィン「ミカサ・アッカーマン!これはどういうことだ!」


ミカサ「……」


エルヴィン「その巨人はなんだ!ここで何をしていた!」


ミカサ「……この巨人は」

クリスタ「あぁ……ああ……」

ミカサ「ユミルです」


エレン「なっ……!!」




ミカサ「私がユミルを殺しました」

今日はここまで
続きは未定ですが、また近いうちに

〜翌日〜


ハンジ「……」

ミカサ「……」

ハンジ「……」

ミカサ「……あの」

ハンジ「……ん?」

ミカサ「ユミルを殺したのは私です」

ハンジ「それはもう聞いた」

ミカサ「……ならば」

ミカサ「ならばなぜ……私に何も聞かないのですか?」

ハンジ「……」

ミカサ「今までの事件だって、今回の状況を見れば私が一番怪しいはず……」

エルヴィン「君が真犯人ではないからだ」

ミカサ「……!」

エルヴィン「確かに状況から見れば、ユミルを殺したのは間違いなく君だろう」

エルヴィン「だが前の3人……」

エルヴィン「ベルトルト、アニ、ライナーについては君じゃない。違うかい?」

ミカサ「……」

ハンジ「……まぁ、何をそんなに庇っているのかは知らないけどさ」

ハンジ「心配しなくても、じきに向こうから来てくれるんじゃないかな」

ミカサ「……っ」

ハンジ「あの子の性格なら……」

ガチャッ…


ミカサ「!」

エルヴィン「……ようやく来たようだな」


「……これは……」


ハンジ「心配しなくていいよ。私たちは別にミカサを疑ったりしてない」


「……やっぱり気づいてたんですね」


ハンジ「まぁ、ようやくわかったのは昨日の夜だけどね」


「……」


エルヴィン「とにかく、よく来てくれた」

エルヴィン「歓迎するよ」












エルヴィン「クリスタ・レンズ」

エレン「は……?」

クリスタ「……」

エレン「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!なんでここでクリスタが出てくるんですか!」

ミカサ「……」

エレン「団長だって言ってましたよね!?この事件は巨人化能力者をも手玉に取る
手練れの犯行だって!」

エレン「クリスタはとてもそんな奴なんかじゃ……!」

ハンジ「まぁそれは……本人の口から話してもらうのが早いんじゃないかな」

エレン「ハンジさんまで何言って……!!」

クリスタ「エレン!」

エレン「……!?」

クリスタ「……いいの」

ミカサ「クリスタ……!」

クリスタ「ミカサ……本当にごめんなさい」

エルヴィン「……」






クリスタ「全てお話しします」

クリスタ「クリスタとしてではなく……ヒストリア・レイスとして」

今日はここまで。短めですみません
続きは明後日になると思います

〜およそ2週間前〜


ベルトルト「やあクリスタ、待った?」

クリスタ「ううん、今来たとこ」

ベルトルト「そっか」

クリスタ「……」

ベルトルト「と、ところでさ、話って何かな?」

ベルトルト「こんな夜中に、寮の裏手なんかで……」

クリスタ「うん……」モジモジ

ベルトルト(こ、これはまさか……)ドキドキ

クリスタ「いきなりごめんね、その……」

クリスタ「あんまり……人には聞かれたくない話だから」

ベルトルト(……!!)

クリスタ「私はね、ベルトルトの本当の気持ちを聞きたいの」

ベルトルト(や、やっぱりクリスタは僕のこと……!)

クリスタ「ベルトルト」

ベルトルト「ク、クリスタ!僕もっ、その……」

クリスタ「覚えてる?訓練兵時代の、ちょうどこんな夜だった」

〜1年前 〜


タッタッタッタッ


クリスタ『はあっ……はあっ……』

クリスタ((どうしよう、もうこんな時間!))

クリスタ((まさか私だけ野営訓練がこんなに長引くなんて……))


タッタッタッタッ


クリスタ((早く寮に戻らないと教官に……))

『こっちだ、アニ』

『やっと来たね』



クリスタ((! 誰かの話し声……))ササッ

クリスタ((こんな夜更けに一体誰が……))



『誰にも尾けられてないだろうな』

『心配ないよ』



クリスタ((あれは……!))

クリスタ((ライナーとベルトルトと……アニ!?))

アニ『それで、どうだった?』

ライナー『駄目だ。それらしい奴はいなかった』



クリスタ((一体何の話をしているの……?))



ベルトルト『そっちは?』

アニ『一応それっぽいのもいるにはいるけど……まだ何とも言えないね』

ライナー『……』

ベルトルト『ん?どうしたんだ、ライナー』

ライナー『……いや』

ライナー『ちょっと……死に急ぎ野郎のことを考えててな』

ベルトルト『エレン?』

アニ『はっ、ないない。あいつなんてそれこそ一番あり得ないよ』

ライナー『はは、まあそうだよな』

ライナー『ただよ……ふと思ったんだ』

ベルトルト『?』

ライナー『人一倍巨人嫌いで、人一倍仲間思いのあいつが……』

ライナー『俺たちの正体を知ったらどうなるんだろうってよ』



クリスタ((えっ……))



ライナー『まさか俺が鎧の巨人で』

ライナー『お前が超大型巨人で、お前がいいケツした女巨人だなんて……
夢にも思ってねえだろうな』



クリスタ((…………え?))

アニ『……誰がいいケツしてるって?』ギギギギ

ライナー『イテテテテ!は、離せよアニ!』

ベルトルト『……ライナー、君の気持ちもわからなくはないよ』

ベルトルト『僕だって彼らを騙していること……何も感じてないわけじゃない』

アニ『……』

ベルトルト『でも……それでも決めただろ?』

ベルトルト『僕たちには、彼らの気持ちを踏みにじってでもやらなきゃいけないことがあるんだ』

ライナー『……!』

アニ『ライナー、あんたはいい人すぎるんだよ』

アニ『だから言ったんだ。あんまり深入りしない方があとで後悔せずに済むって』

ライナー『……』

ベルトルト『ライナー、ここまで来たらもう後戻りはできないんだ』

ベルトルト『わかってるよね?』

ライナー『……ああ、わかってるさ。俺には責任があるからな』

ベルトルト『……』

ライナー『ところでベルトルト、その腕どうしたんだ?』

アニ『なんかかなり抉られてるけど』

ベルトルト『ああ、これ?これは……』



クリスタ((……! 私が木から落ちたときに庇ってくれた傷だ……!))



ベルトルト『ちょっと枝に引っかけちゃってね』

ライナー『お前が?らしくもないな』

ベルトルト『ははは』



クリスタ((そんな……あの時は何ともないって言ってたのに……))

クリスタ((手当てしなきゃ……!))



ベルトルト『大丈夫、何ともないよ』



クリスタ((……えっ))



ベルトルト『ほら、この通り』


バキボキバキッ!

シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…

クリスタ((……!!!))



ライナー『おいおい、気をつけろよ?下手したらお前……』

ベルトルト『心配いらないよ。僕はちゃんと制御できてる』



クリスタ((……嘘だ))



巨人の体は極端に高温で…

なくなった頭部は1〜2分ほどで元通りに…



クリスタ((嘘だ))



ライナー『ハハハハ』






ダッ

クリスタ((そんなの絶対……信じない!))

クリスタ「……信じられなかった」

クリスタ「信じたくなかった」

ベルトルト「……」

クリスタ「あんなに優しかったあなたが……」

クリスタ「あんなに……憧れてたあなた達が……」

ガシッ


ベルトルト「!」

クリスタ「お願いベルトルト!本当のことを言って!」

クリスタ「私は今だって信じたいの!あなた達が無実だって!」

ベルトルト「……」

クリスタ「お願い!!」

ベルトルト「……」

ベルトルト「……」


ベルトルト「……わかった」

クリスタ「……!」

ベルトルト「君に全てを話すよ」

クリスタ「ベルトルト……!」

ベルトルト「ただ、ここでは話せない」

クリスタ「……?」

ベルトルト「ちょっとついてきてくれるかな」

今日はここまで
続きはまた明日に

〜30分後〜


ブクブクブクブク…




クリスタ「熱い……」

クリスタ「ねえベルトルト、ここは?」

ベルトルト「溶鉱炉だよ」

クリスタ「溶鉱炉?」

ベルトルト「超硬質スチールの精製所さ。あの頑丈な刃はこの巨大な炉から作られるんだ」

クリスタ「知らなかった……こんなに近くにあったなんて」

クリスタ「でもどうしてこんな所に……」




ガシッ


クリスタ「!!?」

ベルトルト「……」グググ…

クリスタ(く、首が……)

ベルトルト「……」グググ…

クリスタ「ベ……ルトル……ト……!」ジタバタ

ベルトルト「ここなら証拠は残らない」グググ…

ベルトルト「こんな時間には人もいない」グググ…

クリスタ「が……がっ……」ジタバタ

ベルトルト「ごめん、クリスタ……」グググ…

ベルトルト「でも、ここで邪魔されるわけにはいかないんだ」グググ…

クリスタ「ぐ……が……」

クリスタ「が……」ダラー…

ベルトルト「僕は……!」グググ…

ベルトルト「ここで君を殺してでも、故郷に……!!」グググ…

「うらああああああああああああああああああああああ!!!」






ベルトルト「!」


「落ちろっ!クズ野郎!」


ドンッ!


ベルトルト「あっ……」


グラッ…


ベルトルト「うわああああああああああああああああああ!!」

クリスタ「……」グラッ




ガシッ!!


クリスタ「……?」

クリスタ「だれ……?」

ユミル「クリスタ!!しっかり掴まれ!!」

クリスタ「ユ……ミル……?」

短いですが、今日はここまで

ハァッ……ハァッ……


ユミル「……危なかったな」

クリスタ「ユミル……どうしてここに……」

ユミル「お前が寝床にいなくて外に出てみたら、ベルトルトと一緒にどっか行くのが見えた」

ユミル「気になって後尾けてみたら……このザマだ」

クリスタ「……! そうだ、ベルトルトは……!!」






ブクブクブクブク…


ユミル「……あそこに落ちたら助からねえよ」

クリスタ「そんな……」




ブクブクブクブク…




ユミル「……なぁクリスタ、何があったんだ?」

クリスタ「……」

ユミル「あの時何を話してたんだ?なんでベルトルトはお前を殺そうとした?」

クリスタ「……っ」

ユミル「全部話せ」








クリスタ「それで、問い詰めようとしたらここに連れてこられて……」

ユミル「……」

クリスタ「ユミル?」

ユミル「……おい」

ドゴッ!!




クリスタ「痛っ……!?」

ユミル「いい加減にしろよお前」

クリスタ「ユ、ユミル……?」

ユミル「そこまでわかってたのに、なんでのこのこついて行ったんだ?」

ユミル「『ここでは話せない』?自分が口封じのために殺されるとは考えなかったのか?」

クリスタ「……」

ユミル「……お前、わかってたんだろ。殺されるかもしれないって」

ユミル「殺されてもいいって思ったんだろ」

クリスタ「……っ」




ユミル「……もういい。お前は宿舎に戻ってろ」

クリスタ「えっ……」

ユミル「あとは私がやっとく」

クリスタ「で、でも……」

ユミル「……」ギロッ

クリスタ「……!」

〜1時間後 調査兵団宿舎〜


チクタクチクタク…


サシャ「ぐがー……ぐがー……」

クリスタ「……」ガタガタガタ



『ここで君を殺してでも、故郷に……!!』



クリスタ(……怖くて眠れない……)

サシャ「むにゃ……パァン……」

クリスタ(ユミルも帰ってこない……)

クリスタ(何かあったんじゃ……)

ダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッ!

ガチャッ!!



ナナバ「お前たち、起きろ!!」

クリスタ「」ビクッ

サシャ「ふぇ……なんれすかぁ……?」

ナナバ「この夜、同じ調査兵団のベルトルト・フーバーを見た者はいるか!?」

クリスタ「!!」

サシャ「ふぁぁ……?ベルトルトぉ……?」

ナナバ「とにかく来い!事件だ!」

ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…


クリスタ「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」タッタッタッ

クリスタ(どういうこと……?気づかれたの!?)

クリスタ(一体どうして……)


ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…


クリスタ(ユミル……ユミル……)

クリスタ(ユミ……)






クリスタ「!!?」

『裏切り者ベルトルト・フーバーに死を』




クリスタ(これは……!!)




コニー「おいおい……何だよこれ……」

ジャン「冗談にしちゃ悪趣味すぎるだろ……」

ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…


ユミル「……っ」

クリスタ「……! ユミル!!」

ユミル「……」

クリスタ「ユミル、どうしたの!?顔色が……」

ユミル「うっせえ!余計な心配すんな!」

クリスタ「(どういうこと!?まさかあれ、ユミルが……!?)」

ユミル「(ベルトルトの血で書いた。他の奴をおびき出すためのエサだ)」

クリスタ「(でもどうやって!?ベルトルトは炉に落ちたのに!)」

ユミル「(ああもううっせぇ!あんまりコソコソしてっと怪しまれんだろ!)」

ユミル(……ベルトルトと同じ血液型で助かった)

ユミル(これでもし調べられても、ある程度は誤魔化せるだろ)

ユミル(ただやっぱり……いくら私でも、短時間であれほど血を抜くのはキツイな……)




サシャ「ベルトルト!ベルトルトは本当にいないんですか!?」

ライナー「……てやる」

ライナー「許さない……絶対に……」




ユミル「(……見ろよ、クリスタ。さっそくエサに引っかかってやがる)」

クリスタ「(……!!)」

ユミル「(あの様子……あれはただ親友をどうこうされたって顔じゃねえだろ?)」

クリスタ「(……)」

ユミル「(……おっと、思わぬ人物もいるようだぜ)」

クリスタ「(……?)」


ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…


アニ「……」



エレン(……アニ?)

エレン(なんで憲兵団のあいつがここに……)

クリスタ「(な、なんでアニがここに……!?)」

ユミル「(おそらく諜報員同士の情報交換ってところだろうな)」

ユミル「(定期的に内地からやって来て会ってたんだろうよ)」

クリスタ「(そんな……!)」




アニ「……」サッ




ユミル「(……どれ、見失わないうちに話つけてくるか)」

クリスタ「(えっ!?)」

ユミル「(お前はここで上手く誤魔化しとけ。いいな?)」

クリスタ「(ちょ、ちょっと……ユミル!)」

今日はここまで
続きはまた明日に

アニ「……」タッタッタッ

ユミル「おいアニ」



ピタッ



アニ「……ユミル?」

ユミル「よう、久しぶり」

アニ「……」

ユミル「しかし驚いたな。お前いつから調査兵団になったんだ?」

ユミル「ここは安全快適な内地じゃねえぞ?」

アニ「……」ダッ

ユミル「おいおい待てよ。冗談だって」

ユミル「どうせベルトルトとライナーに会いに来たんだろ?」



ピクッ



ユミル「裏切り者同士の会合ってやつか」

アニ「……何の話?」

ユミル「誤魔化さなくてもいいって……見ろよ」


スッ


アニ「……ナイフ?」

ユミル「ふんッ……!」


グサッ


アニ「……!?」

ユミル「っ……」ポタポタ

アニ「あんた……何やってんの……?」

アニ「すぐに手当てを……」

ユミル「待て」

アニ「……?」



メキメキメキッ
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…



アニ「……!!」

アニ(傷が……!)

ユミル「……へっ、見ただろ?」

ユミル「私もお前らと同じだ」

ユミル「実は1年くらい前に……お前ら3人が話し合ってるのを聞いちゃってさ」

ユミル「その時から気づいてはいたんだ」

アニ「……そっか。不覚だったね」

ユミル「だけど安心しろ。誰にも話してないし、この情報を売ったりしない」

アニ「それで?このタイミングで私にそれを明かして、どういうつもり?」

ユミル「お前もさっき見ただろ。あの血文字だよ」

アニ「……」

ユミル「あの『裏切り者』ってフレーズ……」

ユミル「ありゃあどう考えても、ベルトルトの正体に気づいたヤツの仕業だ」

アニ「……」

ユミル「多分そいつは巨人化できる人間を狙ってる」

ユミル「そしてベルトルトに気づいたってことは、私たちのことも知ってる可能性がある」

アニ「つまり……」

ユミル「ああ。ベルトルトのように、私たちもいずれ殺されるかもしれない」

アニ「……なるほど。だから協力して犯人を見つけようってわけね」

ユミル「流石だな。話が早くて助かるよ」

アニ「でも手がかりが無いと……」

ユミル「手がかりならある」

アニ「……?」

ユミル「実はある団員が、ベルトルトを連れてどこかに行く人影を見たって言ってる」

ユミル「私にはなんとなく、その場所の見当がついてるんだ」

アニ「本当に?どこ?」

ユミル「それは……」

エルヴィン「皆静粛に!」


ピタッ


アルミン「あっ……」

エレン「エルヴィン団長!」

エルヴィン「あとは我々が捜査をする!」

エルヴィン「君たちは沙汰があるまで宿舎で待機せよ!」








ユミル「……今夜はこれ以上無理だ」

ユミル「悪いが、明日またここに来てくれるか?」

アニ「……結構遠いんだよここ」

ユミル「わかってる。でも犯人なら、明日またその場所に現れるかもしれない」

ユミル「案内するから一緒に来てくれ。そいつをとっ捕まえるチャンスなんだ」

アニ「……わかった」

?翌日 夜?


ブクブクブクブク…




アニ「ここがそうなの?」

ユミル「ああ」

アニ「なるほどね……確かにここなら、巨人化できる人間も殺せる」

ユミル「ほら、中覗いてみろよ。ベルトルトが落ちた痕跡がある」

アニ「へぇ、どれ……」

ユミル(今だっ!)


ダッ


アニ「……」


クルッ


ユミル「……!?」グラッ…

ユミル「あ……くッ!」


ガシッ!!


ユミル「……ッ!!」

アニ「……こんなことだろうと思った」

ユミル「……て、てめぇ」



グリグリグリ



ユミル「……っ!」

アニ「あんたも馬鹿だよね」

アニ「こんなので私を騙せると思った?」



グリグリグリ



ユミル「……っ!!て、手踏むなっ……」

アニ「……あんた言ってたよね」

アニ「『ベルトルトのように私たちも殺される』って」



グリグリグリ



アニ「なんでベルトルトが殺されたって知ってたの?」

ユミル「!!」

アニ「あの状況なら普通、ただのイタズラかもしれないって思うよね?もしくはただの誘拐だって」

アニ「あんたが巨人なら尚更……あれくらいの出血じゃベルトルトが死なないってのも知ってるはず」



グリグリグリ



アニ「なのにあんたの言い草は……ベルトルトが死んだって確信してるようだった」

アニ「そんなことを知ってるのは犯人だけ」

ユミル「くうッ……!!」



グリグリグリ



アニ「……ねぇ、一つだけ教えて」

アニ「ベルトルトもこうやって殺したの?」

ユミル「……!」

アニ「人のいいあいつを、こうやって言葉巧みに誘い出したの?」

ユミル「……さぁね」

アニ「……そう。やっぱりそうなんだ」










アニ「死ね」

ドンッ!




アニ「!?」


グラッ…


ユミル「なっ……!?」








アニ「あああああああああああああああああああああああ!!」

クリスタ「ユミル!!」

ユミル「……! クリスタ!?」

クリスタ「ユミル!早く捕まって!」



ピカッ



ユミル「……!?」


女型の巨人「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


クリスタ「ユミル!早く!!」

ドッシャーーーーン!!

ブクブクブクブク…






クリスタ「はぁっ……はぁっ……」

クリスタ「危なかった……」

ユミル「クリスタ……お前……」

クリスタ「はぁっ……はぁっ……」

ユミル「なんでついて来たんだ!危険だからあとは私がやるって言っただろうが!」

パシン!!



ユミル「……っ!?」

クリスタ「なんでそうやって一人で背負い込むの!?」

クリスタ「これは私が……私が始めたことなのに!」

ユミル「クリスタ……」

クリスタ「なんでそうやって汚い役ばかり引き受けるの!」

クリスタ「少しは私を頼ってよ!」

ユミル「……っ」

クリスタ「……ごめん、ついカッとなった」

クリスタ「でも私はユミルが」

ユミル「もういい、クリスタ」

クリスタ「……」

ユミル「もうわかった。ここまで来たら後には引けない」

ユミル「ならやってやろうじゃねえか……2人でよ」

クリスタ「……うん」

ユミル「ほら、もう行くぞ。怪しまれちまう」

クリスタ「うん」




ブクブクブクブク…

バシャァッ!


女型の巨人「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」




クリスタ「……!!まだ生きてる!」

ユミル「ほっとけ。どの道もう助かんねえよ」

クリスタ「う、うん……」

クリスタ「……!」



ブクブクブクブク…



ユミル「どうした、クリスタ?」

クリスタ「……ユミル、見て」

クリスタ「あれ……」



ブクブクブクブク…

女型の巨人「ァァ……アアァァ……」






クリスタ「泣いてる……」

今日はここまで
続きはまた近いうちに

  。゜::       。.゚: : : : : : : : : : : : : :`: .        
   。:.         〃..: : : : : :i : : ||: : :|i: : : : :ヽ      i *
   。:        /:..: : :..i: : : :| : : ||: : :||: : : i: : : :.     人
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     ゚ i 。:...|: : l!: : : |: : : :| : : ||: : :||: : : |: :!: : :.|!        スれッドが立ってしまいました・・・

      __人*  |: : |!:..: :.Lェエ工_ ̄ _工エェ」:..: :.!! 。:゚  ゚:。
   ̄ ̄`Y´ ̄.|: : |l: : : !  (rリ      (rリ  l..: :..l:! 。:  :。
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          |:八:::::::::::/::::::::::|:::::::∨:::::ヘ='::\:::ノ     .:。

〜2時間後〜




『裏切り者アニ・レオンハートに死を』




ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…




クリスタ「(ユミル、また書いたの!?)」

ユミル「(ああ)」

クリスタ「(だからどうやって!?アニの血じゃないよね!?)」

ユミル「(……)」ギロッ

クリスタ「(……!)」

ユミル「(……今回はさすがに書く場所を変えたが、どのみちあの血文字は必要だ)」

クリスタ「(どうして?もう残りはライナーだって確定してるでしょ?)」

ユミル「(『ほぼ』確定だ。念のため、あの血文字をエサにして本人に直接確認する)」

クリスタ「(……)」

ユミル「(……ただし、それだけじゃない)」

クリスタ「(えっ……)」

ユミル「(いいかクリスタ)」








ユミル「(今回は殺し方を変える)」

〜20分後〜



メキメキメキッ
シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…



ライナー「なっ……!?」

ユミル「……信じてもらえたか?」

ライナー「まさか……いや、気付かなかった」

ライナー「まさかお前が……」

ユミル「……」

ユミル「ライナー、お前だってわかってるだろ」

ユミル「ベルトルトは姿を消したままだ。これはもうただのイタズラじゃない」

ライナー「……ああ」

ユミル「おそらく犯人は私たちの正体に気付いてる」

ユミル「そしてそれに気付いた上で、こんな気味の悪いことしてやがるんだ」

ライナー「……ッ」

ライナー「……ナメやがって……」

ユミル「ああ。最高にナメてやがる」

ユミル「こっちがどんな気持ちでいるかも知らずにな」

ライナー「……!」

ユミル「実はアニから色々聞いてたんだ」

ユミル「お前たちの目的、お前たちのやろうとしてること……全部な」

ライナー「…………そうか。そうだったのか」

ライナー「……」

ユミル「……なぁライナー」

ユミル「お前、このままでいいのかよ」

ライナー「えっ……」

ユミル「このままナメられたままでいいのかよ」

ユミル「好き勝手させたままでいいのかよ」

ライナー「……っ」

ユミル「よくねえだろうが」

ライナー「……ああ、よくねえ」

ライナー「いいワケがねえ」

ユミル「……」

ライナー「俺は……俺たちは、頑張ってきたんだ」

ライナー「苦労してきたんだ」

ユミル「……」

ライナー「俺たちの故郷……」

ライナー「こんなところで邪魔されてたまるかよ……!!」

ユミル「……よく言った、ライナー」

ライナー「……!」

ユミル「その気概がありゃ十分だ」

ライナー「ユミル……?」

ユミル「私にいい考えがある」

ユミル「協力してくれ」

ライナー「……?」








ユミル「私たちの覚悟を……ナメ切った腐れ野郎に見せつけるのさ」

今日はここまで
続きはまた明日に

〜12時間後〜


ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…




「おい、聞いたかよ!」

「ああ……トロスト区の壁外に鎧の巨人が出現したんだろ?」

「嘘だろ!?じゃあ超大型もか!?」

「いや、今回は鎧の巨人だけらしい」

「くそっ!せっかくエレンが塞いだってのに、また破られちまうのかよ!」

クリスタ「(……ねぇユミル)」

ユミル「(ん?)」

クリスタ「(やっぱり溶鉱炉を使った方が良かったんじゃないかな)」

ユミル「(あそこはリスクが高すぎる。ベルトルトはともかく、アニには完全に見抜かれてた)」

ユミル「(アニは小柄だからよかったものの、ガタイのいいライナーは流石にキツい)」

クリスタ「(でもこのままじゃまた壁が……)」

ユミル「(……あのな、クリスタ)」

クリスタ「(……?)」

ユミル「(天秤にかけてよく考えろ。外壁都市を再び奪われること、人類の敵を完全に排除すること……)」

ユミル「(どっちが重いかは明らかだろうが)」

クリスタ「(……!)」

ユミル「(それだけじゃねえ)」

ユミル「(溶鉱炉で殺したら証拠は残らないが、この殺し方なら残すことができる)」

ユミル「(鎧の巨人がライナー・ブラウンだっていう証拠をな)」

クリスタ「(……)」

ユミル「(そうすればいずれ、行方不明のベルトルトやアニにも目が向けられる)」

ユミル「(奴らが本当に裏切り者だったことをみんなが知る)」

ユミル「(最悪この犯行が明らかになったとしても……私たちは正しかったと証明できるんだ)」

クリスタ「(……)」

ユミル「(……それよりも大丈夫なんだろうな? お前の方は)」

クリスタ「(……うん。こっちは大丈夫)」

ユミル「(本当か?そこで失敗したらそれこそ水の泡だぞ)」

クリスタ「(私を誰だと思ってるの。技巧に関しては人一倍成績良かったんだからね)」

ユミル「(……)」

クリスタ「(絶対に上手くいく)」

?トロスト区 壁外 開閉扉前?


ギ…ギギ…


鎧の巨人「……!」


ギ…ギギ…


ハンジ「ふぅ……上手くいったね」

エルヴィン「まだ油断はできない。早く済ませよう」

鎧の巨人(……潮時か)


ギ…ギギ…



『お前はトロスト区の大岩を破壊しろ』

『私はその間に壁外から巨人たちを集めてくる』

『ただし無茶はするな。これはあくまで犯人に私たちの覚悟を見せるためのものだ』

『穴を開けたらすぐに立体機動で脱出しろ。蒸気を使って上手く姿を隠せ』




鎧の巨人(ユミル……あとは任せたぞ)

プシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ




エルヴィン「!」

ハンジ「……!? 蒸気!?」

ミケ「目眩ましのつもりか……!!」








ドッカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!










ハンジ「な、何……!?」

エルヴィン「これは……」



モクモクモクモクモクモクモクモク…



鎧の巨人「……」シュゥゥゥ

エルヴィン「鎧の巨人のうなじが……爆発した……?」

今日はここまで
続きはまた近いうちに

〜数日後〜


ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…




「おい、聞いたかよ!」

「ああ……鎧の巨人が死んだんだろ?」

「なんでも爆弾持ってたとか……」

「そうじゃねえ!鎧の巨人はライナーだったって話だよ!」

「は?何言ってんだお前」

「ライナーがあんなことするわけねぇだろうが」

「でもそういえば、最近ライナー見ないよね……?」

ユミル「(……上手くいったな)」

クリスタ「(うん)」

ユミル「(今は疑惑程度かもしれないが、そのうち上官方から正式に知らされるだろう)」

ユミル「(ライナー・ブラウンは鎧の巨人で、私たち人類の裏切り者だったんだってな)」

クリスタ「(……)」





キャスター「くっ——」


キャスターは口を歪めた

キャスター「悪魔が全滅か」


キャスターはそう言いながらライダーの方をみる

既にキャスターの敵は殲滅された






キャスター「ちぃっと助けてやるか」



キャスターは進む





「やぁっ」


僕は苦戦する



セイバー「さぁ来い来い来い!」

セイバーの剣は敵を弾く










セイバー「む」



瞬間、セイバーは僕を弾き離脱する





セイバー「やれやれ、ライダーを助けるか」


ユミル「(ん、どうした?)」

クリスタ「(……ねぇユミル)」

クリスタ「(私たちは……正しいことをしたんだよね?)」

ユミル「(は?)」

クリスタ「(私……今だって信じられないの)」

クリスタ「(あの人たちが……裏切り者だったなんて……)」

ユミル「(……)」

クリスタ「(あんなにいい人たちだったのに……)」

クリスタ「(どうして……)」

ユミル「(……あんなにいい人たちだったのに?)」

クリスタ「(……!)」

ユミル「(そんなにいい人たちなら、壁を破って大勢の人間を殺したりするのか?)」

クリスタ「(……)」

ユミル「(お前だって見たはずだ)」

ユミル「(秘密を知られたベルトルトは、お前を溶鉱炉に誘い出して殺そうとした)」

ユミル「(溶鉱炉に落ちたとき、アニは確かに巨人になった)」

ユミル「(ライナーは鎧の巨人に化け、トロスト区の壁に再び穴を開けた)」

クリスタ「(……っ)」

ユミル「(甘ったれたこと言ってんじゃねえ)」

ユミル「(受け入れるんだ。その目で見たこと全てを)」

ユミル「(それがどんなに残酷なことでもな)」

ナナバ「何をしている新兵!」


ピクッ


ナナバ「延期にはなったが、私たちには壁外調査が控えている!」

ナナバ「すみやかに訓練に戻れ!」


「は、はっ!」








ユミル「……ほら、私たちも行くぞ」

クリスタ「うん……」

〜さらに数日後 深夜〜


チクタクチクタク…


サシャ「ぐがー……ぐがー……」

クリスタ「すぅ……すぅ……」


クリスタ……
起きろ……起きてくれ……


クリスタ「んー……」

ユミル「クリスタ、起きろ」

クリスタ「んー……?アニ……?」

ユミル「……なに寝ぼけてんだ。ユミルだよ」

クリスタ「ふぇ……ユミル……?」

ユミル「悪いが、今すぐ起きてくれ」

クリスタ「えぇ……まだ日も昇ってないじゃ……」

ユミル「大事な話があるんだ」

今日はここまで
続きはまた明日に

〜5分後 訓練所 裏道〜


クリスタ「……ふふ」

ユミル「……何だよ」

クリスタ「いや、懐かしいなあと思って」

クリスタ「夜中にこうして二人で歩くのって、訓練兵時代以来じゃない?」

ユミル「……つい最近も歩いてただろうが。溶鉱炉によ……」

クリスタ「そうじゃなくてさ、ほら」

クリスタ「サシャがこっそりジャム作ってるのがバレて、夜遅くまで
走らされてたことあったじゃない?」

ユミル「……」

クリスタ「本当にビックリしたよ。サシャが心配で様子見に行ったら、ユミルが
サシャの分の水汲みしてたんだもん」

クリスタ「ユミルったら顔真っ赤にして、『ジャムの味に免じて、今日は特別だ』だって。覚えてない?」

ユミル「……」

クリスタ「ふふふ……本当に楽しかったよね、あの頃は」

ユミル「……」

クリスタ「あ、そうそう、水汲みと言えばさ……」

ユミル「クリスタ」

クリスタ「サシャが……ん?なに?」

ユミル「……お前は」










ユミル「お前は強いな」

クリスタ「えっ?」

ユミル「私はお前の強さが羨ましい」

ユミル「嫌味とかじゃなくてよ……心底そう思う」

クリスタ「何言ってるのユミル?」

ユミル「私はお前みたいにはなれない」

ユミル「情けねえ話だよ……自分がこんなに弱い人間だったなんて」

クリスタ「……??」

ユミル「お前さ……さっきよく眠ってたよな」

クリスタ「……そりゃあ、訓練でヘトヘトだったし」

ユミル「私だってヘトヘトだよ」

ユミル「でも眠れないんだ」

クリスタ「えっ……」

ユミル「目を閉じる度に……」

ユミル「……あいつらの顔が……浮かんできてよ……」








『はっはっは、ようユミル!』

『おはよう、ユミル』

『ユミル』

クリスタ「……あいつらって……」

ユミル「私は正しいことをやった。今でもそう思ってる」

ユミル「私たちが手を血に染めたことによって、多くの命が救われた」

ユミル「今でもそう思ってる……そう信じてる」

クリスタ「……」

ユミル「でも……なんでだろうな」

ユミル「なぜか心が晴れないんだよ」








『ユミル!たまには俺と組んでみるか?』

『……ライナー、今日の相手は私だよ』

『は?いやちょっ待て……』

ユミル「きっと……あいつらと長く居すぎたんだろうな」

ユミル「あんなバカみてえな奴らと一緒に……3年も暮らしたせいだ」




『おわっ!?』

『まあまあアニ、その辺で勘弁して……』




ユミル「私は何一つ知らなかったんだ」

ユミル「あんな『いい奴ら』がいるなんて知らずにいれば……」




『あんたも遠慮しなくていいよ、ベルトルト』

『えっ、い、いやあ僕は……』




ユミル「こんな気持ちにならずに済んだのに……」

クリスタ「……ユミル……?」

ユミル「……なあクリスタ、覚えてるか?」

ユミル「あの雪山での約束」

クリスタ「えっ……」




『私がその秘密を明かした時』

『お前は元の名前を名乗って生きろ』




クリスタ「う、うん、覚えてるけど……」

ユミル「……あの約束な」

ユミル「もう守らなくていい」

クリスタ「えっ……」

ザッザッザッザッザッ


ユミル「……」

クリスタ「……ね、ねえ」

ユミル「……」

クリスタ「ねえってば!ユミル!」

クリスタ「どこまで行くの!?」

ユミル「……見えるだろ。あそこだよ」

クリスタ「あそこ……?」

クリスタ「……!!!」










『裏切り者に死を』










クリスタ「……ユ……ユミル……?」

クリスタ「何……あれ……」

ユミル「ケジメだ」

クリスタ「え……えっ……」

ユミル「これが今回のケジメだ」

クリスタ「ケ……ケジメ……?」

ユミル「……あいつの言葉を借りるなら」










ユミル「これが私の果たすべき責任だっ!!!」

ピカッ




巨人「グアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


クリスタ「……!!?」










きゃああああああああああああああああああああああああ!!!!

クリスタ「あ……ぁ……」


巨人「……」ギロッ


クリスタ「!!」


スッ


クリスタ「ダメ!ユミル!!」

クリスタ「やめて!!!」

ミカサ「クリスタ!!」




クリスタ「……!? ミ、ミカサ!」

ミカサ「クリスタ!逃げて!」

クリスタ「えっ……」




バッ




クリスタ「ま、待って!ミカサ!!」

バシュッ!!


巨人「ガァッ……」




ドゴオオ オオオオオオオオオオオオオオオ




ミカサ「……」

クリスタ「あ……あぁ……」

ミカサ「……大丈夫?クリスタ」

クリスタ「ミ……ミカサ……」

クリスタ「なんで……」

ミカサ「私はずっと犯人を追っていた」

クリスタ「えっ……」

ミカサ「最初の血文字が見つかったとき、アルミンが言ったの」

ミカサ「もしかするとこれは、巨人化できる人間を狙った犯行かもしれないって」

クリスタ「……!」

ミカサ「もしそうなら、エレンも狙われる可能性がある」

ミカサ「だから一刻も早く犯人を見つけないとって……そう言ったの」

ミカサ「正直言って、全然検討がつかなかった」

ミカサ「でもさっき、ユミルがあなたを連れて出て行くのを見た」

ミカサ「そして後を尾けてみたら……」








『裏切り者に死を』








ミカサ「あの血文字の前で、ユミルがあなたを殺そうとしてた」

クリスタ「……そんな……」




ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…


「……何だ、今の音!?」

「おい、誰かいるぞ!」






ミカサ「……人が集まってきた」

クリスタ「……そんな……そんな……」

ミカサ「クリスタ、今までの事件は全て私がやった。違わない?」

クリスタ「えっ……」

ミカサ「犯人はユミルだった。でもユミルは死んだ」

ミカサ「ユミルが死んだ今、この状況で一番疑われるのは私」

クリスタ「何……言ってるの……」

ミカサ「これでエレンに危害が及ぶ心配はなくなった」

ミカサ「私はもうそれで十分」

クリスタ「ミ……ミカサ……?」

ミカサ「クリスタ、このままではあなたまで疑われる」

ミカサ「でもあなたまで私に付き合う必要はない……わかる?」

クリスタ「え……ぇ……」

ミカサ「全て私がやった。あなたはたまたまこの場に居合わせただけ」

エレン「ミカサ……?なんで……抜刀してんだ……?」

エレン「それに……あの血文字……」




ミカサ「(……エレンには絶対言わないでね)」

ミカサ「(お願い)」





エルヴィン「ミカサ・アッカーマン!これはどういうことだ!」


ミカサ「……」


エルヴィン「その巨人はなんだ!ここで何をしていた!」


ミカサ「……この巨人は」

クリスタ「あぁ……ああ……」

ミカサ「ユミルです」


エレン「なっ……!!」




ミカサ「私がユミルを殺しました」

今日はここまで。
明日で終わります。

〜1週間後 独房〜


クリスタ「……」

クリスタ「……」


クリスタ(ミカサ……大丈夫かな)

クリスタ(ミカサも罪に問われたりするのかな……)




『あの血文字の前で、ユミルがあなたを殺そうとしてた』




クリスタ(ミカサは何も悪くない)

クリスタ(だってあの時……ユミルが爪を振り上げた相手は……)




『ダメ!ユミル!!』

『やめて!!!』




クリスタ(……自分自身のうなじだったんだから)

『……あの約束な』

『もう守らなくていい』


『えっ……』


『私はこれから秘密を明かす』

『でもお前まで付き合う必要はない』


『ね、ねぇ、さっきから何言って……』


『胸張って生きろなんて言わない』

『偽りの名前を名乗ったっていい』

『どんな形でもいいから……』

『……私の代わりに、イカした人生送ってくれ』

クリスタ(なんであなたはいつもそんなに勝手なの……?)

クリスタ(私の気持ちも知らないで……)




『お前は強いな』




クリスタ(私が何も感じてないとでも思ってたの……?)

クリスタ(どうして私をこれ以上苦しめるの……?)




『ならやってやろうじゃねえか……2人でよ』




クリスタ(……ねぇユミル)

クリスタ(どうして……)




クリスタ(どうして死んだの……!!)

コツコツコツコツ…




クリスタ(……誰か来た)

クリスタ(私の罪状決まったのかな)




コツコツコツコツ…




クリスタ(……イカした人生なんて無理だよ)

クリスタ(私はもうこれ以上……)

ガチャッ




ハンジ「やあヒストリア、久しぶり」

クリスタ「ハンジさん……」

ハンジ「ごめんね、予想以上に時間がかかっちゃってさ」

クリスタ「……私の処遇、決まったんですね」

ハンジ「ああ、やっと決まったよ」










ハンジ「釈放だ」

コツコツコツコツ…




クリスタ「あ、あの……」

ハンジ「ん?」

クリスタ「これはどういうことでしょうか?同族殺しは死刑のはずでは……」

ハンジ「なんで君を死刑にしなきゃいけないのさ」

クリスタ「えっ……」

ハンジ「ようやく今朝になって、ベルトルトとアニが『敵』だったと正式に認められた」

ハンジ「君は人類のために『敵』を排除したに過ぎない」

ハンジ「称えられることはあっても、罰せられることなんかないよ」

クリスタ「で、でも……」

ハンジ「でもそれだけじゃない」

クリスタ「……?」

ハンジ「この1週間、審議所で必死に説得に当たってくれた人たちがいたんだよ」

ハンジ「君は無罪だ。釈放してくれってね」

クリスタ「えっ……」

ハンジ「実は、ベルトルトとアニが『敵』だっていう証拠を見つけたのもその人たちなんだ」

ハンジ「だからまあ……その人たちのおかげと言ってもいいかな」

クリスタ「そんな……一体誰が……」

コツコツコツコツ…




ハンジ「そろそろ外だ」

クリスタ「ハンジさん!一体誰が……」

ハンジ「それは君の目で確かめるといい」

ハンジ「彼らも君を迎えに来てるみたいだから……」




ガチャッ

「クリスタ!!!」










クリスタ「……えっ」


コニー「久しぶりだなぁ、クリスタ!」

ジャン「おいおい、大丈夫かよ。すげえゲッソリしてるじゃねえか」

サシャ「駄目ですよクリスタ!ちゃんとご飯は食べないと!」


クリスタ「……み、みんな……?」

コニー「……お前は食い過ぎだけどな」ボソッ

サシャ「ちょ、ちょっと!聞こえてますよコニー!」




クリスタ「……えっ」

クリスタ「それじゃあ……」




ジャン「ったく、お前らはしゃぎ過ぎなんだよ。いくらクリスタが帰ってきたからって……」

サシャ「おやおや?連日誰よりも泥だらけになって証拠探してたのは……」

コニー「どこの誰だったけなぁ?」

ジャン「なっ……う、うっせーぞお前ら!」




クリスタ「必死に説得に当たってくれた人たちって……」

クリスタ「まさか……」

アルミン「クリスタ」


クリスタ「 ……! アルミン」


アルミン「ごめんね、クリスタ」

アルミン「君一人に背負わせてしまって」


クリスタ「えっ……」


アルミン「君たち二人がやったこと、ユミルが自分の命を絶ったこと……」

アルミン「正しいとか間違ってるとか、そんなこと言う資格は僕らにはないよ」


クリスタ「……」


アルミン「でも……」

ミカサ「クリスタ」


クリスタ「ミ、ミカサ……!」


ミカサ「私たちはユミルの代わりにはなれないかもしれない」

ミカサ「でも、全く力になれないわけじゃない」


クリスタ「ミカサ……」


アルミン「背負った荷を分け合うことくらいはできるよ」

アルミン「無力な僕たちでもさ」








『バレねぇように尽くせ!』

『俺の気が変わらねぇうちにな!』

クリスタ「みんな……」


ジャン「……おう」

コニー「へへっ……」








「おかえり!クリスタ!!」








クリスタ「みんな……みんな……」

クリスタ「うわああああああああああああああああぁぁぁ……」

エレン(……あの時アルミンが言いかけてたこと)

エレン(それは全員の気持ちの代弁であり)

エレン(俺たちが審議所でザックレー総統に言った言葉でもあった)










『二人がやったこと!ユミルが自分の命を絶ったこと!』

『正しいとか間違ってるとか、そんなこと言う資格は俺たちにはありません!』




『でも俺たちは受け入れます!どんなに残酷な真実だったとしても!』

『もうこれ以上、大切な仲間を失わないために!』

おしまいです。
ここまで読んでくれた方、ありがとう。

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