男「刺激的な日が欲しかった」(50)

ただ過ぎていく毎日、同じ時間に目覚ましに起こされ目を覚ます

ジリリリリリリ

男「・・・」バシ!

ジリリリリリリ

男「・・・外したか」バシ!

男「ん~!」ノビー

男「支度するか」ノソノソ

男「朝ご飯は・・・作るの面倒くさいな」

そんな事をぼやきながら台所に向かい冷蔵庫を開ける

ガチャン

材料も食べる物もない

男「・・・朝ご飯はお預けだな」

仕方なく紙パックの野菜ジュースを手に取りそのまま冷蔵庫を閉めた

バタン

男「顔洗うか」チューチュー

バチャバチャ

タオルを手に取り顔を拭いてから、飲みかけの野菜ジュースにまた、口を付ける

男「そろそろ出るか」テクテク

ハンガーに掛かっているブレザーを羽織り玄関に向かう

男「行ってきます」カチャ

誰も居ない部屋に言ってドアを閉める

ガチャン カチャカチャン

男「学校面倒くさいな」

そんな事を言いながら通学路を歩いて行く

男「何か刺激的な事ないかな」テクテク

いつも歩く通学路、少し先の道を曲がり角を曲がると四季折々の飽きの来ない景色が広がっている
いつも通る通学路なのに、歩く度に顔を変えるこの道が密かにお気に入りだ

男「今日は、どんな景色かな」テクテク

曲がり角を曲がるとそこには

赤く染まった景色が広がっていた

男「・・・な、なんだ!?」

訳の分からない光景に俺の頭は混乱していた
そんな光景の奥に何かの影が見えた

男「あれは、人か?」

俺は、混乱した頭でその影に向かい歩き出した

男「あそこに居る人に聞けば分かるよな」

影に向かっている途中で赤い色の正体に気づいた

男「・・・このれは、血だ!!!」

訳の分からない恐怖で、腰が抜けてしまった

ドサ!

男「意味が分からない!何がどうなってるんだ!?」

辺り一面は血の海そんな中に俺は、1人で腰を抜かして座っている

男「夢じゃあないよな?」

ふっと影の事が気になり目を向ける
その影は明らかにこちらに近づいて来ている
段々と近づいて来る影は、人の形をしていない

男「人じゃない!?」

その瞬間、目の前に人の形をしていない何かが立っていた

男「な!?ば、化け物!!」

ゴキゴキ!ゴキゴキ!

化け物は、口を大きく開けていく

ゆっくりと

ゴキゴキ!ゴキゴキ!

顎の関節でも外している用にゴキゴキと音を慣らしながら

ゴキゴキ!ゴキゴキ!

口を開けていく

男「・・・ああ、あ」

・・・死ぬ頭の中でそう思った

化け物が俺の周りを大きく開けた口で囲んで行く
つまらない毎日だったけれど
こんな事になるなら刺激は要らなかったな
ただ・・・生きて居たかった

その刹那

俺の目の前に薄いピンクのパンツが現れた

男「え?」

ブシューーーー!!!

凄い血しぶきと音を上げながら俺の覆っていた大きな口が

ベチャ

そのまま俺の周りに落ちた

?「また、魔物か」

目の前には女の子が居た

?「お~い、大丈夫?」

フラフープ見たいな武器?を持って

男「・・・はい」

?「なら一度、君の家に行こうよ」

男「・・・はい」

この日から俺の日常はなくなった

歩き始めて数分

?「そう言えば、自己紹介してなかったわね」

?「私は、女」

男「女さんですか」

女「さんずけはしなくて良いから」

男「俺は、男って言います」

男「女さんに、聞きたい事が有るんですが」

女「体が綺麗になったらね」

女「後、さんずけするな!」

男「さっきの化け物の事だけでも教えて下さい」

女「はぁ~、さっきのはえ~と、ヘビだよ」

男「・・・ヘビ?」

女「そう、ヘビ」

男「断片だけ聞いても分かりそうに無いですね」

女「だから、体が綺麗になったらねって言ったのに」

男「あ、つきましたよ」

男「ここです」カチャカチャン

ガチャ

女「突然、ごめんね」

男「い、いえ」

女「じゃあ、早速お風呂貸してくれる?」

男「はい、風呂場はそこです」

指を差した

男「俺は、部屋に居るんで」

女「ん?そんな格好でかい?」

男「あ」

体中に化け物の血を浴びていて、これでは部屋に行けない

女「すぐに終わるからそこで待っててよ」

男「わかりました」

そう言うと、中からシャワーを使う音が聞こえてくる
そして、一つの疑問が頭に浮かぶ
・・・女は着替えが無いんじゃないか?

女「今上がるよ~」

男「ち、ちょっと待って下さい!」

女「何で?」ピョコ

そこには、全身をビチョビチョに濡らした女の姿が有った

男「・・・服のまま入ったんですか」

女「そうよ、着替えがないから」

よく見ると、肌にワンピースがぴったりとくっ付き下着が透けて見える
・・・エロい

男「あ、あの、俺の服で良ければ好きに着て良いですから、着替えて下さい!」アタフタ

女「ん?何か悪いね、ありがとう」ニコ

ここで、初めて女の可愛さに気がついた
今まで気がつかなかったのは、展開が速すぎて頭がついてこなかったからだ

男「タオルはそこの棚にありますから」

女「了解」

女「後、さんずけと敬語は使わないで良いからね」

男「わかりました」

女 ジー

男「じゃなくて、わかったよ」

女「よし!」

そのまま入れ替わりで、俺もシャワーを浴びた
服を着替え部屋に戻ると女は、ベットに腰掛けていた

女「おかえりー」

彼女は、ねずみ色のスエットを着ていた

女「スエット借りちゃったけど大丈夫かな?」

男「大丈夫」

女「で、聞きたい事は何かな?」

その言葉聞いて俺は

男「あの、ヘビの化け物は何なんだ?」

女「え~と、一匹の悪魔が作り出した魔物かな」

男「一匹の悪魔?」

女「そう」

男「何が目的で?」

女「自分を封印した人間が憎いからだったかな」

男「その悪魔は、倒せるの?」

女「大丈夫!私にはアクセサリーが有るから」

そう言うと、女は耳に付けているピアスを手に取り

女「は!」

シャキーーーン!!

目の前有ったピアスは見る見る大きくなった

男「これは、さっきの」

女「そう、アクセサリーが今の所、悪魔や魔物に効く唯一の武器なの」

色は黒く
ピアスの時は刃が無いのに
大きくなると円の外側に刃が出てくるようだ

男「ところで何で女さ・・・女が悪魔を何で倒そうとしてるの?」

女「ん~、今の所、私しかアクセサリーを使えないからかな」

男「確かに変わった刃物だけど、練習したら他の人でも扱えそうだけど」

女「アクセサリーが主人を選ぶから無理なんだって」

男「アクセサリーが?」

女「うん」

シューーーン!

そう言うと女は、アクセサリーをピアスに戻し、また耳に付けた

男「悪魔は、どこに居るかわかってるの?」

女「分かんないよ」

男「それじゃあ、どうやって見つけて倒すのさ?」

女「ん~と、男が探知して私が倒すかな」

・・・俺が、探知してって

男「俺は、探知なんて出来ないよ!?」

女「それは、アクセサリーがなきゃ出来ないよ」

そう言うと彼女は、ビチョビチョに濡れた服のポケットから何かを取り出した

女「はい、これが探知機だから」

彼女が差し出した手には2つの指輪が有った

男「これが探知機?」

女「これを左右の中指にはめて羅針盤見たいなのをイメージすれば大丈夫だから」

言われた通りに2つの指輪を手に取り両指にはめた
2つの指輪には亀見たいなマークが刻まれていた

男「羅針盤をイメージすれば良いんだよね?」

女「そうだよ」

俺は、羅針盤を頭の中でイメージした
すると指輪が

シャーーーン!

男「おわ!!?」

俺の腕は緑色の肘くらいまである手甲に覆われた
手の平には小さな羅針盤見たいな物があった

男「・・・見た目ほど重くないな」

男「ん?これを女が使ったら良いんじゃないの?」

女「え~と、アクセサリーには1つ1つが使い主を選ぶから、私はアクセサリーの内の1つ、黒円刀(こくえんとう)ってアクセサリーしか使えないの」

女「で、今、男が付けてるアクセサリーの名前が緑針手甲(りょくしんてこう)だからね」

男「・・・緑針手甲」

・・・厨二病みたいだな

女「今失礼な事考えなかった?」

男「いやいや」

顔に出てたみたいだ

女「集中して、戻れって思えば戻るからね」

言われた通りにすると

シューーーン!

「所で何で俺の居場所が分かったの?」

女「それは、アクセサリー使いが見れば分かるんだよ」

女「集中して、私を見てご覧」

男「え?」

言われた通りに集中して彼女を見ると

男「な!?」

女「おぉ~!一回で見えるなんて、センスあるね~」

男「・・・黒いもやが体の周りにある」

女「当たり!ちなみに才気(さいき)って私は、呼んでるよ」

男「才気・・・あれ?俺のは緑だ」

女「人によって色が違うんだよ」

男「もしかして、俺を助けたのはこの為だったの・・・かな?」

女「違うよ、偶然なんだよ」

女「私の黒円刀も微力だけど探知出来るからね」

男「そ、そっか」

女「私がもっと速く行ければ、助けられた命がもっと合ったのに」シュン

男「あ、うん」

男「・・・でも、こればっかりは仕方ないと思うよ」

彼女はどこか悲しい顔をしながら

女「・・・ありがとう」

・・・俺は、何も言えなかった

女「・・・たくさん話したら喉が渇いちゃったよ」

男「あ!今、飲み物持ってくるから麦茶でも大丈夫かな?」

女「お願いしまーす」

カチャカチャ

男「お待たせ」カチャ

女「頂きます」ゴクゴク

ぷはー

女「おかわり!」

男「気が利かなくてごめん」

彼女が飲み干したコップに麦茶を入れる

男「はい、どうぞ」

女「ありがとう」

>>1は自信がないかsage進行なのか?

何か理由があるかもしれないんだから、sageながら聞いてやろうぜwww

その時突然、頭の中でピーピー音が聞こえて来た

女「ん?どうしたの?」

女が心配そうにこちらを見ている

男「いや、ピーピー音が聞こえるからさ」

女「!!急いで、緑針手甲を大きくして!!」

女の表情からただ事では無いことがわかり緑針手甲を大きくした

男「は!」

シャーーーン!

女「ちょっと、手の平見せて!」

男「うん」

手の平には、矢印が浮かび上がっている

女「急いで、行くよ」

男「もしかして、悪魔が!?」

女「分からないけど、多分違う」

男「じゃあ、・・・そうか!魔物か!」

女「多分ね」

そう言うと、女は玄関に走って行った

男「あ!待って!」

少し遅れて後に付いて行く

矢印を頼りに五分くらい走って行く

男「その道を右に曲がって!」

女「わかった!」

そう言いながらピアスを手に取り

女「は!」

シャキーーーン!

女は、黒円刀を大きくして角を曲がった

少し遅れて俺も角を曲がると

魔物「ヂューーウ!!」

俺が食われそうになったのがヘビならこの魔物はネズミだ
しかも2メートル以上は有りそうだ(以降ネズミ)

女「男!行くよ!!」ダン!

男「ちょ!戦い方なんて知らないよ!!」

女「アクセサリーがあるから好きな用にして大丈夫」

そう言いながら黒円刀を右側から水平にして斬りつけた

女「でやっっ!」ブン!

だが、ネズミに爪で弾かれる

ガッキーン!

ネズミ「ヂュウ」

女「まだまだ!」

ブーーン!

女は、弾かれた反動で左側に黒円刀で斬りつける

女「はあぁぁ!」

ネズミ「ヂュー!!」ブシュー!

ネズミの右腕を切り落とした

女「男!速く!」

正直、俺が突っ込んでも足手まといになりそうな気がしたが

男「うおおぉぉぉ!!」ダッダッダッ

根性を出して突進した!

ネズミ「ヂュウ!!」

ネズミの左腕が俺に襲いかかって来た

キーーン!

男「な!?」

女が投げた黒円刀がネズミの左腕の爪に当たり弾いた

女「っく!切り落とすつもりだったのに!!」

しかし、そのお陰でネズミの胴体はがら空きだ

腰を落として拳を握り、前に突き出す

男「はああぁぁぁぁ!!」

グサ!

ドーーーン!!

ネズミ「チューウ」

ネズミの腹に穴を開けた

ブシューーー!!!

男「やったのかな?」

そのままネズミは血を吹き出しながら後ろに倒れた

男「やったよ!女!」

女がさっきまで居た場所に目を向けるが女の姿が見当たらない

男「あれ?」

辺りをきょろきょろ見回すと自分のすぐ側に女が倒れていた

男「え?はぁ?何で!?」

すぐさま女の側にしゃがみこみ女を抱きかかえる

男「女!しっかりしろ!俺やったぞ!!」

女「うん、見てたよ」

女「でもね、ネズミの魔物なんだからしっぽにも気をつけなきゃダメだよ」

女が左腕を弾いたが反対側からしっぽで刺そうとしていた
女は、それに気づき俺の盾になっていた

男「ちゃんと気をつけるから!死ぬなよ!?」

女「・・・ちょっと眠くなってきちゃった」

男「寝たら駄目だ!!しっかりしろ!!」

女「・・ちょっと・・・寝るだけだから・・ね、ちょっと・・だ・・・け」

ガク

男「女ーーーーーー!!!!」



女「うるさいな!」

男「!!」ビック!

女「腕を少し刺されたくらいじゃあ、死なないよ!」

男「え?だって体に血が・・・え?」

女「あぁー、これは右腕の血が付いてるだけで」

男「・・・」

女「・・・」

女「女ーー!」クスクス

男「本気で怒るぞ!!」

女「ごめん、ごめん」クスクス

女「さて、冗談はこれ位にして、最低でも相手の見た目だけでも気にして動かなきゃ、ダメだよ?」

男「はい、反省してます」

女「よろしい」

女「よし、帰ろうか」

男「うん」

その後、俺の自宅で本日二回目の風呂に入った

女「また、洋服借りちゃってごめんね」

男「いいよ、それより包帯足りる?」

女「大丈夫」グルグル

女「これで良いかな」ギュギュ

男「病院には行かなくて大丈夫?」

女「アクセサリーには、体の回復機能を高める効果があるから大丈夫だよ」

男「へぇー」

女「他にも体力の増加やら色々あるんだよ」

男「便利過ぎだろ」

女「とにかく、これで悪魔か魔物が現れてもわかるね」

男「さっき見たいにピーピーなったら悪魔か魔物が現れたって事だな」

女「そうだね」

男「じゃあ、連絡はどうしようか」

女「ん?なにが?」

男「悪魔か魔物が現れた時用に」

女「一緒に行動するから大丈夫だよ」

男「昼間はそれでも良いけど夜は別々になるから連絡しないと」

女「昼も夜も一緒だよ」

男「はい?」

女「だから、このアパートで私も生活するって事だよ」

しばらく、思考回路が止まった

男「まじすか?」

女「よろしくね」ニコ

男「いやいや!そんな若い男女が1つ屋根の下に住むのは、それにご両親が心配するだろうし」アタフタ

女「うぅ!刺された右腕が痛いよ!」チラ

男「・・・あー、もうわかったよ」

こちらに非がある分何も言えなかった

女「本当に!やった~!」ピョンピョン

男「怪我はどうした、怪我は!」

女「は!痛たた・・・」

男「はぁ~」

男「でも、両親にはちゃんと連絡しなよ?」

女「いや、両親はいないから」

男「・・・ごめん」

女「大丈夫大丈夫、気にしないで」ニコ

男「うん」

女「それに、両親見たいな人は居たから」

男「両親見たいな人?」

女「そう、師匠って人でね、戦い方を教えてくれたのも師匠なんだよ」

男「じゃあ、その師匠もアクセサリー使いなの?」

女「そうだよ」

男「一緒に行動はしないの?」

女「微弱な探知しか出来ない2人が一緒に行動するより、別々に動いた方が効率が良いからね」

男「そう言う理由なんだ」

女「うん」

男「アクセサリーは、全部で3個なの」

女「多分」

男「多分って」

女「師匠がそう言ってたから」

男「・・・師匠も把握出来て無いんだね」

女「そういえば、男の両親は?」

男「仕事で海外に居るよ」

女「男の一人暮らしは大変だね」

男「慣れれば、大丈夫かな」

グ~~

女「お腹空いたね」

男「ごめん、今家には何もないんだよ」

女「えぇ~!全然、慣れてないじゃん!!」

男「取り敢えずコンビニで何か買って来るから」

女「も~、これだから男の一人暮らしは」

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