男「あなたとの関係性に、何を基準に重みを付ければ良いのだろうか」(11)

男「――培った時間や、労力や、難易度を基準とするなら」

男「この世界自体や、自分自身にでも恋をすれば良い」

男「――性欲や体温を基準とするなら」

男「エロ本やAV、風俗や動物を求めればいい」

男「――自己開示の程度を基準とするなら」

男「親兄弟や親友、カウンセラーに委ねれば良い」




「――……ああ、もう……」

男「誰とも同じ道を歩みたくないのに」

男「その気持ちを定義付けできれば」

男「あるいは、基準を設けられるのだろうか」




「――……ああ、もう……」

男「“どうして”という問いに答えられたなら」

男「あの時に悲しまないで済んだのだろうか」

男「今を問わないで済んだのか」

男「未来を閉ざさなくても済んだのか」

男「自らの不明に耐えられないから」

男「目の前の明らかなものに縋って」

男「関係を続けるための理由を探して」

男「でも、それは終わりを選ぶようで」

男「それは、あなたではなく“女性”を選ぶ理由であって」




「――……ああ、もう……」

                                    .





男「――あなたを見ていると、それが見つかりそうで怖くて」






                                   .

――――……………………

―――……………………

――………………

―…………

……



男「――そうして、自分は過去から逃げるように、何か追われるように」

男「“必要”の二文字で全てを誤魔化して、今日も惰性を飲み干すのだろう」

終わり

以前、増田で書いた事の、現時点での捉え直しと書き直し
こういう感覚が分かる人がいるのかという、世界からの承認についての試し行為
そして、これは玩具に過ぎないが、私は、もう、ねむい。

あなたの魂のふるさとがみつかりますように

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